JPH09196301A - 排熱回収ボイラとその運転方法 - Google Patents

排熱回収ボイラとその運転方法

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JPH09196301A
JPH09196301A JP592196A JP592196A JPH09196301A JP H09196301 A JPH09196301 A JP H09196301A JP 592196 A JP592196 A JP 592196A JP 592196 A JP592196 A JP 592196A JP H09196301 A JPH09196301 A JP H09196301A
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JP
Japan
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high pressure
valve
pressure
temperature side
evaporator
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JP592196A
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English (en)
Inventor
Tatsujiro Ishida
龍二郎 石田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K23/00Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids
    • F01K23/02Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled
    • F01K23/06Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle
    • F01K23/10Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle with exhaust fluid of one cycle heating the fluid in another cycle
    • F01K23/106Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle with exhaust fluid of one cycle heating the fluid in another cycle with water evaporated or preheated at different pressures in exhaust boiler
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排熱回収ボイラにおいて冷却水の大量噴霧に
起因する電熱管にクラック発生防止や、補助燃焼装置の
設置による経費を節減を図ること。 【解決手段】 排ガス温度が高い負荷条件の時には、高
温側高圧蒸発器20を蒸発器として使用する弁操作を行
い、高圧蒸発器4、20の伝熱面面積の和で蒸発量を得
るので蒸発量が従来技術に比べて増大する。一方、高圧
過熱器2の伝熱面面積の方は変更がないので、蒸気の単
位体積当りの吸熱量は減少する。そのため排ガスが高温
の時でも高圧過熱器2の出口蒸気温度は従来の排熱回収
ボイラほど上昇しなく、過熱減温器19による冷却水の
大量噴霧によるクラックの発生を防止できる。また、排
ガス温度が低い負荷条件の時、弁操作により、高温側高
圧蒸発器20を高圧過熱器として使用して、高圧蒸発器
4での蒸発量を多少減少させ、高圧過熱器2と高温側高
圧蒸発器20からなる高圧過熱器での吸熱量は増大させ
ることで過熱蒸気温度をそれほど低下させない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排熱回収ボイラに
係り、特にガスタービンと蒸気タービンによる複合発電
プラントにおいて使用される排熱回収ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンと蒸気タービンによ
る複合発電プラントにおいて使用される排熱回収ボイラ
は、図7に示されるような構造であった(日立評論 1
992年11月号27頁)。
【0003】すなわち、排熱回収ボイラ1には、ガス流
れ上流方向から下流方向に向けて順に高圧過熱器2、再
熱器3、高圧蒸発器4、中圧過熱器5、高圧二次節炭器
6、低圧過熱器7、中圧蒸発器8、高圧一次節炭器9、
中圧節炭器10、低圧蒸発器11、低圧節炭器12の各
伝熱面が配置されている。
【0004】さらに、高圧蒸発器4の上方に高圧ドラム
13、中圧蒸発器8の上方に中圧ドラム14、低圧蒸発
器11の上方に低圧ドラム15が配置されている。
【0005】この排熱回収ボイラ1は再熱型排熱回収ボ
イラと呼ばれ、ガスタービン(図示せず)からの高温の
排ガスと排熱回収ボイラ内部を流れる給水とを熱交換し
て高圧、中圧および低圧の蒸気を発生させ、それらを高
圧、中圧および低圧蒸気タービンへ送る装置である。
【0006】本発明は、高圧タービンへの蒸気(高圧蒸
