JP3567850B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に、報知機能を備えたファクシミリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、ファクシミリ装置は高機能化が図られ、例えばファクシミリ装置に電話と同様な留守録機能を搭載し、電話としても高度に使用できるものが開発されている。このような留守録機能を搭載したファクシミリ装置では、留守中に電話がかかってきた場合、自動着信し相手のメッセージを音声として録音したり、相手が送信した原稿の画像情報を自動的に記録できるようになっている。そして、その通信が終了すると予め登録した宛先を自動発呼して、相手が電話にでると一定のトーンや音声ガイダンスを送出することにより、メッセージ録音やファクシミリ受信があったことを宛先に報知するようにしている。宛先ではその電話を受けた人は、リモート操作により、録音された音声情報を聞いたり、記憶されている画像情報を取り出すことができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、報知の宛先を電話にしておくと、報知があっても電話であるためにそこからリモート操作でファクシミリ受信の画像情報を直ちに取り出すことができないという欠点があり、その後にファクシミリ装置から新たに電話を掛け直してリモート操作で受信内容を取り出す必要があった。
【0004】
一方、宛先がファクシミリ装置であれば、ファクシミリ受信を受けたという報知があった時には、電話を掛け直さなくてもリモート操作で受信内容を取り出すことができる。しかし、依然としてユーザが呼出音に対して応答し、リモート操作を行わなければ受信内容を取り出すことができないことから、通常、ファクシミリ装置の近くに人がいるいないに関わらず、情報を自動的に受信して印字出力することで、確実に伝達できるというファクシミリ装置本来のメリットが十分に生かされていないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ファクシミリ受信による報知の際、報知の宛先からファクシミリ識別信号を検出した場合には、報知先の人がリモート操作することなく、自動的に記憶しているファクシミリ受信の画像情報を転送できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のファクシミリ装置は、発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、前記宛先として、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、前記受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、前記発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載のファクシミリ装置は、発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、前記宛先として、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、前記画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載のファクシミリ装置は、発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、前記宛先として、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための音声情報用宛先を、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、音声情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記音声情報用宛先に発呼した際に、メッセージやトーン等の音響信号を送出する音響識別信号を送出する音響送出手段と、発呼した前記音声情報用宛先からのファクシミリ識別信号を検出した場合に、受信記憶手段に音声情報を記憶していること示すレポートを発信するレポート発信手段と、画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、前記画像情報用宛先に発呼した際に、当該画像情報用宛先からファクシミリ識別信号を検出しなかった場合には、音声メッセージやトーン等の音響信号を送出することを特徴とする。
また、請求項4に記載のファクシミリ装置は、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、前記発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することを特徴とする。
また、請求項5に記載のファクシミリ装置は、請求項3又は4に記載の発明の構成に加えて、前記画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記の構成を有する請求項1に記載のファクシミリ装置では、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、画像情報を記憶したことに伴って発呼手段が予め登録されている画像情報用宛先に自動的に発呼した際に、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、画像情報転送制御手段が自動的に画像情報をその相手先に転送する。また、受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することもできる。
