JP3704107B2 - 映像データ再生装置及び映像データ再生方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、映像データを記録する映像データ記録方法に関する。また、この発明は、映像データを格納した映像データ記憶媒体に関する。さらに、この発明は、映像データを再生する映像データ再生装置及び映像データ再生方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、高密度記録メディアとしてＤＶＤ（Digital Versatile Disk）が開発され、このメディアに主映像データに加えて、音声及び字幕等の副映像データを記録する方式として、ＤＶＤビデオ方式が規定されている。
【０００３】
現在、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度の主映像データ及び副映像データを光ディスク等の記録媒体に記録する方式が検討されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記した高解像度の主映像データ及び副映像データは合成された上、高解像度に対応した高解像度モニタに出力される。ところが、標準モニタ（ＮＴＳＣモニタ）が普及している現状では、高解像度の主映像データ及び副映像データの合成データは標準解像度にコンバートされてから、つまりダウンコンバートされてから標準モニタに出力されることになる。
【０００５】
副映像データは、急峻なエッジを含むデータであるため、ダウンコンバードにより画質が劣化しやすい。即ち、上記した高解像度のデータの標準モニタへの出力方法によると、標準モニタに表示された副映像データの画質が落ちる恐れがある。
【０００６】
そこで、本発明の目的は、高解像度の副映像データを標準モニタに出力する際の不具合を改善することが可能な映像データ再生装置及び映像データ再生方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の映像データ再生装置及び映像データ再生方法は、以下のように構成されている。
【００１０】
（１）この発明の映像データ再生装置は、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段と、前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定する指定手段と、前記指定手段による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定手段による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させる出力制御手段とを備えている。
【００１１】
（２）この発明の映像データ再生方法は、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段とを備えた装置において適用される映像データ再生方法であって、前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定し、前記指定による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【００１３】
図１は、この発明の一実施の形態に係る映像データ記録装置の概略構成を示すブロック図である。この映像データ記録装置は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データをあわせて記録するものである。
【００１４】
図１に示すように、映像データ記録装置は、ＨＤビデオ・エンコーダ１、ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２、サブピクチャ・エンコーダ３、システム化処理部４、及び記録部５を備えている。
【００１５】
ＨＤビデオ・エンコーダ１は、高解像度主映像データ、即ち第１の解像度の主映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第１の解像度の主映像データをシステム処理部４に供給する。ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２は、高解像度副映像データ、即ち第１の解像度の副映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第１の解像度の副映像データをシステム化処理部４に供給する。サブピクチャ・エンコーダ３は、標準解像度副映像データ、即ち第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第２の解像度の副映像データをシステム化処理部４に供給する。システム化処理部４は、ＨＤビデオ・エンコーダ１、ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２、及びサブピクチャ・エンコーダ３から供給される各映像データを、夫々に定められた所定の単位でパケット化し、多重化して、システムストリームデータを生成する。記録部５は、システム化処理部４で生成されたシステムストリームデータをディスク（情報記憶媒体）６に記録する。
【００１６】
図２は、映像データ記録装置による映像データ記録処理を示すフローチャートである。つまり、このフローチャートは、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データの記録処理を説明するフローチャートである。
【００１７】
図２に示すように、第１の解像度の主映像データ及び前記第１の解像度の副映像データに加えて、前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データを圧縮し（ＳＴ１１）、圧縮されたデータを所定の単位でパケット化するとともに多重化し（ＳＴ１２）、多重化されたデータを記録する（ＳＴ１３）。
【００１８】
