以下、図面を参照してこの発明による情報再生装置及び情報再生方法の実施の形態を説明する。
まず初めにこの発明における特徴の全体を概観し、各特徴間の関係を説明する。次に、本明細書で注目する中心的技術内容である“HDメニュー用オーディオオブジェクト(AOB)制御”に関するポイントを説明した後、具体的な実施形態の説明を行う。
この発明は下記の(1)〜(3)の適宜な組み合わせで実施される。
(1)メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内にHDMENU_AOBヘッダ情報、メニュー用オーディオオブジェクトAOBを有し、HDMENU_AOBヘッダ情報は、HDMENU_AOBの終了アドレスAOB_EA、HDMENU_AOBのエントリポイント数AOB_EP_Ns、HDMENU_AOBの属性AOB_ATR、および第1〜第5までのHDMENU_AOBのエントリポイント先頭アドレスAOB_1ST_EP、AOB_2ND_EP、AOB_3RD_EP、AOB_4TH_EP、AOB_5TH_EPで構成される。
(2)HD用プログラムチェーンPGCカテゴリ情報HDVMGM_PGC_CAT内に音声情報選択フラグ(2ビット)を有する。音声情報選択フラグが‘00b’である場合、メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生は停止し、メニュー用ビデオオブジェクトHDVMGM_VOB内のオーディオを再生することを示す。音声情報選択フラグが‘01’である場合、メニュー用ビデオオブジェクトHDVMGM_VOB内のオーディオは無視され、メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生を続けることを示す。音声情報選択フラグが‘11b’である場合、メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生を開始することを示す。
(3)上記HD用PGCカテゴリ情報(HDVMGM_PGC_CAT)内には上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内に指定されたエントリポイントの開始番号、終了番号も記録されており、上記開始終了番号によってメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの繰り返し再生位置を決定している。
本明細書ではビデオデータ、副映像(サブピクチャ)データ、音声データ、グラフィックデータを総称してビデオオブジェクトと呼び、ビデオオブジェクトとビデオオブジェクトの管理データを総称してコンテンツと言う言葉で表現する。また、違いを明確にするために従来のDVDビデオコンテンツをSD(Standard Definition)コンテンツ、下記の(A)〜(G)の特徴を持ったこの発明実施形態対象のコンテンツをHD(High Definition)コンテンツと言う言葉を使って使い分ける。
《全体の特徴説明》
〔1〕ユーザが使い難い。またはユーザが使い易いコンテンツを作成するにはオーサリングが複雑である問題点を解決する。
(A)タイトル中断時の中断位置情報制御方法
〔ポイント1〕
リジューム情報への保存・廃棄ルールを現行DVDビデオ規格に対して変更し、図48に示す情報再生装置のメモリ部122内に記録するリジューム情報の書き換え・変更禁止・情報内容の破棄処理に対して細かく制御可能とする。
〔ポイント2〕
情報再生装置のメモリ部122内に記録するリジューム情報が書き替えられた場合には、次のリジューム情報に対する制御指示が来るまで保持する。例えば、従来のDVDビデオ規格では後述するJumpTTやJumpVTS_TTあるいはJumpVTS_PTTコマンドが実行された場合には、上記のリジューム情報内容を消す決まりがあったが、この発明ではそれを変更し、上記のコマンドが実行された後でもリジューム情報の内容を保持し、(A1)に示した問題点の一部を解消する。
〔ポイント3〕
(A1)に示した問題点の対策として、図24に示すように各PGCに対してRSM(リジューム:Resume:再生再開)命令(画面上の選択による命令)や例えばユーザ指定に対応して実行されるResume()ファンクション(再生装置が行うコマンド)による再生再開が許可されるか否かを示すリジューム許可フラグ(Resume permission Flag=RSM許可フラグ)を新たに設定する。具体的な内容として、後述するCallSSコマンドを実行する時に、このRSM許可フラグが‘0b’に設定されていればリジューム情報の内容を更新し、‘1b’に設定されていれば更新を禁止する。
例えば(A1)で説明した例では、ボーナスコンテンツが含まれるPGCに対してリジューム情報の更新を禁止することにより、情報再生装置のメモリ部122内に記録されたリジューム情報はその前に中断された特定映像タイトルに対するリジューム情報が保持されることになる(詳細は後述する)。
〔ポイント4〕
(A2)に示した問題点の対策として、図35に示すようにプログラムチェーン情報PGCIの中に新たにプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51を設定し、リジュームシーケンス情報を記録する。このプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に記載されたリジュームシーケンス情報はメニュー画面から該当するタイトルのPGCに戻った直後に実行されるコマンド列(コマンドの連続的な繋がり順序)を意味している。メニュー画像から中断されたタイトルに対応したPGCに戻り、リジューム情報に基づいて再生を開始する前には必ずこのリジュームシーケンス情報の有無を確認する。
リジュームシーケンス情報が無い場合には、リジューム情報に基づき中断位置からの再生を開始する。
もし、リジュームシーケンス情報がある場合には、リジュームシーケンス情報で指定された場所から再生を開始する。
例えば(A2)に示した問題点の対策として、プログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に記録されたリジュームシーケンス情報内に、“ゲームの区切り目の位置情報”をリジューム情報に書き替えるコマンドを設定しておくことで、メニュー画面から戻った直後にゲームの区切り目から再生を開始させることが出来る(詳細内容は後述する)。
再生を中断した位置を示す情報としてセル番号、セルの先頭位置に配置されたナビパックのアドレス情報、PGC再生制御状況、VTS(ビデオタイトルセット:Video Title Set)番号、タイトルドメイン内でのタイトル番号TTN(このタイトル番号の値はSPRM(4)の値として格納される)、タイトルドメイン内でのVTS内のタイトル番号VTS_TTN(この値はSPRM(5)の値として格納される)、タイトルドメイン内でのタイトルのPGC番号TT_PGCN(SPRM(6))、1個のシーケンシャルPGCのタイトルに対するパートオブタイトル番号PTTN(SPRM(7))、選択状態でのハイライトのボタン番号HL_BTNN(SPRM(8))がリジューム情報として記録される。上記のようにメニュー画像から中断されたタイトルに対応したPGCに戻って来た場合に限らず、リジューム情報の少なくとも一部が変化する場合など、例えばSPRM(8)の情報に関連してハイライト位置情報が変わるなどの状況が変化した場合でも、必ずリジュームシーケンス情報の最後まで処理を実行するように設定している。
図106はリジューム処理の一例を示す。
リジューム処理は基本的に次のように行なわれる。
(1)(RSM許可フラグが許可状態であるPGC内で)CallSS命令、Menu_Call()操作のいずれかを実行。RSMIが更新され、メニューが再生される。
(2)JumpTT命令の実行(RSM許可フラグが禁止状態であるPGCにジャンプ)。PGCが再生される
(3)(RSM許可フラグが禁止状態であるPGC内で)CallSS命令、Menu_Call()操作のいずれかを実行。RSMIは更新されず、メニューが再生される。
(4)RSM命令の実行。RSMIを使用してRSM_CMDが実行され、中断した箇所、あるいはRSM_CMDsにより指定された部分からPGCがリジュームされる。
PGC再生順番:
0)リジュームコマンドフェーズ(RSM情報の更新が許可されているTT_DOM内のPGCのみ)はPGCの再生がリジューム再生として再開される時、リジュームコマンド領域内のナビゲーションコマンドを実行する。PGCの再生がリジューム再生以外として再開される時、このフェーズは実行されない。
1)プレコマンドフェーズ
プレコマンド領域内でナビゲーションコマンドを実行する。
2)再生初期化フェーズ
シーケンシャル再生、ランダム再生、シャッフル再生の何れかであるPG再生モードを処理する。
a)シャッフルモードを初期化する。
b)PGC_AST_CTLTとPGC_SPST_CTLTを用いてオーディオ/サブピクチャを選択する。
3)プログラム再生フェーズ
PG再生モードに応じてプログラムを再生する。
プログラムの各セルについて、次のステップが実行される。
a)(EVOBUスチルを含む)セル再生
b)セルスチル
c)セルコマンド
4)ループカウントフェーズ
PG再生モードに応じてフェーズ3から再開される。
PG再生モードはPGC一般情報を参照。
5)PGCスチルフェーズ(ランダム、シャッフル再生に対してのみ)
PGC内のスチルタイムバリューに応じてPGCスチルが実行される。
スチルタイムバリューはPGC一般情報を参照。
PGCスチルはPGC実行モードがシーケンシャル再生のPGCにはセットされない。
6)ポストコマンドフェーズ
ポストコマンド領域内でナビゲーションコマンドを実行する。
7)ネクストリンクフェーズ
Next_PGCNが有効の場合、Next_PGCNによるPGCの実行に移り、そうでない場合はStop Stateに移る。
Next_PGCNはPGC一般情報を参照。
注1:フェーズ2〜フェーズ5は再生制御ブロックを構成する。
注2:フェーズ3)のステップa)、フェーズ3)のステップb)、フェーズ5)以外の全てのフェーズのステップにおいて、
実行時間はフェーズ3)のステップc)以外は0である。フェーズ3)のステップc)について、実行時間は0.5秒以下である。
カウンタモード内のナビゲーションタイマと一般パラメータはフローズンされる。
ユーザ操作は実行されない。実際には、フェーズ3)のステップa)、あるいはフェーズ5)まで操作は延期される。
注3:関連する情報がPGCIに記述されている場合のみ、各フェーズは実行される。
〔管理情報記録場所〕
リジューム情報を管理する情報の配置場所について第1の実施形態では図23に示すようにHDビデオタイトルセット・プログラムチェーン情報テーブル(HDVTS_PGCIT)412内のHDVTS_PGCIサーチポインタ412b内のHDVTS_PGCカテゴリ(HDVTS_PGC_CAT)内にRSM許可フラグ(リジューム情報の更新許可フラグ)を持たせている。
また、他の実施形態(第2の実施形態)では図33、図34に示すようにプログラムチェーン・一般情報(PGC_GI)50内のRSM&AOBカテゴリ(RSM&AOB_CAT)内にRSM許可フラグ(リジューム情報の更新許可フラグ)を持たせている。
また、(A2)の問題を解決する特徴(A)に関する〔ポイント4〕に示したタイトルのPGCに戻った直後に実行されるコマンド列(コマンドの連続的な繋がり順序)を示すリジュームシーケンス情報は、図35に示すようにリジューム(RSM)コマンドシーケンスとしてプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内にRSMコマンド(RSM_CMD)514が並んで配置される。また、プログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に配置されたRSMコマンド(RSM_CMD)514の数情報であるRSM_CMD_Nsは図36に示すようにプログラムチェーン・コマンドテーブル情報(PGC_CMDTI)510内に記録されている。
〔管理情報内容〕
RSM許可フラグ(リジューム情報の更新許可フラグ)とは該当するHDVTS_PGCの再生を開始した段階でレジューム情報の内容を更新するか(該当するPGCの再生状況に合わせてレジューム情報を逐次更新して行くか)否かを示す。すなわち、上記のフラグが‘0b’の場合はレジューム情報の更新を行い、‘1b’の場合はレジューム情報の更新を行わず、その前に再生したHDVTS_PGC(この発明のビデオタイトルセット内の対応したプログラムチェーン)の再生中断した情報を保持しておく処理を行う。
RSMコマンド(RSM_CMD)514内の具体的なデータ構造は図36に示すように、1個のコマンド毎に“8バイト分”の領域を割り当てられており、この“8バイト分”の領域内にコマンド内容が記録される。
(B)表示用言語設定
〔ポイント1〕
(B1)に示した問題点を解決するため、コンテンツ内でメニュー記述言語コードが設定できる画面を提供できるようにする。具体的には情報記憶媒体の挿入直後に最初に表示可能なファーストプレイPGC(FP_PGC)でメニュー記述言語コードの設定を可能とする。ユーザの画面上の選択で上記メニュー記述言語コートが設定できるコンテンツに対応するため、FP_PGCは1個のVOB(ビデオオブジェクト:Video Object)を持てるようにし、このVOBは言語選択メニューにのみ使用可能とする。コンテンツが1言語しかサポートしない場合や、現状のメニュー記述言語コードの値を自動的に継承するコンテンツの場合には、FP_PGCはメニュー画面用のVOBを持たないこともある。メニュー記述言語コードの値を自動的に継承するコンテンツの例としては、自動的に情報再生装置の持っているSPRM(0)の値とHDのDVDビデオコンテンツがサポートする言語とを自動的に比較し、一致したらメニュー記述言語コードをそれに合わせるなどの実施形態がある。この場合には、自動的に比較するコマンド処理シーケンスであるリジュームシーケンス情報の情報がFP_PGCに関する管理情報であるFP_PGCI(ファーストプレイプログラムチェーン情報:First Play Program Chain Information:図4)内に記録されている。
更に、このFP_PGCに対する制限条件として1個以下のセルを持てる(VOBがある時には1個のセルを規定し、メニュー記述言語コード選択用画面を持たないコンテンツの場合にはVOBを持たないので、対応してFP_PGCの中にセルを含まない)構造にする。また、このFP_PGCではプログラムのシーケンシャル再生のみを許し、パレンタルブロック構造やマルチシーン構造を禁止する。更に、このFP_PGC内で使用可能なストリームとして1個のみ(1個または0個)のオーディオストリームの使用を許可すると共に、サブピクチャ(副映像)ストリームの使用を禁止し、その代わり後述するグラフィックユニットGUの使用を導入する。
このため、この発明の実施の形態では複数のメニュー記述言語コードに対応してそれぞれメニュー記述言語コードを選択する画面を作る必要が無くなり、コンテンツ作成時のオーサリング作業が簡素化される。その結果、オーサリング作業時間が短縮される分コンテンツの販売価格を低下できる。
プログラムチェーン情報(PGCI)はPGCの表示を制御するナビゲーションデータである。PGCは基本的にはPGCIとEVOBsからなるが、EVOBがなく、PGCIのみからなるPGCも存在する。PGCIのみからなるPGCは表示条件を決定し、表示を他のPGCに転送するために使われる。PGCI番号はVMGM_LU、VTSM_LU、VTS_PGCIT内のPGCIサーチポインタに対して‘1’から順に割り振られている。PGC番号はPGCIと同じである。PGCがブロック構造であったとしても、ブロック内のPGCNはPGCIサーチポインタ内の連続番号と一致する。
PGCはドメインと目的とに応じて4つのタイプに分類される。PGCIのみの構造、PGCIとEVOBの構造は、ファーストプレイPGC(FP_PGC),ビデオマネージャメニューPGC(VMGM_PGC)、ビデオタイトルセットメニューPGC(VTSM_PGC)、タイトルPGC(TT_PGC)に適用可能である。VMGスペース内のFP_DOMドメインに記載されたPGCはFP_PGCであり、1つのPGCのみ存在する。FP_PGCには次の制約がある。
1)1つのEVOB内にセルが存在しない場合と、複数のセルが存在する場合が許される。
2)PG再生モードに関して、“プログラムのシーケンシャル再生”のみ許される。
3)パレンタルブロックは許されていない。
4)言語ブロックは許されていない。
FP_PGCM_EVOBはメニュー言語の選択のために使われるエンハンスドビデオオブジェクトEVOBである。VMGM_EVOBSはボリュームアクセスをサポートするメニューに使われるエンハンスドビデオオブジェクトEVOBsの集合である。EAOBSはバックグランド音楽等のために使われるエレメンタリーオーディオオブジェクトの集合である。
PGCは記述場所と目的に応じて4つに分類される。ここで、VMG内に記述されるファーストプレイPGC(FP_PGC)は、ディスクへの最初のアクセス時に初期条件のセットと、FP_PGCメニュー(あれば)を再生するために自動的に実行される。
システムメニューは記述されるドメインに応じて分類され、FP_DOM内に記述される言語メニューは言語ユニット内のメニュー上に再生されるメニューの言語を選択する。
〔ポイント1−1〕
次に、メニュー関係の変形例を説明する。
メニューとは選択項目(ボタン)を含む表示イメージである。システムメニューは特定のユーザ操作に対して予め決められたメニューである。コンテンツプロバイダにより自由に作られるメニューは各タイトル毎に記録される。メニューのためのボタンはグラフィック、ボタンパターン、あるいはグラフィックユニット内のハイライト情報により作られる。ユーザにより確定された時に実行されるコマンドはボタンの上に記載される。システムメニューは各種ドメイン内に存在する。FP_DOM内に存在するシステムメニューは言語メニューであり、言語ユニット内のメニューに表示されるメニュー言語を選択する。ユーザ操作によりFP_DOM内の言語メニューを呼び出す機能は無い。しかし、このメニューはファーストプレイPGCが再生される時、自動的に再生される。
FP_DOM内の言語メニューは次の特徴を有する。
1)FP_PGCは言語セレクションのみに使われる言語メニューFP_PGCM_EVOBを持つ。
2)この言語メニューにより言語が決定されると、VMGメニュー、各VTSメニュー内の言語ユニットを選択するために言語(コード)が使用される。
言語選択用のメニューの一例を図77に示す。〔ポイント2〕
(B1)に示した問題点を解決するため、後述するように新たにSetM_LCDコマンドを定義する。このSetM_LCDコマンドによりSPRM(0)の値が変更可能となる。このSetM_LCDコマンドは後述するようにSetSystemのコマンド領域内に含まれ、FP_PGCの中でしか使用できない。具体的なコマンド内容としてはゼネラルパラメータもしくはSetM_LCD内で指定できる特定な値により言語コードとしてSPRM(0)の値を設定する。
〔ポイント3〕
(B2)に示した問題点を解決するため、ユーザが設定したメニュー記述言語コードを保持できるように、ユーザのみが変更設定を可能としコマンドによる変更が不可能なメニュー記述言語コードを格納する場所としてSPRM(21)を新たに設定すると共に、従来から存在したSPRM(0)の位置付けを若干変更する。すなわち、情報再生装置に設定されたパラメーターとして初期設定メニュー言語(Initial Menu Language)の格納場所としてSPRM(21)を新たに定義する。このSPRM(21)はユーザのみが変更設定可能なプレーヤ設定言語であり、コンテンツのプログラム内のコマンドでは変更不可能とする。
そして、SPRM(0)の位置付けを“再生中のカレントメニュー言語”の格納場所に変更する。このSPRM(0)はユーザによる変更設定と共にコンテンツ内のコマンドによる変更設定の両方に対応可能にする。その結果、(B2)の所で説明したコマンドによりSPRM(0)が変更されても、ユーザが設定したメニュー記述言語コードが保持でき、ユーザへの不快感や余計な負担を掛けずに済む。
〔具体的なSPRM(0)とSPRM(21)の関係説明〕
SPRM(0)とSPRM(21)との関係を説明するため、情報再生装置(プレーヤ)内に情報記憶媒体を挿入した直後の動作の一例を示す。ファーストプレイPGC(FP_PGC)の処理を実行する前に、最初にユーザが情報再生装置に対して設定したメニュー記述言語コードである初期設定メニュー言語SPRM(21)の値をSPRM(0)にコピーする。
FP_PGCの中にSetM_LCDのコマンドが存在していれば、そのコマンドに従ってSPRM(0)の値を変更できるが、(B2)の問題点回避のためにSPRM(0)の値はSPRM(21)からコピーされた値が保持されていることが望ましい。仮にこの情報記憶媒体に記録されたコンテンツ内のSetM_LCDコマンドによりSPRM(0)がSPRM(21)とは異なる値に書き換えられたとしても、SPRM(21)の値が保持されているので、次に別の情報記憶媒体が装着されるとSPRM(0)の値がSPRM(21)の値に自動的に書き換えられるので、次の情報記憶媒体装着後には(B2)の問題点が回避できる。例えば、FP_PGC内にメニュー用VOBが存在せず、言語選択用メニューが図6に示したHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312内に存在する場合には、上記SPRM(0)の値に対応したHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312が選択される。SPRM(21)の値はあくまでも情報再生装置の動作が停止している段階でユーザによってのみ変更が可能であるが、ユーザによってSPRM(21)の値が書き換えられている時でもSPRM(0)の値は同時には書き換えられず従来の値のまま保持される。
〔情報再生装置内のパラメータ情報記録場所〕
図48に示す情報再生装置内のシステムブロック図においてメモリ部122内に‘0’から‘21’までのシステムパラメータSPRMを格納する領域が割り当てられている。このSPRM(0)に再生中のカレントメニュー言語コード情報が、SPRM(21)に初期設定メニュー言語コード情報が記録される。
〔オブジェクト情報記録場所〕
図1の(e)に示すようにメニュー記述言語コードが設定できる画面をファーストプレイPGC用言語選択メニューVOBS(FP_PGCM_VOBS)35の領域に記録する。また、このオブジェクト情報(ビデオデータ)は図2に示すようにHD_FPPGC.HDVという名前の単独ファイルとして独立させる。
〔管理情報記録場所〕
図4に示すようにHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内のファーストプレイPGCI(FP_PGCI)にメニュー記述言語コードが設定できる言語選択用メニューに対する管理情報が記録されている。
〔2〕ユーザに対するコンテンツ表現力が不足している箇所
(C)静止画のシームレス再生
〔ポイント1〕
従来のDVDコンテンツでも動画間のシームレス接続は保証されている。従って、上記(C1)と(C2)に示した問題点を解決するため、静止画が記録されたVOBS(ビデオオブジェクトセット:Video Object Set)に対してもVOBの中身を動画が記録されたVOBSと同じイメージで定義することで、従来の動画間のシームレス接続と同様に静止画から動画へのシームレス接続(C1)と静止画のマルチアングル再生(C2)を保証できる所に特徴がある。
〔ポイント2〕
〔ポイント1〕の考え方を実現する具体的な方法を以下に説明する。シームレス再生を保証するE−STD(Extended System Target Decoder)モデルを適用するため、静止画が記録されたIピクチャの間の期間に“仮想アクセスユニット”を設定する所に特徴がある。アクセスユニットの設定方法として、この発明実施形態ではビデオフレームの期間またはビデオフレームの整数倍の期間を単位として静止画を開始するIピクチャと次のIピクチャとの間の間隔をアクセスユニットの期間毎に仮想的に細かく時間分割する。そして、情報再生装置は、仮想アクセスユニット毎に静止画が繰り返し再生表示されているものと仮想的に見なす。静止画のデコーダに入力されるタイミングを示すDTS(Decoding Time Stamp)と静止画が表示されるタイミングを示すPTS(Presentation Time Stamp)は静止画1枚毎にあらかじめ設定されており、1ビデオフレーム期間はNTSC(National Television System Committee)方式とPAL(Phase Alternation by Line)方式で決まっているので、“仮想アクセスユニット”の境界位置のタイミングを容易に算出できる。このように静止画像に対してもアクセスユニットを設定することで(C1)の問題点が解決される。すなわち、このアクセスユニットの境界位置で図48に示す分離部103、ビデオデコーダ部111、副映像デコーダ部112、オーディオデコーダ部114に設定されるSTCの値を切り替えて静止画から動画へのシームレス接続再生を可能にする。
静止画から動画へのシームレスな再生接続が保証されれば、ユーザは快適にコンテンツの観賞が出来るばかりでなく、コンテンツプロバイダとしてもユーザへの表現力が向上する。また、従来のDVDビデオのオブジェクト構造を実質的に変更すること無く、仮想的な定義の変更のみで静止画から動画へのシームレス接続表示が可能になるため、従来DVDビデオのオーサリングツールを大部分利用可能となりこの発明を製品化する際の媒体価格上昇を最大限に抑えられる。
〔ポイント3〕
(C1)の問題点を解決するポイントの一つとして静止画を含むVOBUに対する規定(制約)を〔ポイント2〕の内容に合わせて下記のように修正する。すなわち、“仮想アクセスユニット”の整数個で1個のVOBUを構成するように仮想的に設定する。その結果、各静止画のVOBUの表示期間はビデオフレームの整数倍となる。前記のように規定(制約)することで静止画から動画への切り替えタイミングは必ずビデオフレームの境界タイミングと一致するので切り替わり時の画面の乱れが防止できるとともに(インターレースされたフィールド表示では無く、隙間が埋められたフレームで表示できるので)切り替え直前・直後の画面を鮮明に表示できる。
VAU(ビデオアクセスユニット:Video Access Unit)内には静止画を示すIピクチャが1個存在し、IVAU(仮想VAU:Imaginary Video Access Unit)内ではIピクチャを含まないので、IVAU内にはビデオデータが存在しないことになる。VAU1からIVAU15までで構成されるVOBUとVAU16からIVAU30までで構成されるVOBUには1個のみのIピクチャが存在している。この発明実施形態では同一VOBU内に複数のIピクチャを持つことを禁止し、必ず1個のVOBU内には1個以下のIピクチャを持つように規定(制約)している。また、MPEG2の規格に準拠してIピクチャの後ろにシーケンスエンドコードを配置しているので、このようにIピクチャを含むVOBU内には必ず1個のシーケンスエンドコードを持つ(すなわちIピクチャとシーケンスエンドコードを別のVOBU内に分けること無く、両者を必ず同一のVOBU内に含ませる)ように規定(制約)する。
また、同一VOBU内ではIVAUに先行して必ず先にVAUが(仮想的に)配置した構造を取る。このようにVOBU内で先頭位置にVAUが配置された(仮想的な)構造にすることにより動画から静止画への切り替えを行った場合に、高速でVAU内のIピクチャのデコードが可能となり、動画から静止画へのシームレス再生が可能となる。
IVAU30からIVAU45により構成されるVOBU内にはビデオデータ(Iピクチャ)を含まない。内部にビデオデータを持たないVOBUの定義も可能とする。
〔ポイント4〕
(C2)の問題点を解決する手段として静止画オブジェクトに対してIVAUを仮想的に定義するとともに、下記に示す方法によりILVU(Interleaved Unit)内への静止画データ(静止画オブジェクト)の配置を可能にする。すなわち、(C2)で説明したように現行DVDビデオにおける『ILVB(Interleaved Block)を構成するセル内のビデオデータへのシーケンスエンドコードの配置を禁止』と言う制約を緩める。そして、VOBがILVU内に使われる場合には、1個以上のシーケンスエンドコードを持つVOBに対して1個のVOBU内の再生期間をビデオフレームの整数倍とし、各VOBU内にはビデオデータとして唯一のIピクチャを持つか又はビデオデータを持たない構造とするという制約を掛ける。更に、Iピクチャが含まれるVOBU内には1個のシーケンスエンドコードを持たせると共に、ILVU内の最初のVOBUには必ずビデオデータ(静止画を記録したIピクチャ)を持たせる。ユーザ指示などによりアングルを切り替えた直後には、必ず対応したアングルのILVUの先頭位置へアクセスされるので、ILVUの最初のVOBUに必ずビデオデータを持たせることでアングル切り替え時の静止画表示までの時間短縮が可能となる。
〔オブジェクト情報記録場所〕
図1の(f)のタイトル用ビデオオブジェクト領域(HDVTSTT_VOBS)43の中に上記仮想アクセスユニットが定義される静止画データが記録される。また、この領域は図2のVTS00102.HDVファイルを構成する。
〔管理情報記録場所〕
上記仮想アクセスユニットが定義される静止画データを管理する管理情報は図1の(f)のHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41内に存在し、この領域は図2のVTGS00100.IFOファイル内にまとまっている。上述したようにビデオフレームの期間またはビデオフレームの整数倍の期間を単位として仮想的に細かく時間分割して仮想的にアクセスユニットの期間を設定するので、実際の仮想アクセスユニットの境界位置は計算上で算出することになる。
(D)セルコマンドを含むセルのシームレス再生
〔ポイント1〕
従来のSDのDVDビデオではセルコマンドを持つセル間のシームレス再生を保証しなかったのに対して『セルコマンドを実行するセルに対してもマルチアングルなどの分岐点を持たない場合にはセル間のシームレス再生を保証』する所に特徴がある。すなわち、ビデオ再生においてマルチアングル等の分岐点を持たない限りにおいて(セルコマンドを実行する場合においても)可能な限り次のセルのビデオ再生を連続して開始することとし、それを可能にするための手段として前のセルの再生が完了した後、0.5秒以内に次のセルの再生を開始できるようにコンテンツの物理的配置などを工夫している。
〔ポイント2〕
また、セルコマンドを実行するセルに対してもセル間のシームレス再生が保証されている箇所に関してはオブジェクト(ビデオデータ)の管理情報の中に下記のように明記する。図38に示したセル再生情報(C_PBI)530内のセルカテゴリ情報C_CATには図示してないがシームレス再生フラグ、インターリーブ配置フラグ、STC不連続フラグ、セル再生モード情報が存在する。
セルコマンドを実行するセルに対してもセル間のシームレス再生が保証されている箇所に関してシームレス再生フラグに対して『セルはシームレスに再生すべき』と設定し、インターリーブ配置フラグに対しては『連続ブロック内に存在している』と設定し、STC不連続フラグに対しては『STCのリセットは不要』と設定し、セル再生モードに対しては『連続再生』と設定する。
〔ポイント3〕
従来のSDのDVDビデオでは各セルの再生終了時にセルコマンドのセットの中から1コマンドを選択して実行することになっているが、前記制約を撤廃して、セルコマンドの実行は必ずしもセルの再生終了時の実行に限らないこととする。また、1個のセルに対するセルコマンドの実行は1コマンドのみに限らず、複数のコマンドを順次(シーケンシャルに)実行できるようにしている。すなわち、図38に示すように、HDのDVDビデオでは1個のセルに対する管理情報のセル再生情報(C_PBI)内にセルコマンド開始番号情報(C_CMD_SN)とセルコマンド連続数情報(C_CMD_C_Ns)を持たせている。
図35に示すようにプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内にセルコマンド(C_CMD)513がシーケンシャルに配置されている。セルコマンド開始番号情報C_CMD_SNにより複数配置されているセルコマンド(C_CMD)513列の内、上から何番目のセルコマンドからコマンドを実行するかを示し、そこから順次(シーケンシャルに)何個のコマンドを連続して実行するかをセルコマンド連続数情報C_CMD_C_Nsが示している。
(E)ハイライト情報と副映像間のアンマッチ対策
〔ポイント1〕
(E1)の問題点を解決するため“グラフィックユニット”と言う独立したストリームを新たに定義し、そのグラフィックユニット内に同時にハイライト情報と(従来“副映像”が持っていた)グラフィックデータの両方を持たせ、副映像情報と分離することで、上記(E1)で説明したように、副映像情報の表示期間に左右されることなく、コンテンツ製作者は、イメージ通りのコンテンツが作成でき、自由度が向上し、結果ユーザへ多彩なコンテンツを提供することができる。
また、グラフィックユニットとして16:9のHD画像、16:9のSD画像、4:3のSD画像、レターボックスのSD画像及びパンスキャンのSD画像のそれぞれに対応した5種類が設定可能でそれぞれの種類に応じて5種類のサブストリームIDが設定可能となっている。
従来のSDのDVDビデオコンテンツではナビパック内のPCI記録領域内にハイライト情報を記録していたのに対し、この発明実施形態のHDのDVDビデオコンテンツでは上記ハイライト情報の記録位置をグラフィックユニットGRU内に移し、1画面内に同時に24個までのボタン設定を可能とする。また、各ボタンに対して256色まで指定でき、選択時のハイライトなどで色の変更が可能である。さらに、256階調までのグラデーションによるコントラストのミキシングも表現できる。
図84は再生制御情報PCIの内容を示す。PCIはEVOBユニットEVOBUの再生を制御するためのナビゲーションデータであり、3つのデータ、PCI_GI:PCIジェネラル情報、NSML_AGLI:ノンシームレス用アングル情報、RECI:レコーディング情報からなる。プレーヤはリザーブは見ない。PCIはナビゲーションパックNV_PCK内のPCIパケットPCI_PKT内に記述される。各EVOBU毎に内容が更新される。従来はナビゲーションパック内にHLIがあった。本実施形態では、HLIをグラフィックユニット内に移し、ナビゲーションパック内のこれをリザーブとし、HLI情報の記録を禁止した(両方にHLIがあると正常に作動しないので、PCI内はHLI情報の記録を禁止した)。図84は図39(c)に示すナビパックa3に存在するPCIのデータ構造を示す。従来のDVD−Video規格では、図84内のリザーブ領域内にHLIが存在したが、図84ではその領域をリザーブとして、HLI情報の記録を禁止している。それにより、HLI情報をグラフィックユニット内のみに記録可能として、管理・制御の容易性を確保している。〔ポイント2〕
(E2)に示した問題点を解決するため、従来の副映像ストリームに対する配色数を増やす代わりに上記の“グラフィックユニット”内のグラフィックデータに対する使用可能な配色数を256色(8ビットによる色表現)とする。その結果、鮮やかな色彩を持ったグラフィックユニット画像をユーザに表示可能となり、ユーザへの表示インパクトが向上すると共にユーザがメニュー選択し易くなる。
〔ポイント3〕
(E3)に示した問題点を解決するため、上記の“グラフィックユニット”内にグラフィックデータとマスクデータを持たせ、両者共に表示パターンをビットマップ状に設定可能とすることで任意の形状を設定できるようにした。その結果、星形や楕円形のハイライト情報指定領域(任意のボタン形状)が作成可能となり、従来のSDのDVDコンテンツよりも遙かに見栄えの良い画面が提供できる。
〔ポイント4〕
(E4)に示した問題点を解決するため、上記の“グラフィックユニット”内にマスクデータを持たせ、このマスクデータとして画面内の互いに離れた複数領域(ホットスポット)を同時に設定可能とした。つまり、ハイライト情報の各ボタンに対してマスキングデータを重ねて設定できる構造にした。その結果、画面内の互いに離れた複数領域に対して同一のURLを設定できるPC画面やインターネットのホームページ画面と比べて見劣りがせず、ユーザに取って使い易いメニュー画面を提供できる。
〔ポイント5〕
グラフィックストリーム
エンハンスドビデオオブジェクト(EVOB)は再生データとナビゲーションデータの一部を含む。EVOB内に含まれるナビゲーションデータは再生制御情報PCIと、データ検索情報DSIである。再生データはビデオデータ、オーディオデータ、副映像データである。EVOBSはEVOBの集合である。EVOBはEVOBUsからなるセルに分割される。EVOBUはナビゲーションパック、オーディオパック、ビデオパック、グラフィックパック、副映像パックを含む。
グラフィクストリームはEVOB内で完了している。最後のグラフィックユニット(GRU)の最後のPTMはEVOB_V_E_PTMで記述される時間以下である。グラフィック再生はGRUが記録されているセル内のみで有効である。最初のGRUのPTMはEVOB_V_S_PTMで記述される時間以上である。グラフィックストリーム内部のどのGRUのPTMは先行するGRUのPTMより大きい。なお、「完了している」の定義は、1)各ストリームの開始は各アクセスユニットの最初のデータから始まる、2)各ストリームの終了は各アクセスユニットで揃っている、である。従って、各ストリームの最後のデータを含むパック長は2048バイト以下である場合、その長さは調整される。
〔オブジェクト情報記録場所〕
下記の4箇所内にグラフィックユニットを記録できる。
(1)図1の(e)のファーストプレイPGC用言語選択メニューVOBS(FP_PGCM_VOBS)35の領域で図2のHD_FPPGC.HDVファイル内にまとまっている。
(2)図1の(e)のメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVMGM_VOBS)32の領域で図2のHD_VMG01.HDVファイル内にまとまっている。
(3)図1の(f)のメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVTSM_VOBS)42の領域で図2のVTS00100.HDVファイル内にまとまっている。
(4)図1の(f)のタイトル用ビデオオブジェクト領域(HDVTSTT_VOBS)43の領域で図2のVTS00101.HDVやVTS00102.HDVファイル内にまとまっている。
〔オブジェクト情報内のデータ構造〕
図39の(d)に示すように16:9のHD画像、16:9のSDワイド画像、4:3のSD画像、レターボックスのSD画像、パンスキャンのSD画像のそれぞれに対応した5種類のストリームに別々に記録される。
また、図41、図42に示すようにグラフィックユニットGU内部はハイライト情報(HIL)b2とマスクデータb3、グラフィックデータb4から構成される。
〔管理情報記録場所〕
PGC内に配置するグラフィックユニットのストリームに関する制御情報を図33、図34のPGC・グラフィックユニットストリーム・制御テーブルPGC_GUST_CTLT内に持たせる。
〔管理情報内容〕
HDビデオマネージャのメニュー内に含まれるグラフィックユニットに関する管理情報として図4に示すようにHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内にHDVMGMのグラフィックユニットストリーム数情報HDVMGM_GUST_NsとHDVMGMのグラフィックユニットストリーム属性情報HDVMGM_GUST_ATRを持つ。
また、HDVTS(HDのビデオタイトルセット)内に含まれるグラフィックユニットに関する管理情報は図21に示すように、グラフィックユニットストリーム数情報と属性情報がHDVTS内のメニュー画面とタイトル(表示映像)に分かれてそれぞれHDVTSM_GUST_Ns、HDVTSM_GUST_ATR、HDVTS_GUST_Ns、HDVTS_GUST_ATRTの情報として記録されている。
PGC内に配置するグラフィックユニットのストリームに関する制御情報が記録されるPGC・グラフィックユニットストリーム・制御テーブルPGC_GUST_CTLT内の情報は図33、図34に示すように4種類の各画像(16:9のHD画像、16:9のSD画像、4:3のSD画像、レターボックスのSD画像)に対応してそれぞれ別領域に記録する。
(F)メニュー画面切り替え表示時のオーディオデータ再生
〔ポイント1〕
(F)に示した問題点を解決するため、メニューに対応した独自のオーディオデータ格納場所を設定する。メニューを表示するPGCの再生開始時間に同時にこの独自のオーディオデータの再生表示を開始する。また、一連のメニュー表示が完了するなどオーディオデータの再生が不要となる(例えばVTSの)PGCの再生が開始すると同時に、オーディオデータの再生表示を停止する。メニュー表示する前に事前にオーディオデータを図48のメモリ部122内にコピーしておき、ユーザがメニューを遷移しながら表示している期間の間、メモリ部122にコピーしたオーディオデータを連続的に繰り返し再生し続ける。メモリ部122にコピー可能なオーディオデータの最大容量を8MBと設定している。圧縮オーディオデータの転送レートが例えば384Kbpsの場合には8MBの最大容量が有れば2.5分に相当するオーディオデータの格納が可能となる。
〔ポイント2〕
従来のSD用DVDビデオで存在したビデオ用VOBS内に記録されているオーディオデータと上記に示した独自のオーディオデータ間の選択再生指示が可能なようにオーディオデータの選択指定情報をPGCの管理情報であるPGCI内に持たせた所にも特徴がある。その結果、コンテンツプロバイダはメニューを切り替えても連続再生されるオーディオデータと、各メニュー毎に最適に設定されたオーディオデータの選択が指定でき、コンテンツプロバイダのユーザへの表現力が向上する。
〔ポイント3〕
図19に示すように、メニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33(図1(e))内に複数のメニュー用AOB#1〜#nを記録する代わりに、図56に示すように唯一のメニュー用オーディオオブジェクト(唯一のオーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)のみを記録する。また、このメニュー用オーディオオブジェクト(オーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)内では(途中に挿入可能な“無音期間”も含めて)至る所で音声情報が連続しており、途中で音飛びが発生しないように記録されている。更に、このメニュー用オーディオオブジェクト(オーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)内をn個のエントリ(エントリポイント)により細分割可能な構造になっている。それに対応して、メニュー用オーディオオブジェクト(オーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)内に予め設定されたエントリの先頭(開始)番号(先頭(開始)エントリ番号)と終了番号(終了エントリ番号)の情報を各メニュー画面の管理情報が記録されているPGC_CAT情報(図58〜図60)内に持たせて、対応するメニュー画面を表示する時に同時に再生する背景音声(バックグランドミュージック)の再生範囲を指定可能にする。
その結果、
(1)異なる複数のメニュー画面で一部の背景音声(バックグランドミュージック)を共用する場合(例えば図56に示すようにPGC#Aの繰り返し再生範囲とPGC#Bの繰り返し再生範囲では“第2エントリ”から“第3エントリ”の範囲までが共用されている)には、情報記憶媒体に記録されるメニュー用オーディオオブジェクトのデータ量が軽減されるので、情報記憶媒体に対して記録される情報の記録効率が向上する、
(2)ユーザ指定直後にメニュー画面と背景音声(バックグランドミュージック)を同時に表示するまでの表示開始時間を短くするには、メニュー用オーディオオブジェクト(オーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)の情報を事前にメモリ部122(図48)内に一時保存しておく必要がある。(1)に示すようにメニュー用オーディオオブジェクトのデータ量が軽減される事でメモリ部122に必要とされる容量が減り、情報再生装置の低価格化が図れる、
(3)例えば“トップメニュー画面”を表示している時には“曲の1番”だけが繰り返し再生されるのに対して、“特定メニュー画面A”の表示中には“曲の1番から3番まで”を繰り返し再生し、“特定メニュー画面B”の表示中には“曲の1番の中の更にサビ部分”のみを繰り返し再生する等メニュー画面により背景音声(バックグランドミュージック)の繰り返し再生される範囲が変わような場合には(1)に示すようにメニュー用オーディオオブジェクトのデータ量が軽減されるだけで無く、各メニュー画面の管理情報の簡素化が図れるため情報再生装置の再生制御が簡単になる。予め設定されたエントリの先頭番号(先頭エントリ番号)と終了番号(終了エントリ番号)の情報を各メニュー画面の管理情報が記録されているPGC_CAT情報(図58〜図60)内に持たせるだけで繰り返し再生される範囲を容易に指定でき、コンテンツ製作者の意図を反映できる、
(4)メニュー用オーディオオブジェクト内では至る所連続しているので、例えば図56のPGC#Bの繰り返し再生範囲の終了位置とPGC#Cの繰り返し再生範囲の開始位置間で音声の連続性が保証されている。従って、前述した〔ロ〕のようにユーザがPGC#Bに対応したメニュー画面からPGC#Cに対応したメニュー画面に切り替えた場合、切り替え前の画面(PGC#B)に対応した背景音声(バックグランドミュージック)が一通り終了した直後に“連続して”切り替わり後のメニュー画像(PGC#C)に対応した背景音声(バックグランドミュージック)を開始させる事が出来、ユーザに対し一層心地良いメニュー表示環境(バックグランドミュージックの連続性)を提供できる、
などの独自効果が生じる。
〔ポイント4〕
メニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33(図1(e))内の唯一のメニュー用オーディオオブジェクト(唯一のオーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)の先頭位置には、図56に示すようにHDMENU_AOBヘッダ情報(HDMENU_AOB_HI)が記録され、各エントリポイントの先頭アドレスなどメニュー用オーディオオブジェクトに関する管理情報が記録されている(図57)。この様にメニュー用オーディオオブジェクトに関する管理情報がメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33(図1(e))(唯一のオーディオオブジェクトファイルHD_MENU0.HDA)内に一緒に記録されているので、コンテンツ全体の内でメニュー用オーディオオブジェクト内容の変更や交換が容易になる等、コンテンツのオーサリング(コンテンツの作成と編集作業)の簡素化が図れ、結果的に情報記憶媒体の低価格化が実現できる。
〔オブジェクト情報記録場所〕
図1の(e)に示すようにHDビデオマネージャ記録領域30内に新たにメニュー表示時に平行して出力する音声情報が記録されるメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33を設ける。このメニュー用オーディオオブジェクト領域33のファイル構造内での記録場所として図2に示すようにVIDEO_HDの共通なディレクトリ(フォルダ)内にHD_MENU0.HDAファイルとして独自のファイル内に記録する。この発明実施形態では情報記憶媒体内にメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)を複数種類記録が可能になっている。それぞれのメニュー用のオーディオオブジェクト(AOB)は図19に示すようにメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内に順番に配置記録されている。また、図56に示した実施例では、唯一のメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)から構成され、複数のエントリにより内部の細分割が可能な構造になっている。
〔管理情報記録場所〕
このメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33のオブジェクトに対する管理データを図3に示すようにHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内のHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318内に記録する。また、図56に示した実施例では、唯一のメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)HDMENU_AOBの先頭位置にヘッダ情報記録領域HDMENU_AOB_HIを持ち、その内部のデータ構造は図57に示すように各エントリ(エントリポイント)の先頭アドレス情報AOB_nTH_EPなどが記録されている。
更にメニュー用AOB(HDMENU_AOB)を参照(指定)する情報の設定場所としてこの発明の実施の形態では全体のメニューに関しては図7に示すようにHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット312c内のHDVMGM_PGCIサーチポインタ#n(HDVMGM_PGCI_SRP #n)312c2内のHDVMGM_PGCカテゴリ情報(HDVMGM_PGC_CAT)内に配置し、HDVTS単位でのメニューに関しては図26に示すようにHDVTS_PGCIサーチポインタ#n(HDVTSM_PGCI_SRP #n)413c2内のHDVTSM_PGCカテゴリ情報(HDVTSM_PGC_CAT)内に配置する。
この発明の他の実施の形態では図33、図34に示すようにプログラムチェーン・一般情報(PGC_GI)50内のRSM&AOBカテゴリ(RSM&AOB_CAT)内に配置する。
〔管理情報内容〕
全体のメニューに関しては図7に示すようにHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット312c内のHDVMGM_PGCIサーチポインタ#n(HDVMGM_PGCI_SRP #n)312c内のHDVMGM_PGCカテゴリ情報(HDVMGM_PGC_CAT)内に、HDVTS単位でのメニューに関しては図26、図27に示すようにHDVTS_PGCIサーチポインタ#n(HDVTSM_PGCI_SRP #n)413c2内のHDVTSM_PGCカテゴリ情報(HDVTSM_PGC_CAT)内に
(1)HDMEMU_AOBSの中の再生するAOB番号#n(図19で並んでいるメニュー用AOB(HDMENU_AOB)の内、何番目のAOBが対応するか)を指定する音声情報番号と、
(2)この発明におけるHDコンテンツのメニューを画面表示した時に同時に再生する音声情報の選択情報と、音声情報再生の開始・継続・終了トリガー情報を示す音声情報選択フラグが記録される。
図7と図24または図33、図34ではメニュー画面表示時に同時に表示するメニュー用オーディオオブジェクトを指定する管理情報を示している。それに対応してメニュー用のオーディオオブジェクト自体に対する管理情報内容は図17に示すようにHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル情報(HDMENU_AOBSITI)318aと情報記憶媒体内に記録されているメニュー用AOBのそれぞれに対する個々の管理情報であるHDメニュー・オーディオオブジェクト情報(HDMENU_AOBI)318から構成される。
このHDMENU_AOBIにはHDMENU_AOBの再生情報(曲の再生時間)を表すHDMENU_AOB_PBI、オブジェクトの属性(LPCMやAC−3など)を表すHDMENU_AOB_ATR、HDMENU_AOB#nの先頭アドレス、終了アドレスを示すHDMENU_AOB_SA、HDMENU_AOB_EAが含まれる。また先頭、終了アドレスについてはHDMENU_AOB#nの絶対もしくは相対のサイズが書かれる場合もある。
また、上記(1)、(2)の情報は図33においてRSM&AOB_CATで表現することもできる。〔アクセス情報〕
図4に示すように情報記憶媒体(光ディスクまたはHDのDVDディスク)内でのメニュー表示時に同時に出力する音声情報が記録されるメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33が記録されている場所を示すHDMENU_AOBSの先頭アドレス情報(HDMENU_AOBS_SA)とそのメニュー用オーディオオブジェクトに対する管理情報が記録されているHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318が記録されている場所を示すHDVMGM_AOBS情報テーブルの先頭アドレス情報(HDMENU_AOBSIT_SA)がHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内に記録される。
また、図56に示した実施例に対応して図58〜図60に示すように“先頭エントリ番号”と“終了エントリ番号”の組の情報で、対応したメニュー画面表示時におけるメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内の再生範囲を指定している。
(H)上記の特徴を持ち、ユーザに対する表現力を一層向上させると共に、ユーザが使い易いコンテンツを図2に示すように従来のDVDビデオコンテンツが記録されている場所とディレクトリ(フォルダ)を分けて管理している。すなわち、従来のDVDビデオコンテンツは映像情報(ビデオデータ、副映像データ、音声データを総称したビデオオブジェクト)とその映像情報を管理する管理データをまとめてVIDEO_TSと言う名のディレクトリ(フォルダ)の下にまとめて配置して管理している。
それに対して(A)〜(G)の特徴を持つコンテンツを映像とその映像情報を管理する管理データを一緒に図2に示すようにVIDEO_HDと言う名の別ディレクトリ(フォルダ)内で管理し、情報再生装置の再生制御の利便性を向上させている。
この発明に対応したHDコンテンツではメニュー表示時に同時に出力する音声情報が記録されているHD_MENU0.HDAファイルが存在するが、そのファイルは従来のDVDビデオコンテンツには存在しない。
また、この発明に対応した情報再生装置では図48に示すようにグラフィックデコーダ部113を持つが、従来のDVDビデオコンテンツを再生する情報再生装置では持っていない。従って、従来のDVDビデオコンテンツとこの発明のHDコンテンツを混在再生する場合に、情報再生装置側でコンテンツ毎に使用する回路と制御プログラムを切り替える必要がある。図2に示すように、コンテンツ毎にディレクトリ(フォルダ)を分けることで情報再生装置側でのコンテンツ識別が非常に容易となり、ファイルへのアクセス時に回路と制御プログラムを切り替える処理によりHDとSDコンテンツの混在再生時に高速でスムーズに切り替え処理が行える。
《各特徴間の関係(効果説明)》
この発明では(A)、(B)の特徴を組み合わせることで簡単なオーサリングによりユーザが使い易いコンテンツを提供し、(C)〜(F)の特徴を組み合わせてユーザに対するコンテンツ表現力を一層豊かにし、ユーザに対してDVDビデオの魅力を更に高められる。
具体的に(A)〜(F)の特徴を組み合わせた効果について2例を上げて説明する。
〔I〕ユーザがメニューから最適な言語を選択後、別メニューを使って見たい場所を探す場合の例
この発明の情報再生装置にHDのDVDビデオディスク(情報記憶媒体)を装着後、最初に表示される画面(FP_PGC)でユーザの言語選択用画面が表示される(B)。この時にユーザが選択する言語を示すハイライト情報に対して従来の矩形とは異なる独自の形状を画面に表示する(E)ことでユーザが言語選択し易くすることが出来る。例えば、各国の言語を画面に表示する時にハイライト情報の表示範囲を対応する国の地図上の形を表示し、選択すべき言語を読まずにハイライト情報の表示範囲の形状を識別するだけでユーザが希望の言語を指定可能となる。また、地球儀や世界地図で日本が赤く塗りつぶされている場合が多い。従って、グラフィックユニットの表示色を256色持たせ(E)、(日本語を赤く表示するなど)言語毎に対応した色で表示し、ユーザが色を識別しただけで対応言語の識別を可能に出来る。
また、ユーザが言語選択後にタイトルのサムネール(頭出し位置を指定する先頭画面を示した縮小画像)一覧表に移り、見たい映像場所を探す場合が多い。従来のDVDビデオのメニューでもサムネールの下に頭出し位置を示すテキストが表示されている場合が多い。この時にグラフィックユニットを用いてユーザが見たい場所の検索をより一層容易にすること(E)も可能となる。すなわち、映像タイトル内で大きく場面が変わる等の大きな切れ目を表す場所にはハイライト情報の表示範囲を“星形”に表示すると共に、その中を赤などの目立つ色で表現し、それよりも下の階層に属し、スキップ先を示す程度の場所を“丸印”で表示すると共に、淡い黄色や薄い青で表現して大きな切れ目は無いようにグラフィカルに表示することが可能となる。
更に(F)に掲げた特徴を活用すると、『ユーザが言語選択後にタイトルのサムネール一覧表に移り見たい映像場所を探す』と言う一連の操作の期間中に(言語選択用メニュー画面からタイトルサムネール一覧画面への切り替わり時でも)途切れること無く連続して音声情報を出力することが可能となり、ユーザが気持ちよくメニュー間の切り替えが行える。特に、メニュー用オーディオオブジェクトとして図56に示したHDMENU_AOBの構造を利用する事で、少量のオーディオオブジェクトを情報記憶媒体上に記録するだけで異なる複数のメニュー間でこれらを兼用して利用出来ると共に、異なるメニュー間で繰り返し再生するオーディオオブジェクト範囲を微妙に調整することができる。また、ユーザがPGC#Bに対応したメニュー画面からPGC#Cに対応したメニュー画面に切り替えた場合に、メニュー画面切り替え終了後しばらくは、(1)PGC#Bに対応したメニュー画面の背景音声(バックグランドミュージック)が再生され、(2)PGC#Bに対応したメニュー画面の背景音声(バックグランドミュージック)が最後まで終了した後に、(3)連続してPGC#Cに対応したメニュー画面の背景音声(バックグランドミュージック)が最初から再生され、(4)その後はPGC#Cに対応したメニュー画面の背景音声(バックグランドミュージック)が指定された範囲内で繰り返し再生される等の効果的な背景音声(バックグランドミュージック)の演出をユーザに提供できる。
図48に示す情報再生装置において上記を可能にする具体的な処理方法について説明する。情報再生装置にHDのDVDビデオディスク(情報記憶媒体1)を装着すると、ディスクドライブ部101が管理情報である図1の(e)に示すHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31とHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41を読み込み、メモリ部122に読み込む。例えば、次にMPU部121がメモリ部122に一時記憶された内容を解析してプリロード再生対象のオーディオデータAOBの有無を確認する。MPU部121がプリロード再生対象のオーディオデータAOBが存在すると判定すると、ディスクドライブ部101を制御して図1の(e)に示すメニュー用オーディオオブジェクト情報(HDMENU_AOBS)33を読み取り、メモリ部122に一時保存する。例えば、メニュー用オーディオデータHDMENU_AOBが図56の構造を取っていた場合には(オーディオデータAOBの総データ量が比較的小さい場合が多いので)全てのメニュー用オーディオデータHDMENU_AOBをメモリ部122に一時保存し、メニュー画面切り替え時に高速でのオーディオデータAOBの切り替え再生が可能となる。次に、図4に示したファーストプレイPGCI(FP_PGCI)の情報に従ってユーザに対する言語選択用メニュー画面を表示すると同時に、メモリ部122に一時保存されたオーディオデータAOBの再生を開始する。次に、タイトルのサムネール一覧を示す画面にユーザが切り替えた時点で図27に示すHDVTSM_PGC_CAT内の音声情報番号が言語選択用メニュー表示時に再生したAOB番号と一致し、音声情報選択フラグが‘10b’(HDMENU_AOBSが続けて再生される)を設定された場合には、メニュー画面の切り替えに影響を受けずに引き続き連続してオーディオデータが出力される。
〔II〕映像タイトル再生途中でメニュー画面とボーナスコンテンツを表示した後映像タイトルに戻る場合の例
仮想VAU(IVAU)を定義することで静止画像を連続的に再生する複数種類のスライドショーから構成されるマルチアングル、または静止画像のスライドショーと動画から構成されるマルチアングルの再生をシームレスに行える(C)。また、セルコマンドを実行するセル間の再生をシームレスに再生できる(D)。このシームレスな再生を管理する管理情報である例えば図24に示すHDVTS_PGC_CAT内のRSM許可フラグの設定方法(“0b:許可”の設定)により、上記に示したマルチアングルのシームレス再生途中、またはセルコマンドを実行するセル間でのシームレス再生途中でユーザがメニュー画面を呼び出した後に例えば映画の予告編を表示したり、撮影現場を写すなどのボーナスコンテンツを表示後(但しボーナスコンテンツに対応したHDVTS_PGC_CAT内のRSM許可フラグを“1b:禁止”に設定した場合)に元に戻した時に、引き続きマルチアングルのシームレス再生またはセルコマンドを実行するセル間でのシームレス再生を継続させることが可能となる(A)。特に、従来のSDのDVDビデオ規格上では静止画像のスライドショーと動画から構成されるマルチアングルに対するシームレスな再生が保証されていないが、特徴(A)と(C)の組み合わせあるいは(A)と(D)の組み合わせにより、マルチアングル映像再生途中で“メニュー画面”→“ボーナスコンテンツ再生”と画面が飛んだ後に元の静止画像のスライドショーと動画から構成されるマルチアングル映像に戻り、引き続いてシームレス再生を継続させる等の多彩な表現形態が実現できる。
更にこれらの特徴を組み合わせて多彩な表現形態が示せる例として、
(1)画家の名前が(副映像で)表示され、音声により解説付きで連続的に切り替わる絵画の表示途中で
(2)解説用の音声言語をメニュー画面で切り替え、更に
(3)副映像で同時に表示された画家の名前表示を消すようにメニュー画面で切り替え、
(4)特定の絵画について詳細に説明したボーナス映像を再生した後
(5)メニュー画面に移行する直前の絵画から再生を継続させる
などの処理を行った場合についてこれらの特徴の組み合わせ効果を説明する。従来のSDのDVDビデオ規格では(5)の操作に戻った時には『メニュー画面に移行する直前の絵画から再生を継続させる』ことは容易で無く、(5)の操作に戻った時にユーザは最初から絵画をめくる必要があった。無理に直前の絵画からの再生継続を可能にプログラミングした場合には複雑なオーサリング処理が必要となる。また、(2)と(3)を行った時に音声データが途切れること無く連続に再生することは従来のDVDビデオでは不可能であり、特徴(F)を達成して始めてそれが可能となる。特徴(A)と(C)と(D)と(F)を同時に達成可能なデータ構造を規格上で規定することで、図48に示す情報再生装置のメモリ部122のメモリ容量の設定とメモリ領域内の管理方法の設定を行い、特徴(A)と(C)と(D)と(F)の同時達成を可能とする。すなわち、特徴の(A)に対応してメニュー画面への切り替わり時に、システムパラメータSPRMの4(タイトル番号)から8(ハイライトボタン番号)の値の設定をすると共に、対応するセル番号情報と該当セルの最初に配置されたナビゲーションパックのアドレス情報、VTSの番号の情報を記録するメモリ部122内の領域を確保し、また図24のRSM許可フラグ情報に基づき前記情報の管理を行う。また、(C)を並列実行するために仮想ビデオアクセスユニットIVAUに対応したインターリーブユニット(ILVU)分のデータが記録できる場所をメモリ部122内に確保する。また、(F)を達成可能なように事前に一時記憶する(プリロード)音声データの格納領域をメモリ部122内に割り当て、図8および図27に示した音声情報選択フラグと音声情報番号に基づき前記割り当て領域内の管理を行う。特に、メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBとして図56に示した構造を利用する事で、少量のオーディオオブジェクトを情報記憶媒体上に記録するだけで異なる複数のメニュー間で兼用して利用出来ると共に、異なるメニュー間で繰り返し再生するオーディオオブジェクト範囲を微妙に調整することができる。この発明実施形態における情報再生装置ではこのようにメモリ部122内の管理を行って特徴(A)と(C)と(D)と(F)の同時達成を可能にしている。
また、特徴(2)と(3)の操作の段階で特徴(E)を用いてユーザにとって選択メニューを見易く、かつ選択し易いように(従来のDVDビデオ規格上では不可能だった)256色の色表現とハイライト情報の表示輪郭を(矩形以外の)独自形状にし、特徴(F)と組み合わせてユーザに一層の快適感を提供できる。
また、この発明の実施の形態ではFP_PGCでは副映像ストリームを持つことを禁止し、その代わりグラフィックユニットを使用するように規定しているため、ユーザへの言語選択メニュー画面がグラフィックユニットで規定された256色表現とハイライト情報を示す画面領域の輪郭形状を(矩形に限らず)多彩に設定できるため、ユーザへの言語選択メニュ画面がより一層選択し易くなる。例えば
○日本語を選ぶ場所では“日本語”と記述されると共に画面領域を“日本地図の形状”にし、その中を地球儀や世界地図でよく使われる“赤”で塗りつぶし、
○英語(米語)を選ぶ場所では“English”と記述すると共に画面領域を星条旗を意識して“星形”に設定し、
○さらに星条旗の星が入っている部分の色を利用して星の中を“青”で塗りつぶすように表現すると、ユーザは文字を読むまでも無く形や色で言語コードを選択できる。
上記グラフィックユニットを使用すると同時にHDに対応した副映像ストリーム(G)を併用して活用する事でユーザに対するコンテンツプロバイダーの表現範囲を一層広げる事が可能となる。
特に、図4に示すように(B)の特徴を発揮するユーザに対する言語選択用メニューに対する管理情報が記録されているファーストプレイPGCI(FP_PGCI)の情報が、そして(F)の特徴を発揮するHDMENU_AOBSの先頭アドレス情報HDMENU_AOBS_SAとHDVMGM_AOBS情報テーブルの先頭アドレス情報HDMENU_AOBSIT_SA、(E)の特徴を発揮するHDVMGMのグラフィックユニットストリーム数情報HDVMGM_GUST_NsとHDVMGMのグラフィックユニットストリーム属性情報HDVMGM_GUST_ATRを共通のHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内に配置することで管理が容易となる。また、図56の構造を採用した場合には、全てのメニュー用オーディオオブジェクトの管理情報がHDMENU_AOBヘッダ情報記録領域AOB_HI内に一括管理されているのでより一層管理の簡素化が図れる。その結果、この発明実施形態の情報再生装置において(A)〜(G)の特徴を同時にあるいは連続してユーザに表現する場合の処理プログラムの簡素化が図れ、情報再生装置の信頼性と安定性が向上させられるばかりで無く、プログラムの簡素化に起因した情報再生装置の低価格化を達成できる。
同様に図33、図34に示すようにこの発明実施形態における(A)の特徴を発揮するRSM許可フラグフラグ情報、(E)の特徴を発揮するPGC・グラフィックユニットストリーム・制御テーブル情報PGC_GUST_CTLTと(F)の特徴を発揮する音声情報選択フラグと音声情報番号を共通のプログラムチェーン一般情報(PGC_GI)50内に配置することで管理が容易となり、この発明実施形態の情報再生装置において(A)〜(G)の特徴を同時に、あるいは連続してユーザに表現する場合の処理プログラムの簡素化が図れ、情報再生装置の信頼性と安定性が向上させられるばかりで無く、プログラムの簡素化に起因した情報再生装置の低価格化を達成できる。
図1にこの発明の実施の形態におけるディスク形状の情報記憶媒体1(図1の(a))に記録される情報内容について説明する。図1の(b)に示すように情報記憶媒体1は内周側からリードイン領域10、データ領域12,リードアウト領域13から構成されている。
情報記憶媒体1ではファイルシステムにISO9660とUDFのブリッジ構造を採用し、データ領域12の一部にISO9660とUDFのボリューム/ファイル構造情報領域11を持っている。データ領域12内には図1の(c)に示すようにビデオデータ記録領域20と一般のコンピュータ情報記録領域22の混在配置が許されている。ビデオデータ記録領域20内は図1の(d)に示すようにビデオデータ記録領域20内に記録されたHDのDVDビデオコンテンツ全体に関する管理情報が記録されたHDビデオマネージャ記録領域(HDVMG:HD対応のビデオマネージャ)30と、各タイトル毎にまとめられ、各タイトル毎の管理情報と映像情報(ビデオオブジェクト)がまとめて記録されたHDビデオタイトルセット記録領域(HDVTS:HD対応のビデオタイトルセット)40から構成されている。
HDビデオマネージャ記録領域(HDVMG:HD対応のビデオマネージャ)30の中は図1の(e)に示すようにビデオデータ記録領域20全体に関わる管理情報を示すHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI:HD対応のビデオマネージャ情報)31と、そのバックアップ用としてHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI:HD対応のビデオマネージャ情報)31と全く同じ情報が記録されたHDビデオマネージャ情報バックアップ領域(HDVMGI_BUP)34、ビデオデータ記録領域20全体を示すトップメニュー画面が記録されたメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVMGM_VOBS)32から構成されている。更に、この発明実施形態ではHDビデオマネージャ記録領域30内に新たにメニュー表示時に平行して出力する音声情報が記録されるメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33を新たに設けている。この発明実施形態ではメニュー記述言語コードが設定できる画面をファーストプレイPGC用言語選択メニューVOBS(FP_PGCM_VOBS)35の領域に記録する。
各タイトル毎の管理情報と映像情報(ビデオオブジェクト)がまとめて記録された1個のHDビデオタイトルセット記録領域(HDVTS:HD対応のビデオタイトルセット)40の内部はHDビデオタイトルセット記録領域(HDVTS:HD対応のビデオタイトルセット)40内の全コンテンツに対する管理情報が記録されているHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41と、そのバックアップデータでHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41と全く同じ情報が記録されたHDビデオタイトルセット情報バックアップ領域(HDVTSI_BUP)44、ビデオタイトルセット単位でのメニュー画面の情報が記録されたメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVTSM_VOBS)42と、このビデオタイトルセット内でのビデオオブジェクト(タイトルの映像情報)データが記録されているタイトル用ビデオオブジェクト領域(HDVTSTT_VOBS)43から構成される。
各領域はISO9660とUDFのブリッジ構造を持ったファイルシステムではそれぞれ別々のファイルを構成することになる。従来のSDのDVDビデオコンテンツは図2に示すように“VIDEO_TS”と言う名のディレクトリ下にまとめて配置されているのに対して、この発明実施形態で示すHDのDVDビデオコンテンツはそれとディレクトリを分け、“VIDEO_HD”と言うディレクトリの下にまとめて配置することになる。
すなわち、このメニュー用オーディオオブジェクト領域33のファイル構造内での記録場所として、図2に示すようにVIDEO_HDの共通なディレクトリ(フォルダ)内にHD_MENU0.HDAファイルとして独自のファイル内に記録する。また、ファーストプレイPGC用言語選択メニューVOBS(FP_PGCM_VOBS)35の領域内の最初にメニュー記述言語コードを設定する画面データ(ビデオデータ)を単独ファイルとして独立させ、ファイル名をHD_FPPGC.HDVとする。また、HDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI:HD対応のビデオマネージャ情報)31はHD_VMG00.HDIファイル内、HDビデオマネージャ情報バックアップ領域(HDVMGI_BUP)34はHD_VMG00.BUPファイル内、メニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVMGM_VOBS)32はHD_VMG01.HDVファイル内、HDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41はVTS00100.IFOファイル内、HDビデオタイトルセット情報バックアップ領域(HDVTSI_BUP)44はVTS00100.BUPファイル内、メニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVTSM_VOBS)42はVTS00100.HDVファイル内、タイトル用ビデオオブジェクト領域(HDVTSTT_VOBS)43はVTS00101.HDVファイルやVTS00102.HDVファイル内とそれぞれ個別のファイル内に格納される。
図1の(e)に示すHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内の詳細なデータ構造を図3に示す。
メニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33のオブジェクトに対する管理データを図3に示すようにHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内のHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318内に記録する。HDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310からHDビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(HDVMGM_VOBU_ADMA)317までのデータ構造は従来のSDのDVDビデオの管理情報と一致している。この発明実施形態では新規に追加するHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318を従来のDVDビデオの管理情報と一致している部分と分けてその後ろに配置することで、従来のSDのDVDビデオの管理情報を使った従来の制御プログラムの兼用使用を可能としてこの発明の実施の形態に対応した情報再生装置の制御プログラムの簡素化を図ることができる。
また、HDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内には他にビデオデータ記録領域20内に記録されたHDのDVDビデオコンテンツ全体に共通する管理情報を纏めて記録したHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)情報310、HDのDVDビデオコンテンツ内に存在する各タイトルの検索(頭出し位置検出)に役立つ情報が記録されたタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)情報311、メニューを表示するメニュー記述言語コード毎に分けられて配置されたメニュー画面の管理情報が記録されているHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)情報312、子供に見せられる映像と見せられない映像をパレンタル情報として管理する情報が記録されたパレンタル管理情報テーブル(PTL_MAIT)情報313、タイトルセットの属性に関してまとめて記録されているHDビデオタイトルセット属性情報テーブル(HDVTS_ATRT)情報314、ユーザに表示するテキスト情報がまとまって記録されたテキストデータマネージャ(TXTDT_MG)情報315、メニュー画面を構成するセルの先頭アドレスの検索に役立つ情報が記録されたHDビデオマネージャメニューセルアドレステーブル(HDVMGM_C_ADT)情報316、メニュー画面を構成するビデオオブジェクトの最小単位を示すVOBUのアドレス情報が記録されたHDビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(HDVMGM_VOBU_ADMAP)情報317が存在する。
図3のHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内の詳細なデータ構造を図4に示す。
図4に示すように(B)の特徴を発揮するユーザに対する言語選択用メニューに対する管理情報が記録されているファーストプレイPGCI(FP_PGCI)の情報が、そして(F)の特徴を発揮するHDMENU_AOBSの先頭アドレス情報(HDMENU_AOBS_SA)とHDVMGM_AOBS情報テーブルの先頭アドレス情報(HDMENU_AOBSIT_SA)、(E)の特徴を発揮するHDVMGMのグラフィックユニットストリーム数情報(HDVMGM_GUST_Ns)とHDVMGMのグラフィックユニットストリーム属性情報(HDVMGM_GUST_ATR)を共通のHDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内に配置する。
また、HDビデオマネージャ情報・管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内にはその他にHDビデオマネージャ識別子(HDVMG_ID)、HDビデオマネージャの終了アドレス(HDVMG_EA)、HDビデオマネージャ情報の終了アドレス(HDVMGI_EA)、HD−DVDビデオ規格のバージョン番号(VERN)、HDビデオマネージャカテゴリ(HDVMG_CAT)、ボリュームセット識別子(VLMS_ID)、アダプテーション識別子(ADP_ID)、HDビデオタイトルセットの数(HDVTS_Ns)、プロバイダ独自の識別子(PVR_ID)、POSコード(POS_CD)、HDビデオマネージャ情報・管理テーブルの終了アドレス(HDVMGI_MAT_EA)、ファーストプレイプログラムチェーン情報の先頭アドレス(FP_PGCI_SA)、HDVMGM_VOBSの先頭アドレス(HDVMGM_VOBS_SA)、TT_SRPTの先頭アドレス(TT_SRPT_SA)、HDVMGM_PGCI_UTの先頭アドレス(HDVMGM_PGCI_UT_SA)、PTL_MAITの先頭アドレス(PTL_MAIT_SA)、HDVTS_ATRTの先頭アドレス(HDVTS_ATRT_SA)、TXTDT_MGの先頭アドレス(TXTDT_MG_SA)、HDVMGM_C_ADTの先頭アドレス(HDVMGM_C_ADT_SA)、HDVMGM_VOBU_ADMAPの先頭アドレス(HDVMGM_VOBU_ADMAP_SA)、HDVMGMのビデオ属性(HDVMGM_V_ATR)、HDVMGMのオーディオストリーム数(HDVMGM_AST_Ns)、HDVMGMのオーディオストリーム属性(HDVMGM_AST_ATR)、HDVMGMのサブピクチャストリーム数(HDVMGM_SPST_Ns)、HDVMGMのサブピクチャストリーム属性(HDVMGM_SPST_ATR)の各種情報が記録されている。
図4に示した(VMGM_EVOBS用)グラフィックストリーム属性(HDVMGM_GUST_ATRT)は16ビットの情報であり、b15−b14はグラフィック圧縮モード、b13はGR_EXSTフラグ、他はリザーブである。グラフィック圧縮モードは非圧縮の場合、‘00b’がセットされ、他はリザーブとされる。GR_EXSTフラグはグラフィックストリームが存在するか否かを記述し、グラフィックストリームが存在しない場合、‘0b’がセットされ、グラフィックストリームが存在する場合、‘1b’がセットされ、他はリザーブである。
HDビデオマネージャ情報管理テーブル(HDVMGI_MAT)310内の詳細なデータ構造(図4)の変形例を図79に示す。
図79はHDビデオマネージャ情報管理テーブルHDVMGI_MATの内容を示す。
このテーブルはビデオマネージャVMGと、ビデオマネージャ情報VMGIのサイズ、ビデオマネージャVMG内の各情報の先頭アドレス、ビデオマネージャメニュ−のためのエンハンスドビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSの属性情報等を記述する。
VMG_ID:VMG識別子
VMG_EA:VMGの終了アドレス
VMGI_EA:VMGIの終了アドレス
VERN:DVD:ビデオ規格のバージョン番号
VMG_CAT:ビデオマネージャカテゴリ
VLMS_ID:ボリュームセット識別子
ADP_ID:アダプテーション識別子
VTS_Ns:ビデオタイトルセット数
PVR_ID:プロバイダ独自の識別子
POS_CD:POSコード
VMGI_MAT_EA:VMGI_MATの終了アドレス
FP_PGCI_SA:FP_PGCIの先頭アドレス
EAOBS_SA:EAOBSの先頭アドレス
FP_PGCM_EVOB_SA:FP_PGCM_EVOBの先頭アドレス
VMGM_EVOBS_SA:VMGM_EVOBSの先頭アドレス
TT_SRPT_SA:TT_SRPTの先頭アドレス
VMGM_PGCI_UT_SA:VMGM_PGCI_UTの先頭アドレス
PTL_MAIT_SA:PTL_MAITの先頭アドレス
VTS_ATRT_SA:VTS_ATRTの先頭アドレス
TXTDT_MG_SA:TXTDT_MGの先頭アドレス
FP_PGCM_C_ADT_SA:FP_PGCM_C_ADTの先頭アドレス
FP_PGCM_EVOBU_ADMAP_SA:FP_PGCM_EVOBU_ADMAPの先頭アドレス
VMGM_C_ADT_SA:VMGM_C_ADTの先頭アドレス
VMGM_EVOBU_ADMAP_SA:VMGM_EVOBU_ADMAPの先頭アドレス
VMGM_AGL_Ns:VMGMのアングル数
VMGM_V_ATR:VMGMのビデオ属性
VMGM_AST_Ns:VMGMのオーディオストリーム数
VMGM_AST_ATRT:VMGMのオーディオストリーム属性テーブル
VMGM_SPST_Ns:VMGMのサブピクチャストリーム数
VMGM_SPST_ATRT:VMGMのサブピクチャストリーム属性テーブル
VMGM_GRST_ATR:VMGMのグラフィックストリーム属性
FP_PGCM_V_ATR:FP_PGCMのビデオ属性
FP_PGCM_AST_Ns:FP_PGCMのオーディオストリーム数
FP_PGCM_AST_ATRT:FP_PGCMのオーディオストリーム属性テーブル
FP_PGCM_SPST_Ns:FP_PGCMのサブピクチャストリーム数
FP_PGCM_SPST_ATRT:FP_PGCMのサブピクチャストリーム属性テーブル
FP_PGCM_GRST_ATR:FP_PGCMのグラフィックストリーム属性
EAOB_Ns:EAOBs数
EAOBS_ATR:EAOBSのオーディオデータ属性
FP_PGC_CAT:FP_PGCカテゴリ
FP_PGCI:ファーストプレイ PGCI
ここで、VMGMのサブピクチャストリーム数VMGM_SPST_Nsは図4のHDVMGM_SPST_Nsと同じである。VMGMのサブピクチャストリーム属性テーブルVMGM_SPST_ATRTは図4のHDVMGM_SPST_ATRに対応する。VMGMのグラフィックストリーム属性VMGM_GRST_ATRは図4のHDVMGM_GUST_ATRと同じである。
図3に示したタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311内のデータ構造を図5に示す。タイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311はタイトルサーチポインタテーブル情報(TT_SRPTI)311aとタイトルサーチポインタ(TT_SRP)情報311bから構成されている。タイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311内のタイトルサーチポインタ(TT_SRP)情報311bはHDのDVDビデオコンテンツ内に含まれるタイトル数に応じて複数個を任意数だけ設定できる。タイトルサーチポインタテーブル情報(TT_SRPTI)311aはタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311の共通管理情報が記録され、このタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311内に含まれるタイトルサーチポインタの数(TT_SRP_Ns)情報と、HDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)のファイル(図2のHD_VMG00.HDI)内でのこのタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)311の終了アドレス(TT_SRPT_EA)情報が記録される。
また、1個のタイトルサーチポインタ(TT_SRP)情報311b内にはこのサーチポインタが示すタイトルに関するタイトルプレイバックタイプ(TT_PB_TY)、アングル数(AGL_Ns)、Part_of_Title(PTT)の数(PTT_Ns)、タイトル用Parental_ID_Field(TT_PTL_ID_FLD)情報、HDVTS番号(HDVTSN)、HDVTSタイトル番号(HDVTS_TTN)、本HDVTSの先頭アドレス(HDVTS_SA)の各種情報が記録される。
次に、図3に示したHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312内のデータ構造を図6に示す。HDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312内はHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312内の共通管理情報が記録されているHDビデオマネージャメニュー・プログラムチェーン情報ユニットテーブル情報(HDVMGM_PGCI_UTI)312aとメニューを表示するメニュー記述言語コード毎にまとめられ、メニュー情報に関する管理情報が記録されたHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cが記録されている。HDのDVDビデオコンテンツでサポートするメニュー記述言語コードの数だけHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cの情報を持つ。また、HDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312内では各メニュー記述言語コード毎のHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cへのアクセスを容易にするため、各HDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cの先頭アドレス情報を持つHDビデオマネージャメニュー・言語ユニットサーチポインタ(HDVMGM_LU_SRP)の情報312bを各HDビデオマネージャ言語ユニット(HDVMGM_LU)312cの数だけ持っている。
HDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312内にはHDビデオマネージャメニュー・言語ユニットの数(HDVMGM_LU_Ns)情報とHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)のファイル(図2のHD_VMG00.HDI)内でのこのHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312の終了アドレス(HDVMGM_PGCI_UT_EA)情報を持つ。
また、HDビデオマネージャメニュー・言語ユニットサーチポインタ(HDVMGM_LU_SRP)の情報312b内には、上述したようにHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)のファイル(図2のHD_VMG00.HDI)内でのHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312の先頭位置から対応するHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cの先頭位置までの差分アドレス情報(HDVMGM_UT_SA)を持つだけでなく、対応するHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cのメニュー記述言語コードを示すHDビデオマネージャメニュー言語コード(HDVMGM_LCD)の情報と、対応するHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312cがユーザに表示するメニュー画面をVOBとして持つか否かを示すHDビデオマネージャメニューの有無(HDVMGM_EXST)情報も有している。
図3に示したHDビデオマネージャメニューPGCI(HDVMGM_PGCI_UT)312内に記録されるHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット#n(HDVMGM_LU #n)312c(図6)内の詳細なデータ構造を図7に示す。
HDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312c内は、HDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312c内のメニューに関する共通の管理情報が記録されたHDビデオマネージャメー言語ユニット情報(HDVMGM_LUI)312c1と、図7に示した構造を有するHDビデオマネージャメニュー・プログラムチェーン情報(HDVMGM_PGCI)312c3と、HDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)のファイル(図2のHD_VMG00.HDI)内でのHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312c先頭位置から各HDビデオマネージャメニュー・プログラムチェーン情報(HDVMGM_PGCI)312c3の先頭位置までの差分アドレスを示すHDVMGM_PGCIサーチポインタ(HDVMGM_PGCI_SRP #1)の情報312c2の各情報を持つ。
HDビデオマネージャメニュー・言語ユニット#n(HDVMGM_LU #n)312c内の最初の領域(グループ)に配置されるHDビデオマネージャメニュー言語ユニット情報(HDVMGM_LUI)312c1内はHDVMGM_PGCI_SRPの数(HDVMGM_PGCI_SRP_Ns)に関する情報とHDVMGM_LUの終了アドレス(HDVMGM_LU_EA)情報を有し、HDVMGM_PGCIサーチポインタ(HDVMGM_PGCI_SRP #1)の情報312c2はHDVMGM_PGCIの先頭アドレス(HDVMGM_PGCI_SA)情報とHDVMGM_PGCカテゴリ(HDVMGM_PGC_CAT)情報を持つ。
HDVMGM_PGCIサーチポインタ#n(HDVMGM_PGCI_SRP #n)312c2内のHDVMGM_PGCカテゴリ情報(HDVMGM_PGC_CAT)内にこの発明におけるHDコンテンツのメニューを画面表示した時に同時に再生する音声情報の選択情報と、音声情報再生の開始・終了トリガー情報を示す音声情報選択フラグ(音声情報選択)が記録される。この発明におけるHDコンテンツのメニューを画面表示した時に同時に再生する音声データとして、
(1)図1の(e)に示したメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVMGM_VOBS)32内に記録されたオーディオデータ(図示してないがオーディオパック内に分散記録されている)、
(2)図1の(e)に示したメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMEMU_AOBS)33内に存在し、図19に示すように1個以上のメニュー用AOB(HDMENU_AOB)が順番に並んで配置されたオーディオデータ、
のいずれかを選択できる。
ここで音声情報選択フラグ(音声情報選択)の‘00b’を選択した時には、(1)のオーディオデータが再生され、メニューの切り替わり時に音声再生が途切れる。また、音声情報選択フラグ(音声情報選択)の‘10b’または‘11b’を選択した時には、(2)に示したメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMEMU_AOBS)33内に存在するメニュー用AOB(HDMENU_AOB)のオーディオデータが再生される。(2)に示したオーディオデータを再生する場合には‘11b’を指定した場合にはメニュー画面の変更毎にオーディオデータが最初から再生を開始し、‘10b’を指定した場合にはメニュー画面の切り替えに関わらず連続してオーディオデータの再生が続けられる。この発明実施形態では図19に示すようにメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内に複数種類のメニュー用AOB(HDMENU_AOB)を格納しておくことができる。図8に示した音声情報番号は該当するメニュー表示用PGCを表示する時に同時に再生するメニュー用AOB(HDMENU_AOB)の選択情報を示している。メニュー用AOBの選択情報として図19に配置されているメニュー用AOBの中で“上から何番目のAOBを選択するか”の番号情報で選択する。
図8に示すように、HDVMGM_PGCカテゴリ(HDVMGM_PGC_CAT)情報内には、エントリPGCか否かを判別するエントリタイプ情報、メニューの識別を表す(例えばタイトルのメニューか等)メニューID情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、PTL_ID_FLD情報が記録されている。
図3に示したパレンタルマネジメント(管理)情報テーブル(PTL_MAIT)313内のデータ構造を図9に示す。パレンタル管理情報テーブル情報(PTL_MAITI)313a内には国の数(CTY_Ns)、HDVTSの数(HDVTS_Ns)、PTL_MAITの終了アドレス(PTL_MAIT_EA)のそれぞれの情報が記録され、パレンタル管理情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP)313bは国コード(CTY_CD)とPTL_MAIの先頭アドレス(PTL_MAI_SA)の情報を持つ。
また、図9に示したパレンタル管理情報(PTL_MAI)313c内のデータ構造は図10に示すようにパレンタルレベル情報(PTL_LVLI)313c1を有し、パレンタルレベル情報(PTL_LVLI)313c1内にはHDVMG用Parental_ID_Field(PTL_ID_FLD_HDVMG)313c11とHDVTS用Parental_ID_Field(PTL_ID_FLD_HDVTS)313c12の情報を有し、更にHDVTS用Parental_ID_Field(PTL_ID_FLD_HDVTS)313c12の情報内にはPGC選択用Parental_ID_Field(PTL_ID_FLD)が存在する。
図3に示したHDビデオタイトルセット属性情報テーブル(HDVTS_ATRT)314の中は図11に示すように、
・HDVTSの数(HDVTS_Ns)とHDVTS_ATRTの終了アドレス(HDVTS_ATRT_EA)の情報を持つHDビデオタイトルセット属性テーブル情報(HDVTS_ATRTI)314a、
・HDVTS_ATRの先頭アドレス(HDVTS_ATR_SA)の情報が記録されたHDVTS用ビデオタイトルセット属性サーチポインタ(HDVTS_ATR_SRP)314b、
・HDVTS_ATRの終了アドレス(HDVTS_ATRT_EA)とHDビデオタイトルセットのカテゴリ(HDVTS_CAT)とHDビデオタイトルセットの属性情報(HDVTS_ATRI)の各情報を有するHDVTS用ビデオタイトルセット属性(HDVTS_ATR)314cと、
から構成される。
図3に示したテキストデータマネージャ(TXTDT_MG)315の中は図12に示すように、
・テキストデータ識別子(TXTDT_ID)とTXTDT_LUの数(TXTDT_LU_Ns)とテキストデータマネージャの終了アドレス(TXTDT_MG_EA)の各情報を有するテキストデータマネージャ情報(TXTDT_MGI)315a、
・テキストデータ言語コード(TXTDT_LCD)とキャラクタセット(CHRS)とTXTDT_LUの先頭アドレス(TXTDT_LU_SA)の各種情報が記録されたテキストデータ言語ユニットサーチポインタ(TXTDT_LU_SRP)315b、
・テキストデータ言語ユニット(TXTDT_LU)315cと、
から構成される。
更に、テキストデータ言語ユニット(TXTDT_LU)315cの内部は図13に示すように、
・TXTDT_LUの終了アドレス(TXTDT_LU_EA)情報が記録されたテキストデータ言語ユニット情報(TXTDT_LUI)315c1、
・ボリューム用IT_TXT_SRPの先頭アドレス(IT_TXT_SRP_SA_VLM)情報が記録されたボリューム用アイテムテキストサーチポインタサーチポインタ(IT_TXT_SRP_SRP_VLM)315c2、
・タイトル用IT_TXT_SRPの先頭アドレス(IT_TXT_SRP_SA_TT)の情報を保有したタイトル用アイテムテキストサーチポインタサーチポインタ(IT_TXT_SRP_SRP_TT)315c3、
・テキストデータ(TXTDT)315c4、
の各種情報を持つ。また、テキストデータ(TXTDT)315c4の内部は図14に示すように、
・IT_TXT_SRPの数(IT_TXT_SRP_Ns)の情報を有するテキストデータ情報(TXTDTI)315c41、
・アイテムテキスト識別子コード(IT_TXT_IDCD)とIT_TXTの先頭アドレス(IT_TXT_SA)の情報が記録されたアイテムテキストサーチポインタ(IT_TXT_SRP)315c42、
・アイテムテキスト(IT_TXT)315c43
の各種情報が記録されている。
図3に示したHDビデオマネージャメニューセルアドレステーブル(HDVMGM_C_ADT)316の中は図15に示すように、
・HDVMGM_VOBS内のVOBの数(HDVMGM_VOB_Ns)とHDVMGM_C_ADTの終了アドレス(HDVMGM_C_ADT_EA)の各情報を持つHDビデオマネージャメニューセルアドレステーブル情報(HDVMGM_C_ADTI)316a、
・HDVMGM_CPのVOB_ID番号(HDVMGM_VOB_IDN)、HDVMGM_CPのCell_ID番号(HDVMGM_C_IDN)、HDVMGM_CPの先頭アドレス(HDVMGM_CP_SA)、HDVMGM_CPの終了アドレス(HDVMGM_CP_EA)の各情報が記録されたHDビデオマネージャメニューセルピース情報(HDVMGM_CPI)316b、
の各種情報が記録されている。
図3に示したHDビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(HDVMGM_VOBU_ADMAP)317の中は図16に示すように、
・HDVMGM_VOBU_ADMAPの終了アドレス(HDVMGM_VOBU_ADMAP_EA)の情報を有するHDビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ情報(HDVMGM_VOBU_ADMAPI)317a、
・HDVMGM_VOBUの先頭アドレス(HDVMGM_VOBU_SA)
の各種情報が記録されている。
図17はメニュー用AOB(HDMENU_AOB)自体に対する管理情報内容を示し、図1の(e)に示したHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内に存在する図3に示したHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318の内部データ構造を示している。HDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル(HDMENU_AOBSIT)318の最初に配置されているHDメニュー・オーディオオブジェクトセット情報テーブル情報(HDMENU_AOBSITI)318a内にはHDMENU_AOBS内のAOB数情報であるHDMENU_AOB_Nsと、HDMENU_AOBSITの終了アドレス情報(HDMENU_AOBSIT_EA)が存在する。この発明実施形態では情報記憶媒体内にメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)を複数種類記録が可能になっている。
図17のHDメニュー・オーディオオブジェクト情報(HDMENU_AOBI)318bは上記個々のメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)に対する管理情報を示し、それぞれHDMENU_AOBの再生情報(HDMENU_AOB_PBI)、HDMENU_AOBの属性情報(HDMENU_AOB_ATR)、HDMENU_AOB #n(該当するHDMENU_AOB)の先頭アドレス情報(HDMENU_AOB_SA)、HDMENU_AOB #n(該当するHDMENU_AOB)の終了アドレス情報(HDMENU_AOB_EA)から構成される。
図2のHD_VMG01.HDVファイル内にまとめて格納された図1の(e)に示すメニュー用ビデオオブジェクト領域(HDVMGM_VOBS)32内のデータ構造は図18に示すように同一のメニュー画面がそれぞれ異なるメニュー記述言語コードで記録されたメニュー画面(ビデオオブジェクト)が並んで配置されている。
この発明実施形態では情報記憶媒体内にメニュー用のオーディオオブジェクト(オーディオデータ)を複数種類記録が可能になっている。メニュー用のオーディオオブジェクト(AOB)の記録場所は上述したように図1に示すようにHDビデオマネージャ記録領域(HDVMGI)30内のメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内であり、このメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33は図2に示すようにHD_MENU0.HDAと言うファイル名の1ファイルを構成している。それぞれのメニュー用のオーディオオブジェクト(AOB)はHD_MENU0.HDAと言うファイル名の1ファイルを構成しているメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内に図19に示すように順番に配置記録されている。
図2に示したVTS00100.IFOファイル内にまとめて記録され、図1の(f)に示したHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41の内部は図20に示すようにHDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)410、HDビデオタイトルセットPTTサーチポインタテーブル(HDVTS_PTT_SRPT)411、HDビデオタイトルセット・プログラムチェーン情報テーブル(HDVTS_PGCIT)412、HDビデオタイトルセットメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVTSM_PGCI_UT)413、HDビデオタイトルセット・タイムマップテーブル(HDVTS_TMAPT)414、HDビデオタイトルセットメニュー・セル・アドレステーブル(HDVTSM_C_ADT)415、HDビデオタイトルセットメニュー・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ(HDVTSM_VOBU_ADMAP)416、HDビデオタイトルセット・セル・アドレステーブル(HDVTS_C_ADT)417、HDビデオタイトルセット・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ(HDVTS_VOBU_ADMAP)418の各領域(管理情報グループ)に分かれている。
HDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)410には該当するビデオタイトルセットに共通する管理情報が記録されている。この共通する管理情報をHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41の中で最初の領域(管理情報グループ)に配置することで即座にビデオタイトルセット内の共通管理情報を読み込めるので、情報再生装置の再生制御処理の簡素化と制御処理時間の短縮化が図れる。
HDVTS(この発明のHDビデオタイトルセット)内に含まれるグラフィックユニットに関する管理情報は図1の(f)に示したHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41内の最初の領域(グループ)内に配置されたHDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)410(図20参照)内に記録されている。HDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)410の具体的な管理情報内容は図21に示すようにグラフィックユニットストリーム数情報と属性情報がHDVTS内のメニュー画面とタイトル(表示映像)に分かれてそれぞれHDVTSMのグラフィックユニットストリーム数情報(HDVTSM_GUST_Ns)、HDVTSMのグラフィックユニットストリーム属性情報(HDVTSM_GUST_ATR)、HDVTSのグラフィックユニットストリーム数情報(HDVTS_GUST_Ns)、HDVTSのグラフィックユニットストリーム属性テーブル情報(HDVTS_GUST_ATRT)として記録されている。
また、HDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)410内には図21に示すようにビデオタイトルセット内の共通管理情報の他にHDビデオタイトルセット識別子(HDVTS_ID)、HDVTSの終了アドレス(HDVTS_EA)、HDVTSIの終了アドレス(HDVTSI_EA)、HD−DVDビデオ規格のバージョン番号(VERN)、HDVTSカテゴリ(HDVTS_CAT)、HDVTSI_MATの終了アドレス(HDVTSI_MAT_EA)、HDVTSM_VOBSの先頭アドレス(HDVTSM_VOBS_SA)、HDVTSTT_VOBSの先頭アドレス(HDVTSTT_VOBS_SA)、HDVTS_PTT_SRPTの先頭アドレス(HDVTS_PTT_SRPT_SA)、HDVTS_PGCITの先頭アドレス(HDVTS_PGCIT_SA)、HDVTSM_PGCI_UTの先頭アドレス(HDVTSM_PGCI_UT_SA)、HDVTS_TMAPの先頭アドレス(HDVTS_TMAP_SA)、HDVTSM_C_ADTの先頭アドレス(HDVTSM_C_ADT_SA)、HDVTSM_VOBU_ADMAPの先頭アドレス(HDVTSM_VOBU_ADMAP_SA)、HDVTS_C_ADTの先頭アドレス(HDVTS_C_ADT_SA)、HDVTS_VOBU_ADMAPの先頭アドレス(HDVTS_VOBU_ADMAP_SA)、HDVTSMのビデオ属性(HDVTSM_V_ATR)、HDVTSMのオーディオストリーム数(HDVTSM_AST_Ns)、HDVTSMのオーディオストリーム属性(HDVTSM_AST_ATR)、HDVTSMのサブピクチャストリーム数の先頭アドレス(HDVTSM_SPST_Ns)、HDVTSMのサブピクチャストリーム属性(HDVTSM_SPST_ATR)、HDVTSのビデオ属性(HDVTS_V_ATR)、HDVTSのオーディオストリーム数(HDVTS_AST_Ns)、HDVTSのオーディオストリーム属性テーブル(HDVTS_AST_ATRT)、HDVTSのサブピクチャストリーム数(HDVTS_SPST_Ns)、HDVTSのサブピクチャストリーム属性テーブル(HDVTS_SPST_ATRT)、HDVTSのマルチチャネルオーディオストリーム属性テーブル(HDVTS_MU_AST_ATRT)の各種情報が記録されている。
図21に示した(VTSM_EVOBS用)グラフィックストリーム属性(HDVTSM_GUST_ATRT)は複数のHDVTSM_GUST_ATRからなり、グラフィックストリーム属性(HDVTSM_GUST_ATR)は16ビットの情報であり、b15−b14はグラフィック圧縮モード、b13はGR_EXSTフラグ、他はリザーブである。グラフィック圧縮モードは非圧縮の場合、‘00b’がセットされ、他はリザーブとされる。GR_EXSTフラグはグラフィックストリームが存在するか否かを記述し、VTSM_EVOBS内にグラフィックストリームが存在しない場合、‘0b’がセットされ、VTSM_EVOBS内にグラフィックストリームが存在する場合、‘1b’がセットされ、他はリザーブである。
図21に示した(VTSTT_EVOBS用)グラフィックストリーム属性(HDVTS_GUST_ATRT)は複数のHDVTS_GUST_ATRからなり、各(VTSTT_EVOBS用)グラフィックストリーム属性(HDVTS_GUST_ATR)は16ビットの情報であり、b15−b14はグラフィック圧縮モード、b13はGR_EXSTフラグ、他はリザーブである。グラフィック圧縮モードは非圧縮の場合、‘00b’がセットされ、他はリザーブとされる。GR_EXSTフラグはグラフィックストリームが存在するか否かを記述し、VTSTT_EVOBS内にグラフィックストリームが存在しない場合、‘0b’がセットされ、VTSTT_EVOBS内にグラフィックストリームが存在する場合、‘1b’がセットされ、他はリザーブである。
図20に示したHDビデオタイトルセットPTTサーチポインタテーブル(HDVTS_PPT_SRPT)411の中のデータ構造を図22に示す。HDビデオタイトルセットPTTサーチポインタテーブル(HDVTS_PPT_SRPT)411は
・HDVTSのTTUの数(HDVTS_TTU_Ns)とHDVTS_PTT_SRPTの終了アドレス(HDVTS_PTT_SRPT_EA)の情報を有するPTTサーチポインタテーブル情報(PTT_SRPTI)411a、
・TTUの先頭アドレス(TTU_SA)の情報が記録されたタイトルユニット・サーチポインタ(TTU_SRP)411b、
・プログラムチェーン番号(PGCN)とプログラム番号(PGN)の情報を持ったPTTサーチポインタ(PTT_SRP)411c、
の各種情報から構成されている。
リジューム情報を管理する情報の配置場所についてこの発明の第1の実施形態では図23、図24に示すようにHDVTS_PGCIサーチポインタ412内のHDVTS_PGCカテゴリ内にRSM許可フラグ(リジューム情報の更新許可フラグ)を持たせている。HDVTS_PGCIサーチポインタ412の情報は図1の(f)に示したHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41の中に存在する図20に示したHDビデオタイトルセット・プログラムチェーン情報テーブル(HDVTS_PGCIT)412の中に配置されている。HDビデオタイトルセット・プログラムチェーン情報テーブル(HDVTS_PGCIT)412の中は図23に示すように他にHDVTS_PGCI_SRPの数(HDVTS_PGCI_SRP_Ns)とHDVTS_PGCITの終了アドレス(HDVTS_PGCIT_EA)の情報が含まれるHDビデオタイトルセットPGCI情報テーブル(HDVTS_PGCITI)412aの情報が記録されている。また、上述したHDVTS_PGCカテゴリ(HDVTS_PGC_CAT)と共にHDVTS_PGCIサーチポインタ(HDVTS_PGCI_SRP)412b内にはHDVTS_PGCIの先頭アドレス(HDVTS_PGCI_SA)の情報も記録されている。
図24に示すRSM許可フラグ(リジューム情報の更新許可フラグ)とは該当するHDVTS_PGCの再生を開始した段階でレジューム情報の内容を更新するか(該当するPGCの再生状況に合わせてレジューム情報を逐次更新して行くか)否かの指定をする。すなわちフラグが
‘0b’の場合はレジューム情報の更新を行い、
‘1b’の場合はレジューム情報の更新を行わず、その前に再生したHDVTS_PGC(この発明のHDビデオタイトルセット内の対応したプログラムチェーン)の再生中断した情報を保持しておく
と言う処理を行う。また、HDVTS_PGCカテゴリ(HDVTS_PGC_CAT)の中には他にもエントリPGCか否かを判別するエントリタイプ情報、対応するPGCが示すVTS(ビデオタイトルセット)内のタイトル番号情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、PTL_ID_FLD情報が記録されている。
図20に示したHDビデオタイトルセットメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVTSM_PGCI_UT)413の中のデータ構造を図25に示す。HDビデオタイトルセットメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVTSM_PGCI_UT)413の内部は
・HDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニットの数(HDVTSM_LU_Ns)とHDVTSM_PGCI_UTの終了アドレス(HDVTSM_PGCI_UT_EA)の各情報を有したHDビデオタイトルセットメニュー・プログラムチェーン情報ユニットテーブル情報(HDVTSM_PGCI_UTI)413a、
・HDビデオタイトルセットメニュー言語コード(HDVTSM_LCD)とHDビデオタイトルセットメニューの有無(HDVTSM_EXST)とHDVTSM_LUの先頭アドレス(HDVTSM_UT_SA)の各情報が記録されたHDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニットサーチポインタ(HDVTSM_LU_SRP)413b、
・HDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニット(HDVTSM_LU)413cの各種情報から構成されている。
また、HDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニット(HDVTSM_LU)413c内のデータ構造は図26に示すように、
・HDVTSM_PGCI_SRPの数(HDVTSM_PGCI_SRP_Ns)とHDVTSM_LUの終了アドレス(HDVTSM_LU_EA)の情報を有するHDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニット情報(HDVTSM_LUI)413c1、
・図33、図34と全く同じデータ構造を持ったHDビデオタイトルセットメニュー・プログラムチェーン情報(HDVTSM_PGCI)413c3、
・HDVTSM_PGCカテゴリ(HDVTSM_PGC_CAT)とHDVTSM_PGCIの先頭アドレス(HDVTSM_PGCI_SA)の情報が記録されたHDVTSM_PGCIサーチポインタ(HDVTSM_PGCI_SRP)413c2、から構成される。
メニュー用AOB(HDMENU_AOB)を参照(指定)する情報の設定場所としてこの発明の第1の実施形態ではHDVTS単位でのメニューに関しては、図26に示すようにHDVTS_PGCIサーチポインタ#n(HDVTSM_PGCI_SRP #n)413c2内のHDVTSM_PGCカテゴリ情報(HDVTSM_PGC_CAT)内に配置する。図27に示すHDVTSM_PGCカテゴリ情報(HDVTSM_PGC_CAT)内の音声情報番号はHDMEMU_AOBSの中の再生するAOB番号#n(図19に示すように並んでいるメニュー用AOB(HDMENU_AOB)の内、何番目のAOBが対応するか)を指定する音声情報番号(AOB番号)を意味し、音声情報選択フラグはこの発明におけるHDコンテンツのメニューを画面表示した時に同時に再生する音声情報の選択情報と、音声情報再生の開始・終了トリガー情報を示す音声情報選択フラグ(音声情報選択)を意味している。
ここで、音声情報選択フラグ(音声情報選択)の‘00b’を選択した時には、各メニュー用ビデオオブジェクト内に記録されているオーディオデータが再生され、メニューの切り替わり時に音声再生が途切れる。また、音声情報選択フラグ(音声情報選択)の‘10b’または‘11b’を選択した時には、メニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMEMU_AOBS)33内に存在するメニュー用AOB(HDMENU_AOB)のオーディオデータが再生される。メニュー用オーディオデータ(AOB)を再生する場合、‘11b’を指定した時にはメニュー画面の変更毎にオーディオデータが最初から再生を開始し、‘10b’を指定した時にはメニュー画面の切り替えに関わらず連続してオーディオデータの再生が続けられる。この発明実施形態では、図19に示すように、メニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内に複数種類のメニュー用AOB(HDMENU_AOB)を格納しておくことができる。図27に示した音声情報番号は該当するメニュー表示用PGCを表示する時に同時に再生するメニュー用AOB(HDMENU_AOB)の選択情報を示している。メニュー用AOBの選択情報として図19に配置されているメニュー用AOBの中で”上から何番目のAOBを選択するか”の番号情報で選択する。また、HDVTSM_PGCカテゴリ(HDVTSM_PGC_CAT)内には他にもエントリPGCか否かを判別するエントリタイプ情報、メニューの識別を表す(例えばタイトルのメニューか等)メニューID情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、PTL_ID_FLD情報が記録されている。
図20に示したHDビデオタイトルセット・タイムマップテーブル(HDVTS_TMAPT)414中のデータ構造を図28に示す。HDビデオタイトルセット・タイムマップテーブル(HDVTS_TMAPT)414の内部は
・HDVTS_TMAPの数(HDVTS_TMAP_Ns)とHDVTS_TMAPTの終了アドレス(HDVTS_TMAPT_EA)の各種の情報が記載されたHDビデオタイトルセット・タイムマップテーブル情報(HDVTS_TMAPTI)414a、
・HDVTS_TMAPの先頭アドレス(HDVTS_TMAP_SA)の情報を有するHDビデオタイトルセット・タイムマップ・サーチポインタ(HDVTS_TMAP_SRP)414b、
・マップエントリで基準とするタイムユニット(秒)の長さ(TMU)とマップエントリ数(MAP_EN_Ns)とマップエントリ(MAP_EN)の各種情報が記録されたHDビデオタイトルセット・タイムマップ(HDVTS_TMAP)414c、
の各種情報から構成されている。
上記HDマップエントリ(HDMAP_EN)内は該当するHDMAP_ENAと次のHDMAP_ENAが同一セル内に存在するか否かの判定フラグを示す“不連続フラグ”と、該当するHDマップエントリ(HDMAP_EN)に対応する再生時間が含まれるVOBUの先頭アドレス情報(HDMAP_ENA)から構成されている。
また、図20に示したHDビデオタイトルセットメニュー・セル・アドレステーブル(HDVTSM_C_ADT)415の中のデータ構造は図29に示すように、
・HDVTSM_VOBS内のVOBの数(HDVTSM_VOB_Ns)とHDVTSM_C_ADTの終了アドレス(HDVTSM_C_ADT_EA)の情報を有するHDビデオタイトルセットメニュー・セル・アドレステーブル情報(HDVTSM_C_ADTI)415a、
・HDVTSM_CPのVOB_ID番号(HDVTSM_VOB_IDN)とHDVTSM_CPのCell_ID番号(HDVTSM_C_IDN)とHDVTSM_CPの先頭アドレス(HDVTSM_CP_SA)とHDVTSM_CPの終了アドレス(HDVTSM_CP_EA)の各種情報が記録されたHDビデオタイトルセットメニュー・セルピース情報(HDVTSM_CPI)415b、
の各種情報から構成されている。
図20に示したHDビデオタイトルセットメニュー・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ(HDVTSM_VOBU_ADMAP)416は図30のように
・HDVTSM_VOBU_ADMAPの終了アドレス(HDVTSM_VOBU_ADMAP_EA)の情報が記載されたHDビデオタイトルセットメニュー・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ情報(HDVTSM_VOBU_ADMAPI)416a、
・HDVTSM_VOBUの先頭アドレス(HDVTSM_VOBU_SA)の情報を有するHDビデオタイトルセットメニュー・ビデオオブジェクトユニット・アドレス(HDVTSM_VOBU_AD)416b、
の情報から構成されている。
また、図20に示したHDビデオタイトルセット・セル・アドレステーブル(HDVTS_C_ADT)417の中のデータ構造を図31に示す。HDビデオタイトルセット・セル・アドレステーブル(HDVTS_C_ADT)417内は、
・HDVTS_VOBS内のVOBの数(HDVTS_VOB_Ns)とHDVTS_C_ADTの終了アドレス(HDVTS_C_ADT_EA)の情報を有したHDビデオタイトルセット・セル・アドレステーブル情報(HDVTS_C_ADTI)417a、
・HDVTS_CPのVOB_ID番号(HDVTS_VOB_IDN)とHDVTS_CPのCell_ID番号(HDVTS_C_IDN)とHDVTS_CPの先頭アドレス(HDVTS_CP_SA)とHDVTS_CPの終了アドレス(HDVTS_CP_EA)の各種情報から成るHDビデオタイトルセット・セルピース情報(HDVTS_CPI)417b、
の各種情報から構成されている。
更に、図20に示したHDビデオタイトルセット・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ(HDVTS_VOBU_ADMAP)418の中のデータ構造を図32に示す。HDビデオタイトルセット・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ(HDVTS_VOBU_ADMAP)418は、
・HDVTS_VOBU_ADMAPの終了アドレス(HDVTS_VOBU_ADMAP_EA)の情報を有するHDビデオタイトルセット・ビデオオブジェクトユニット・アドレスマップ情報(HDVTS_VOBU_ADMAPI)418a、
・HDVTS_VOBU単位の先頭アドレス(HDVTS_VOBU_SA)の情報が記録されているHDビデオタイトルセット・ビデオオブジェクトユニット・アドレス(HDVTS_VOBU_AD)418b、
の各種情報から構成されている。
特徴(A)を実現するRSM許可フラグフラグ情報と特徴(F)を実現する音声情報選択フラグ/音声情報番号はこの発明の第1の実施形態として図22と図7、図24に示すようにプログラムチェーン情報PGCIのサーチポインタ情報内に持たせている。この発明はこの実施形態に限らずPGCI自体の中に持たせることも可能である。この発明の他の実施形態(第2の実施形態)を図33、図34に示す。図33、図34に示したPGCI情報とは
〔イ〕図1の(e)のHDビデオマネージャ情報領域(HDVMGI)31内のHDビデオマネージャメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVMGM_PGCI_UT)312(図3)に存在する図6のHDビデオマネージャメニュー・言語ユニット(HDVMGM_LU)312に関し、図7に示されたHDビデオマネージャメニュー・プログラムチェーン情報(HDVMGM_PGCI)312c3、
〔ロ〕図1の(f)のHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41内のデータ構造を示した図20におけるHDビデオタイトルセットメニュー・PGCI・ユニットテーブル(HDVTSM_PGCI_UT)413内の図25におけるHDビデオタイトルセットメニュー・言語ユニット(HDVTSM_LU)413cの中に配置されている図26に示したHDビデオタイトルセットメニュー・プログラムチェーン情報(HDVTSM_PGCI)413c3、
〔ハ〕図1の(f)のHDビデオタイトルセット情報領域(HDVTSI)41内のデータ構造を示した図20におけるHDビデオタイトルセット・プログラムチェーン情報テーブル(HDVTS_PGCIT)412内のHDVTS_PGCI412c(図23)
がそれぞれ対応する(図33、図34に示したPGCI情報は〔イ〕〜〔ハ〕の3箇所に配置され得る)。
図33、図34に示すようにプログラムチェーン情報(PGCI)はプログラムチェーン・一般情報(PGC_GI)50、プログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51、プログラムチェーン・プログラムマップ(PGC_PGMAP)52、セル・再生情報テーブル(C_PBIT)53、セル・位置情報テーブル(C_POSIT)54と言う5領域(5個の管理情報グループ)から構成されている。
図33、図34に示すようにPGCI内の最初の領域(管理情報グループ)に配置されたプログラムチェーン・一般情報(PGC_GI)50内の最後にRSM&AOB・カテゴリ情報(RSM&AOB_CAT)が記録されている。RSM&AOB・カテゴリ情報(RSM&AOB_CAT)内にRSM許可フラグ情報、音声情報選択フラグ、音声情報番号が存在する。このRSM許可フラグ情報は図24で説明した内容とまったく同じ内容を意味している。また、音声情報選択フラグと音声情報番号の内容は図8または図27で説明した内容と一致している。更にRSM&AOB・カテゴリ情報(RSM&AOB_CAT)内にはエントリPGCか否かを判別するエントリタイプ情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、PTL_ID_FLD情報が記録されている。
PGC内に配置するグラフィックユニットのストリームに関する制御情報が記録されるPGC・グラフィックユニットストリーム・制御テーブル(PGC_GUST_CTLT)内の情報は図33、図34に示すように4種類の各画像(16:9のHD画像、16:9のSD画像、4:3のSD画像、レターボックスのSD画像)に対応してそれぞれ別領域であるHD用グラフィックユニットストリーム#0のPGC_GUST_CTL(PGC_GUST #0)領域、SDワイド用グラフィックユニットストリーム#1のPGC_GUST_CTL(PGC_GUST #1)領域、4:3(SD)用グラフィックユニットストリーム#2の PGC_GUST_CTL(PGC_GUST #2)領域、レターボックス(SD)用グラフィックユニットストリーム#3の PGC_GUST_CTL(PGC_GUST #3)領域に別々に記録する。
上記の情報以外にもプログラムチェーン・一般情報(PGC_GI)50内にはPGC内容(PGC_CNT)、PGC再生時間(PGC_PB_TM)、PGCユーザ操作制御(PGC_UOP_CTL)、PGCオーディオストリーム制御テーブル(PGC_AST_CTLT)、PGCサブピクチャストリーム制御テーブル(PGC_SPST_CTLT)、PGCナビゲーションコントロール(PGC_NV_CTL)、PGCサブピクチャパレット(PGC_SP_PLT)、PGC_CMDTの先頭アドレス(PGC_CMDT_SA)、PGC_PGMAPの先頭アドレス(PGC_PGMAP_SA)、C_PBITの先頭アドレス(C_PBIT_SA)、C_POSITの先頭アドレス(C_POSIT_SA)の各種情報が記録されている。
各PGCに適応されるコマンド情報は図35に示すようにプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51にまとめて配置される。PGCI情報が配置される場所は図33、図34の説明場所で記載したように〔イ〕〜〔ハ〕の3箇所に配置され得る。特徴(A)の中で説明した〔ポイント4〕に示したリジュームシーケンス情報は図35に示すようにプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に記録される。この発明実施形態におけるリジュームシーケンス情報(図35内で明記したリジューム(RSM)コマンドシーケンス)の情報内容は、この領域内に配置されたRSMコマンド(RSM_CMD)514が順次並んで配置された形で記述される。図35における一個の欄の中に記載される1個のRSMコマンド(RSM_CMD)514はこの発明におけるHDのDVDビデオコンテンツ内で指定できる1個のコマンドを意味し、リジューム(RSM)コマンドシーケンス領域内で配置されたRSMコマンド(RSM_CMD)514が上から順に連続して(シーケンシャルに)実行される。
この発明の実施の形態においては、図35に記載されたセルコマンド(C_CMD)513の配列もシーケンシャルなコマンド系列を意味している。すなわち、図35に示したセルコマンド(C_CMD)513の配列順に従って上から順次コマンド処理を実行することを意味している。図36で説明するようにセルコマンド#1(C_CMD #1)513からセルコマンド#k(C_CMD #k)513まで指定された一連のセルコマンド処理手順の中で各セル毎にセルコマンド処理手順の一部(各セル毎にセルコマンドのシーケンシャル処理を開始する最初のセルコマンド番号とセルコマンドのシーケンシャル処理の実行範囲)を指定できる構造になっている。
RSMコマンド(RSM_CMD)514は(例えばメニュー画面から)該当するPGCへ戻り、以前に再生中断した“PGC内の途中から再生する直前”に実行されるコマンド手順の一部を示すのに対して、プリコマンド(PRE_CMD)511は該当する“PGCを最初から再生する直前”に実行されるコマンドを意味する。また、該当するPGCの再生後に実行するコマンドがポストコマンド(POST_CMD)512である。図35において1個のプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に配置できるプリコマンド(PRE_CMD)511の数とポストコマンド(POST_CMD)512の数、セルコマンド(C_CMD)513の数、RSMコマンド(RSM_CMD)514の数はそれぞれ自由に設定できる(記載するどれかのコマンド数が‘0’であっても良い)。ただし、この発明実施形態では1個のプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に配置できるプリコマンド(PRE_CMD)511の数とポストコマンド(POST_CMD)512の数、セルコマンド(C_CMD)513の数、RSMコマンド(RSM_CMD)514の数をそれぞれ足した総合計値の上限は1023個と規定されている。従って、例えばプリコマンド(PRE_CMD)511の数とポストコマンド(POST_CMD)512の数、RSMコマンド(RSM_CMD)514の数が全て0個の場合にはセルコマンド(C_CMD)513の数を最大1023個まで設定することが可能である。
1個のプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に配置できるプリコマンド(PRE_CMD)511の数情報であるPRE_CMD_Nsとポストコマンド(POST_CMD)512の数情報であるPOST_CMD_Nsとセルコマンド(C_CMD)513の数情報のC_CMD_Ns、RSMコマンド(RSM_CMD)514の数情報のRSM_CMD_Nsは図36に示すようにプログラムチェーン・コマンドテーブル情報(PGC_CMDTI)510内に記録されている。
プログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内に記録されているRSMコマンド(RSM_CMD)514内の具体的なデータ構造について以下に説明する。ここでは、RSMコマンド(RSM_CMD)514内の具体的なデータ構造について説明するが、プリコマンド(PRE_CMD)511、ポストコマンド(POST_CMD)512、セルコマンド(C_CMD)513内のデータ構造もRSMコマンド(RSM_CMD)514内の具体的なデータ構造と全く同じになっている。RSMコマンド(RSM_CMD)514内の具体的なデータ構造は図36に示すように1個のコマンド毎に8バイト分の領域を割り当てているだけになっている。この8バイト分の領域内にコマンド内容が記録される。このコマンドはいずれも8バイト中最上位から3ビットまでが“コマンドID−1”のデータが入る。それ以降のビットのデータ内容は“コマンドタイプ”の値により異なるが、“比較用I−フラグ”や“Compare Field”などの情報はコマンドタイプによらず共通に持っている。
プログラムチェーン情報(PGCI:Program Chain Information)内に配置されたプログラムチェーン・プログラムマップ(PGC_PGMAP)52とセル・位置情報テーブル(C_POSIT)54内の詳細構造を図37に示す。
プログラムチェーン・プログラムマップ(PGC_PGMAP)52内は各エントリに対応したセルの番号を示すエントリセル番号(EN_CN)が記録されたプログラム用エントリセル番号520情報がエントリ数だけ配置されている。またセル・位置情報テーブル(C_POSIT)54はセルのVOB ID番号(C_VOB_IDN)とセルのセルID番号(C_IDN)の情報が組になって構成されたセル位置情報(C_POSI)540が順に配置された構造をしている。
図35の説明の所でセルコマンド#1(C_CMD #1)513からセルコマンド#k(C_CMD #k)513まで指定された一連のセルコマンド処理手順の中で各セル毎にセルコマンド処理手順の一部(各セル毎にセルコマンドのシーケンシャル処理を開始する最初のセルコマンド番号とセルコマンドのシーケンシャル処理の実行範囲)を指定できる構造になっていると説明した。この各セル毎に設定できるセルコマンドのシーケンシャル処理の実行範囲情報を図38に示す。PGCI情報が配置される場所は図33、図34の説明場所で記載したように〔イ〕〜〔ハ〕の3箇所に配置され得る。PGCを構成する個々のセルに関する管理情報が該当するPGCの管理情報であるPGCI内のセル・再生情報テーブル(C_PBIT)53内に図38に示すようにセル再生情報(C_PBI)530に記録される。
図35に示されたセルコマンド#1(C_CMD #1)513からセルコマンド#k(C_CMD #k)513まで指定された一連のセルコマンド処理手順の中で各セル毎に特定されるセルコマンドのシーケンシャル処理を開始する最初のセルコマンド番号に関する情報が、図38に示すようにセル再生情報(C_PBI)530内のセルコマンド先頭番号情報(C_CMD_SN)内に記録される。また、同時に、セルコマンド先頭番号情報(C_CMD_SN)で指定されたセルコマンド(C_CMD)513を含めて連続にコマンド処理を実行するコマンド数を表すセルコマンド連続数情報(C_CMD_C_Ns)がセル再生情報(C_PBI)530内に記録されており、両方の情報から該当するセルが実行するセルコマンドのシーケンシャル処理の実行範囲が特定される。この発明実施形態において該当するセルの再生が終了した後で図38のセルコマンド先頭番号情報(C_CMD_SN)とセルコマンド連続数情報(C_CMD_C_Ns)で指定された範囲の一連のコマンド手順(コマンドシーケンス)が実行される。
また、セル再生情報(C_PBI)530内には該当するセルがマルチアングルに対応したインターリーブドブロックを構成しているかそれとも一般的な連続ブロックの一部か、あるいはマルチアングルに対応したインターリーブドブロックの一部を構成していた場合にそのインターリーブドブロックの先頭セルあるいは最終セルに該当するかを示すセルカテゴリ(C_CAT)、該当するセル全体を再生する時に必要な再生時間を表すセル再生時間(C_PBTM)、セルの先頭VOBUの先頭アドレス位置情報(C_FVOBU_SA)、セルの先頭ILVUの終了アドレス位置情報(C_FILVU_EA)、セルの最終VOBUの先頭アドレス位置情報(C_LVOBU_SA)、セルの最終VOBUの終了アドレス位置情報(C_LVOBU_EA)などの情報が記録されている。
図39はこの発明のグラフィックユニットGUがMPEGプログラムストリームとして格納される構造を示したものである。図39の(a)に示す様に、ビデオオブジェクト(VOB)a1は、図39の(b)に示す様に、複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)a2から構成され、1つのVOBUは、図39の(c)に示す様に、ナビパックa3、ビデオパックa4、グラフィックユニット(GU)パックa5、オーディオパックa6及び副映像(SP)パックa7等の複数の異なるデータパックを有するMPEGプログラムストリームから構成される。また、図39の(d)に示す様に、GUパックa5は、5つの表示タイプ(HD、SDワイド、4:3、レターボックス、パンスキャン)の違いにより、各々、HD用グラフィックユニットストリーム#1(a51)、SDワイド用グラフィックユニットストリーム#2(a52)、4:3用グラフィックユニットストリーム#3(a53)、レターボックス用グラフィックユニットストリーム#4(a54)及びパンスキャン用グラフィックユニットストリーム#5(a55)のストリームとして格納される。これらのストリームは、主映像の表示タイプや出力先のディスプレイ装置に対する表示コンバートに対応して、適切な選択切替が行われ、ユーザが直接ストリームを切替えることはしない。
次に、グラフィックパックGR_PCKを説明する。グラフィックパックGR_PCKはパックヘッダと、グラフィックパケットGR_PKTからなる。グラフィックデータはグラフィックユニットGRU内の論理ブロックLBの境界に整列される。GR_PCKはGRUの最終パケットの場合のみパディングパケット、あるいはスタッフィングバイトを含んでもよい。GR_PKTはパケットヘッダ、グラフィックストリーム番号、グラフィクデータからなる。
図40は、グラフィックユニットGUの各ストリームに割当てられるサブストリームID及びグラフィックストリーム番号を示したものである。各ストリームは、プライベートストリーム1(1011 1101b)のストリームIDを有し、グラフィックユニットストリームであることの判別のために、(0101 0xxxb)のサブストリームIDを有し、さらに、その表示タイプの判別用に、HD用(0101 0001b)、SDワイド用(0101 0010b)、4:3用(0101 0011b)、レターボックス用(0101 0100b)及びパンスキャン用(0101 0101b)が定義される。
図41は、マスクデータを有するグラフィックユニットGUのデータ構造の一例を示す。同図に示す様に、複数のGUパックa5のペイロードデータを繋ぎ合せ、1つのグラフィックユニットGUが構成される。図41では、パックヘッダ、パディングパケット等の付加データは記述していない。グラフィックユニットGUは、大まかに、ヘッダ情報b1、ハイライト情報(HLI)b2、後述する1つ以上のボタン情報b23に対応する1つ以上のマスクデータb3、グラフィックデータb4から構成される。ここでは、ハイライト情報(HLI)b2の詳細内容を記述する(残りは、後述)。ハイライト情報b2は、一般情報b21、カラーパレット情報b22及び1つ以上のボタン情報b23から構成される。カラーパレット情報b22は、メニュー上のボタン色を与えるもので、ハイライトされないボタン色に指定される通常用カラーパレットb221、ユーザの矢印キー等の入力選択により、ハイライト選択されているボタン色に指定される選択用カラーパレットb222、さらにユーザがハイライト選択されたボタンを決定することで、選択色から確定色に指定される確定用カラーパレットb223を有する。また、ボタン情報b23は、ボタン形状を模るマスクデータの先頭アドレスb231、マスクデータのサイズb232、ユーザ入力により、前後左右の隣接ボタンへのボタンを移動する情報として、隣接ボタン位置情報b233及びボタンが確定された時に実行されるボタンコマンドb234を有する。このボタンコマンドには、1つ以上のコマンドを連続配置したコマンドシーケンスを構成でき、この発明では、最大8つまでのコマンドを配置できる構成としている。ボタンが確定された時に、1〜8までのコマンドを連続実行することで、設定、分岐などの複合的な処理が一度に実行可能となる。
図42は、図41のマスクデータを有するグラフィックユニットのデータ構造の他の一例を示す。図42に示す様に、ハイライト情報b2が図41と異なり、一般情報b21、カラーパレット情報b22、後述する1つ以上のボタン情報に対応するマスクデータサーチ情報b24及び1つ以上のボタン情報b23から構成される。カラーパレット情報b22は、メニュー上のボタン色を与えるもので、ハイライトされないボタン色に指定される通常用カラーパレットb221、ユーザの矢印キー等の入力選択により、ハイライト選択されているボタン色に指定される選択用カラーパレットb222、さらにユーザがハイライト選択されたボタンを決定することで、選択色から確定色に指定される確定用カラーパレットb223を有する。また、マスクデータサーチ情報b24には、マスクデータの先頭アドレスb241及びマスクデータのサイズb242を有する。さらに、ボタン情報b23は、ユーザ入力により、前後左右の隣接ボタンへのボタンを移動する情報として、隣接ボタン位置情報b233及びボタンが確定された時に実行されるボタンコマンドb234を有する。このボタンコマンドには、1つ以上のコマンドを連続配置したコマンドシーケンスを構成でき、この発明では、最大8つまでのコマンドを配置できる構成としている。ボタンが確定された時に、1〜8までのコマンドを連続実行することで、設定、分岐などの複合的な処理が一度に実行可能となる。
図43は、ヘッダ情報b1及び一般情報b21の内容を示す。ヘッダ情報b1には、グラフィックユニット全体の大きさを示すグラフィックユニットサイズ(GU_SZ)、グラフィックユニットに格納されるグラフィックデータ、マスクパターンの解像度(1920×1080、1440×1080、1280×720)、アスペクト比(16:9、4:3)、表示タイプ(HD、SDワイド、4:3、パンスキャン、レターボックス)などのグラフィックユニットの属性情報(GU_ATRI)、ハイライト情報(HLI)の先頭アドレス(HLI_SA)及びグラフィックデータの先頭アドレス(GD_SA)を有する。
また、一般情報b21には、グラフィックユニット(GU)パックa5のヘッダに含まれるPTS(Presentation Time Stamp)と同じ値を有するグラフィックユニットの再生開始時間(GU_PB_S_PTM)及びその再生終了時間であるグラフィックユニットの再生終了時間(GU_PB_E_PTM)を有し、このPTS情報又はグラフィックユニットの再生開始時間(GU_PB_S_PTM)と、上記グラフィックユニットの再生終了時間(GU_PB_E_PTM)情報を用いてグラフィックユニットの表示時間と(コマンドの)実行が可能な有効時間(両者の開始/終了時間は完全に一致している)を設定する。また開始/終了時間情報はPTS/PTMを使っているので、非常に精度高い時間範囲の設定が可能である。また、メニューが複数画面に跨る場合に、そのメニュー画面におけるボタンの開始番号を与えるボタンオフセット番号(BTN_OFN)、メニュー画面内のボタン数(BTN_Ns)、数字入力により選択可能なボタン数を示す数字選択ボタンの数(NSL_BTN_Ns)、メニュー画面を表示した場合に、意図的に任意のボタン番号を選択状態にするための、強制選択ボタンの番号(FOSL_BTNN)及びユーザが選択可能な時間帯を過ぎた場合に、強制的に決定されるボタン番号を示す強制決定ボタンの番号(FOAC_BTNN)を有する。
次にグラフィックユニットの変形例を説明する。
図85に示したグラフィックユニットヘッダGRUHの変形例はグラフィックユニットGRUの各データのアドレス情報を含む。グラフィックユニットヘッダGRUHは以下の内容を含む。
GRU_TY:グラフィックユニットタイプ
GRU_SZ:グラフィックユニットサイズ
HLI_SA:ハイライト情報の先頭アドレス
BTNPDT_SA:ボタンパターンデータテーブルの先頭アドレス
GRD_SA:グラフィックデータの先頭アドレス
グラフィックユニットタイプGRU_TYはGRU_SSと表示解像度を含み、GRU_SSは次のように記述される。
00b:グラフィックデータが存在する
01b,10b:リザーブ
11b:グラフィックデータが存在せず、以前のグラフィックデータが使用される
注:HLIとBTNPDTは以前のGRUから変化してもよい。
グラフィックデータの表示解像度はビデオ解像度と同じである。
グラフィックユニットサイズGRU_SZはGRUのサイズをバイト数で記述する。
ハイライト情報の先頭アドレスHLI_SAはHLIの先頭アドレスをGRUの1バイト目からの相対バイト番号で記述する。
ボタンパターンデータテーブルの先頭アドレスBTNPDT_SAはBTNPDTの先頭アドレスをGRUの1バイト目からの相対バイト番号で記述する。
グラフィックデータの先頭アドレスGRD_SAはGRDの先頭アドレスをGRUの1バイト目からの相対バイト番号で記述する。
図86はハイライトジェネラル情報HL_GIの内容を示す。HL_GLはHLI の情報である。
GRU_PB_S_FRM:GRU再生の開始ビデオフレーム
GRU_PB_E_FRM:GRU再生の終了ビデオフレーム
BTN_SL_E_FRM:ボタンセレクトの終了ビデオフレーム
BTN_OFN:ボタンオフセット番号
BTN_Ns:ボタン数
NSL_BTN_Ns:数値選択ボタン数
FOSL_BTNN:強制選択ボタン番号
FOAC_BTNN:強制確定ボタン番号
GRU再生の開始ビデオフレームGRU_PB_S_FRMはこのHLIが有効になった時、GR_PKT内に記述されたPTSと同じPTSを持つビデオフレームからの相対ビデオフレーム番号でグラフィックユニットの再生開始ビデオフレームを記述する。
GRU再生の終了ビデオフレームGRU_PB_E_FRMはこのHLIが有効になった時、GR_PKT内に記述されたPTSと同じPTSを持つビデオフレームからの相対ビデオフレーム番号でグラフィックユニットの再生終了ビデオフレームを記述する。
終了ビデオフレームは次のGRUを含むグラフィックパック内に記述されたPTSと同じPTSを持つ先頭ビデオフレーム以下である。
ボタンセレクトの終了ビデオフレームBTN_SL_E_FRMは、GR_PKT内に記述されたPTSと同じPTSを持つビデオフレームからの相対ビデオフレーム番号でボタンセレクション有効期間の終了ビデオフレームを記述する。
ボタンセレクション終了ビデオフレームはこのグラフィックユニットの再生終了ビデオフレーム以下である。
ボタンオフセット番号BTN_OFNはユーザボタン番号U_BTNNのためのボタンオフセット番号を記述する。
ボタン数BTN_Nsは有効なボタン数を記述する。
数値選択ボタン数NSL_BTN_NsはU_BTNNにより選択可能なボタンの数を記述する。
強制選択ボタン番号FOSL_BTNNはGRU_PB_S_FRMのビデオフレームで強制的に選択されるボタン番号を記述する。
強制確定ボタン番号FOAC_BTNNはGRU_PB_E_FRMのビデオフレームで強制的に確定されるボタン番号を記述する。
強制的に確定されるボタン番号が無い時、ボタン番号0が記述される。
選択されたボタン番号が強制的に確定される時、ボタン番号63が記述される。
図44は、グラフィックユニットに格納されるデータイメージを示している。右上には、マスクデータb3に格納されるイメージを示し、マスクデータは、1ビット/画素で構成されたマスク(ボタン)パターンである。各マスクデータは、メニュー画面上でのボタンに対応する。右下には、グラフィックデータに格納されるデータを示し、グラフィックデータは、8ビット/画素で構成された256色グラフィックパターンである。
図45は、マスクパターンを含むビデオ合成の一例を示す。図45において、ビデオ合成出力(D)は、主映像(A)、グラフィックパターン(B)およびマスクパターン(C)の3つのプレーンから構成され、それぞれ、主映像(A)+グラフィックパターン(B)+マスクパターン(C)のデータを重ね合わせることでビデオ合成が為される。マスクプレーンでは、(1)〜(3)のボタンから選択されたボタンを重ね合わせる。図45において、ビデオ合成出力(D)は、(1)のマスク(ボタン)パターンが選択された状態を示している。また、グラフィックパターン(B)とマスク(ボタン)パターン(C)のデータは、グラフィックユニットGUに格納される。
図46は、カラーパレット情報b22に格納されるカラー・コントラスト情報テーブルの一例を示す。左端は通常用カラーパレットb221、中央は選択用カラーパレットb222、右端は確定用カラーパレットb223の例を示し、‘00h’〜‘FFh’までの256のカラー・コントラストテーブルで構成され、R(Red)、G(Green)、B(Blue)各8ビットのカラーデータおよびコントラストデータ8ビットの計4バイトで表現される。図46の例では、グラフィックデータの楕円形ボタン部分が‘80h’、星型ボタン部分が‘C7h’及び背景部分が‘FFh’であり、‘80h’のボタン画素部分は、通常用カラーパレットb221では、赤色(R:‘FFh’、G:‘00h’、B:‘00h’)、半透明(‘80h’)、選択用カラーパレットb222では、青色(R:‘00h’、G:‘00h’、B:‘FFh’)、半透明(‘80h’)、確定用カラーパレットb223では、緑色(R:‘00h’、G:‘FFh’、B:‘00h’)、半透明(‘80h’)が割当てられ、それぞれ‘FFh’の背景画素部分は、白色(R:‘FFh’、G:‘FFh’、B:‘FFh’)、透明(‘FFh’)で構成される。
図46では、マスクパターンが重ね合わされた「ボタン部分」に当たる箇所が、選択用カラーパレットによって、赤色から青色に変化し、さらにユーザのボタン決定動作により、青色から緑色に変化する例を示したものである。これにより、メニュー画面上で、ユーザの選択動作によるボタンハイライトが実行され、ユーザに選択しているボタンを把握させ、ユーザの決定動作によるボタンハイライトが実行され、ユーザに確定したボタンを把握させることができる。
図47は、グラフィックユニットGUに格納される1ビット/画素のマスクデータb3のビット定義を示す。ビットの値が‘1b’の時は、グラフィックパターンで指定された選択(色、コントラスト)または、確定(色、コントラスト)を表示する。ビット値が‘0b’の時は、背景(主映像プレーンまたはグラフィックプレーンの通常(色、コントラスト)を表示)を透過する。
図48は、ディスク形状の情報記憶媒体1から、そこに格納されている情報を読み出して再生する情報再生装置(プレーヤ)を示している。すなわち、情報記憶媒体1はディスクドライブ部101に装着されている。ディスクドライブ部101は、装着された情報記憶媒体1を回転駆動し、光ピックアップ(図示せず)を用いて情報記憶媒体1に格納されている情報を読み取るものである。
ディスクドライブ部101で読み取られた情報は、データプロセッサ部102に供給され、エラー訂正処理が施された後、データプロセッサ部102内のトラックバッファ(図示せず)に格納される。そして、このトラックバッファに格納された情報のうち、上記HDビデオマネージャ情報領域31、HDビデオタイトルセット情報領域41の管理情報は、メモリ部122に記録され、再生制御やデータ管理等に利用される。上記トラックバッファに格納された情報のうち、上記ビデオ・オブジェクト領域32、42、43の情報は、分離部103に転送され、ビデオパックa4、グラフィックユニットパックa5、オーディオパックa6及び副映像パックa7毎に分離される。ビデオパックa4の情報はビデオデコーダ部111、副映像パックa7の情報は副映像デコーダ部112に、グラフィックユニットパックa5の情報はグラフィックデコーダ部113に、オーディオパックa6の情報はオーディオデコーダ部114にそれぞれ供給され、デコード処理が行なわれる。
ビデオデコーダ部111でデコード処理された主映像情報と、副映像デコーダ部112でデコード処理された副映像情報と、グラフィックデコーダ部113でデコード処理されたグラフィック情報とは、ビデオプロセッサ部104に供給されて重畳処理が施された後、D/A(デジタル/アナログ)変換部132でアナログ化され、映像信号として図示しない映像表示装置(例えばCRT:Cathode Ray Tube等)に出力される。オーディオデコーダ部114でデコード処理された音声情報は、D/A変換部133でアナログ化され、音声信号として図示しない音声再生装置(例えばスピーカ等)に出力される。
上記のような情報記憶媒体1に対する一連の再生動作は、MPU(Micro Processing Unit)部121によって統括的に制御されている。MPU部121は、キー入力部131からの操作情報を受け、ROM(Read Only Memory)部123に格納されたプログラムに基づいて、各部を制御している。
図49、図50、図51は、図48の分離部103以降のビデオ系デコーダブロックのモデル例A、B及びCを説明する図である。ビデオデコーダ部111は、ビデオ入力バッファ、ビデオデコーダ及びビデオデコーダバッファから構成され、ビデオデコーダでデコードされたビデオデータは、後段のビデオプロセッサ部104へ送られる。副映像デコーダ部112は、副映像ユニット入力バッファ、副映像デコーダ及び副映像デコーダバッファから構成され、副映像デコーダでデコードされた副映像データは、後段のビデオプロセッサ部104へ送られる。グラフィックデコーダ部113は、分離部103で分離されたグラフィックユニットパックa5をバッファリングし、少なくとも1つのグラフィックユニットを格納可能なグラフィックユニット入力バッファ113a、入力バッファ113aに格納されたグラフィックユニットのハイライト情報b2及びマスクデータb3をデコードするハイライトデコーダ113b及びそのハイライトバッファ113c、入力バッファ113aに格納されたグラフィックユニットのグラフィックデータb4をデコードするグラフィックデコーダ113e及びそのグラフィックバッファ113fから構成され、さらにハイライトデコーダ113bでデコードされたボタンパターンは、後段のミキサー113dにより、グラフィックデコーダ113eでデコードされたグラフィックデータと混合され、パレット選択113g、ハイライト処理113hが施された後、ビデオプロセッサ部104へ送られる。
図49はグラフィックデコーダを有するデコーダモデルAの例を示す。デコーダモデルAでは、上記で説明した各デコーダでデコードされたデータは、ビデオプロセッサ部104において、ミキサー104aにより、ビデオデータ、副映像データ及びグラフィックデータが混合、重畳される。さらに、接続される表示装置が、スタンダードテレビ(SDTV)の時は、ダウンコンバータ104bによりダウンコンバート処理が施され、ビデオ出力される。
図50はグラフィックデコーダを有するデコーダモデルBの例を示す。デコーダモデルBでは、上記で説明した各デコーダでデコードされたデータは、ビデオプロセッサ部104において、先ず、第1のミキサー104aにより、ビデオデータとグラフィックデータが混合、重畳される。その後、接続される表示装置が、スタンダードテレビ(SDTV)の時は、ダウンコンバータ104bによりダウンコンバート処理が施され、さらに接続される表示装置のアスペクト比が4:3の場合には、レターボックス(LB)/パンスキャン(PS)変換部104cにより、レターボックス又はパンスキャン変換処理が施され、その後、第2のミキサー104dで、表示タイプ(HD、SDワイド、4:3、パンスキャン、レターボックス)に対応する副映像データと混合、重畳され、ビデオ出力される。
図51はグラフィックデコーダを有するデコーダモデルCの例を示す。デコーダモデルCでは、上記で説明した各デコーダでデコードされたデータは、ビデオプロセッサ部104において、先ず、接続される表示装置が、スタンダードテレビ(SDTV)の時は、ダウンコンバータ104bによりダウンコンバート処理が施され、さらに接続される表示装置のアスペクト比が4:3の場合には、レターボックス/パンスキャン変換部104cにより、レターボックス又はパンスキャン変換処理が施され、その後、後段のミキサー104aで、表示タイプ(HD、SDワイド、4:3、パンスキャン、レターボックス)に対応する副映像データ及びグラフィックデータが混合、重畳され、ビデオ出力される。
図52は図41及び図42で示したグラフィックユニットGUのデータ構造において、ボタン位置情報を有する別の一例を示す。図52に示す様に、複数のGUパックa5のペイロードデータを繋ぎ合せ、1つのグラフィックユニットGUが構成される。図では、パックヘッダ、パディングパケット等の付加データは記述していない。グラフィックユニットGUは、大まかに、ヘッダ情報b1、ハイライト情報(HLI)b2及びグラフィックデータb4から構成され、マスクデータb3は持たない。ここでは、ハイライト情報(HLI)b2の詳細内容を記述する(ヘッダ情報b1、一般情報b21は、図41、図42に同じ)。
ハイライト情報b2は、一般情報b21、カラーパレット情報b22及び1つ以上のボタン情報b23から構成される。カラーパレット情報b22は、メニュー上のボタン色を与えるもので、ハイライトされないボタン色に指定される複数の通常用カラーパレットe221、ユーザの矢印キー等の入力選択により、ハイライト選択されているボタン色に指定される複数の選択用カラーパレットe222、さらにユーザがハイライト選択されたボタンを決定することで、選択色から確定色に指定される複数の確定用カラーパレットe223を有する。
ボタン情報e23は、上記複数の通常用、選択用及び確定用のカラーパレットの番号を夫々指定する使用カラーパレット情報e231、メニュー画面上に、1つのボタン情報で複数の選択可能な位置(ホットスポット)を与えるボタンのホットスポット情報の数e232、その数に対応したボタンの各ホットスポット情報e233、ユーザ入力により、前後左右の隣接ボタンへのボタンを移動する情報として、隣接ボタン位置情報e234及びボタンが確定された時に実行されるボタンコマンドe235を有する。このボタンコマンドには、1つ以上のコマンドを連続配置したコマンドシーケンスを構成でき、この発明では、最大8つまでのコマンドを配置できる構成としている。ボタンが確定された時に、1〜8までのコマンドを連続実行することで、設定、分岐などの複合的な処理が一度に実行可能となる。
図53は、図52で示したボタン位置情報を有するグラフィックユニットを含むビデオ合成の一例を示す。図53において、ビデオ合成出力(C)は、主映像(A)、グラフィックパターン(B)の2つのプレーン及び各ボタンのボタン位置情報e233(メニュー画面上で、1つのボタン情報に対して、ユーザがポイント可能な複数のホットスポットを指定可能、実行されるボタンコマンド同じ)から構成され、それぞれ、主映像(A)+グラフィックパターン(B)+(1)〜(3)のボタン位置情報を重ね合わせることでビデオ合成が為される。図53において、ビデオ合成出力(C)は、(1)のボタン位置情報が選択された状態を示している。また、グラフィックパターン(B)と各ボタン位置情報は、グラフィックユニットに格納される。図53の例では、各ボタン位置情報に2つのホットスポットが指定されており、(1)のボタン1用のボタン位置情報は、ホットスポット11及び12の位置情報を有し、夫々グラフィックパターンの上部の楕円及び星形状のボタンに対応し、そのどちらのボタンが選択/確定されても、同じボタンコマンドe235が発行され、メニューの選択確定動作は、同じである。同様に、(2)のボタン2用のボタン位置情報は、ホットスポット21及び22の位置情報を有し、夫々グラフィックパターンの中央部の楕円及び星形状のボタンに対応し、(3)のボタン3用のボタン位置情報は、ホットスポット31及び32の位置情報を有し、夫々グラフィックパターンの下部の楕円及び星形状のボタンに対応している。
図54は、図45で示したビデオ合成に、さらに副映像データを含むビデオ合成の一例を示したものである。図54において、ビデオ合成出力(E)は、主映像(A)、副映像(B)、グラフィックパターン(C)およびマスクパターン(D)の4つのプレーンから構成され、それぞれ、主映像(A)+副映像(B)+グラフィックパターン(C)+マスクパターン(D)のデータを重ね合わせることでビデオ合成が為される。マスクプレーンでは、(1)〜(6)のボタンから選択されたボタンを重ね合わせる。図54において、ビデオ合成出力(E)は、(1)のマスク(ボタン)パターンが選択された状態を示している。また、グラフィックパターン(C)とマスク(ボタン)パターン(D)のデータは、グラフィックユニットGUに格納される。
図55は、グラフィックデコーダを含むビデオデコーダ関連のビデオ合成フローを示す。図55において、ビデオ合成は、
(1)ビデオデコーダでビデオデータをデコードする(ステップS1)
(2)副映像デコーダで副映像データをデコードする(ステップS2)
(3)グラフィックデコーダでグラフィックデータをデコードする(ステップS3)
(4)ハイライトデコーダでマスクデータをデコードする(ステップS4)
(5)グラフィックデータとマスクデータをミキサー混合する(ステップS5)
(6)カラーパレット選択とハイライト処理を実行する(ステップS6)
(7)ビデオ、副映像、グラフィックデコーダでデコードされた各データをミキサーで混合する(ステップS7)
(8)必要に応じて、ダウンコンバート、レターボックス(LB)及びパンスキャン(PS)等の変換処理を実行し、ビデオ出力する(ステップS8)
以上説明した様に、グラフィックユニットGUを記録した情報記憶媒体及びグラフィックユニットGUをデコードできるシステムでは、256色までのグラフィックで、従来の矩形ボタンのみならず、楕円形や星型などの複雑なボタン形状が構築でき、ユーザに対し多彩なメニュー画面を提供できる。さらに、グラフィックユニットGUは、字幕などに用いられる副映像ストリームと分離して構築されるので、従来のSDのDVDメニューの様に、副映像の表示期間に左右されることなくグラフィックユニットGUの時間情報でメニュー選択期間を設定できるので、コンテンツ製作者の自由度が広がり、より多彩なコンテンツをユーザに提供可能となる。
図19に示したメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内のデータ構造に関する他の例を図56に示す。図19とは異なり、図56ではメニュー用オーディオオブジェクト領域(HDMENU_AOBS)33内には唯一のメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBのみが記録され得る構造になっている。このメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内は任意の位置で設定できる1個または複数のエントリ(エントリポイント)により細分割出来る。各メニュー画面表示時に同時に再生する背景音声(バックグランドミュージック)の再生範囲は上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内のオーディオデータが記録されている先頭境界位置または最終境界位置(AOB終了アドレス)あるいは事前に設定されたエントリ位置を境界範囲として繰り返し再生される構造になっている。すなわち、図56に示す例では、PGC#Aに対応したメニュー画面の表示時には第2エントリ位置から第3エントリ位置の範囲で繰り返し再生が行われ、PGC#Bに対応したメニュー画面の表示時にはメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内のオーディオデータが記録されている先頭境界位置である第1エントリ位置から第4エントリ位置の範囲で繰り返し再生が行われ、PGC#Cに対応したメニュー画面の表示時には第4エントリ位置からメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの最終境界位置(AOB終了アドレス)の範囲で繰り返し再生が行われる。この各エントリの位置は上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内の先行位置に配置されたHDMENU_AOBヘッダ情報記録領域AOB_HI内で規定される。
上記HDMENU_AOBヘッダ情報記録領域AOB_HI内のデータ構造を図57に示す。HDMENU_AOBの終了アドレスAOB_EAにより上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB全体のデータサイズが分かり、HDMENU_AOBのエントリポイント数情報AOB_EP_Nsで図56に設定されたエントリ(エントリポイント)数が分かる。
HDMENU_AOBの各エントリポイントの先頭アドレス情報AOB_1ST_EP〜AOB_5TH_EPは上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内ヘッダ情報記録領域AOB_HIの先頭位置(HDMENU_AOB先頭位置)からの相対的なアドレス(アドレスの差分情報)で規定される。ここで、HDMENU_AOBのオーディオデータは、エレメンタリで記録されるので、このアドレス情報はバイト単位で表現する。また、HDMENU_AOBのオーディオデータを2048バイトで構成するパック単位に記録することも可能であり、この時2048バイト単位で論理ブロック番号(LBN:Logical Block Number)が設定されているので、上記アドレス情報を相対的な論理ブロック番号(RLBN:Relative Logical Block Number)で記述することも可能である。図56に示す実施例では上記メニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内のオーディオデータが記録されている先頭境界位置は最初のエントリ位置(第1エントリ位置)と一致しているので、HDMENU_AOBの第1エントリポイントの先頭アドレス情報AOB_1ST_EPによりHDMENU_AOBヘッダ情報記録領域AOB_HI内のデータサイズが分かる。メニュー用オーディオデータ内は図56に示すように第1エントリから第5エントリに至る最大5エントリまでが設定可能な構造になっている。従って、図57に示すように、必ずHDMENU_AOBの第2エントリポイントの先頭アドレス情報AOB_2ND_EPからHDMENU_AOBの第5エントリポイントの先頭アドレス情報AOB_5TH_EPの情報が記録される。もしメニュー用オーディオデータ内で設定されるエントリ数が3以下(例えばn)の場合には‘n+1’番目以降のエントリポイントの先頭アドレスAOB_(n+1以上)TH_EPは‘00000000h’と設定される。このような設定方法によりメニュー用オーディオデータ内を5個以下の任意数のエントリ(エントリポイント)で細分割する事が可能となる。図56の例では、最大5エントリとしているが、それ以上のエントリを設定してもよい。
図56に示した例に対応し、図8に対する他の例を図58、図24に対する他の例を図59、図27に対する他の例を図60に示す。
図58に示すように、ビデオマネージャプログラムチェーンカテゴリ情報HDVMGM_PGCカテゴリ(HDVMGM_PGC_CAT)情報内には、エントリPGCか否かを判別するエントリタイプ情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、メニューの識別を表す(例えばタイトルのメニューか等)メニューID情報、PTL_ID_FLD情報、音声情報選択フラグ、先頭エントリ番号、終了エントリ番号が記録されている。音声情報選択フラグはメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生か、メニュー用ビデオオブジェクトHDVMGM_VOBのオーディオの再生かの選択と、HDMENU_AOBの開始・終了トリガを示す。音声情報選択フラグが‘00’の場合、PGCで指定されたHDVMGM_VOB中のオーディオが再生される(HDMENU_AOBの再生は停止)。音声情報選択フラグが‘10’の場合、HDMENU_AOBのオーディオが続けて再生される(HDVMGM_VOB中のオーディオは無視)。音声情報選択フラグが‘11’の場合、HDMENU_AOBのオーディオが続けて再生される(HDVMGM_VOB中のオーディオは無視)。先頭エントリ番号はHDMENU_AOBのオーディオの再生を開始するエントリ番号を指定する。終了エントリ番号はHDMENU_AOBのオーディオの再生を終了するエントリ番号を指定する。値が‘000’の場合は、HDMENU_AOBの終了アドレスを示す。
図59に示すようにHDVTS_PGCIサーチポインタ412内のHDVTS_PGCカテゴリ(HDVTS_PGC_CAT)内には、エントリタイプ情報、RMS許可フラグ、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、メニューID情報、PTL_ID_FLD情報、音声情報選択フラグ、先頭エントリ番号、終了エントリ番号が記録されている。RMS許可フラグはRSM命令やResume()ファンクションによる再生再開がこのPGCで許可されるか否かを示す。RMS許可フラグが‘0’の場合、RSM情報の更新を許可し、RMS許可フラグが‘1’の場合、RSM情報の更新を禁止する。
図60に示すHDVTSM_PGCカテゴリ情報(HDVTSM_PGC_CAT)内には、エントリタイプ情報、ブロックモード情報、ブロックタイプ情報、メニューID情報、PTL_ID_FLD情報、音声情報選択フラグ、先頭エントリ番号、終了エントリ番号が記録されている。
図58〜図60では図56に示したメニュー用オーディオデータ内の再生範囲を先頭エントリ番号と終了エントリ番号で規定している。繰り返し再生範囲の終了位置が図56に示したAOB終了アドレスに一致する場合には、終了エントリ番号は‘000b’と設定する。例えば、図56に示すように、PGC#Bに対応したメニュー画面表示時に再生する背景音声(バックグランドミュージック)の繰り返し再生範囲としては開始位置がメニュー用オーディオデータの開始位置開始(第1エントリ)に一致するので開始エントリ番号は‘1’、終了位置が第4エントリ位置と一致するので終了エントリ番号は‘4’となる。また、PGC#Cに対応したメニュー画面表示時に再生する背景音声(バックグランドミュージック)の繰り返し再生範囲としては開始位置が第4エントリ位置に一致するので開始エントリ番号は‘4’、終了位置がAOB終了アドレスと一致するので終了エントリ番号は‘000b’となる。音声情報選択フラグはHDMENU_AOBのオーディオ再生かVOBS(HDVMGM_VOBS,HDVTSM_VOBS又はHDVTS_VOBS)のオーディオ再生かの選択とHDMENU_AOBの開始・終了トリガを示す。すなわち上記音声情報選択フラグが‘00b’の場合にはPGCで指定されたVOB中のオーディオが再生される(HDMENU_AOB停止)事を意味し、‘10b’の場合にはHDMENU_AOBが続けて再生され(VOB中のオーディオは無視)、‘11b’の場合にはHDMENU_AOBの再生を開始(VOB中のオーディオは無視)を意味している。
図61にメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生フローチャートを示す。先ず、HDMENU_AOBのヘッダ情報(AOB_HI)を読み出し、取得した(S11)後、各エントリポイントのアドレス(AOB_1ST_EP他)の取得(S12)と、再生するプログラムチェーン(PGC)中のカテゴリ情報(PGC_CAT)を検出し、「音声情報選択フラグ」、「先頭エントリ番号」及び「終了エントリ番号」を取得(S13)する。取得した「音声情報選択フラグ」が‘00b’か否かを判定し(S14)、‘00b’の場合にはHDMENU_AOBを再生している時は、再生を停止(S15)し、PGCで指定されたVOB中のオーディオを再生する(S16)。
もし「音声情報選択フラグ」が‘00b’で無い場合には、更に「音声情報選択フラグ」が‘11b’か否かを判定(S17)する。「音声情報選択フラグ」が‘11b’の場合には、HDMENU_AOBを「先頭エントリ番号」から再生開始(S18)し、終了エントリ番号が‘000b’か否かを判定(S21)する。終了エントリ番号が‘000b’の場合にはAOB終了アドレスまで再生(S22)し、終了エントリ番号が‘000b’で無い場合には「終了エントリ番号」の手前まで再生(S23)した後に、「先頭エントリ番号」からの繰り返し再生(S24)を行う。また「音声情報選択フラグ」が‘11b’で無い場合には、「音声情報選択フラグ」が‘10b’か否かを判定(S19)し、該当した場合にはHDMENU_AOBを継続して再生(S20)する。
次に、上記実施形態におけるコマンド及びシステムパラメータについて説明する。コマンドとはユーザがインタラクティブにDVD−videoの再生をする時のインタラクティブ処理操作方法を指定する内容であり、例えばメニュー画面にチャプターメニューを再生し、チャプターメニューをクリックすることにより、そこから再生を開始するというコマンドがある。システムパラメータとはプレーヤを制御する種々の情報がセットされるものである。
図48に示す情報再生装置内のシステムブロック図においてメモリ部122内に、図62に示すような種々の情報が格納されるシステムパラメータSPRM(0)−SPRM(31)を格納する領域が割り当てられている。SPRM(0)には再生中のカレントメニュー言語コードCM_LCDが、SPRM(1)にはタイトルドメイン(TT_DOM)内でのオーディオストリーム番号ASTNが、SPRM(2)にはTT_DOM内でのサブピクチャストリーム番号SPSTNとオン/オフフラグが、SPRM(3)にはTT_DOM内でのアングル番号AGLNが、SPRM(4)にはTT_DOM内でのタイトル番号TTNが、SPRM(5)にはTT_DOM内でのビデオタイトル番号VTS_TTNが、SPRM(6)にはTT_DOM内でのタイトルPGC番号TT_PGCが、SPRM(7)には1シーケンシャルPGCタイトル用タイトル番号パートPTTNが、SPRM(8)には選択状態用ハイライトボタン番号HL_BTTNが、SPRM(9)にはナビゲーションタイマNV_TMRが、SPRM(10)にはNV_TMR用TT_PGCNが、SPRM(11)にはカラオケ用プレーヤオーディオミキシングモードP_AMXMDが、SPRM(12)にはパレンタルマネージメント用カントリーコードCTY_CDが、SPRM(13)にはパレンタルレベルPTL_LVLが、SPRM(14)にはビデオ用プレーヤコンフィグレーションP_CFGが、SPRM(15)にはオーディオ用プレーヤコンフィグレーションP_CFGが、SPRM(16)にはAST用イニシャル言語コードINI_LCDが、SPRM(17)にはAST用イニシャル言語コードエクステンションINI_LCD_EXTが、SPRM(18)にはSPST用INI_LCDが、SPRM(19)にはSPST用INI_LCD_EXTが、SPRM(20)にはプレーヤリージョンコードが、SPRM(21)にはイニシャルメニュー記述コードINI_M_LCDが、SPRM(26)にはメニュースペース用オーディオストリーム番号ASTNが、SPRM(27)にはメニュースペース用サブピクチャストリーム番号SPSTNとオン/オフフラグが、SPRM(28)にはメニュースペース用アングル番号AGLNが、SPRM(29)にはFP_DOM用オーディオストリーム番号ASTNが、SPRM(30)にはFP_DOM用サブピクチャストリーム番号SPSTNとオン/オフフラグが格納され、SPRM(22)〜SPRM(25)、SPRM(31)はリザーブとされる。
SPRM(21)はメニュー用のイニシャルメニュー記述コードINI_M_LCDを指定するものであり、読出し専用のナビゲーションコマンドである。
初期アクセス時はこのパラメータがセットされ、その値はSPRM(0)にコピーされる。
停止状態では、このパラメータはユーザ操作のみにより変更可能である。SPRM(21)が変更される度にその値はSPRM(0)にコピーされる。
他のドメインでは、このパラメータは変更されない。
SPRM(26)はメニュースペース用に現在選択されているASTNを指定するパラメータである。
SPRM(26)の値はユーザ操作、ナビゲーションコマンド、あるいはメニュースペース内のオーディオ、副映像ストリーム選択のためのアルゴリズム3により変更される。
a)メニュースペース内
SPRM(26)の値が変更されると、再生されるオーディオストリームが変更される。
b)FP_DOM、あるいはTT_DOM内
メニュースペース内でセットされているSPRM(26)の値は保持される。
SPRM(26)の値はユーザ操作では変更されない。
FP_DOM、あるいはTT_DOM内でナビゲーションコマンドによりSPRM(26)の値が変更されると、メニュースペース内で有効となる。
このパラメータは現在のデコーディングオーディオストリーム番号を指定しない。
SPRM(27)はメニュースペース用に現在選択されているSPSTNと、副映像が表示されるか否かを指定する。
SPRM(27)の値はユーザ操作、ナビゲーションコマンド、あるいはメニュースペース内のオーディオ、副映像ストリーム選択のためのアルゴリズム3により変更される。
a)メニュースペース内
SPRM(27)の値が変更されると、再生される副映像ストリームと副映像表示状態が変更される。
b)FP_DOM、あるいはTT_DOM内
メニュースペース内でセットされているSPRM(27)の値は保持される。
SPRM(27)の値はユーザ操作では変更されない。
FP_DOM、あるいはTT_DOM内でナビゲーションコマンドによりSPRM(27)の値が変更されると、メニュースペース内で有効となる。
c)副映像表示状態は次のように定義される。
c−1)有効なSPSTNが選択される場合
SP_disp_flagの値が‘1b’の場合は、指定された副映像がその表示期間中表示される。
SP_disp_flagの値が‘0b’の場合は、システムスペース内で強制的に表示される副映像を参照する。
c−2)無効なSPSTNが選択される場合
副映像は表示されない。
このパラメータは現在のデコーディング副映像ストリーム番号を指定しない。
メニュースペース内でSPRM(27)の値が変更されると、現在の副映像の再生は破棄される。
SPRM(28)はメニュースペース用の現在のアングル番号AGLNを指定するパラメータである。
SPRM(28)の値はユーザ操作、あるいはナビゲーションコマンドにより変更される。
a)FP_DOM内
ナビゲーションコマンドによりFR_DOM内でSPRM(28)の値が変更されると、メニュースペース内で有効となる。
b)メニュースペース内
SPRM(28)の値が変更されると、再生アングルが変更される。
c)TT_DOM内
メニュースペース内でセットされているSPRM(28)の値は保持される。
SPRM(28)の値はユーザ操作では変更されない。
TT_DOM内でナビゲーションコマンドによりSPRM(28)の値が変更されると、メニュースペース内で有効となる。
SPRM(29)はFP_DOM用に現在選択されているオーディオストリーム番号ASTNを指定するパラメータである。
SPRM(29)の値はユーザ操作、ナビゲーションコマンド、あるいはFP_DOM内のオーディオ、副映像ストリーム選択のためのアルゴリズム4により変更される。
a)FP_DOM内
SPRM(29)の値が変更されると、再生されるオーディオストリームが変更される。
b)メニュースペース、あるいはTT_DOM内
FP_DOM内でセットされているSPRM(29)の値は保持される。
SPRM(29)の値はユーザ操作では変更されない。
メニュースペース、あるいはTT_DOM内でナビゲーションコマンドによりSPRM(29)の値が変更されると、FP_DOM内で有効となる。
このパラメータは現在のデコーディングオーディオストリーム番号を指定しない。
SPRM(30)はFP_DOM用の現在選択されているサブピクチャストリーム番号SPSTNと、副映像が表示されるか否かを指定するパラメータである。
SPRM(30)の値はユーザ操作、ナビゲーションコマンド、あるいはFP_DOM内のオーディオ、副映像ストリーム選択のためのアルゴリズム4により変更される。
a)FP_DOM内
SPRM(30)の値が変更されると、再生される副映像ストリームと、副映像表示状態が変更される。
b)メニュースペース、あるいはTT_DOM内
FP_DOM内でセットされているSPRM(30)の値は保持される。
SPRM(30)の値はユーザ操作では変更されない。
メニュースペース、あるいはTT_DOM内でナビゲーションコマンドによりSPRM(30)の値が変更されると、FP_DOM内で有効となる。
c)副映像表示状態は次のように定義される。
c−1)有効なSPSTNが選択される場合
SP_disp_flagの値が‘1b’の場合は、指定された副映像がその表示期間中表示される。
SP_disp_flagの値が‘0b’の場合は、システムスペース内で強制的に表示される副映像を参照する。
c−2)無効なSPSTNが選択される場合
副映像は表示されない。
このパラメータは現在のデコーディング副映像ストリーム番号を指定しない。
FP_DOM内でSPRM(30)の値が変更されると、現在の副映像の再生は破棄される。
再生中のカレントメニュー言語コードCM_LCDはユーザとコマンドの両方で変更設定可能であるが、初期メニュー記述コードINI_M_LCDはユーザのみが変更設定可能である。
本実施例におけるHDのDVDビデオコンテンツ内で使用されるコマンドの一例としては以下のものがある。
Go TOコマンドグループ:コマンドの実行順を変えるコマンド
Linkコマンドグループ:同一ドメイン内での特定場所から再生を開始するコマンド
Jumpコマンドグループ:異なるドメインに有る特定場所から再生を開始するコマンド
Compare Go Toコマンドグループ:比較結果が正しければコマンドの実行順を変えるコマンド
Compare Linkコマンドグループ:比較結果が正しければ同一ドメイン内での特定場所から再生開始する
Compare Jumpコマンドグループ:比較結果が正しければ異なるドメインに有る特定場所から再生を開始
SetSystemコマンドグループ:管理パラメーター値の変更コマンド
Setコマンドグループ:ゼネラルパラメータの値を計算するコマンド
Compare SetSystemコマンドグループ:比較結果が正しければ管理パラメーター値を変更するコマンド
Compare Setコマンドグループ:比較結果が正しければゼネラルパラメータの値を計算するコマンド
SetSystem Linkコマンドグループ:管理パラメーター値を変更後、同一ドメイン内での特定場所から再生を開始するコマンド
Set Linkコマンドグループ:ゼネラルパラメータの値を計算した後、同一ドメイン内での特定場所から再生を開始するコマンド
Set Go Toコマンドグループ:ゼネラルパラメータの値を計算した後にコマンドの実行順を変える
Set Jumpコマンドグループ:ゼネラルパラメータの値を計算した後に異なるドメインに有る特定場所から再生を開始するコマンド
具体的なコマンド例としてゼネラルパラメータの値やモードを変更するSetGPRMMDコマンドやメニュー記述言語コードをSPRM(0)に設定するSetM_LCDコマンドはSetSystemコマンドグループに含まれ、ゼネラルパラメータの値を特定の値に設定したり、ゼネラルパラメータの値に特定の値を加算するSetMoveコマンドやSet AddコマンドはSetコマンドグループに含まれる。
また、何も実行を行わないNopコマンドはGo Toコマンドグループに含まれ、ドメインIDで指定されたPGCの再生を開始し、レジューム情報を記録するCallSSコマンドはJumpコマンドグループに含まれ、レジューム情報を記録するResumコマンドはLinkコマンドグループに含まれる。
JumpTTやJumpVTS_TTあるいはJumpVTS_PTTコマンドはJumpコマンドグループに属する。このコマンドは別のドメイン内の指定された位置で再生を開始するために使用される。プレーヤはこのコマンドが処理される時は全てのGPRM値を保持しなければならない。
JumpTTは指定されたタイトルの再生を開始するためのコマンドである。処理の詳細は以下の通りである。
(1)現在の再生を停止する。
(2)リジューム情報(存在する場合)、ナビゲーションタイマの値及びシステムパラメータ内のナビゲーションタイマ用TT_PGC(SPRM(6))を破棄する。ナビゲーションタイマを停止するために、SPRM(9)に‘0’を代入する。
(3)SPRM(1)とSPRM(2)を設定する
(4)指定されたタイトルの再生をプリコマンドフェーズから開始する。
JumpVTS_TTは現VTS空間内で指定されたタイトルの再生を開始するためのコマンドである。処理の詳細は以下の通りである。
(1)現在の再生を停止する。
(2)リジューム情報(存在する場合)、ナビゲーションタイマの値及びシステムパラメータ内のナビゲーションタイマ用TT_PGCN(SPRM(6))を破棄する。ナビゲーションタイマを停止するために、SPRM(9)に‘0’を代入する。
(3)SPRM(1)とSPRM(2)を設定する
(4)現VTS空間内でVTS_TTNで指定されたタイトルの再生を開始する。
JumpVTS_PTTは現VTS空間内で指定されたPTTの再生を開始するためのコマンドである。処理の詳細は以下の通りである。
(1)現在の再生を停止する。
(2)リジューム情報(存在する場合)、ナビゲーションタイマの値及びシステムパラメータ内のナビゲーションタイマ用TT_PGCN(SPRM(6))を破棄する。ナビゲーションタイマを停止するために、SPRM(9)に‘0’を代入する。
(3)SPRM(1)とSPRM(2)を設定する。
(4)指定されたPTTNがあるPGCのプリコマンド領域のコマンドを実行する。
(5)現VTS空間内でVTS_TTNとPTTNで指定されたPTTの再生を開始する。
本実施形態におけるレジュームコマンドシーケンスあるいはセルコマンドシーケンス内で使用するコマンド内容とコマンドデータ内の具体的な内容について説明する。この発明実施形態の情報再生装置(プレーヤ)内でHDのDVDビデオコンテンツの再生時に使用するパラメータは図62に示すようにパラメータ番号毎に記録されるデータ内容が決まっているシステムパラメータ(SPRM:System Parameter)と、記録されるデータ内容を任意に設定できるゼネラルパラメータ(GPRM:General Parameter)の2種類がある。
ナビゲーションコマンド1個当たりのコマンドデータサイズは8バイトで設定され、
(1)PCI内のボタンコマンド領域
(2)PGCI内のセルコマンド領域(図35)
(3)PGCI内のプリコマンド領域(図35)
(4)PGCI内のポストコマンド領域(図35)
(5)PGCI内のRSMコマンド領域(図35)
に配置される。
ナビゲーションコマンドは1個のインストラクション(命令の最小単位)から構成されるシングルインストラクションコマンドと2個または3個のインストラクションから構成されるコンポジット(複合)インストラクションコマンドの2種類を持つ。
図36の説明の所でPGCI内のプログラムチェーン・コマンドテーブル(PGC_CMDT)51内にプリコマンド(PRE_CMD)511、ポストコマンド(POST_CMD)512、セルコマンド(C_CMD)513、レジュームコマンド(RSM_CMD)514が設定(記録)され、それぞれ1個のコマンドの情報に対してそれぞれ8バイトの領域が設定されることを説明した。8バイト割り当てられたコマンド内部のデータ構造について以下に説明する。8バイト領域の内、タイプ1と2のコマンドは最上位ビットから16ビット、タイプ3では最上位ビットから12ビットまでをオペレーションコードの記録領域に設定されている。このオペレーションコードの情報を読むだけでコマンド識別が可能になっている。
このオペレーションコード内には最上位ビットから順にコマンドID−1、コマンドID−2、設定フラグ(I−フラグ for Set)、比較用I−フラグ(I−フラグ for Comp)などの情報が記録されている。類似内容のコマンド毎に同じコマンドID−1の値を共通にすると共に、最上位ビットから3ビットまでの領域にコマンドID−1の値を設定している。この発明実施形態においてコマンド情報の最上位ビットから最低でも16ビットを再生するだけでオペレーションコードの内容が解読でき、コマンドの識別が可能となる。更に、コマンド情報の最上位ビットから数ビットを読むだけでコマンドID−1とコマンドID−2が解読でき、およそのコマンド内容が把握できる。この発明実施形態においてコマンド情報内容を上記の構造にすることでコマンドの解読とコマンドに対応した処理の高速化を図れる。また、各コマンド毎のCompare Field内の値、Branch Field内の値、Set Field内の値などの設定値や変数値が変数オペランドとしてコマンド内の設定場所が指定されている。
この発明のHDのDVDビデオコンテンツ内で使われる各コマンド毎のコマンド情報内のデータ構造は以下に示すように、
(1)コマンド情報内にGo Toインストラクション、Linkインストラクションオペランド、Linkサブ・インストラクションのいずれかを含む場合には、それらのインストラクション(またはサブ・インストラクション)を2バイトで構成されるインストラクションオペランド(またはサブ・インストラクションオペランド)の形に設定し、そのインストラクションオペランド(またはサブ・インストラクションオペランド)をコマンド情報内の最下位2バイト位置に配置する。
(2)コマンド内にJumpインストラクションまたはSetSystemインストラクションを含む場合には、そのインストラクションに対して4バイトで構成されるインストラクションオペランドの形に設定し、そのインストラクションオペランドをコマンド情報内の最上位バイトと最下位バイトのいずれにも属さない中央バイト内(47ビットから16ビットまで)に配置する。
(3)コマンド内にCompareインストラクションまたはSetインストラクションが含まれる場合には、そのインストラクションに対して独自のインストラクションオペランドを形成しない。
さらに、
(4)複合インストラクションコマンドの内容がコマンド情報内の上位ビットにオペレーションコードの形で入り、
(5)コマンドを実行する時に必要な変数値や変数が保存されている場所を示し、変数オペランドがオペレーションコードよりも下位ビット位置に配置されると言う構造を取る所に特徴がある。
この発明実施形態において全てのコマンド情報内のデータ構造を上記の(1)から(5)に示すような配置方法に規則性を持たせることで、情報再生装置がコマンド情報を解読する時の簡素化が図れ、コマンド解読・対応のコマンド実行処理の高速化が図れると言う効果がある。すなわち、上記のように上位ビット位置でオペレーションコードを指定することで、即座にコマンド内容を理解でき、更にその後ろ(下位ビット領域)に複合インストラクションコマンドを構成する一個のインストラクションに関する情報が“インストラクションオペランド”の形でまとまって配置されることで対応したインストラクション内容の識別が容易になる。
更に、例えば“Compare”した後に“SetSystem”を行う“Compare SetSystem”コマンドのように、複合インストラクションコマンド(複数の命令処理が組み合わさって1個のコマンドを形成するコマンド)では、上記の(1)から(5)に示す配置方法に加え、
(6)コマンド情報内にどちらか一方のインストラクションに対応したインストラクションオペランド(またはサブ・インストラクション)が配置される場合には、コマンド情報内の残りの部分に他方のインストラクションに関係した変数オペランドまたはインストラクションオペランドが配置される。
(7)特にJumpインストラクションオペランドまたはSetSystemインストラクションオペランドが含まれる時には、下位の2バイト内に他方のインストラクションに関係した変数オペランドまたはインストラクションオペランドが配置される。
と言う構造を持つことでコマンド内容の高速識別を容易としコマンド内容の認識処理とコマンド対応実行処理の高速化と簡素化が図れる。
コマンド情報内のデータ構造内に記載されたインストラクションオペランド内の具体的なデータ構造に関する一例として、SetSystemインストラクショングループに属するSetGPRMMDのインストラクションオペランドのデータ構造の例を図63に示す。このSetGPRMMDインストラクションはゼネラルパラメータの値やゼネラルパラメータのモードを変更するインストラクション(命令)である。また、具体的な内容として『図38に示すn番目のセル内の最初に配置されたVOBUの先頭アドレス(C_FVOBU_SA)の値を1番目のゼネラルパラメータ(GPRM(1))値に設定する〔SetGPRMMD:C#n_FVOBU_SA to GPRM(1)〕』を例としている。この場合には、Mode=0b(Register Mode)、設定するゼネラルパラメータ番号は‘1’なので‘B2’(最下位バイトから3番目の“バイト”)の値はヘキサゴナル表示で‘01h’となる。
上記の内容を基に、特定な使用条件下での各オペランド数値を設定したコマンド情報の具体例を図64に示す。図63と図64は‘B7’〜‘B0’のバイト単位で表現している。
図64の(a)では『0番目のゼネラルパラメータGPRM(0)の値がn番目のゼネラルパラメータGPRM(n)の値に一致すれば1番目のゼネラルパラメータGPRM(1)の値をC #n_FVOBU_SAの値に設定する〔If GPRM(0)=GPRM(n) then SetSystem GPRM(1) to C#n_FVOBU_SA〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(b)では『4番目のゼネラルパラメータGPRM(4)の値が300以上の場合にはGPRM(4)の値に更に100を加算する〔If GPRM(4)≧300 then SetAdd 100 to GPRM(4)〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(c)では『4番目のゼネラルパラメータGPRM(4)に100の値を設定する〔Assign 100 to GPRM(4)〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(d)では『4番目のゼネラルパラメータGPRM(4)の現在の値に対して更に50を加算する〔Add 50 to GPRM(4)〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(e)では『何も処理をしない〔Not Operation〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(f)では『メニュー画面に戻り、今まで再生していたタイトル(映像)の中断場所を示したリジューム情報(リジューム情報)の値を保存する〔CallSS〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(g)では『今まで再生していたタイトル(映像)の中断場所を示したリジューム情報(リジューム情報)の値を保存する〔Resume〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
図64の(h)では『特定のメニュー記述用言語コードを0番目のシステムパラメータSPRM(0)に設定する〔Assign Menu Description Language Code to SPRM(0)〕』と言うコマンドを設定した場合の例を示している。
次に、エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSについて説明する。
DVDビデオディスクはボリュームスペース、ビデオマネージャ(VMG)、ビデオタイトルセット(VTS)、エンハンスドビデオオブジェクトセット(EVOBS)、エレメンタリオーディオオブジェクトセット(EAOBS)からなる論理構造を有する。
ビデオマネージャVMGはビデオマネージャ情報VMGIと呼ばれるコントロールデータ、エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBS、ファーストプレイPGCメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトFP_PGCM_EVOB、VMGメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトVMGM_EVOBS、コントロールデータのバックアップVMGI_BUPからなる。
FP_PGCM_EVOBはメニュー言語の選択のために使われるエンハンスドビデオオブジェクトEVOBである。VMGM_EVOBSはボリュームアクセスをサポートするメニューに使われるエンハンスドビデオオブジェクトEVOBsの集合である。EAOBSはバックグランド音楽等のために使われるエレメンタリーオーディオオブジェクトの集合である。
EAOBは8MB以下の1ファイルである。FP_PGCM_EVOBは1GB以下の1ファイルである。VMGM_EVOBSは各々が1GB以下の最大98個のファイルに分割される。ビデオマネージャ情報VMGI、EAOBS(もしあれば)、FP_PGCM_EVOB(もしあれば)、VMGM_EVOBS(もしあれば)、VMGI_BUPはこの順番に配置されているので、メニューPGCの前にビデオマネージャ情報VMGIをプリロードすることができる。このため、オーディオの再生を前もって準備することができ、待ち時間無くオーディオを再生することができる。VMGM_EVOBSを含むファイルは連続的に配置される。
ビデオマネージャ情報VMGI、EAOBS(もしあれば)、FP_PGCM_EVOB(もしあれば)、VMGM_EVOBS(もしあれば)、VMGI_BUPの間の境界にギャップが存在する場合がある。VMGM_EAOBS(もしあれば)において、EVOBは連続して配置される。
ビデオタイトルセットVTSはビデオタイトルセット情報VTSIと呼ばるコントロールデータ、VTSメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBS、VTSタイトルのためのエンハンスドビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBS、コントロールデータのバックアップVTSI_BUPからなる。VTSM_EVOBSとVTSTT_EVOBSのタイトルのためのEVOBSは各々が1GB以下の最大99個のファイルに分割される。VTSM_EVOBSを含むファイルは連続的に配置される。各VTS内において、VTSI、VTSM_EAOBS(もしあれば)、VTSTT_EVOBS、VTSI_BUPの間の境界にギャップが存在する場合がある。各VTSM_EAOBS(もしあれば)において、EVOBは連続して配置される。各VTSTT_EAOBSにおいて、EVOBは連続して配置される。
EVOBSはビデオ、グラフィック、オーディオ、副映像等のデータからなるエンハンスドビデオオブジェクトの集合である。EVOBS内でEVOBsは連続したブロックとインターリーブブロックとに記録される。1つのEVOBSは1つ以上のEVOBから構成される。EVOB_ID番号はEVOBS内で最も小さい論理セクタ番号LSNを持ったEVOBから1から昇順で割り振られる。1つのEVOBは1つ以上のセルから構成される。C_ID番号はEVOB内で最も小さい論理セクタ番号LSNを持ったセルから1から昇順で割り振られる。EVOBS内のセルはEVOB_ID番号とC_ID番号とで識別される。
全てのEVOBsが連続したブロックに記録される場合のビデオマネージャVMGとビデオタイトルセットVTSの構造を図65に示す。図65は、図1に示したボリューム構造の変形例であり、プリロード時にエレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSのデータを早く取り込めるようにしたものである。
VMGはコントロールデータVMGI、EAOBS、メニュー用EVOB(FP_PGCM_EBOV)、メニュー用EVOBS(VMGM_EBOVS)、VMGIのバックアップファイルからなる。このようにEAOBSはコントロールデータの直後に記録されているので、いち早くプリロードすることができる。VTSはコントロールデータVTSI、メニュー用EVOBS(VTSM_EBOVS)、タイトル用EVOBS(VTSTT_EBOVS)、VTSIのバックアップファイルからなる。タイトル用EVOBS(VTSTT_EBOVS)はセルからなる。C_IDN#はEVOB内のセルID番号であり、EVOB_IDN#はEVOB内のEVOB_ID番号である。
図66は図2に示したディレクトリ構造の変形例であり、ルートディレクトリの下にHD−DVD用のHVDVD_TSというサブディレクトリが、従来のROM−videoのサブディレクトリVIDEO_TSとは別に設けられている。
ビデオマネージャ情報VMGI、エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEOBS、FP_RGCメニュー用エンハンスドビデオオブジェクトFP_PGCM_EVOB、バックアップ用ビデオマネージャ情報VMGI_BUP、ビデオタイトルセット情報VTSI、バックアップ用ビデオタイトルセット情報VTSI_BUPがHVDVD_TSディレクトリのコンポーネントファイルのデータスペースに記録される。1GB(=230バイト)以上のサイズのVMGM_EVOBSは最大98個に分割される。1GB(=230バイト)以上のサイズのVTSM_EVOBS、VTSTT_VOBSは最大99個に分割される。そのため、各ファイルのサイズは1GB以下である。これらのファイルはHVDVD_TSディレクトリのコンポーネントファイルとなる。VMGM_EVOBS、VTSM_EVOBS、VTSTT_EVOBSの各ファイルは連続して記録される。
ビデオマネージャVMGのファイル名には以下の規則が適用される。
1)ディレクトリ名
DVDビデオのディレクトリ名は“HVDVD_TS”である。
2)ビデオマネージャVMGのファイル名
ビデオマネージャ情報のファイル名は“HVI00001.IFO”である。
エレメンタリーオーディオオブジェクトセットのファイル名は“HVM00001.EAO”である。
FP_PGCメニューのエンハンスドビデオオブジェクトのファイル名は“HVM00001.EVO”である。
VMGメニューのエンハンスドビデオオブジェクトセットのファイル名は“HVM000%%.EVO”である。
バックアップ用のビデオマネージャ情報のファイル名は“HVI00001.BUP”である。
ここで、%%はVMGメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトセット毎に‘02’から‘99’まで連続的に変化する。
3)ビデオタイトルセットVTSのファイル名
ビデオタイトルセット情報のファイル名は“HVI@@@##.IFO”である。
VTSメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトのファイル名は“HVM@@@##.EVO”である。
タイトルのためのエンハンスドビデオオブジェクトセットのファイル名は“HVT@@@##.EVO”である。
バックアップ用のビデオタイトルセット情報のファイル名は“HVI@@@01.BUP”である。
ここで、@@@はビデオタイトルセット番号のファイルに割当てられる‘001’から‘511’までの3桁の数字である。##はVTSメニュー用の各エンハンスドビデオオブジェクトセット、あるいはタイトル用の各エンハンスドビデオオブジェクトセット毎に‘01’から‘99’まで連続的に変化する。
上述の実施形態では、図56に示したように、各メニュー画面表示時に同時に再生する背景音声(バックグランドミュージック)の再生範囲はメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOB内のオーディオデータが記録されている先頭境界位置または最終境界位置(AOB終了アドレス)あるいは事前に設定されたエントリ位置を境界範囲として繰り返し再生される構造を説明した。この変形例として、EVOB単位でオーディオ繰り返し再生の範囲を指定する例を図67を参照して説明する。図67の左側は図56の概念を示すものであり、EAOB内の繰り返し再生するパートをスタートポイントとエンドポイントにより指定する。そのため、各パートのスタートポイントとエンドポイントとを把握している必要がある。これに対して、右側に示す変形例ではエレメンタリーオーディオオブジェクトEAOBにより再生範囲を指定する。エントリーポイントEPを廃止し、EAOB番号EAOBNを導入する。再生開始/終了エントリーポイントEPを廃止し、再生開始/終了EAOB番号EAOBNを導入する。エントリーポイントEPの数EAOB_EP_NsをEAOB番号EAOBNの数EAOB_Nsとする。各エントリーポイントEPの先頭アドレスを各エレメンタリーオーディオオブジェクトEAOBの先頭アドレスとする。すなわち、EAOB_1ST_EPを1ST_EAOBの先頭アドレスとする。
図67の左側に示すようにエントリポイントで再生範囲を指定するためには、始点と終点を指定しなければならず、指定箇所が2倍となる。しかも、エントリポイントは開始位置のイメージがあり、終了位置が分り難い。しかし、エレメンタリーオーディオオブジェクトEAOB番号で指定すれば、ブロックを指定するだけでよく、指定するパラメータは半分で済む。指定しやすいので、事前のバッファへの取り込みが簡単である。
エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSの目的はPGCs間でビデオ表現が変化しても(メニューのどのような変化も)、シームレスなオーディオ再生を実現するためである。EAOBSはディスク挿入時に8MBのエレメンタリーオーディオバッファにプリロードされる。PGCは各オーディオバッファを切換えることによりEVOB(s)あるいはEAOB内のオーディオストリームのいずれをも表すことができる。表現するオーディオの指定はPGCIサーチポインタ(VMGM_PGCI_SRP、VTSM_PGCI_SRP、あるいはVTS_PGCI_SRP)、及びビデオマネージャ情報管理テーブルVMGI_MAT内のFP_PGC_CAT内の音声情報選択フラグにより決定される。
音声情報選択フラグは3つの状態をとる。
1)PGCで指定されるEVOB(s)内のオーディオは再生される(EVOB内のオーディオが選択される)。
2)非同期オーディオEAOBSは連続的に再生される(EVOBS内のオーディオが選択され、EVOB内のオーディオが無視される)。
3)非同期オーディオEAOBSの再生が開始される(EVOB内のオーディオが選択され、EVOB内のオーディオが無視される)。
従って、EAOBSが選択される時、PGC間でオーディオのシームレス再生が可能である。
図68はエレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSの構造例を示す。EAOBSは図68に示すように2個以上(最大7個)の連続したEAOBsに分割される。各EAOBの先頭アドレス(EAOB#n_SA)はEAOBSのヘッダに記述される。各EAOBはオーディオフレームの先頭から指定される。
PGCIサーチポインタ内の先頭EAOBN、終了EAOBNを用いて2個以上の連続するEAOBsにアクセス可能である。1つまたは複数のPGCsからなるPGCグループ内で中断することなくEAOBを再生することも可能である。再生順番の概略を図69に示す。図69は3つの例を示す。
PGCグループ(A)に含まれるPGCにおいては、先頭EAOBNはEAOB#1に等しく、終了EAOBNはEAOB#3に等しい。このグループに属するPGCは#1から#3までのEAOBsをこの順番に再生し、PGCs間で変化が起きてもEAOB#1とEAOB#3の間で再生を繰り返す。
PGCグループ(B)に含まれるPGCにおいては、先頭EAOBNはEAOB#4に等しく、終了EAOBNはEAOB#4に等しい。このグループに属するPGCはEAOB#4のみを再生し、PGCs間で変化が起きてもEAOB#4の再生を繰り返す。
PGCグループ(C)に含まれるPGCにおいては、先頭EAOBNはEAOB#1に等しく、終了EAOBNはEAOB#7に等しい。このグループに属するPGCは#1から#7までのEAOBs(全てのEAOBs)をこの順番に再生し、PGCs間で変化が起きてもEAOB#1とEAOB#7の間で再生を繰り返す。
図70はエレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSの内容を示す。EAOBSはEAOBSヘッダ情報EAOBS_HIとEAOBSオーディオデータEAOBS_AUDとを具備する。EAOBSオーディオデータEAOBS_AUDは7個までのEAOBsからなる。各EAOBはエレメンタリーオーディオデータからなり、オーディオフレームの先頭から配置される。
図71はEABOSヘッダ情報の内容を示す。EAOB_NsはEAOBの数、EAOBS_EAはEAOBSの終了アドレス、EAOBS_ATRはEAOBSの属性、1ST_EAOB_SAは第1EAOBの先頭アドレス、2ND_EAOB_SAは第2EAOBの先頭アドレス、3RD_EAOB_SAは第3EAOBの先頭アドレス、4TH_EAOB_SAは第4EAOBの先頭アドレス、5TH_EAOB_SAは第5EAOBの先頭アドレス、6TH_EAOB_SAは第6EAOBの先頭アドレス、7TH_EAOB_SAは第7EAOBの先頭アドレスを示す。
EAOB_NsはEAOBS内のEAOBの数を示し、‘1’〜‘7’の値である。
EAOBS_EAはEAOBSの終了アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。
EAOBS_ATRは各EAOBに対して共通に使われる。
1ST_EAOB_SAは第1EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第1EAOBは必ず存在する。2ND_EAOB_SAは第2EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第2EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。3RD_EAOB_SAは第3EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第3EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。4TH_EAOB_SAは第4EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第4EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。5TH_EAOB_SAは第5EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第5EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。6TH_EAOB_SAは第6EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第6EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。7TH_EAOB_SAは第7EAOBの先頭アドレスをEAOBSの第1バイトからの相対バイト番号RBNで記述する。第7EAOBが存在しない場合は、‘0000 0000h’を入力する。EAOBSの最大サイズはEAOBSヘッダ情報EAOBS_HIを含めて8MBに制限されている。n番目のEAOBの終了アドレスは(n+1)番目のEAOBの先頭アドレス−1、あるいはEAOBSの終了アドレスである。EAOBS内の各EAOBはギャップ無しで連続して配置される。
次にナビゲーションデータ構造を説明する。
図72はVMGI内のVMGM_PGCI_UT内のVMGM_PGCI_SRP内のVMGM_PGC_CATの内容を示す。
エントリータイプ(b39)
0b:非エントリーPGC
1b:エントリーPGC
ブロックモード(b38)
00b:ブロック内の非PGC
01b:ブロック内の最初のPGC
10b:ブロック内のPGC(最初と最後を除く)
11b:ブロック内の最後のPGC
ブロックタイプ(b37,b36)
00b:ブロック内の部分ではない
01b:パレンタルブロック
他:リザーブ
オーディオセレクション(b7,b6)
00b:PGCで指定されるEVOB内のオーディオが再生される
01b:リザーブ
10b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBが連続して再生される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
11b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBの再生が開始される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
先頭EAOBN(b5−b3)
オーディオセレクションが‘00b’の時、先頭EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、先頭EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:先頭EAOB番号
注:先頭EAOBNは終了EAOBN以下である
終了EAOBN(b2−b0)
オーディオセレクションが‘00b’の時、終了EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、終了EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:終了EAOB番号
注1:オーディオセレクションが‘00b’の時、非同期オーディオが先頭EAOBNと終了EAOBNの間で連続して再生される
注2:オーディオセレクションが‘10b’の時、先頭EAOBNと終了EAOBNは以前のPGCのそれと同じである。PGC間で非同期オーディオがシームレスに再生される
注3:ドメイン変化が発生すると、シームレス再生は保証されない
図73はVTSI内のVTS_PGCIT内のVTS_PGCI_SRP内のVTS_PGC_CATの内容を示す。
エントリータイプ(b39)
0b:非エントリーPGC
1b:エントリーPGC
RSMパーミッション(許可)(b38)
このPGC内でRSMインストラクションあるいはリジュームファンクション()による再生の再開が許可されているか否かを記述する
0b:許可(RSM情報が更新される)
1b:不許可(RSM情報が更新されない)
ブロックモード(b37−b36)
00b:ブロック内にPGCがない
01b:ブロック内の最初のPGC
10b:ブロック内のPGC(最初と最後を除く)
11b:ブロック内の最後のPGC
ブロックタイプ(b35,b34)
00b:ブロック内の部分ではない
01b:パレンタルブロック
他:リザーブ
VTS_TIN(b32−b24)
VTSタイトル番号値
オーディオセレクション(b7,b6)
00b:PGCで指定されるEVOB内のオーディオが再生される
01b:リザーブ
10b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBが連続して再生される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
11b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBの再生が開始される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
先頭EAOBN(b5−b3)
オーディオセレクションが‘00b’の時、先頭EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、先頭EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:先頭EAOB番号
注:先頭EAOBNは終了EAOBN以下である
終了EAOBN(b2−b0)
オーディオセレクションが‘00b’の時、終了EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、終了EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:終了EAOB番号
注1:オーディオセレクションが‘00b’の時、非同期オーディオが先頭EAOBNと終了EAOBNの間で連続して再生される
注2:オーディオセレクションが‘10b’の時、先頭EAOBNと終了EAOBNは以前のPGCのそれと同じである。PGC間で非同期オーディオがシームレスに再生される
注3:ドメイン変化が発生すると、シームレス再生は保証されない
図74はVTS内のVTSM_LU内のVTSM_PGCI_SRP内のVTSM_PGC_CATの内容を示す。
エントリータイプ(b39)
0b:非エントリーPGC
1b:エントリーPGC
ブロックモード(b37,b36)
00b:ブロック内のPGCではない
01b:ブロック内の最初のPGC
10b:ブロック内のPGC(最初と最後を除く)
11b:ブロック内の最後のPGC
ブロックタイプ(b35,b34)
00b:ブロック内の部分ではない
01b:パレンタルブロック
他:リザーブ
メニューID(b31−b28)
0011b:ルートメニュー
0100b:サブピクチャメニュー
0101b:オーディオメニュー
0110b:アングルメニュー
0111b:PTTメニュー
他:リザーブ
オーディオセレクション(b7,b6)
00b:PGCで指定されるEVOB内のオーディオが再生される
01b:リザーブ
10b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBが連続して再生される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
11b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBの再生が開始される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
先頭EAOBN(b5−b3)
オーディオセレクションが‘00b’の時、先頭EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、先頭EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:先頭EAOB番号
注:先頭EAOBNは終了EAOBN以下である
終了EAOBN(b2−b0)
オーディオセレクションが‘00b’の時、終了EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、終了EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:終了EAOB番号
注1:オーディオセレクションが‘00b’の時、非同期オーディオが先頭EAOBNと終了EAOBNの間で連続して再生される
注2:オーディオセレクションが‘10b’の時、先頭EAOBNと終了EAOBNは以前のPGCのそれと同じである。PGC間で非同期オーディオがシームレスに再生される
注3:ドメイン変化が発生すると、シームレス再生は保証されない
図75は図61の変形例であり、オーディオの繰り返し再生範囲をスタートポイント、エンドポイントで指定する代わりに、スタートEAOB、エンドEAOBで指定する場合のメニュー用オーディオオブジェクトHDMENU_AOBの再生フローチャートを示す。
先ず、エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSのヘッダ情報(EAOB_HI)を読み出し、取得した(S31)後、各EAOBの先頭アドレス(1ST_EAOB_SA)の取得(S32)と、再生するプログラムチェーン(PGC)中のカテゴリ情報(PGC_CAT)を検出し、「音声情報選択フラグ」、「先頭EAOB番号」及び「終了EAOB番号」を取得(S33)する。取得した「音声情報選択フラグ」が‘00b’か否かを判定し(S34)、‘00b’の場合にはEAOBを再生している時は、再生を停止(S35)し、PGCで指定されたVOB中のオーディオを再生する(S36)。
もし「音声情報選択フラグ」が‘00b’で無い場合には、更に「音声情報選択フラグ」が‘11b’か否かを判定(S37)する。「音声情報選択フラグ」が‘11b’の場合には、EAOBSを「開始EAOB番号」から再生開始(S38)する。「音声情報選択フラグ」が‘11b’で無い場合には、更に「音声情報選択フラグ」が‘10b’か否かを判定(S39)し、該当した場合にはEAOBSを継続して再生(S40)する。ステップS38、S40の後に、「開始EAOB番号」から「終了EAOB番号」間の繰り返し再生(S44)を行う。
図76は非同期オーディオEAOBSの再生を行なう標準プレーヤモデルを示す。トラックバッファから入力されたEVOBはでマルチプレクサでビデオとオーディオに分離され、それぞれの入力バッファに格納される。ビデオデータはビデオデコーダを介して出力される。エレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSはディスク挿入時にエレメンタリーオーディオバッファに格納される。オーディオ入力バッファ、エレメンタリーオーディオバッファの出力は音声情報選択フラグによりいずれかが選択されてオーディオデコーダを介して出力される。
このようにエレメンタリーオーディオオブジェクトセットEAOBSはメニュー画面再生に先立ち、予めバッファ内にプリロードすることを前提としている。予め、プリロードすることでメニュー画面切替時に途中で途切れることなく、シームレスにEAOBSの再生が可能となる。メニュー表示時に同時に再生する音声として、VMGM_EVOBS内に記録されているオーディオ情報を再生するか、EAOBS内に記録されているオーディオ情報を再生するかは図8、58、71、24、59、89、27、60、96のそれぞれに記載されたオーディオ選択(音声情報選択)の情報により切り替えられ、図60のステップS14、S17、S19、及び図75のステップS34、S37、S39に示すような分岐処理が行なわれる。
次に、ナビゲーションデータ構造を説明する。
ナビゲーションデータは再生データの属性、再生制御に関する情報であり、ビデオマネージャ情報VMGI、ビデオタイトルセット情報VTSI、プレゼンテーション制御情報PCI、データサーチ情報DSIの4種類の情報からなる。VMGIはVMGの先頭と最後に記述され、VTSIはVTSの先頭と最後に記述される。PCIとDSIは再生データに沿ってエンハンスドビデオオブジェクトセットEVOBS内に分散配置される。
図78はビデオマネージャ情報VMGIの構造を示す。
ビデオマネージャ情報VMGIは関連するHVDVD_TSディレクトリの情報、例えばタイトルを検索する情報、FP_PGC、VMGMを再生する情報、さらにパレンタルマネジメント、各VTS_ATR、TXTDTの情報を記述する。
ビデオマネージャ情報VMGIの先頭はビデオマネージャ情報管理テーブルVMGI_MAT(必須)であり、以下タイトルサーチポインタテーブルTT_SRPT(必須)、ビデオマネージャメニューPGCIユニットテーブルVMGM_PGCI_UT(VMGM_EVOBSが存在する時必須)、パレンタル管理情報テーブルPTL_MAIT(任意)、ビデオタイトルセット属性テーブルVTS_ATRT(必須)、テキストデータマネージャTXTDT_MG(任意)、FP_PGCメニューセルアドレステーブルFP_PGCM_C_ADT(FP_PGCM_EVOBが存在する時必須)、FP_PGCメニューエンハンスドビデオオブジェクトユニットテーブルマップFP_PGCM_EVOBU_ADMAP(FP_PGCM_EVOBが存在する時必須)、ビデオマネージャメニューセルアドレステーブルVMGM_C_ADT(VMGM_EVOBSが存在する時必須)、ビデオマネージャメニューエンハンスドビデオオブジェクトユニットアドレスマップVMGM_EVOBU_ADMAP(VMGM_EVOBSが存在する時必須)が続く。各テーブルは論理ブロック間の境界に整列される。この目的のために、各テーブルは最大2,047バイト(‘00h’を含む)まで続く。
図80は図79のFP_PGCMのサブピクチャストリーム属性(FP_PGCM_SPST_ATR)の内容を示す。
サブピクチャコーディングモード(b47−b45)
000b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’以外である。
001b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’である。
サブピクチャタイプ(b41−b40)
01b:言語
HD(b35)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはHDストリームが存在するか否かを示す。
0b:HDストリームが存在しない
1b:HDストリームが存在する
SD−ワイド(SD−Wide)(b35)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD−ワイド(16:9)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−Wideストリームが存在しない
1b:SD−Wideストリームが存在する
SD−パンスキャン(SD−PS)(b33)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD−パンスキャン(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−PSストリームが存在しない
1b:SD−PSストリームが存在する
SD−レターボックス(SD−LB)(b32)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD−レターボックス(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−LBストリームが存在しない
1b:SD−LBストリームが存在する
図81は図79のFP_PGCカテゴリ(FP_PGC_CAT)の内容を示す。
エントリータイプ(b39)
0b:非エントリーPGC
1b:エントリーPGC
オーディオセレクション(b7,b6)
00b:PGCで指定されるEVOB内のオーディオが再生される
01b:リザーブ
10b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBが連続して再生される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
11b:先頭EAOBNで指定される非同期オーディオEAOBの再生が開始される(EVOB内のオーディオは,もし、あっても無視される)
先頭EAOBN(b5−b3)
オーディオセレクションが‘00b’の時、先頭EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、先頭EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:先頭EAOB番号
注:先頭EAOBNは終了EAOBN以下である
終了EAOBN(b2−b0)
オーディオセレクションが‘00b’の時、終了EAOBNは無意味である
オーディオセレクションが‘10b’あるいは‘11b’の時、終了EAOBNは以下の通り定義される
000b:リザーブ
001b−111b:終了EAOB番号
注1:オーディオセレクションが‘00b’の時、非同期オーディオが先頭EAOBNと終了EAOBNの間で連続して再生される。
注2:オーディオセレクションが‘10b’の時、先頭EAOBNと終了EAOBNは以前のPGCのそれと同じである。PGC間で非同期オーディオがシームレスに再生される。
注3:ドメイン変化が発生すると、シームレス再生は保証されない。
図82はVMGI内のFP_PGCメニューセルアドレステーブル(FP_PGCM_C_ADT)の構造を示す。
このテーブルはFP_PGCM_EVOB内の全てのセルの先頭、終了アドレスを記述する。FP_PGCM_C_ADTの先頭はFP_PGCメニューセルアドレステーブル情報FP_PGCM_C_ADTIであり、以下、各セルピースについてのFP_PGCメニューセルピース情報FP_PGCM_CPIが続く。セルピースがセルに等しくなるように連続ブロックが存在する場合がある。これらはインターリーブされない。各セルピースのFP_PGCM_CPIは先ずEVOB_IDNが、次にC_IDNが、3番目にセル内のセルピースの再生順番が続く。
EVOB_IDNとC_IDNはセルピースが属するセルのそれである。
ビデオマネージャ情報VMGIはビデオマネージャ情報管理テーブルVMGI_MAT(必須)、タイトルサーチポインタテーブルTT_SRPT(必須)、ビデオマネージャメニューPGCIユニットテーブルVMGM_PGCI_UT(VMGM_EVOBSが存在する時必須)、パレンタル管理情報テーブルPTL_MAIT(任意)、ビデオタイトルセット属性テーブルVTS_ATRT(必須)、テキストデータマネージャTXTDT_MG(任意)、FP_PGCメニューセルアドレステーブルFP_PGCM_C_ADT(FP_PGCM_EVOB が存在する時必須)、FP_PGCメニューEVOBUアドレスマップFP_PGCM_EVOBU_ADMAP(FP_PGCM_EVOBが存在する時必須)、ビデオマネージャメニューセルアドレステーブルVMGM_C_ADT(VMGM_EVOBSが存在する時必須)、ビデオマネージャメニューEVOBUアドレスマップVMGM_EVOBU_ADMAP(VMGM_EVOBSが存在する時必須)からなる。
FP_PGCメニューセルアドレステーブルFP_PGCM_C_ADTはFP_PGCメニューセルアドレステーブル情報FP_PGCM_C_ADTIと、
FP_PGCメニューセルピース#1情報FP_PGCM_CPI #1、FP_PGCメニューセルピース#2情報FP_PGCM_CPI #2、…FP_PGC メニューセルピース#n情報FP_PGCM_CPI #nからなる。
図83はVMGI内のFP_PGCメニューエンハンスドビデオオブジェクトユニットアドレスマップFP_PGCM_EVOBU_ADMAPの構造を示す。
このマップ上で、FP_PGCM_EVOB内の全てのEVOBUsの先頭アドレスはLBN(論理ブロック番号)の昇順に記述される。FP_PGCM_EVOBU_ADMAPの先頭はFP_PGCメニューエンハンスドビデオオブジェクトユニットアドレスマップ情報FP_PGCM_EVOBU_ADMAPIであり、以下、各EVOBU毎のFP_PGCメニューエンハンスドビデオオブジェクトユニット#nアドレスFP_PGCM_EVOBU_AD#nが続く。
次に、グラフィックユニットの変形例を説明する。
映画からDVDコンテンツを作る場合、映画のフレーム数(24フレーム/秒)と、テレビジョン方式の毎秒フレーム数が異なるので、フレーム変換が行なわれる。NTSCテレビジョン方式は30フレーム/秒であり、図87に示すように、映画の2フレームをNTSCの5フィールドに変換する(3:2プルダウン方式)。
コンテンツ内の再生開始/終了位置は再生時刻PTM(Presentation time)で定義している。しかし、同じコンテンツでもNTSC/PAL方式ではPTSが異なるので、NTSC/PAL方式コンテンツに対してPTSを書き換える必要がある。しかし、PTMの代わりに映画のフレーム番号で再生開始/終了位置を指定するように変更してもよい。こうすると、3:2プルダウンは必要であるが、NTSC/PAL方式とで先頭のPTMのみ書き換えるだけで、処理できるメリットがある。
図88はボタンパターンデータのランレングス圧縮ルールを示す。
(a)同じ値が連続しない場合は、第1ビットに‘0’を、次の1ビットに画素(ピクセル)データを入力する。2ビットが1ユニットを構成する。
(b)同じ値の2−3画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の2ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。4ビットが1ユニットを構成する。
(c)同じ値の4−7画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の1ビットに‘0’を、次の3ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。6ビットが1ユニットを構成する。
(d)同じ値の8−15画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の2ビットに‘0’を、次の4ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。8ビットが1ユニットを構成する。
(e)同じ値の16−31画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の3ビットに‘0’を、次の5ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。10ビットが1ユニットを構成する。
(f)同じ値の32−63画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の4ビットに‘0’を、次の6ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。12ビットが1ユニットを構成する。
(g)同じ値の64−127画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の5ビットに‘0’を、次の7ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。14ビットが1ユニットを構成する。
(h)同じ値の128−255画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の6ビットに‘0’を、次の8ビットに後続する画素数を、次の1ビットに画素データを入力する。16ビットが1ユニットを構成する。
(i)1行の最後まで同じ値の画素が連続する場合は、第1ビットに‘1’を、次の14ビットに‘0’を、次の1ビットに画素データを入力する。16ビットが1ユニットを構成する。
もし、1行の画素の記述が完了したときにバイト整列が達成されていない場合は、調整のためにデータ中に2ビットデータ‘00b’、4ビットデータ‘0000b’、あるいは6ビットデータ‘000000b’が挿入される。各BTNPD(圧縮データ)のサイズは128kB以下である。
次に、副映像の変形例を説明する。
図89は副映像ユニットSPU(Sub−Picture Unit)内のデータ構造を示す。副映像ユニットヘッダSPUH(Sub−Picture Unit Header)の後ろに副映像のビットマップ画面がランレングス圧縮(データ圧縮技術の一部)されてピクセルデータ領域PXD内に記録される。更に、その後ろにはピクセルデータ領域PXD内に記録されたランレングス圧縮前の副映像のビットマップ画面の主映像画面に対する表示位置や表示サイズ、表示タイミングなどの情報が記録された副映像表示制御シーケンステーブルSP_DCSQT(Sub−Picture Display control sequence table)が記録される。現状のSDのDVDコンテンツに使われている副映像ユニットヘッダSPUH内のデータ構造は、図91(a)に示すように、副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZと副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス情報SP_DCSQT_SAから構成され、各情報がそれぞれ2バイトで表現されている。
上記副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZと副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス情報SP_DCSQT_SAの定義を図90に示す。副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス情報SP_DCSQT_SAは副映像ユニットヘッダSPHUの先頭位置から副映像表示制御シーケンステーブル開始位置までの相対アドレス(データサイズ)を表す。また、副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZは副映像ユニットSPU全体のサイズを表し、現状のSDのDVDにおいてこの値は53,220バイト以下に設定する必要が有る。現行のDVDビデオ規格では例えばNTSC(National Television System Committee)では解像度が最大480ライン×720ピクセルのSD(Standard Definition)画像しかサポートしていない。それに対して映像情報としてNTSCで例えば1,080ライン×1,920ピクセルの高解像度を持ったHD(High Definition)画像まで対応させ、それに応じた高解像度の副映像ストリームを記録しようとしても、上限が53,220バイトと規定されている現行の副映像ユニットSPUには入らないと言う問題が生じる。また、同様に副映像画面の表示位置などの情報を記録する副映像表示制御シーケンステーブルSP_DCSQTのサイズも拡張する必要が有る。従って、HDに対応した副映像ユニットヘッダSPUHでは、図91(c)に示すように、副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZを従来の2バイト表現から4バイト表現まで拡張し、最大393,216バイトまで設定可能としている。また、副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス情報SP_DCSQT_SAも従来の2バイト表現から4バイト表現に拡張した。更に、現状のSDのDVDコンテンツとの間のデータ構造互換性確保を目指した構造にしている。すなわち、映像ユニットヘッダSPUHの先頭から2バイトの情報でSD用副映像ユニットヘッダSPUHかHD用副映像ユニットヘッダSPUHかの識別が可能な構造にしている。副映像ユニットヘッダSPUHの先頭から2バイトの情報が‘0000h’以外の情報が記録されている場合には、SD用副映像ユニットヘッダSPUHで有ると識別し、この2バイトの情報は副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZの情報を示していると識別させる。逆に、この2バイト情報が‘0000h’の場合には、HD用副映像ユニットヘッダSPUHで有ると識別し、この2バイトの情報は副映像ユニットのプリヘッダPRE_HEAD内に記録されたHD用の副映像ユニット用ID情報SPU_IDと認識させる。HD用の副映像ユニットヘッダSPUH内では副映像ユニットのサイズ情報SPU_SZと副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス情報SP_DCSQT_SAは副映像ユニットのポストヘッダPOST_HEAD内に記録されている。
上記説明内容に基づき、判定した種別に応じて副映像ユニットの再生を行うフローチャートを図94に示す。
先ず、副映像ユニットヘッダ(SPUH)中の2バイトの先行ヘッダ(PRE_HEAD)を取得し(S31)、PRE_HEAD内のデータが‘0000h’か否かを判定する(S32)。このデータが‘0000h’以外の場合には、2バイトのPRE_HEADを副映像ユニットサイズ(SPU_SZ)として処理し(S33)、2バイトの後続ヘッダ(POST_HEAD)を副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス(SP_DCSQT_SA)として処理する(S34)。
PRE_HEAD内のデータが‘0000h’の場合には、2バイトのPRE_HEADを副映像ユニット識別子(SPU_ID)として処理し(S37)、8バイトの後続ヘッダ(POST_HEAD)を、4バイトの副映像ユニットサイズ(SPU_SZ)と、4バイトの副映像表示制御シーケンステーブル開始アドレス(SP_DCSQT_SA)として処理する(S38)。
いずれの場合でも、その後に後続のピクセルデータ(PXD)を取得(S35)した後に、後続の副映像表示制御シーケンステーブル(SP_DCSQT)を取得する(S36)。
図91(c)に示したHD用の副映像ユニットヘッダSPUH内のデータ構造を別の観点から書き直したのが図92である。
副映像表示制御シーケンステーブルSP_DCSQT内に記録し得る副映像表示制御コマンドSP_DCCMDの一覧に対して、図93に示すように、HDコンテンツに対応した高解像度の副映像に対するコマンドであるピクセルデータの表示領域を設定2(SET_DAREA2)、ピクセルデータの表示先頭アドレスを設定2(SET_DSPXA2)、ピクセルデータの色とコントラストの変更を設定2(CHG_COLCON2)を追加する。ピクセルデータの表示領域の設定2であるSET_DAREA2はSET_DAREAと同様に副映像ビットマップ画面の主映像画面内での表示範囲を指定したコマンドで、表示範囲の指定値設定条件に対して従来のSD映像に加えてHD映像に対する条件が付加されている。ピクセルデータの表示先頭アドレスの設定2であるSET_DSPXA2はSET_DSPXAと同様に副映像ビットマップ画面の主映像画面内での表示先頭アドレスを指定したコマンドでHDの高解像度に合わせて、PXDデータの表示開始位置をアドレス指定可能なように(SET_DSPXAの)5バイト表現から8バイト表現に拡張している。ピクセルデータの色とコントラストの変更を設定2するCHG_COLCON2はCHG_COLCONと同様に副映像ビットマップ画面の色とコントラストの変更を指定するコマンドである。
図95は図79に示したVMGI_MAT内のVMGMのサブピクチャストリーム属性(VMGM_SPST_ATR)の内容を示す。
サブピクチャコーディングモード(b47−b45)
000b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’以外である。
001b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’である。
HD(b35)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはHDストリームが存在するか否かを示す。
0b:HDストリームが存在しない
1b:HDストリームが存在する
SD−Wide(b34)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD−Wide(16:9)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−Wideストリームが存在しない
1b:SD−Wideストリームが存在する
SD−PS(b33)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD Pan−Scan(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−PSストリームが存在しない
1b:SD−PSストリームが存在する
SD−LB(b32)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD Letterbox(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−LBストリームが存在しない
1b:SD−LBストリームが存在する
図96は図21に示したHDビデオタイトルセット情報管理テーブル(HDVTSI_MAT)内のHDVTSのサブピクチャストリーム属性(HDVTS_SPST_ATR)の内容を示す。
サブピクチャコーディングモード(b47−b45)
000b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’以外である。
001b:2ビット/1画素のランレングス。PRE_HEADの値は‘0000h’である。
サブピクチャタイプ(b41−b40)
00b:指定しない
01b:言語
HD(b35)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはHDストリームが存在するか否かを示す。
0b:HDストリームが存在しない
1b:HDストリームが存在する
SD−Wide(b34)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD−Wide(16:9)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−Wideストリームが存在しない
1b:SD−Wideストリームが存在する
SD−PS(b33)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD Pan−Scan(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−PSストリームが存在しない
1b:SD−PSストリームが存在する
SD−LB(b32)
サブピクチャコーディングモードが‘001b’の時は、このフラグはSD Letterbox(4:3)ストリームが存在するか否かを示す。
0b:SD−LBストリームが存在しない
1b:SD−LBストリームが存在する
図97は図34に示したPGCサブピクチャストリーム制御テーブル(PGC_SPST_CTLT)の中の1つのPGCサブピクチャストリーム制御情報(PGC_SPST_CTL)の内容を示す。
SDアベイラビリティフラグ(b31)
1b:このPGC内でSDサブピクチャストリームが利用可能
0b:このPGC内でSDサブピクチャストリームが利用不可能
HDアベイラビリティフラグ(b30)
1b:このPGC内でHDサブピクチャストリームが利用可能
0b:このPGC内でHDサブピクチャストリームが利用不可能
4:3/HDD用デコーディングサブピクチャストリーム数(b28−b24)
現在のビデオ属性(FP_PGCM_V_ATR,VMGM_V_ATR,VTSM_V_ATR,あるいはVTS_V_ATR)のアスペクト比とTVシステムが‘00b’と‘00b’あるいは‘01b’で、SDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、対応する4:3用のサブピクチャストリーム番号のsub_stream_idの下位5ビットを記述する。
現在のビデオ属性(FP_PGCM_V_ATR,VMGM_V_ATR,VTSM_V_ATR,あるいはVTS_V_ATR)のアスペクト比とTVシステムが‘11b’と‘10b’あるいは‘11b’で、HDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、対応するHD用のサブピクチャストリーム番号のsub_stream_idの下位5ビットを記述する。
SD−Wide用デコーディングサブピクチャストリーム数(b20−b16)
現在のビデオ属性(FP_PGCM_V_ATR,VMGM_V_ATR,VTSM_V_ATR,あるいはVTS_V_ATR)のアスペクト比が‘11b’で、SDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、対応するSD−Wide用のサブピクチャストリーム番号のsub_stream_idの下位5ビットを記述する。
Letterbox用デコーディングサブピクチャストリーム数(b12−b8)
現在のビデオ属性(FP_PGCM_V_ATR,VMGM_V_ATR,VTSM_V_ATR,あるいはVTS_V_ATR)のアスペクト比と表示モードが‘11b’と‘00b’あるいは‘10b’で、SDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、対応するLetterbox用のサブピクチャストリーム番号のsub_stream_idの下位5ビットを記述する。
Pan−Scan用デコーディングサブピクチャストリーム数(b4−b0)
現在のビデオ属性(FP_PGCM_V_ATR,VMGM_V_ATR,VTSM_V_ATR,あるいはVTS_V_ATR)のアスペクト比と表示モードが‘11b’と‘00b’あるいは‘01b’で、SDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、対応するPan−Scan用のサブピクチャストリーム番号のsub_stream_idの下位5ビットを記述する。
各ストリーム番号に使われるサブピクチャビットストリームのコーディング条件はP_PGCM_EVOB、VMGM_EVOBS、VTSM_EVOBS、あるいはVTSTT_EBOVS内で同じである。
SDアベイラビリティフラグが‘1b’で、HDアベイラビリティフラグが‘1b’の時は、HD用のデコーディングサブピクチャストリーム番号と同じ番号がSD−Wide用、letterbox用、Pan−Scan用の各デコーディングサブピクチャストリーム番号として使用される。
図33に示したPGC_GIの変形例を図98に示す。PGC_GIはPGCの情報であり、その内容は以下を含む。
(1)PGC_CNT:PGC内容
(2)PGC_PB_TM:時間、分、秒、BCDフォーマット内のフレームで計時されるPGC内のプログラムのトータル再生時間(tc_flagで定義されるビデオタイムコードシステムに基づく)
(3)PGC_UOP_CTL:PGCユーザ操作時間(PGCが再生される間,ユーザ操作が禁止される)
(4)PGC_AST_CTLT:PGCオーディオストリーム制御テーブル。オーディオストリームのアベイラビリティフラグと、オーディオストリーム番号からデコーディングオーディオストリーム番号への変換情報が以下のように記述される。
PGC_AST_CTLTは8個のPGC_AST_CTLsからなる。1つのPGC_AST_CTLは各オーディオストリーム毎に記述される。オーディオストリーム番号が8未満の場合は、使用しないストリームのPGC_AST_CTLの各ビットに‘0b’が入力される。
(5)PGC_SPST_CTLT:PGCサブピクチャストリーム制御テーブル。サブピクチャストリームのアベイラビリティフラグと、サブピクチャストリーム番号からデコーディングサブピクチャストリーム番号への変換情報が以下のように記述される。
PGC_SPST_CTLTは32個のPGC_SPST_CTLsからなる。1つのPGC_SPST_CTLは各サブピクチャストリーム毎に記述される。サブピクチャストリーム番号が32未満の場合は、使用しないストリームのPGC_SPST_CTLの各ビットに‘0b’が入力される。
(6)PGC_NV_CTL:PGCナビゲーション制御。
Next_PGCNはこのPGCの後に再生されるPGCNを記述する。Previous_PGCNはLinkPrevPGC命令、あるいはPrevPG_Search()により参照されるPGCNを記述する。2以上のPGCNsが次に再生される場合は、いずれかのPGCNsが記述される。GoUp_PGCNはこのPGCから復帰されるPGCNを記述する。
Next_PGCN、Prev_PGCN、あるいはGoUp_PGCNに対応するPGCが存在しない場合は、対応するフィールドには‘0b’が記述される。
(7)PGC_SDSP_PLT:SD用PGCサブピクチャパレット。
このPGC内の全てのSD用サブピクチャストリームに共通に使われる16組の輝度信号と2つの色差信号を記述する。‘0’から‘15’までのカラーコードが記述される。
(8)PGC_HDSP_PLT:HD用PGCサブピクチャパレット。
このPGC内の全てのHD用サブピクチャストリームに共通に使われる16組の輝度信号と2つの色差信号を記述する。‘0’から‘15’までのカラーコードが記述される。
(9)PGC_CMDT_SA:PGC_CMDTの先頭アドレス
PGC_CMDTの先頭アドレスがこのPGCIの第1バイトからの相対バイト番号(RBN)で記述される。PGC_CMDTが存在しない場合は、‘0000h’が入力される。
(10)PGC_PGMAP_SA:PGC_PGMAPの先頭アドレス
PGC_PGMAPの先頭アドレスがこのPGCIの第1バイトからの相対バイト番号(RBN)で記述される。PGC_PFMAPが存在しない場合は、‘0000h’が入力される。
(11)C_PBIT_SA:C_PBITの先頭アドレス
C_PBITの先頭アドレスがこのPGCIの第1バイトからの相対バイト番号(RBN)で記述される。C_PBITが存在しない場合は、‘0000h’が入力される。
(12)C_POSIT_SA:C_POSITの先頭アドレス
C_POSITの先頭アドレスがこのPGCIの第1バイトからの相対バイト番号(RBN)で記述される。C_POSITが存在しない場合は、‘0000h’が入力される。
次に、SD対応の変形例を説明する。
SD用のカラーマトリクスとHD用のカラーマトリクスを同時にPGCにセットできない問題がある。そこで、パレットテーブルPGC_SP_PLTを分割する:
1)SD用のカラーマトリクスを使用するPGC_SDSP_PLT
2)HD用のカラーマトリクスを使用するPGC_HDSP_PLT
2つのパレットテーブルにおいて、パレット数と各パレットのサイズは同じである。
次に、SD出力のためのプレーヤ標準モデルを説明する。プレーヤは表示モードをHDTV方式からSDTV方式に変換し、ビデオデータ、グラフィックデータ、サブピクチャデータを混合するための機能を有する。プレーヤ標準モデルのための前提条件は以下の通りである。
1)グラフィックデータの解像度はビデオデータの解像度と等しい。
2)グラフィックデータ(存在する場合)は最初にビデオデータに混合される。
図99は基本的なプレーヤ標準モデルを示す。
図100はプレーヤ標準モデルの種類を示す。入力のタイプと出力のタイプとの組合せに応じてSD出力用のプレーヤ標準モデルは4種類がある。
ケース1:入力タイプはビデオ:HD、グラフィック:HD、サブピクチャ:HD、出力タイプは(1)HD、(2)SD 16:9Wide(ミキシング後ダウンコンバート)、(3)SD 4:3Pan−Scan(ミキシング後ダウンコンバート)、(4)SD 4:3Letterbox(ミキシング後ダウンコンバート)がある。
ケース2:入力タイプはビデオ:HD、グラフィック:HD、サブピクチャ:HD、サブピクチャ:SD(任意)、(SDWide/SDPan−Scan/SDLetterbox)、出力タイプは(1)HD、(2)SD 16:9Wide(ダウンコンバート後ミックス)、(3)SD 4:3Pan−Scan(ダウンコンバート&Pan−Scan後ミックス)、(4)SD 4:3Letterbox(ダウンコンバート&Letterbox後ミックス)がある。
ケース3:入力タイプはビデオ:SD、グラフィック:SD、サブピクチャ:SD、サブピクチャ:SD(任意)、(SDWide/SDPan−Scan/SDLetterbox)、出力タイプは(1)SD 16:9Wide(ミックス)、(2)SD 4:3Pan−Scan(Pan−Scan後ミックス)、(3)SD 4:3Letterbox(Letterbox後ミックス)がある。
ケース3’:入力タイプはビデオ:SD、グラフィック:SD、サブピクチャ:SD、サブピクチャ:SD(任意)、(SDWide)、出力タイプは(1)SD 16:9Wide(ミックス)、(2)SD 4:3Pan−Scan(ミキシング後Pan−Scan)、(3)SD 4:3Letterbox(ミキシング後Letterbox)がある。
ケース4:入力タイプはビデオ:SD、サブピクチャ:SD(任意)、(SDWide/SDPan−Scan/SDLetterbox)、出力タイプは(1)SD 16:9Wide(ミックス)、(2)SD 4:3Pan−Scan(Pan−Scan後ミックス)、(3)SD 4:3Letterbox(Letterbox後ミックス)がある。
ケース1のプレーヤ標準モデルを図101に示す。このモデルでは、HD用ビデオデータとHD用グラフィックデータとがミックスされた後、HD用サブピクチャがミックスされる。ミックスデータはダウンコンバート後、SD Wide、SD Pan−Scan、SD Letterboxに分割される。
ケース2のプレーヤ標準モデルを図102に示す。このモデルでは、HD用ビデオデータとHD用グラフィックデータとがミックスされた後、ダウンコンバートされ、SD Wide、SD Pan−Scan、SD Letterboxに分割される。なお、SD Wide、SD Pan−Scan、SD Letterboxデータには任意でSD Wide用サブピクチャ、SD Pan−Scan用サブピクチャ、SD Letterbox用サブピクチャがミックスされる。
ケース3のプレーヤ標準モデルを図103に示す。このモデルでは、SD用ビデオデータとSD用グラフィックデータとがミックスされた後、SD Pan−Scan、SD Letterboxに分割される。なお、SD Pan−Scan、SD Letterboxデータには任意でSD Pan−Scan用サブピクチャ、SD Letterbox用サブピクチャがミックスされる。SD用ビデオデータとSD用グラフィックデータとがミックスされた後、さらにSD Wide用サブピクチャがミックスされ、SD Wideが生成される。
ケース3’のプレーヤ標準モデルを図104に示す。このモデルでは、SD用ビデオデータとSD用グラフィックデータとSD用サブピクチャデータとがミックスされた後、SD Wide、SD Pan−Scan、SD Letterboxに分割される。
ケース4のプレーヤ標準モデルを図105に示す。このモデルでは、グラフィックデータが無い場合で、SD用ビデオデータとSD Wide用サブピクチャデータとがミックスされ、SD Wideが生成される。SD用ビデオデータからSD Pan−Scan、SD Letterboxが分割される。なお、SD Pan−Scan、SD LetterboxデータにはSD Pan−Scan用サブピクチャ、SD Letterbox用サブピクチャがミックスされる。
次に、レジュームコマンド/セルコマンドについて説明する。
プログラムチェーンコマンドテーブルPGC_CMDTは、プログラムチェーンコマンドテーブル情報PGC_CMDTIと、PGCのプレコマンドPRE_CMDとポストコマンドPOST_CMD、セルコマンドC_CMD、リジュームコマンドRSM_CMDを記述する。
プレコマンドPRE_CMDの数i、ポストコマンドPOST_CMDの数j、セルコマンドC_CMDの数k、リジュームコマンドRSM_CMDの数mは
i+j+k+m<1023
の関係がある。
プログラムチェーンコマンドテーブル情報PGC_CMDTIは、PRE_CMD_Ns:プレコマンドPRE_CMD数、POST_CMD_Ns:ポストコマンドPOST_CMD数、C_CMD_Ns:セルコマンドC_CMD数、RSM_CMD_Ns:リジュームコマンドRSM_CMD数、PGC_CMDT_EA:プログラムチェーンコマンドテーブルPGC_CMDTの終了アドレスを記述する。
RSM_CMD_Ns:リジュームコマンドRSM_CMD数(図36)は‘0’と‘1023’の間の数を使って記述する。
注:RSM許可フラグが‘0b’のTT_PGCはこのコマンドエリアを有する。RSM許可フラグが‘1b’のTT_PGC、EP_PGC、VMGM_PGC、あるいはVTSM_PGCはこのコマンドエリアを有さない。このフィールドは‘0’にセットされる。
リジュームコマンドRSM_CMD(図36)はPGCがリジュームされる前に実施されるコマンドを記述する。RSM_CMDの最後の命令は中断(ブレーク)命令である。
図107は図38に示したセル再生情報(C_PBI)の変形例を示す。ここでは、C_PBIは以下を含む。
(1)C_CAT:セルカテゴリ
(2)C_PBTM:セル再生時間
(3)C_FEVOBU_SA:セルの先頭EVOBUの先頭アドレス
(4)C_FILVU_EA:セルの先頭ILVUの終了アドレス
(5)C_LEVOBU_SA:セルの最終EVOBUの先頭アドレス
(6)C_LEVOBU_EA:セルの最終ILVUの終了アドレス
(7)C_CMD_SEQ:セルコマンドのシーケンス
図108は図107に示すセルコマンドのシーケンスの情報を記述するセルコマンドのシーケンスC_CMD_SEQの内容を示す。C_CMD_SEQは以下を含む。
セルコマンド数(b15−b12)
このセル内の先頭セルコマンド番号から順次実行されるセルコマンドの数を‘0’と‘8’の間の数で記述する。値が‘0’ということは、このセル内で実行されるセルコマンドが無いことを示す。
スタートセルコマンド番号(b11−b0)
このセル内で実行されるセルコマンドの先頭番号を‘0’と‘1023’の間の数で記述する。値が‘0’ということは、このセル内で実行されるセルコマンドが無いことを示す。
注:C_CAT内のシームレス再生フラグが‘1b’であり、以前のセルに1以上のセルコマンドが存在する時、以前のセルとこのセルの再生はシームレスになる。以前のセルのコマンドはこのセルの再生開始から0.5秒以内に実行される。コマンドが再生を分岐する命令を含んでいる場合、このセルの再生は終了し、命令に応じて新しい再生が開始する。
図109は、HD−DVDビデオ規格に準拠した情報再生装置において、要求された映像出力形態に応じて、HDの主映像情報に、HD及びSDの副映像情報を選択的に重畳するための構成を示している。この場合、入力情報として、HDの主映像情報と、HDのグラフィック情報と、HDの副映像情報と、SDでワイド(W)タイプの副映像情報と、SDでレターボックス(LB)タイプの副映像情報と、SDでパンスキャン(PS)タイプの副映像情報とがある。
これらの各情報は、分離部201に供給されて分離される。分離部201で分離されたHDの主映像情報は、混合部202を構成する主映像デコーダ部202aによりデコード処理される。また、分離部201で分離されたHDのグラフィック情報は、混合部202を構成するグラフィックデコーダ部202bによりデコード処理される。そして、主映像デコーダ部202aによりデコード処理された主映像情報と、グラフィックデコーダ部202bによりデコード処理されたグラフィック情報とが、加算器202cで加算されて、HDの主映像情報となる。
このようにして、混合部202から出力されたHDの主映像情報は、加算器203によりHDの副映像情報と加算されてHDの映像情報となり出力される。また、混合部202から出力されたHDの主映像情報は、HD/SD変換部204を構成するダウンコンバータ部204a及びカラーマトリクスコンバータ部204bを通過することにより、SDの主映像情報に変換され、加算器205によりSDでワイド(W)タイプの副映像情報と加算されてSDでワイド(W)タイプの映像情報となり出力される。
また、HD/SD変換部204から出力されたSDの主映像情報は、レターボックスコンバータ部206によりレターボックスタイプに変換され、加算器207によりSDでレターボックス(LB)タイプの副映像情報と加算されてSDでレターボックス(LB)タイプの映像情報となり出力される。
さらに、HD/SD変換部204から出力されたSDの主映像情報は、パンスキャンコンバータ部208によりパンスキャンタイプに変換され、加算器209によりSDでパンスキャン(PS)タイプの副映像情報と加算されてSDでパンスキャン(PS)タイプの映像情報となり出力される。
一方、分離部201で分離されたHD及びSDで各タイプの副映像情報は、副映像デコーダ部210によりデコード処理される。この副映像デコーダ部210によりデコード処理されたHD及びSDで各タイプの副映像情報は、前記MPU部121(図48参照)から出力される副映像信号出力切替情報に基づいて制御される切替スイッチ211により、選択的にカラーマトリクスアダプタ部212に供給される。
このカラーマトリクスアダプタ部212は、HDの副映像情報が供給されたとき、前記ROM部123(図48参照)に記憶されているHD副映像カラー係数が供給され、SDの副映像情報が供給されたとき、ROM部123に記憶されているSD副映像カラー係数が供給される。この場合、前記MPU部121から出力されるHD/SD副映像デコーダ切替情報に基づいて制御される切替スイッチ123aにより、ROM部123に記録されたHD副映像カラー係数及びSD副映像カラー係数が、カラーマトリクスアダプタ部212に選択的に供給されるようになっている。
そして、カラーマトリクスアダプタ部212から出力されるHDの副映像情報が、加算器203により混合部202から出力されるHDの主映像情報と加算される。また、カラーマトリクスアダプタ部212から出力されるSDでワイド(W)タイプの副映像情報が、加算器205によりHD/SD変換部204から出力されるSDの主映像情報と加算される。さらに、カラーマトリクスアダプタ部212から出力されるSDでレターボックス(LB)タイプの副映像情報が、加算器207によりレターボックスコンバータ部206から出力されるSDの主映像情報と加算される。また、カラーマトリクスアダプタ部212から出力されるSDでパンスキャン(PS)タイプの副映像情報が、加算器209によりパンスキャンコンバータ部208から出力されるSDの主映像情報と加算される。
上記のような構成により、HDの主映像情報に、HD及びSDの副映像情報を選択的に重畳して、種々の形態で出力することが可能となる。
図110は、上記した主映像情報と副映像情報との重畳動作をまとめたフローチャートを示している。すなわち、デコードする副映像情報(副映像ストリーム)の属性情報を取得し(S61)、副映像情報がHD用かSD用かを判定し、副映像ストリームをデコード処理するデコーダ部またはデコード方法を切り替える(S62)。
その後、副映像情報がHD用かSD用か、また、SD用の場合には、ワイド(W)、レターボックス(LB)、パンスキャン(PS)を判定し、対応する変換処理が施された主映像情報に混合するように切替スイッチ211を切り替え(S63)、副映像情報を混合した主映像信号を出力する(S64)。
図111は、副映像情報がHDかSDかに応じて、ROM部123からHD副映像カラー係数及びSD副映像カラー係数を選択的に読み出してカラーマトリクスアダプタ部212に設定する動作をまとめたフローチャートを示している。すなわち、デコードする副映像ストリームの属性情報であるサブピクチャストリーム属性(HDVTS_SPST_ATR)(図96参照)を取得し(S71)、その属性情報がHD用かSD用かを判定する(S72)。
そして、判定結果がHD用であれば(S73のYES)、HD用の副映像カラーパレット(PGC_HDSP_PLT)(図98参照)を選択し(S74)、判定結果がSD用であれば(S73のNO)、SD用の副映像カラーパレット(PGC_SDSP_PLT)(図98参照)を選択する(S75)。その後、選択したカラーパレットをカラーマトリクスカラーマトリクスアダプタ部212に設定する(S76)。
また、図112は、図109に示した情報再生装置の変形例を示している。図112において、図109と同一部分には同一符号を付して説明すると、分離部201で分離されたHDの副映像情報は、前記MPU部121(図48参照)から出力されるHD/SD副映像デコーダ切替情報に基づいて制御される切替スイッチ213により、HD副映像デコーダ部214に供給されてデコード処理される。このHD副映像デコーダ部214によりデコード処理されたHDの副映像情報は、カラーマトリクスアダプタ部212に供給される。
また、分離部201で分離されたSDで各タイプの副映像情報は、MPU部121から出力されるHD/SD副映像デコーダ切替情報に基づいて制御される切替スイッチ213により、SD副映像デコーダ部215に供給されてデコード処理される。このSD副映像デコーダ部215によりデコード処理されたSDで各タイプの副映像情報は、MPU部121から出力されるSD副映像信号出力切替情報に基づいて制御される切替スイッチ216により、選択的にカラーマトリクスアダプタ部212に供給される。
このように、HDの副映像情報をHD副映像デコーダ部214によりデコード処理し、SDの各タイプの副映像情報をSD副映像デコーダ部215によりデコード処理するようにしても良い。
さらに、図113は、図109に示した情報再生装置の他の変形例を示している。図113において、図109と同一部分には同一符号を付して説明すると、入力情報として、HDの主映像情報とHDのグラフィック情報とHDの副映像情報とを対象としている。この場合、副映像デコーダ部210は、HDの副映像情報のみをデコードし、そのデコードされたHDの副映像情報が、切替スイッチ211及びHD副映像カラー係数が供給されるカラーマトリクスアダプタ部212を介して、加算器203により混合部202から出力されたHDの主映像情報と加算される。
そして、加算器203から出力されるHDの映像情報が、HD/SD変換部204に供給されてSDに変換され、ワイド(W)タイプの出力、レターボックス(LB)タイプの出力、パンスキャン(PS)タイプの出力に供されることになる。
なお、この発明は、上記した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…ディスク形状の情報記憶媒体、10…リードイン領域、11…ボリューム/ファイル構造情報領域、12…データ領域、13…リードアウト領域、20…ビデオデータ記録領域、21…他のビデオデータ記録領域、22…一般コンピュータ情報記録領域、30…HDビデオマネージャ記録領域、31…HDビデオマネージャ情報領域、35…ファーストプレイPGC用言語選択メニュー、32…メニュー用ビデオオブジェクト領域、33…メニュー用オーディオオブジェクト領域、34…HDビデオマネージャ情報バックアップ領域、40…HDビデオタイトルセット記録領域、41…HDビデオタイトルセット情報領域、42…メニュー用ビデオオブジェクト領域、43…タイトル用ビデオオブジェクト領域、44…HDビデオタイトルセット情報バックアップ領域、201…分離部、202…混合部、203…加算器、204…HD/SD変換部、205…加算器、206…レターボックスコンバータ部、207…加算器、208…パンスキャンコンバータ部、209…加算器、210…副映像デコーダ部、211…切替スイッチ、212…カラーマトリクスアダプタ部、213…切替スイッチ、214…HD副映像デコーダ部、215…SD副映像デコーダ部、216…切替スイッチ。