JP3706523B2 - ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置 - Google Patents

ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3706523B2
JP3706523B2 JP2000112767A JP2000112767A JP3706523B2 JP 3706523 B2 JP3706523 B2 JP 3706523B2 JP 2000112767 A JP2000112767 A JP 2000112767A JP 2000112767 A JP2000112767 A JP 2000112767A JP 3706523 B2 JP3706523 B2 JP 3706523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nanotubes
nanotweezers
piezoelectric film
pyramid
nanotube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000112767A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001252900A (ja
Inventor
喜萬 中山
昭雄 原田
大川  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2000112767A priority Critical patent/JP3706523B2/ja
Application filed by Daiken Kagaku Kogyo KK filed Critical Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority to PCT/JP2001/001803 priority patent/WO2001066460A1/ja
Priority to US10/009,471 priority patent/US6669256B2/en
Priority to EP01912179A priority patent/EP1193216A4/en
Priority to CNB018004733A priority patent/CN1315623C/zh
Priority to KR1020017013543A priority patent/KR20020006708A/ko
Publication of JP2001252900A publication Critical patent/JP2001252900A/ja
Priority to US10/406,845 priority patent/US6802549B2/en
Priority to US10/406,844 priority patent/US6805390B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3706523B2 publication Critical patent/JP3706523B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gripping Jigs, Holding Jigs, And Positioning Jigs (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナノオーダーサイズの物質(以後、ナノ物質という)を把持したり外したりできるナノピンセットに関し、またナノ物質を移動・積み上げてナノサイズ部品、ナノ分子デバイス等を組み立てることができるナノマニピュレーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の技術開発はますます極小領域に指向している。例えば、光・電子情報関連の新素材やナノサイズ部品の創製、細胞やタンパク質の集積による新しいバイオ関連機能物質の創製のように、ナノ領域における革新的な製造技術の開発が要望されている。
【0003】
このようにナノ物質を移動し積み上げることができるためには、ナノ物質を把持したりそれを放出したりできるナノピンセットの開発が必要になる。このナノピンセットの第1原型は、Philip KimとCharles M.Lieberにより1999年12月10日に発行されたサイエンス誌上に発表された。図12〜図14はこのナノピンセットの製造工程図である。
【0004】
図12はテーパー加工されたガラスチューブ80先端の側面図であり、この先端直径は約100nm、図示しない後端直径は1mmである。図13はナノピンセットの完成図である。前記ガラスチューブ80の周面に絶縁部82を介して二つの金電極膜84a、84bを形成する。この金電極膜にそれぞれカーボンナノチューブ86a、86bを突設状に固定して、ナノピンセット88が完成される。
【0005】
図14はナノピンセットに電圧を印加する概要図である。金電極膜84a、84bには接点90a、90bからリード線92a、92bが導出され、直流電源94の両端に結線されている。直流電源94の電圧を印加すると、カーボンナノチューブ86aは正極に帯電し、カーボンナノチューブ86bは負極に帯電する。これらの正負の静電引力により、カーボンナノチューブ86a、86bの先端は内方に閉じ、この間にナノ物質96を挟んで挟持することができる。
