JP3704642B2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を気化させて燃焼させる液体燃料燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の液体燃料燃焼装置の要部の断面で示した構成説明図である。
図において、1は液体燃料燃焼装置の燃焼器に設けられ、液体燃料を気化させるための気化室1aを有する気化器、2は気化器1の側壁に埋設され、この気化器1を加熱する電熱ヒータ、3は気化器1の上部に嵌合固定された絞り部、4は絞り部3の上部に設けられたバーナヘッド、5はバーナヘッド4の側壁に設けられた複数の炎孔、6はバーナヘッド4の側壁外周面に密着して巻装された金網、7はバーナヘッド4を気化器1に固定するためのねじである。8はバーナヘッド4内に設けられ、上面および底面に複数の穴を有する混合板で、気化した液体燃料を整流して複数の炎孔5より噴出させる機能を有している。9は気化器1の上部にバーナヘッド4の外周を囲むように取り付けられた環状の保炎リング、10は気化器1の側壁を覆うように設けられた気化器カバーで、ねじ26によって取り付けられている。
【0003】
11は気化器1の側壁の下部に一体形成され気化器1の底面に対してほぼ水平に設けられたノズルで、その出口部11c側が気化室1a内に突出して開口しており、入口部11a側は気化器1の側壁と気化器カバー10の間に形成され燃焼用送風機12に接続された空気供給路13に連通されている。また、ノズル11の内周面11bは気化器1の外側に向かって拡径されるようにテーパー状に形成されている。17は燃料タンク15の近傍の後述する送油管の基端部側に設けられ、燃料タンク15内の液体燃料16を吸い上げる電磁ポンプである。14は基端部側が電磁ポンプ17を介して燃料タンク15内に挿入され、先端部側が気化器カバー10に設けられた貫通孔10aを貫通してノズル11と同軸上に設けられた送油管で、その先端部側は、熱伝導率の高い材料からなる基端部材14aと熱伝導率の低い材料からなる先端部材14bとからなるノズル部14Aによって構成されており、先端部材14bの先端の噴出口14cはノズル11の出口部11cから突出するように設置され、ノズル部14Aの基部側には気化器カバー10の貫通孔10aに対するシール機能を備え送油管14を設置する場合に気化器カバー10に係止される位置決め膨出部14dが形成されている。そして、燃料ポンプ17は燃料タンク15内の液体燃料16を吸い上げて送油管14に液体燃料を供給し、噴出口14cより気化室1a内に噴出させる。
【0004】
18は送油管14の位置決め膨出部14dを気化器カバー10の貫通孔10a側に押圧して送油管14を気化器1の外部で支持する送油管支持部材で、ねじ19によって気化器カバー10および気化器1の側壁に取り付けられている。20は送油管14の上方で気化器1の側壁および気化器カバー10に取り付けられ気化器1の温度を検出する温度検出器、21は炎孔5の近傍に配置された点火装置、22は炎検知棒である。
【0005】
このように構成された液体燃料燃料装置において、装置に設けられた電源スイッチ(図示せず)がONされると、電熱ヒータ2が通電されて気化器1の側壁を加熱し、温度検出器20により液体燃料16の気化に必要な温度、例えば200〜300℃が検出されるまで予熱される。予熱が終了すると、燃焼用送風機12が駆動されて空気供給路13に燃焼用空気が送られ、ノズル11から気化室1aに供給される。同時に、燃料ポンプ17が駆動されて送油管14の先端部材14bの噴出口14cから一次空気比(=供給空気量/理論空気量)が0.8程度になる量の液体燃料16が気化室1aに供給される。
【0006】
供給された液体燃料16は、燃焼用空気の流れにより微粒化して予熱された気化器1の熱により気化する。気化した液体燃料16は、絞り部3を通過する際に燃焼用空気と混合されて濃度分布が均一になり、その後、気化燃料と燃焼用空気との混合気は、混合板8の底面に設けられた複数個の穴を通ることで整流される。この時、混合板8の側壁の効果によりバーナヘッド4の上下方向の流速分布が均一になる。そして、混合気はバーナヘッド4の炎孔5上で点火装置21により着火され、一次火炎23および二次火炎24を形成する。燃焼開始後は、保炎リング9等により火炎から熱回収されて気化器1が加熱されるので、電熱ヒータ2の通電は停止される。そして、電源スイッチがOFFされると、液体燃料16の供給が停止されてバーナヘッド4の火炎は消火され、その後燃焼用送風機12の駆動が停止されて液体燃料燃焼装置の運転が停止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の液体燃料燃焼装置は、バーナヘッド4の火炎の消火時において、燃料ポンプ17の駆動が停止してから気化器1の冷却のために駆動している燃焼用送風機12が停止するまでに、送油管14特にノズル部14Aが高温となっている気化器1からの輻射熱などにより温度上昇し、管内に残っている液体燃料16が膨張して気化室1a内へ噴出あるいは垂れ落ちてしまうことがあり、この液体燃料16が冷却のための燃焼用送風機12からの風に乗って気化器1から外部に排出され、臭いの元となっていた。
