JP3703585B2 - アクリル系多層構造重合体粒子を含有する樹脂組成物 - Google Patents

アクリル系多層構造重合体粒子を含有する樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動的粘弾性の損失正接(tan δ)の主分散のピーク値及びその温度について特定の条件を満足するアクリル系多層構造重合体粒子と合成樹脂とからなる樹脂組成物に関する。本発明を構成する多層構造重合体粒子は、制振性能及び耐候性に優れ、柔軟で、かつ取り扱い性が良好である。また、本発明の樹脂組成物は、該多層構造重合体粒子の配合に由来して、表面光沢性、耐衝撃性及び耐候性に優れるのみならず、制振性能にも優れる。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活環境における静寂さによる快適化が要望されており、例えば、自動車;冷蔵庫、洗濯機、掃除機等の家庭用電化製品;複写機、プリンター等の事務機器などにおいては、低振動化及び低騒音化が強く要求されている。また、音響機器においては、特定の周波数の振動を押さえることによって高品位の音質を実現することが求められている。
これらの要求に対応するために、シアン化ビニル化合物−芳香族ビニル化合物共重合体、オレフィン系樹脂、及び芳香族ビニル化合物重合体ブロックとビニル結合量が40%以上で、0℃以上にtan δの主分散のピーク値を有するイソプレン又はそれとブタジエンの重合体ブロックとからなるブロック共重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物が提案されている(特開平5−279543号公報)。また、力学強度、剛性及び制振性のバランスを改善する目的において、アクリル酸エステル系共重合体又は芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物系共重合体から選ばれるガラス転移温度(以下、「Tg」と略す)が0℃以上の重合体と熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成物(特開平6−41443号公報)、ゴム強化メタクリル酸エステル系樹脂を必須成分として含有し、25℃におけるtan δを0.035以上とした熱可塑性樹脂組成物(特開平6−207079号公報)、メタクリル酸エステル系共重合体及びTgが−65℃〜−20℃の重合体を含有し、−30℃〜+40℃におけるtan δを0.035以上とした熱可塑性樹脂組成物(特開平7−90126号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平5−279543号公報に記載されている熱可塑性樹脂組成物では、ABS樹脂に比して、制振性は改良されているものの、耐衝撃性及び表面光沢などの性能が不十分である。一方、上記の特開平6−41443号公報、特開平6−207079号公報及び特開平7−90126号公報に記載されている組成物では、一般の生活温度範囲における制振性がまだ不十分である。
【0004】
本発明の目的は、一般の生活温度範囲における制振性に優れ、しかも耐衝撃性及び表面光沢性にも優れる樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の点に関して鋭意検討した結果、特定の多層構造重合体粒子を合成樹脂に配合した場合に、一般の生活温度範囲における制振性に優れるとともに、耐衝撃性及び表面光沢にも優れる樹脂組成物が得られることを見いだし、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、第1に、
【0007】
(1)下記の層(I)を内部に有し、かつ下記の層(II)を少なくとも最外層として有しており;
【0008】
(2)層(I)は、アクリル酸エステル2〜99.99重量%、メタクリル酸エステル0〜97.99重量%、多官能性単量体0.01〜10重量%及び共重合可能な他の単量体0〜50重量%からなる単量体混合物の共重合体からなり、周波数10Hzの正弦波加振により測定される動的粘弾性の損失正接(tan δ)の主分散がピーク値を示す温度が0℃〜40℃であり、かつ該ピーク値が0.1以上である層であり;
【0009】
(3)層(II)は、メタクリル酸エステル40〜99重量%及び共重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体混合物の共重合体からなり、周波数10Hzの正弦波加振により測定される動的粘弾性の損失正接(tan δ)の主分散がピーク値を示す温度が50℃以上である層であり;
【0010】
(4)層(I)の総重量と層(II)の総重量との比が、(I)/(II)において60/40〜95/5である;
【0011】
ことを特徴とする多層構造重合体粒子を5重量%以上の割合で含有し、かつABS、AES、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、およびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群より選ばれる他の合成樹脂を95重量%以下の割合で含有する樹脂組成物である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0014】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は、層(I)を内部に少なくとも1層有し、かつ層(II)を少なくとも最外層に有する。多層構造重合体粒子を構成する層の数は、2層以上であればよく、3層で構成されていても4層以上で構成されていてもよい。2層構造の場合は、層(I)(中心層)/層(II)(最外層)の構成であり、3層構造の場合は、層(II)(中心層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)、層(I)(中心層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)又は層(I)(中心層)/層(II)(中間層)/層(II)(最外層)の構成であり、4層構成の場合には、例えば、層(I)(中心層)/層(II)(中間層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)の構成を有することができる。これらの中でも、取り扱い性及び柔軟性に優れる点において、層(I)(中心層)/層(II)(最外層)の2層構造;又は、層(II)(中心層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)若しくは層(I)(中心層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)の3層構造が好ましい。
【0015】
