JP3708999B2 - 電話制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話回線を2回線以上収容する主装置、電話端子付ファクシミリ装置と主装置とを接続するためのアダプタ及び主装置に接続された電話機、留守番電話装置等の複数の端末を有する電話制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来例における電話制御システムの概略ブロック図を示している。
【0003】
図7において、主装置Aは、複数の電話回線(局線1、2)からの着信を検出する着信検出部11と、端末C1〜Cnとの制御信号を送受信する制御信号送受信部12と、主装置A全体と端末C1〜Cnを制御する制御部13とから構成される。
【0004】
ファクシミリアダプタBは、主装置A及び端末C1〜Cnとの間で制御信号を送受信する制御信号送受信部1と、2本の電話回線を切り換えてファクシミリ装置9と電話回線とを接続する電話回線接続切換部2と、FAX呼出信号部3Aと、ファクシミリアダプタB全体を制御する制御部4と、ファクシミリ装置9が電話回線を使用しているかを検出するFAX起動検出部8とから構成される。
【0005】
また、留守番電話装置である各端末C1〜Cnは、主装置A及び他の端末からの制御信号を送受信する制御信号送受信部21と、2本の電話回線を切り換える電話回線接続切換部22と、留守番メッセージ及び伝言メッセージを録音する音声録音部23と、端末を制御する制御部24と、電話回線との通話信号を送受信する通話回路25と、通話回路25に接続されたマイク26及びレシーバ27とから構成される。
【0006】
上記のように構成されたファクシミリアダプタにおいて、電話回線から着信があった時に、主装置Aの着信検出部11でその着信を検出し、着信であることを制御信号送受信部12により、内線ライン(HLライン)を使用してシステム内の全端末に着信データを送出する。各端末C1〜Cnでは、制御信号送受信部21を介して制御部24で着信であることを認識し、着信状態となって着信鳴動する。また、ファクシミリアダプタBでは、端末より少し遅れて(設定による)、制御信号送受信部1で着信信号を受信し、制御部4で着信であることを認識すると、電話回線接続切換部2により、その着信があった電話回線とファクシミリ装置9を接続する。これにより、ファクシミリアダプタBに接続されているファクシミリ装置9は着信状態となり着信鳴動する。
【0007】
この場合、端末C1〜Cnはファクシミリからの着信にも応答することになるが、着信が電話機からである場合は、そのまま相手と通話する。ただし、この場合、ファクシミリより先に端末が着信応答しなければならない。また、ファクシミリアダプタBは電話回線接続切換部2にてファクシミリと電話回線との接続を開放する。
【0008】
次に、着信がファクシミリからである場合、先に端末C1〜Cnが着信応答した時は相手からのCNG信号が聞こえるので、ファクシミリからの着信であることを人が認識し、その電話回線を一旦保留にして、端末の制御部24及び制御信号送受信24を介して内線転送し、これを制御信号送受信部1で受信することにより、ファクシミリアダプタBは制御部4により保留転送を受けたことを認識する。ここで、ファクシミリアダプタBは、一旦ファクシミリとその電話回線とを開放しているので、ファクシミリとその電話回線とを接続するためにFAX呼出信号部3Aを介してファクシミリを着信起動し、FAX起動検出部8にてファクシミリが電話回線を捕捉したことを検出すると、電話回線接続切換部2によりその着信がある電話回線と接続し、ファクシミリ通信が完了する。
【0009】
一方、端末が留守番電話装置の場合、この留守番電話装置が留守設定されている時に電話機から着信があると、まず留守番電話装置が留守応答し、応答メッセージを相手に送出する。この時、相手が電話機からの場合はそのまま音声録音部23にて伝言メッセージを録音する。その後、電話回線を開放する。また、着信がファクシミリからの場合は応答メッセージを送出した後、約30秒後にファクシミリとその電話回線とを接続するためにFAX呼出信号部3Aを介してファクシミリを着信起動し、FAX起動検出部8にてファクシミリが電話回線を捕捉したことが検出されると、電話回線接続切換部2によりその着信がある電話回線と接続し、ファクシミリ通信が完了する。ただし、約30秒間は相手ファクシミリのCNG音が録音される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の電話制御システムでは、相手がファクシミリからの着信か、電話機からの着信かの区別ができないため、ファクシミリからの着信であっても先に端末が着信応答してしまい、その結果、ファクシミリの着信応答が遅くなるという問題ある。また、ファクシミリ着信である時に端末で応答した後に、これをファクシミリアダプタに転送しなけらばならないという操作性に問題があった。
