JP3708090B2 - スイッチング電源装置用制御装置及びスイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置用制御装置及びスイッチング電源装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置用制御装置及びスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング電源装置は、小型軽量かつ高効率等の特長を有しており、各種機器に組み込まれているマイコンやパソコン等の電源として幅広く利用されている。これらパソコン等では、低電圧化及び高速処理化が進み、消費電流が増加する一方である。そのため、スイッチング電源装置では、パソコン等における処理負荷に応じて、負荷電流が急減に増大したりあるいは減少したりする。また、スイッチング電源装置は、広い入力電圧範囲に対応が容易という特長を有しており、世界数カ国で対応可能な電源や入力電圧の仕様設定が広い電源としても利用されている。スイッチング電源装置では、このような負荷電流や入力電圧の変化に対して安定した出力電圧を補償する必要がある。さらに、負荷電流や入力電圧の急激な変化に対して出力電圧が過渡応答となった場合でも、スイッチング電源装置では、安定した状態に迅速に回復することが求められている。
【0003】
そのために、スイッチング電源装置は、デジタル制御方式のコントローラIC[Integrated Circuit]等の制御装置を備えており、この制御装置によりFET[Field Effect Transistor]等のスイッチング素子を高速にオン/オフする(非特許文献1参照)。制御装置では、電圧モード制御や電流モード制御によるフィードバック制御により、スイッチング電源装置の出力電圧等に基づいてスイッチング素子をオン/オフするためのPWM[Pulse Width Modulation]信号を生成している。この制御装置の利得をGcとした場合、スイッチング電源装置を含めた系全体の利得は利得Gcに入力電圧VIを乗算した値となる。
【0004】
【非特許文献1】
原田 耕介、二宮 保、顧 文建 共著、「スイッチングコンバータの基礎」、コロナ社
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスイッチング電源装置では、入力電圧VIが変化した場合、その変化に応じて系全体の利得(=Gc×VI)が変化する。そのため、入力電圧VIが低い場合、系全体の利得が小さくなり、定常偏差が増加し、応答が悪くなる。また、入力電圧VIが高い場合、系全体の利得が大きくなり、出力電圧が発振する恐れがある。スイッチング電源装置の仕様として広い入力電圧範囲が設定されている場合、通常、発振をしないように制御装置を設計するので、入力電圧VIが高い場合を想定して利得Gcを設定している。つまり、利得Gcを低めに設定している。その場合には、入力電圧VIが高いときの発振を防止することはできるが、入力電圧VIが低くなると応答が悪くなる。
【0006】
そこで、本発明は、入力電圧が変化した場合でも系全体の利得を安定化するスイッチング電源装置用制御装置及びスイッチング電源装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスイッチング電源装置用制御装置は、スイッチング電源装置のスイッチング素子を制御するための駆動信号の時比率を検出し、当該時比率に対応した信号を生成する時比率生成手段と、スイッチング電源装置における目標電圧とスイッチング電源装置で検出された出力電圧との差分値に基づいて制御信号を生成する制御信号生成手段と、時比率に対応した信号と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する演算手段と、演算手段で生成した信号に基づいて駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを含み、時比率生成手段は、駆動信号生成手段で生成した駆動信号から時比率を検出することを特徴とする。
【0008】
このスイッチング電源装置用制御装置は、フィードバック制御によって出力電圧を目標電圧に制御するために、制御信号生成手段により目標電圧とスイッチング電源装置の実際の出力電圧との差分値に基づいて制御信号を生成する。また、制御装置では、時比率生成手段により駆動信号の時比率を検出し、その検出した時比率に対応した信号を生成する。さらに、制御装置では、演算手段により制御信号と時比率に対応した信号との乗算値に対応した信号を生成する。そして、制御装置では、駆動信号生成手段により演算手段で生成した信号に基づいて駆動信号を生成する。制御装置では、制御装置の出力である時比率をフィードバックさせ、この時比率により入力電圧を推定し、この推定値を利用して制御装置における利得を調整する。スイッチング電源装置を含む系全体としての利得は、制御装置の利得に入力電圧を乗算した値である。ここで、系全体の利得において入力電圧と入力電圧の推定値とが相殺されるように制御装置の利得を調整する。そのため、この制御装置では、入力電圧が変化した場合でも、スイッチング電源装置の系全体としての利得が安定化する。なお、時比率生成手段としては、制御装置が出力する駆動信号から時比率を直接検出する手段として構成される場合、制御装置内で演算した値(例えば、演算手段で演算した値、積分制御による積分制御値)を用いる手段として構成される場合がある。
【0009】
なお、駆動信号は、スイッチング電源装置のスイッチング素子をオン/オフするための信号であり、例えば、PWM信号である。制御信号は、フィードバック制御を行うための信号であり、スイッチング電源装置において実際に検出した出力電圧と目標電圧とに基づく信号である。時比率は、駆動信号の一周期に占めるスイッチング素子をオンさせる期間の割合(つまり、スイッチング動作の一周期に占めるオン期間の割合)であり、例えば、PWM信号の一周期毎のパルス幅やデューティ比が時比率に相当する。時比率に対応した信号は、時比率を表す様々な信号であり、例えば、駆動信号から実際に検出した時比率の信号、その検出した時比率を平均化した信号、時比率や時比率の平均値に相当する制御装置内で演算した値である。
【0010】
ちなみに、制御装置の伝達関数は、制御信号生成手段の伝達関数によって変化する。制御信号生成手段の伝達関数を調整することによって、低周波利得を高くすることにより定常的な出力電圧精度を確保し、高周波利得と位相を調整することにより高速応答と系の安定性を両立させる。
【0011】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、制御信号生成手段が、差分値に対してスイッチング電源装置用制御装置における位相を補償するための処理を行う位相補償手段を含む構成としてもよい。
【0012】
このスイッチング電源装置用制御装置では、位相補償手段により目標電圧と出力電圧との差分値に制御装置における位相を補償するための処理を行い、制御信号を生成する。位相補償手段としては、例えば、ハイパスフィルタを適用でき、ハイパスフィルタを適用した場合には制御装置の伝達関数の位相が進む。
【0013】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、制御信号生成手段が、差分値に対してスイッチング電源装置用制御装置における利得を調整するための処理を行う利得調整手段を含む構成としてもよい。
【0014】