気)発生系統を対象とするので、高圧蒸気発生系統につ
いて説明する。
【0007】復水器(図示せず)より戻された給水は低
圧節炭器12を循環しつつ低温の排ガスと熱交換し、1
00℃程度まで昇温する。この給水は循環途中で一部抜
き出され、高圧給水ポンプ17で百数十気圧にまで昇圧
され、高圧一次節炭器9に送られる。
【0008】高圧一次節炭器9で給水は、また吸熱し、
高圧二次節炭器6に送られる。高圧二次節炭器6で給水
は、更に吸熱し、高温、高圧の圧縮水となり、高圧ドラ
ム13へ送られる。高圧、高温の圧縮水は高圧蒸発器4
を移動中に水と水蒸気の二相流となり、高圧ドラム13
で飽和蒸気が分離される。分離された飽和蒸気は高圧過
熱器2へ送られ、ここで最も高温の排ガスと熱交換し、
高温、高圧の過熱蒸気となって高圧タービン(図示せ
ず)に送られる。
【0009】高圧過熱器2を出た過熱蒸気の温度が規定
値より高い時には、過熱蒸気減温器19で冷却水を噴霧
し、過熱蒸気の温度を下げている。
【0010】なお、再熱器3での再熱蒸気温度が規定値
より高い時には、再熱蒸気減温器18で冷却水を噴霧
し、再熱蒸気の温度を下げる。
【0011】しかし、近年のガスタービンの高効率化の
要求に伴い、高負荷条件でのガスタービンでの入口温度
が従来の1200℃程度から1300℃、1500℃と
上昇するにつれて、ガスタービンからの排ガス温度も従
来の600℃程度から700℃程度まで上昇することに
なるが、それに起因する影響について配慮がなされてい
なかった。また、低負荷条件では、それほどガスタービ
ンからの排ガス温度が上昇しないので、高負荷時と低負
荷時での温度差が拡大することになるが、それに起因す
る影響について配慮がなされていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術はガスタ
ービンからの排ガス温度の高温度化とそれに伴う高負荷
時と低負荷時の温度差の拡大についての配慮が十分でな
かった。
【0013】ガスタービンの特性により複合発電プラン
トに対する負荷が低いと排ガス温度は低くなり、前記負
荷が高いと排ガス温度が高くなる。ここで排ガス温度の
上昇に伴い、高圧過熱器2での吸熱量は大巾に増大する
が、高圧蒸発器4での吸熱量はそれほど増大しない。
【0014】したがって、高圧蒸発器4での蒸発量に対
して高圧過熱器2の出口での過熱蒸気温度が上限設定温
度より高い温度となるような過剰な吸熱量になってい
る。そこで、前記上限設定温度以下の温度に前記過熱蒸
気温度を維持するためには過熱蒸気減温器19から多量
の冷却水が噴霧されることになり、排ガス温度が上昇す
るほど、より多量の冷却水が噴霧される。
【0015】その結果、排ガス温度が高温になるほど、
高圧過熱器12の伝熱管内面に熱疲労を生じ、クラック
が発生するおそれが増大する。
【0016】また、排ガス温度が低下すると、高圧過熱
器2での吸熱量は大巾に低下するが、高圧蒸発器4での
吸熱量はそれほど低下しない。したがって、高圧蒸発器
4での蒸発量に対して高圧過熱器2出口での過熱蒸気温
度を下限設定温度以上の温度にするには高圧過熱器2で
の吸熱量が不足する。
【0017】そこで、この場合には、図示していない補
助燃焼装置を排熱回収ボイラ1の入口側に設け、排ガス
を昇温させ、高圧過熱器2での吸熱量を増大させること
になる。
【0018】本発明の課題は、排熱回収ボイラにおいて
冷却水の多量噴霧に起因する伝熱管でのクラックの発生
防止や、補助燃焼装置の設置による経費節減を図ること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次の構成に
よって達成される。すなわち、ガスタービンからの排ガ
ス流路に設けられ、少なくとも高圧過熱器と高圧蒸発器
と高圧ドラムを備え、高圧過熱器と高圧蒸発器とを高圧
ドラムを介して配管接続した排熱回収ボイラにおいて、
高圧過熱器と高圧蒸発器の間に、高圧過熱器または高圧
蒸発器として切り替え使用可能な高温側高圧蒸発器を設
けた排熱回収ボイラである(第一発明)。このとき、高
温側高圧蒸発器に減温器を設けても良い。
【0020】上記第一発明としては、例えば次のような
構成を採用することができる。すなわち、高圧ドラムと
高温側高圧蒸発器との間に循環給水配管と循環流体配管
を設け、高圧ドラムから高温側高圧蒸発器への前記循環
給水配管には第一流量調整弁(弁25)を設け、高温側
高圧蒸発器から高圧ドラムへの前記循環流体配管には第
一開閉弁(弁26)を設け、高圧ドラムから高圧過熱器
への蒸気配管に第二流量調整弁(弁30)を設け、該第
二流量調整弁(弁30)の上流側の高圧ドラムから高圧
過熱器への蒸気配管には高温側高圧蒸発器への分岐蒸気
配管を設け、該分岐蒸気配管には第二開閉弁(弁29)
を設け、高温側高圧蒸発器と高圧過熱器との間に蒸気配
管を設け、該蒸気配管に第三開閉弁(弁27)を設けた
排熱回収ボイラである。(上記カッコ内の弁の番号は図
1に対応したものであり、本発明は上記図面の弁に限定
されるものではない。以下、同じ。)
【0021】また、本発明の上記課題は、次の構成によ
って達成される。すなわち、ガスタービンからの排ガス
流路に設けられ、少なくとも高圧過熱器と高圧蒸発器と
高圧ドラムを備え、高圧過熱器と高圧蒸発器とを高圧ド
ラムを介して配管接続した排熱回収ボイラにおいて、高
圧過熱器と高圧蒸発器の間に高温側高圧蒸発器と低温側