【0011】
また、先に留守番電話装置が着信応答してしまうため、ファクシミリが起動されるまでの約30秒間、相手からのCNG信号を録音してしまうという問題がある。さらに、相手がファクシミリからの着信であるか否かを識別できないため、必ず着信時に端末が着信鳴動してしまう問題がある。しかも、同じシステムに留守番電話装置がある場合、相手がファクシミリからの着信であるか否かを識別できないため、先に留守番電話装置が応答してしまう問題がある。
【0012】
また、1つの電話回線とファクシミリ装置が応答通信中に他の電話回線からファクシミリの着信があった場合、その着信に対して何もしないため、ファクシミリを通信したい相手に対して受信側のファクシミリ装置が使用中であることを相手に伝えることができず、相手は何度も繰り返しファクシミリ発信してしまい、速やかにファクシミリ通信を行うことができなかった。
【0013】
本発明は、上記のような問題を解決するものであり、ファクシミリ装置からの着信か否かを識別し、ファクシミリからの着信時は速やかにファクシミリ通信を確立できる電話制御システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、複数の電話回線を収容する主装置と、ファクシミリ装置と、前記主装置と前記ファクシミリ装置とを接続するためのファクシミリアダプタと、前記主装置に接続された複数の端末とを有する電話制御システムにおいて、前記主装置は、該主装置全体を制御する主装置側制御部と、前記電話回線からの呼出信号を検出する着信検出部と、前記ファクシミリアダプタ及び前記複数の端末へ前記電話回線からの着信があったことを伝える制御信号を送受信する主装置側制御信号送受信部とを備え、前記複数の端末は、それぞれ当該端末全体を制御する端末側制御部と、複数の電話回線に対して1つの局線と接続するための電話回線接続切換部と、通話するための通話回路と、マイクと、レシーバと、音声を録音する音声録音部と、前記主装置、前記ファクシミリアダプタ及び他の端末間との制御信号を送受信する端末側制御信号送受信部とを備え、前記ファクシミリ装置は、前記電話回線からの着信に応答してCNG信号が来ない場合に電話機からの着信と判定して呼出信号を送出する電話端子を備え、前記ファクシミリアダプタは、該ファクシミリアダプタ全体を制御するファクシミリアダプタ側制御部と、前記主装置及び前記複数の端末の間で制御信号を送受信するファクシミリアダプタ側制御信号送受信部と、前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部が受信して前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記制御信号の着信を認識した時に着信のあった電話回線に前記ファクシミリ装置を接続する電話回線接続切換部と、前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号を検出する呼出信号受信部と、前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記呼出信号受信部からの出力信号により電話機からの着信であると認識した時に前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号に対して着信応答するために、前記ファクシミリ装置の電話端子間を閉結するループ閉成部とを備え、前記ファクシミリアダプタは、前記ファクシミリ装置を着信があった電話回線に接続した後に前記電話端子からの呼出信号を検出した場合、前記ファクシミリアダプタ側制御部が電話機からの着信であることを認識して、電話機からの着信であることを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部を介して前記複数の端末に送信するように構成したものである。
【0015】
これにより、電話回線からの着信に対して、その着信が電話機からか、ファクシミリからかをファクシミリアダプタで識別することができ、操作する人が意識せずに着信応答することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、複数の電話回線を収容する主装置と、ファクシミリ装置と、前記主装置と前記ファクシミリ装置とを接続するためのファクシミリアダプタと、前記主装置に接続された複数の端末とを有する電話制御システムにおいて、前記主装置は、該主装置全体を制御する主装置側制御部と、前記電話回線からの呼出信号を検出する着信検出部と、前記ファクシミリアダプタ及び前記複数の端末へ前記電話回線からの着信があったことを伝える制御信号を送受信する主装置側制御信号送受信部とを備え、前記複数の端末は、それぞれ当該端末全体を制御する端末側制御部と、複数の電話回線に対して1つの局線と接続するための電話回線接続切換部と、通話するための通話回路と、マイクと、レシーバと、音声を録音する音声