このスイッチング電源装置用制御装置では、利得調整手段により目標電圧と出力電圧との差分値に制御装置における利得を調整するための処理を行い、制御信号を生成する。利得調整手段としては、例えば、乗算器を適用でき、乗算器を適用した場合には制御装置の伝達関数の利得が変化し、また、積分器を適用でき、積分器を適用した場合には制御装置の伝達関数の低周波利得が増加し、また、ローパスフィルタを適用でき、ローパスフィルタを適用した場合には制御装置の伝達関数の高周波利得が減少する。
【0015】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率に対応した信号とスイッチング電源装置で検出された出力電圧とに基づいて利得調整値を設定する利得調整値設定手段を含み、演算手段を、利得調整値と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する構成としてもよい。
【0016】
このスイッチング電源装置用制御装置では、利得調整値設定手段により時比率に対応した信号と出力電圧とに基づいて利得調整値を設定する。そして、この制御装置では、演算手段により利得調整値と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する。このように、制御装置は、時比率に対応した信号と出力電圧とから入力電圧の平均値を推定している。
【0017】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、スイッチング電源装置で検出された出力電圧を平均化する出力電圧平均化手段を含み、利得調整値設定手段を、時比率に対応した信号と出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧とに基づいて利得調整値を設定する構成にすると好適である。
【0018】
このスイッチング電源装置用制御装置では、出力電圧平均化手段により出力電圧を平均化する。そして、この制御装置では、利得調整値設定手段により時比率に対応した信号と平均化した出力電圧とにより利得調整値を設定する。出力電圧が変動する場合、制御装置では、出力電圧を平均化することにより、高精度に入力電圧の平均値を推定することができる。
【0019】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率に対応した信号とスイッチング電源装置における目標電圧とに基づいて利得調整値を設定する利得調整値設定手段を含み、演算手段を、利得調整値と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する構成としてもよい。
【0020】
このスイッチング電源装置用制御装置では、利得調整値設定手段により時比率に対応した信号と目標電圧とに基づいて利得調整値を設定する。そして、この制御装置では、演算手段により利得調整値と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する。このように、制御装置は、時比率に対応した信号と目標電圧とから入力電圧の平均値を推定している。そのため、この制御装置では、実際の出力電圧を用いることなく入力電圧の平均値を推定できるので、構成を簡単化できる。
【0021】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率生成手段が、検出した時比率を平均化する時比率平均化手段を含み、利得調整値設定手段を、時比率平均化手段で平均化した時比率とスイッチング電源装置における目標電圧とに基づいて利得調整値を設定する構成にすると好適である。
【0022】
このスイッチング電源装置用制御装置では、時比率平均化手段により検出した時比率を平均化する。そして、この制御装置では、利得調整値設定手段により平均化した時比率と目標電圧により利得調整値を設定する。時比率が変動する場合、制御装置では、時比率を平均化することにより、高精度に入力電圧の平均値を推定することができる。
【0023】
なお、目標電圧を複数設定できるスイッチング電源装置では、(時比率/出力電圧)又は(時比率/目標電圧)が入力電圧の逆数に比例する。
【0024】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率平均化手段を、ローパスフィルタで構成してもよい。
【0025】
このスイッチング電源装置用制御装置は、検出した時比率をローパスフィルタに入力し、ローパスフィルタにより過去に入力された時比率を平均化する。この制御装置では、ローパスフィルタの平均化機能を利用して簡単に平均化手段を構成することができる。
【0026】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率生成手段が、カウンタを含み、カウンタを、一定時間毎にカウントし、駆動信号におけるスイッチング素子のオン期間を検出するように構成してもよい。
【0027】
このスイッチング電源装置用制御装置は、カウンタに制御装置から出力する駆動信号をフィードバックする。そして、制御装置では、カウンタにより制御装置のマスタクロック等の一定時間毎にカウントし、駆動信号におけるスイッチング素子のオン期間を検出する。このカウントした値が時比率に相当するので、この制御装置は、カウンタにより簡単に時比率生成手段を構成することができる。
【0028】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、時比率生成手段が、遅延器を含み、遅延器を、演算手段で生成した信号を所定時間保存するように構成してもよい。
【0029】
このスイッチング電源装置用制御装置は、遅延器に演算手段で生成した信号をフィードバックする。そして、制御装置では、遅延器によりその演算手段で生成した信号を所定時間保存し、この保存している信号により時比率に対応した信号を生成する。この演算手段で生成した信号の値が時比率に相当するので、この制御装置は、遅延器により簡単に時比率生成手段を構成することができる。
【0030】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、スイッチング電源装置における目標電圧とスイッチング電源装置で検出された出力電圧との差分値を積分した積分制御値を生成する積分制御手段を含み、時比率生成手段が積分制御手段からなり、積分制御手段で生成した積分制御値が時比率に対応した信号としてもよい。
【0031】
このスイッチング電源装置用制御装置は、積分制御を含んでおり、その積分制御手段により目標電圧と出力電圧との差分値を積分し、積分制御値を生成する。この積分制御値は時比率の平均値に対応した信号に相当するので、制御装置では、演算手段により積分制御値と制御信号との乗算値に対応した信号を生成する。このように、制御装置では、積分制御手段が時比率の生成及び平均化の手段を兼ねるので、利得を調整するための構成を簡単化できる。
【0032】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、利得調整値設定手段が、除算器を含み、除算器を、時比率生成手段で生成した時比率に対応した信号を、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧で除算し、利得調整値を設定するように構成してもよい。
【0033】
このスイッチング電源装置用制御装置は、利得調整値設定手段の具体的な構成として除算器を有しており、除算器により、時比率に対応した信号を、出力電圧、出力電圧の平均値又は目標電圧で除算し、利得調整値を設定する。
