JP3708851B2 - パチンコ機の画像表示装置及びパチンコ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機の盤面中央部分に配置される液晶表示部などの画像表示部を有し、遊技球が入賞口に入った際に前記画像表示部を制御して、複数の列又は行に並んだ複数の情報を列又は行方向にスクロールさせ、その後に停止表示させるようにしたパチンコ機における画像表示装置及びパチンコ機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機においては、遊技球が特定の入賞口に入った際に、複数列又は複数行に並ぶ多数の数字、文字などの画像をスクロール表示させた後、順次1行又は1列ずつ画像を停止表示させて、停止表示された複数の画像が所定の列又は行に同一情報で並んだ大当り時になると、特別入賞口を開放して、多数の遊技球が払い出されるように遊技者に有利な遊技形態を形成すると共に、例えば1行3列の左端及び右端の2つの停止情報又は3行1列の上端及び下端の2つの停止情報が同一情報に揃った,いわゆるリーチ状態となると、スクロール表示中の中列又は中行の停止表示の前に、この中列又は中行に停止表示すべき画像を1つずつ所定の長い時間間隔で変更して、この最後に停止表示すべき画像がリーチ状態の停止情報と一致するかどうかを遊技者に興味を持たせながら、最終的に停止表示して、遊興感を出すようにした画像表示装置が一般的である。
【0003】
しかしながら、前記従来のパチンコ機の画像表示装置では、スクロール表示後に停止する複数の画像の停止位置が予め定めた所定の1行又は所定の1列に固定されていて、この固定の1行又は1列への停止表示が所定入賞口への遊技球の入賞毎に繰り返されるため、遊技形態が単一なものとなり、遊技者に与える遊興感が高くないという欠点があった。
【0004】
そこで、従来、例えば特開平7−194808号公報に開示される遊技機では、次の技術を提案している。即ち、この技術は、表示画面上部に数字などの図柄を3列で列方向にスクロール表示した後、左及び右に位置する図柄を停止表示して、この左右の図柄が同一の図柄に揃ったリーチ状態となると、表示画面中央部に3台の自動車の図柄が出現するレーシングモードとなり、このモード時において3台の「自動車」がゴールに向けてレースを繰り広げ、勝者の自動車がゴールした時点で前記表示画面上部の中列の図柄を停止表示して、勝者により当り、外れを決定し、表示態様に変化を持たせて遊技効果を高めるようにしたものである。
【0005】
また、従来、例えば特開平8−89633号公報に開示されるパチンコ機の画像表示装置では、物語「西遊記」に登場する「孫悟空」と「猪八戒」、又は「孫悟空」と「沙悟浄」の図柄を表示画面に登場させ、この両キャラクタを同一画面内でレースさせて、「孫悟空」が1着になった場合には、所定時間の間だけ大入賞口を開いて、遊技球がこの大入賞口に入り易いようにする一方、「孫悟空」が2着、同着、又は途中でリタイヤした場合には、大入賞口の閉状態を維持するようにして、テレビゲームの遊興感をパチンコ機に取り入れて娯楽性に富んだ画像表示装置を提供している。
【0006】
更に、従来、例えば特開平8−89633号公報に開示されるパチンコ機の画像表示装置では、「カーレース」をゲームコンセプトに採用し、表示画面において遊技者用の「レーシングカー」の図柄を他の複数台のレーシングカーと共にレースを行わせ、遊技者用の「レーシングカー」がその左側及び右側のレーシングカーと体当りする毎に、その各レーシングカーの上方に配置した特別図柄表示部での図柄変動を停止させて、この停止した2つの図柄が同一に揃ったリーチ状態になると、表示画面での表示をサブゲーム選択画面に変更し、サブゲーム選択画面において、横一線に並んだ3台のレーシングカーが前方のゴールゲートに向けてレースを行い、予め定めた所定の1台のレーシングカーが勝者となった場合には、更にレースゲーム画面に切換わり、このレースゲーム画面において、整列した3艇の「ボート」がゴールに向かってレースを行い、この3艇のうち表示画面で「★」印が付された「ボート」が勝者となると、大当り状態となるようにして、表示態様の多様化により遊技の興趣を向上させている。
【0007】
以上のように、従来のパチンコ機の画像表示装置では、表示態様が多様化するので、遊技の興趣の向上を期待することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のパチンコ機の画像表示装置では、次の欠点がある。即ち、前記第1の従来例では、3台の「自動車」が同時にゴールに向けて発車してレースを繰り広げるものであり、前記第2及び第3の従来例でも、同様に、「孫悟空」や「猪八戒」などの複数のキャラクタ、又は「レーシングカー」や「ボート」などの同種のキャラクタが同時に出発、発艇するものである。パチンコ機では、一般に、当り状態となるに至るまでの図柄やキャラクタの変動表示は長い時間に設定する方が遊技者に対して当り状態への期待感、不安感を長期に亘って抱かせることができて、望ましい。しかし、前記何れの従来例においても、複数のキャラクタが同時に距離を競う1レースでもって当り、外れが決定されてしまうため、遊技者に与える期待感の大きさも限定される欠点がある。
【0009】
本発明はこのような点に鑑み、その目的は、複数又は同種のキャラクタが競技する場合に、その競技における経過を比較的長く継続させることにより、遊技者に対して与える期待感、不安感を長期に抱かせて、より一層に大きな遊興感を与えることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明では、複数又は同種のキャラクタが同時にレースをするのではなく、各キャラクタ別に、時間や、長さ、高さ、深さなどの距離等をトライアル形式で順次競わせることとする。
【0011】
即ち、請求項1記載の発明のパチンコ機の画像表示装置は、始動入賞口への遊技球の通過に基づいて複数の画像を複数行又は複数列でスクロール表示させ、その後に停止表示して、停止表示された画像の組合せが所定の当り組合せのとき、遊技形態を遊技者の有利なように変更するようにしたパチンコ機の画像表示装置において、前記複数の画像を表示する表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、前記表示手段は、1つの識別情報を持った1つのキャラクタ画像が登場して所定の競技をする競技表示領域と、1つのキャラクタ画像の競技におけるトライアル経過数値を表示する経過数値表示領域とを有し、前記表示制御手段は、前記表示手段においてスクロール表示後に停止表示された複数の画像の組合せが予め定めた所定組合せの一部を構成するリーチ状態となったとき、前記表示手段の表示画面を所定のトライアル画面に切換え、前記所定のトライアル画面において、前記表示手段の競技表示領域に1つの識別情報を持った1つのキャラクタ画像を登場させて所定の競技を行わせることを、識別情報が異なる複数のキャラクタ画像のそれぞれについて、時間を異にして順次繰り返すように前記表示手段を制御すると共に、前記競技中のキャラクタ画像のトライアル経過数値を前記表示手段の経過数値表示領域に表示することを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置において、キャラクタ画像の競技は時間を競う競技であり、前記表示手段の経過数値表示領域に表示されるトライアル経過数値は、競技中のキャラクタ画像の競技開始後の経過時間であることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置において、キャラクタ画像の競技は距離を競う競技であり、前記表示手段の経過数値表示領域に表示されるトライアル経過数値は、競技中のキャラクタ画像の競技開始点からの経過距離であることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記請求項2記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示制御手段がキャラクタ画像に行わせる所定の競技は、自動車のタイムトライアル