また、層(I)の総重量と層(II)の総重量との比は、(I)/(II)において60/40〜95/5の範囲内である。層(I)の割合がこの範囲より小さいと、多層構造重合体粒子の制振性能が不十分となる。逆に、層(I)の割合がこの範囲より大きいと、層構造を完全な形態では形成し難くなり、力学強度が不十分となるとともに溶融流動性が極端に低下してしまう。なお、層(I)の総重量とは、多層構造重合体粒子中の層(I)が1層のみの場合には該層の重量であり、層(I)が2層以上の場合にはそれらの層の重量の和である。同様に、層(II)の総重量とは、多層構造重合体粒子中の層(II)が1層(最外層)のみの場合には該層の重量であり、層(II)が2層以上の場合にはそれらの層の重量の和である。
【0016】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子における層(I)は、周波数10Hzの正弦波加振により動的粘弾性を測定した場合における損失正接(tan δ)の主分散が、0℃〜40℃の範囲内の温度においてピーク値を示し、かつそのピーク値が0.1以上であることが必要である。ピーク値を示す温度が0℃より低い場合には、通常の温度領域(すなわち、常温またはその付近の温度)で十分な制振性能が発揮されない。逆に、ピーク値を示す温度が40℃よりも高い場合にも、通常の温度領域で十分な制振性能が発揮されず、さらにその多層構造重合体粒子から得られる成形体が著しく脆性となるとともに、合成樹脂との樹脂組成物についても耐衝撃性が不十分となる。また、tan δの主分散のピーク値が0.1より小さいと、十分な制振性能が得られない。多層構造重合体粒子の制振性能等の観点において、上記のピーク温度が10℃〜30℃の範囲内にあり、かつそのピーク値が0.3以上であることが好ましい。
【0017】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子における層(II)は、周波数10Hzの正弦波加振により動的粘弾性を測定した場合における損失正接(tan δ)の主分散が、50℃以上の温度においてピーク値を示す必要がある。50℃未満の場合は、得られる多層構造重合体粒子の膠着性が著しくなるために取り扱いにくく、さらに多層構造重合体粒子の製造に際しても、加熱洗浄処理、乾燥等の工程通過性が著しく低下することから好ましくない。
【0018】
層(I)を形成するために用いられるアクリル酸エステルの具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル;フェニルアクリレート等のアクリル酸とフェノール類とのエステル;ベンジルアクリレート等のアクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどが挙げられ、層(I)(多層構造重合体粒子が2以上の層(I)を有する場合には、それぞれの層(I))の重量に対し2〜99.99重量%の範囲において、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
【0019】
層(I)を形成するために用いてもよいメタクリル酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、s−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、オクチルドデシルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;フェニルメタクリレート等のメタクリル酸とフェノール類とのエステル;ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどが挙げられ、必要に応じて、層(I)(多層構造重合体粒子が2以上の層(I)を有する場合には、それぞれの層(I))の重量に対し97.99重量%以下の割合において、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0020】
層(I)を形成するために用いられる多官能性単量体は、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有する単量体であり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸とアリルアルコール、メタリルアルコール等の不飽和アルコール又はエチレングリコール、ブタンジオール等のグリコールとのエステル;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸等のジカルボン酸と前記の不飽和アルコールとのエステル等が包含され、具体的には、アクリル酸アリル、アクリル酸メタリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性単量体の中でも、メタクリル酸アリルが特に好ましい。なお、前記の用語「ジ(メタ)アクリレート」は、「ジアクリレート」と「ジメタクリレート」との総称を意味する。多官能性単量体は、層(I)(多層構造重合体粒子が2以上の層(I)を有する場合には、それぞれの層(I))の重量に対し0.01〜10重量%の範囲において、単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。多官能性単量体の量が0.01重量%未満であると、多層構造重合体粒子又はその合成樹脂との樹脂組成物において、成形時に多層構造重合体粒子中の層(I)が層構造を保持できず、得られる成形体の力学強度が不十分となり好ましくない。また、多官能性単量体の量が10重量%より多いと、多層構造重合体粒子がゴム状弾性を示さなくなり制振性能が低下し、さらに合成樹脂との樹脂組成物においても耐衝撃性の低下を招くので好ましくない。
【0021】
層(I)を形成するためには、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及び多官能性単量体以外に、共重合可能な他の単量体を併用することができる。該他の単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチル−3−エチルブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−ヘキサジエン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、3−メチル−1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、シクロペンタジエン、クロロプレン、ミルセン等の共役ジエン系単量体等が挙げられ、必要に応じて、層(I)(多層構造重合体粒子が2以上の層(I)を有する場合には、それぞれの層(I))の重量に対し50重量%以下の割合において単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。上記の他の単量体の割合が50重量%を超える場合は、多層構造重合体粒子の耐候性が不十分となるため好ましくない。
【0022】
層(I)について上記のようなtan δの主分散が0℃〜40℃の範囲内の温度においてピーク値を示し、かつそのピーク値が0.1以上となるようにするためには、単量体の種類及び組み合わせを適宜選択すればよく、例えば、層(I)を形成させるために、アクリル酸エステルとしてn−ブチルアクリレートを用い、メタクリル酸エステルとしてメチルメタクリレートを用い、多官能性単量体としてアリルメタクリレートを用いる場合、n−ブチルアクリレートが52.25〜74.99重量%の範囲内となり、メチルメタクリレートが42.75〜25重量%の範囲内となり、かつアリルメタクリレートが0.01〜5重量%の範囲内となるような割合で各単量体の使用割合を選択することによって好結果が得られる場合が多い。