【0034】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、利得調整値設定手段が、変換手段と、乗算器とを含み、変換手段を、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧に対して変換値を設定し、乗算器を、変換手段により設定された変換値を時比率生成手段で生成した時比率に対応した信号に乗算し、利得調整値を設定するように構成してもよい。
【0035】
このスイッチング電源装置用制御装置は、利得調整値設定手段の具体的な構成として変換手段と乗算器を有しており、この変換手段によって出力電圧、出力電圧の平均値又は目標電圧に対する変換値を設定する。そして、この制御装置では、乗算器により時比率に対応した信号に変換手段によって設定された変換値を乗算し、利得調整値を設定する。そのため、制御装置では、利得調整値を設定するために回路構成が複雑な除算器を必要としないので、回路構成を簡単化できる。変換手段としては、出力電圧、出力電圧の平均値又は目標電圧に対する変換値が設定されたテーブル等がある。
【0036】
本発明の上記スイッチング電源装置用制御装置は、変換手段を、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧に対して線形に減少する変換値を設定するように構成すると好適である。
【0037】
このスイッチング電源装置用制御装置は、変換手段により出力電圧、出力電圧の平均値又は目標電圧に対して線形に減少する変換値を設定する。このように、変換手段において出力電圧の平均値等の逆数ではなく、線形に減少する一次関数値を変換値とすることにより、系全体の利得のばらつきが小さくなる。これは、スイッチング電源回路における内部損失等が要因となって、最適な値が出力電圧の平均値等の逆数値からずれると考えられる。なお、一次関数値の場合、変換手段をマイナスの比例係数を有する乗算器と切片を加算する加算器により構成でき、回路構成を簡単化できる。
【0038】
本発明に係るスイッチング電源装置は、スイッチング素子をスイッチング制御するための駆動信号を生成する制御装置と、制御装置で生成した駆動信号に基づいてオン/オフするスイッチング素子とを含み、制御装置が、上記のいずれかの制御装置であることを特徴とする。
【0039】
このスイッチング電源装置は、制御装置を上記制御装置の構成とし、時比率に対応した信号(特に、時比率に対応した信号と出力電圧又は目標電圧)によって調整された利得に基づいて生成された駆動信号によりスイッチング素子をオン/オフする。そして、このスイッチング電源装置では、目標電圧となるように、スイッチング素子のオン/オフにより入力電圧を出力電圧に変換する。上記制御装置によって制御されることにより、このスイッチング電源装置では、系全体の利得が制御装置の利得となり、入力電圧が変化した場合でも系全体としての利得が安定化する。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係るスイッチング電源装置用制御装置及びスイッチング電源装置の実施の形態を説明する。
【0041】
本実施の形態では、本発明に係るスイッチング電源装置を降圧型のDC/DCコンバータに適用し、本発明に係るスイッチング電源装置用制御装置をDC/DCコンバータのスイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するコントローラICに適用する。本実施の形態に係るコントローラICは、高速で処理を行うデジタル制御式であり、電圧モード制御によりDC/DCコンバータをフィードバック制御する。本実施の形態には、制御の違い、時比率生成手段の構成の違いあるいは利得調整値設定手段の構成の違いにより4つの実施の形態があり、第1の実施の形態ではP[Proportional]制御(比例制御)であり、時比率生成手段をカウンタで構成するとともに利得調整値設定手段を除算器で構成し、第2の実施の形態では第1の実施の形態に対して時比率生成手段をDフリップフロップ回路で構成した点が異なり、第3の実施の形態では第1の実施の形態に対して利得調整値設定手段をテーブルと乗算器で構成した点が異なり、第4の実施の形態では第1の実施の形態に対してPI[Proportional Integral]制御(比例積分制御)であり、そのI制御の構成が時比率の生成及び平均化の手段を兼ねる点が異なる。
【0042】
図1を参照して、DC/DCコンバータ1の構成について説明する。図1は、DC/DCコンバータの構成図である。
【0043】
DC/DCコンバータ1は、直流の入力電圧VIを直流の出力電圧VO(<VI)に変換する電源回路であり、様々な用途で使用でき、例えば、VRM[Voltage Regulator Module]で使用される。また、DC/DCコンバータ1は、PWM制御によりスイッチング素子をオン/オフするスイッチングレギュレータである。入力電圧VIは、可変であり、入力電圧範囲(例えば、5〜12V)が設定されている。出力電圧VOは、負荷Lに応じて一定の目標電圧(例えば、1V)が設定されている。負荷Lは、例えば、コンピュータやルータ等の通信機器などのCPU、MPU、DSPが相当し、処理負荷に応じて負荷電流が大きく変動する負荷である。
【0044】
DC/DCコンバータ1は、主な構成として、2個のFET等のスイッチング素子2,3、インダクタンス4、コンデンサ5、A/Dコンバータ6及びコントローラIC7を備えている。スイッチング素子2は、コントローラIC7からのPWM信号がハイ信号のときにオンする。スイッチング素子3は、PWM信号がロー信号のときにオンする。インダクタンス4及びコンデンサ5は、平滑回路を構成する。スイッチング素子2,3のスイッチング動作によって振幅が入力電圧VIに等しいパルス状電圧が平滑回路に出力され、平滑回路においてそのパルス状電圧を平均化する。A/Dコンバータ6は、電圧センサ(図示せず)で検出したアナログの出力電圧VOをデジタルの出力電圧VOに変換し、コントローラIC7に出力する。コントローラIC7は、出力電圧VOが目標電圧となるようにデジタルの出力電圧VOに基づいて電圧モード制御によりPWM信号を生成し、スイッチング素子2,3のオン/オフを制御する。
【0045】
図2〜図5を参照して、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aの構成について説明する。図2は、第1の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。図3は、図2のカウンタにおけるパルス幅検出の説明図であり、(a)がマスタクロックであり、(b)がPWM信号であり、(c)がサンプルクロック信号であり、(d)がリセット信号であり、(e)がカウンタにおけるカウントアップであり、(f)が保持されるカウントアップ値(パルス幅)である。図4は、図2のローパスフィルタであり、(a)がブロック図であり、(b)が周波数−利得特性図である。図5は、図2のコントローラICにおける電圧モード制御の説明図であり、(a)がマスタクロックであり、(b)がランプ信号と利得調整制御信号であり、(c)がリセット信号であり、(d)がパルス幅制限信号であり、(e)がPWM信号である。
【0046】