【0006】
電圧を大きくするとカーボンナノチューブは更に閉じるから、より小さなナノ物質を挟持できる。電圧をゼロにすると静電引力は無くなり、カーボンナノチューブ86a、86bの弾性復元力により図13の状態に戻って、ナノ物質96を放出する。このように電圧の大小制御だけでナノピンセット88の開閉制御を行える利点を有し、ナノピンセットとして画期的なものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このナノピンセット88は次のような欠点を有している。第1に、ガラスチューブ80をテーパー状にその先端を100nmまで微細加工しているから、強度的に弱くしかも脆い。第2に、金電極膜84a、84bをガラスチューブ80の全長に亘って形成し、ガラスチューブの直径が大きくなった後端部に接点90a、90bを設けてリード線92a、92bを介して電源94に接続している。即ち、リード線がかなり太いので、ガラスチューブの拡径した後端部に電気接点を設けざるを得ない。そのために、金電極膜をガラスチューブの全長に形成するという困難さと効率の悪さがある。
【0008】
第3の欠点は、カーボンナノチューブに正負の電気を蓄積して、それらの静電引力によりカーボンナノチューブを開閉制御することである。ナノ物質96が電気絶縁体や半導体の場合には静電引力を利用できるが、ナノ物質が導電体の場合には、カーボンナノチューブの両端が電気的にショートしてしまい、静電引力が作用しなくなる。また、ショート時にナノ物質を電気的に破壊してしまう危険性もある。従って、ナノピンセットの使用が制限され、使用に際し常に注意深くなければならない弱点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ホルダーに基端部を固定して突設された複数のナノチューブと、これらのナノチューブ表面を絶縁被覆するコーティング被膜と、この中の2本のナノチューブに連結されたリード線からなり、このリード線間に電圧を印加して静電引力により前記2本のナノチューブの先端間を開閉自在に設けることを特徴とするナノピンセットである。
【0010】
請求項2の発明は、カンチレバーに突設されたピラミッド部と、このピラミッド部に基端部を固定して突設された複数のナノチューブと、この中の2本のナノチューブに連結されたリード線からなり、このリード線間に電圧を印加して静電引力により前記2本のナノチューブの先端間を開閉自在に設けることを特徴とするナノピンセットである。
【0011】
請求項3の発明は、ホルダーに基端部を固定して突設された複数のナノチューブと、この中の少なくとも1本のナノチューブの表面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ前記ナノチューブの先端間を開閉自在に設けることを特徴とするナノピンセットである。
【0012】
請求項4の発明は、前記ホルダーはカンチレバーのピラミッド部である請求項3記載のナノピンセットである。
【0013】
請求項5の発明は、カンチレバーのピラミッド部を構成する変形可能な複数のピラミッド片と、少なくとも1個のピラミッド片の側面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ、ピラミッド片を可撓自在にしてナノチューブの先端間を開閉することを特徴とするナノピンセットである。
【0014】
請求項6の発明は、前記圧電膜を絶縁被覆する請求項3、4又は5記載のナノピンセットである。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1乃至6記載のナノピンセットと、このナノピンセットを試料に対しXYZ方向に移動制御する3次元駆動機構とから構成され、ナノピンセットでナノ物質を試料に搬送制御することを特徴とするナノマニピュレーター装置である。
【0016】
請求項8の発明は、ナノピンセットを構成する少なくとも1本のナノチューブを走査型プローブ顕微鏡用の探針として用いる請求項7記載のナノマニピュレータ装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明者らは耐久性を有するナノピンセットを開発するために鋭意研究した結果、前述したナノチューブを利用した静電引力方式のナノピンセットを改良することに成功し、また更に高性能の圧電膜方式のナノピンセットを開発することにも成功するに至った。
【0018】
まず、従来の静電引力方式ナノピンセットの弱点は、把持するナノ物質が導電性の場合に、ナノチューブ間が電気的にショートしてピンセット機能を喪失し、破断のおそれがあったことである。この欠点を改善するために、ナノチューブ表面に絶縁物質からなるコーティング被膜を形成して、接触時のショートを防止できるナノピンセットを提案する。このコーティング被膜をナノチューブに限らず他の配線部分にまで形成すれば、ナノピンセット全体の絶縁性を高めることができる。この絶縁処理はあらゆる構造の静電方式ナノピンセットに適用できる。
【0019】
従来の第2の弱点は、先細のガラス管にナノチューブを固定しているので、強度が弱く脆いことである。この欠点を改善するために、ナノチューブのホルダーとして、AFM(原子間力顕微鏡)用のカンチレバーのピラミッド部を利用する提案をする。このピラミッド部はシリコンや窒化シリコン製であるから電気絶縁性を有し、しかも強度が従来のガラスチューブと比較して大幅に高い。