競技であることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、前記請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記トライアル画面は、キャラクタ画像に所定の競技を行わせるトライアル方向が、前記表示手段における複数の画像のスクロール方向とは異なる方向に設定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、前記請求項1又は5記載のパチンコ機の画像表示装置において、所定の競技を行う複数のキャラクタ画像には、前記リーチ状態となった画像と同一の識別情報を持つキャラクタ画像を含むことを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、前記請求項1又は5記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記トライアル画面の表示中に、前記リーチ状態を構成する複数の画像を、前記表示手段の所定の領域に縮小した状態で待避して表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項8記載の発明は、前記請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示手段は、所定の領域に各キャラクタ画像の競技結果を表示する結果領域を有し、前記表示制御手段は、各キャラクタ画像の競技が終了する毎に、各競技のトライアル結果を前記表示手段の結果領域に表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項9記載の発明は、前記請求項1、2、3又は4記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示制御手段は、予め定めた所定のキャラクタ画像の競技については、競技を途中で中止してリタイアする画像を表示するように、表示手段を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項10記載の発明は、前記請求項1、2、3又は4記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示制御手段は、全てのキャラクタ画像の競技が終了した後に、各キャラクタ画像の結果順位を表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0021】
請求項11記載の発明は、前記請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置において、前記表示制御手段は、競技の結果、第1順位となったキャラクタ画像と、リーチ状態を構成する複数のキャラクタ画像とを並べて表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0022】
請求項12記載の発明のパチンコ機は、請求項1〜11の何れか1項に記載の画像表示装置と、遊技球が入賞口に入ったことを判別して前記画像表示装置による複数のキャラクタ画像のスクロール表示を開始させる入賞判別手段と、前記画像表示装置の表示手段に停止表示された複数のキャラクタ画像の組合せに応じて遊技形態を変更する遊技形態変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
以上により、請求項1ないし請求項12記載の発明では、識別情報が異なる複数のキャラクタ画像が所定の競技を行う場合に、表示画面には、1つの識別情報を持った1つのキャラクタ画像ずつトライアルを行うことが順番に繰り返されるので、複数のキャラクタ画像のうち何れのキャラクタ画像が優勝して確定図柄になるかについて、長い時間に亘って遊技者に対して期待感、不安感を抱かせることができる。
【0024】
また、請求項1記載の発明では、各キャラクタ画像の競技中には、その競う時間や距離などのトライアル経過数値が表示画面の経過数値表示領域に時々刻々表示されるので、遊技者は各キャラクタ画像による競技の経過を見守ることができ、より一層に期待感、不安感を抱かせることができる。
【0025】
更に、請求項1記載の発明では、スクロール後に停止表示された複数の図柄の組合せが所定の組合せの一部を形成するリーチ状態となると、表示画面がトライアル画面に切換わり、この時点で初めて競技のトライアルが1つのキャラクタ画像ずつ繰り返されので、優勝するキャラクタ画像がリーチ状態のキャラクタ画像と一致するか否かについて、より一層に期待感、不安感を抱くことになる。
【0026】
加えて、請求項5記載の発明では、リーチ状態になる前の画像のスクロール方向が例えば列方向である場合に、その後にリーチ状態となってトライアル画面に切換わると、このトライアル画面でのキャラクタ画像のトライアルが行方向に向かって行われる。即ち、リーチ状態の前後で画像のスクロール方向とキャラクタ画像のトライアル方向とが異なるので、画像の移動方向に変化を持たせて、遊技者に与える遊技の興趣を向上させることができる。
【0027】
また、請求項7記載の発明では、トライアル画面では、リーチ状態となった複数の画像が表示画面の所定領域に縮小状態で待避して表示されるので、リーチ状態及びその画像を確認しながら、キャラクタ画像のトライアルを見守ることが可能である。
【0028】
更に、請求項8記載の発明では、トライアル画面において、各キャラクタ画像の競技結果が結果領域に表示されるので、既に競技を終了したキャラクタ画像の競技結果を比較の基準として、次に競技を行うキャラクタ画像のトライアル結果に対する期待感を遊技者に与えることができる。
【0029】
加えて、請求項9記載の発明では、予め定めた所定のキャラクタ画像の競技については、リタイヤするように設定されているので、競技内容の表示態様が増して、遊技の興趣を向上させることができる。
【0030】
また、請求項10記載の発明では、全てのキャラクタ画像の競技が終了した後は、各キャラクタ画像の競技の結果順位が表示画面に表示されるので、競技に優勝したキャラクタ画像がリーチ状態の図柄と同一識別情報を持つ場合には、当り状態になったことを確認し、当り状態となった大きな満足感を遊技者に与えることが可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態のパチンコ機及びその画像表示装置について図面を用いて説明する。
【0032】
図1はパチンコ機の要部構成を示す。同図において、1はパチンコ機本体、2は遊技盤面であって、遊技者が遊技球を打つと、打球が案内通路3を経て遊技盤面2内に案内される。前記遊技盤面2内において、ほぼ中央位置には液晶表示部(表示手段及び画像表示部)4が配置されると共に、前記液晶表示部4の下方の所定位置には始動入賞口5が配置される。始動入賞口5に遊技球が入る毎に液晶表示部4が動作を開始し、例えば3列に並ぶ多数の数字や文字又は図柄等の情報を列方向にスクロール表示した後、所定時間が経過すると停止表示し、停止表示された例えば1行に並ぶ3つの情報が全て一致する場合には当り時となる。
【0033】
前記始動入賞口5の下方の所定位置には特別入賞部6が配置される。この特別入賞部6は、特別入賞口6aと、この入賞口6aを開閉する開閉板6bとを有し、前記液晶表示部4において停止表示された3つの情報が一致する当り時に前記開閉板6bが開き、遊技球が特別入賞口6aに入り易くして、遊技者にとって有利な遊技形態となる。特別入賞口6aに所定個の遊技球が入って開閉板6bが閉じることが所定回数繰り返されると、遊技者にとって有利な遊技形態は終了して通常の遊技形態に戻ることになる。
【0034】
尚、図中、7は前記特別入賞部6の左右側方に各々配置された通常入賞口であって、遊技球が入る毎に所定個の遊技球が払い出される。また、8は液晶表示部4の上方に配置された4個の保留玉表示器である。
【0035】