録音部と、前記主装置、前記ファクシミリアダプタ及び他の端末間との制御信号を送受信する端末側制御信号送受信部とを備え、前記ファクシミリ装置は、前記電話回線からの着信に応答してCNG信号が来ない場合に電話機からの着信と判定して呼出信号を送出する電話端子を備え、前記ファクシミリアダプタは、該ファクシミリアダプタ全体を制御するファクシミリアダプタ側制御部と、前記主装置及び前記複数の端末の間で制御信号を送受信するファクシミリアダプタ側制御信号送受信部と、前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部が受信して前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記制御信号の着信を認識した時に着信のあった電話回線に前記ファクシミリ装置を接続する電話回線接続切換部と、前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号を検出する呼出信号受信部と、前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記呼出信号受信部からの出力信号により電話機からの着信であると認識した時に前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号に対して着信応答するために、前記ファクシミリ装置の電話端子間を閉結するループ閉成部とを備え、前記ファクシミリアダプタは、前記ファクシミリ装置を着信があった電話回線に接続した後に前記電話端子からの呼出信号を検出した場合、前記ファクシミリアダプタ側制御部が電話機からの着信であることを認識して、電話機からの着信であることを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部を介して前記複数の端末に送信するように構成することにより、電話回線からの着信が電話機からか、ファクシミリからかをファクシミリアダプタで識別することができるので、操作する人が意識せずに着信応答し得る。
【0017】
本発明の請求項2に記載の発明は、複数の電話回線を収容する主装置と、ファクシミリ装置と、前記主装置と前記ファクシミリ装置とを接続するためのファクシミリアダプタと、前記主装置に接続された留守番電話装置とを有する電話制御システムにおいて、前記主装置は、該主装置全体を制御する主装置側制御部と、前記電話回線からの呼出信号を検出する着信検出部と、前記ファクシミリアダプタ及び前記留守番電話装置へ前記電話回線からの着信があったことを伝える制御信号を送受信する主装置側制御信号送受信部とを備え、前記留守番電話装置は、該留守番電話装置全体を制御する端末側制御部と、複数の電話回線に対して1つの局線と接続するための電話回線接続切換部と、通話するための通話回路と、マイクと、レシーバと、音声を録音する音声録音部と、前記主装置及び前記ファクシミリアダプタとの間で制御信号を送受信する端末側制御信号送受信部とを備え、前記ファクシミリアダプタは、該ファクシミリアダプタ全体を制御するファクシミリアダプタ側制御部と、前記主装置及び前記留守番電話装置との間で制御信号を送受信するファクシミリアダプタ側制御信号送受信部と、前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部が受信して前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記制御信号の着信を認識した時に着信のあった電話回線に前記ファクシミリ装置を接続する電話回線接続切換部と、前記各電話回線に対してファクシミリ着信を検出するCNG検出部とを備え、前記留守番電話装置が留守設定されていることにより該留守番電話装置が前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記端末側制御信号送受信部を介して受信して該着信に対して前記ファクシミリ装置より先に応答し、電話回線を閉結しても、前記ファクシミリアダプタは、前記CNG検出部によりファクシミリからの着信であることを検出することにより前記ファクシミリアダプタ側の電話回線接続切換部が動作して前記ファクシミリ装置を着信のあった電話回線に接続し、該接続があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部を介して前記留守番電話装置へ送り、前記留守番電話装置が該制御信号を受信して留守録音を停止してその電話回線を開放することにより、電話回線からの着信に対して留守番電話装置との着信応答の競合を防止でき、その着信がファクシミリからか否かを操作する人が意識せずに速やかに着信応答できる。