【0020】
前記二つの発明をカンチレバーを用いて総合的に説明する。ピラミッド部の頂点近傍に、2本のナノチューブの基端部を固定し、先端部を突出させる。この固定方法には2種類ある。第1は電子顕微鏡内で基端部近傍を電子ビーム照射する。この照射によって、基端部を被覆するようにカーボン膜やCVD膜をコーティング被膜として形成する。このコーティング被膜が基端部を押さえてナノチューブを強固に固定する。第2は基端部を直接電子ビーム照射すると、基端部がピラミッド部表面に融着する。この融着部がナノチューブを固定する。
【0021】
次に、ナノチューブの基端部にリード線を配線する。本発明ではリード線としてナノチューブやCVD(化学的気相蒸着法)による金属配線などが利用できる。例えば、ナノチューブは強度が強くて柔軟性が極めて高い素材であり、太さや長さも各種存するからナノサイズのリード線として最適である。また、CVD法により金属原子を配線状に微小形成することもできる。
【0022】
ナノチューブリード線の一端を前記基端部に接触させ、この接点を電子ビーム照射してスポット溶接的にピラミッド部に一体固定する。ナノチューブリード線の他端は他のナノチューブリード線に結線しても良いし、カンチレバーに形成された電極膜に結線しても良い。またCVDリード線は基端部やピラミッド部表面に固定しながら形成できる。
【0023】
これらのリード線を形成してから、ナノチューブ表面、ナノチューブの基端部領域、リード線全体に絶縁材からなるコーティング被膜を形成する。ナノチューブ表面の被膜形成により、静電方式におけるショートを防止できる。同時に、配線全体の被膜形成により、ナノピンセット全体をショート等から保護することができる。また、生体液などの電解質溶液中でナノピンセットを操作しても漏電することはない。コーティング被膜の形成は電子ビーム照射法やCVD法が利用できる。
【0024】
カンチレバーの電極膜と外部電源回路との結線は、カンチレバーが比較的大きいので、光学顕微鏡またが光学的拡大鏡下で行うことができる。外部電源回路は電源と電圧制御回路と電気スイッチから構成される。電圧制御回路により印加電圧を自在に調整すれば、ナノチューブ先端間の開度を任意に調整でき、ナノ物質のサイズに応じてナノピンセットを開閉制御できる。
【0025】
また、静電引力方式と全く異なる圧電膜方式のナノピンセットを開発した。この圧電膜方式は圧電膜の伸縮によりナノチューブを可撓自在にし、これによりナノチューブ先端間を開閉させるものである。従って、ナノチューブ間に電流が流れないので、ナノ物質の電気物性に拘わらずナノピンセットを機能させることができる。
【0026】
この圧電膜方式では、ナノチューブのホルダーとして、AFMやSTM(トンネル顕微鏡)に限らず、広範囲のSPM(走査型プローブ顕微鏡)に用いられる探針が用いられる。SPMの探針はナノチューブと比較するとサイズ的にかなり大きく、2本のナノチューブを固定するには十分な大きさを有する。最も有効なホルダーは前述したAFM用のカンチレバーのピラミッド部である。以下では、このカンチレバーで説明する。
【0027】
まず、カンチレバーのピラミッド部に2本のナノチューブの基端部を固定する。このとき、2本のナノチューブの先端部は相互に接触させるようにしておく。つまり、先端が接触した状態で固定する。固定方法には前述したコーティング被膜法と融着法がある。どちらの固定方法でも良い。
【0028】
次に、2本のナノチューブのどちらか1本の表面に圧電膜を形成する。圧電膜はピエゾ素子とも呼ばれ、電圧を印加すると収縮する性質を有する。電圧を可変にすると、収縮量も変化する。圧電膜が収縮すると、それが固着しているナノチューブが開くように撓む。従って、最初ナノチューブ先端は閉じているが、電圧を印加して先端を開き、この開いた状態でナノ物質を把持する。更に電圧を大きくして開度を増大させると、ナノ物質は放出される。分子間力でナノ物質がナノチューブから離脱しない場合には、試料とナノピンセット間に電圧を印加して電気的に放出することもできる。
【0029】
圧電膜の両端にはナノチューブリード線の一端を結線し、他端は他のナノチューブリード線に結合しても良いし、前述したようにカンチレバーの電極膜に結線しても良い。勿論、CVDリード線も利用できる。そして、この電極膜から外部電源回路に接続する。外部電源回路は電源と電圧制御回路と電気スイッチから構成され、その作用は前述の通りである。
【0030】
2本のナノチューブに圧電膜を形成しても良い。この場合には、2本のナノチューブを電圧印加で撓ませることができるから、ナノチューブ先端の開度をより大きく設定でき、ナノピンセットを高性能化できる。
【0031】
圧電膜をナノチューブ表面に形成する代わりに、ピラミッド部表面に形成する場合を考える。ピラミッド部を例えば収束イオンビーム装置で刻み込み、刻み部を介して2個のピラミッド片に分割する。各ピラミッド片は可撓性を有するように厚み調整しておく。1個のピラミッド片に1本のナノチューブを突設し、合計2本のナノチューブを先端が接触するように突設する。一方又は両方のピラミッド片の側面に圧電膜を形成し、前述と同様に圧電膜の両端に電圧を印加して圧電膜を収縮させる。この収縮によりピラミッド片が撓み、ナノチューブ先端が開く。後は、ナノ物質を把持したり放出することによってナノピンセットとして機能する。
【0032】
