JP3705847B2 - 油圧可変型スタビライザー - Google Patents

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    • B60G2202/442Rotary actuator

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の車両の走行時において、横加速度により車体に生じたロール運動を油圧力で制御しつつ抑制するトーションバー式のスタビライザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の形式のロール制御装置としては、例えば、特許出願人が先に提案した平成7年特許出願公開第40731号公報にみられるような油圧可変型のロール制御装置が知られている。
【0003】
すなわち、このものは、左右の車輪のサスペンションアームを連結するスタビライザーをトーションバーの中央部分で二分割し、この二分割した部分の一方を油圧式ロータリアクチュエータのハウジング側に、また、他方をロータ側にそれぞれ固定している。
【0004】
一方、ロータリアクチュエータの両作動油室は、差圧制御バルブを通して油圧源へと連通しており、この差圧制御バルブでロータリアクチュエータの両作動油室に作用する差圧を制御し、ロータリアクチュエータに加わる回転力を変えてスタビライザーの剛性力(車体ロールの抑制力)を制御するようにしている。
【0005】
そして、走行中における車両の車体に横加速度が生じたときに、制御装置が当該横加速度の方向と大きさに対応してこれを車体横加速度信号として検出し、この車体横加速度信号に対応して制御信号電流を出力しつつ差圧制御バルブを切り換え制御するようにしている。
【0006】
なお、上記差圧制御バルブは、制御信号電流が基準電流のときに中立位置を保持して差圧零の状態を保つと共に、基準電流からのプラスおよびナイナス側への変化とそれらの電流変化量に対応して所定の方向に所定の量だけ切り換え動作して差圧制御を行う。
【0007】
かくして、車体に生じた横加速度の方向と大きさとに対応して差圧制御バルブがロータリアクチュエータの両作動油室に加わる差圧を制御し、当該ロータリアクチュエータを通してスタビライザーの捩り剛性力を制御しつつ車体のロール運動を抑制することになる。
【0008】
また、差圧制御バルブとロータリアクチュエータの間には、上記制御装置で検出した車体横加速度信号に基いて通電され、ノーマル位置から切り換え位置にオン・オフ制御される切換バルブが直列に介装してある。
【0009】
当該切換バルブは、ノーマル位置で差圧制御バルブを通して油圧源をアンロードしつつロータリアクチュエータをブロックすると共に、切り換え位置ではこれら差圧制御バルブとロータリアクチュエータを相互に連通して、当該ロータリアクチュエータを作動状態に切り換えるようにしてある。
【0010】
このことから、車両の走行状態への操作(自動車であればイグニッションのオン操作)と連動して制御装置をオンにし、このとき制御装置が差圧制御バルブに制御信号電流として基準電流を流すようにしておく。
【0011】
これにより、直進走行時のように車体に横加速度が生じないときには、制御装置からの基準電流によって差圧制御バルブを差圧零の中立位置に保ったまま、切換バルブへの通電も断って当該切換バルブをノーマル位置に保持し、この切換バルブを通して油圧源をアンロードすることで省エネルギーを図る。
【0012】
また、同時に、切換バルブがスタビライザーに設けたロータリアクチュエータをブロックし、当該スタビライザーを通常のスタビライザーとして作用させることになる。
【0013】
それに対して、車両が旋回走行へと入って車体に横加速度が生じるようになると、制御装置が当該横加速度の方向と大きさに対応してこれを車体横加速度信号として検出し、この車体横加速度信号に基いて基準値からプラスまたはマイナス側にずれた制御信号電流を発生する。
【0014】
この制御信号電流により比例制御バルブが車体に生じた横加速度の方向と大きさに対応して所定の方向に所定の量だけ切り換え動作し、当該比例制御バルブで発生する差圧を制御してスタビライザーのロータリアクチュエータに加える。
【0015】
また、これと併せて、制御装置で検出した車体横加速度信号に基づいて切換バルブに通電が行われ、当該切換バルブが差圧制御バルブをロータリアクチュエータに連通する切り換え位置へと切り換わってロータリアクチュエータを作動状態に切り換える。
【0016】
これにより、ロータリアクチュエータが車体に生じた横加速度の方向と大きさに対応した方向の回転力を発生し、スタビライザーを通してそのとき遠心力で車体に作用するロールモーメントと拮抗する反対方向のロールモーメントを車体に加え、当該車体に生じるロール運動を効果的に抑制する。
【0017】
そして、車両が再び直進走行に入ると、制御装置からの制御信号電流が基準値になって差圧制御バルブが中立位置に切り換わり、かつ、車体横加速度信号もなくなって切換バルブがノーマル位置に切り換わる。