【0018】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1記載の電話制御システムにおいて、前記主装置は、ファクシミリアダプタの有無を設定する設定部を備えてなるものであり、この設定部がファクシミリアダプタ有りに設定された状態で主装置が電話回線からの着信を受信した時に、前記主装置側制御信号送受信部を介して、前記ファクシミリアダプタ有りと着信のデータをシステム全体に通信するように構成したことから、電話回線からの着信がファクシミリからか否かを操作する人が意識せずに速やかに着信応答できる。
【0019】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2記載の電話制御システムにおいて、前記ファクシミリアダプタは、ファクシミリ装置が電話回線を閉結したことを検出して前記ファクシミリ装置の使用中を判別するFAX起動検出部と、使用中である旨の音声ガイダンスを送出する合成音声出力部とを更に備え、前記ファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に他の電話回線からの着信があった場合、留守番電話装置が該着信に応答して該着信応答を前記ファクシミリアダプタへ通知し、前記ファクシミリアダプタは、前記留守番電話装置から当該着信応答通知を受けると、これに対して現在ファクシミリ装置が使用中である旨の音声ガイダンスを前記他の電話回線を通じて相手側へ送出し、前記留守番電話装置が前記音声ガイダンスを録音するように構成したことにより、電話回線からの着信に対してファクシミリ装置が動作している時に、他の電話回線からの着信に対して使用中である旨の音声ガイダンスを相手に知らせることができると共に、この音声ガイダンスを留守番電話装置で録音して、本システムのファクシミリ装置が使用中に他の電話回線からファクシミリ装置に着信があったことを記録することができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は本発明の実施形態における電話制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0022】
図1において、電話制御システムは、主装置A、ファクシミリアダプタB及び留守番電話装置等に相当する複数の端末C1〜Cnを備え、主装置Aは、複数の電話回線(局線1、2)からの着信を検出する着信検出部11と、端末C1〜Cnとの制御信号を送受信する制御信号送受信部12と、主装置A全体と端末C1〜Cnを制御する制御部13と、ファクシミリアダプタの有無を設定する設定部14とから構成される。
【0023】
ファクシミリアダプタBは、主装置A及び端末C1〜Cnとの制御信号を送受信する制御信号送受信部1と、2本の電話回線を切り換えてファクシミリ装置9と電話回線とを接続する電話回線接続切換部2と、相手ファクシミリ装置からのCNG信号を検出するCNG検出部3と、ファクシミリアダプタB全体を制御する制御部4と、ファクシミリ装置9が持つ電話端子間を閉結するためのループ閉成部5と、ファクシミリ装置9が持つ電話端子からの16Hz信号を検出する呼出信号受信部6と、ファクシミリ装置9が使用中であることを音声で出力する音声合成出力部7と、ファクシミリアダプタBに接続されているファクシミリ装置9が使用中であることを検出するFAX起動検出部8とから構成される。
【0024】
また、各端末C1〜Cnは、主装置A及び他の端末からの制御信号を送受信する制御信号送受信部21と、使用する電話回線を切り換える電話回線接続切換部22と、留守番メッセージ及び伝言メッセージを録音する音声録音部23と、端末を制御する制御部24と、電話回線との通話信号を送受信する通話回路25と、通話回路25に接続されたマイク26及びレシーバ27とから構成される。
【0025】
次に、上記のように構成された本実施形態の動作について、図2〜図6を参照して説明する。
【0026】
図2に示すように、電話回線から着信信号(16Hz)が来ると、主装置Aの着信検出部11にて着信であることを検出し、制御部13で着信と認識できたときは、制御信号送受信部12によりシステム全体のファクシミリアダプタB及び端末C1〜Cnに外線着信信号をデータ通信する。ここで、端末C1が、そのデータを制御信号送受信部21を介して制御部24で認識すると、端末C1は着信状態となり、着信応答をファクシミリアダプタB及び他の端末に通知する。
【0027】
また、同様にして、ファクシミリアダプタBは、制御信号送受信部1を介して制御部4で着信であることを認識すると、直ちにシステムに対して着信の電話回線を使用したことを他の端末に対し制御信号送受信部1を介して送信し、他の端末の着信を止める。その後、ファクシミリアダプタBは電話回線接続切換部2でファクシミリ装置9と電話回線を接続し、着信信号をファクシミリ装置9に伝える。これに伴いファクシミリ装置9が着信に応答し、その着信がファクシミリからの着信である場合、そのままファクシミリ受信状態となり、また、その着信が電話機からの着信である時はファクシミリ装置9が持つ電話端子から16Hz信号を送出する。ファクシミリアダプタBが呼出信号受信部6にて16Hz信号を検出した時は電話機からの着信であると認識し、ループ閉成部5にて電話端子間を閉結する。その後、制御部4は制御信号送受信部1を介して他の端末に電話機からの着信をデータ通信し、端末C1では着信音が発生し、端末C1で着信応答するためにレシーバ27を上げると電話をかけた相手と通話することができ、また、操作する人は、その着信が電話機からなのか否かを認識せずに操作できる。また、ファクシミリ着信の時は速やかにファクシミリ通信が確立される。