上記説明した映像データ記録処理は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データをあわせて記録する。よって、この映像データ記録処理により記録された映像データが、後述する再生処理により再生されたとき、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタには高解像度の主映像データ及び副映像データを表示することができ、さらに、標準モニタには標準解像度の主映像データ及び副映像データを不具合無く表示することができる。特に、従来問題となっていた副映像データの劣化を防止することができる。
【００１９】
図１に示すディスク６は、例えば第１の領域６ａ及び第２の領域６ｂを備える。第１の領域６ａには、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データから生成されたシステムストリームデータが格納される。一方、第２の領域６ｂには、システムストリームデータの再生に必要な管理情報が格納される。
【００２０】
このディスク６には、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データがあわせて記録される。よって、このディスク６に記録された映像データが、後述する再生処理により再生されたとき、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタには高解像度の主映像データ及び副映像データを表示することができ、さらに、標準モニタには標準解像度の主映像データ及び副映像データを不具合無く表示することができる。特に、従来問題となっていた副映像データの劣化を防止することができる。
【００２１】
図３は、この発明の一実施の形態に係る映像データ再生装置の概略構成を示すブロック図である。この映像データ再生装置は、例えば、上記した映像データ記録装置による映像データ記録処理により記録された映像データを再生するものである。
【００２２】
図３に示すように映像データ再生装置は、デ・マルチプレクサ７、ＨＤビデオ・デコーダ８、サブピクチャ・デコーダ９、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０、ダウン・コンバータ１１、第１合成処理部１２、第２合成処理部１３、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４、標準モニタ１５、ディスクドライブ部１６、チューナー部１７、出力指定部１８、出力指定メモリ１９、及びメイン制御部２０を備えている。
【００２３】
映像データ獲得手段として機能するディスクドライブ部１６は、ディスク６に格納されたシステムストリームデータ及び管理情報を読出し、システムストリームデータをデ・マルチプレクサ７に供給する。即ち、ディスクドライブ部１６は、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データをデ・マルチプレクサ７に供給する。同様に、映像データ獲得手段として機能するチューナー部１７は、放送信号から、システムストリームデータを読出し、デ・マルチプレクサ７に供給する。即ち、チューナー部１７は、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データをデ・マルチプレクサ７に供給する。
【００２４】
デ・マルチプレクサ７は、ディスクドライブ部１６又はチューナー部１７から供給されるシステムストリームデータから、第１の解像度の主映像ストリームデータ、第１の解像度の副映像ストリームデータ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像ストリームデータを分離する。さらに、デ・マルチプレクサ７は、第１の解像度の主映像ストリームデータをＨＤビデオ・デコーダ８に供給し、第２の解像度の副映像ストリームデータをサブピクチャ・デコーダ９に供給し、第１の解像度の副映像ストリームデータをＨＤサブピクチャ・デコーダ１０に供給する。
【００２５】
ＨＤビデオ・デコーダ８は、第１の解像度の主映像ストリームデータをデコードし、第１の解像度の主映像データを生成する。サブピクチャ・デコーダ９は、第２の解像度の副映像ストリームデータをデコードし、第２の解像度の副映像データを生成する。ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０は、第１の解像度の副映像ストリームデータをデコードし、第１の解像度の副映像データを生成する。
【００２６】
ダウン・コンバータ１１は、ＨＤビデオ・デコーダ８で生成された第１の解像度の主映像データを第２の解像度の主映像データに変換する。即ち、ダウン・コンバータ１１は、映像データの解像度を落とす。
【００２７】
第１合成処理部１２は、ＨＤビデオ・デコーダ８で生成された第１の解像度の主映像データと、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０で生成された第１の解像度の副映像データを合成し、第１の合成映像データを生成する。第２合成処理部１３は、ダウン・コンバータ１１で生成された第２の解像度の主映像データと、サブピクチャ・デコーダ９で生成された第２の解像度の副映像データを合成し、第２の合成映像データを生成する。
【００２８】
第１合成処理部１２の出力は高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４に入力されるように構成されており、第２合成処理部１３の出力は標準モニタ１５に入力されるように構成されている。即ち、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４には、第１の解像度の主映像データと第１の解像度の副映像データを合成した第１の合成映像データが表示される。標準モニタ１５には、第２の解像度の主映像データと第２の解像度の副映像データを合成した第２の合成映像データが表示される。
【００２９】
出力指定部１８は、第１の合成映像データ及び第２の合成映像データのうちのどちらか一方の合成映像データの出力を指定する。具体的には、出力指定部１８は、ユーザにより高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４が選択されたときに、第１の合成映像データ（高解像度映像データ）の出力を指定し、ユーザにより標準モニタ１５が選択されたときに、第２の合成映像データ（標準解像度映像データ）の出力を指定する。出力指定メモリ１９は、出力指定部１８により指定された情報を記憶する。