【0010】
また、請求項2に記載のファクシミリ装置では、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、画像情報を記憶したこ とに伴って発呼手段が予め登録されている画像情報用宛先に自動的に発呼した際に、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、画像情報転送制御手段が自動的に画像情報をその相手先に転送する。また、画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行う。
【0011】
また、請求項3に記載のファクシミリ装置では、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、音声情報を記憶したことに伴って発呼手段が予め登録されている音声情報用宛先に自動的に発呼した際に、音響送出手段によりメッセージやトーン等の音響信号が送出されるが、音声情報を受信したことの報知であるにも関わらず、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、音声情報を記憶していることを示すレポートをレポート発信手段が発信する。また、画像情報転送制御手段は、画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、発呼手段により、画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合は、自動的に受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送し、画像情報用宛先に発呼した際に、当該画像情報用宛先からファクシミリ識別信号を検出しなかった場合には、音声メッセージやトーン等の音響信号を送出する。
また、請求項4に記載のファクシミリ装置は、請求項3に記載の発明の作用に加えて、受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼する。
また、請求項5に記載のファクシミリ装置は、請求項3又は4に記載の発明の作用に加えて、画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行う。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照して説明する。
【0013】
本発明の一実施例を示すファクシミリ装置の電気的構成を図1を参照して説明する。
【0014】
ファクシミリ装置1には、ファクシミリの着信及び発信を制御する制御部2が設けられ、制御部2には、回線制御回路3と、着信検出回路4と、リモート信号検出回路5と、トーン検出回路6とが接続され、また、回線制御回路3は、着信検出回路4と、リモート信号検出回路5と、トーン検出回路6とも接続されている。
【0015】
また、回線制御回路3には、自動発信回路7と、モデム10と、録音回路11と、再生回路12が接続されている。ここで、自動発信回路7には宛先メモリ8が接続され、宛先メモリ8は制御部2へも接続されている。また、録音回路11には、マイク15と、用件メッセージメモリ14が接続され、再生回路12には、スピーカ16と、用件メッセージメモリ14と、音響メモリ13が接続されている。
【0016】
更に、制御部2には、画像メモリ17と、操作部18と、画像読取部19と、印字出力部20が接続されている。
【0017】
ここで、回線制御回路3は、制御部2からの信号に応じて本装置と電話回線Lとの接続、遮断を行う。また、着信検出回路4は、発呼者からの電話の呼出信号を検出する。リモート信号検出回路5は、電話回線Lからのリモート信号、例えば、所定のDTMF信号を検出し、リモート信号の検出の有無とその種別を制御部2に出力する。録音回路11はマイクロホン15から入力される音声、あるいは回線を介して入力される音声を音響メモリ13、または用件メッセージメモリ14に記憶する。再生回路12は、音響メモリ13及び用件メッセージメモリ14に記憶されている音声や音響を再生して電話回線Lまたはスピーカー16に送出し、また、電話回線Lから送られてくる音声信号を音声に変換してスピーカー16から拡声する。
【0018】
音響メモリ13及び用件メッセージメモリ14は磁気テープ装置やICメモリ等で構成され、音響メモリ13は報知時に相手先に送出する音響を複数記憶できる。また、用件メッセージメモリ14は留守中にかかってきた電話に自動的に着呼し、相手先の音声メッセージを記憶し、また、伝言メモとしてマイクロホン15から入力される音声メッセージを記憶する。
【0019】
この用件メッセージメモリ14は、制御部2により電話回線Lを通して、発呼者から受信した音声メッセージを記憶する。
【0020】
操作部18は、ファクシミリの送受信やメッセージ録音や再生を制御する命令を入力するパネルを有し、画像読取部19は、画像情報の送信及びコピーのための読み取りの動作を行う。また、印字出力部20は、画像情報の出力を行い、画像メモリ17は、電話回線Lを通じて回線制御回路3で受信した画像情報を蓄積する。
【0021】
また、制御部2は、宛先メモリ8に記憶されている複数の宛先から条件にあった宛先を選択して、自動発信回路7により自動発呼する。更に、リモート信号検出回路5は、リモート信号が送信されてくるかどうかチェックし、モデム10は、受信信号の復調及び送信信号の変調を行う。
【0022】
更に、制御部2は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備えており、ROMにはファクシミリ装置としての基本プログラム記憶領域や本発明の報知処理プログラム記憶領域が設けられ、RAMにはファクシミリ装置に必要な各種データの格納領域が設けられている。