【0028】
図3は、ファクシミリアダプタにおいて、留守番電話装置が仮に局線着信応答した時にファクシミリからの着信である場合、その検出制御を行うことで留守番電話装置との競合を防ぐ時の通信手順を示すシーケンス図である。
【0029】
この図3において、端末C1が留守番電話装置であり、この留守番電話装置が留守番設定されている時は、電話回線からの着信信号に対して主装置Aから着信信号を制御信号送受信部21にて受信することにより留守応答し、応答メッセージを送出した後に、音声録音部23により相手の伝言メッセージを録音することができる。
【0030】
また、仮にファクシミリアダプタBまたはファクシミリ装置9より先に留守番電話装置が留守応答してもファクシミリアダプタBのCNG検出部3により、その着信がファクシミリからの着信であることを検出すると電話回線接続切換部2が起動し、ファクシミリ装置9と電話回線とを接続し、ファクシミリ通信を行う。また、その内容を制御信号送受信部1を介して端末(留守番電話装置)に送信し、そのデータを留守番電話装置が受信すると留守録音を停止し、電話回線を開放する。
【0031】
図4は、ファクシミリアダプタにおいて、ファクシミリ装置9が有する電話端子を利用してファクシミリからの着信であるか否かの識別を行い、ファクシミリからの着信時に、確実かつ速やかにファクシミリ通信が確立できるように制御するときの通信手順を示すシーケンス図である。
【0032】
この図4において、主装置Aのファクシミリアダプタ有無設定部14をファクシミリアダプタ有りに設定した時、電話回線から着信信号が来ると、主装置Aの着信検出部11により着信を検出し、制御部13で着信と認識できた時に制御信号送受信部12を介してシステム全体にファクシミリアダプタ有りと着信であることをデータ通信する。ここで、端末C1が、そのデータを制御信号送受信部21を介して制御部24で認識すると、端末C1はその電話回線を使用状態する。
【0033】
また、同様にして、ファクシミリアダプタBは制御信号送受信部1を介して制御部4でファクシミリアダプタ着信であることを認識すると、ファクシミリアダプタBは電話回線接続切換部2でファクシミリ装置9と電話回線を接続し、着信信号をファクシミリ装置9に伝える。これに伴いファクシミリ装置9が着信に応答し、その着信がファクシミリからの着信である時はそのままファクシミリ受信状態となり、また、その着信が電話機からの着信である時は電話機からの着信であると認識し、ループ閉成部5にて電話端子間を閉結する。その後、制御部4は制御信号送受信部1を介して他の端末に電話機からの着信をデータ通信し、端末C1では着信音が発生し、レシーバ27を上げると電話をかけた相手と通話することができ、また、操作する人は、その着信が電話機からなのか否かを認識せずに操作できる。また、ファクシミリ着信の時は速やかにファクシミリ通信が確立される。
【0034】
図5は、図4における電話端末が留守番電話装置の場合のシーケンス図である。
【0035】
この図5において、図4と異なる点は、電話端末が留守番電話装置であり、かつ該留守番電話装置が留守設定されているところにある。このため、留守番電話装置が留守設定してある時は電話回線からの着信信号に対し、ファクシミリアダプタBから着信信号を制御信号送受信部21で受信した時に留守応答し、応答メッセージを送出した後、音声録音部23により相手の伝言メッセージを録音する。
【0036】
また、図6はファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に他の電話回線からの着信に対して留守番電話装置を着信応答させ、ファクシミリ装置が現在使用中であることを音声にて相手に通報する時の通信手順を示すシーケンス図である。
【0037】
この図6において、ファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に局線2に着信があると、この着信に留守番電話装置である端末C1が応答し、留守録応答したことを応答メッセージにより局線2を介して相手に通知し、これと同時に留守番電話装置装置である端末C1が局線2を捕捉したことを他の端末及びファクシミリアダプタBに通知する。また、ファクシミリアダプタBは、その合成音声出力部7を作動させることにより、現在ファクシミリ装置9が使用中である旨の音声ガイダンスを局線2を通して相手側へ送信し、さらに、その音声ガイダンスを端末C1の留守番電話装置で録音する。そして、相手側のファクシミリ送信停止に伴いCNG信号が局線2からファクシミリアダプタBに送られる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明によれば、電話回線からの着信が電話機からか、ファクシミリからかをファクシミリアダプタで識別することができ、操作する人が意識せずに着信応答することができる。
