JP4454546B2 - ナノグリッピング装置及びこれを用いたナノ操作システム - Google Patents

ナノグリッピング装置及びこれを用いたナノ操作システム Download PDF

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Description

本発明は、ナノスケール物体を把持するための装置及びこれを用いたナノ操作システムに関し、より詳しくは、ナノスケール物体を把持するために静電気駆動する炭素ナノチューブを利用したグリッピング装置及びこれを用いたナノ操作システムに関する。
ナノスケール物体を操作し、調査するための道具を新たに開発することは、ナノ機械工学、ナノ物理学及びナノ技術の発展にとって重要である。原子力顕微鏡(AFM:Atomic Force Miroscope)、走査探針顕微鏡及び走査トンネル顕微鏡(STM:Scanning Tunneling Microscope)は、原子寸法に相当するような微細な動きが可能であるため、上記の目的から利用されている。しかし、従来のAFM、走査探針顕微鏡及びSTMは、単一のプローブチップしか利用できないため、ナノスケール物体を扱う能力には限界がある。つまり、プローブチップが単一であるために物体を把持することができず、ナノ物体を所望する場所または位置に正確かつ確実に移動することができない。
そこで、単一プローブチップを備えた顕微鏡が有する上記の限界に鑑み、ナノ物体を把持し、操作するためのナノピンセットが開発されている。このナノピンセットは、ナノ物質を把持し、解放するものであり、ナノ粒子やナノ構造物の操作及び組立てを容易にする。
例えば、図1に示すPhillip Kim及びCharles M.Lieberが開発したナノピンセット88(非特許文献1参照)は、絶縁層82を介在とするテーパ状ガラスチューブ80の外周面にそれぞれ形成した金属電極フィルム84a、金属電極フィルム84bを備える。この金属電極フィルム84a、金属電極フィルム84bには、炭素ナノチューブ86a、炭素ナノチューブ86bをナノピンセット88から突出するようにそれぞれ固定している。
図2に示すように、金属電極フィルム84a、金属電極フィルム84b上の接点90a、接点90bに連結するリードワイヤ92a、リードワイヤ92bを介して、直流電源94からナノピンセット88に電圧を印加すると、一方の炭素ナノチューブ86aが正極に帯電され、他方の炭素ナノチューブ86bが負極に帯電される。これら正電荷と負電荷の静電気的引力によって、炭素ナノチューブ86a、86bのチップ端部が内側に閉じ、その結果、ナノ物質96をチップ端部の間で把持する。また、電圧をゼロまで低下させると静電気的引力が解消され、その結果、炭素ナノチューブ86a、86bは、それぞれの弾性復原力によって、図1に示す状態に戻り、ナノ物質96を解放する。したがって、ナノピンセット88を開閉する制御は、金属電極フィルム84a、金属電極フィルム84bに印加する電圧の大きさ(例えば、0Vないし10V)を調節することで実現できる。
しかし、前記ナノピンセット88には次のような欠点がある。まず、第1の欠点として、ガラスチューブ80のチップ端部をテーパ状に100nmまで微細に加工しているため、ナノピンセット88が比較的脆弱になってしまう。
次に、金属電極フィルム84a、金属電極フィルム84bをガラスチューブ80の全長にわたって形成し、さらには、接点90a及び接点90bをこのガラスチューブ80の後方の大径部に配置し、リードワイヤ92a及びリードワイヤ92bを介して電源94に連結しなければならない点も欠点として挙げることができる。具体的には、リードワイヤ92a及びリードワイヤ92bが比較的厚肉であることから、電気接点90a及び電気接点90bを、ガラスチューブの径が拡張した後方端部上に配置しなければならない。しかし、ガラスチューブの全長にわたって金属電極フィルム84a及び金属電極84bを形成することは困難であり、効率性も低下する。
第3の欠点としては、ナノピンセットが炭素ナノチューブ86aと炭素ナノチューブ86bとの間の静電気作用によって作動する点にある。詳しく説明すると、正電荷と負電荷を炭素ナノチューブ86aと炭素ナノチューブ86bに集め、炭素ナノチューブ86aと炭素ナノチューブ86bを開閉する動作を電荷である静電気の引力を利用して制御している。ここで、ナノ物質96が電気的な絶縁体または半導体である場合は、このような静電気の引力を効果的に活用することができるものの、前記ナノ物質96が導電体である場合は、炭素ナノチューブ86aと炭素ナノチューブ86bの端部が電気的に短絡して静電気的引力による動作が中断してしまう。さらに、電気的に短絡すれば、ナノ物質96を電気的に破壊する恐れも生じる。したがって、ナノピンセット88の使用は、半導体ナノ物質や絶縁体ナノ物質に限定されるとともに、使用時には絶えず注意が必要である。