【0008】
そこで、送油管14のノズル部14Aの先端部を除く外周を、熱伝導率の低い材料からなる遮熱カバーで覆い、送油管14の温度上昇を抑え、臭いの発生を防止するというものが既に提案されており、その一例として図5にそれを示す。
【0009】
この液体燃料燃焼装置は、図5に示すように、送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dから噴出口14cの近傍を除くノズル部14Aの外周に、筒状の遮熱カバー35を設け、遮熱カバー35とともに送油管14のノズル部14Aを気化器1に設置したものである。この遮熱カバー35は、例えばステンレスなどの熱伝導率の低い材料からなり、そのノズル部14Aに対向する内径は遮熱カバー35の内周面とノズル部14Aの外周面との間に空隙Gが形成されるようにノズル部14Aの外径よりも大きく形成され、位置決め膨出部14dに対向する遮熱カバー35の基部35aは、周面が位置決め膨出部14dに対応するようにテーパー状に形成されている。
【0010】
そして、消火時において、高温になっている気化器1からの輻射熱などがノズル部14Aの外周に設けられた遮熱カバー35によって遮熱され、ノズル部14Aの温度上昇を抑えて、ノズル部14Aの管内に残っている液体燃料16の膨張を抑制し、気化室1a内への噴出あるいは垂れ落ちを防いで、臭いの発生を防止する。
【0011】
しかしながら、このような液体燃料燃焼装置は、特に長時間の燃焼継続時に送油管14の噴出口14cから噴出された液体燃料16の飛沫16aが噴出口14cに付着し、表面張力により先端部材14bに沿って流れ、ついには遮熱カバー35の内部に流れて溜まることがある。この遮熱カバー35内に残っている液体燃料16(飛沫16a)がバーナヘッド4の火炎の消火時において、燃料ポンプ17の駆動が停止してから気化器1の冷却のために駆動している燃焼用送風機12が停止するまでの、高温となっている気化器1からの輻射熱などにより遮熱カバー35が温度上昇する際に、緩やかに気化することがあり、この緩やかに気化した液体燃料16が冷却のための燃焼用送風機12からの風に乗って気化器1から外部に排出され、臭いの元となることがあった。よって、上記のように長時間燃焼を継続した後に運転を停止した場合の発生する臭いの問題を根本的に解決することができなかった。
【0012】
また、送油管14の位置決め膨出部14dと対向する遮熱カバー35の基部35aとの間に部品間の寸法的なバラツキや組立上のバラツキによって隙間G1がある場合、長時間の燃焼継続時に遮熱カバー35の内部に溜まった液体燃料16(飛沫16a)が、その隙間G1から燃焼器の外に漏れ出してしまうという問題もあった。
【0013】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、長時間燃焼した後の消火時の臭いの発生を防止するとともに、燃焼器外への液体燃料の漏れを防止できる液体燃料燃焼装置を提供することを目的としたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、先端部にノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の先端部材と遮熱カバーの開口孔とを溶接して、ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したものである。
【0015】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、先端部にノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の先端部材を遮熱カバーの開口孔に圧入して、ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したものである。
【0016】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、送油管のノズル部の基部に遮熱カバーの基部のテーパー状に対応する位置決め膨出部を設け、遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接したものである。
【0017】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆う熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の基部に位置決め膨出部を設けるとともに、遮熱カバーの基部を位置決め膨出部に対応するテーパー状に形成し、遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接してノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の要部の拡大断面図である。なお、図4および図5で説明した従来例と同一部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0019】