【００３０】
メイン制御部２０は、映像データ再生装置の各ブロックを制御するものである。例えば、メイン制御部２０は、出力指定メモリ１９に記憶された情報に基づき、第１の合成処理部及び第２の合成処理部のうちの一方だけから合成データを出力させる。両方から同時に合成データを出力する場合に比べて、電力消費量を減らすことができる。また、第１の合成映像データだけを出力する場合には、サブピクチャ・デコーダ９及びダウン・コンバータ１１の動作を停止させ、さらに電力消費量を減らすこともできる。同様に、第２の合成映像データだけを出力する場合には、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０の動作を停止させ、さらに電力消費量を減らすこともできる。
【００３１】
図４は、映像データ再生装置による映像データ再生処理を示すフローチャートである。図４に示すように、ディスク又は放送信号から、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データが獲得され（ＳＴ２１）、これら獲得された映像データがデコードされる（ＳＴ２２）。デコードされた第１の解像度の主映像データ、及びデコードされた第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成処理が実行され、デコードされた第１の解像度の主映像データが第２の解像度の主映像データに変換され、この変換された第２の解像度の主映像データ、及びデコードされた第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成処理が実行される（ＳＴ２３）。
【００３２】
第１の解像度の主映像データ及び第１の解像度の副映像データを合成した第１の合成データが要求されていれば（ＳＴ２４、ＹＥＳ）、この第１の合成データを出力させる（ＳＴ２５）。これに伴い、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４に、高解像度映像データが表示される。一方、第２の解像度の主映像データ及び第２の解像度の副映像データを合成した第２の合成データが要求されていれば（ＳＴ２６、ＹＥＳ）、この第２の合成データを出力させる（ＳＴ２７）。これに伴い、標準モニタ１５に、標準映像データが表示される。
【００３３】
上記した映像データ再生装置及び映像データ再生処理は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張としての高解像度ＤＶＤディスクの映像データを高解像度ＴＶモニタに表示するときは、高解像度映像データと高解像度副映像データを合成して出力する。また、標準モニタに表示するときは、高解像度映像データを解像度変換した標準映像データと標準副映像データを合成し出力することで、副映像データの画質劣化を防ぐことが出来る。
【００３４】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【００３５】
【発明の効果】
この発明によれば、高解像度の副映像データを標準モニタに出力する際の不具合を改善することが可能な映像データ再生装置及び映像データ再生方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施の形態に係る映像データ記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図２】この発明の一実施の形態に係る映像データ記録処理を示すフローチャートである。
【図３】この発明の一実施の形態に係る映像データ再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図４】この発明の一実施の形態に係る映像データ再生処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１…ＨＤビデオ・エンコーダ
２…ＨＤサブピクチャ・エンコーダ
３…サブピクチャ・エンコーダ
４…システム化処理部
５…記録部
６…ディスク（情報記憶媒体）
７…デ・マルチプレクサ
８…ＨＤビデオ・デコーダ
９…サブピクチャ・デコーダ
１０…ＨＤサブピクチャ・デコーダ
１１…ダウン・コンバータ
１２…第１合成処理部
１３…第２合成処理部
１４…高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ
１５…標準モニタ
１６…ディスクドライブ部
１７…チューナー部
１８…出力指定部
１９…出力指定メモリ
２０…メイン制御部
【発明の属する技術分野】
この発明は、映像データを記録する映像データ記録方法に関する。また、この発明は、映像データを格納した映像データ記憶媒体に関する。さらに、この発明は、映像データを再生する映像データ再生装置及び映像データ再生方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、高密度記録メディアとしてＤＶＤ（Digital Versatile Disk）が開発され、このメディアに主映像データに加えて、音声及び字幕等の副映像データを記録する方式として、ＤＶＤビデオ方式が規定されている。
【０００３】
現在、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度の主映像データ及び副映像データを光ディスク等の記録媒体に記録する方式が検討されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記した高解像度の主映像データ及び副映像データは合成された上、高解像度に対応した高解像度モニタに出力される。ところが、標準モニタ（ＮＴＳＣモニタ）が普及している現状では、高解像度の主映像データ及び副映像データの合成データは標準解像度にコンバートされてから、つまりダウンコンバートされてから標準モニタに出力されることになる。
【０００５】
副映像データは、急峻なエッジを含むデータであるため、ダウンコンバードにより画質が劣化しやすい。即ち、上記した高解像度のデータの標準モニタへの出力方法によると、標準モニタに表示された副映像データの画質が落ちる恐れがある。
【０００６】