第4の短所としては、ナノピンセット88が二つの炭素ナノチューブのみで構成されているため、多様な形態のナノ物質を安定的に把持することができない点である。例えば、平面なナノ物質は、二つの炭素ナノチューブ86a及び86bで安定した把持が確保できるが、ナノ物質が球状や棒状であれば、把持が不安定になり、ナノピンセットから落下する恐れがある。
図3に示すように、ホルダー51から突出し、ベース端部をホルダー51に固定している3つのナノチューブ54を備えたナノピンセット50について開示している(特許文献1参照)。このナノチューブ54は、ナノチューブ54の表面を絶縁し、被覆するコーティングフィルムでコーティングしたものであり、リードワイヤ52は、電極フィルム53を通じて前記ナノチューブ54に連結している。また、ナノチューブ54のチップ端部は、自由に開放してあって、ナノチューブ54のうち2つを負極に帯電させ、残りの1つを正極に帯電させるようにして、リードワイヤ52を介して電圧を印加することで発生した静電気的引力を利用して閉じる仕組みである。
ナノチューブ54上のコーティングフィルムは、ナノチューブ54とナノ物質との短絡を防止するために、絶縁物質からなる。例えば、コーティングフィルムは、電子ビームを照射して導電性ナノチューブの表面に形成した炭化水素フィルムであってもよい。しかし、炭素ナノチューブのような微細な物体にコーティングフィルムを形成する方法は、きわめて複雑である。しかも、炭素ナノチューブの表皮層の厚さは、炭素原子1個分と同じ厚さであるため、いかなる新物質を用いて層を形成したとしても、炭素ナノチューブの電気的特性及び機械的特性に変化を生じさせる恐れがあることは十分に予測できる。
また、たとえナノチューブを絶縁コーティング層で被覆できたとしても、より強い静電気的引力を発生させるために偶然または意図的に高い電圧を印加した場合、あるいは、例えば、材料の疲労などでコーティングフィルムが欠陥(亀裂、減厚、破損など)した場合に、依然として短絡が発生する可能性は存在する。さらに、ナノチューブを被覆するコーティングフィルムに大きな変形が繰り返し加わって亀裂やフィルムの損傷をもたらすような大きなストレスが材料に発生するたびに、コーティングフィルムに欠陥が発生する可能性も高まる。
また、絶縁コーティングフィルムであっても、帯電したナノチューブの間には電磁場が存在するため、ある種の物体、例えば、細胞、遺伝子、DNAのような生体物質にとっては有害であり、予測できない影響を与える恐れもある。
最後に、3つ以上のナノチューブアームを使用すれば、さらに安定したナノ物質の把持が確保できるものの、正極と負極に帯電させたナノチューブどうしの相互作用が複雑になってしまう。
米国特許第6,669,256号 ジャーナル・オブ・サイエンス(Journal of Science)「ナノチューブ ナノグリッピング("Nanotube nanotweezers")」、1999年12月10日、第286巻 p2148−p2150
本発明の技術的課題は、上記の問題点を解決すべく、微細な物体を把持するために静電気駆動する炭素ナノチューブを利用したグリッピング装置及びこれを用いたナノ操作システムを提供することである。
本発明の一実施形態によれば、本発明に係るナノスケール物体を把持するグリッピング装置は、ベース部と末端部とを含むプローブと、プローブのベース部に固定してプローブのベース部と末端部とを越えて延伸する突出部をそれぞれ含み、互いに対向するように配置した第1ナノチューブ及び第2ナノチューブと、前記プローブのベース部に形成した第1ナノチューブ及び第2ナノチューブにそれぞれ電気的に連結する第1電極及び第2電極と、プローブの末端部上に配置した第3電極と、第1電極、第2電極に電気的に連結した第1ナノチューブ及び第2ナノチューブを第1極性に帯電させ、第3電極を第1極性は逆の第2極性に帯電させることによって、第1ナノチューブ及び第2ナノチューブと第3電極との間に発生する静電気力により、第1ナノチューブ及び第2ナノチューブの突出部が閉じるように、第1電極、第2電極及び第3電極に電圧を印加する制御回路を備えることを特徴とする。
本発明に係るグリッピング装置は、任意の形を有するナノスケール物体を堅固に把持することができ、操作中にナノスケール物体を把持し、サンプルの表面上の所望とする位置にナノスケール物体を解放することができる。また、炭素ナノチューブのチップ端部の間に電場が発生しないため、炭素ナノチューブの間で短絡が発生する恐れもない。
したがって、本発明に係る静電気駆動のグリッピング装置は、半導体及び絶縁性物体への応用のみならず、液体環境内で扱われる細胞、遺伝子及びDNAのような生体物質を含む電気に敏感に反応する物体を安定して操作するときにも利用可能である。