コントローラIC7Aは、マスタクロック(例えば、10MHz〜100MHz)に基づいて動作するデジタル回路である。コントローラIC7Aでは、P制御によるフィードバック制御により、A/Dコンバータ6で変換されたデジタルの出力電圧VOと目標電圧VREFとの差分値にP制御の利得Gpを乗算して制御信号CSを生成し、制御信号CSとランプ信号LSとからPWM信号PSを生成する。特に、コントローラIC7Aでは、生成したPWM信号PSをマイナループによってフィードバックし、PWM信号PSのパルス幅D(時比率)の平均値DAVGと目標電圧VREFによりコントローラIC7Aとしての利得を調整する。そのために、コントローラIC7Aは、カウンタ10、ローパスフィルタ11、除算器12、減算器13、乗算器14、乗算器15、ランプ回路16、コンパレータ17、アンド回路18を備えている。なお、以下の説明におけるハイ信号はコントローラIC7Aを電源電圧(例えば、5V)等が設定され、図中では1で示している。また、ロー信号は0Vが設定され、図中では0で示している。
【0047】
第1の実施の形態では、カウンタ10及びローパスフィルタ11が特許請求の範囲に記載する時比率生成手段に相当し、ローパスフィルタ11が特許請求の範囲に記載する時比率平均化手段に相当し、除算器12が特許請求の範囲に記載する利得調整値設定手段に相当し、減算器13及び乗算器14が特許請求の範囲に記載する制御信号生成手段に相当し、乗算器14が特許請求の範囲に記載する利得調整手段に相当し、乗算器15が特許請求の範囲に記載する演算手段に相当し、ランプ回路16及びコンパレータ17が特許請求の範囲に記載する駆動信号生成手段に相当する。
【0048】
カウンタ10は、PWM信号PSのパルス幅D(時比率)を検出する。そのために、カウンタ10には、コントローラIC7Aで生成しているPWM信号PS及びリセット信号RSとサンプルクロック信号SSが入力される。カウンタ10では、PWM信号PSがハイ信号のときにはマスタクロックMCの一周期毎にカウントアップし、PWM信号PSがロー信号のときにはカウントアップ値をホールドする(図3(a),(b),(e)参照)。そして、カウンタ10では、リセット信号RSがロー信号のときにホールドしているカウントアップ値を0にリセットする(図3(d),(e)参照)。カウンタ10では、サンプルクロック信号SSがハイ信号となったときにカウントアップ値をパルス幅Dとして保持し(図3(c),(e),(f)参照)、サンプルクロック信号SSの次周期でハイ信号となるまで保持しているパルス幅Dをローパスフィルタ11に出力する。ちなみに、パルス幅Dは、PWM信号PSの周期が一定であるので、PWM信号PSの一周期に占めるスイッチング素子2をオンさせる期間の割合を示し、時比率に相当する。
【0049】
リセット信号RSは、分周器(図示せず)によってマスタクロックMCを分周した信号であり、PWM信号PSの一周期(DC/DCコンバータ1のスイッチング周期)を規定する信号であり、PWM信号PSのロー信号からハイ信号への立ち上りを規定するパルスをロー信号(マスタクロックMCの一周期分)で出力する。PWM信号PSの周波数は、例えば、100kHz〜1MHzであり、DC/DCコンバータ1におけるスイッチング周波数に相当する。また、サンプルクロック信号SSは、分周器によってマスタクロックMCを分周した信号であり、図3(c)に示すように、PWM信号PSの周期と同一周期であり、リセット信号RSによってカウントアップ値をリセットする直前の値を保持するためのパルスをハイ信号(マスタクロックMCの一周期分)で出力する。
【0050】
ローパスフィルタ11は、IIR[Infinite Impulse Response]型の1次のローパスフィルタであり、このフィルタの平均化機能により過去に入力されたパルス幅Dを無限に平均化する。ローパスフィルタ11は、図4(a)に示すように、3つの乗算器11a,11b,11c、2つのDフリップフロップ回路11d,11e及び加算器11fから構成される。乗算器11aでは、入力値Unにフィルタ係数a0を乗算して加算器11fに出力する。Dフリップフロップ回路11dでは、入力値Unが入力され、サンプルクロック信号SSに基づいて入力値の前回値Un-1を保持し、乗算器11bに出力する。乗算器11bでは、入力値の前回値Un-1にフィルタ係数a1を乗算して加算器11fに出力する。Dフリップフロップ回路11eでは、出力値Ynが入力され、サンプルクロック信号SSに基づいて出力値の前回値Yn-1を保持し、乗算器11cに出力する。乗算器11cでは、出力値の前回値Yn-1にフィルタ係数b1を乗算して加算器11fに出力する。加算器11fでは、乗算器11a〜11cの各乗算値を加算し、出力値Ynとして出力する。ローパスフィルタ11は、カットオフ周波数fcを有し、図4(b)に示すように、低周波成分を通過させる利得特性を有し、利得が1である。
【0051】
【数1】
Figure 0003708090
【0052】
ローパスフィルタ11は、(1)式で表され、Unがカウンタ10からのパルス幅Dnであり、Ynが過去入力されたパルス幅の平均値DAVGである。
【0053】
除算器12は、目標電圧VREFとパルス幅の平均値DAVGが入力され、その平均値DAVGを目標電圧VREFで除算し、その除算値(DAVG/VREF)を利得調整値GAとして乗算器15に出力する。
【0054】
減算器13は、目標電圧VREFと出力電圧VOが入力され、目標電圧VREFから出力電圧VOを減算し、その減算値(VREF−VO)を乗算器14に出力する。
【0055】
乗算器14は、減算値(VREF−VO)が入力され、その減算値(VREF−VO)にP制御の利得Gpを乗算し、その乗算値Gp(VREF−VO)を制御信号CSとして乗算器15に出力する。
【0056】
乗算器15は、利得調整値GAと制御信号CSが入力され、制御信号CSに利得調整値GAを乗算し、その乗算値を利得調整制御信号GCSとしてコンパレータ17に出力する。ここでは、P制御の利得Gpに利得調整値GAが乗算され、コントローラIC7Aとしての利得GcがGp×(DAVG/VREF)となる。
【0057】
ランプ回路16は、ランプ係数が1のランプ信号LSを生成する。そのために、ランプ回路16には、リセット信号RSが入力される。ランプ回路16では、マスタクロックMCの一周期毎にランプ係数1によりカウントアップする(図5(a),(b)参照)。そして、ランプ回路16では、リセット信号RSがロー信号のときにカウントアップ値を0にリセットする(図5(b),(c)参照)。このように、ランプ信号LSは、ランプ係数1で増加し、PWM信号PSがロー信号からハイ信号に立ち上がる直前に0となる信号である。
【0058】
コンパレータ17は、ランプ信号LSが利得調整制御信号GCSを超えるか否かを判定する。そのために、コンパレータ17には、非反転入力端子に利得調整制御信号GCSが入力され、反転入力端子にランプ信号LSが入力される。コンパレータ17では、利得調整制御信号GCSとランプ信号LSとを比較し、ランプ信号LSが利得調整制御信号GCSを超えるまではハイ信号を出力し、ランプ信号LSが利得調整制御信号GCSを超えるとロー信号を出力する(図5(b),(e)参照)。
【0059】
アンド回路18は、PWM信号PSのパルス幅を制限し、PWM信号PSを出力する。そのために、アンド回路18には、コンパレータ17の出力信号とパルス幅制限信号PLSが入力される(図5(d)参照)。アンド回路18では、コンパレータ17の出力信号がハイ信号かつパルス幅制限信号PLSがハイ信号の場合にハイ信号を出力し、それ以外の場合にロー信号を出力する(図5(d),(e)参照)。このハイ信号とロー信号とからなる信号がPWM信号PSであり、このハイ信号の期間がPWM信号PSのパルス幅Dである。
【0060】
パルス幅制限信号PLSは、分周器によってマスタクロックMCを分周した信号であり、PWM信号PSの周期と同一周期であり、PWM信号PSで許容される最大のパルス幅(ひいては、DC/DCコンバータ1で許容される最大の出力電圧)を規定する区間をハイ信号として出力する。