高圧過熱器を設け、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器また
は高圧蒸発器として切り替えて使用できるようにした排
熱回収ボイラである(第二発明)。このとき、高温側高
圧蒸発器に減温器を設けても良い。
【0022】上記第二発明としては、例えば次のような
構成を採用することができる。すなわち、高圧ドラムと
高温側高圧蒸発器との間に循環給水配管と循環流体配管
を設け、高圧ドラムから高温側高圧蒸発器への前記循環
給水配管には第一流量調整弁(弁25)を設け、高温側
高圧蒸発器から高圧ドラムへの前記循環流体配管には第
一開閉弁(弁26)を設け、高温側高圧蒸発器と高圧過
熱器の間には蒸気配管を設け、該蒸気配管には第三開閉
弁(弁27)を設け、高圧ドラムと高温側高圧蒸発器と
の間に蒸気配管を設け、該蒸気配管には第二開閉弁(弁
29)を設け、該第二開閉弁(弁29)の上流側の高圧
ドラムから高温側高圧蒸発器への蒸気配管から分岐させ
て高圧ドラムから低温側高圧過熱器への分岐蒸気配管を
設け、低温側高圧過熱器から高圧過熱器への蒸気配管を
設け、該蒸気配管を第三開閉弁(弁27)の後流側で高
温側高圧蒸発器から高圧過熱器への蒸気配管と合流させ
た排熱回収ボイラである(弁の番号は図5に対応してい
る。)。
【0023】上記第一発明と第二発明の排熱回収ボイラ
において、流量調整弁と開閉弁は外部からの信号によ
り、前記弁の内の所要の弁操作を行う制御装置を設け
て、該制御装置により所要の弁の開閉制御がなされ、高
温側高圧蒸発器を高圧過熱器または高圧蒸発器として使
用する。また、高温側高圧蒸発器が高圧蒸発器よりも排
ガス流路の上流側に配置されているため、高温側高圧蒸
発器は、より高温の排ガスと接触するので、給水の量が
少ないと、蒸発管が焼損し易い。したがって、優先的に
給水を確保するため、高圧ドラムから高温側高圧蒸発器
への給水取出し口の高さは、高圧蒸発器のそれよりも低
くする。
【0024】また、上記第一発明と第二発明の排熱回収
ボイラにおいて、排ガス温度が規定値より高温になるボ
イラ負荷条件のときは、高温側高圧蒸発器を高圧蒸発器
として用い、排ガス温度が規定値より低温になるボイラ
負荷条件のときは、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器とし
て用いる運転方法を用いる。
【0025】このとき、ボイラ負荷条件により高温側高
圧蒸発器を高圧蒸発器あるいは高圧過熱器として用いる
際の運転切り替え(弁切り替え)時に、高温側高圧蒸発
器の減温器を設けている場合には、該減温器に冷却水を
流すことが望ましい。これは前記運転切り替え(弁切り
替え)を急激に行うと、管内圧力が急激に変化するなど
の系の安定性を損なうおそれがあるので、前記減温器に
冷却水を噴霧するなどして系の安定性を図ることができ
るためである。
【0026】上記排熱回収ボイラの運転方法として、第
一発明の排熱回収ボイラにおいては、 排ガス温度が規
定値より高温になるボイラ負荷条件のときは、第一流量
調整弁(弁25)と第一開閉弁(弁26)と第二流量調
整弁(弁30)を開とし、第二開閉弁(弁29)と第三
開閉弁(弁27)を閉とし、排ガス温度が規定値より低
温になるボイラ負荷条件のときは、第一流量調整弁(弁
25)と第一開閉弁(弁26)を閉とし、第二開閉弁
(弁29)と第三開閉弁(弁27)を開とする排熱回収
ボイラの運転方法を採用することができる。
【0027】また、第二発明の排熱回収ボイラにおいて
は、排ガス温度が規定値より高温になるボイラ負荷条件
のときは、第一流量調整弁(弁25)と第一開閉弁(弁
26)を開とし、第二開閉弁(弁29)と第三開閉弁
(弁27)とを閉とし、排ガス温度が規定値より低温に
なるボイラ負荷条件のときは、第一流量調整弁(弁2
5)と第一開閉弁(弁26)を閉とし、第二開閉弁(弁
29)と第三開閉弁(弁27)を開とする排熱回収ボイ
ラの運転方法を採用することができる。
【0028】このように、本発明の複合発電プラントに
用いる排熱回収ボイラにおいて、排ガス温度が高い負荷
条件の時には、高温側高圧蒸発器を蒸発器として使用す
る弁操作を行う。その結果、高圧蒸発器としての伝熱管
の伝熱面積を大幅に増大させることができるので蒸発量
が従来技術に比べて増大する。一方、高圧過熱器の伝熱
面面積については変更がないため吸熱量はほとんど同じ
であり、蒸気の単位体積当りの吸熱量は減少することに
なり、排ガスが高温の時でも高圧過熱器出口蒸気温度は
従来の排熱回収ボイラほど上昇しない。したがって過熱
減温器による冷却水の多量噴霧によるクラックの発生を
防止できる。
【0029】また、常に排ガス温度は排熱回収ボイラで
得られる蒸気の温度より高いので、排ガス温度が低い負
荷条件の時には、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器として
使用する弁操作を行う。その結果、高圧蒸発器での蒸発
量は従来技術に比べて多少減少する。一方、高圧過熱器
の伝熱面面積を増大させることができるので、高圧過熱
器での吸熱量は増大することになり、過熱高圧器出口蒸
気温度は、排ガスが低温であるにもかかわらず、従来技
術の排熱回収ボイラほど低くならない。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面と共に
説明する。高温側高圧蒸発器の説明に必要な排熱回収ボ
