JP3704286B2 - 酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents
酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は低粘度で低チキソ性の酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より酸化チタンは、着色剤としてシリコーン組成物に添加されてきたが、新しい用途として、例えば薄膜での遮光剤や、逆に反射剤としての要求がある。具体的には、フォトカプラー素子の並列型タイプの反射剤や、LEDの下地反射コーティング等が挙げられる。
これらの要求ニーズに合わせるためには、酸化チタンを多量に添加する必要がある。しかし、従来のようにシリコーンゴム組成物に酸化チタンを多量に添加すると、粘度やチキソ性が高くなり、このため組成物の取扱いが困難で、かつ十分な作業性が得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、酸化チタンを多量に含有するにも拘わらず、低粘度、低チキソ性で取扱いやすく、特に遮光剤や反射剤の用途での作業性が優れた酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するものとして、本発明は、
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン、
(B)ケイ素原子に結合する水素原子を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒、及び
(D)テトラアルコキシシラン及びテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で表面処理した酸化チタン粉末;成分(A)100重量部に対して15重量部以上
を含有してなる酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物、及び該組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン:
成分(A)のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合するアルケニル基を一分子中に少なくとも2個含有するもので、本発明組成物のベースポリマーとして使用される。このアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、一般的には主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のものであるが、これは分子構造の一部に分岐状の構造を含んでいてもよく、また全体が環状体であってもよい。中でも、硬化物の機械的強度等の物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。該アルケニル基は、分子鎖の両末端のみに存在していても、側鎖置換基として分子鎖の途中のみに存在していても、或いは分子鎖の両末端及び分子鎖の途中に存在していてもよい。このようなアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンの代表例としては、例えば、下記一般式(1):
【0006】
【化1】
(式中、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、Xはアルケニル基であり、Yはアルケニル基又はR1であり、nは0又は1以上の整数であり、mは0又は1以上の整数であり、かつ分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有する。)
で表されるジオルガノポリシロキサンが挙げられる。
【0007】
一般式(1)において、R1の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;並びにこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部がフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等の、ハロゲン置換アルキル基、シアノ置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基などが挙げられる。代表的なR1は炭素原子数が1〜10、特に1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基;及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基である。
【0008】
一般式(1)において、Xのアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の通常炭素原子数2〜8程度のものが挙げられ、中でも、ビニル基、アリル基等の低級アルケニル基が好ましい。
【0009】
一般式(1)において、nは0又は1以上の整数であり、mは0又は1以上の整数である。また、n及びmは、10≦n+m≦10,000で、かつ0≦m/(m+n)≦0.2を満たす整数であるのが好ましく、特に50≦n+m≦2,000で、かつ0≦m/(n+m)≦0.05を満足する整数であるのが好ましい。Yはアルケニル基又はR1であり、このアルケニル基としては前記したXで例示したものと同じものが挙げられ、またR1は前記と同じ意味を示すものであるが、分子鎖両末端のケイ素原子に結合する置換基としてのYは、いずれもアルケニル基であることが好ましい。
また、このアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が1〜100,000 P(ポイズ)、特に10〜50,000 P程度のものが好ましい。
【0010】
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:
成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する水素原子(即ち、SiH基)を一分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上含有するもので、架橋剤として使用される。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、直鎖状、分岐状、環状、或いは三次元網状構造の樹脂状物のいずれでもよい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンの代表例としては、例えば、下記平均組成式(2):
HaR2 bSiO(4-a-b)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0<a<2、0.7≦b≦2 かつ 0.8≦a+b≦3、好ましくは0.001≦a≦1.2、0.8≦b≦2 かつ 1≦a+b≦2.7、より好ましくは0.01≦a≦1、1.2≦b≦2 かつ 1.8≦a+b≦2.4を満足する数である。)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