そこで、本発明の目的は、高解像度の副映像データを標準モニタに出力する際の不具合を改善することが可能な映像データ再生装置及び映像データ再生方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の映像データ再生装置及び映像データ再生方法は、以下のように構成されている。
【００１０】
（１）この発明の映像データ再生装置は、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段と、前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定する指定手段と、前記指定手段による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定手段による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させる出力制御手段とを備えている。
【００１１】
（２）この発明の映像データ再生方法は、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段とを備えた装置において適用される映像データ再生方法であって、前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定し、前記指定による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【００１３】
図１は、この発明の一実施の形態に係る映像データ記録装置の概略構成を示すブロック図である。この映像データ記録装置は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データをあわせて記録するものである。
【００１４】
図１に示すように、映像データ記録装置は、ＨＤビデオ・エンコーダ１、ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２、サブピクチャ・エンコーダ３、システム化処理部４、及び記録部５を備えている。
【００１５】
ＨＤビデオ・エンコーダ１は、高解像度主映像データ、即ち第１の解像度の主映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第１の解像度の主映像データをシステム処理部４に供給する。ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２は、高解像度副映像データ、即ち第１の解像度の副映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第１の解像度の副映像データをシステム化処理部４に供給する。サブピクチャ・エンコーダ３は、標準解像度副映像データ、即ち第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データを所定の圧縮方法で圧縮し、圧縮された第２の解像度の副映像データをシステム化処理部４に供給する。システム化処理部４は、ＨＤビデオ・エンコーダ１、ＨＤサブピクチャ・エンコーダ２、及びサブピクチャ・エンコーダ３から供給される各映像データを、夫々に定められた所定の単位でパケット化し、多重化して、システムストリームデータを生成する。記録部５は、システム化処理部４で生成されたシステムストリームデータをディスク（情報記憶媒体）６に記録する。
【００１６】
図２は、映像データ記録装置による映像データ記録処理を示すフローチャートである。つまり、このフローチャートは、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データの記録処理を説明するフローチャートである。
【００１７】
図２に示すように、第１の解像度の主映像データ及び前記第１の解像度の副映像データに加えて、前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データを圧縮し（ＳＴ１１）、圧縮されたデータを所定の単位でパケット化するとともに多重化し（ＳＴ１２）、多重化されたデータを記録する（ＳＴ１３）。
【００１８】
上記説明した映像データ記録処理は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データをあわせて記録する。よって、この映像データ記録処理により記録された映像データが、後述する再生処理により再生されたとき、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタには高解像度の主映像データ及び副映像データを表示することができ、さらに、標準モニタには標準解像度の主映像データ及び副映像データを不具合無く表示することができる。特に、従来問題となっていた副映像データの劣化を防止することができる。
【００１９】
図１に示すディスク６は、例えば第１の領域６ａ及び第２の領域６ｂを備える。第１の領域６ａには、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データから生成されたシステムストリームデータが格納される。一方、第２の領域６ｂには、システムストリームデータの再生に必要な管理情報が格納される。
【００２０】
このディスク６には、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張として高解像度主映像データ及び高解像度副映像データを記録する際、標準解像度副映像データがあわせて記録される。よって、このディスク６に記録された映像データが、後述する再生処理により再生されたとき、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタには高解像度の主映像データ及び副映像データを表示することができ、さらに、標準モニタには標準解像度の主映像データ及び副映像データを不具合無く表示することができる。特に、従来問題となっていた副映像データの劣化を防止することができる。
【００２１】
図３は、この発明の一実施の形態に係る映像データ再生装置の概略構成を示すブロック図である。この映像データ再生装置は、例えば、上記した映像データ記録装置による映像データ記録処理により記録された映像データを再生するものである。
【００２２】