静電引力方式でも、圧電膜方式でもナノピンセットに用いられるナノチューブは2本以上から構成することもできる。例えば、3本のナノチューブを用いると、これら3本でナノ物質を把持することになる。3本のうち2本を静電引力方式で開閉制御しても良いし、2本に圧電膜を形成して2本を開閉制御しても良い。これらの場合、残りの1本は補助ナノチューブとして機能する。つまり、3本でナノ物質を把持するので、把持の確実化を図ることができる。
【0033】
圧電膜方式においても、リード線で電圧印加するから、圧電膜の表面とリード線を絶縁物質でコーティングすると、ショートの危険性がなくなる。従って、電解質溶液内でのナノピンセット操作も可能になる。
【0034】
本発明のナノチューブとしては、カーボンナノチューブのみならず、BCN系ナノチューブやBN系ナノチューブ等の一般のナノチューブが利用できる。カーボンナノチューブはCNTとも略称され、カーボン棒のアーク放電を利用して製造される。BCN系ナノチューブはCNTのC原子の一部をB原子とN原子に置換したものであり、BN系ナノチューブはC原子のほとんど全部をB原子とN原子に置換したものである。置換方法として各種の方法が開発されている。
【0035】
以下に、本発明に係るナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置の実施形態を図面に従って詳細に説明する。
図1は本発明のナノピンセットを用いたナノマニピュレータ装置の作動説明図である。ナノピンセット2はAFM用のカンチレバー4の先端に突設されたピラミッド部6に2本のナノチューブ8、9を突設して形成されている。これらのナノチューブ8、9の基端部にはリード線10、10が設けられ、カンチレバー4の左右側面に形成された電極膜12、12に結線されている。この電極膜12、12は電気スイッチSW、電源P及び電圧制御回路VCに接続され、ナノチューブ8、9に適切な電圧を印加する。
【0036】
2本のナノチューブ8、9は試料14に接近して配置され、この試料14の表面には各種の多数のナノ物質16が配置されている。ナノチューブ8はナノチューブ9より長く下方に突設されている。従って、ナノチューブ8はAFM用の探針としても利用できる。まず、このナノチューブ8をAFM探針として3次元駆動機構17により走査し、把持すべきナノ物質16の位置と形状を確認する。
【0037】
ナノチューブ8、9は電圧の印加により開閉制御され、電圧の大きさにより開度が可変される。従って、ナノチューブ8、9を開いてAFMで見当ををつけたナノ物質16を把持し、その状態で3次元駆動装置Dにより矢印方向に沿ってナノ回路部18まで移動し、ナノチューブ8、9を更に開いてナノ物質16を放出する。ファンデアワールス力でナノ物質がナノチューブから離脱しない場合には、ナノピンセットとナノ回路部の間に電圧を印加して、ナノ物質を静電引力で放出することもできる。ナノ回路部18の適所にナノ物質16を放出することによってナノ回路18は望まれる構造に組み立てられる。
【0038】
図2〜図4は本発明に係るナノピンセットの第1実施形態を示す。図2はナノピンセット2の概略正面図である。ピラミッド部6の先端には細くて長いナノチューブ8と太くて短いナノチューブ9が基端部8b、9bを固定して配置されている。ナノチューブの先端部8aは先端部9aより下方に長く突設されており、先端部8aがAFM用探針として活用できるように設定されている。
【0039】
前記基端部8b、9bは周辺への電子ビーム照射によってコーティング被膜11、11で被覆固定される。また基端部8b、9bの上端にはナノチューブをリード線10、10として結線し、このリード線10、10の他端は図12の電極12、12に結線される。最後に、ナノチューブリード線10、10の表面にもコーティング被膜11,11を形成して、これらのリード線をピラミッド部6に固定する。コーティング被膜11はハッチングで表示されている。
【0040】
図3はナノピンセット2を試料14に対向配置した概略斜視図である。試料14の表面にある凹凸は表面原子を表している。ナノチューブ8の先端部8aはナノチューブ9の先端部9aより下方に突出しているから、先端部8aをAFM探針として用い、表面原子の凹凸構造を検出する。例えば、試料14上に置かれたナノ物質の位置や形状を検出する。
【0041】
図4はナノ物質16を把持したナノピンセット2の概略正面図である。リード線10、10からナノチューブ8、9に直流電圧を印加する。先端部8a、9aには正負の電荷が蓄電され、この正負電荷の静電引力により先端部8a、9aが印加電圧に応じた開度で閉じ、この間にナノ物質16を把持する。把持するナノ物質16は図3でAFM探知されたナノ物質である。
【0042】
図5は本発明に係るナノマニピュレータ装置の概略構成図である。前述したように、ナノピンセット2はカンチレバー4、サブストレート5、ピラミッド6及びナノチューブ8、9から構成される。試料14は圧電素子からなる3次元駆動機構17により3次元方向に駆動される。即ち、試料側を駆動してナノチューブ8、9を試料14の表面上をXYZ方向に駆動する。勿論、ナノピンセット2側を直接、3次元駆動してもよい。ナノピンセット2と試料14を相対的に3次元駆動できることが重要である。
20は半導体レーザー装置、22は反射ミラー、24は二分割光検出器、26はZ軸検出回路、28は表示装置、30はXYZ走査回路である。
【0043】