図において、35Aは送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dから噴出口14cの近傍を除くノズル部14Aの外周に設けられた筒状の遮熱カバーで、例えばステンレスなどの熱伝導率の低い材料からなり、そのノズル部14Aに対向する内径は、遮熱カバー35Aの内周面とノズル部14Aの外周面との間に空隙Gが形成されるようにノズル部14Aの外径よりも大きく形成され、位置決め膨出部14dに対向する遮熱カバー35Aの基部35aは、周面が位置決め膨出部14dに対応し、かつ位置決め膨出部14dのフランジ部14eに向かって拡径されるようにテーパー状に形成されている。また、送油管14の先端部材14bに対向する遮熱カバー35Aの先端部35bは、その先端に開口孔35cが設けられ、周面が送油管14の先端部材14bに向かって縮径されるようにテーパー状に形成されており、送油管14の先端部材14bと遮熱カバー35Aの先端部35b(開口孔35c)とは、例えば銀ロウや高温ハンダなどによる溶接によって一体的に形成されている。そして、送油管14のノズル部14Aは遮熱カバー35Aとともに気化器1に設置される。
【0020】
このように構成したこの実施の形態1において、装置に設けられた電源スイッチ(図示せず)がONされると、電熱ヒータ2が通電されて気化器1の側壁を加熱し、温度検出器20により液体燃料16の気化に必要な温度、例えば200〜300℃が検出されるまで予熱される。予熱が終了すると、燃焼用送風機12が駆動して空気供給路13に燃焼用空気が送られ、ノズル11から気化室1aに供給される。同時に燃料ポンプ17が駆動し、送油管14の先端部材14bの噴出口14cから一次空気比(=供給空気量/理論空気量)が0.8程度になる量の液体燃料16が気化室1aに供給される。
【0021】
供給された液体燃料16は、燃焼用空気の流れにより微粒化して予熱された気化器1の熱により気化する。気化した液体燃料16は、絞り部3を通過する際に燃焼用空気と混合されて濃度分布が均一になり、その後、気化燃料と燃焼用空気との混合気は、混合板8の底面に設けられた複数個の穴を通ることで整流される。この時、混合板8の側壁の効果によりバーナヘッド4の上下方向の流速分布が均一になる。そして、混合気はバーナヘッド4の炎孔5上で点火装置21により着火され、一次火炎23および二次火炎24を形成する。燃焼開始後は、保炎リング9等により火炎から熱回収されて気化器1が加熱されるので、電熱ヒータ2の通電は停止される。
【0022】
そして、長時間の燃焼を行うと、送油管14の噴出口14cから噴出された液体燃料16の飛沫16aは噴出口14cに付着し、表面張力により送油管14の先端部材14bに沿って流れる。しかしながら、溶接部Hによって送油管14の先端部材14bと遮熱カバー35Aの先端部35bの開口孔35cとの隙間が塞がれているため、遮熱カバー35Aの内部に液体燃料16(飛沫16a)が流れて溜まることが防止される。
【0023】
ついで、電源スイッチがOFFされると、燃料ポンプ17の駆動が停止して液体燃料16の供給が停止され、バーナヘッド4の炎は消火された後、燃焼用送風機12の駆動が停止して液体燃料燃焼装置の運転が停止される。バーナヘッド4の消火後、高温となっている気化器1からの輻射熱などにより遮熱カバー35Aが温度上昇するが、遮熱カバー35A内に液体燃料16(飛沫16a)が溜まっていないため、気化される液体燃料16(飛沫16a)がなく運転停止後の臭いの発生を防ぐ。
【0024】
このように、遮熱カバー35Aを送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dから噴出口14cの近傍を除くノズル部14Aの外周に設け、その遮熱カバー35Aの先端部35b(開口孔35c)と送油管14の先端部材14bとを溶接にて一体的に形成したので、長時間燃焼継続時における送油管14の噴出口14cから噴出された液体燃料16の飛沫16aの遮熱カバー35Aの内部への流れ込みと溜まりとを防止することができる。これにより、消火時における遮熱カバー35A内の液体燃料16(飛沫16a)の気化を防ぐことができ、臭いの発生を防止できる。この効果は消火時に燃焼用送風機も同時に停止させる装置においてより顕著になる。また、液体燃料16が遮熱カバー35A内に流れ込まないため、送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dと対向する遮熱カバー35Aの基部35aとの隙間G1から液体燃料16が燃焼器外へ漏れ出るのを防止することができる。
【0025】
さらに、遮熱カバー35Aの内周面とノズル部14Aの外周面との間に空隙Gが高温となっている気化器1からの熱を完全に断熱するため、遮熱カバー35Aの送油管14のノズル部14Aに対する遮熱効果を一層高めることができる。また、送油管14のノズル部14Aと遮熱カバー35Aが溶接によって一体的に形成されているため、気化器1への取り付けを容易にすることができ、取り付け作業時間を短縮できるとともにコストの低減を図ることができる。