【0011】
平均組成式(2)において、R2の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記一般式(1)のR1として例示したものと同じものが挙げられる。代表的なR2は炭素原子数が1〜10、特に炭素原子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭素原子数1〜3の低級アルキル基;フェニル基;及び3,3,3−トリフルオロプロピル基である。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルぺンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体等;R2(H)SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり、任意にR3SiO1/2単位、R2SiO2/2単位、R(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2単位又はRSiO3/2単位を含み得るシリコーンレジン(但し、式中、Rは前記のR1として例示した非置換又は置換の1価炭化水素基と同様のものである。)等が挙げられる。更には下記式:
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
等で表わされるものが挙げられる。
【0014】
この成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、通常、25℃における粘度が0.002〜10 P、特に0.005〜5 P程度のものが好適に使用される。
【0015】
成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、公知の方法で製造することができ、例えば、下記一般式(3)及び(4):
R2SiHCl2 (3)
R2 2SiHCl (4)
(式中、R2は平均組成式(2)で定義したとおりである。)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種のクロロシラン又はそのアルコキシ誘導体(例えばメトキシ誘導体)を共加水分解するか、或いは該クロロシラン又はそのアルコキシ誘導体と下記一般式(5)及び(6):
R2 3SiCl (5)
R2 2SiCl2 (6)
(式中、R2は平均組成式(2)で定義したとおりである。)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種のクロロシラン又はそのアルコキシ誘導体(例えばメトキシ誘導体)とを一緒に共加水分解して製造することができる。また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、このように共加水分解して得られるポリシロキサンを平衡化反応させて製造したものでもよい。
【0016】
成分(B)の使用量は、成分(A)のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、成分(B)のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)が、通常0.5〜8モルとなるような量、好ましくは1〜5モルとなるような量である。
【0017】
(C)白金族金属系触媒:
成分(C)の白金族金属系触媒は、前記の成分(A)のアルケニル基と成分(B)のSiH基との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するための触媒である。このような白金族金属系触媒としては、周知のヒドロシリル化反応用触媒が使用できる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、
Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、
PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O、
(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)
等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オレフィンコンプレックス;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックス等が挙げられる。
【0018】
成分(C)の使用量は、所謂触媒量でよく、通常、成分(A)及び成分(B)の合計量に対し、白金族金属の重量換算で、0.1〜1,000 ppm、特に0.5〜500 ppm程度でよい。
【0019】
(D)テトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物で表面処理した酸化チタン:
成分(D)の表面処理した酸化チタン粉末は、テトラアルコキシシラン及びテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で酸化チタン微粉末を表面処理したもので、硬化物に主として着色(白色)、遮光性、反射性、耐熱性、機械的特性等を付与又は補強する成分である。
【0020】
▲1▼テトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物
酸化チタン粉末の表面処理に用いるテトラアルコキシシランは、下記一般式(7):
Si(OR3)4 (7)
(式中、R3は独立に非置換又は低級アルコキシ置換のアルキル基である)
で表わされる。
【0021】
一般式(7)において、R3の非置換又は低級アルコキシ置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等の、通常炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜6程度のもの等が挙げられる。
【0022】
このようなテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物としては、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の残存アルコキシ基を有するシロキサン縮合物であればよく、例えば、下記平均組成式(8):
[(OR3)3SiO1/2]K[(OR3)2SiO2/2]L[(OR3)SiO3/2]M[SiO4/2]N (8)
(式中、R3は前記と同じであり、K、L、M及びNは、K+L+M+N=1、0.002≦K≦1、0≦L≦0.998、0≦M≦0.998及び0≦N≦0.35を満足する数である。)
で表わされるもの等が挙げられ、特に代表的なものは、下記一般式(9):
【0023】
【化4】
(式中、R3は前記と同じであり、jは2以上の整数、好ましくは2〜1,000、より好ましくは2〜200の整数である。)