ナノチューブ8、9を試料14に対し所定の斥力位置になるまでZ軸方向に接近させ、必要なナノ物質16を把持する。その後、XYZ走査回路30で3次元駆動機構17を走査して、所定の位置までナノチューブ8、9を移動する。この移動の過程では、ナノチューブ8、9と試料表面との離間距離を一定に保つ必要性から、ナノチューブが受ける斥力を常に一定になるようにZ軸方向にナノチューブを位置制御する必要がある。そのために、レーザービームLBをカンチレバー4により反射させ、反射ミラー22を介して二分割光検出器24に導入し、上下検出器24a、24bへの偏向を検出しながら、Z軸制御を行う。
【0044】
Z軸検出回路26でZ位置を検出し、XYZ走査回路30でXY位置を検出して、これらの位置情報を表示装置28に表示する。つまり、この表示装置28には試料表面の凹凸像が表示される。そして、ナノチューブ8、9が所定位置に移動した後、ナノチューブ8、9を開いて把持してきたナノ物質16を試料表面上に放出する。この操作を繰り返して、所定場所に多数のナノ物質を組み立てて、例えばナノ回路18を構成する。ナノチューブ8をAFM操作すれば、ナノ回路18の全体形状を表示装置28に撮像することもできる。従って、本発明のナノマニピュレータ装置はナノワールドを自在に構成できるナノロボットである。このナノマニピュレータ装置は真空、大気を含め種々の雰囲気中で使用でき、また電子顕微鏡などの装置内でロボットの手のように操作することもできる。
【0045】
図6〜図8は本発明に係るナノピンセットの第2実施形態を示す。図6はこのナノピンセット2の概略正面図である。ナノチューブ8、9の先端部8a、9aがその先端で接触するように、基端部8b、9bがコーティング被膜11、11によりピラミッド部6に固定される。ナノチューブ9の先端部9aの表面には圧電膜32が形成され、その上端32a及び下端32bにはナノチューブリード線10a、10bが結線される。ナノチューブリード線10a、10bはそれらの中間点をスポット状コーティング膜13、13によりピラミッド部6に固定される。
【0046】
図7はナノピンセット2を試料14に対向配置した概略斜視図である。ナノチューブリード線10a、10bの他端10c、10dはカンチレバー4の電極12、12に固定される。電極12、12には電気スイッチSW、電源P、電圧制御回路VCが接続されている。圧電膜32は両端への電圧印加により収縮し、収縮量は印加電圧とともに増大する。
まずナノチューブ先端が閉じた状態で試料14の表面をAFM操作し、把持すべきナノ物質の位置と形状を検出する。
【0047】
図8はナノ物質16を把持したナノピンセット2の概略正面図である。電気スイッチSWをオンにして圧電膜32に電圧を印加すると、圧電膜32の収縮に従ってナノチューブ9が撓み、ナノチューブ8、9の間が開き、対象となるナノ物質16を把持する。ナノ回路18の組立は図1と同様であるので、説明を省略する。
【0048】
図9〜図11は本発明に係るナノピンセットの第3実施形態を示す。図9はピラミッド部6を有したカンチレバー4の要部斜視図である。このカンチレバー4は一般にAFM測定に使用されるもので、ピラミッド部6は一塊りとして形成されている。このピラミッド部6を、例えば収束イオンビーム装置により刻設して二つのピラミッド片6a、6bに2等分し、これらのピラミッド片6a、6bを可撓自在に形成する。
【0049】
図10はこのナノピンセット2の概略正面図である。ピラミッド片6a、6bは間隙6cを介して根本部6dから可撓自在に対向している。ナノチューブ8、9の先端部8a、9aがその先端で接触するように、基端部8b、9bがコーティング被膜11、11によりピラミッド片6a、6bにそれぞれ固定される。ピラミッド片6aの側面には圧電膜32が形成され、その上端32a及び下端32bにはナノチューブリード線10a、10bが結線される。これらのナノチューブリード線10a、10bはカンチレバー4の電極12、12を介して第2実施形態と同様の電源回路に接続される。
まずナノチューブ先端が閉じた状態で試料14の表面をAFM操作し、把持すべきナノ物質の位置と形状を検出する。
【0050】
図11はナノ物質16を把持したナノピンセット2の概略正面図である。電気スイッチSWをオンにして圧電膜32に電圧を印加すると、圧電膜32の収縮に従ってピラミッド片6aが撓み、ナノチューブの先端部8a、9aの間が開き、検出したナノ物質16を把持する。ナノマニピュレータ装置を用いたナノ回路18の組立は図1と同様であるので、説明を省略する。
【0051】
前記実施形態ではナノチューブやピラミッド片は2本構成であったが、これ以上の複数構成にしてもよい。また圧電膜をナノチューブやピラミッド片の1本だけに形成するのでなく、対向する2本に形成することもできる。
【0052】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものである。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ナノチューブの表面を絶縁物質でコーティングしたから、静電引力で閉じてもショートしない。従って、あらゆる電気物性を有したナノ物質をピンセット操作することができる。この発明は静電引力方式のナノピンセットの全構造に適用できる。
【0054】
請求項2の発明によれば、AFM用のカンチレバーのピラミッド部をナノチューブホルダーとして用いるからナノピンセット全体の強度が高く、しかも配線をナノチューブリード線やCVDリード線等で構成するから超微細なナノスケール配線が可能となり、回路構成をコンパクトにできる。