図2は前記パチンコ機の制御系の全体概略構成を示す図である。この制御系には、前記液晶表示部4を制御する表示基板10と、前記液晶表示部4の制御を除くパチンコ遊技全体を制御する主基板20とが含まれる。前記主基板20には、第1のCPU21と、ROM22と、作業RAM23とが設けられる。第1のCPU(主制御用CPU)21は、後述するように液晶表示部4において図柄などのスクロール開始から停止表示までの表示のパターン(変動パターン)や停止表示すべき図柄を選択して決定し、その決定した変動パターンや停止図柄等のデータを出力ポート24を経て表示基板10に伝送する。
【0036】
前記表示基板10は、前記主基板20から伝送されたデータを受ける入力ポート11を有すると共に、この入力ポート11を経て前記第1のCPU21により決定されたデータを処理して液晶表示部4を制御する第2のCPU(表示制御用CPU)12を有する。前記表示制御用CPU12には、プログラムROM13と作業RAM14とが接続される。また、表示基板10には、前記表示制御用CPU12の制御に従って液晶表示部4に表示すべき図柄や、人又は物体等のキャラクタ画像の大きさ、位置、色等を制御するVDP(Video Display Processor)15と、画像RAM16と、液晶表示部4に表示する画像データを予め記憶する2個の画像データROM17a、17bとが設けられる。前記VDP15の液晶表示制御用の制御信号は駆動回路(D/Aコンバータ)18を経て液晶表示部4に出力される。
【0037】
前記第1のCPU21と第2のCPU(表示制御用CPU)12の概念的な構成を図3(a)及び(b)に示す。同図(a)の第1のCPU21において、入賞判別部(入賞判別手段)21aは始動入賞口5に遊技球が入ったことをその入賞口5に配置した検出スイッチにより判別する。当り外れ抽選部21bは、前記入賞判別部21aが始動入賞口5に遊技球が入ったことを判別する毎に動作を開始して、液晶表示部4に停止表示させる1ライン上の3つの図柄を全部同一に揃った当りにするか又は外れにするかを抽選する。図柄抽選部21cは、前記当り外れ抽選部21bの抽選結果に応じて、当り時又は外れ時において液晶表示部4に停止表示すべき1ライン上の3つの図柄を抽選する。変動パターン抽選部21dは、液晶表示部4における図柄のスクロール表示の開始から停止表示までの変動パターンを予め記憶する多種の変動パターンの中から抽選し、決定する。スクロール表示停止部21eは、液晶表示部4での図柄のスクロール表示をその開始後の所定時間経過後に強制的に停止させるために表示制御用CPU12に停止信号を出力する。遊技形態変更部21fは、液晶表示部4において停止表示された1ライン上の3つの図柄が同一に揃った当り時に、特別入賞部6の開閉板6bを開制御して遊技形態を遊技者にとって有利に変更し、この状態を所定個の遊技球が特別入賞口6aに入るまで維持する。前記入賞判別部21a及び遊技形態変更部21fにより、遊技形態変更手段Aを構成する。
【0038】
また、図3(b)の表示制御用CPU12は、第1のCPU21からのデータ、即ち第1のCPU21の図柄抽選部21cにより抽選された3つの停止図柄と、変動パターン抽選部21dにより抽選された変動パターンと、スクロール表示停止部21eからの停止信号を受ける。そして、表示制御用CPU12において、スクロール表示部12aは液晶表示部4における図柄のスクロール表示を行う。従って、第1のCPU21の入賞判別部21aが始動入賞口5への遊技球の入賞を判別した際には、この入賞判別に基づいてスクロール表示部12aが動作して、液晶表示部4の表示画面に図柄のスクロール表示が行われる。
【0039】
更に、表示制御用CPU12において、左右図柄停止表示部12bは、前記スクロール表示部12aにより行われた図柄のスクロール表示後に左右の各図柄を前記第1のCPU21の図柄抽選部21cで決定された左右の図柄に停止表示する。また、キャラクタ表示部12cは、前記第1のCPU21の変動パターン抽選部21dで決定された変動パターンが所定の人や物体などのキャラクタを登場させる変動パターンである場合には、この変動パターンに従ってそのキャラクタを液晶表示部4に表示する。図柄消去部12dは、予め定めた状態のとき所定の図柄を強制的に消去する。更に、中図柄確定表示部12eは、前記左右図柄停止表示部12bにより左右の各図柄が停止表示された後に、液晶表示部4の3つの停止図柄のうち中央に位置する図柄を、前記第1のCPU21の図柄抽選部21cで決定された中図柄に停止表示する。
【0040】
そして、本発明の特徴として、表示制御用CPU12はタイムトライアル制御部12fを持つ。このタイムトライアル制御部12fは、詳細は後述するが、概述すると、液晶表示部4において停止制御された左右の図柄が同一図柄に揃ったリーチ状態になると、表示画面をタイムトライアル画面に切換えて、この画面において複数のキャラクタ画像に所定の競技としてタイムトライアルを順次行わせるように、液晶制御部4を制御するものである。
【0041】
続いて、前記液晶表示部4の制御について説明する。図4は、この制御を行う構成を示すブロック図である。同図において、表示制御用CPU12は、インターフェース回路72及びデータバス71を経て主基板20上の第1のCPU21からの停止図柄や変動パターンの種別などの決定結果を受ける。この第1のCPU21からは、前記停止図柄などの決定結果の他に電源電圧も送られる。コネクタ10cに接続された電源回路73は、前記コネクタ10cを経て主基板20から送られた電源電圧を受け、この電源電圧から表示基板10に搭載された各回路に供給される電源電圧を生成し、この生成された電源電圧がその各回路に送られる。
【0042】
前記表示制御用CPU12には、アドレスバス75及びデータバス71を経てプログラムROM13及び作業RAM14(図2に示したROM13及びRAM14)が接続される。このプログラムROM13には多数の制御プログラムが格納される。これ等の制御プログラムは、前記第1のCPU21が抽選する変動パターンの全てを個別に実行するプログラムであって、各変動パターン毎に作成されている。これ等の変動パターンは、停止表示された3つの図柄が同一に揃う当り時、左右の停止図柄が同一に揃ったリーチ状態の後に中位置の図柄が左右の図柄とは異なる外れ時、及び最初に停止表示される左右の図柄が異なる完全外れ時の3つの場合に区別され、これ等の各場合毎に複数の変動パターンが存在する。また、作業RAM14は表示制御用CPU12が前記プログラムROM13内の制御プログラムを実行する際に作業エリアとして用いられる。
【0043】
また、図4において、表示制御用CPU12には、アドレスバス75及びデータバス71を介して画像RAM80が接続される。表示制御用CPU12は、主基板20の第1のCPU21から送信された結果情報に対応する変動パターンの制御プログラムをプログラムROM13から読み出し、この制御プログラムに従って実際に液晶表示部4に表示すべき数字等の図柄、キャラクタ、背景、それらの表示位置、大きさなどのデータを前記画像RAM80に逐次書き込む。
【0044】
更に、前記表示制御用CPU12には、アドレスバス75及びデータバス71を介してVDP(Video Display Processor)15が接続される。このVDP15は、表示制御用CPU12が前記画像RAM80に書き込んだデータを逐次読み出し、これ等のデータに従って実際に液晶表示部4に図柄、キャラクタ、背景などを表示するように液晶表示部4を制御するものである。このため、このVDP15には、2個の画像データROM17a、17b(図2に示した画像データROM17)が接続されると共に、DAC(D/A Converter)83及び表示基板10のコネクタ10aを介して前記液晶表示部4が接続されている。
【0045】
前記2個の画像データROM17a、17bには、予め、液晶表示部4に停止表示される3つの図柄が同一に揃わない外れ時、同一に揃った当り時、及び左右の図柄が揃ったリーチ時の各場合に採用される各種変動パターンにおいて液晶表示部4に表示される数字、アルファベット、特殊図形などの図柄、及びこれ等の外れ時、当り時及びリーチ時においてのみ採用される変動パターンにおいて液晶表示部4に表示されるキャラクタ、背景などを示すデータが格納される。前記図柄、キャラクタ、背景などのデータには、それらの属性を示すデータが含まれる。前記属性には、図柄、キャラクタ、背景の色情報、反転表示の有無、影を付すか否かの情報が含まれる。