イラの構造を高圧蒸気発生系統の構造を中心に図1によ
り説明する。
【0031】ガスタービン(図示せず)からの高温の排
ガスは図1の左側より排熱回収ボイラ1に入る。排熱回
収ボイラ1内部には上流側から下流側に向けて順に高圧
過熱器2、再熱器3、高温側高圧蒸発器20、高圧蒸発
器4、中圧過熱器5、高圧二次節炭器6、低圧過熱器
7、中圧蒸発器8、高圧一次節炭器9、中圧節炭器1
0、低圧蒸発器11、低圧節炭器12の各伝熱面が配置
されている。
【0032】さらに、高圧蒸発器4の上方に高圧ドラム
13、中圧蒸発器8の上方に中圧ドラム14、低圧蒸発
器11の上方に低圧ドラム15が配置されている。低圧
節炭器12は排熱回収ボイラ内の排ガスの最下流部に設
けられ、その最下流部より、若干排ガス上流側に高圧一
次節炭器9を設け、低圧節炭器12と低圧ドラム15と
をつなぐ配管の途中より高圧給水ポンプ17を経て高圧
一次節炭器9に至る配管を設ける。低圧節炭器12の出
口側の配管は中圧給水ポンプ16を経て、中圧節炭器1
0と再熱器3にそれぞれ配管が接続されており、再熱器
3の入口側の配管には再熱蒸気減温器18が設けられて
いる。また、高圧一次節炭器9より高圧過熱器2に至る
配管を設け、該配管に高圧過熱器2入口側に過熱蒸気減
温器19を設ける。
【0033】高圧蒸発器4の上方に設けられた高圧ドラ
ム13には、高圧二次節炭器6からの給水配管を設け
る。また高圧ドラム13から流量調整弁25を経由して
高温側高圧蒸発器20に給水配管が設けられ、さらにそ
の高温側高圧蒸発器20から開閉弁26を経由して高圧
ドラム13に流体配管が設けられている。
【0034】高圧ドラム13では高圧二次節炭器6から
給水を取り込むが、高圧ドラム13から高温側高圧蒸発
器20への給水取出し口は、高圧蒸発器4への給水取出
し口よりも低い位置に設ける。
【0035】さらに高圧ドラム13より高圧過熱器2に
至る蒸気配管を設け、その蒸気配管の途中から高温側高
圧蒸発器20に至る蒸気配管を分岐させ、該分岐管28
に開閉弁29を設ける。また、高圧ドラム13より高圧
過熱器2に至る蒸気配管で、分岐した蒸気配管28の分
岐箇所より後流側に流量調整弁30を設ける。さらに高
温側高圧蒸発器20より高圧過熱器2に至る配管を設
け、その途中に開閉弁27を備える。
【0036】これらの弁、すなわち、流量調整弁25、
30、開閉弁26、27、29の開度を制御する制御器
31を設ける。この制御器31の内容を図2に示す。図
2に示すように、この制御器31には、ガスタービン発
電機(図示せず)の負荷および、過熱蒸気減温器19へ
の給水量信号を入力する。そしてその負荷信号を高負
荷、低負荷の2種類の状態に判別する機能51を制御器
31には持たせてある。さらにこの高低の判別信号を受
けとり、開閉弁26、27、29の開閉および流量調整
弁25、30の弁開度を決定する弁制御機能52、5
3、54、55、56をそれぞれ配置してある。
【0037】このうち流量調整弁25の弁制御機能52
は高負荷、低負荷判定機能51からの信号のみならず過
熱蒸気減温器19の給水量信号をも受けとり流量調整弁
25の開度を決定する機能である。
【0038】上記制御器31からの信号により、次の二
通りの弁操作が行われる。 (1)流量調整弁25を開(開度は指定)、開閉弁26
と流動調整弁30を開、および開閉弁27、29を閉と
する。 (2)流量調整弁25および開閉弁26を閉とし、流量
調整弁30と開閉弁27と開閉弁29を開とする。
【0039】ガスタービンからの排ガスは、図1で排熱
回収ボイラ1の左方向から右方向に流れ、左端部の伝熱
面、すなわち高圧過熱器2では給水が最も高温の排ガス
(400℃から700℃)と熱交換されることになる。
排ガスは順次各伝熱面と接触して温度を下げ、右端の伝
熱面である低圧節炭器12と熱交換する時が最も低く1
50℃以下になる。
【0040】復水器より戻された給水は低圧節炭器12
に送られ、排ガスと熱交換され、50℃程度から100
℃程度にまで昇温される。なお、給水の圧力は2Mpa
程度である。
【0041】低圧節炭器12で昇温された給水の一部は
低圧ドラム15へ送られるが、大部分は中圧給水ポンプ
16(低圧節炭器12と中,圧節炭器10とを結ぶ給水
配管系に設けられる)と高圧給水ポンプ17を経てそれ
ぞれ中圧節炭器10と高圧一次節炭器9へ送られる。以
下、図1に示す系統図の中で高圧系統のみを説明する。
【0042】高圧給水ポンプ17で給水は10数Mpa
にまで昇圧される。給水は高圧一次節炭器9で昇温され
た後、高圧二次節炭器6に送られ、さらに300℃前後
まで昇温され、高圧の圧縮水となり高圧ドラム13に送
られる。ここに送られた高温、高圧の圧縮水は、高圧蒸
発器4に送られ、水と水蒸気の二相流となり、高圧ドラ
ム13に送られて飽和蒸気が分離される。
【0043】さらに、ガスタービンからの排ガスが高温
になる高負荷条件の時、制御器31からの信号により、
前述(1)の弁操作すなわち、流量調整弁25、開閉弁
26、流量調整弁30は開で、開閉弁27、29は閉と
する。この操作により、高圧ドラム13からの圧縮水が
高温側高圧蒸発器20へも移動し、二相流となり、高圧
ドラム13に送られて飽和蒸気が分離される。これら2
つの高圧蒸発器4、20中を移動することにより発生し
た飽和蒸気は、流量調整弁30を経由して高圧過熱器2
に送られ、過熱蒸気となって高圧タービン(図示せず)