【0018】
その結果、切換バルブが、ロータリアクチュエータをブロックしてスタビライザーを通常の作用状態に戻すと共に油圧源をもアンロードし、制御装置をオン操作したときの元の状態へと戻る。
【0019】
一方、車体に横加速度が加わらない状態で車両が走行しているとき(例えば、直進走行時)に、制御装置の基準電流が零になるような異常事態が発生したとすると、差圧制御バルブがロータリアクチュエータの回転力を最大に制御する差圧最大位置(制御装置をオン操作する前の位置)へと切り換わって、ロータリアクチュエータに最大制御差圧を加える。
【0020】
しかし、このときには制御装置からの車体横加速度信号がなく、切換バルブがノーマル位置をとってロータリアクチュエータをブロックし、スタビライザーを通常の状態の下で作用させつつ車体のロールを抑制してフェールセーフを行うと共に、油圧源をアンロードして省エネルギーをも果すことになる。
【0021】
なお、このように省エネルギーとフェールセーフを切換バルブで行うようにしたのは、差圧制御バルブのように微弱な電流変化で大きな油圧力を制御するものはノイズなどの外乱に弱く、予想外の発信を起して車体にロールを与える恐れがあるためである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記した従来例にあっては、制御装置で検知した車体横加速度信号に基づく制御信号電流で差圧制御バルブの切り換え動作を制御しつつ、スタビライザー側に介装したロータリアクチュエータの回転力を制御して車体のロールを抑制するようにしている。
【0023】
また、同時に、制御装置からの車体横加速度信号で切換バルブをオン・オフ操作し、当該切換バルブで油圧源のアンロードとオンロード、およびロータリアクチュエータのブロックとアンブロックの切り換えを行うことで、省エネルギーとフェールセーフを含めてスタビライザーとしての通常の剛性力の確保を行っている。
【0024】
しかし、これとても、スタビライザーの二分割したトーションバー部分を油圧式ロータリアクチュエータで結合し、当該ロータリアクチュエータ内の作動油をを通して互いに連結するという構造をとっている。
【0025】
そのために、例えば、制御装置の異常や作動油洩れの発生によってロータリアクチュエータ内の作動油圧力を保持できないような状況が生じたときに、スタビライザーの剛性力が大きく低下してスタビライザーが本来のロール抑制機能を果さなくなる。
【0026】
また、スタビライザーがトーションバー部分の途中で二分割されていてそれ自体の中立平衡状態への復元性がないので、当該スタビライザーが車体の平衡状態への復元に寄与せず、車体の平衡状態への復元は懸架ばねの反力のみに依存することになる。
【0027】
そのために、フェールセーフ時において車体が平衡状態に戻る前に切換バルブでロータリアクチュエータをブロックし、車体が傾いた状態で保持されてた場合にはそのままの状態で走行しなければならない。
【0028】
勿論、この車体の傾きは、その後に、切換バルブ内を通る作動油の洩れ流れによって平衡状態に戻るが、それには、或る程度の時間を要し、その間車両の姿勢は傾いたままになるということになる。
【0029】
なお、上記の弊害は、フェールセーフ時に切換バルブでロータリアクチュエータをブロックすることなく、当該ロータリアクチュエータの両作動油室を連通してやることで改善することはできる。
【0030】
しかし、そうとは言っても、フェールセーフ時においてスタビライザーとしての通常並みのロール抑制機能を確保するためには、切換バルブにより絞りを通してロータリアクチュエータの両作動油室を連通してやらなければならない。
【0031】
そのために、この絞りの流動抵抗で車体の平衡状態への復元が遅れること、および、上記した車体の平衡状態への復元が懸架ばねの反力のみによることとが相俟って、或る程度までは改善できても通常のスタビライザー並みの車体復元性を得ることはできない。
【0032】
したがって、この発明の目的は、制御装置やロータリアクチュエータの異常発生時は勿論のこと如何なる制御状態の下でも、通常のスタビライザーがもつロール抑制機能と車体復元機能を確保することのできる油圧可変型スタビライザーを提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の一つの手段は直線状に形成された一本のトーションバー部分と、トーションバー部分を長手方向に覆って配設した油圧式のロータリアクチュエータとを備え、ロータリアクチュエータはハウジングと、ハウジング内にベーンを介して回転自在に納めたロータと、ハウジングの内部にロータで区画した二組の作動油室とからなり、上記トーションバー部分を上記ロータの中央を長手方向に沿って貫通させ、当該トーションバー部分の一端をロータに他端をハウジングに片持ち結合させると共にそれぞれアームに固定させたことを特徴とするものである。