【0046】
以上の構成から判るように、表示制御用CPU12、プログラムROM13、作業RAM14、VDP15、2個の画像データROM17a、17b、画像RAM80及びDAC83により、液晶表示部4の画像の表示を制御する表示制御手段Bを構成している。
【0047】
次に、前記VDP15の詳細を図5に示す。同図はVDP15の内部構成を示す。同図において、VDP15は、2個のプロセッサ15a、15bにより構成され、この2個のプロセッサの協調動作により液晶表示部4へのキャラクタ画像などの表示を行う。同図では、画像RAM80は、所定容量(例えば256kビット)の3個のSRAM80a、80b、80cにより構成されている。尚、同図中、85は2個のプロセッサ15a、15bにクロックを与える水晶発振器である。
【0048】
前記VDP15の一方のプロセッサ15aの内部構成を図6に示す。同図において、VDP15のプロセッサ15aは、スプライト描画コントロール部90、スクロールVRAM1コントロール部91、スクロールVRAM2コントロール部92、PSAC(Programmable Scan Address Control)VRAMコントロール部93、画像優先処理及びαブレンディング処理部94、及びシャドー及びパレット処理部95を有する。前記4つのコントロール部90〜93は何れもRAMインターフェース回路98を経て前記画像RAM80に接続されていて、表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれたデータを読み込んで、そのデータが示す処理内容に従って処理を行う。
【0049】
尚、図6において、表示制御用CPU12は、CPUインターフェース回路110及びRAMインターフェース回路98を介して画像RAM80と接続されており、従って、表示制御用CPU12は実際にはVDP15を介してデータを画像RAM80に書き込む。また、2個の画像データROM17a、17bのうち一方の画像データROM17aはスプライト及びスクロールVRAM用であり、他方の画像データROM17bはPSAC VRAM用である。
【0050】
前記スプライト描画コントロール部90は、ROM1インターフェース回路99を介してスプライト及びスクロールVRAM用画像データROM17aと接続されていると共に、内部には液晶表示部4の1水平画素数に相当するラインバッファ90aを有する。そして、画像RAM80に書き込まれたデータ(スプライトの対象図柄やキャラクタ等の登場物の指定情報、これ等を液晶表示部4に表示する水平位置及び垂直位置、色情報などの属性)を読み込み、このデータに基づいてスプライトの対象図柄や登場物をスプライト及びスクロールVRAM用画像データROM17aから読み出しながら、これ等の図柄や登場物のデータを出力する。具体的には、液晶表示部4での次回の走査線上にスプライトの対象図柄や登場物が存在する場合には、その走査線上に表示すべき1ライン分の対象図柄データ、登場物データをラインバッファ90aに格納し、このラインバッファ90aのデータを液晶表示部4での水平走査に従って順次出力し、この動作を全ての走査線について繰り返す。同時に表示される対象図柄や登場物は、所定の複数個(例えば最大128個)である。
【0051】
更に、このスプライト描画コントロール部90は、優先ソート部90bと、拡縮描画処理部90cとを有する。優先ソート部90bは、同時に表示される対象図柄や登場物が複数である場合に、何れの図柄や登場物を液晶表示部4の表示画面上で優先的に前側に表示させるかを制御するものであり、その優先表示の指示情報は前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。また、前記拡縮描画処理部90cは、スプライトの対象図柄や登場物の大きさをその中心座標を基準に拡大又は縮小する。この拡大又は縮小は水平及び垂直方向で独立に行われ、水平方向の拡縮率(ズーム率)は所定範囲の値、例えば4〜1/8であり、垂直方向のズーム率は所定範囲の値、例えば∞〜1/8である。このズーム率も前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。
【0052】
このスプライト描画コントロール部90は、更に、スプライトの対象図柄や登場物の属性に従いそれらの図柄や登場物に影を付す機能を持つと共に、図柄や登場物単位及び面単位で水平又は垂直反転が可能であり、更には図柄や登場物単位及び面単位で他画像との表示優先機能を持ち、この表示優先の指示情報も前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。
【0053】
更に、図6のスクロールVRAM1及びスクロールVRAM2コントロール部91、92は、共に、前記ROM1インターフェース回路99を介してスプライト及びスクロールVRAM用画像データROM17aと接続されていると共に、RAMインターフェース回路98を経て画像RAM80と接続される。この画像RAM80は、液晶表示部4の表示領域の複数倍のアドレス領域を有する。
【0054】
このスクロールVRAM1及びスクロールVRAM2コントロール部91、92は、各々、画像RAM80に書き込まれたデータに従って、スクロールすべき所定の図柄、登場物をスプライト及びスクロールVRAM用画像データROM17aから読み出し、これ等の図柄や登場物を画像RAM80に書き込むと共に、画像RAM80に書き込まれたデータに従って表示開始アドレスを逐次更新して前記画像RAM80に書き込んだ図柄、登場物をスクロールさせるものである。このスクロールには、液晶表示部4の表示画面の全面を水平又は垂直にスクロールし、又は画像やキャラクタを水平方向に又は垂直方向にスクロールすることを含む。また、このスクロールには、スクロールするための表示開始アドレスの更新を1走査線毎に行うラインスクロールを含む。更に、このスクロールVRAM1及びスクロールVRAM2コントロール部91、92は、画像RAM80への画像や登場物の書き込みに際して、画像や登場物単位及び面単位でこれらを水平又は垂直方向に反転可能であると共に、画像や登場物が重なる場合には前記表示制御用CPU12により表示の優先指定が可能であり、更には画像や登場物を液晶表示部4に半透明に表示するαブレンディング機能を持つ。これらの機能を有効にするか否かは、前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。
【0055】
従って、2つのスクロールVRAM1及びスクロールVRAM2コントロール部91、92により、画像RAM80のデータ内容(画面)のスクロール速度を異ならせれば、多重スクロールが可能である。
【0056】
前記図6において、PSAC VRAMコントロール部93は、ROM2インターフェース回路100を介してPSAC VRAM用画像データROM17bと接続されていると共に、RAMインターフェース回路98を経て画像RAM80と接続される。
【0057】
そして、このPSAC VRAMコントロール部93は、画像RAM80のSRAM80cに書き込まれたデータに従って、PSAC VRAM用画像データROM17bに格納された画像データのうち回転処理等をすべきキャラクタ等の画像データを読み出し、この画像データに対して、キャラクタ等が所定位置を基準に回転するように回転処理し、若しくは倒し込みなどの変形処理をして擬似的に3次元表示するようにデータ処理する。このデータ処理の具体的な指示は前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。このデータ処理に際しては、読み込んだキャラクタ等の大きさを所定比率で拡大又は縮小する。この所定比率も、前記表示制御用CPU12から画像RAM80に書き込まれるデータに含まれる。更に、このデータ処理に際しては、読み込んだキャラクタの単位又は面単位でデータを水平又は垂直に反転可能であると共に、回転処理等をすべきキャラクタ等が複数ある場合にはキャラクタ単位又は面単位で他の画像との表示優先の指定が可能である。このPSAC VRAMコントロール部93は、画像RAM80に書き込んだ回転処理等を施されたキャラクタ等を前記スクロールVRAM1及びVRAM2コントロール部91、92と同様に水平又は垂直方向にスクロールさせる機能を合わせ有する。