に送られる。
【0044】したがって、蒸発器(高圧蒸発器4と高温
側高圧蒸発器20の組み合わせ)の伝熱面積が増加する
弁操作をしているので、発生する飽和蒸気量は増加する
が、高圧過熱器2での吸熱量は変わらず、蒸気単位重量
当りの吸熱量は減少することとなり、高圧過熱器2出口
での蒸気温度を上限設定温度以下に低下させることがで
きる。その様子を図3に示した。図3での高圧蒸発器は
図1の高圧蒸発器4と高温側高圧蒸発器20との組み合
せを示している。ここで図3は、縦軸に蒸気温度、横軸
に高圧蒸気関係の伝熱面毎の吸熱量を示したものであ
る。
【0045】上記伝熱面は図1に示すように、排ガス流
の上流側から下流側に向かって順に、高圧過熱器2、再
熱器3、高温側高圧蒸発器20、高圧蒸発器4、中圧過
熱器5、高圧二次節炭器6、低圧過熱器7、中圧蒸発器
8、高圧一次節炭器9等が備えられているが、図3で
は、高圧蒸気系統のみを説明している。
【0046】したがって、排ガス温度は、高圧蒸気系統
に関係のない伝熱面(再熱器3、中圧過熱器5、低圧過
熱器7、中圧蒸発器8)を削除して表示しているので、
不連続な線となっている。一方、蒸気温度は連続した線
となっている。
【0047】本実施例の上記(1)の弁操作によって、
高圧蒸発器4の機能を、該高圧蒸発器4と高温側高圧蒸
発器20との組み合せで果すことになり、高圧蒸発器全
体の伝熱面積が増加するので、従来技術の高圧蒸発器単
体の吸熱量に比べて本実施例での高圧蒸発器全体の吸熱
量は多くなる(図3ではまとめて高圧蒸発器と表示しし
ている。)。図3中では高圧蒸発器領域での従来技術
(太い点線)と本実施例(太い実線)との長さの差で示
され、本実施例の方が長くなっている。
【0048】図1の排熱回収ボイラ1では高温側高圧蒸
発器20と高圧蒸発器4の組み合せで吸熱するので、発
生する蒸発量が従来技術の高圧蒸発器のみ排熱回収ボイ
ラに比べて多くなる。蒸発器4、20で発生した蒸気は
高圧ドラム13に送られるが、該高圧ドラム13では飽
和蒸気を分離して高圧過熱器2に送るので、蒸発器4、
20で発生した蒸気の温度は上がらず、伝熱面積が増加
した分だけ蒸発量が多くなる。
【0049】また、蒸発器4、20での吸熱量が多いた
め排ガス温度の低下は大きい。図3では高圧蒸発器区域
で、細い実線の方が細い点線よりも下がっていることで
示されている。
【0050】高圧蒸発器区域で発生した蒸気は、高圧ド
ラム13で飽和蒸気が分離され、高圧過熱器2に送られ
る。
【0051】このとき、本実施例での蒸発量の方が、従
来技術での蒸発量よりも多いため、高圧過熱器2へ送ら
れる蒸気温度は従来技術と同じであるが、高圧過熱器2
の出口での過熱蒸気温度を上限設定温度以下にすること
ができる。
【0052】図3では、高圧過熱器区域での本実施例
(太い実線)が従来技術(太い点線)より下がっている
ことで、この様子が示されている。
【0053】前記(1)の弁操作において、流量調整弁
25の弁開度は、規定開度でスタートするが、過熱蒸気
減温器19への冷却水の給水流量が設定値よりも高い場
合には、弁開度を大きくし、高温側高圧蒸発器20へ流
入する給水の量を多くする。但し、過熱蒸気減温器19
への冷却水の給水流量が設定値より低くても、流量調整
弁25の弁開度を規定開度より小さくすることはない。
流量調整弁25の弁開度は、高温側高圧蒸発器20の伝
熱管中を給水が安定して流れる速度になる給水量を確保
し得る開度とするためである。
【0054】さらに高温側高圧蒸発器20は、高圧蒸発
器4よりも排ガス上流側に配置されている。つまり、よ
り高温の排ガスと接触するので、給水の量が少ないと、
蒸発管が焼損し易い。したがって、優先的に給水を確保
するため、高圧ドラム13では、高温側高圧蒸発器20
への給水取出し口の高さは、高圧蒸発器4のそれよりも
低くしている。
【0055】ガスタービンからの排ガス温度を低くする
低負荷条件の時は、制御器31からの信号により、前述
(2)の弁操作、すなわち、流量調整弁25、開閉弁2
6および流量調整弁30を閉とし、開閉弁27、29が
開とする。
【0056】この操作により、高圧ドラム13からの飽
和蒸気の一部が開閉弁29を経由して、高温側高圧蒸発
器20へ送られ、高温側高圧蒸発器20で過熱蒸気とな
って開閉弁27と高圧過熱器2を経由して高圧タービン
(図示せず)へ送られ、高圧ドラム13よりの飽和蒸気
の残った部分は流量調整弁30を経由して高圧過熱器2
へ送られ、過熱蒸気となって高圧タービンへ送られる。
この場合は、蒸発器が1つ、過熱器が2つとなる。この
操作に基づく吸熱量と一蒸気ガス温度の様子を図4に示
した。
【0057】この場合、給水を加熱するための高圧蒸発
器としては図7に示す従来技術の高圧蒸発器4と同一伝
熱面積を有する高圧蒸発器4(図1)を用いることにな
り、、伝熱面積は図7に示す従来技術のそれと同じであ
るから、吸熱量は図7に示す従来技術の高圧蒸発器4と
ほぼ同じであり、高圧蒸発器区域の太い実線(本発明)
と太い点線(従来技術)の吸熱量軸の長さはほぼ同じで
ある。このように高圧蒸発器での吸熱量は同じであるの
で、蒸発量はほぼ同じである。
【0058】一方、蒸気を過熱するための高圧過熱器と
しては本実施例では高圧過熱器2と高温側高圧蒸発器2
0が用いられることになり、本実施例の高圧過熱器での
吸熱量が、従来技術のそれ(図7の高圧過熱器2のみ)