【0039】
また、請求項2に記載の発明によれば、留守番電話装置が留守設定されている時に留守番電話装置が電話回線からの着信信号に対してファクシミリ装置より先に応答しても、CNG検出部がファクシミリからの着信であることを検出してファクシミリ装置を着信のあった電話回線に接続し、留守番電話装置の留守録音を停止してその電話回線を開放するため、電話回線からの着信に対して留守番電話装置との着信応答の競合を防止でき、その着信がファクシミリからか否かを操作する人が意識せずに速やかに着信応答することができる。
【0040】
また、請求項3に記載の発明によれば、ファクシミリアダプタの有無を設定する設定部がファクシミリアダプタ有りに設定された状態で主装置が電話回線からの着信を受信した時に、このファクシミリアダプタ有りと着信のデータをシステム全体に通信するから、電話回線からの着信がファクシミリからか否を操作する人が意識せずに速やかに着信応答することができる。
【0041】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、ファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に他の電話回線からの着信に対して現在ファクシミリ装置が使用中である旨の音声ガイダンスを相手側へ送出する合成音声出力部を設けることにより、電話回線からの着信に対してファクシミリ装置が動作している時に他の電話回線からの着信に対して使用中である旨の音声ガイダンスを相手に知らせることができる。
【0042】
また、請求項5に記載の発明によれば、ファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に他の電話回線からの着信に対して端末である留守番電話装置を着信応答させ、合成音声出力部から送出される音声ガイダンスを録音するから、本システムのファクシミリ装置が使用中に他の電話回線からファクシミリ装置に着信があったことを留守番電話装置に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による電話制御システムの概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施形態における通信手順を示すシーケンス図
【図3】本発明の実施形態における通信手順を示すシーケンス図
【図4】本発明の実施形態における通信手順を示すシーケンス図
【図5】本発明の実施形態における通信手順を示すシーケンス図
【図6】本発明の実施形態における通信手順を示すシーケンス図
【図7】従来例における電話制御システムの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
A 主装置
11 着信検出部
12 制御信号送受信部
13 制御部
14 ファクシミリアダプタ有無設定部
B ファクシミリアダプタ
1 制御信号送受信部
2 電話回線接続切換部
3 CNG検出部
4 制御部
5 ループ閉成部
6 呼出信号受信部
7 合成音声出力部
8 FAX起動検出部
9 ファクシミリ装置
C1〜Cn 端末(留守番電話装置)
21 制御信号送受信部
22 電話回線接続切換部
23 音声録音部
24 制御部
25 通話回路
26 マイク
27 レシーバ
Claims (4)
- 複数の電話回線を収容する主装置と、ファクシミリ装置と、前記主装置と前記ファクシミリ装置とを接続するためのファクシミリアダプタと、前記主装置に接続された複数の端末とを有する電話制御システムであって、
前記主装置は、該主装置全体を制御する主装置側制御部と、前記電話回線からの呼出信号を検出する着信検出部と、前記ファクシミリアダプタ及び前記複数の端末へ前記電話回線からの着信があったことを伝える制御信号を送受信する主装置側制御信号送受信部とを備え、
前記複数の端末は、それぞれ当該端末全体を制御する端末側制御部と、複数の電話回線に対して1つの局線と接続するための電話回線接続切換部と、通話するための通話回路と、マイクと、レシーバと、音声を録音する音声録音部と、前記主装置、前記ファクシミリアダプタ及び他の端末間との制御信号を送受信する端末側制御信号送受信部とを備え、
前記ファクシミリ装置は、前記電話回線からの着信に応答してCNG信号が来ない場合に電話機からの着信と判定して呼出信号を送出する電話端子を備え、