図３に示すように映像データ再生装置は、デ・マルチプレクサ７、ＨＤビデオ・デコーダ８、サブピクチャ・デコーダ９、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０、ダウン・コンバータ１１、第１合成処理部１２、第２合成処理部１３、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４、標準モニタ１５、ディスクドライブ部１６、チューナー部１７、出力指定部１８、出力指定メモリ１９、及びメイン制御部２０を備えている。
【００２３】
映像データ獲得手段として機能するディスクドライブ部１６は、ディスク６に格納されたシステムストリームデータ及び管理情報を読出し、システムストリームデータをデ・マルチプレクサ７に供給する。即ち、ディスクドライブ部１６は、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データをデ・マルチプレクサ７に供給する。同様に、映像データ獲得手段として機能するチューナー部１７は、放送信号から、システムストリームデータを読出し、デ・マルチプレクサ７に供給する。即ち、チューナー部１７は、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データをデ・マルチプレクサ７に供給する。
【００２４】
デ・マルチプレクサ７は、ディスクドライブ部１６又はチューナー部１７から供給されるシステムストリームデータから、第１の解像度の主映像ストリームデータ、第１の解像度の副映像ストリームデータ、及び前記第１の解像度より低い第２の解像度の副映像ストリームデータを分離する。さらに、デ・マルチプレクサ７は、第１の解像度の主映像ストリームデータをＨＤビデオ・デコーダ８に供給し、第２の解像度の副映像ストリームデータをサブピクチャ・デコーダ９に供給し、第１の解像度の副映像ストリームデータをＨＤサブピクチャ・デコーダ１０に供給する。
【００２５】
ＨＤビデオ・デコーダ８は、第１の解像度の主映像ストリームデータをデコードし、第１の解像度の主映像データを生成する。サブピクチャ・デコーダ９は、第２の解像度の副映像ストリームデータをデコードし、第２の解像度の副映像データを生成する。ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０は、第１の解像度の副映像ストリームデータをデコードし、第１の解像度の副映像データを生成する。
【００２６】
ダウン・コンバータ１１は、ＨＤビデオ・デコーダ８で生成された第１の解像度の主映像データを第２の解像度の主映像データに変換する。即ち、ダウン・コンバータ１１は、映像データの解像度を落とす。
【００２７】
第１合成処理部１２は、ＨＤビデオ・デコーダ８で生成された第１の解像度の主映像データと、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０で生成された第１の解像度の副映像データを合成し、第１の合成映像データを生成する。第２合成処理部１３は、ダウン・コンバータ１１で生成された第２の解像度の主映像データと、サブピクチャ・デコーダ９で生成された第２の解像度の副映像データを合成し、第２の合成映像データを生成する。
【００２８】
第１合成処理部１２の出力は高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４に入力されるように構成されており、第２合成処理部１３の出力は標準モニタ１５に入力されるように構成されている。即ち、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４には、第１の解像度の主映像データと第１の解像度の副映像データを合成した第１の合成映像データが表示される。標準モニタ１５には、第２の解像度の主映像データと第２の解像度の副映像データを合成した第２の合成映像データが表示される。
【００２９】
出力指定部１８は、第１の合成映像データ及び第２の合成映像データのうちのどちらか一方の合成映像データの出力を指定する。具体的には、出力指定部１８は、ユーザにより高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４が選択されたときに、第１の合成映像データ（高解像度映像データ）の出力を指定し、ユーザにより標準モニタ１５が選択されたときに、第２の合成映像データ（標準解像度映像データ）の出力を指定する。出力指定メモリ１９は、出力指定部１８により指定された情報を記憶する。
【００３０】
メイン制御部２０は、映像データ再生装置の各ブロックを制御するものである。例えば、メイン制御部２０は、出力指定メモリ１９に記憶された情報に基づき、第１の合成処理部及び第２の合成処理部のうちの一方だけから合成データを出力させる。両方から同時に合成データを出力する場合に比べて、電力消費量を減らすことができる。また、第１の合成映像データだけを出力する場合には、サブピクチャ・デコーダ９及びダウン・コンバータ１１の動作を停止させ、さらに電力消費量を減らすこともできる。同様に、第２の合成映像データだけを出力する場合には、ＨＤサブピクチャ・デコーダ１０の動作を停止させ、さらに電力消費量を減らすこともできる。
【００３１】
図４は、映像データ再生装置による映像データ再生処理を示すフローチャートである。図４に示すように、ディスク又は放送信号から、第１の解像度の主映像データ、第１の解像度の副映像データ、及び第１の解像度より低い第２の解像度の副映像データが獲得され（ＳＴ２１）、これら獲得された映像データがデコードされる（ＳＴ２２）。デコードされた第１の解像度の主映像データ、及びデコードされた第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成処理が実行され、デコードされた第１の解像度の主映像データが第２の解像度の主映像データに変換され、この変換された第２の解像度の主映像データ、及びデコードされた第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成処理が実行される（ＳＴ２３）。
【００３２】
第１の解像度の主映像データ及び第１の解像度の副映像データを合成した第１の合成データが要求されていれば（ＳＴ２４、ＹＥＳ）、この第１の合成データを出力させる（ＳＴ２５）。これに伴い、高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ１４に、高解像度映像データが表示される。一方、第２の解像度の主映像データ及び第２の解像度の副映像データを合成した第２の合成データが要求されていれば（ＳＴ２６、ＹＥＳ）、この第２の合成データを出力させる（ＳＴ２７）。これに伴い、標準モニタ１５に、標準映像データが表示される。