【0023】
上記の如く構成された実施例の動作について図2乃至図4のフローチャートを参照して説明する。
【0024】
まず、基本的な動作として着信検出(S1)から用件メッセージの録音(S4)やファクシミリの画像情報の蓄積(S8)及び回線切断(S11)までの動作について図2を参照して説明する。
【0025】
ファクシミリ装置1は、待機状態において着信を待ち(S1)、着信が着信検出回路4により検出されると(S1・YES)、制御部2の制御により回線制御回路3によって回線が接続される(S2)。回線が接続されるとリモート信号が検出されるかどうかをリモート信号検出回路5がチェックする(S3)。ここでリモート信号が検出されれば(S3・YES)、リモートモードに移行し、所定のリモート処理を実行する(S10)。リモート処理としては、報知メッセージの設定、解除処理、報知モードの設定、解除処理等がある。リモート信号が検出されない場合は(S3・NO)、発呼側からの用件メッセージ録音の要求があるか否かチェックする(S4)。
【0026】
この間に制御部2内に設けられた図示しないRAM等に応答メッセージが録音されていれば再生回路12を駆動して応答メッセージを送出する場合もある。用件メッセージ録音要求があれば(S4・YES)、所定の発信音の後に記憶する旨を通知して、再生回路12の駆動を停止する。その後、所定の発信音を発生させた後、録音回路11および用件メッセージメモリ14を駆動し、発呼者からの音声メッセージを用件メッセージメモリ14に記憶する(S5)。
【0027】
音声メッセージを所定時間記憶した場合、もしくはS4において用件メッセージ録音要求がない場合は、つぎに発呼者からファクシミリ受信要求があるかどうか確認する(S6)。ファクシミリ受信要求がある場合は、予め宛先メモリ8に記憶した特定の宛先に受信があったことを音響信号等で知らせる報知モードが設定されているかどうかチェックする(S7)。報知モードが設定されていない場合は(S7・NO)、画像情報を印字出力部20に直接出力しながら受信する(S9)。S7において報知モードが設定されている場合は(S7・YES)、画像メモリ17に蓄積しながら受信する(S8)。
【0028】
この場合、印字出力はしてもしなくてもどちらでもよい。S8、S9で受信処理が終了した場合、もしくはS6において一定時間ファクシミリ受信要求がない場合(S6・NO)は、制御部2の制御により回線制御回路3は回線を切断する(S11)。
【0029】
次に、第一の実施例の回線切断後の報知動作について、図3を参照して説明する。
【0030】
図2に示すS11で回線を切断した後、報知モードが設定されているか設定されていないかをチェックする(S21)。報知モードが設定されていない場合は(S21・NO)、待機状態に戻る(S1)。報知モードが設定されている場合は(S21・YES)、直前の通信において用件メッセージが用件メッセージメモリ14に録音されたかどうか、また、画像メモリ17に画像情報の記憶があったかどうかチェックする(S22、S23、S24)。
【0031】
ここで、画像情報の記憶のみがあった場合は(S22・NO、S23・YES)、制御部2の制御により音響メモリ13に記憶されている複数の音響からメッセージAが選択される(S25)。ここで、メッセージAは、例えば「ファクシミリ受信がありました。リモコン操作で取り出して下さい。」のようなものを予め音響メモリ13に記憶させておく。
【0032】
また、用件メッセージ録音のみがあった場合は(S22・YES、S24・NO)、音響メモリ13に記憶されている複数の音響からメッセージBを選択する(S26)。メッセージBは、例えば「メッセージ録音がありました。リモコン操作で聞いてください。」のようなものとする。
【0033】
更に、画像情報の記憶、用件メッセージ録音共にあった時は(S22・YES、S24・YES)、メッセージAとメッセージBを共に選択し(S27)、組み合わせるか、または、音響メモリ13に予めメッセージCを用意しておいて、それを選択してもよい。例えば、メッセージCは、画像情報記憶、用件メッセージ録音ともに知らせるものであるから、例えば「ファクシミリ受信、メッセージ録音両方ありました。メッセージを聞いてからファクシミリを取り出してくださ
い。」のようなものとする。
【0034】
ここで、報知時に送出するメッセージが選択されると、制御部2の制御により宛先メモリ8から宛先電話番号を読み出して(S28)、回線制御回路3により回線接続する(S29)。次いで、自動発信回路7により前記の読み出した電話番号に自動発呼する(S30)。自動発呼して宛先と接続すると、再生回路12と音響メモリ13を駆動させ、音響メモリ13から選択したメッセージを回線に再生送出しながらリモート信号検出待ちとなる(S31)。
【0035】
この時、報知の宛先の者が電話のプッシュボタンを操作することによりリモート信号を発したことが検出されると(S31・YES)、そのリモート信号の種類により、用件メッセージメモリ14に録音したメッセージを送信したり、画像メモリ17に記憶した画像情報を送信したりするリモート処理を実行する(S33)。S31において所定時間リモート信号等検出されない場合は(S31・NO、S32・YES)、回線切断して(S34)、待機状態に戻る(S1)。
【0036】
宛先でこの報知を受けた人は、送出されるメッセージ内容で用件メッセージを聞いたり、ファクシミリ受信を取り出したりすることができる。ここでは音響メモリに記憶されている音響は、音声メッセージとしているが、音声に限られるものではなく各種の信号、音楽などでもよい。例えば、トーン等で周波数や周期を異なるものにして用件メッセージ録音と画像情報記憶の区別をつけても良い。
【0037】