前記ファクシミリアダプタは、該ファクシミリアダプタ全体を制御するファクシミリアダプタ側制御部と、前記主装置及び前記複数の端末の間で制御信号を送受信するファクシミリアダプタ側制御信号送受信部と、前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部が受信して前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記制御信号の着信を認識した時に着信のあった電話回線に前記ファクシミリ装置を接続する電話回線接続切換部と、前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号を検出する呼出信号受信部と、前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記呼出信号受信部からの出力信号により電話機からの着信であると認識した時に前記ファクシミリ装置の電話端子からの呼出信号に対して着信応答するために、前記ファクシミリ装置の電話端子間を閉結するループ閉成部とを備え、
前記ファクシミリアダプタは、前記ファクシミリ装置を着信があった電話回線に接続した後に前記電話端子からの呼出信号を検出した場合、前記ファクシミリアダプタ側制御部が電話機からの着信であることを認識して、電話機からの着信であることを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部を介して前記複数の端末に送信するように構成したことを特徴とする電話制御システム。 - 複数の電話回線を収容する主装置と、ファクシミリ装置と、前記主装置と前記ファクシミリ装置とを接続するためのファクシミリアダプタと、前記主装置に接続された留守番電話装置とを有する電話制御システムであって、
前記主装置は、該主装置全体を制御する主装置側制御部と、前記電話回線からの呼出信号を検出する着信検出部と、前記ファクシミリアダプタ及び前記留守番電話装置へ前記電話回線からの着信があったことを伝える制御信号を送受信する主装置側制御信号送受信部とを備え、
前記留守番電話装置は、該留守番電話装置全体を制御する端末側制御部と、複数の電話回線に対して1つの局線と接続するための電話回線接続切換部と、通話するための通話回路と、マイクと、レシーバと、音声を録音する音声録音部と、前記主装置及び前記ファクシミリアダプタとの間で制御信号を送受信する端末側制御信号送受信部とを備え、
前記ファクシミリアダプタは、該ファクシミリアダプタ全体を制御するファクシミリアダプタ側制御部と、前記主装置及び前記留守番電話装置との間で制御信号を送受信するファクシミリアダプタ側制御信号送受信部と、前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部が受信して前記ファクシミリアダプタ側制御部が前記制御信号の着信を認識した時に着信のあった電話回線に前記ファクシミリ装置を接続する電話回線接続切換部と、前記各電話回線に対してファクシミリ着信を検出するCNG検出部とを備え、前記留守番電話装置が留守設定されていることにより該留守番電話装置が前記主装置からの着信があったことを伝える制御信号を前記端末側制御信号送受信部を介して受信して該着信に対して前記ファクシミリ装置より先に応答し、電話回線を閉結しても、前記ファクシミリアダプタは、前記CNG検出部によりファクシミリからの着信であることを検出することにより前記ファクシミリアダプタ側の電話回線接続切換部が動作して前記ファクシミリ装置を着信のあった電話回線に接続し、該接続があったことを伝える制御信号を前記ファクシミリアダプタ側制御信号送受信部を介して前記留守番電話装置へ送り、前記留守番電話装置が該制御信号を受信して留守録音を停止してその電話回線を開放することを特徴とする電話制御システム。 - 主装置は、ファクシミリアダプタの有無を設定する設定部を備え、該設定部がファクシミリアダプタ有りに設定された状態で前記主装置が電話回線からの着信を受信した時に、前記主装置側制御信号送受信部を介して、前記ファクシミリアダプタ有りと着信のデータをシステム全体に通信することを特徴とする請求項1記載の電話制御システム。
- ファクシミリアダプタは、ファクシミリ装置が電話回線を閉結したことを検出して前記ファクシミリ装置の使用中を判別するFAX起動検出部と、使用中である旨の音声ガイダンスを送出する合成音声出力部とを更に備え、前記ファクシミリ装置が1つの電話回線に応答している時に他の電話回線からの着信があった場合、留守番電話装置が該着信に応答して該着信応答を前記ファクシミリアダプタへ通知し、前記ファクシミリアダプタは、前記留守番電話装置から当該着信応答通知を受けると、これに対して現在ファクシミリ装置が使用中である旨の音声ガイダンスを前記他の電話回線を通じて相手側へ送出し、前記留守番電話装置が前記音声ガイダンスを録音するように構成したことを特徴とする請求項2記載の電話制御システム。
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