【0061】
図1〜図5を参照して、コントローラIC7A及びDC/DCコンバータ1の動作を説明する。
【0062】
DC/DCコンバータ1に入力電圧VIが入力される。すると、DC/DCコンバータ1では、コントローラIC7AからのPWM信号PSに基づいてスイッチング素子2,3が交互にオン/オフする。さらに、DC/DCコンバータ1では、インダクタンス4及びコンデンサ5でスイッチング素子2のオン期間にパルスとなって出力する入力電圧VIを平均化し、電圧VOを出力する。また、DC/DCコンバータ1では、出力電圧VOを電圧センサで検出し、その検出した出力電圧VOをA/Dコンバータ6でデジタル化してコントローラIC7Aにフィードバックさせる。
【0063】
コントローラIC7Aでは、目標電圧VREFから出力電圧VOを減算し、その減算値にP制御の利得Gpを乗算して制御信号CSを生成する。また、コントローラIC7Aでは、生成したPWM信号PSのパルス幅Dを検出し、過去に検出しているパルス幅Dを無限に平均化し、パルス幅の平均値DAVGを求める。さらに、コントローラIC7Aでは、パルス幅の平均値DAVGを目標電圧VREFで除算し、利得調整値GAを求める。そして、コントローラIC7Aでは、制御信号CSに利得調整値GAを乗算し、利得調整制御信号GCSを生成する。また、コントローラIC7Aでは、ランプ係数(=1)によりランプ信号LSを生成する。そして、コントローラIC7Aでは、利得調整制御信号GCSとランプ信号LSとを比較し、ランプ信号LSが利得調整制御信号GCSを超えない期間ではハイ信号を出力し、ランプ信号LSが利得調整制御信号GCSを超える期間ではロー信号を出力する。最後に、コントローラIC7Aでは、パルス幅制限信号PLSによってパルス幅に制限をかけて、PWM信号PSを出力する。
【0064】
ここで、制御信号CS(P制御の利得Gp)に利得調整値GAを乗算し、コントローラIC7Aとしての利得を調整する理由について説明する。以下の説明では、コントローラIC7Aの利得(すなわち、制御系の利得)をGcとし、DC/DCコンバータ1を含む系全体としての利得をGとする。
【0065】
【数2】
Figure 0003708090
【0066】
コントローラIC7Aとしての利得Gcは、式(2)に示すように、P制御の利得Gpに利得調整値GAを乗算した値である。また、系全体としての利得Gは、式(3)に示すように、利得Gcに入力電圧VIを乗算した値である。
【0067】
【数3】
Figure 0003708090
【0068】
また、時比率(パルス幅)Dは、式(4)に示すように、出力電圧VOを入力電圧VIで除算した値である。式(4)を変形した式(5)の関係から、入力電圧VIは、出力電圧VOを時比率Dで除算した値である。したがって、入力電圧の平均値VI#AVGは、式(6)に示すように、出力電圧の平均値VO#AVGを時比率の平均値DAVGで除算した値となる。
【0069】
出力電圧VOは目標電圧VREFになるようにフィードバック制御されるので、出力電圧VOは目標電圧VREFを基準として変化する。そのため、出力電圧の平均値VO#AVGは、目標電圧VREFに等しいとみなすことができる。
【0070】
【数4】
Figure 0003708090
【0071】
したがって、入力電圧の平均値VI#AVGは、式(7)に示すように、目標電圧VREFを時比率の平均値DAVGで除算した値となる。
【0072】
【数5】
Figure 0003708090
【0073】
式(2)と式(7)から、コントローラIC7Aの利得Gcは、式(8)に示すように、P制御の利得Gpを入力電圧の平均値VI#AVGで除算した値となる。
【0074】
【数6】
Figure 0003708090
【0075】
式(3)と式(8)から、系全体の利得Gは、式(9)に示すようになる。ここで、入力電圧VIと入力電圧の平均値VI#AVGとは、定常的には等しいとみなせる。そのため、式(9)において入力電圧VIと入力電圧の平均値VI#AVGが相殺され、系全体の利得Gは、式(10)に示すように、入力電圧VIとの比例関係がなくなり、P制御の利得Gpとなる。
【0076】
つまり、コントローラIC7AにおいてP制御の利得Gpを推定した入力電圧の平均値VI#AVG(=VREF/DAVG)で除算して利得を調整し、系全体の利得Gが入力電圧VIに依存しないようにしている。そのため、入力電圧VIが変化した場合でも、系全体としての利得Gは変化しない。ちなみに、DC/DCコンバータ1の利得は、インダクタンス4及びコンデンサ5により、周波数に応じた利得を有している。したがって、系全体の利得も、図6に示すように、低周波数領域ではGpに等しくなり、高周波数領域では周波数に応じて変化する。
【0077】
コントローラIC7Aによれば、コントローラIC7Aの出力であるパルス幅(時比率)Dを制御系にフィードバックさせ、制御系の利得Gcを入力電圧の平均値VI#AVGの逆数(DAVG/VREF)で調整することによって、入力電圧VIが変化しても、系全体の利得Gが変化しない。そのため、コントローラIC7Aでは、広い入力電圧範囲に対応可能であり、位相余裕の最適化も可能である。したがって、入力電圧VIが低い場合でも応答が良好であり、入力電圧VIが高い場合でも出力電圧が発振しない。
【0078】
また、コントローラIC7Aでは、カウンタ10による簡単な回路構成によってPWM信号PSのパルス幅Dを検出し、回路構成が簡単な1次のローパスフィルタ11の平均化特性を利用してパルス幅Dを平均化する。さらに、コントローラIC7Aでは、目標電圧VREFと時比率の平均値DAVGによって入力電圧の平均値を推定するので、入力電圧VIを検出する手段や入力電圧VIを平均化する手段を必要としない。また、コントローラIC7Aでは、出力電圧VOの平均値として目標電圧VREFを用いているので、出力電圧VOを平均化する手段を必要としない。
【0079】
次に、図7及び図8を参照して、第2の実施の形態に係るコントローラIC7Bの構成について説明する。図7は、第2の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。図8は、図7のDフリップフロップ回路におけるパルス幅検出の説明図であり、(a)がPWM信号であり、(b)が利得調整制御信号であり、(c)が保持される利得調整制御信号値である。なお、コントローラIC7Bでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと同様に構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0080】
コントローラIC7Bは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと基本的には同様の構成を有するとともに同様に動作するが,パルス幅Dを検出する構成及びパルス幅Dを検出する動作のみが異なる。コントローラIC7Bは、Dフリップフロップ回路19、リミッタ回路20、ローパスフィルタ11、除算器12、減算器13、乗算器14、乗算器15、ランプ回路16、コンパレータ17、アンド回路18を備えている。
【0081】
なお、第2の実施の形態では、Dフリップフロップ回路19が特許請求の範囲に記載する遅延器に相当する。
【0082】