次に、第二の実施例の回線切断後の報知動作について、図4を参照して説明する。
【0038】
先ず、図2に示すS11で回線切断した後、ファクシミリ装置1が報知モードに予め設定されていない場合は(T21・NO)、待機状態に戻る(S1)。報知モードが設定されている場合であって(T21・YES)、直前の通信において用件メッセージが用件メッセージメモリ14に録音された場合には(T22・YES)、宛先メモリ8に記憶されている複数の宛先の中から、宛先Aを選択し(T23)、図示しないRAMのワークエリアに宛先Aを記憶する。次に、画像情報が画像情報メモリ17に記憶されている場合には(T24・YES)、同様に宛先メモリ8に記憶されている複数の宛先の中から宛先Bを選択し(T25)、図示しないRAMのワークエリアに記憶する。ここで用件メッセージ録音と画像情報記憶の両方があった場合は第3の宛先を選択するようにしてもよい。
【0039】
次いで、図示しないRAMのワークエリアに宛先Aがあれば(T26・YES)、回線制御回路3により回線を接続する(T27)。そして、自動発信回路7により宛先Aに自動発呼し、相手と接続すれば音響メモリ13からメッセージを送出する(T28)。ここで、リモート信号検出回路5によりリモート信号が検出されれば(T29・YES)、そのリモート信号に応じてリモート処理を実行する(T30)。ここで、ファクシミリ受信信号(CED信号)を検出したら、用件メッセージの内容を示すレポートを送信する処理を行ってもよい。リモート処理が終了した場合か(T30)、もしくは一定時間リモート信号が検出されないと(T29・NO、T38・YES)、回線制御回路3により回線を
切断する(T39)。
【0040】
次いで、宛先Bの指定があれば(T31・YES)、回線制御回路3により回線を接続し(T40)、自動発信回路7により宛先Bに自動発呼し、相手と接続すれば音響メモリ13からメッセージを送出する(T32)。この時、リモート信号検出回路5によりリモート信号が検出されると(T33・YES)、その信号に応じたリモート処理を実行する(T35)。また、ファクシミリ受信信号(CED信号)が検出されると(T33・NO、T34・YES)、画像メモリ17に記憶した画像情報を自動送信する(T36)。そして、その後回線を切断し(T37)、待機状態に戻る(S1)。
【0041】
ここで、T36における、画像情報の自動送信では、予めパスワードを設定することにより、報知先はパスワードを指定している相手にのみに報知するようにしてもよい。これにより、意図しない画像情報の報知を防ぐことができ、画像情報の秘密を守ことができる。又、ファクシミリ受信信号が検出されない場合、上記T28乃至T30の操作を行ってもよい。
【0042】
以上のように、第一の実施例のファクシミリによれば、用件メッセージ録音や画像情報記憶があった場合に、その報知をするとき、その情報に応じた報知メッセージを送出するので、報知先で電話をとった時にこの報知が用件メッセージ録音を知らせるものなのか、画像情報記憶を知らせるものなのかすぐ判断できる。従って、リモート操作ですぐに用件メッセージを聞いたり、画像情報を取り出したりすることも可能となる。
【0043】
また、第二の実施例のファクシミリによれば、用件メッセージ録音の場合の報知先と画像情報記憶の場合の報知先を別々の宛先に予め使用者が設定しておくことができ、また、受信した内容に応じてその設定した各々の報知先へ報知することが可能となる。従って、画像情報記憶があった場合には、直接画像情報を転送することも可能となる。よって、画像情報の場合は、リモート操作が省略でき、また、用件メッセージ録音での報知ではすぐに用件メッセージを聞き出すリモート操作をすることができる。
【0044】
この結果、報知された後の報知先でのリモート操作を簡単にすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように、請求項1に記載の発明によれば、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、画像情報を記憶したことに伴って発呼手段が予め登録されている画像情報用宛先に自動的に発呼した際に、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、画像情報転送制御手段が自動的に画像情報をその相手先に転送するので、宛先においては、呼出音に応答したり、リモート操作等を行うことなく、画像情報を入手することができる。また、受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することもできる。
【0046】
また、請求項2に記載のファクシミリ装置では、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、画像情報を記憶したことに伴って発呼手段が予め登録されている画像情報用宛先に自動的に発呼した際に、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、画像情報転送制御手段が自動的に画像情報をその相手先に転送できる。また、画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことができる。
【0047】