に比べて大である。その様子は図4において、高圧過熱
器区域で、太い実線と太い点線の吸熱量軸での長さで表
されている。高圧過熱器区域で吸熱量が多い結果、過熱
蒸気温度は本発明(太い実線)の場合、従来技術(太い
点線)に比べて上昇する。
【0059】ところで、ガスタービンの定常運転時負荷
は、25、50、75、80、100%という様に離散
的数値で設定される。そして、ガスタービンの排ガス温
度は、負荷が80%で最も高温となる。ガスタービン排
ガス温度は、ガスタービン入口での流体(空気+燃料)
の平均温度と重量の関数である。負荷100%のときの
流体流量を100%とすれば、負荷80%では、流体流
量は80%程度となる。したがって、負荷80%での排
ガス温度は流体の量が少ないだけ高温になる。
【0060】したがって80%負荷以下の幾つかの負荷
数値を排ガス温度の高い負荷条件とし、それ以下を排ガ
ス温度の低い負荷条件とし、前述の(1)、(2)の弁
操作を行い、必要に応じて過熱蒸気減温器19の冷却水
の給水流量の信号で流量調整弁25の開度を決定する。
【0061】本発明の他の実施例を図5に示す。本実施
例は、高圧過熱器2、21が再熱器3をはさんで2ヶ所
に配置されている。すなわち、図5では、図1に示され
た排熱回収ボイラに比べて高温側高圧蒸発器20の他に
低温側高圧過熱器21が設けられている。そして高圧ド
ラム13から高温側高圧蒸発器20への給水配管には流
量調整弁25を設け、高温側高圧蒸発器20から高圧ド
ラム13への流体配管には開閉弁26が設けられてい
る。高圧ドラム13からの流体(蒸気、水)の出入用の
配管(流量調整弁25、開閉弁26をそれぞれ備えてい
る)の他に高圧ドラム13からの蒸気配管に開閉弁29
を設けており、また高温側高圧蒸発器20から開閉弁2
7を介して高圧過熱器2への蒸気配管が設けられてい
る。
【0062】さらに、高圧ドラム13からの蒸気は低温
側高圧過熱器21を経由して高圧過熱器2へ送られる構
成になっている。すなわち、排熱回収ボイラ1内には排
ガス上流側より下流側に向けて順に高圧過熱器2、再熱
器3、低温側高圧過熱器21、高温側高圧蒸発器20及
び高圧蒸発器4、中圧過熱器5、高圧二次節炭器6、低
圧過熱器7、中圧蒸発器8、高圧一次節炭器9、中圧節
炭器10、低圧蒸発器11、低圧節炭器12の各伝熱面
が配置されている。
【0063】さらに、高圧蒸発器4の上方に高圧ドラム
13、中圧蒸発器8の上方に中圧ドラム14、低圧蒸発
器11の上方に低圧ドラム15が配置されている。
【0064】高圧ドラム13から流量調整弁25を経由
して高温側高圧蒸発器20に給水配管が設けられ、さら
にその高温側高圧蒸発器20から開閉弁26を経由して
高圧ドラム13に流体配管が設けられている。この場合
も、先の実施例(図1)で説明したのと同一の理由で高
圧ドラム13において高温側高圧蒸発器20への高圧蒸
発器4のそれよりも低いものとする。
【0065】また、高圧ドラム13から、開閉弁29を
設けた配管を経由して高温側高圧蒸発器20を接続し、
さらに高温側高圧蒸発器20から、開閉弁27を設けた
蒸気配管を経由して高圧過熱器2へ接続している。
【0066】さらに、高圧ドラム13から低温側高圧過
熱器21を経由し、高圧過熱器2への蒸気配管も設けら
れている。
【0067】このような構成をした排熱回収ボイラにお
いて、排ガス温度が規定値より高温になる負荷条件の
時、制御器31からの信号により、(1)流量調整弁2
5および開閉弁26を開とし、開閉弁27、29を閉と
する。
【0068】この弁操作により、高圧ドラム13からの
圧縮水は、高温側高圧蒸発器20および高圧蒸発器4に
送られ、吸熱して水と水蒸気の二相流となり、高圧ドラ
ム13で分離され飽和蒸気を発生する。
【0069】この飽和蒸気は高圧ドラム13から低温側
高圧過熱器21に送られ、過熱蒸気となり、引き続いて
高圧過熱器2に送られ、さらに高温の過熱蒸気となり図
示しない高圧タービンに送られる。
【0070】また、排ガス温度が規定値より低い温度に
なる負荷条件のとき制御器31からの信号により、
(2)流量調整弁25および開閉弁26を閉とし、開閉
弁27、29を開とする。
【0071】この弁操作により、高圧蒸発器4のみで発
生した飽和蒸気は、高温側高圧蒸発器20と、低温側高
圧過熱器21を並列に通過して過熱蒸気となり、続いて
高圧過熱器2に送られ吸熱し、さらに高温の過熱蒸気と
なって高圧タービンに送られる。
【0072】本実施例での低温側高圧過熱器21と、高
温側高圧蒸発器20の伝熱面の面積の和は、先の実施例
(図1)での高温側高圧蒸発器20のそれに概略等しい
とする。
【0073】したがって、排ガス温度が低い時の負荷条
件の場合は、本実施例と先の実施例では排熱回収ボイラ
の構造はほぼ同一であるので蒸気温度、吸熱量の挙動は
同一である。
【0074】しかし、排ガス温度が高い時の負荷条件の
場合は、先の実施例に比べて低温側高圧過熱器21が存
在する分、飽和蒸気の発生量は少なく、過熱蒸気の吸熱
量は低温側高圧過熱器21が存在する分多くなる。した
がって、構造は錯雑になるが、排ガス温度の変化する時
に、本実施例の高圧過熱器2の出口蒸気温度、吸熱量比
の変化は、先の実施例ほど極端ではないという利点があ
る。
【0075】本発明の他の実施例を図6に示す。本実施
例は、高温側高圧蒸発器20に蒸発減温器32を設けた
例である。図1と同一機能を奏する部材、装置は同一番