【００３３】
上記した映像データ再生装置及び映像データ再生処理は、現行ＤＶＤビデオ規格の拡張としての高解像度ＤＶＤディスクの映像データを高解像度ＴＶモニタに表示するときは、高解像度映像データと高解像度副映像データを合成して出力する。また、標準モニタに表示するときは、高解像度映像データを解像度変換した標準映像データと標準副映像データを合成し出力することで、副映像データの画質劣化を防ぐことが出来る。
【００３４】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【００３５】
【発明の効果】
この発明によれば、高解像度の副映像データを標準モニタに出力する際の不具合を改善することが可能な映像データ再生装置及び映像データ再生方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施の形態に係る映像データ記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図２】この発明の一実施の形態に係る映像データ記録処理を示すフローチャートである。
【図３】この発明の一実施の形態に係る映像データ再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図４】この発明の一実施の形態に係る映像データ再生処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１…ＨＤビデオ・エンコーダ
２…ＨＤサブピクチャ・エンコーダ
３…サブピクチャ・エンコーダ
４…システム化処理部
５…記録部
６…ディスク（情報記憶媒体）
７…デ・マルチプレクサ
８…ＨＤビデオ・デコーダ
９…サブピクチャ・デコーダ
１０…ＨＤサブピクチャ・デコーダ
１１…ダウン・コンバータ
１２…第１合成処理部
１３…第２合成処理部
１４…高解像度（ＨＤ）ＴＶモニタ
１５…標準モニタ
１６…ディスクドライブ部
１７…チューナー部
１８…出力指定部
１９…出力指定メモリ
２０…メイン制御部
Claims (4)
- 第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、
前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、
前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、
前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、
前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、
前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、
前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段と、
前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定する指定手段と、
前記指定手段による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定手段による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させる出力制御手段とを備えたことを特徴とする映像データ再生装置。 - 前記獲得手段は、
映像データ記憶媒体から、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを読み出し、これらデータを獲得することを特徴とする請求項１に記載の映像データ再生装置。 - 前記獲得手段は、
放送信号から、第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを読み出し、これらデータを獲得することを特徴とする請求項１に記載の映像データ再生装置。 - 第１の解像度の主映像データ、前記第１の解像度の副映像データ、及び前記第１の解像度より解像度が低い第２の解像度の副映像データを獲得する獲得手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の主映像データをデコードする第１のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第１の解像度の副映像データをデコードする第２のデコード手段と、前記獲得手段により獲得した前記第２の解像度の副映像データをデコードする第３のデコード手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データ、及び前記第２のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の副映像データを合成する第１の合成手段と、前記第１のデコード手段によりデコードされた前記第１の解像度の主映像データを前記第２の解像度の主映像データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された前記第２の解像度の主映像データ、及び前記第３のデコード手段によりデコードされた前記第２の解像度の副映像データを合成する第２の合成手段とを備えた装置において適用される映像データ再生方法であって、
前記第１の合成手段により合成される第１の合成データ、及び前記第２の合成手段により合成される第２の合成データのうちの一方のデータの出力を指定し、
前記指定による第１の合成データの出力指定に基づき前記第３のデコード手段の動作及び前記変換手段の動作を停止し前記第１の合成手段から第１の合成データを出力させ、前記指定による第２の合成データの出力指定に基づき前記第２のデコード手段の動作を停止し前記第２の合成手段から第２の合成データを出力させることを特徴とする映像データ再生方法。
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