同じく、他の手段は、一本のトーションバー部分と、トーションバー部分に平行して配置したロータリアクチュエータとを備え、ロータリアクチュエータはハウジングと、ハウジング内にベーンを介して回転自在に納めたロータと、ハウジングの内部にロータで区画した二組の作動油室とからなり、上記ロータとハウジングから延びる各シャフトの先端にセクターギャーを取り付け、上記トーションバー部分の両端にアームを取り付け、当該アームの基端をセクターギャーとして構成して上記シャフト側のセクターギャーに噛み合わせたことを特徴とするものである。
【0035】
すなわち、上記のように構成することにより、左右車輪のサスペンションアームは、通常のスタビライザーと同様に一体型のスタビライザーで相互に連結されることになる。
【0036】
そのために、切換バルブのノーマル位置においてロータリアクチュエータをブロックすることなくフリーの状態にしたとしても、車体のロール運動に伴ってスタビライザーのトーションバー部分が捩られ、少なくともスタビライザーが通常のスタビライザーとして作用すると共に、制御時にあっては、差圧制御バルブと切換切バルブが制御動作して車体のロール抑制機能を果す。
【0037】
しかも、切換バルブがノーマル位置に切り換わる直進走行時は勿論のこと、制御装置の異常や作動油洩れ等の事故によってロータリアクチュエータ内の油圧がなくなるような状況下でも、トーションバー部分の捩り剛性力を利用してスタビライザーとしてのロール抑制機能を確保する。
【0038】
また、傾いている車体を平衡状態に戻す際にも、当該傾きに伴って捩らたスタビライザーのトーションバー部分の復元力がロータリアクチュエータによって妨げられることなく懸架ばねの反力に加わって車体を持ち上げ、当該車体を速やかに平衡状態へと復元させる。
【0039】
かくして、スタビライザーは、如何なる場合にあってもロール抑制機能と車体復元機能とを失うことなく、少なくとも通常のスタビライザーと同様に作用して確実なフェールセーフを果すことになる。
【0040】
以下本発明の実施の形態を図にもとづいて説明する。
本発明の実施の一例は図1に示すものと、図5に示すものがある。図1の油圧可変型スタビライザーは、直線状に形成された一本のトーションバー部分1と、トーションバー部分1を長手方向に覆って配設した油圧式のロータリアクチュエータ2とを備え、ロータリアクチュエータ2はハウジング4と、ハウジング4内にベーン5a,5bを介して回転自在に納めたロータ6と、ハウジング4の内部にロータ6で区画した二組の作動油室7a,7b,7c,7dとからなり、上記トーションバー部分1を上記ロータ6の中央を長手方向に沿って貫通させ、当該トーションバー部分1の一端をロータ6に他端をハウジング4に片持ち結合させると共にそれぞれアーム8a,8bに固定させたものである。
同じく、図5に示す可変型スタビライザーは、一本のトーションバー部分1と、トーションバー部分1に平行して配置したロータリアクチュエータ2とを備え、ロータリアクチュエータ2はハウジング4と、ハウジング4内にベーン5a,5bを介して回転自在に納めたロータ6と、ハウジング4の内部にロータ6で区画した二組の作動油室7a、7b,7c,7dとからなり、上記ロータ6とハウジング4から延びる各シャフト46a,46bの先端にセクターギャー48a,48bを取り付け、上記トーションバー部分1の両端にアーム8a,8bを取り付け、当該アーム8a,8bの基端をセクターギャー47a,47bとして構成して上記シャフト46a,46b側のセクターギャー48a,48bに噛み合わせたことを特徴とするものである。
以下各実施の形態を詳しく説明する。
【0041】
図1は、油圧可変型の車両用ロール制御装置を系統図として示したもので、前後輪用のスタビライザー1f,1rと油圧源14、およびコントロール用の差圧制御バルブ15と切換バルブ16、並びにこれらバルブを制御動作させる制御装置17とからなっている。
【0042】
前後輪用のスタビライザー1f,1rは共に同一の構成となっており、図2および図3に示すように、それぞれトーションバー部分1を長手方向に覆って配設した油圧式のロータリアクチュエータ2を備えている。
【0043】
ロータリアクチュエータ2は、図3にみられるように、内部に180度の間隔で隔壁3a,3bを備えたハウジング4と、このハウジング4内に対して同じく180度の間隔で二枚のベーン5a,5bを備えたロータ6を回動自在に納めて構成してある。
【0044】
ロータ6は、中心部分をハウジング4の内壁に設けた隔壁3a,3bの先端に摺接し、かつ、ベーン5a,5bの先端をハウジング4の内壁に摺接させることによって、ハウジング4の内部をロータ6で対角位置にある作動油室7a,7cと作動油室7b,7dの二組に区画している。
【0045】
これら二組の作動油室7a,7cと作動油室7b,7dは、ハウジング4に設けたポート9a,9cとポート9b,9dで外部に通じ、かつ、図1にみられるように、管路10a,10bからなる油圧回路11を通して油圧ポンプ12とリザーバ13とで構成された油圧源14に通じている。
【0046】
スタビライザー1f,1rにおけるトーションバー部分1は、図2から分かるように、直線状に形成されていて両端にはセレーション1a,1b(またはスプライン)が切ってある。