号を付し、その説明は省略する。
【0076】図6では、開閉弁26が設けられた高温側
高圧蒸発器20から高圧ドラム13へ流体(水と蒸気の
混合流体)が流れる流体配管に温度計33と圧力計34
が設けられている。また、開閉弁27が設けられた高温
側高圧蒸発器20から高圧過熱器2へ蒸気を流す蒸気配
管にも温度計36と圧力計37が設けられている。
【0077】そして、図1に示す実施例と同様に、ガス
タービンからの排ガスが高温になる高負荷条件の時、制
御器31からの信号により、前述(1)の弁操作すなわ
ち、流量調整弁25、開閉弁26、流量調整弁30は開
で、開閉弁27、29は閉とする。この操作により、高
圧ドラム13からの圧縮水が高温側高圧蒸発器20へ移
動し、二相流となり高圧ドラム13で飽和蒸気が分離さ
れる。これら2つの高圧蒸発器4、20中を移動するこ
とにより発生した飽和蒸気は、流動調整弁30を経由し
て高圧過熱器2に送られ、過熱蒸気となって高圧タービ
ン(図示されず)に送られる。このとき、温度計33と
圧力計34の信号により減温器制御器35は蒸気減温器
32に冷却水を噴霧させる。
【0078】また、ガスタービンからの排ガス温度が低
くなる低負荷条件の時は、制御器31からの信号によ
り、前述(2)の弁操作、すなわち、流量調整弁25、
開閉弁26を閉とし、開閉弁27、29と流量調整弁3
0を開とする。
【0079】この操作により、高圧ドラム13よりの飽
和蒸気の一部が開閉弁29を経由して、高温側高圧蒸発
器20へ送られ、高温側高圧蒸発器20で過熱蒸気とな
って開閉弁27と高圧過熱器2を経由して高圧タービン
(図示せず)へ送られ、高圧ドラム13よりの飽和蒸気
の残った部分は流量調整弁30を経由して高圧過熱器2
へ送られ、過熱蒸気となって高圧タービンへ送られる。
このとき、温度計36と圧力計37の信号により減温器
制御器35は蒸気減温器32に冷却水を噴霧させる。
【0080】このような高温側高圧蒸発器20を高圧蒸
発器あるいは高圧過熱器として用いる際の弁切り替え時
に、高温側高圧蒸発器20の蒸気減温器32に冷却水を
噴霧することで、管内圧力が急激に変化することなく流
体系の安定性を図ることができる。
【0081】本発明によれば、排ガス温度が高くなる時
にでも高圧過熱器出口での過熱蒸気温度は大巾に上昇す
ることはないので、過熱蒸気減温器からの冷却水の噴霧
量は減少する。その結果、熱疲労による高圧過熱器内面
のクラック発生はなくなる。
【0082】また、排ガス温度が低くなる時には、吸熱
分を過熱蒸気用にするので過熱蒸気温度はそれほど下が
らず、補助燃料も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の排熱回収ボイラの系統図で
ある。
【図2】 図1のボイラの制御図の説明図である。
【図3】 図1の実施例の排ガス温度が高い場合の蒸気
温度と伝熱面別吸熱量の関係を示す図である。
【図4】 図1の実施例の排ガス温度が低い場合の蒸気
温度と伝熱面別吸熱量の関係を示す図である。
【図5】 本発明の他の実施例の排熱回収ボイラの系統
図である。
【図6】 本発明の他の実施例の排熱回収ボイラの系統
図である。
【図7】 従来技術の排熱回収ボイラの系統図である。
【符号の説明】
1 排熱回収ボイラ 2 高圧過熱器 3 再熱器 4 高圧蒸発器 5 中圧過熱器 6 高圧二次節炭
器 7 低圧過熱器 8 中圧蒸発器 9 高圧一次節炭器 10 中圧節炭器 11 低圧蒸発器 12 低圧節炭器 13 高圧ドラム 14 中圧ドラム 15 低圧ドラム 16 中圧給水ポ
ンプ 17 高圧給水ポンプ 18 再熱蒸気減
温器 19 過熱蒸気減温器 20 高温側高圧
蒸発器 25、30 流量調整弁 26、27、29
開閉弁 28 分岐蒸気配管 31 制御器 32 蒸気減温器 33、36 温度
計 34、37 圧力計 35 減温器制御

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンからの排ガス流路に設けら
    れ、少なくとも高圧過熱器と高圧蒸発器と高圧ドラムを
    備え、高圧過熱器と高圧蒸発器とを高圧ドラムを介して
    配管接続した排熱回収ボイラにおいて、 高圧過熱器と高圧蒸発器の間に、高圧過熱器または高圧
    蒸発器として切り替え使用可能な高温側高圧蒸発器を設
    けたことを特徴とする排熱回収ボイラ。
  2. 【請求項2】 高温側高圧蒸発器に減温器を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の排熱回収ボイラ。
  3. 【請求項3】 高圧ドラムと高温側高圧蒸発器との間に
    循環給水配管と循環流体配管を設け、 高圧ドラムから高温側高圧蒸発器への前記循環給水配管
    には第一流量調整弁を設け、 高温側高圧蒸発器から高圧ドラムへの前記循環流体配管
    には第一開閉弁を設け、 高圧ドラムから高圧過熱器への蒸気配管に第二流量調整
    弁を設け、該第二流量調整弁の上流側の高圧ドラムから
    高圧過熱器への蒸気配管には高温側高圧蒸発器への分岐
    蒸気配管を設け、該分岐蒸気配管には第二開閉弁を設
    け、 高温側高圧蒸発器と高圧過熱器との間に蒸気配管を設
    け、該蒸気配管に第三開閉弁を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の排熱回収ボイラ。