【0026】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2の要部の拡大断面図である。この実施の形態2は、実施の形態1において、遮熱カバー35Aの先端部35bと送油管14の先端部材14bとの溶接部Hを省略するとともに、遮熱カバー35Aの先端部35bの開口孔35cの内径を、送油管14の先端部材14bの外径より小さくなるように形成し、送油管14の先端部材14bを遮熱カバー35Aの先端部35bの開口孔35cに圧入して両者を一体的に形成したものである。
【0027】
このように構成したことにより、実施の形態1にとほぼ同じ作用および効果が得られ、長時間燃焼した後の消火時においても、送油管14の噴出口14cから噴出された液体燃料16の飛沫16aが遮熱カバー35Aの内部に流れて溜まることが防止でき、臭いの発生を防ぎとともに、液体燃料16が燃焼器外へ漏れ出るのを防止することができる。
【0028】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3の要部の拡大断面図である。図において、35Bは送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dから噴出口14cの近傍を除くノズル部14Aの外周に設けられた筒状の遮熱カバーで、例えばステンレスなどの熱伝導率の低い材料からなり、そのノズル部14Aに対向する内径は、遮熱カバー35Bの内周面とノズル部14Aの外周面との間に空隙Gが形成されるようにノズル部14Aの外径よりも大きく形成され、位置決め膨出部14dに対向する遮熱カバー35Bの基部35aは、周面が位置決め膨出部14dのフランジ部14eに向かって拡径されるようにテーパー状に形成されていて、送油管14の位置決め膨出部14dの円弧部14fおよびフランジ部14eと遮熱カバー35Bの基部35aとの隙間G1が例えば銀ロウや高温ハンダなどによって溶接され、その溶接部Jによって一体的に形成されている。そして、送油管14のノズル部14Aは遮熱カバー35Bとともに気化器1に設置される。
【0029】
このように構成したこの実施の形態3においても、実施の形態1で説明した場合と同様に、燃焼を開始し、長時間燃焼を行うと、送油管14の噴出口14cから噴出された液体燃料16の飛沫16aは噴出口14cに付着し、送油管14の先端部材14bに沿って流れ、遮熱カバー35Bの内部に流れるが、溶接部Jによって燃焼器の外に漏れ出るのが防止される。
【0030】
このように、遮熱カバー35Bを送油管14のノズル部14Aの位置決め膨出部14dから噴出口14cの近傍を除くノズル部14Aの外周に設け、その遮熱カバー35Bの基部35aと送油管14の位置決め膨出部14dとの隙間G1を溶接して一体的に形成したので、長時間の燃焼継続により遮熱カバー35Bの内部に流れて溜まった液体燃料16が、燃焼器の外に漏れ出るのを防止することができる。また、溶接部Jによって遮熱カバー35Bと送油管14とが一体的に形成されるため、送油管14のノズル部14Aの取り付けを容易にすることができ、取り付け作業時間を短縮できるとともに、コストの低減を図ることができる。
【0031】
なお、上述の実施の形態3の遮熱カバー35Bの基部35aと送油管14の位置決め膨出部14dとの隙間G1の溶接は、実施の形態1および実施の形態2にも実施することができる。これらの場合も同様の効果を奏する。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、先端部にノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の先端部材と遮熱カバーの開口孔とを溶接して、ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したので、長時間燃焼を行った場合でも遮熱カバーの内部に液体燃料が流れ込んで溜まることを防ぐことができ、遮熱カバー内部の液体燃料による消火時の臭いの発生を防ぐことができる。また、遮熱カバーの内周面とノズル部の外周面との間の空隙が高温となっている気化器からの熱から完全に断熱されるため、ノズル部に対する遮熱効果を一層高めることができる。さらに、溶接による遮熱カバーと送油管のノズル部の一体的な形成により、送油管のノズル部の取り付けを容易に行うことができ、取り付け作業時間を短縮できるとともに、コストの低減を図ることができる。
【0033】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、先端部にノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の先端部材を遮熱カバーの開口孔に圧入して、ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したので、上記と同様の効果を得ることができる。
【0034】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、送油管のノズル部の基部に遮熱カバーの基部のテーパー状に対応する位置決め膨出部を設け、遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接したので、長時間燃焼を行った場合でも遮熱カバーの内部に液体燃料が流れ込んで溜まるのを防ぐことができ、遮熱カバー内部の液体燃料による消火時の臭いの発生を防ぐことができるとともに、長時間燃焼継続による燃焼器外への液体燃料の漏れも確実に防ぐことができる。