【0055】
請求項3の発明によれば、圧電膜によりナノチューブ先端間を開閉自在に設けるから、ナノ物質の電気的性質、即ち絶縁体、半導体、導電体の違いによらず把持することが可能となり、ナノチューブの絶縁被覆を必要としない点で静電引力方式よりも性能向上を図ることができる。
【0056】
請求項4の発明によれば、請求項3のホルダーとしてカンチレバーのピラミッド部を用いるから、ナノピンセット全体の強度が高く、しかも対象となるナノ物質の電気的性質に関係なく全物質を把持することができ、広範囲の応用性を有するナノピンセットを提供できる。
【0057】
請求項5の発明によれば、ナノチューブに圧電膜を形成する代わりに、サイズ的に大きなピラミッド片に圧電膜を形成するから、圧電膜の形成が容易になる。このことによって、圧電膜のサイズも大きくなるから、圧電膜へのナノチューブリード線の結線などの作業性も改善できる。
【0058】
請求項6の発明によれば、ナノピンセットの圧電膜を絶縁被覆するから、電圧を印加してもショートすることがなく、更にリード線も絶縁被覆すれば、電解質溶液中でもナノピンセット操作が可能となる。
【0059】
請求項7の発明によれば、前記ナノピンセットを試料に対し3次元的に任意方向に移動制御できるから、ナノ物質の把持、移動、放出を連続的に行うことができる。これによって、細胞やタンパク質などの生体物質、各種分子、超微粒子などのナノ物質を自由自在に組み立てることができるナノロボットを提供でき、創造的科学技術の創製に貢献できる。
【0060】
請求項8の発明によれば、ナノピンセットを構成する少なくとも1本のナノチューブを走査型プローブ顕微鏡用の探針として用いるから、この探針でナノ物質の位置と形状を確認してから把持でき、また放出すべき位置と場所を検出してからナノ物質を放出できるナノマニピュレータ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナノピンセットを用いたナノマニピュレータ装置の作動説明図である。
【図2】本発明に係るナノピンセットの第1実施形態の概略正面図である。
【図3】第1実施形態のナノピンセットを試料に対向配置した概略斜視図である。
【図4】ナノ物質を把持した第1実施形態のナノピンセットの概略正面図である。
【図5】本発明に係るナノマニピュレータ装置の概略構成図である。
【図6】本発明に係るナノピンセットの第2実施形態の概略正面図である。
【図7】第2実施形態のナノピンセットを試料に対向配置した概略斜視図である。
【図8】ナノ物質を把持した第2実施形態のナノピンセットの概略正面図である。
【図9】ピラミッド部を有したカンチレバーの要部斜視図である。
【図10】本発明に係るナノピンセットの第3実施形態の概略正面図である。
【図11】ナノ物質を把持した第3実施形態のナノピンセットの概略正面図である。
【図12】従来のテーパー加工されたガラスチューブ先端の側面図である。
【図13】従来のナノピンセットの概略説明図である。
【図14】従来のナノピンセットに電圧を印加する概要説明図である。
【符号の説明】
2・・・ナノピンセット
4・・・カンチレバー
6・・・ピラミッド部
6a、6b・・・ピラミッド片
6c・・間隙
6d・・根本部
8、9・ナノチューブ
8a、9a・・・先端部
8b、9b・・・基端部
10、10a、10b・・・リード線
11・・・コーティング皮膜
12・・・電極
13・・・スポット状コーティング被膜
14・・・試料
16・・・ナノ物質
17・・・3次元駆動機構
18・・・ナノ回路
20・・・半導体レーザー装置
22・・・反射ミラー
24・・・二分割光検出器
26・・・Z軸検出回路
28・・・表示装置
30・・・XYZ走査回路
32・・・圧電膜
32a・・圧電膜の上端
32b・・圧電膜の下端
80・・・ガラスチューブ
82・・・絶縁部
84a、84b・・・金電極膜
86a、86b・・・カーボンナノチューブ
88・・・ナノピンセット
90a、90b・・・接点
92a、92b・・・リード線
94・・・電源
96・・・ナノ物質
LB・・・レーザービーム
P・・・電源
SW・・・電気スイッチ
VC・・・電圧制御回路

Claims (8)

  1. ホルダーに基端部を固定して突設された複数のナノチューブと、この中の少なくとも1本のナノチューブの表面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ前記ナノチューブの先端間を開閉自在に設けることを特徴とするナノピンセット。
  2. 前記ホルダーはカンチレバーのピラミッド部である請求項1に記載のナノピンセット。
  3. カンチレバーのピラミッド部を構成する変形可能な複数のピラミッド片と、これらのピラミッド片に基端部を固定して突設させた複数のナノチューブと、この中の少なくとも1個のピラミッド片の側面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ、ピラミッド片を可撓自在にしてナノチューブの先端間を開閉自在にすることを特徴とするナノピンセット。
  4. 前記ナノチューブの少なくとも一本を走査型プローブ顕微鏡用の探針として用いる請求項1、2又は3に記載のナノピンセット。