また、同じ電圧を印加する場合、本発明に係るグリッピング装置は、ナノチューブの間で発生する静電気的引力が、従来のナノグリッピング装置の静電気的引力と比較して大きいことを実験により確認している。したがって、従来のナノグリッピング装置と比較して印加する電圧が低くなったとしても把持する力は大きくなるため、安定した操作が確保できる。
以下、図面を参照しつつ本発明について、さらに詳しく説明する。
図4は、本発明の実施形態に係るナノ操作システムを説明した図である。ナノ操作システム100は、STMユニット3と、このSTMユニット3のプローブ8に固定した、静電気駆動の炭素ナノチューブグリッピング装置1と、このナノチューブグリッピング装置1の動作を制御するための制御回路ユニット2と、を備える。なお、STMユニット3に代わって、AFMユニットを利用してもよい。いずれの顕微鏡ユニットも、尖鋭に加工されたシリコンチップを使用しているが、このシリコンチップは、その先端で原子を1個だけ把持するようになっており、サンプルの表面上を正確に走査させるものである。従来の装置と同様に、STMユニット3は、移送ユニット110、圧電素子120、インテグレータ130、センサーユニット140、差増幅器150及びCPU160を備える。STMユニット3は、サンプル5の表面上に配置しているナノスケール物体4を感知し、この物体4を載せたままの状態でサンプル5の位置と配向を決める。
STMユニット3での動作は、プローブ8のチップとサンプル5との間にバイアス電位を印加して、プローブ8のチップとサンプル5の隙間に発生したトンネリング電流を測定するために、非接触方式にてサンプル5上をラスター走査する。なお、AFMユニットの動作もSTMユニットの場合と類似する。ただし、プローブのチップがサンプルと接触している点と、チップとサンプルの間には、トンネリング電流に代わって、原子間のファンデルワールス力(Van der Waals force)が作用する点においてSTMユニットの場合とは対照的なメカニズムを提供する。
図5Aは、本発明の第1実施形態に係るグリッピング装置の構成を示す図である。図5Aに示すように、グリッピング装置1は、プローブ8の平行な六面体状のベース部14上に配置した少なくとも二つの炭素ナノチューブ6及び炭素ナノチューブ7を備える。特に、炭素ナノチューブ6のベース端部6a及び炭素ナノチューブ7のベース端部7aは、プローブ8の向かい合う中央側面14a及び中央側面14bに固定しており、プローブ8の側面上に形成した電極フィルム11及び電極フィルム12に電気的に連結している。
顕微鏡プローブ8の材料は、ガラスまたはシリコンのような純粋な誘電体であってもよい。ガラス顕微鏡プローブの場合、電極フィルム11及び電極フィルム12を形成するために、向かい合ったガラス構造の中央側面14a及び中央側面14b上にCr−Au層を蒸着し、ナノチューブ1本のみを備えた従来の走査プローブ顕微鏡チップの場合と類似した方法を用いて、炭素ナノチューブ6を電極フィルム11に、炭素ナノチューブ7を電極フィルム12に取り付ける。また、シリコン顕微鏡プローブの場合は、電子ビーム照射や電気加熱を利用して、プローブ8の中央側面14aに炭素ナノチューブの6ベース端部6aを、プローブ8の中央側面14bに炭素ナノチューブ7のベース端部7aを溶着させて、ベース端部6a及びベース端部7aをそれぞれプローブ8に取り付けることも可能である。また、炭素ナノチューブ6のベース端部6a及び炭素ナノチューブ7のベース端部7aは、顕微鏡プローブと同じく、電極フィルム11及び電極フィルム12と電気的に連結する。
プローブ8の末端部15は、平行六面体形のベース部14より突出する。炭素ナノチューブ6及び炭素ナノチューブ7は、プローブ8のベース部14を越えてプローブ8の末端部15の長手方向に延びる突出部6b及び突出部7bと、プローブ8の末端部15を越えて延伸するチップ端部6c及びチップ端部7cとを備える。炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bがそれぞれ末端部15との間で平面角α及び平面角βで定義された自由空間領域16及び自由空間領域17内のX−Y平面内において弾性変形可能に動作するように、末端部15の形状がピラミッド形状になっている。本実施形態においては、角度α及び角度βは同じ角度であるが、この角度α及び角度βは異なっていてもよい。また、本実施形態での末端部15の形状はピラミッド形であるが、末端部15の形状は、これに限定されず、末端部の断面積が、末端部の先端またはチップに向かって次第に縮小するテーパ状多角形または円錐形のような形状であってもよい。また、末端部のチップは、平坦なチップまたは尖鋭なチップのいずれでもよい。