で表わされるものである。このようなテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が150〜100,000のものが好ましく、より好ましくは200〜20,000のものである。
【0024】
この表面処理剤としては、1種又は2種以上のテトラアルコキシシランを単独で使用しても、1種又は2種以上のテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物を単独で使用してもよく、また、テトラアルコキシシランとテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物とを任意の割合で併用して使用してもよい。
【0025】
▲2▼酸化チタン
表面処理に用いる酸化チタン粉末は公知のものでよい。一般的には、ルチル形及びアナターゼ形の2種類があるが、特に電子部品の遮光剤や反射剤の用途にはアルミニウムや有機物等で表面処理されていないものが好ましい。平均粒子径は通常0.05〜10μm程度、好ましくは0.1〜5μm程度でよく、用途により適宜選択することができる。なお、平均粒子径は、通常、例えば電子顕微鏡による測定や、レーザー光回折法による重量平均値(或いはメジアン径)等として求めることができる。
【0026】
表面処理の方法としては、公知の湿式処理法又は乾式処理法を使用することができる。このような表面処理法の具体例としては、前記のテトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物を適当な溶媒に溶解又は分散した後、この溶液又は分散液に酸化チタン粉末を混合し、加熱・乾燥する方法が挙げられる。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。加熱・乾燥の条件は、例えば、80〜200℃で0.5〜10時間程度でよく、この時減圧処理を併用してもよい。
【0027】
別の表面処理方法として、例えば前記成分(A)であるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンの少なくとも一部(通常30重量%以上、特に50重量%以上)と、酸化チタン粉末と、テトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物とを混合した後、該混合物を加熱処理する方法が挙げられる。加熱処理の条件は、例えば80〜200℃で0.5〜10時間程度でよい。このように成分(A)の少なくとも一部と酸化チタン粉末とテトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物とを混合して表面処理する方法は、後述するように成分(A)〜(D)及び必要ならば他の添加剤成分を混合又は混練して本発明の組成物を製造する際に、前記混合又は混練工程において同時に酸化チタン粉末の表面処理が行えるので、省エネルギー及び工程時間短縮等による合理化が図れる点で好ましい。
【0028】
前記のテトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物の使用量は、酸化チタン粉末の比表面積やその他の性状に合わせて適宜調節できるが、通常、酸化チタン粉末100重量部当たり、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部程度でよい。このような表面処理により、酸化チタン粉末の表面にシロキサンの被膜が形成され、シリコーン樹脂成分とのヌレ性(即ち、親和性)が向上し、低粘度、低チキソ性で流動性に富む組成物が得られる。
【0029】
成分(D)の表面処理した酸化チタン粉末の量は、成分(A)のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部当たり、通常15重量部以上、好ましくは15〜300重量部、より好ましくは20〜250重量部、特に好ましくは30〜200重量部である。この量が少なすぎると、遮光性や反射効果が少なくなる場合がある。
【0030】
その他の成分:
本発明の組成物には、前記成分(A)〜(D)以外に、必要に応じて、通常使用されている添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えばヒュームドシリカ、沈降シリカ、ヒュームド二酸化チタン等の補強性無機フィラー;破砕シリカ、溶融シリカ、結晶性シリカ(石英粉)、けい酸カルシウム、酸化第二鉄、カーボンブラック等の非補強性無機フィラー等が挙げられる。これらの無機フィラーの添加量は、(A)〜(D)成分の合計量100重量部当たり、通常0〜200重量部である。
また、後述するように、特に組成物を2液型で使用する場合は、アセチレンアルコールや、アセチレンアルコールのシラン変性誘導体やシロキサン変性誘導体等の硬化抑制剤を添加することができる。
更に、組成物の接着性を向上する目的で、前記成分以外にエポキシ基含有ポリシロキサン化合物やエステルシロキサン化合物を添加することができる。
【0031】
シリコーンゴム組成物及びその硬化物の製造法、用途:
本発明の組成物は、基本的には、前記成分(A)〜(D)及び必要に応じて添加剤成分を混合又は混練することにより製造される。この場合、通常の付加硬化型シリコーンゴム組成物と同様に、例えば、成分(A)の一部、成分(C)及び成分(D)と、成分(A)の残部及び成分(B)というように、前記の成分(A)〜(D)を2液に分け、使用時にこれら2液を混合して硬化させる所謂2液型の組成物としてもよい。他の2液型の組成物としては、酸化チタン粉末を表面処理する際に、成分(A)の少なくとも一部と、酸化チタン粉末と、テトラアルコキシシラン及び/又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物とを混合又は混練し、該混合物又は混練物を加熱処理したものを予め調製し、これを1液とし、他の成分を混合又は混練して別の1液としたものが挙げられる。また、成分(A)〜(D)を少量の硬化抑制剤と共に混合又は混練して所謂1液型の組成物としてもよい。
【0032】
本発明の硬化物は、このようなシリコーンゴム組成物を硬化して得られる。硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば室温でも十分硬化するが、必要に応じ加熱してもよい。
こうして得られる本発明の硬化物は、高い遮光性と反射特性を有しかつ低粘度、低チキソ性であるということから、電気・電子部品の遮光用又は反射用のコーティング剤、ポッティング剤等に利用できる。
【0033】
【実施例】
実施例1
下記式:
【0034】
【化5】
(式中、nはこのシロキサンの25℃における粘度が1、000 cP(センチポイズ)となるような数である。)
【0035】
で表されるビニル基含有直鎖状ジメチルポリシロキサン100重量部、平均粒径0.15μmの酸化チタン粉末(純度98%、石原産業社製)120重量部及びテトラエトキシシラン3重量部を3本ロールで混練した後、プラネタリーミキサーを使用して、この混練物を更に160℃で3時間混練した。次に、この混練物にメチルハイドロジェンポリシロキサン〔ケイ素原子に結合する水素原子(SiH基)の含有量:0.7モル/100g〕8重量部((A)成分中のビニル基に対する(B)成分中のSiH基のモル比:4.5)及び塩化白金酸のオクチルアルコール変性物溶液(白金含有量:2重量%)0.02重量部を加えて撹拌し、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度(25℃での粘度、以下同様)をB型回転粘度計を用いて測定したところ、64P(ポイズ)であった。