  5. ナノピンセットでナノ物質を試料に搬送制御するナノマニピュレータ装置であり、前記ナノピンセットは、ホルダーに基端部を固定して突設された複数のナノチューブと、この中の少なくとも1本のナノチューブの表面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ前記ナノチューブの先端間が開閉自在に設けられ、前記ナノピンセットを試料に対しXYZ方向に移動制御する3次元駆動機構から構成されることを特徴とするナノマニピュレータ装置。
  6. 前記ホルダーがカンチレバーのピラミッド部である請求項5に記載のナノマニピュレータ装置
  7. ナノピンセットでナノ物質を試料に搬送制御するナノマニピュレータ装置であり、前記ナノピンセットは、カンチレバーのピラミッド部を構成する変形可能な複数のピラミッド片と、これらのピラミッド片に基端部を固定して突設させた複数のナノチューブと、この中の少なくとも1個のピラミッド片の側面に形成された圧電膜からなり、この圧電膜に電圧を印加して圧電膜を伸縮させ、前記ピラミッド片を可撓自在にしてナノチューブの先端が開閉するように設けられ、ナノピンセットを試料に対しXYZ方向に移動制御する3次元駆動機構から構成されることを特徴とするナノマニピュレータ装置。
  8. 前記ナノチューブの少なくとも一本を走査型プローブ顕微鏡用の探針として用いる請求項5、6又は7に記載のナノマニピュレータ装置。
JP2000112767A 2000-03-08 2000-03-08 ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置 Expired - Fee Related JP3706523B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000112767A JP3706523B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置
US10/009,471 US6669256B2 (en) 2000-03-08 2001-03-08 Nanotweezers and nanomanipulator
EP01912179A EP1193216A4 (en) 2000-03-08 2001-03-08 NANOPINCES AND NANOMANIPULATOR
CNB018004733A CN1315623C (zh) 2000-03-08 2001-03-08 纳米镊子和纳米机械手
PCT/JP2001/001803 WO2001066460A1 (en) 2000-03-08 2001-03-08 Nanotweezers and nanomanipulator
KR1020017013543A KR20020006708A (ko) 2000-03-08 2001-03-08 나노핀셋 및 나노매니퓰레이터
US10/406,845 US6802549B2 (en) 2000-03-08 2003-04-04 Nanotweezers and nanomanipulator
US10/406,844 US6805390B2 (en) 2000-03-08 2003-04-04 Nanotweezers and nanomanipulator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000112767A JP3706523B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005187326A Division JP4351655B2 (ja) 2005-05-30 2005-05-30 ナノピンセットの操作方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001252900A JP2001252900A (ja) 2001-09-18
JP3706523B2 true JP3706523B2 (ja) 2005-10-12

Family

ID=18624869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000112767A Expired - Fee Related JP3706523B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3706523B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3522261B2 (ja) * 2002-04-18 2004-04-26 日本電気株式会社 ナノチューブ、近接場光検出装置および近接場光検出方法
JP4024710B2 (ja) 2003-04-15 2007-12-19 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 分割探針の製造方法
JP4631062B2 (ja) * 2004-11-22 2011-02-16 国立大学法人 香川大学 ナノピンセットおよびこれを備える走査型プローブ顕微鏡
JP2006255847A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Kagawa Univ ナノピンセット、これを備える微小力計測装置および方法
JP4697708B2 (ja) * 2006-02-01 2011-06-08 セイコーインスツル株式会社 多機能カンチレバー及び走査型プローブ顕微鏡並びに加工対象物の切削方法