  4. 【請求項4】 流量調整弁と開閉弁は外部からの信号に
    より、前記弁の内の所要の弁操作を行う制御装置を設け
    て、該制御装置により所要の弁の開閉制御がなされ、高
    温側高圧蒸発器を高圧過熱器または高圧蒸発器として使
    用することを特徴とする請求項3記載の排熱回収ボイ
    ラ。
  5. 【請求項5】 高温側高圧蒸発器への高圧ドラムからの
    給水配管の取出し口は、高圧蒸発器への高圧ドラムから
    の給水配管の取出し口より低い位置に設けることを特徴
    とする請求項3または4のいずれかに記載の排熱回収ボ
    イラ。
  6. 【請求項6】 ガスタービンからの排ガス流路に設けら
    れ、少なくとも高圧過熱器と高圧蒸発器と高圧ドラムを
    備え、高圧過熱器と高圧蒸発器とを高圧ドラムを介して
    配管接続した排熱回収ボイラにおいて、 高圧過熱器と高圧蒸発器の間に高温側高圧蒸発器と低温
    側高圧過熱器を設け、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器ま
    たは高圧蒸発器として切り替えて使用できるようにした
    ことを特徴とする排熱回収ボイラ。
  7. 【請求項7】 高温側高圧蒸発器には減温器を設けたこ
    とを特徴とする請求項6記載の排熱回収ボイラ。
  8. 【請求項8】 高圧ドラムと高温側高圧蒸発器との間に
    循環給水配管と循環流体配管を設け、 高圧ドラムから高温側高圧蒸発器への前記循環給水配管
    には第一流量調整弁を設け、 高温側高圧蒸発器から高圧ドラムへの前記循環流体配管
    には第一開閉弁を設け、 高圧ドラムと高温側高圧蒸発器との間に蒸気配管を設
    け、該蒸気配管には第二開閉弁を設け、 高温側高圧蒸発器と高圧過熱器の間には蒸気配管を設
    け、該蒸気配管には第三開閉弁を設け、 前記第二開閉弁の上流側の高圧ドラムから高温側高圧蒸
    発器への蒸気配管から分岐させて高圧ドラムから低温側
    高圧過熱器への分岐蒸気配管を設け、 低温側高圧過熱器から高圧過熱器への蒸気配管を設け、
    該蒸気配管を第三開閉弁の後流側で高温側高圧蒸発器か
    ら高圧過熱器への蒸気配管と合流させたことを特徴とす
    る請求項6または7記載の排熱回収ボイラ。
  9. 【請求項9】 流量調整弁と開閉弁は外部からの信号に
    より、前記弁の内の所要の弁操作を行う制御装置を設け
    て、該制御装置により所要の弁の開閉制御がなされ、高
    温側高圧蒸発器を高圧過熱器または高圧蒸発器として使
    用することを特徴とする請求項8記載の排熱回収ボイ
    ラ。
  10. 【請求項10】 高温側高圧蒸発器への高圧ドラムから
    の給水配管の取出し口は、高圧蒸発器への高圧ドラムか
    らの給水配管の取出し口より低い位置に設けることを特
    徴とする請求項8または9記載の排熱回収ボイラ。
  11. 【請求項11】 請求項1、2、6または7記載の排熱
    回収ボイラにおいて、 排ガス温度が規定値より高温になるボイラ負荷条件のと
    きは、高温側高圧蒸発器を高圧蒸発器として用い、排ガ
    ス温度が規定値より低温になるボイラ負荷条件のとき
    は、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器として用いることを
    特徴とする排熱回収ボイラの運転方法。
  12. 【請求項12】 請求項1、2、6または7記載の排熱
    回収ボイラにおいて、 排ガス温度が規定値より高温になるボイラ負荷条件のと
    きは、高温側高圧蒸発器を高圧蒸発器として用い、排ガ
    ス温度が規定値より低温になるボイラ負荷条件のとき
    は、高温側高圧蒸発器を高圧過熱器として用い、 さらにボイラ負荷条件により高温側高圧蒸発器を高圧蒸
    発器あるいは高圧過熱器として用いる際の運転切り替え
    時に、高温側高圧蒸発器の減温器に冷却水を流すことを
    特徴とする排熱回収ボイラの運転方法。
  13. 【請求項13】 請求項3ないし5のいずれかに記載の
    排熱回収ボイラにおいて、 排ガス温度が規定値より高温になるボイラ負荷条件のと
    きは、第一流量調整弁と第一開閉弁と第二流量調整弁を
    開とし、第二開閉弁と第三開閉弁を閉とし、 排ガス温度が規定値より低温になるボイラ負荷条件のと
    きは、第一流量調整弁と第一開閉弁を閉とし、第二流量
    調整弁と第二開閉弁と第三開閉弁を開とすることを特徴
    とする排熱回収ボイラの運転方法。
  14. 【請求項14】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    の排熱回収ボイラにおいて、 排ガス温度が規定値より高温になるボイラ負荷条件のと
    きは、第一流量調整弁と第一開閉弁を開とし、第二開閉
    弁と第三開閉弁とを閉とし、 排ガス温度が規定値より低温になるボイラ負荷条件のと
    きは、第一流量調整弁と第一開閉弁を閉とし、第二開閉
    弁と第三開閉弁を開とすることを特徴とする排熱回収ボ
    イラの運転方法。
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