【0058】
前記スプライト描画コントロール部90、スクロールVRAM1コントロール部91、同VRAM2コントロール部92、及びPSAC VRAMコントロール部93のスプライト描画機能、スクロール機能、PSAC機能は何れも独立している。
【0059】
加えて、前記画像優先処理及びαブレンディング処理部94は、前記スプライト描画、スクロール及びPSACの各コントロール部90〜93の各出力データを受信し、これ等のデータを混合する。このデータの混合に際し、各データ間で画像、キャラクタ、背景等が重なる場合には、その重なる部分について優先順位の高い画像ほど液晶表示部4の前側に表示したり、後ろ側に位置する画像等が透けて見える程度に前側に位置する画像やキャラクタを半透明に表示する。
【0060】
更に、シャドー及びパレット処理部95は、前記画像優先処理及びαブレンディング処理部94のデータ出力を受信し、影を付すべき属性を持ったキャラクタに対して所定の影を付し、その後、液晶表示部4に出力するデータの色番号を指定するパレット処理を行う。このシャドー及びパレット処理部95の出力はDAC83に入力され、前記シャドー及びパレット処理部95から出力されるデータに対応する色情報を表示基板10のコネクタ10aを経て液晶表示部4の表示画面の対応するドットに出力する。
【0061】
続いて、前記液晶表示部4の具体的な制御を図7及び図8のフローチャートに基づいて説明する。図7は第1のCPU21での制御を示し、このプログラムは第1のCPU21に接続されるROM22に予め格納されている。また、図8は第2のCPU(表示制御用CPU)12での制御を示し、このプログラムは、液晶表示部4に図柄(情報)を表示する図柄表示プログラム(画像表示プログラム)であって、既述した液晶表示部4での表示の変動パターンを制御する制御プログラムと共にプログラムROM13に予め記録、格納されている。
【0062】
図7において、ステップSm1では、始動入賞口5に遊技球が入ったか否かをこの入賞口5に配置した入賞検出スイッチ(図示せず)により判断し、入った場合に限りステップSm2に進んで、当り外れ抽選部21b及び図柄抽選部21cにより当り外れ及び停止図柄を決定する。その後、ステップSm3、Sm4において各々当りモードか否か、大当りモードか否かを判定し、外れモード時にはステップSm5において外れ用演出テーブルから外れ時の変動パターンを選択し、当りモード時にはステップSm6において当り用演出テーブルから当り時の変動パターンを選択し、大当りモード時にはステップSm7において大当り用演出テーブルから大当り時の変動パターンを選択する。ステップSm8では、以上で選択した変動パターン及び停止図柄を示すコマンドを表示基板10の表示制御用CPU12に送信する。その後、ステップSm9では前記選択された変動パターンについて予め設定された変動時間が経過したか否かを判別し、この変動時間が経過すれば、ステップSm10において全図柄停止コマンドを表示制御用CPU12に送信して、終了する。
【0063】
図8の表示制御用CPU12での制御では、先ず、ステップSs1において、前記第1のCPU21からの変動パターンコマンド及び停止図柄コマンドを受信したか否かを判定し、受信した場合には、ステップSs2において受信した変動パターンコマンドに応じた変動パターン用の制御プログラムをプログラムROM13から読み出し、その後、ステップSs3において前記読み出した制御プログラムに基づいて液晶表示部4での表示を制御する。
【0064】
その後はステップSs1に戻り、このステップにおいて既に変動パターンコマンド及び停止図柄コマンドを受信していた場合(Noの場合)には、ステップSs4において、第1のCPU21から全図柄停止コマンドを受信したか否かを判別し、受信していないNoの場合にはステップSs5において、実行中の変動パターンの変動時間が経過したか否かを判別し、経過していないNoの場合には前記ステップSs3に戻って液晶表示部4での変動パターンに基づく表示制御を続行する。
【0065】
一方、変動時間が経過したYESの場合には、ステップSs6において第1のCPU21から全図柄停止コマンドを受信するまでの間、液晶表示部4での変動パターンに基づく表示制御を続行する揺れ変動を行い、その後、ステップSs4において全図柄停止コマンドを受信すれば、ステップSs7において、前記受信した停止図柄コマンドに応じた停止図柄を液晶表示部4に確定表示して、終了する。
【0066】
次に、始動入賞口5に1個の遊技球が入った際に液晶表示部4に表示される図柄の変動パターンの一例を図9〜図12に基づいて説明する。
【0067】
図9(a)では、液晶表示部4の四角形状の表示画面内において、3列に並ぶ多数の「自動車」の図柄(キャラクタ画像)が所定の順序で列方向にスクロール表示されている。これ等の「自動車」は列方向のスクロール表示との関係から正面から見た図柄であり、そのナンバープレートには識別番号「6」、「7」、「8」が付されている。また、これ等の「自動車」の図柄には色が付され、例えば番号「6」の自動車は黄色、番号「7」の自動車は赤色、番号「8」の自動車は緑色である。これ等の色情報を含んで画像RAM17a、17bには識別番号別に「自動車」の図柄が予め格納される。各「自動車」の識別は、前記ナンバープレートの番号と車体色により行われ、自動車本体の図柄自体は各「自動車」で同一である。3列の「自動車」の列方向のスクロール表示は、図6に示したスクロールVRAM1若しくはクロールVRAM2コントロール部91、92又はスプライト描画コントロール部90により行われる。尚、この具体例では「自動車」の図柄を例示しているが、他の図柄を採用しても良いのは勿論である。また、図柄のスクロール方向も列方向に限定されず、液晶表示部4に表示されるキャラクタの種類に応じて行方向であっても良い。
【0068】
図9(b)では、図中左端の列の図柄が停止し、ナンバープレート「7」の「自動車」が液晶表示部4の表示画面の所定の位置において停止表示されている。この図柄が停止表示される高さ位置(液晶表示部4の表示画面における上下方向の高さ位置)は、同図(b)では表示画面の上下方向の中央位置に設定されている。前記図柄の停止表示は、前記2つのスクロールVRAM1若しくはVRAM2コントロール部91、92又はスプライト描画コントロール部90により行われる。
【0069】
図9(c)では、図中左端の列の図柄が停止した後、続いて図中右端の列の図柄が停止してナンバープレート「7」の「自動車」が表示画面の上下方向の中央位置において停止表示されている。中央の図柄は未だスクロール表示中である。停止表示された左右の図柄は、共にナンバープレート「7」の「自動車」であって同一図柄であるので、同図(c)ではリーチ状態となっている。尚、図柄の停止順序は本具体例に限定されず、その他、例えば右の図柄が最初に停止表示され、次いで左の図柄が停止表示される場合であっても良い。尚、停止表示された左右の図柄が相互に異なる外れ組合せである場合には、中行の図柄の停止表示を最後に表示制御が終了し、次に始動入賞口5に遊技球が入った場合や、保留玉表示器8が点燈していて保留玉が存在する場合に、図9(a)に示した図柄のスクロール表示が再び開始される。
【0070】
前記図9(c)において、左右の停止図柄が同一図柄に揃って、左、中及び右の各図柄の組合せが同一ナンバープレート「7」の「自動車」で揃う当り組合せの一部を形成するリーチ状態となったので、これに続く図10では、この2台の同一ナンバープレート「7」の「自動車」は表示画面上、縮小表示されて所定の領域(同図では左上隅部)に待避している。この図柄の縮小表示は、図6に示したスプライト描画コントロール部90により行われる。図10では、中行の「自動車」の図柄の列方向のスクロール表示は未だ継続されている。待避表示させる領域は、表示画面の左上隅部には限定されない。
【0071】