【0047】
トーションバー部分1の一端は、セレーション1aでロータリアクチュエータ2のロータ6と、また、他端は、同じくセレーション1bでハウジング4とそれぞれ嵌め込みによって結合されている。
【0048】
すなわち、ロータリアクチュエータ2のハウジング4とロータ6は、スタビライザー1f,1rにおけるトーションバー部分1とそれぞれ片持ちで結合されている。
【0049】
トーションバー部分1における両端のセレーション1a,1bは、ロータリアクチュエータ2のハウジング4とロータ6の端面から外方に突出し、これら突出部分にそれぞれアーム8a,8bを嵌め込んでナットにより固定することにより前後輪用のスタビライザー1f,1rを構成している。
【0050】
再び図1に戻って、油圧回路11の途中には、中立位置からの切り換え動作に伴って差圧制御を行う差圧制御バルブ15と、当該油圧回路11の油路を切り換える切換バルブ16がそれぞれ直列状態を保って配設してある。
【0051】
差圧制御バルブ15は、図4に示すように、油圧源14の油圧ポンプ12とリザーバ13とにそれぞれ結ばれる供給ポート21と排出ポート22、および切換バルブ16に結ばれる第一,第二の二つの制御ポート23,24を穿設したバルブハウジング20を有する。
【0052】
バルブハウジング20の中心部分には、軸方向に向うバルブ孔25が穿設してあり、このバルブ孔25の内壁には三つの環状溝26,27,28がそれぞれ形成してある。
【0053】
これら三つの環状溝26,27および28のうち、中央に位置する環状溝26は、供給ポート21から管路10aを通して図1における油圧源14の油圧ポンプ12に通じており、残りの二つの環状溝27,28は、排出ポート22から管路10bを通して油圧源14のリザーバ13に通じている。
【0054】
また、環状溝26と環状溝27,28との間に位置するランド29,30の部分は、第一および第二の制御ポート23,24を通して切換バルブ16側に向うそれぞれの管路10a,10bに連通している。
【0055】
バルブハウジング20におけるバルブ孔25内には、ランド31,32,33とそれらの間に環状溝34,35をもつ制御スプール36が摺動自在に挿入してある。
【0056】
制御スプール36の各ランド31,32,33は、バルブハウジング20側の環状溝26,27,28に対してそれぞれアンダラップ状態で対向しており、かつ、制御スプール36の両側端面でバルブハウジング20側のバルブ孔25の左右に背圧室37,38を区画している。
【0057】
これら背圧室37,38は、途中にダンピングオリフィス39a,39bをもつ油路40a,40bで共に前記第二の制御ポート24に通じている。
【0058】
制御スプール36には、背圧室38側の端面から軸心に沿って底付きの孔41が穿設してあり、この孔41の開口端から内部に向って反力ピン42が摺動自在に挿入してある。
【0059】
反力ピン42の基端は、背圧室38の側壁を形作るバルブハウジング20の内壁へと当接し、当該反力ピン42によって孔41内にフィードバック室43を区画している。
【0060】
フィードバック室43は、制御スプール36に穿った油孔44で環状溝34に通じ、当該環状溝34を通してバルブハウジング20側の第一の制御ポート23へと常時連通している。
【0061】
また、上記と併せて、フィードバック室43は、環状溝34から環状溝26,27並びに環状溝35,28を通して供給ポート21と排出ポート22および第二の制御ポート24にも連通し得るようにしてある。
【0062】
バルブハウジング20における背圧室37側の外側面には、制御スプール36を切り換え動作するための電磁ソレノイド15aが配設してあり、当該電磁ソレノイド15aで背圧室37の外部への開口端を塞いでいる。
【0063】
背圧室37と対向するもう一方の背圧室38内には、リターンスプリング45がバルブハウジング20と制御スプール36との間に亙って介装してある。
【0064】
これにより、差圧制御バルブ15は、リターンスプリング45で制御スプール36を電磁ソレノイド15aに押し付けて位置決めを行うスプリングオフセット式の電磁バルブとして構成されている。
【0065】
また、切換バルブ16は、ノーマル位置で入力側および出力側の各ポートをそれぞれ連通してバイパス状態に保つと共に、電磁ソレノイド16aに通電した切り換え位置において入力側ポートを出力側ポートに連通するスプリングオフセット式の電磁バルブとして構成されている。
【0066】
なお、このような電磁バルブは、各種の油圧機器において従来から広く一般に用いられているので、図1に油圧記号で示すにとどめ、その構成の詳細な説明は省略する。
【0067】
一方、上記した差圧制御バルブ15と切換バルブ16を制御操作する制御装置17は、図1にみられるように、コントローラ18と車体に作用する横加速度を検知する横加速度検出器19とで構成する。
【0068】