Dフリップフロップ回路19は、時比率Dを検出する。そのために、Dフリップフロップ回路19には、コントローラIC7B内で生成している利得調整制御信号GCSが入力され、クロック信号としてPWM信号PSが入力される。Dフリップフロップ回路19では、PWM信号PSのパルスの立ち下がり(ハイ信号からロー信号への切り換り)のときに利得調整制御信号GCSの値を保持し、PWM信号PSの次周期のパルスの立ち下がりとなるまで保持している利得調整制御信号GCSの値をリミッタ回路20に出力する(図8(a)〜(c)参照)。なお、利得調整制御信号GCSの値とランプ信号LSの値とが同じ値になった時点でPWM信号PSのパルスの立ち下がり(すなわち、パルス幅D)を規定しているので、PWM信号PSのパルスの立ち下がりのときの利得調整制御信号GCSの値はパルス幅(時比率)Dに相当する。
【0083】
リミッタ回路20は、アンド回路18と同様の回路であり、利得調整制御信号GCSの値を制限する。そのために、リミッタ回路20には、Dフリップフロップ回路19からの利得調整制御信号GCSの値と時比率制限信号RLSが入力される。リミッタ回路20では、利得調整制御信号GCSの値が時比率制限信号RLSに示される制限値以下の場合にそのまま利得調整制御信号GCSの値を出力し、制限値より大きい場合に制限値を出力する。このリミッタ回路20から出力される値が、パルス幅(時比率)Dである。
【0084】
図7及び図8を参照して、コントローラIC7Bの動作について説明する。ここでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと異なる動作のみ説明する。
【0085】
コントローラIC7Bでは、生成したPWM信号PSのパルスの立ち下がりのときに利得調整制御信号GCSの値を保持し、その値に制限をかけ、パルス幅Dとして出力する。そして、コントローラIC7Bでは、このパルス幅Dを無限に平均化し、パルス幅平均値DAVGを求める。
【0086】
このコントローラIC7Bによれば、コントローラIC7Aと同様の効果を有し、カウンタ10に代えて、Dフリップフロップ回路19による簡単な回路構成によってパルス幅Dを検出することができる。
【0087】
次に、図9及び図10を参照して、第3の実施の形態に係るコントローラIC7Cの構成について説明する。図9は、第3の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。図10は、図9のテーブルにおける目標電圧に対するテーブル値である。なお、コントローラIC7Cでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと同様に構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0088】
コントローラIC7Cは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと基本的には同様の構成を有するとともに同様に動作するが,利得調整値GAを設定する構成及び利得調整値GAを設定する動作のみが異なる。コントローラIC7Cは、カウンタ10.ローパスフィルタ11、テーブル21、乗算器22、減算器13、乗算器14、乗算器15、ランプ回路16、コンパレータ17、アンド回路18を備えている。
【0089】
なお、第3の実施の形態では、テーブル21及び乗算器22が特許請求の範囲に記載する利得調整値設定手段に相当し、テーブル21が特許請求の範囲に記載する変換手段に相当する。
【0090】
テーブル21は、目標電圧VREFを変換する値としてテーブル値TVが設定されたテーブルである。テーブル21に設定されているテーブル値TVは、目標電圧VREFに対する逆数値(図10の破線で示すVREFに対するTV)ではなく、目標電圧VREFを変数としたマイナスの比例係数(例えば、−1)を有する一次関数値(図10の実線で示すVREFに対するTV)である。ちなみに、テーブル21は、コントローラIC7CのROM等の記憶手段に予め記憶されている。
【0091】
乗算器22は、目標電圧VREFに応じたテーブル21のテーブル値TVとローパスフィルタ11からのパルス幅の平均値DAVGが入力され、その平均値DAVGにテーブル値TVを乗算し、その乗算値DAVG×TVを利得調整値GAとして乗算器15に出力する。
【0092】
図9及び図10を参照して、コントローラIC7Cの動作について説明する。ここでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと異なる動作のみ説明する。
【0093】
コントローラIC7Cでは、テーブル21から目標電圧VREFに対するテーブル値TVを読み出す。パルス幅の平均値DAVGが求められると、コントローラIC7Cでは、パルス幅の平均値DAVGに読み出したテーブル値TVを乗算し、利得調整値GAを求める。そして、コントローラIC7Cでは、制御信号CSに利得調整値GAを乗算し、利得調整制御信号GCSを生成する。
【0094】
【数7】
Figure 0003708090
【0095】
コントローラIC7Cでは、式(11)に示すように、利得GcがP制御の利得Gpにパルス幅の平均値DAVGとテーブル値TVを乗算した値である。式(2)と式(11)とを比較すると、コントローラIC7Cでは、コントローラIC7Aにおいて目標電圧VREFを除算した代わり、テーブル値TVを乗算している。テーブル値TVは、目標電圧VREFのマイナスの一次関数値であり、目標電圧VREFの逆数値ではない。これは、逆数値とするより、一次関数値とすることにより、系全体としての利得Gのばらつきが少なくなるからである。この理由としては、DC/DCコンバータ1における各素子の内部抵抗による内部損失等が考えられる。
【0096】
図11では、目標電圧VREFに対する系全体の利得Gを実験によって求めた結果をグラフ化している。この実験では、測定時の周波数を40kHzとし、40kHz周辺で利得Gが0dB程度になるDC/DCコンバータ1を用いている。図11には、テーブル21のテーブル値TVを一次関数値とした場合の実験データを白抜きで示し、逆数値とした場合の実験データを黒塗りつぶしで示している。図11から判るように、一次関数値によるテーブル21を用いた方が利得Gのばらつきが小さいことが判る。
【0097】
このコントローラIC7Cによれば、コントローラIC7Aと同様の効果を有し、回路構成が複雑な除算器に代えて、テーブル21及び乗算器22による簡単な回路構成によって利得調整値GAを設定することができる。さらに、コントローラIC7Cでは、テーブル21のテーブル値TVを目標電圧VREFの逆数値ではなく、一次関数値で設定することにより、系全体の利得Gのばらつきを低減することができる。
【0098】
次に、図12を参照して、第4の実施の形態に係るコントローラIC7Dの構成について説明する。図12は、第4の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。なお、コントローラIC7Dでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと同様に構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0099】
コントローラIC7Dは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと基本的には同様の構成を有するとともに同様に動作するが,PI制御であり、I制御の構成がパルス幅の平均値DAVGを求める構成を兼ねる点のみが異なる。コントローラIC7Dは、減算器13、乗算器14、積分器23、乗算器24、除算器25、乗算器15、加算器26、ランプ回路16、コンパレータ17、アンド回路18を備えている。