リーチ状態となった後、図11(a)では、図10の正面から見た画面表示が側方から見たタイムトライアル画面に切換わる。このタイムトライアル画面は、中行に停止表示させるべきナンバープレート番号の「自動車」を特定するために、リーチ状態を形成するナンバープレート「7」の「自動車」に対して配置が連続するナンバープレート「6」、「8」の2台の「自動車」を、ナンバープレート「7」の「自動車」と共に、所定の競技として時間を競うタイムトライアル競技をさせることとして、各「自動車」を個別に時間を異にしてタイムトライアルを繰り返させるための画面である。
【0072】
尚、本実施の形態では、リーチ状態となった後に初めてタイムトライアル画面に切換えるが、本発明はこれに限定されず、液晶表示部4に表示される画像の変動パターンに応じてリーチ状態とは無関係にトライアル画面に切換える場合をも含むものである。
【0073】
前記図11(a)のタイムトライアル画面では、下部領域に時間経過表示領域(経過数値表示領域)Xが設けられる。この表示領域Xは、タイムトライアルにおける「自動車」の発車後の経過時間(トライアル経過数値)をデジタルで表示すると共に、「エントリーNo.」の文字及びエントリー車である「自動車」のナンバープレート番号を表示する領域である。また、表示画面の所定の領域(同図では右上隅部)には結果領域Yが設けられる。この結果領域Yは、エントリーした各「自動車」のエントリーNo.(ナンバープレート番号)と共に、そのトライアル結果の所要時間を個別に時間表示する領域である。前記時間経過表示領域X及び結果領域Yを配置する表示画面上の場所は、何れの場所でも良く、限定されるものではない。
【0074】
更に、図11(a)に示したタイムトライアル画面では、左上隅部に待避した2台のナンバープレート「7」の「自動車」が停止表示される。この表示により、リーチ状態となった画像を確認しながら、以後に行われる「自動車」のタイムトライアルを見守ることができる。
【0075】
前記タイムトライアル画面の時間経過表示領域Xの上方に位置するエントリー領域(競技表示領域)Zでは、エントリーする「自動車」の図柄が横方向から見た描画で表示される。加えて、前記エントリー領域Zには、エントリー車の後方の背景として、横(左右)方向に延びる走行路、この走行路に描かれた「START」線、及び前記走行路に沿って「街路樹」が表示される。この横方向に表示された走行路は、リーチ前の「自動車」の前記図9及び図10に示した列方向のスクロール表示とは直行する行方向において「自動車」のトライアル競技をさせるためである。従って、行方向に「自動車」が走行する態様は、図9及び図10のように図柄が列方向にスクロール表示される態様とは異なって、表示態様が多様化する。
【0076】
前記背景は、エントリー車が走行しているように後方に所定速度で移動表示される。この移動表示は、図6に示した2つのスクロールVRAM1若しくはVRAM2コントロール部91、92により行われる。また、エントリー車は背景の手前に優先的に表示されているが、この画像優先処理は、画像優先処理及びαブレンディング処理部94により行われる。
【0077】
図11(a)では、エントリー領域Zに最初のエントリー車としてナンバープレート「6」の「自動車」が表示されていると共に、このエントリー車の所定距離手前の位置に「START」線が表示されている。また、時間経過表示領域X及び結果領域Yには、スタート前の時間経過「00”00」が表示されている。エントリー車が発車したスタート後は、エントリー車の走行に従って時間経過表示領域Xに経過時間がデジタルで表示される。遊技者はこの経過時間の表示を見て、エントリー車のタイムトライアルの経過を見守ることができる。尚、時間経過表示領域Xへの経過時間の表示は、エントリー車の走行に従って時々刻々表示する場合の他、エントリー車がゴールした直後に所要時間を高速度でカウントアップして表示するようにしても良い。
【0078】
図11(b)では、エントリー領域Zにおいて、最初のエントリー車が途中で衝突し炎上して競技を中止したリタイヤ図柄が表示されている。これに伴い、時間経過表示領域X及び結果領域Yには時間経過表示に代えて「リタイヤ」の文字が表示される。同図(b)では、最初のエントリー車をリタイヤさせたが、ゴールさせても良いのは勿論である。エントリー車が正常にゴールするか又はリタイヤするかは、第1のCPU21により選択される変動パターンに依存する。このように所定のナンバープレート番号の「自動車」がリタイヤする表示態様は、通常通りゴールする表示態様と共に、表示態様を多様化させる。
【0079】
次に、図11(c)では、2番目のエントリー車が「START」線の手前に位置している。このエントリー車はナンバープレート「7」の「自動車」(他のキャラクタ画像)である。このナンバープレート「7」の「自動車」は横方向から見た描画で表示されているので、図9(c)に示した正面から見たナンバープレート「7」の「自動車」とはキャラクタは異なるが、ナンバープレート「7」という同一識別情報を持つ。同図では、スタート前であるので、時間経過表示領域X及び結果領域Yには、時間「00”00」が表示されている。2番目のエントリー車のスタート後は、時間経過表示領域Xにスタート後の時間経過がデジタルで表示される。このデジタル表示は、第2のCPU12がワークRAM14に時間経過を逐次書き込み、VDP15がこの時間経過を逐次読み出して液晶表示部4に表示する。
【0080】
その後、図12(a)では、2番目のエントリー車がゴールした画面が表示されている。エントリー領域Zには、ナンバープレート「7」の「自動車」の後方に「GOAL」線が表示される。また、時間経過表示領域Xには、所要時間として「02”09」の時間表示がされ、結果領域Yにはエントリー結果としてエントリーNo.「7」の右側方に「02”09」の時間表示がされる。この結果領域Yへのトライアル結果の時間表示によっても、遊技者に対して複数台のエントリー車のタイムトライアルに対する期待感、不安感を与えることができる。尚、2番目のエントリー車をナンバープレート「7」の「自動車」としたが、エントリー順を入れ換えて、ナンバープレート「8」の「自動車」としても良いのは勿論である。
【0081】
続いて、図12(b)には、図11(c)と同様に、3番目のエントリー車であるナンバープレート「8」の「自動車」が「START」線の手前に位置し、時間経過表示領域X及び結果領域Yにはスタート前の時間「00”00」が表示されている。更に、同図(c)には、同図(a)と同様に、3番目のエントリー車が「GOAL」線を通過した直後の画面が表示されている。時間経過表示領域Xには、所要時間として「02”11」の時間表示がされ、結果領域Yにはエントリー結果としてエントリーNo.「8」の右側方に「02”11」の時間表示がされる。
【0082】
その後は、3台の「自動車」全てのエントリーが終了したので、液晶表示部4での表示画面が図13(a)に示す画面に切換わる。この切換後の表示画面は3台の「自動車」の競技の結果順位を示す画面である。同図では、具体的に、「優勝」、「2位」、「3位」の文字を記した表彰台に、競技結果の順に、ナンバープレート「7」の「自動車」が優勝台に、ナンバープレート「8」の「自動車」が2位の台に、ナンバープレート「6」の「自動車」が3位の台に各々載っている。画面上左隅部には、リーチ状態にある2台のナンバープレート「7」の「自動車」の縮小表示が継続されている。表彰台の図柄は、予め図6に示した画像データROM17a、17bに格納されている。図13(a)のトライアル結果の表示画面上、優勝した図柄がナンバープレート「7」の「自動車」である場合には、遊技者に対して大きな満足感を与えることができる。
【0083】
そして、図13(b)では、ナンバープレート「7」の「自動車」が優勝したので、中行の図柄がナンバープレート「7」の「自動車」となり、最終的に、左、中及び右の3つの図柄が表示画面の上下方向の中央位置において行方向に並んでナンバープレート「7」の「自動車」で同一に揃った当り状態が表示されている。図13(a)及び(b)では、ナンバープレート「7」の「自動車」が優勝する変動パターンを示したが、第1のCPU21から受信した変動パターンコマンドが外れパターンである場合には、ナンバープレート「7」以外の「自動車」が優勝することになる。