また、請求項3に記載のファクシミリ装置では、宛先登録手段により、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することができ、音声情報を記憶したことに伴って発呼手段が予め登録されている音声情報用宛先に自動的に発呼した際に、音響送出手段によりメッセージやトーン等の音響信号が送出されるが、音声情報を受信したことの報知であるにも関わらず、宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出すれば、相手先はファクシミリ装置であり、かつ画像情報を受信可能な状態であると判断し、音声情報を記憶していることを示すレポートをレポート発信手段が発信するので、宛先がファクシミリ装置で画像情報を自動的に受信可能に設定されていて、宛先側の人がメッセージやトーン等の音響信号で音声情報の受信を認識できないような場合であっても、レポートとして音声情報を記憶していることが印字出力されるので、これにより認識することができる。また、画像情報転送制御手段は、画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、発呼手段により、画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合は、自動的に受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送し、画像情報用宛先に発呼した際に、当該画像情報用宛先からファクシミリ識別信号を検出しなかった場合には、音声メッセージやトーン等の音響信号を送出する ことができる。
【0048】
また、請求項4に記載のファクシミリ装置では、請求項3に記載の発明の効果に加えて、受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することができる。
【0049】
また、請求項5に記載のファクシミリ装置では、請求項3又は4に記載の発明の効果に加えて、画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施例の受信動作のフローチャートである。
【図3】本の発明の第一の実施例の報知動作の制御を表すフローチャートである。
【図4】本発明の第二の実施例の報知動作の制御を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
2 制御部
3 回線制御回路
4 着信検出回路
5 リモート信号検出回路
6 トーン検出回路
7 自動発信回路
8 宛先メモリ
10 モデム
11 録音回路
12 再生回路
13 音響メモリ
14 用件メッセージメモリ
15 マイクロホン
16 スピーカー
17 画像メモリ
18 操作部
19 画像読取部
20 印字出力部

Claims (5)

  1. 発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、
    前記宛先として、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、
    画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、
    前記受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、前記発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、
    前記宛先として、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための画像情報用宛先を、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、
    画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、
    前記画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことを特徴とするファクシミリ装置。
  3. 発呼者から受信した情報を記憶する受信記憶手段と、その受信記憶手段による記憶動作終了後、予め登録した宛先へ自動的に発呼し、情報を受信したことを報知する発呼手段を有するファクシミリ装置において、
    前記宛先として、音声情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための音声情報用宛先を、画像情報を受信記憶手段に記憶した場合に発呼するための宛先とは別に登録することが可能な宛先登録手段と、
    音声情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記音声情報用宛先に発呼した際に、メッセージやトーン等の音響信号を送出する音響識別信号を送出する音響送出手段と、
    発呼した前記音声情報用宛先からのファクシミリ識別信号を検出した場合に、受信記憶手段に音声情報を記憶していること示すレポートを発信するレポート発信手段と、
    画像情報を受信記憶手段に記憶したことに伴って、前記発呼手段により、前記画像情報用宛先に発呼した際に、発呼した宛先から送信されてくるファクシミリ識別信号を検出した場合、自動的に前記受信記憶手段に記憶した画像情報をその宛先に転送する画像情報転送制御手段とを備え、
    前記画像情報用宛先に発呼した際に、当該画像情報用宛先からファクシミリ識別信号を検出しなかった場合には、音声メッセージやトーン等の音響信号を送出することを特徴とするファクシミリ装置。
  4. 前記受信記憶手段に音声情報と画像情報の両方の記憶があった場合には、前記発呼手段は、画像情報用宛先及び音声情報用宛先以外の第3の宛先を選択して発呼することを特徴とする請求項3に記載のファクシミリ装置。
  5. 前記画像情報転送制御手段による画像情報の転送は、予めパスワードを設定することにより、正しいパスワードを指定している相手のみに行うことを特徴とする請求項3又は4に記載のファクシミリ装置。
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