そして、コントローラ18の出力端を、差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド15aと切換バルブ16の電磁ソレノイド16aにそれぞれ結ぶことにより、当該制御装置17で差圧制御バルブ15と切換バルブ16とを以下のようにして切り換え制御するようにしてある。
【0069】
コントローラ18は、制御装置17のオン操作に伴って基準電流imを差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド15aに流し、差圧制御バルブ15を図1および図4の中立位置に切り換えてその状態に保持する。
【0070】
一方、横加速度検出器19は、車体に生じた横加速度の方向と大きさを車体横加速度信号として検出し、これをコントローラ18に入力する。
【0071】
そして、この車体横加速度信号に基いてコントローラ18が、車体に生じた横加速度の方向と大きさに対応して基準電流imから変化したプラス・マイナスの制御信号電流Iを差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド15aに出力し、当該差圧制御バルブ15を切り換えて差圧制御を行う。
【0072】
また、コントローラ18は、横加速度検出器19からの車体横加速度信号に基いて切換バルブ16の電磁ソレノイド16aにも通電し、当該切換バルブ16を図1の切り換え位置に動作するようにしてある。
【0073】
なお、上記横加速度検出器19としては、横加速度センサを車体に設けてもよく、或いは、車速と操舵角を検出してこれらから車体に作用する横加速度を推定するようにしてもよい。
【0074】
次に、以上のように構成したこの発明の実施の形態による車両のロール制御装置の作動について説明する。
【0075】
今、差圧制御バルブ15における電磁ソレノイド15aの推力をF,リターンスプリング45の復元力をW,反力ピン42の断面積をA,第一および第二の制御ポート23,24の作動油圧力をそれぞれPa,Pbとすると、制御スプール36が静止状態を保つための釣り合い条件式は「F=W+A(Pa−Pb)」で与えられる。
【0076】
そのために、第一および第二の制御ポート23,24の作動油圧力Pa,Pbが同圧(差圧零)で「Pa=Pb」のときには、第一の制御ポート23と連通するフィードバック室43と第二制御ポート24に連通する背圧室37,38内の作動油圧力も「Pa=Pb」となって共に等しく、したがって、そのときの制御スプール36の釣り合い条件は「F=W」となる。
【0077】
このことから、制御装置17をオフからオンに操作してロール制御を開始すると同時に、コントローラ18から電磁ソレノイド15aに対して、当該電磁ソレノイド15aの推力Fがスプリング45の復元力Wと等しくなるような基準電流imを制御信号電流Iとして流す。
【0078】
これにより、制御スプール36は、両端に作用する力が互いに打ち消し合って静止状態を保ったまま図4に示す中立位置(図1の状態)を保持し、第一および第二の制御ポート23,24の作動油圧力Pa,Pbを差圧零の同圧に保つ。
【0079】
そして、車両が直進走行をしているときのように車体に横加速度が作用しない間は、横加速度検出器19から車体横加速度信号が出力されないので上記の状態を維持している。
【0080】
一方、切換バルブ16は、車体に横加速度が作用しない限りコントローラ18に対して横加速度検出器19からの車体横加速度信号が入力されないために、通電を受けることなく図1における右側ポジションのノーマル位置を保つ。
【0081】
これにより、当該切換バルブ16は、スタビライザー1f,1rにおけるロータリアクチュエータ2の作動油室7a,7cと作動油室7b,7dを連通してこれらロータリアクチュエータ2をフリーの状態に保持する。
【0082】
しかし、このようにロータリアクチュエータ2がフリーの状態になったとしても、スタビライザー1f,1rは、これらロータリアクチュエータ2に関係なくトーションバー部分1を通して左右車輪のサスペンションアームを相互に連結している。
【0083】
そのために、左右車輪の相対的な上下運動に伴ってスタビライザー1f,1rのトーションバー部分1が捩られることから、これらスタビライザー1f,1rが通常のスタビライザーとして作用することになる。
【0084】
また、上記と併せて、切換バルブ16が中立位置にある差圧制御バルブ15を通して油圧源14の油圧ポンプ12をリザーバ13へと連通し、当該油圧源14をアンロード状態に保って省エネルギーを図る。
【0085】
それに対して、コーナリング時等のように車両が旋回走行に入って車体に横加速度が発生すると、これを制御装置17の横加速度検出器19が検出してコントローラ18に車体横加速度信号を入力する。
【0086】
コントローラ18は、この車体横加速度信号に基いて切換バルブ16の電磁ソレノイド16aに通電し、当該切換バルブ16を上記したノーマル位置から差圧制御バルブ15とロータリアクチュエータ2を相互に連通する切り換え位置(図1の左側ポジションの位置)に切り換える。
【0087】
また、上記と併せて、コントローラ18が車体加速度信号に基いてそのとき車体に作用している横加速度の方向と大きさとに対応した制御電流値を演算し、基準電流imからプラス或いはマイナス側にずれた大きさの電流を制御信号電流Iとして差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド14aに流す。
【0088】
ここで、今、例えば、車両が右にカーブを切って車体が左方向に横加速度を受けたときに上記制御信号電流Iが「I>im」と増加し、それに伴って差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド15aの推力Fが推力Fiに上がったとする。
【0089】
すると、先の制御スプール36の釣り合い条件が「Fi>W]となって崩れ、制御スプール36が電磁ソレノイド15aの推力の増加分ΔF(=Fi−F)に応じてスプリング45を押し縮めつつ図4において右方に切り換え動作する。
【0090】
上記制御スプール36の切り換え動作は、それに伴ってバルブハウジング20のランド29,30と制御スプール36におけるランド31,33との間の開口寸法をそれぞれ大きくすると共に、逆に、ランド29と32およびランド30と31の間の開口寸法を小さくする。
【0091】
そのために、油圧ポンプ12からこれらの開口部分を通してそれぞれリザーバ13へと循環する作動油の流れの間に流動抵抗差が生じ、この流動抵抗差に応じて第一の制御ポート23の作動油圧力Paが上昇すると共に、第二の制御ポート24の作動油圧力が低下する。
【0092】
その結果、これら第一および第二の制御ポート23,24と連通するフィードバック室43と両背圧室37,38間にも同じく差圧ΔP(=Pa−Pb)が生じ、この差圧ΔPにより制御スプール36に切り換え方向と逆向きのスラスト力S(=Δp×A)が働くことになる。
【0093】
これにより、制御スプール36は、上記差圧ΔPによるスラスト力Sと制御スプール36の変位によるスプリング45の復元力Wの増加分ΔWとの和が電磁ソレノイド15aの推力の増加分ΔFと等しくなったところで、すなわち「ΔF=ΔW+ΔP×A」となったところで釣り合って停止する。
【0094】
かくして、差圧制御バルブ15は、第一および第二の制御ポート23,24の作動油圧力Pa,Pbをプラス側に制御された差圧ΔPの状態に保ち、当該制御差圧ΔPを制御ポート23,24から切り換え位置にある切換バルブ16を通してスタビライザー1f,1rのロータリアクチュエータ2に加え、ロータリアクチュエータ2に所定の方向の回転力を与える。
【0095】
また、上記とは逆に、車両が左にカーブを切って車体が右方向に横加速度を受けたときには、先の制御信号電流Iが基準電流imから低下して「I<im]となり、それに伴って差圧制御バルブ15の電磁ソレノイド15aの推力Fが推力Fjに下がる。
【0096】
すると、今度は、制御スプール36の釣り合い条件が「Fj<W]となって崩れ、当該制御スプール36が電磁ソレノイド15aの推力の減少分ΔF(=Fj−F)に応じてスプリング45により押されつつ図4において左方に切り換え動作する。
【0097】
この制御スプール36の切り換え動作は、それに伴ってバルブハウジング20のランド29,30と制御スプール36におけるランド32,31との間の開口寸法をそれぞれ大きくすると共に、逆に、ランド29と31およびランド30と33の間の開口寸法を小さくする。
【0098】
その結果、この場合には、第一の制御ポート23の作動油圧力Paが低下すると共に、第二の制御ポート24の作動油圧力Pbが上昇して、これらと連通するフィードバック室43と両背圧室37,38間に差圧ΔP(=Pb−Pa)が生じ、この差圧ΔPにより制御スプール36に切り換え方向と逆向きのスラスト力S(=Δp×a)が働く。
【0099】
これにより、制御スプール36は、上記差圧ΔPによるスラスト力Sと制御スプール36の変位によるスプリング45の復元力Wの減少分ΔWとの差が電磁ソレノイド15aの推力の減少分ΔFと等しくなったところで、すなわち「ΔF=ΔW−ΔP×A」となったところで釣り合って停止する。
【0100】
そのために、差圧制御バルブ15は、第一および第二の制御ポート23,24の作動油圧力Pa,Pbをマイナス側に制御された差圧ΔPの状態に保って、スタビライザー1f,1rのロータリアクチュエータ2に上記とは逆方向の回転力を加える。
【0101】
しかも、これらプラスおよびマイナス側に制御された差圧ΔPは、そのとき車体に作用した横加速度の方向と大きさに対応する制御信号電流Iの変化に伴って図8に示すように調圧され、スタビライザー1f,1rのロータリアクチュエータ2に対して所定の方向に比例した回転力を加えることになる。
【0102】
かくして、これらロータリアクチュエータ2に加わった回転力は、スタビライザー1f,1rを通してそのとき遠心力で車体に作用するロールモーメントと拮抗する方向のロールモーメントを車体に加え、当該車体に生じたロール運動を効果的に抑制する。
【0103】
そして、これら何れの場合にあっても、車両が再び直進走行のようなノーマルの状態に戻ると、それまで横加速度検出器19で検出していた横加速度信号がなくなると共に、それに伴って、コントローラ18からの制御信号電流Iも基準電流imとなる。
【0104】
そのために、差圧制御バルブ15が中立位置に切り換わって差圧ΔPが零となり、ロータリアクチュエータ2に作用していて回転力が消失する。
【0105】
しかも、これと同時に、切換バルブ16も横加速度検出器19における横加速度信号の消失によってノーマル位置に切り換わり、油圧源14をアンロードして省エネルギーを図りつつ、ロータリアクチュエータ2をフリーの状態に戻す。
【0106】
これにより、車体に作用していた遠心力の消失に伴い、スタビライザー1f,1rにおけるトーションバー部分1の復元力が懸架ばねの反力に加わって車体を持ち上げ、当該車体の平衡状態への復元動作を速めて走行安定性を確保する。
【0107】
また、これと併せて、左右車輪の相対的な上下運動に伴いスタビライザー1f,1rのトーションバー部分1を捩り、これらスタビライザー1f,1rを通常のスタビライザーとして作用させることになる。
【0108】
一方、上記した制御状態におかれているときに、制御装置17の横加速度検出器19で検出していた横加速度信号を含めて基準電流imもなくなるような異常事態が発生したとすると、差圧制御バルブ15と切換バルブ16が並行して制御装置17をオン操作する前の作動端位置(図1の右側ポジションの位置)に切り換わる。
【0109】
そのために、差圧制御バルブ15は、最大に制御された差圧△Pを発生することになるが、この最大制御差圧△Pは、切換バルブ16によりアンロードされてスタビライザー1f,1r側のロータリアクチュエータ2には伝わらない。
【0110】
しかも、これらロータリアクチュエータ2は、作動油室7a,7cと作動油室7b,7dが切換バルブ16によって互いに連通されることになるのでフリーの状態になる。
【0111】
また、そればかりでなく、ロータリアクチュエータ2は、作動油洩れ等の事故によって作動油室7a,7cおよび作動油室7b,7dの油圧がなくなるような状況が生じた場合にもフリーの状態になる。
【0112】
しかし、スタビライザー1f,1rは、先に述べたように、これらロータリアクチュエータ2に関係なく左右車輪のサスペンションアームを互いに連結している。
【0113】
そのために、これらの場合にあっても先の制御装置17をオンにして車両が直進走行している場合と同様に、少なくともスタビライザー1f,1rが通常のスタビライザーとしてロール抑制機能を確保する。
【0114】
また、遠心力によって傾いた車体を平衡状態に戻す際にも、捩られたスタビライザー1f,1rのトーションバー部分1の復元力がフリーの状態にあるロータリアクチュエータ2によって妨げられることなく懸架ばねの反力に加わって車体を持ち上げ、当該車体を速やかに平衡状態へと復元させる。
【0115】
かくして、スタビライザー1f,1rは、制御装置17の異常発生やロータリアクチュエータ2の作動油洩れ事故等の如何なる状況下においても、トーションバー部分1の捩り剛性力を利用してスタビライザー1f,1rとしての最低限のロール抑制機能と通常のスタビライザーと同等の車体復元機能とを確保しつつ確実なフェールセーフを果すことになる。
【0116】
以上、これまで説明してきた上記実施の形態にあっては、スタビライザー1f,1rのトーションバー部分1を覆ってロータリアクチュエータ2を設け、当該ロータリアクチュエータ2の回転力を捩り力としてトーションバー部分1の両端に加えるようにしてきた。
【0117】
しかし、必ずしもこのようにすることなく、スタビライザー1f,1rのトーションバー部分1と平行してロータリアクチュエータ2を配置し、当該ロータリアクチュエータ2の回転力を連動機構でトーションバー部分1の両端に捩り力として加えるようにしても、同様の作用を行い得ることは先の実施の形態の説明に基いて容易に理解できよう。
【0118】
すなわち、図5は、この場合の実施の形態を示すものであって、ロータリアクチュエータ2のロータとハウジングから延びる各シャフト46a,46bを車体に対して回動自在に軸支し、これらシャフト46a,46bを介してロータリアクチュエータ2をスタビライザー1f,1rのトーションバー部分1と平行に配置している。
【0119】
そして、例えば、スタビライザー1f,1rにおけるトーションバー部分1の両端に取り付けたアーム8a,8bの基端をセクターギヤー47a,47bとして構成し、これらセクターギヤー47a,47bを上記シャフト46a,46bの先端に取り付けたセクターギヤー48a,48bと噛み合わせる。
【0120】
これにより、ロータリアクチュエータ2の回転力は、セクターギヤー47a,48aとセクターギヤー47b,48bを通してトーションバー部分1の両端に捩り力として加えられる。
【0121】
したがって、この図5の実施の形態にあっても、先の実施の形態の場合と同様の作用を行い得ることになる。