【0036】
得られた組成物について、下記方法に従って流動性(フロー値)、硬化物のゴム物性及び他の特性、薄膜の光透過性を測定した。結果を表1に示す。
<流動性(フロー値)>
上記組成物1gをガラス板上に正確に計量し、該ガラス板ごと水平台上に室温で30分間放置し、次いで150℃で30分間加熱硬化させた後、組成物の直径をノギスで測定した。
<硬化物のゴム物性>
上記組成物を150mm×100mm×2mmの金型に流し込み、これを真空脱泡した後、150℃で4時間加熱してシート状の硬化物を得た。この硬化物について、JIS K 6249に準じてゴム物性(硬さ、引張り強さ、伸び)を測定した。なお、硬さはスプリング式硬さ試験機デュローメータータイプAを使用して測定した。
<硬化物の電気特性>
上記組成物を150mm×100mm×1mmの金型に流し込み、これを真空脱泡した後、150℃で4時間加熱し、シート状の硬化物を得た。この硬化物について、JIS K 6249に準じて体積抵抗率を測定した。
<硬化物の耐熱性>
前記ゴム物性の測定に使用したものと同様のシート状の硬化物を250℃で24時間加熱した後の硬さをJIS K 6249に準じて測定した(スプリング式硬さ試験機デュローメータータイプAを使用)。
【0037】
<硬化物の接着性>
上記組成物を、電気・電子部品に用いられる、150mm×100mm×1mmのニッケル、アルミニウム、シリコンの各基板上に流延し、これを真空脱泡した後、150℃で4時間加熱し、シート状の硬化物を得た。得られた硬化物について、これをミクロスパチラを用いて基板から剥ぎ取る際に、凝集破壊(硬化物の断面で破壊したもの)の部分と界面剥離(硬化物と基板との接着界面で破壊したもの)の部分との割合(面積比)を観察し、下記基準で接着性を評価した。
○:凝集破壊率が80%を越えるもので、良好に接着する。
△:凝集破壊率が20〜80%のもので、接着する。
×:凝集破壊率が20%未満のもので、殆ど接着しない(容易に剥離する)
。
<薄膜の遮光性(光透過率)>
離型剤をコーティングしたガラス板上に各厚さのスペーサーを置き、上記組成物をポッティング、真空脱泡した後、150℃で4時間硬化して得られた厚さ50μm、100μm又は200μmの薄膜について、分光光度計により800nmでの光透過率を測定(リファレンスは空気)した。
【0038】
実施例2
テトラエトキシシランに代えてテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(SiO2含有量:40重量%)[コルコート(株)製、商品名エチルポリシリケート40T]2重量部を使用した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、60P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0039】
実施例3
テトラエトキシシランに代えてテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物[重量平均分子量(Mw):788]2重量部を使用した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、61P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】
実施例4
酸化チタン粉末を60重量部に減量した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、41P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0041】
実施例5
酸化チタン粉末を20重量部に減量した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、25P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0042】
比較例1
テトラエトキシシランを添加しなかった以外は実施例1と同様にして付加反応型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、400P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0043】
比較例2
テトラエトキシシランに代えて下記一般式:
【0044】
【化6】
(式中、x及びyは、x+yが平均値で30となる数である。)
で示されるシロキシシラザン化合物28重量部を使用した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、375P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0045】
比較例3
テトラエトキシシランに代えて、ヘキサメチルジシラザン3重量部を使用した以外は実施例1と同様にして、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、280P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0046】
比較例4
酸化チタン粉末を10重量部に減量した以外は実施例1と同様にして付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を得た。この組成物の粘度をB型回転粘度計を用いて測定したところ、37P(ポイズ)であった。
次に、得られた組成物について、実施例1に記載した方法に従って各種性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】
本発明の組成物は、酸化チタン粉末を多量に含有するにも拘わらず、低粘度、低チキソ性で取扱いやすい上、経時による変化も少ない。また流動性に富んでいるので、特に遮光剤や反射剤の用途での作業性が優れており、コーティングした製品の特性向上、信頼性向上が期待される。
Claims (2)
- (A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサン、
(B)ケイ素原子に結合する水素原子を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒、及び
(D)テトラアルコキシシラン及びテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で表面処理した酸化チタン粉末;成分(A)100重量部に対して15重量部以上
を含有してなる酸化チタン充填付加反応硬化型シリコーンゴム組成物。 - 請求項1に記載のシリコーンゴム組成物を硬化して得られる硬化物。
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