末端部15は、プローブ8の側面に形成した電極フィルム13に連結する電極フィルム18で全体的にまたは部分的に覆われている。電極フィルム18は、自由空間領域16及び自由空間領域17により隔てられ、炭素ナノチューブ6のベース端部6a及び炭素ナノチューブ7のベース端部7aから分離している。炭素ナノチューブ6と炭素ナノチューブ7が変形する間に、電極フィルム18と、炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bとの間で短絡が発生することを防止するために、電極フィルム18の表面は、絶縁フィルム19でコーティングしている。また、末端部15は、顕微鏡プローブ8の突出プローブチップ37を形成するために、電極フィルム18と絶縁フィルム19で覆われている。図5B及び図5Cは、末端部15、電極フィルム18及び絶縁フィルム19を示す断面図である。
なお、電極フィルム11、電極フィルム12、電極フィルム13、電極フィルム18及び絶縁フィルム19を、一般的な方法を用いて形成してもよい。例えば、コーティングフィルムは、電子顕微鏡の内部で電子ビームを照射し、有機ガスを分解して形成してもよい。有機ガスが炭化水素ガスである場合は、コーティングフィルムは炭化水素フィルムとなり、絶縁フィルムに適している。また、金属性の有機ガスをコーティングフィルムの形成に用いるならば、電極フィルムに使われる金属フィルムが形成され、導電性の炭素ナノチューブ6及び炭素ナノチューブ7と、リードワイヤ10との間で連続した電気接続を確保することができる。
図5Aに示すように、制御回路2は、電圧制御回路VCを搭載したDC電源20を備える。ここで、電源20のマイナス出力をリードワイヤ9を介して電極フィルム13に接続し、電源20のプラス出力をスイッチ21とリードワイヤ10とを介して電極フィルム11、電極フィルム12に接続する。ただし、炭素ナノチューブ6及び炭素ナノチューブ7を、電極フィルム18の極性とは逆の同じ極性に帯電させる限りにおいては、電源20のプラス出力を電極フィルム13に接続し、電源20のマイナス出力を電極フィルム11、12に接続してもよい。
後述するように、炭素ナノチューブグリッピング装置1は、サンプル5上で追加の操作ができるように、確実にナノスケール物体4を堅固に把持する。特に、制御回路ユニット2は、プローブ8の末端部15を覆う電極フィルム18、炭素ナノチューブ6、及び炭素ナノチューブ7に印加する電圧を適切に選択することで、グリッピング装置1の炭素ナノチューブ6、炭素ナノチューブ7のグリッピング動作を制御する。
図6Aは、本発明の第2実施形態に係るピンセット101の斜視図である。
また、図6Bは、図6Aの静電気電動グリッピング装置をライン6B−6Bで切断した断面図であり、図6Cは、図6Aの静電気電動グリッピング装置をライン6C−6Cで切断した断面図である。図6A及び図6Bに示すように、プローブ22は、ピラミッド形状の側面24a、側面24b、側面24c及び側面24dを4つ備えた末端部24とベース部23とを備える。
4つの電極フィルム25、電極フィルム26、電極フィルム27及び電極フィルム28を、ベース部23の側面に形成する。4つの炭素ナノチューブ29、炭素ナノチューブ30、炭素ナノチューブ31及び炭素ナノチューブ32を、それぞれに対応するベース端部29a、ベース端部30a、ベース端部31a及びベース端部32aに、例えば、電子ビーム照射や電気加熱、あるいは他の従来方法を利用して、プローブ22のベース部23の側面にそれぞれ固定する。したがって、炭素ナノチューブ29、炭素ナノチューブ30、炭素ナノチューブ31及び炭素ナノチューブ32は、リードワイヤ10を介して制御回路2の電源20のプラス出力に連結する電極フィルム25、電極フィルム26、電極フィルム27及び電極フィルム28に電気的に連結している。動作時には、炭素ナノチューブ29、炭素ナノチューブ30、炭素ナノチューブ31及び炭素ナノチューブ32は、電気スイッチ21をオンすると正極に帯電されるようになっている。
図6B及び図6Cに示すように、プローブ22の末端部24の側面24a、側面24b、側面24c及び側面24dは、まず、電極フィルム33をコーティングした後に、電圧を印加したときに炭素ナノチューブ29、炭素ナノチューブ30、炭素ナノチューブ31及び炭素ナノチューブ32と電極フィルム33との間で短絡が発生するのを防止するために、例えば、誘電体物質からなる絶縁フィルム34でさらにコーティングする。このような層構造によってプローブ22の突出チップ35を形成する。
リードワイヤ9は、プローブ22の平行な六面体のベース部23の角に沿うように配置しており、電極フィルム33に連結する電極フィルム36を電源20の負極に連結する。したがって、電気スイッチ21がオンになれば、突出プローブチップ35、より正確には、電極フィルム33は負極として機能する。