JP4900594B2 (ja) * 2007-06-01 2012-03-21 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 試料操作装置
US7987703B2 (en) * 2007-06-01 2011-08-02 Aoi Electronics Co., Ltd. Tweezer-equipped scanning probe microscope and transfer method
JP2008311521A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Aoi Electronics Co Ltd パーティクル除去方法、微小ピンセット装置、原子間力顕微鏡および荷電粒子ビーム装置
JP4503633B2 (ja) 2007-06-22 2010-07-14 アオイ電子株式会社 Afmピンセットおよび走査型プローブ顕微鏡
US9162778B2 (en) * 2010-02-26 2015-10-20 ETH Zürich Method for spatially manipulating a microscopic object and device for conducting said method
JP2015227800A (ja) * 2014-05-30 2015-12-17 大日本印刷株式会社 走査型プローブ顕微鏡を用いた異物除去方法および同方法で用いる微小異物除去用探針

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001252900A (ja) 2001-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2001066460A1 (en) Nanotweezers and nanomanipulator
JP4454546B2 (ja) ナノグリッピング装置及びこれを用いたナノ操作システム
US20020061662A1 (en) Fabrication and application of nano-manipulators with induced growth
JP3706523B2 (ja) ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置
WO2000033052A1 (en) Electronic device surface signal control probe and method of manufacturing the probe
US20100068124A1 (en) Nanostructure devices and fabrication method
JP3441397B2 (ja) 電子装置の表面信号操作用融着プローブ及びその製造方法
JP2002350218A (ja) ナノ物質の質量計測方法及びその装置
JP2003225895A (ja) ダイオード型ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置
JP4351655B2 (ja) ナノピンセットの操作方法
JP2002301700A (ja) ナノチューブ探針の製造方法
JP3973359B2 (ja) 静電ナノピンセット及びこれを用いたナノマニピュレータ装置
JP3852287B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JP2003231074A (ja) ナノピンセットの操作方法
JP2819518B2 (ja) 走査型トンネル顕微鏡及びその製造方法
KR100482172B1 (ko) 나노핀셋 및 나노매니퓰레이터
JPH10246729A (ja) 微小ティップとこれを用いた微小電流または微小力検出用プローブ、及びこれらの製造方法
US6166386A (en) Micro-processing method using a probe
JPH0732276A (ja) 超小型グリッパー及び超小型グリッパー駆動装置
JP2006026825A (ja) ナノグリッパ
KR100601962B1 (ko) 정전기적으로 구동되는 나노 집게
JP3697025B2 (ja) 微細加工方法
JP4035203B2 (ja) 微細加工方法
Bøggild et al. Microfabricated tools for pick-and-place of nanoscale components
Kasama et al. A versatile three-contact electrical biasing transmission electron microscope specimen holder for electron holography and electron tomography of working devices

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Effective date: 20050530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050726

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050729

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees