JP3704899B2 - ディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法 - Google Patents

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板、色素層、反射膜、保護層が積層されたディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクのようなディスク状の情報記録媒体は、高密度記録が可能なことから音楽、画像、情報の記録等に幅広く用いられているメディアである。なかでもコンパクトディスク(CD)とそのファミリーに属する光ディスクが、現在大量に用いられている。
このような背景のもと、昨今のゴミ問題に配慮して、コンパクトディスクなどの光ディスクのリサイクルが検討され始めている。現在市場の大半を占める光ディスクは、CDの様な読み出し専用のものである。例えばCDは、図8に示すように、ポリカーボネートの基板L3に、アルミニウムの反射膜L2、保護層L1の積層構造からなっている。
【0003】
これまで提案されているディスクのリサイクル方法では、ディスクをそのまま粉砕し、成型する方法がある。この場合には成型物に保護層、反射膜の成分も混入される。従って、反射膜のみの回収ができず、かつ成型物は透明でなく、このように粉砕したものは限られた用途にしか用いることが出来ない。
別の方法では、ディスクを酸、もしくはアルカリ溶液中に浸漬し、アルミニウムの反射膜を溶解し、保護膜と基板を分離することで、基板樹脂の再生を行う。この方法では、再生された基板は透明であり比較的広い用途に再利用可能であるが、反射膜の回収が難しい。
【0004】
ところで、読み出し専用でなく、記録可能な光ディスクも市場に出回っている。記録可能なものにはいくつかの方式が存在しているが、本発明に関係するのは、そのうち、図9に示すような、基板L7、色素層L6、反射膜L5、保護層L4からなる光ディスクであり、このタイプは通常1度のみの書き込みに対応している。このようなものには、CD−R(追記型コンパクトディスク)と呼ばれるものがある。例えばCD−Rでは、ポリカーボネートの基板、シアニン色素等の有機色素及びクエンチャー等の添加物、金の反射膜、アクリル樹脂等の紫外線硬化樹脂が用いられている。
また、図10に示すように、この形態のものを接着剤等で2枚張り合わせたDVD−R(追記型の高密度記録ディスク:デジタル・ビデオ・ディスク)と呼ばれるものも存在する。つまり、保護層L11,L11が接着層Bで接着されており、各基板L8には、色素層L9、金の反射膜L10及び保護層L11が順次積層されている。これらのタイプのディスクでは基板以外にも、高価な色素が用いられることから、色素成分の回収も望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまで、提案されているリサイクル方式、例えば、バフ研磨により反射膜と基板樹脂を回収する方式では、色素成分は反射膜とともにバフで研磨されてしまい色素の再生が困難であった。
そこで本発明は上記課題を解消し、ディスク状の情報記録媒体の基板から色素成分を確実に回収することができるディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明にあっては、基板、色素層、反射膜、保護層が積層されたディスク状の情報記録媒体の基板と反射膜を分離し、基板に対して、色素層を溶解する溶液を接触させることにより、色素成分を基板から回収することを特徴とするディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法により、達成される。
本発明では、基板、色素層、反射膜、保護層が積層されたディスク状の情報記録媒体の基板と反射膜を分離し、次に基板に対して色素層を溶解する溶液を接触させる。これにより色素成分を基板から回収する。従って、バフ研磨のような機械的な処理を行わないで、色素成分のみを基板から確実に回収することができる。
【0007】
本発明では、好ましくは媒質中で超音波を照射して基板と反射膜を分離することにより、基板と反射膜を確実に分離することができる。
【0008】
本発明では、好ましくは色素層を溶解する溶液を添加することにより、色素成分を分離して樹脂製の基板から色素を回収することにより、樹脂の基板から色素成分のみを回収できる。
【0009】
本発明は、好ましくは色素を回収する際に、色素を濾過して色素と不純物を分離するので、不純物を含まない純粋な色素のみを回収できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0011】
まず、図1は、本発明のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法の実施の形態を実施するためのリサイクル装置の一例を示している。
図1に示すリサイクル装置100が処理しようとする情報記録媒体(以下ディスクと呼ぶ)1について、図2を参照して簡単に説明する。
このディスク1は、例えば、光ディスクの一種のCD−R(追記型のコンパクトディスク)であり、ポリカーボネートの基板1d、色素記録層1c、反射膜としての金反射層1b、UV(紫外線硬化)樹脂のトップコート層1aの積層体である。このポリカーボネート基板1dには、案内溝1eが設けられている。
【0012】
このリサイクル装置100が、ディスク1のポリカーボネート基板1dから金反射層1bを剥離することができれば、金反射層1bの再利用ができるばかりでなく、ポリカーボネート基板1dと色素記録層1cの色素成分の再利用にもつながることになる。
図1のリサイクル装置100は、容器としての超音波洗浄槽21、操作手段60、振動発生手段としての超音波発振器22、ベース31等を有している。
【0013】
操作手段60の取り付け板85は、ベース31に対して垂直に立てて固定されている。この取り付け板85の付近であってベース31の上には、超音波洗浄槽21が好ましくは着脱可能に設定、若しくは固定されている。この超音波洗浄槽21は、媒質としての水11が所定量収容されている。超音波洗浄槽21の内底面には、超音波発振器22が配置されている。
操作手段60は、1枚または複数枚のディスク1を超音波洗浄槽21内の水11に配置して、金反射層1bを回収後に再びディスク1を水11の中から外に取り出すための装置である。
【0014】
操作手段60の取り付け板85には、駆動手段としてのエアーテーブルシリンダ82が組み込まれている。エアーテーブルシリンダ82の上端部には、上昇端ストッパ84が固定されており、シリンダ82の下端には下降端ストッパ83が取り付けられている。
このシリンダ82は、ロッド82aに沿って、Z方向(上下方向)にテーブル81をエアー圧力で移動することができるようになっている。
【0015】
この移動テーブル81には、洗浄治具91(保持体)が取り付けられている。この洗浄治具91は、1枚または複数枚のディスク1を着脱可能に保持するものである。図3は、洗浄治具91の一部を示しており、洗浄治具91の途中には、溝91hが所定間隔Lをおいて形成されている(図3では一例として2つの溝91hを示している)。この洗浄治具91の最も大きい直径d1は、ディスク1の内径よりも小さく設定されており、ディスク1のセンターホールに対して洗浄治具91を挿入することができる。
各溝91hはディスク1のセンターホールを形成している部分が位置され、ディスク1は、Z方向にわずかな距離を移動したり、洗浄治具91の軸方向に移動したり、或いは回転方向Rに沿って回転移動させることも可能である。
【0016】
図1の水11は、例えば純水や水道水等を用いることができる。
図4は、図1のリサイクル装置100の制御ブロックを簡単に示している。制御部101は、起動スイッチ102及びエアーテーブルシリンダ82、超音波発振器22等に接続されている。
【0017】
図5に示す傷形成手段600は、好ましくはディスク1の金反射層1bやUV樹脂トップコート層1aに対して、あるいは少くともUV樹脂トップコート層1aに、傷を積極的に形成する。この傷形成手段600は、ディスク1の金反射層1bとUV樹脂トップコート1aに対して、図1のリサイクル装置100よりリサイクル処理をする前に、傷を付けるための装置である。
【0018】
図1における実施の形態の動作例では、使用済みのディスク或いは製造工程中で不良が生じたディスク、或いは未使用のディスク等を、そのまま洗浄治具91に対して装着して、そのディスク1の金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aを剥離して回収するようにしている。
しかし、図5の傷形成手段600は、このような種類のディスク1に対して、予め金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aに対して図6に示すパターンのように、傷を積極的に形成することにより、図1に示すようなリサイクル装置100による金反射層等の回収効率を上げようとするものである。
【0019】
この傷形成手段600は、位置決め部58、設定板56、支持板57、2つの直線ガイド53,53、金型51を有している。
金型51は、直線ガイド53,53の直線軸52,52の下端部に固定されている。しかも、金型51の中心部は、エアーシリンダ55のロッド55aに固定されている。
ディスク1は、そのレーベル面側の金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aが、金型51に面するように位置決めされている。
【0020】
金型51の下面には、溝形成用の突起59が数本形成されている。この突起59の形状は、例えば図6に示すディスク1のレーベル面側に傷形状1fを形成できる。
【0021】
図5の傷形成手段600のシリンダ55が作動すると、直線ガイド53,53に沿って、金型51が矢印Z1方向に下降して、ディスク1のレーベル面側の好ましくは金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aに対して図6のようなパターンで傷を形成することができる。
このように、予め金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aに対して金型51の突起59(刃部)が傷を形成することによって、図1のリサイクル装置100による金反射層1b等の剥離回収をより短時間で行うことができる。
【0022】
本発明の実施の形態では、ディスクのそのままの状態、もしくは図5のような傷形成手段600を用いて反射層に傷を付ける、もしくは粉砕した後、水中で超音波を照射させる。このときに用いられる図1の超音波発振器22が生じる超音波の周波数は、強度に特に制限はなく、通常の超音波振動子で発振しえる24〜28KHz程度でよい。それ以下の周波数は、より高い効率が期待されるが、より高価な装置を用いる必要がある。また、超音波振動により生じるエネルギー密度が0.5W/cm2 以上あると効率的な分離を行うことが出来る。また、1枚のディスク又は複数のディスクを同時に処理することも可能である。
超音波処理中、処理後を問わず、媒体の水を循環することも可能で、循環することにより、剥離を促進する事が可能で、剥離した反射膜等が基板に再付着することを抑制できる。
【0023】
また、超音波を照射する前にあらかじめ、ディスクの保護膜側に傷を付けると反射膜1bの剥離が加速され非常に有効である。傷を付ける方法については特に制限はなく、刃物(突起59)の他に、電熱線やレーザー光などを用いることが出来る。深さ、配置、数など傷の付け方にも特に制限はないが、最も好ましい深さとしては、保護膜側から色素層に達する深さが好ましい。
超音波を照射する際の媒体である水は、特に高純度である必要でなく、また必要に応じて添加物を加えることが出来る。例えば、界面活性剤を加えることにより、剥離の促進、処理後の水きり、反射膜の再付着防止等に有効である。また、超音波照射の際の水の温度にも特に制限はなく室温で、十分な効果が得られる。以上のような超音波処理により、光ディスクは基板、及び反射膜と保護層に分離される。
【0024】
ところで、基板1dの上には、色素記録層1cが付着しているが、そのまま破砕などの処理により基板1dの樹脂は再生材料として用いることが出来る。しかし、色素成分が残有していると再生樹脂に着色が起こり用途が限定される。
そこで、色素記録層1cを基板1dから取り除く方法としては、色素を溶解する溶剤中に浸漬、もしくは溶剤を吹き付けるなどの方法が考えられる。
このとき用いられる溶剤に特に指定はないが、基板のポリカーボネートに影響を与えず、かつ色素成分を溶解するものが好ましい。例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤、1,2−エチレンジオール、グリセリンなど、更にメチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤、2−ヒドロキシ−2−メチル−3−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、ジアセトンアルコール等のヒドロキシケトン系溶剤等を用いる事が出来る。
この結果、色素記録層1cが溶解され、基板1dの樹脂は透明な樹脂として再利用可能となる。この際、アセトン、トルエンのような汎用溶剤を用いると、ポリカーボネートの基板に溶剤が吸収され、基板1dの樹脂の再生が困難となる。また、溶剤は混合して用いることが出来、少なくとも上記の溶剤が含まれていれば、例えば、エタノールと水を適当に混合することによっても、本発明の目的は果たしうる。
【0025】
上記のような処理の後、抽出された色素成分は、濾過などの方法により、その他の成分と分離され、さらに物理化学的手法により再利用可能な色素成分に精製される。この際の精製方式について特に制限はないが、例えば液体クロマトグラフィー、再結晶、吸着法のような精製方式を用いることができる。この際、用いられている色素は、分解しやすいため、冷暗所で処理されることが望ましい。
【0026】
次に、図1と図3を参照して、図1のリサイクル装置100によるリサイクル方法について説明する。
移動テーブル81が上昇している状態で、1枚または複数枚のディスク1が、作業者により或いは自動的に洗浄治具91の各溝91hに対して、図3に示すように設定される。この状態では、各ディスク1の直径方向は、ほぼZ方向(垂直方向)に向いていると共に、所定間隔Lで位置決めされている。また、溝91hの幅Bは、ディスク1の厚さよりは大きく設定されている。従って、この状態ではディスク1は洗浄治具91において、回転方向Rに沿って回転移動させることもでき、Z方向に上下移動させることも可能で、ディスク1は軸方向にもわずかに動ける。
【0027】
次に、移動テーブル81がシリンダ82により下降する。下降している状態で、各ディスク1は、水11に完全に浸かることになる。
図4の起動スイッチ102を作業者が押すと、制御部101は超音波発振器22を起動する。この超音波発振器22は、例えば26KHzの周波数で、600Wの出力により約10秒間発振することで、まずディスク1の図2に示すUV樹脂トップコート層1aと、金反射層1bが、色素記録層1cとポリカーボネート基板1dから剥離される。
【0028】
この剥離(洗浄)のメカニズムは、一般的に2つの作用によって行われると推定される。1つは、振動により生じるキャビテーションであり、もう1つは、物理及び化学的な反応促進作用である。本発明の実施の形態において、媒質として水を使用しているので、化学的な反応促進作用は少ないと思われる。
【0029】
一般的に、剛体等に超音波が垂直入射すると、入射波と反射波が重なり合って進行しない波ができる。これを定在波という。定在波の影響により、剥離(洗浄)ムラが生じる。これを防止するために、洗浄中に媒質である水11内で対象物であるディスク1を上下に移動したり、回転することによりムラの発生を防止している。
【0030】
本発明の実施の形態の場合、特にディスク1のセンターホールの穴径に隙間を生じる軸状の洗浄治具91を利用することによって、媒質である水11の振動により生じる流れにより、ディスク1が回転することにより剥離ムラを防いでいる。
超音波発振器22を停止し、移動テーブル81を上昇させる。移動テーブル81が上昇している状態で、ディスク1を洗浄治具91により取り外す。
金反射層1bとUV樹脂トップコート層1aを剥離後のディスク1は、図2に示したように色素記録層1cとポリカーボネート基板1dで構成されている。剥離後の水11には、UV樹脂トップコート層1a、金反射層1bが浮遊したり沈殿している。
【0031】
媒質である水を網目等で容易に水とトップコート層1a、金反射層1bを分離することができる。金反射層1bは、有価物材料としてリサイクルされる。
【0032】
本発明の実施の形態では、超音波発振器は、ディスクが水の中にあるときのみ働かせていたが、常時起動させておいても良い。
上述したディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法の一例は、図7に示している。
ステップS1:好ましくは少なくともディスクの保護層に対して傷を入れる。
ステップS2:媒質中でディスクに超音波振動をかける。
ステップS3:金反射層(金属膜、金属層)を基板から剥離する。
ステップS4:基板から剥離した金反射層と保護層(保護膜)が得られる。
ステップS5:この金反射層と保護膜は、好ましくは金反射層の融点近くの温度、例えば1200℃程度で加熱して焼却することにより、保護膜を金反射層から除去する。これにより金のみが得られる。
ステップS6,S7,S8:金反射層を分離した基板からステップS8の溶剤を接触して色素を分離し、例えば樹脂製の基板のみを回収する。
ステップS9:ステップS6で得られた色素は、例えば機械的フィルタにより濾過することにより、不純物と色素を完全に分ける。
ステップS10:この濾過した色素は、カラムにおいて精製することにより、ステップS11において純粋な色素を得ることができる。
このようにして、ステップS7においてポリカーボネートの基板のみが分離でき、ステップS5において純粋な金のみが得られ、そしてステップS11において純粋な色素を得ることができる。
このようにしてリサイクルしようとする樹脂の基板を回収して、再度ディスク状の情報記録媒体等の基板材料等としてリサイクルすることができる。尚、この基板はペレット化されてポリカーボネート樹脂ペレットにする。
【0033】
【実施例】
以下に示す実施例では、12センチのCD−R用のポリカーボネート基板上に、色素(化合物1:ベンズインドリン系過塩素酸塩色素)、クエンチャー(化合物2:ニトロフェニルアミン系クエンチャー)を重量比1:1に混合し、ジアセトンアルコールを溶剤として、スピンコートし(膜厚約0.1ミクロン)、更に金を膜厚約0.1ミクロン蒸着し、次にUV硬化樹脂をスピンコート後、紫外線照射により硬化し保護膜を形成した追記型ディスクを用いた。
このディスクを、ソニー株式会社製CD−Rドライブで記録を行った後、以下の処理を行った。超音波照射装置としてカイジョー社製超音波洗浄機(26KHz、600W)を用い、媒体には水道水を用いた。
(1)洗浄層中にディスクをつるし10分間超音波をかけた。色素の付着した基板、金属膜の付着した保護膜、反射膜の金属粉に分離した。
(2)ディスクの保護膜側に剃刀で1cmの格子状の傷を付けた。次に(1)と同様に2分間超音波をかけた。色素の付着した基板、金属膜の付着した保護膜、反射膜の金属粉に分離した。この剃刀に代えて図5の傷形成手段600を用いてもよい。
(3)ディスクを約2cm角の大きさにカッターで切断し、撹拌しながら5分間超音波をかけた。色素の付着した基板樹脂、金属膜の付着した保護膜、反射膜の金属粉に分離した。
(4)ディスクの保護膜側から剃刀で、保護膜、反射膜、色素層、基板の一部を削り取った。削り取った部分をエタノール中に浸漬したところ、色素成分が溶解した。次に濾過により色素溶液を得た。
(5)(1)の条件下で、エタノール以外の溶剤を検討した。色素抽出の可不可、基板樹脂への影響を以下にまとめた。かっこ内は溶解度パラメータである。
【表1】
Figure 0003704899
【表2】
Figure 0003704899
【表3】
Figure 0003704899
表1に示す溶剤は、色素の溶解性があり、基板への影響はないが、表2に示す溶剤は、色素の溶解性があっても、基板への影響も有るので好ましくはない。表3に示す溶剤は色素の溶解性がないので使用に向かない。
(6)(1)〜(5)の方法により抽出された、色素溶液からエバポレーターで溶剤を除去し固形物を得た。次に、シリカゲルクロマトグラフィー法により、分離精製した。このとき各成分の溶出は、クロロホルムにエタノールを徐々に添加しクロロホルム:エタノール=20:1→1:1)、溶媒の極性を変化させるグラディエント法によって行った。
【0034】
以上の方法により、回収された化合物は、3成分に分離された。これらの成分をプロトンNMR(核磁気共鳴)及びFT−IR(フーリエ赤外分光器)で分析し、更に分光器で吸収スペクトルの測定を行った。
次に、これらの結果を化合物1、及び2と比較することにより分離された成分の同定を行った。結果を以下に示す。
成分1:芳香族化合物(色素の分解生成物と考えられる)
成分2:ベンズインドリン系過塩素酸塩色素(化合物1の色素)
成分3:ニトロフェニルアミン系化合物(化合物2のクエンチャー)
成分2,3に関しては、もとの組成物と同一である。色素、クエンチャーを回収可能であることが確認された。したがって、これらは再びディスクの製造に用いることが出来る。
【0035】
ディスク状の情報記録媒体の種類は、CD(コンパクトディスク)、CD−Rに限らず他の種類のディスク、例えば高密度記録ディスク(DVD)やレーザディスク(LD)のような他の種類の光ディスクや光磁気ディスクに対しても本発明は適用できる。
【0036】
図1と図5等に示す実施の形態では、ディスク1がほぼ垂直方向に平行に並べて洗浄治具に対して保持されているが、これに限らず各ディスクが垂直方向に対して斜めになるように保持しても良いし、或いはその他の保持の形態であっても勿論構わない。洗浄治具を保持する場合には、1枚のみであっても或いは複数枚であっても勿論構わない。
ディスクに対して振動を加えるために、超音波発振器による超音波振動を用いているが、これに限らず、他の種類の振動発振器を用いることも勿論可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ディスク状の情報記録媒体の基板から色素成分を確実に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法を実施するためのリサイクル装置の好ましい実施の形態を示す図。
【図2】リサイクルしようとするディスクの一例を示す図。
【図3】図1における洗浄治具が数枚のディスクを保持している状態を示す図。
【図4】図1のリサイクル装置の制御部ブロックを示す図。
【図5】ディスクの少なくとも保護層に対して傷を入れるための傷形成手段の一例を示す図。
【図6】傷形成手段により形成された傷の一例を示す図。
【図7】本発明のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法の一例を示すフロー図。
【図8】ディスク状の情報記録媒体の一例を示す図。
【図9】ディスク状の情報記録媒体の例を示す図。
【図10】ディスク状の情報記録媒体の例を示す図。
【符号の説明】
1・・・ディスク(ディスク状の情報記録媒体)、1b・・・金反射層(反射膜)、1c・・・色素記録層(色素層)、1d・・・ポリカーボネート基板(基板)、11・・・水(媒質)、21・・・超音波洗浄槽、22・・・超音波発振器(振動発生手段)

Claims (4)

  1. 基板、色素層、反射膜、保護層が積層されたディスク状の情報記録媒体の基板と反射膜を分離し、
    基板に対して、色素層を溶解する溶液を接触させることにより、色素成分を基板から回収することを特徴とするディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法。
  2. 媒質中で超音波を照射して基板と反射膜を分離する請求項1に記載のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法。
  3. 色素層を溶解する溶液を添加することにより、色素成分を分離して樹脂製の基板から色素を回収する請求項1に記載のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法。
  4. 色素を回収する際に、色素を濾過して色素と不純物を分離する請求項3に記載のディスク状の情報記録媒体のリサイクル方法。
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