炭素ナノチューブ29の突出部29b、炭素ナノチューブ30の突出部30b、炭素ナノチューブ31の突出部31b及び炭素ナノチューブ32の突出部32bは、突出グローブチップ35を越えて延伸しており、炭素ナノチューブ29のチップ端部29c、炭素ナノチューブ30のチップ端部30c、炭素ナノチューブ31のチップ端部31c及び炭素ナノチューブ32のチップ端部32cにてナノスケールの粒子を把持し、解放することができる。
図7Aは、本発明の第3実施形態に係るグリッピング装置の斜視図を、図7Bは、その正面図をそれぞれ示したものである。グリッピング装置102の突出プローブチップ39は円錐形状であって、この突出チップ39の周囲には、実質的に同じ間隔で配置された複数の炭素ナノチューブ38(本実施形態では8個のナノチューブを例示)を備える。
第2実施形態と同様に、第3実施形態に係るグリッピング装置102においても、3つ以上のナノチューブを利用することで、任意形状のナノ物質、特に、球形状のナノ物質に対しても安定的した把持が確保できる。
さらに、図8Aは、本発明の第4実施形態係るグリッピング装置の斜視図を、図8Bは、その正面図をそれぞれ示したものである。突出プローブチップ41は、ピラミッド形状であって、複数の炭素ナノチューブ40をグリッピング装置103の第1面に備え、さらに、複数の炭素ナノチューブ42を第1面と向かい合うグリッピング装置103の第2面に備えている。
第1実施形態ないし第3実施形態と比較すると、第3実施形態は、グリッピングメカニズム40及びグリッピングメカニズム42により、細長い棒形状のナノ構造に対してより確実なグリッピングメカニズムが得られる。
図9は、図5Aの第1実施形態に係るグリッピング装置の末端部の構造を例示した断面図である。第1実施形態と同様の寸法を第2実施形態の端末チップ35、第3実施形態の端末チップ39及び第4実施形態の末端チップ41にそれぞれ用いることもできる。しかし、グリッピング装置の寸法は、本発明の開示で例示した数値に限定されず、各種要因に応じて多様に選択可能である。
末端部15は、ピラミッド形状であって、プローブ8の平行六面体のベース部14から突出する。末端部15の長さltrmは、下記の式(1)に示すように、突出部6bとチップ端部6cを足した長さあるいは突出部7bとチップ端部7cを足した長さであるlprtの約半分の長さになる。
Figure 0004454546
ここで、lprt = l6b + l6c = l7b + l7cは、炭素ナノチューブ6、炭素ナノチューブ7の突出した部分の長さである。
従来の方法により製造した電極フィルム18と絶縁フィルム19の厚さが、通常、20nmないし50nmの範囲内にあることを考慮するならば、炭素ナノチューブ6と末端部15の間の自由空間16を提供する段差部16aの高さd16a、及び炭素ナノチューブ7と末端部15の間の自由空間17を提供する段差部17aの高さd17aは、40nmないし100nmの範囲内であってもよい。また、一般的に、炭素ナノチューブの直径は約10nmないし50nmである。
平面角αとβは、上記の例示では互いにほぼ同じ値を有しているが、平面角αとβが互いに異なる値を有する場合は、次の式(2)のように計算する。
Figure 0004454546
ここで、lprt = l6b + l6c = l7b + l7cであり、さらに、Hは電圧を印加していないときの炭素ナノチューブ6のチップ端部6cと炭素ナノチューブ7のチップ端部7cとの初期間隔である。よって、ピラミッド形状の末端部15を定義する平面角γは、α+βと同じ(つまり、α=βの場合、2αまたは2βと同じ)である。
末端部15の幅htrmは、次の式(3)から導かれる。
Figure 0004454546
ここで、tgαは角度αについての、tgβは角度βについてのタンジェントをそれぞれ意味する。
もし、角度αと角度βが互いに同じであり、段差部16aの高さd16aと段差部17aの高さd17aが互いに同じであるならば、数式3を数式4のように単純化することができる。
Figure 0004454546
ここで、式(1)と式(2)を式(4)に代入すると、末端部15の幅htrmを式(5)から得ることができる。
Figure 0004454546
図10は、本発明に係るグリッピング装置の動作原理を例示する図である。図10は、球形状のナノ粒子を把持した状態を図5Aの第1実施形態に係るグリッピング装置1で示したものであるが、図10に示した動作原理は、各実施形態について例示した様々な形状のナノ粒子を把持する場合にも同様に適用することが可能である。