【0100】
なお、第4の実施の形態では、減算器13、積分器23及び乗算器24が特許請求の範囲に記載する積分制御手段に相当し、積分器23及び乗算器24は特許請求の範囲に記載する利得調整手段に相当する。
【0101】
積分器23は、減算値(VREF−VO)が入力され、その減算値(VREF−VO)を時間積分し、その積分値IVを乗算器24に出力する。
【0102】
乗算器24は、積分値IVが入力され、その積分値IVにI制御の利得Giを乗算し、その乗算値Gi×IVを積分制御値ICとして加算器26に出力する。この積分制御値ICは、時比率の平均値DAVGに相当する値であり、利得調整値GAを求めるために除算器25にも出力される。
【0103】
除算器25は、目標電圧VREFと積分制御値IC(時比率の平均値)が入力され、その積分制御値ICを目標電圧VREFで除算し、その除算値(IC/VREF)を利得調整値GAとして乗算器15に出力する。
【0104】
加算器26は、乗算器15からの利得調整制御信号GCSと乗算器24からの積分制御値ICが入力され、利得調整制御信号GCSに積分制御値ICを加算し、積分制御を加味した利得調整制御信号GCS’をコンパレータ17に出力する。
【0105】
図12を参照して、コントローラIC7Dの動作について説明する。ここでは、第1の実施の形態に係るコントローラIC7Aと異なる動作のみ説明する。
【0106】
コントローラIC7Dでは、目標電圧VREFから出力電圧VOを減算した際に、その減算値にP制御の利得Gpを乗算して制御信号CSを生成するとともに、その減算値を時間積分し、その積分値IVにI制御の利得Giを乗算して積分制御値ICを生成する。さらに、コントローラIC7Dでは、積分制御値ICを目標電圧VREFで除算し、利得調整値GAを求める。そして、コントローラIC7Dでは、制御信号CSに利得調整値GAを乗算し、利得調整制御信号GCSを生成する。続いて、コントローラIC7Dでは、利得調整制御信号GCSに積分制御値ICを加算し、P制御にI制御を加味した利得調整制御信号GCS’を生成する。そして、コントローラIC7Dでは、利得調整制御信号GCS’とランプ信号LSとを比較する。
【0107】
このコントローラIC7Dによれば、コントローラIC7Aと同様の効果を有し、I制御における積分制御値ICを時比率の平均値として利用するので、時比率の平均値を求めるための手段を必要としない。また、コントローラIC7Dでは、I制御を加味しているので、定常偏差を抑えることができる。
【0108】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
【0109】
例えば、本実施の形態では制御装置をデジタル回路で構成したが、アナログ回路で構成してもよい。また、本実施の形態ではコントローラICのデジタル回路(ハードウエア)によって制御装置の各手段を構成したが、マイコン等のコンピュータに組み込むプログラム(ソフトウエア)によって制御装置の各手段を構成してもよい。この各手段を実現するプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体やインターネット等による配信によって流通する場合あるいはコンピュータに組み込まれた状態で制御装置として流通する場合もある。
【0110】
また、本実施の形態ではDC/DCコンバータに適用したが、AC/DCコンバータやDC/ACコンバータにも適用可能である。また、本実施の形態ではトランスを有しない非絶縁型かつ降圧型のコンバータに適用したが、トランスを有する絶縁型のコンバータにも適用可能であり、昇圧型又は昇降圧型のコンバータにも適用可能である。
【0111】
また、本実施の形態では時比率生成手段をPWM信号がハイ信号のときにカウントアップするカウンタ又はPWM信号のパルスの立ち下がりの利得調整制御信号の値を遅延するDフリップフロップ回路で構成したが、PWM信号がハイ信号のときにカウントダウンするカウンタ等の他の手段により構成してもよい。また、本実施の形態では時比率平均化手段をデジタルのIIR型の1次のローパスフィルタで構成したが、アナログのローパスフィルタ、FIR型のローパスフィルタ、2次のローパスフィルタ等の他のローパスフィルタで構成してもよいし、ローパスフィルタ以外の他の回路によって構成してもよい。
【0112】
また、本実施の形態ではP制御及びPI制御に適用したが、PID制御等の他の制御にも適用可能である。
【0113】
また、本実施の形態では利得調整値を設定する際に目標電圧を用いる構成としたが、センサ等で検出した出力電圧を平均化する出力電圧平均化手段を備え、出力電圧の平均値と時比率の平均値とから利得調整値を設定する構成、あるいは、出力電圧の平均値と時比率とから利得調整値を設定する構成としてもよい。特に、出力電圧が安定している場合、出力電圧を平均化することなく検出した出力電圧を直接用いて、出力電圧と時比率の平均値とから利得調整値を設定する構成、あるいは、出力電圧と時比率とから利得調整値を設定する構成としてもよい。
【0114】
また、本実施の形態では利得調整値設定手段の変換手段をテーブルで構成したが、テーブルの代わりに、マイナスの乗算係数を有する乗算器と切片を加算する加算器により変換手段を構成してもよい。また、本実施の形態ではテーブルのテーブル値として目標電圧を変数とした一次関数値を設定したが、目標電圧を変数とした逆数値を設定してもよいし、あるいは、スイッチング電源装置の特性に応じて最適な値を設定してもよい。
【0115】
また、本実施の形態ではA/DコンバータとコントローラICとを別体で構成したが、A/DコンバータがコントローラICに含まれる構成でもよい。
【0116】
また、本実施の形態では制御信号生成手段において乗算器を用いて、コントローラICの伝達関数の利得を変化させ、あるいは、積分器を用いて、コントローラICの伝達関数の低周波利得を増加させ、利得調整手段を構成したが、ローパスフィルタ等の他の手段を用いて利得調整手段を構成してもよいし、あるいは、ハイパスフィルタ等を用いて位相補償手段を構成してもよい。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、入力電圧の平均値を推定し、その入力電圧の平均値によって利得を調整することによって、入力電圧が変化した場合でもスイッチング電源回路を含む系全体としての利得を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るDC/DCコンバータの構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。
【図3】図2のカウンタにおけるパルス幅検出の説明図であり、(a)がマスタクロックであり、(b)がPWM信号であり、(c)がサンプルクロック信号であり、(d)がリセット信号であり、(e)がカウンタにおけるカウントアップであり、(f)が保持されるカウントアップ値(パルス幅)である。
【図4】図2のローパスフィルタであり、(a)がブロック図であり、(b)が周波数−利得特性図である。
【図5】図2のコントローラICにおける電圧モード制御の説明図であり、(a)がマスタクロックであり、(b)がランプ信号と利得調整制御信号であり、(c)がリセット信号であり、(d)がパルス幅制限信号であり、(e)がPWM信号である。
【図6】図1のDC/DCコンバータを含む系全体としての周波数−利得特性図である。
【図7】第2の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。
【図8】図7のDフリップフロップ回路におけるパルス幅検出の説明図であり、(a)がPWM信号であり、(b)が利得調整制御信号であり、(c)が保持される利得調整制御信号値である。
【図9】第3の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。
【図10】図9のテーブルにおける目標電圧に対するテーブル値である。
【図11】図9のコントローラICでDC/DCコンバータを制御した場合の目標電圧を変化させたときの系全体の利得を測定した実験データである。
【図12】第4の実施の形態に係るコントローラICの構成図である。
【符号の説明】
1…DC/DCコンバータ、2,3…スイッチング素子、4…インダクタンス、5…コンデンサ、6…A/Dコンバータ、7,7A,7B,7C,7D…コントローラIC、10…カウンタ、11…ローパスフィルタ、11a,11b,11c…乗算器、11d,11e…Dフリップフロップ回路、11f…加算器、12…除算器、13…減算器、14…乗算器、15…乗算器、16…ランプ回路、17…コンパレータ、18…アンド回路、19…Dフリップフロップ回路、20…リミッタ回路、21…テーブル、22…乗算器、23…積分器、24…乗算器、25…除算器、26…加算器

Claims (15)

  1. スイッチング電源装置のスイッチング素子を制御するための駆動信号の時比率を検出し、当該時比率に対応した信号を生成する時比率生成手段と、
    スイッチング電源装置における目標電圧とスイッチング電源装置で検出された出力電圧との差分値に基づいて制御信号を生成する制御信号生成手段と、
    前記時比率に対応した信号と前記制御信号との乗算値に対応した信号を生成する演算手段と、
    前記演算手段で生成した信号に基づいて駆動信号を生成する駆動信号生成手段と
    を含み、
    前記時比率生成手段は、前記駆動信号生成手段で生成した駆動信号から時比率を検出することを特徴とするスイッチング電源装置用制御装置。
  2. 前記制御信号生成手段は、前記差分値に対してスイッチング電源装置用制御装置における位相を補償するための処理を行う位相補償手段を含むことを特徴とする請求項1に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  3. 前記制御信号生成手段は、前記差分値に対してスイッチング電源装置用制御装置における利得を調整するための処理を行う利得調整手段を含むことを特徴とする請求項1に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  4. 前記時比率に対応した信号とスイッチング電源装置で検出された出力電圧とに基づいて利得調整値を設定する利得調整値設定手段を含み、
    前記演算手段は、前記利得調整値と前記制御信号との乗算値に対応した信号を生成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  5. スイッチング電源装置で検出された出力電圧を平均化する出力電圧平均化手段を含み、
    前記利得調整値設定手段は、前記時比率に対応した信号と前記出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧とに基づいて利得調整値を設定することを特徴とする請求項4に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  6. 前記時比率に対応した信号とスイッチング電源装置における目標電圧とに基づいて利得調整値を設定する利得調整値設定手段を含み、
    前記演算手段は、前記利得調整値と前記制御信号との乗算値に対応した信号を生成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  7. 前記時比率生成手段は、前記検出した時比率を平均化する時比率平均化手段を含み、
    前記利得調整値設定手段は、前記時比率平均化手段で平均化した時比率とスイッチング電源装置における目標電圧とに基づいて利得調整値を設定することを特徴とする請求項6に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  8. 前記時比率平均化手段は、ローパスフィルタであることを特徴とする請求項7に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  9. 前記時比率生成手段は、カウンタを含み、
    前記カウンタは、一定時間毎にカウントし、前記駆動信号における前記スイッチング素子のオン期間を検出することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  10. 前記時比率生成手段は、遅延器を含み、
    前記遅延器は、前記演算手段で生成した信号を所定時間保存することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  11. スイッチング電源装置における目標電圧とスイッチング電源装置で検出された出力電圧との差分値を積分した積分制御値を生成する積分制御手段を含み、
    前記時比率生成手段は前記積分制御手段からなり、前記積分制御手段で生成した積分制御値が前記時比率に対応した信号であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  12. 前記利得調整値設定手段は、除算器を含み、
    前記除算器は、前記時比率生成手段で生成した時比率に対応した信号を、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、前記出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧で除算し、前記利得調整値を設定することを特徴とする請求項4〜請求項11のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  13. 前記利得調整値設定手段は、変換手段と、乗算器とを含み、
    前記変換手段は、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、前記出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧に対して変換値を設定し、
    前記乗算器は、前記変換手段により設定された変換値を前記時比率生成手段で生成した時比率に対応した信号に乗算し、前記利得調整値を設定することを特徴とする請求項4〜請求項11のいずれか1項に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  14. 前記変換手段は、スイッチング電源装置で検出された出力電圧、前記出力電圧平均化手段で平均化した出力電圧又はスイッチング電源装置における目標電圧に対して線形に減少する変換値を設定することを特徴とする請求項13に記載するスイッチング電源装置用制御装置。
  15. スイッチング素子をスイッチング制御するための駆動信号を生成する制御装置と、
    前記制御装置で生成した駆動信号に基づいてオン/オフするスイッチング素子と
    を含み、
    前記制御装置は、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載する制御装置であることを特徴とするスイッチング電源装置。
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