【0084】
従って、本実施の形態では、複数の「自動車」の画像がタイムトライアル競技を行う場合において、液晶表示部4の表示画面には、ナンバープレート「6」、「7」、「8」の「自動車」が順番に1台ずつトライアルを行うことが繰り返されるので、何番のナンバープレートの「自動車」が優勝して確定図柄になるかについて、遊技者は長い時間に亘って期待感、不安感を抱き続けて、大きな遊興感を得ることができる。
【0085】
特に、ナンバープレート「7」の「自動車」が左右に揃ったリーチ状態となって初めて図11(a)に示したタイムトライアル画面に切換わるので、遊技者はナンバープレート「7」の「自動車」が優勝して確定画像になるか否かについて遊技者に大きな期待感、不安感を抱かせることができる。
【0086】
尚、図9〜図13では、3台の「自動車」がタイムトライアルを行う画面を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、競技として距離を競うスキーのジャンプ競技を採用しても良い。この場合には、表示画面の経過時間表示領域Xを飛距離表示領域に変更し、この領域に競技者のジャンプ中の飛距離(競技開始後の経過距離)を時々刻々更新して表示し、結果領域Yに最終飛距離をデジタル表示しても良い。また、競技には、所定の位置を基準とする高さ、深さ等を競う競技であっても良いし、所定の目標位置に対する離隔距離を競う競技であっても良い。この場合には、経過時間表示領域Xは高さ距離、深さ距離、離隔距離を表示する領域となる。
【0087】
続いて、前記図9〜図13の一連の図柄表示の制御の具体例を図14の制御フローチャートに基づいて説明する。この制御フローチャートは、前記図8のステップSs3における変動パターンに応じた液晶表示部4の表示制御を具体的に説明したものであり、プログラムROM13に予め格納されている。
【0088】
図14において、スタートして、ステップSp1において第1のCPU21から変動パターンコマンドを受信したか否かを判断し、受信した場合には、ステップSp2において受信した変動パターンコマンドがリーチ状態を含む変動パターンコマンドであるか否かを続いて判断する。そして、リーチ状態を含まない外れの場合には、ステップSp3〜Sp6において1行3列の図柄の停止表示で終了する変動パターンを実行する。即ち、ステップSp3では、先ず、ナンバープレートの番号が異なる多種の「自動車」の図柄を3列で列方向にスクロール表示し、ステップSp4において左列の図柄を所定位置に停止表示し、その後、ステップSp5において右列の図柄を続いて停止表示する。この停止表示された左右の図柄はナンバープレート番号が相互に異なる「自動車」の図柄である。その後、ステップSp6において中列の図柄を停止表示して、終了する。この中列の図柄は、第1のCPU21から受信した停止図柄コマンドに基づくナンバープレートの番号を持つ「自動車」の図柄である。
【0089】
一方、前記ステップSp1で受信した変動パターンコマンドがリーチ状態を含む変動パターンコマンドの場合には、ステップSp7以降において各「自動車」毎に順次タイムトライアルを行う変動パターンを実行する。即ち、ステップSp7〜Sp9では、前記ステップSp3〜Sp5と同様に、「自動車」の図柄を3列で列方向にスクロール表示した後、左、右の順序で図柄を停止表示する。この時、この2台の停止図柄は、ナンバープレート番号が同一番号である2つの「自動車」の図柄である。
【0090】
その後、ステップSp10では、リーチ状態となった2台の同一ナンバープレート番号の「自動車」を液晶表示部4の表示画面の左上隅部に縮小待避させた後、表示画面を図11(a)に示すようなタイムトライアル画面に変更する。このタイムトライアル画面は、時間経過表示領域X、結果領域Y、及びエントリー領域Zを含む。
【0091】
続いて、ステップSp11では、これから展開する変動パターンのデータをプログラムROM13から取得する。このデータは、例えば、エントリーする「自動車」のナンバープレート番号、エントリー順序、リタイヤする「自動車」のナンバープレート番号、リタイヤする時刻、ゴールタイム(所要時間)、競技結果の順位などである。
【0092】
その後、ステップSp12では、1番目のエントリー車をエントリー領域Zに表示すると共に、時間経過表示領域X及び結果領域Yの時間表示を「00”00」に初期化する。その後、ステップSp13においてエントリー車を発車させて、時間経過表示領域Xの経過時間を更新し、ステップSp14においてこの時間経過が前記取得したデータに基づく所定時間であるか否かを判断し、所定時間が経過するまでエントリー車の車両移動を繰り返し、所定時間が経過した場合には、ステップSp15においてリタイアの演出を行うか否かを判断し、この演出を行う場合には、ステップSp16においてエントリー車が衝突、炎上する図柄を表示すると共に、ステップSp17において時間経過表示領域X及び結果領域Yに「リタイヤ」の文字を表示する。一方、リタイヤの演出を行わない場合には、ステップSp18においてエントリー車のゴールを演出する。即ち、エントリー領域Zにおいて、エントリー車が「GOAL」線を越える表示を行う。そして、ステップSp19において、時間経過表示領域X及び結果領域Yにゴールタイム(所要時間)をデジタルで時間表示する。
【0093】
その後は、ステップSp20において、エントリーを所定回数繰り返したか否かを判断し、繰り返し回数が3回未満の場合にはステップSp12〜Sp19に戻って次のエントリー車のタイムトライアルを繰り返し、3回に達した場合には、ステップSp21において、図13(a)に示すような3台のエントリー車がタイムトライアル順位で優勝台に上がったエントリー結果を示す画面を表示し、その後、ステップSp22において、図13(b)に示すような左、中及び右の図柄を表示、確定して、終了する。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項12記載の発明によれば、複数のキャラクタ画像が所定の競技を行う場合に、表示画面に1つのキャラクタ画像ずつトライアルを行う画像を表示するので、競技に優勝するキャラクタ画像の確定までに要する時間を長くでき、長時間に亘って遊技者に対して期待感、不安感を抱かせることが可能である。
【0095】
また、請求項1記載の発明によれば、各キャラクタ画像の競技中にトライアル経過数値を表示画面の経過数値表示領域に時々刻々表示するので、遊技者により一層の期待感、不安感を抱かせることができる。
【0096】
更に、請求項1記載の発明によれば、リーチ状態となって初めて表示画面をトライアル画面に切換えて、各キャラクタ画像による競技を順次行わせるので、各キャラクタ画像のトライアルに興味を引きつけて、より一層に期待感、不安感を抱かせることが可能である。
【0097】
加えて、請求項5記載の発明によれば、リーチ状態の前後で画像のスクロール方向とキャラクタ画像のトライアル方向とを異ならせたので、画像の移動方向に変化を持たせて、遊技者に与える遊技の興趣を向上させることができる。
【0098】
また、請求項7記載の発明によれば、トライアル画面において、リーチ状態となった複数の画像を表示画面の所定領域に縮小状態で待避して表示したので、リーチ状態及びその画像を確認しながら、キャラクタ画像のトライアルを見守ることが可能である。
【0099】
更に、請求項8記載の発明によれば、トライアル画面において、各キャラクタの競技結果を結果領域に表示したので、次に競技を行うキャラクタ画像のトライアル結果に対する期待感を遊技者に与えることができる。
【0100】
加えて、請求項9記載の発明によれば、予め定めた所定のキャラクタ画像の競技についてはリタイヤするように設定したので、競技内容の表示態様の多様化を図って、遊技の興趣を向上させることができる。
【0101】
また、請求項10記載の発明によれば、全てのキャラクタ画像の競技が終了した後に、各キャラクタ画像の競技の結果順位を表示画面に表示したので、当り状態となった場合には、大きな満足感を遊技者に与えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のパチンコ機の要部概略構成を示す図である。
【図2】 同パチンコ機の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 (a)は同パチンコ機に備える第1のCPUの概略構成を示すブロック図、(b)は同パチンコ機に備える第2のCPUの概略構成を示すブロック図である
【図4】 表示基板に搭載された各種回路、部品及びそれらの接続関係を示すブロック図である。
【図5】 同表示基板に搭載されたVDP(Video Display Processor)の内部構成を示す図である。
【図6】 同VDPに備える2個のプロセッサのうち一方のプロセッサの内部構成を示す図である。
【図7】 同パチンコ機の主基板に備える第1のCPUの制御を示すフローチャート図である。
【図8】 同パチンコ機の表示基板に備える第2のCPU(表示制御用CPU)の制御を示すフローチャート図である。
【図9】 (a)は液晶表示部での「自動車」の図柄の列方向のスクロール表示を示す図、(b)は左の図柄の停止表示を示す図、(c)は右の図柄の停止表示を示す図である。
【図10】 液晶表示部での「自動車」の左及び中の両図柄がリーチ状態となった際にこの両図柄を左上隅部に縮小状態で待避した様子を示す図である。
【図11】 (a)は液晶表示部でのトライアル画面において最初のエントリー車が発車する前の状態を示す図、(b)は同エントリー車が炎上してリタイヤする画面を示す図、(c)は2番目のエントリー車が発車する前の状態を示す図である。
【図12】 (a)は2番目のエントリー車がゴールした直後の状態を示す図、(b)は3番目のエントリー車が発車する前の状態を示す図、(c)は3番目のエントリー車がゴールした直後の状態を示す図である。
【図13】 (a)はエントリーした3台の「自動車」の競技の結果順位を表示する画面を示す図、(b)は3台の「自動車」が同一の図柄に揃った当り状態を示す図である。
【図14】 第2のCPUによる液晶表示部の表示制御を示す図である。
【符号の説明】
4 液晶表示部(表示手段及び画像表示部)
5 始動入賞口
6 特別入賞部
10 表示基板
12 第2のCPU(表示制御用CPU)
12f タイムトライアル制御部
13 プログラムROM
15 VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)
16 画像RAM
17a、17b 画像データROM
20 主基板
21 第1のCPU(主制御用CPU)
21a 入賞判別部(入賞判別手段)
21f 遊技形態変更部
80 画像RAM
80a、80b、80c SRAM
90 スプライト描画コントロール部
90a ラインバッファ
90b 優先ソート部
90c 拡縮描画処理部
91 スクロールVRAM1コントロール部
92 スクロールVRAM2コントロール部
93 PSAC VRAMコントロール部
A 遊技形態変更手段
B 表示制御手段
X 経過時間表示領域(経過数値表示領域)
Y 結果領域
Z エントリー領域(競技表示領域)

Claims (12)

  1. 始動入賞口への遊技球の通過に基づいて複数の画像を複数行又は複数列でスクロール表示させ、その後に停止表示して、停止表示された画像の組合せが所定の当り組合せのとき、遊技形態を遊技者の有利なように変更するようにしたパチンコ機の画像表示装置において、
    前記複数の画像を表示する表示手段と、
    前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、
    前記表示手段は、1つの識別情報を持った1つのキャラクタ画像が登場して所定の競技をする競技表示領域と、1つのキャラクタ画像の競技におけるトライアル経過数値を表示する経過数値表示領域とを有し、
    前記表示制御手段は、前記表示手段においてスクロール表示後に停止表示された複数の画像の組合せが予め定めた所定組合せの一部を構成するリーチ状態となったとき、前記表示手段の表示画面を所定のトライアル画面に切換え、
    前記所定のトライアル画面において、前記表示手段の競技表示領域に1つの識別情報を持った1つのキャラクタ画像を登場させて所定の競技を行わせることを、識別情報が異なる複数のキャラクタ画像のそれぞれについて、時間を異にして順次繰り返すように前記表示手段を制御すると共に、
    前記競技中のキャラクタ画像のトライアル経過数値を前記表示手段の経過数値表示領域に表示する
    ことを特徴とするパチンコ機の画像表示装置。
  2. キャラクタ画像の競技は時間を競う競技であり、
    前記表示手段の経過数値表示領域に表示されるトライアル経過数値は、競技中のキャラクタ画像の競技開始後の経過時間である
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置。
  3. キャラクタ画像の競技は距離を競う競技であり、
    前記表示手段の経過数値表示領域に表示されるトライアル経過数値は、競技中のキャラクタ画像の競技開始点からの経過距離である
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置。
  4. 前記表示制御手段がキャラクタ画像に行わせる所定の競技は、自動車のタイムトライアル競技である
    ことを特徴とする請求項2記載のパチンコ機の画像表示装置。
  5. 前記トライアル画面は、
    キャラクタ画像に所定の競技を行わせるトライアル方向が、前記表示手段における複数の画像のスクロール方向とは異なる方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置。
  6. 所定の競技を行う複数のキャラクタ画像には、前記リーチ状態となった画像と同一の識別情報を持つキャラクタ画像を含む
    ことを特徴とする請求項1又は5記載のパチンコ機の画像表示装置。
  7. 前記表示制御手段は、
    前記トライアル画面の表示中に、前記リーチ状態を構成する複数の画像を、前記表示手段の所定の領域に縮小した状態で待避して表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は5記載のパチンコ機の画像表示装置。
  8. 前記表示手段は、所定の領域に各キャラクタ画像の競技結果を表示する結果領域を有し、
    前記表示制御手段は、各キャラクタ画像の競技が終了する毎に、各競技のトライアル結果を前記表示手段の結果領域に表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置。
  9. 前記表示制御手段は、
    予め定めた所定のキャラクタ画像の競技については、競技を途中で中止してリタイアする画像を表示するように、表示手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のパチンコ機の画像表示装置。
  10. 前記表示制御手段は、
    全てのキャラクタ画像の競技が終了した後に、各キャラクタ画像の競技の結果順位を表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のパチンコ機の画像表示装置。
  11. 前記表示制御手段は、
    競技の結果、第1順位となったキャラクタ画像と、リーチ状態を構成する複数のキャラクタ画像とを並べて表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の画像表示装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の画像表示装置と、
    遊技球が入賞口に入ったことを判別して前記画像表示装置による複数のキャラクタ画像のスクロール表示を開始させる入賞判別手段と、
    前記画像表示装置の表示手段に停止表示された複数のキャラクタ画像の組合せに応じて遊技形態を変更する遊技形態変更手段と
    を備えたことを特徴とするパチンコ機。
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