まず、顕微鏡のステージ180上に配置したサンプル5の表面上にあるナノ物質4の位置は、STM走査を行い、図1に示す炭素ナノチューブ6のチップ端部6c及び炭素ナノチューブ7のチップ端部7cを使いながら感知する。次に、顕微鏡プローブ8を下方に移動させながらサンプル表面に接触させ、球形のナノ物質4をチップ端部6cとチップ端部7cの間に収める。この状態で、スイッチ21をオンにして、電極フィルム11及び電極フィルム12を介して炭素ナノチューブ6及び炭素ナノチューブ7に電圧を印加する。同時に、これとは反対の極性の同じ電圧をプローブ8の末端部15を覆う電極フィルム18に電極フィルム13を介して印加する。これにより、炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bが正極になる一方で、フィルム電極18で覆われた末端部15は負極になる。正電荷が正極に蓄積され、負電荷が負極に蓄積されるため、炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bは、正電荷に帯電させた突出部6b及び突出部7bと、負電荷に帯電させた電極フィルム18との間にある自由空間16及び自由空間17でそれぞれ発生した静電気的引力によって内側に曲がる。したがって、チップ端部6c及びチップ端部7cは、前記ナノ物質4を把持するまで互いに向かい合う方向に移動する。
スイッチ21をオフにすると、炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bと電極フィルム18との間に発生した静電気的引力が解消する。そのため、チップ端部6c及びチップ端部7cはナノチューブ自体の弾性復原力により開き、ナノ物質4を解放する。
電極フィルム18を絶縁フィルム19で覆っているため、正極に帯電させた炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bが変形し、この変形工程の最後で負極に帯電させた電極フィルム18に接触したとしても、電極フィルム18と炭素ナノチューブ6の突出部6b及び炭素ナノチューブ7の突出部7bとの間で回路の短絡が発生するのを防止できる。
図11A、図11B及び図11Cは、突出したプローブチップのこの他の各種変形を例示したものである。図11Aに示すように、プローブチップ43は、炭素ナノチューブの突出部の長さlprtの半分よりも長い長さltrm43を有する。また、図11Bに示すように、プローブチップ44は、炭素ナノチューブの突出部の長さlprtの半分より短い長さltrm44を有する。さらに、図11Cに示すように、プローブチップ45は、炭素ナノチューブの突出部の長さlprtの半分と同じ長さltrm45を有する。なお、プローブチップ45の末端部の幅htrm45は、数式5によって定義された幅htrmよりも小さくすることができ、極端な場合では、この幅htrm45はゼロに等しくてもよい。負極に帯電させたチップと正極に帯電させたナノチューブとの間に発生する静電気的引力Felは、幅htrm45が数式5によって定義される場合、Fel43 > Fel45 > Fel44のように、チップの長さに比例する。幅htrm45を数式5で定義された値よりも小さくするならば、後述の通り、把持力Rが増大し、それにより静電気力Fel45も増加する。
したがって、基板層との相互作用が強いナノスケール物体を確実に把持するのに必要な力を得るために、チップの長さを適宜選択することが可能である。また、細胞やDNAなどの軟質の生体物質を把持する場合には、把持力を穏やかにすることもできる。
また、図11Cに示すように、プローブチップ45を鋭く延伸させることで、ナノチューブとチップの側面との間の自由空間をさらに確保でき、負極に帯電させたチップと正極に帯電させたナノチューブとの間に発生する静電気的引力Felの値を大幅に増大させることができる。これにより、大きな曲げ歪がナノチューブに付加され、これによって到達把持力Rまでに蓄積されたエネルギーが操作しようとするナノ物体に伝達する。
本発明に係る実施形態は、本発明の例示を目的に記述したものであって、本発明の技術分野の当業者であれば、本発明の精神と本発明で開示した請求の範囲において各種の変更、追加及び代替が可能であることは理解できるはずである。
本発明は、例えば、AFM、走査探針顕微鏡、STMなどに適用可能である。
従来のナノグリッピング装置を示す図である。 図1に示した従来のナノグリッピング装置の動作を示す図である。 他の従来のナノグリッピング装置を示す図である。 本発明の実施形態に係るSTMユニットを利用したナノ操作システムを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る静電気駆動グリッピング装置を示す図である。 図5Aの静電気駆動グリッピング装置をライン5B−5Bで切断した断面図である。 図5Aの静電気駆動グリッピング装置をライン5C−5Cで切断した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る静電気駆動グリッピング装置を示す図である。 図6Aの静電気駆動グリッピング装置をライン6B−6Bで切断した断面図である。 図6Aの静電気駆動グリッピング装置をライン6C−6Cで切断した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る静電気駆動ナノグリッピング装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る静電気駆動ナノグリッピング装置の正面図である。 本発明の第4実施形態に係る静電気駆動ナノグリッピング装置の斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る静電気駆動ナノグリッピング装置の正面図である。 図5Aに示した第1実施形態に係る末端部の形状を示す図である。 本発明の一実施形態に係る動作原理を示す図である。 プローブチップの末端部の他の形状を示す図である。 プローブチップの末端部の他の形状を示す図である。 プローブチップの末端部の他の形状を示す図である。
符号の説明
2 制御回路ユニット
6 ナノチューブ
7 ナノチューブ
6a ベース端部
7a ベース端部
6b 突出部
7b 突出部
6c チップ端部
7c チップ端部
8 プローブ
9 リードワイヤ
10 リードワイヤ
11 電極フィルム
12 電極フィルム
13 電極フィルム
14 ベース部
14a 中央側面
14b 中央側面
15 末端部
16 自由空間領域
17 自由空間領域
16a 段差部
17a 段差部
18 電極フィルム
19 絶縁フィルム
20 電源
21 スイッチ
α 角度
β 角度

Claims (18)

  1. ベース部と末端部とを含むプローブと、
    このプローブのベース部に固定した、前記プローブのベース部と末端部とを越えて延伸する突出部をそれぞれ含み、互いに対向するように配置した第1ナノチューブ及び第2ナノチューブと、
    前記プローブのベース部に形成した、前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブにそれぞれ電気的に連結した第1電極及び第2電極と、
    前記プローブの末端部上に配置した第3電極と、
    前記第1電極、前記第2電極と電気的に連結した前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブを第1極性に帯電させ、前記第3電極を前記第1極性とは逆の第2極性に帯電させることによって、前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブと前記第3電極との間に発生する静電気力により前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブの突出部が閉じるように、前記第1電極、前記第2電極及び前記第3電極に電圧を印加する制御回路と、
    を備えることを特徴とするナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  2. 前記第3電極の外表面上に形成した絶縁フィルムをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  3. 前記末端部は、ピラミッド形、円錐形またはテーパ状多角形のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項1に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  4. 前記末端部は、平坦なチップまたは尖鋭なチップを備えることを特徴とする請求項3に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  5. 前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブは、それぞれ前記プローブのベース部に固定したベース端部と、
    前記プローブの末端部を越えて延伸するチップ端部と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  6. 前記突出部は、前記末端部とは接触せずに、前記末端部の長手方向に前記ベース部を越えて延伸することを特徴とする請求項5に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  7. ベース部とピラミッド形の末端部とを含むプローブと、
    前記プローブのベース部の第1側面及び第2側面に固定した、前記プローブのベース部と末端部とを越えて延伸する突出部をそれぞれ備えた複数のナノチューブと、
    前記プローブのベース部に形成した、前記複数のナノチューブに電気的に連結する複数の第1電極と、
    前記プローブの末端部上に配置した第2電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極と電気的に連結し、前記複数のナノチューブを第1極性に帯電させ、前記第2電極を前記第1極性とは逆の第2極性に帯電させることによって、前記複数のナノチューブと前記第2電極との間に発生する静電気力によって前記複数のナノチューブの突出部が閉じるように、前記第1電極及び前記第2電極に電圧を印加する制御回路と、を備え、
    前記複数のナノチューブの第1セットを前記ベース部の第1側面に固定し、前記複数のナノチューブの第2セットを前記第1側面と互いに対向する前記ベース部の第2側面に固定していることを特徴とするナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  8. 前記第2電極の外表面上に形成した絶縁フィルムをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  9. 前記末端部は、ピラミッド形及びテーパ状多角形のいずれかの形状を有することを特徴とする請求項7に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  10. 前記末端部は、平坦なチップまたは尖鋭なチップを有することを特徴とする請求項に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  11. 前記複数のナノチューブは、それぞれ前記プローブのベース部に固定したベース端部と、
    前記プローブの末端部を越えて延伸するチップ端部と、
    を備えたことを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  12. 前記突出部は、前記プローブの末端部と接触せず、前記末端部の長手方向に前記ベース部を越えて延伸することを特徴とする請求項11に記載のナノスケール物体を把持するグリッピング装置。
  13. ベース部及び末端部を含むプローブを備えた顕微鏡ユニットと、制御回路と、前記プローブに配置したナノスケール物体を把持するグリッピング装置と、を備えるナノ操作システムにおいて、
    前記グリッピング装置は、
    前記プローブのベース部に固定した、前記プローブのベース部と末端部とを越えて延伸する突出部をそれぞれ含み、互いに対向するように配置した第1ナノチューブ及び第2ナノチューブと、
    前記プローブのベース部に形成した、前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブとそれぞれ電気的に連結する第1電極及び第2電極と、
    前記プローブの末端部上に配置した第3電極と、を含み、
    前記制御回路は、
    前記第1電極、前記第2電極及び前記第3電極と電気的に連結し、前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブを第1極性に帯電させ、前記第3電極を第1極性とは逆の第2極性に帯電させることによって、前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブと前記第3電極との間に発生する静電気力により前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブの突出部が閉じるように前記第1電極、前記第2電極及び前記第3電極に電圧を印加することを特徴とするナノ操作システム。
  14. 前記第3電極の外表面上に形成した絶縁フィルムをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のナノ操作システム。
  15. 前記末端部は、ピラミッド形、円錐形及びテーパ状多角形のいずれかの形状を有することを特徴とする請求項13に記載のナノ操作システム。
  16. 前記末端部は、平坦なチップまたは尖鋭なチップを有することを特徴とする請求項15に記載のナノ操作システム。
  17. 前記第1ナノチューブ及び前記第2ナノチューブは、
    それぞれ前記プローブのベース部に固定したベース端部と、
    前記プローブの末端部を越えて延伸するチップ端部と、
    を備えたことを特徴とする請求項13または請求項14に記載のナノ操作システム。
  18. 前記突出部は、前記末端部とは接触せず、前記末端部の長手方向に前記ベース部を越えて延伸することを特徴とする請求項17に記載のナノ操作システム。
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