【0035】
本発明に係る液体燃料燃焼装置は、液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側にカバーを貫通して気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、気化室内に液体燃料を供給する送油管と、送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆う熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、送油管のノズル部の基部に位置決め膨出部を設けるとともに、遮熱カバーの基部を位置決め膨出部に対応するテーパー状に形成し、遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接してノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したので、長時間の燃焼継続による遮熱カバーの内部に溜まった液体燃料の燃焼器外への漏れを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の要部の拡大断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2の要部の拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3の要部の拡大断面図である。
【図4】 従来の液体燃料燃焼装置の要部の断面で示した構成説明図である。
【図5】 従来の他の液体燃料燃焼装置の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 気化器、1a 気化室、4 バーナヘッド、10 気化器カバー、14 送油管、14A ノズル部、14a 基端部材、14b 先端部材、14d 位置決め膨出部、16 液体燃料、17 燃料ポンプ、35A、35B 遮熱カバー、35a 基部、35b 先端部、35c 開口孔、G1 隙間、H,J 溶接部。
Claims (4)
- 液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側に前記カバーを貫通して前記気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、前記気化室内に前記液体燃料を供給する送油管と、該送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、該先端部に前記ノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、
前記送油管のノズル部の先端部材と前記遮熱カバーの開口孔とを溶接して、前記ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したことを特徴とする液体燃料燃焼装置。 - 液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側に前記カバーを貫通して前記気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、前記気化室内に前記液体燃料を供給する送油管と、該送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆い、先端部および基部がテーパー状に形成され、該先端部に前記ノズル部の先端部材が貫通する開口孔を有する熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、
前記送油管のノズル部の先端部材を前記遮熱カバーの開口孔に圧入して、前記ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したことを特徴とする液体燃料燃焼装置。 - 送油管のノズル部の基部に遮熱カバーの基部のテーパー状に対応する位置決め膨出部を設け、前記遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接したことを特徴とする請求項1または2記載の液体燃料燃焼装置。
- 液体燃料を気化させる気化室を有し、上部に燃焼手段が設けられ、側壁の外周がカバーで覆われた気化器と、基部側にポンプが接続され、先端部側に前記カバーを貫通して前記気化室内に挿入された熱伝導率の高い材料からなる基端部材および熱伝導率の低い材料からなる先端部材を有するノズル部が形成されて、前記気化室内に前記液体燃料を供給する送油管と、該送油管のノズル部の先端部を除く外周を覆う熱伝導率の低い材料からなる筒状の遮熱カバーとを備えてなり、
前記送油管のノズル部の基部に位置決め膨出部を設けるとともに、前記遮熱カバーの基部を前記位置決め膨出部に対応するテーパー状に形成し、前記遮熱カバーの基部と位置決め膨出部との間を溶接して前記ノズル部と遮熱カバーとを一体的に形成したことを特徴とする液体燃料燃焼装置。
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