【0122】
さらに、上記した各実施の形態では、ロータリアクチュエータ2を差圧制御バルブ15と切換バルブ16とで差圧制御することにより行ってきたが、例えば、図6のように、圧力制御バルブ49と方向切換バルブ50を用いて圧力制御するなり、或いは、図7のように、可変絞りバルブ51を用いて圧力制御を行うことによっても同様の作用を行わせ得ることは言うまでもない。
【0123】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、ロータリアクチュエータのハウジングとロータをスタビライザーにおけるトーションバー部分の両端にそれぞれ連結して油圧可変型のスタビライザーを構成したので、ロータリアクチュエータがフリーの状態になったとしても、トーションバー部分の捩り作用でスタビライザーの剛性力を保証することができる。
【0124】
したがって、制御装置の異常事態発生時は勿論のこと、ロータリアクチュエータの作動油洩れ事故等の如何なる状況下においても、トーションバー部分の捩り剛性力を利用してスタビライザーとしての最低限のロール抑制機能と通常のスタビライザーと同等の車体復元機能とを確保しつつ確実なフェールセーフを果することが可能になる。
【0125】
しかも、ロール制御において、ロータリアクチュエータのハウジングとロータの相対的な回転角と車体のロール量が比例することになるので、当該ロータリアクチュエータによってトーションバー部分を捩ることなく差圧に基づく回転力をスタビライザーのトーションバー部分に加えてやればよく、その結果、ロータリアクチュエータに対する制御用の作動油流量が極めて少量ですみ、少ない動力でロール制御を行うことができる。
【0126】
自更に請求項1の発明によれば、トーションバー部分が一本であり、これをロータの中央を貫通して挿入したことにより、上記の効果に加えてスタビライザー自体をコンパクトで小型に構成することができると共に、車両への組み付けも容易になる。
請求項2の発明においても上記と同じ効果が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による油圧可変型スタビライザーを適用した車両のロール制御装置を系統的に示す概略図である。
【図2】この発明による油圧可変型スタビライザーの実施の形態を示す縦断正面図で、図3におけるX−X線から展開図である。
【図3】同上、油圧可変型スタビライザーの縦断側面図である。
【図4】上記ロール制御装置に使用されている差圧制御バルブを中立位置で示す縦断正面図である。
【図5】この発明による他の実施の形態を示す油圧可変型スタビライザーの正面図である。
【図6】ロール制御装置における制御系の他の例を示す回路図である。
【図7】同じく、制御系のさらに他の例を示す回路図である。
【図8】差圧制御バルブの電磁ソレノイドへの制御信号電流と制御差圧との関係を示すグラフある。
【符号の説明】
1f,1r スタビライザー
1 トーションバー部分
1a,1b セレーション
2 ロータリアクチュエータ
4 ハウジング
6 ロータ
8a,8b アーム
11 油圧回路
12 油圧ポンプ
13 リザーバ
14 油圧源
15 差圧制御バルブ
16 切換バルブ
17 制御装置
18 コントローラ
19 横加速度検出器
46a,46b ハウジングとロータのシャフト
47a,47b セクターギヤー
48a,48b セクターギヤー
15 差圧制御バルブ
15a,16a 電磁ソレノイド
16 切換バルブ
17 制御装置
23,24 差圧制御バルブの制御ポート
46 切換バルブのバルブハウジング
47,48 切換バルブの入力側ポート
49,50 切換バルブの出力側ポート
66 切換バルブの制御スプール
71 絞り

Claims (2)

  1. 直線状に形成された一本のトーションバー部分と、トーションバー部分を長手方向に覆って配設した油圧式のロータリアチュエータとを備え、ロータリアクチュエータはハウジングと、ハウジング内にベーンを介して回転自在に納めたロータと、ハウジングの内部にロータで区画した二組の作動油室とからなり、上記トーションバー部分を上記ロータの中央を長手方向に沿って貫通させ、当該トーションバー部分の一端をロータに他端をハウジングに片持ち結合させると共にそれぞれアームに固定させたことを特徴とする油圧可変型スタビライザー。
  2. 一本のトーションバー部分と、トーションバー部分に平行して配置したロータリアクチュエータとを備え、ロータリアクチュエータはハウジングと、ハウジング内にベーンを介して回転自在に納めたロータと、ハウジングの内部にロータで区画した二組の作動油室とからなり、上記ロータとハウジングから延びる各シャフトの先端にセクターギャーを取り付け、上記トーションバー部分の両端にアームを取り付け、当該アームの基端をセクターギャーとして構成して上記シャフト側のセクターギャーに噛み合わせたことを特徴とする油圧可変型スタビライザー。
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