【0023】
(II)は、メタクリル酸エステル40〜99重量%及びそれと共重合可能な他の単量体60〜1重量%を重合して得られる。メタクリル酸エステルが40重量%未満であると耐候性が不十分であり、99重量%より大きいと耐熱安定性が不十分であり好ましくない。
【0024】
メタクリル酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート及びイソボルニルメタクリレート等が挙げられ、好ましくはメチルメタクリレートである。
【0025】
共重合可能な他の単量体とは、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミド、N−(p−クロロフェニル)マレイミド等のマレイミド系単量体;前記例示したような多官能性単量体等が挙げられる。これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【0026】
また、本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は、最外層及び/又は最外層に内接する層が官能基を有する単量体が共重合された共重合体からなることが、他の合成樹脂との樹脂組成物を成形品とした場合に力学的強度に優れる点などから好ましい。該官能基を有する単量体としては、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、p−グリシジルスチレン等のエポキシ基含有単量体;(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単量体;メタクリルカルバミン酸t−ブチルのような加熱条件下で保護基がはずれて官能基に変化するような基を有する単量体等が好ましい。
【0027】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子を製造するための重合法については特に制限がなく、例えば、通常の多層構造重合体粒子を製造するための公知の重合方法に準じて、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法またはこれらの組み合わせにより、本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子を製造することができる。
【0028】
例えば、乳化重合法では公知の手段に従い、各層を形成させるための重合を逐次行うことにより、所望の多層構造体粒子を得ることができる。乳化重合の温度としては、特に限定されるものではないが、0〜100℃の範囲内が一般的である。ここで、乳化剤として、ロジン酸カリウム等のロジン酸塩;オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸のアルカリ金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルアリールスルホン酸等を使用することができ、これらは1種で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。乳化重合では、ラジカル重合開始剤として、過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物などを単独で使用することができる。また、ラジカル重合開始剤として、クメンハイドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、パラメンタンハイドロパーオキシド等の有機ハイドロパーオキシド類と還元剤との組み合わせによるレドックス系開始剤を使用することもできる。該レドックス系開始剤の代表例としては、有機ハイドロパーオキシド類、硫酸第一鉄、ピロリン酸ナトリウム及びデキストロースからなるデキストロース処方;有機ハイドロパーオキシド類、硫酸第一鉄、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム及びホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレートからなるスルホキシレート処方などが挙げられる。また、乳化重合では必要に応じて公知の手段に従い分子量調節剤を用いることができる。分子量調節剤の代表例としては、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン及び少量の他の環状テルペン類よりなるテルペン混合物;クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
【0029】
乳化重合後、生成した多層構造重合体粒子の重合反応系からの分離取得も、公知の手法に従って行うことができ、例えば、酸析法、塩析法、スプレードライ法、凍結凝固法等を採用することができる。
【0030】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は、上記のようにして、粉末状、ペレット状などの種々の形態で得ることができる。本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は、ペレット状などの集合形態をとっている場合、最外層において相互に融着していることがあるが、最外層が熱可塑性を有するために加熱条件下にせん断力を加えることによって容易に分離させることができる。
【0031】
なお、本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、50〜1500nmの範囲であることが好ましい。50nm以上にすることにより、多層構造重合体粒子の溶融流動性がよくなり、成形加工性がよくなる。また、1500nm以下にすることにより、多層構造重合体粒子と合成樹脂との樹脂組成物を成形体とした場合における表面光沢が特によくなる。
【0032】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は最外層が熱可塑性を有するために、該多層構造重合体粒子と他の合成樹脂との樹脂組成物を調製することが容易である。
【0033】
本発明の多層構造重合体粒子と他の合成樹脂とからなる樹脂組成物においては、優れた制振性能を発揮させるために、該多層構造重合体粒子の含有率が5重量%以上であり、該合成樹脂の含有率が95重量%以下であることが必要である。ただし、多層構造重合体粒子の含有率が高すぎると合成樹脂本来の物性が失われる傾向があるので、制振性能と合成樹脂本来の特性とを両立させる目的においては、多層構造重合体粒子/合成樹脂の重量比は25/75〜75/25の範囲内であることがより好ましい。
【0034】
上記の他の合成樹脂としては、ABS、AES、ポリブチレンテレフタレートポリカーボネート、およびエチレン−ビニルアルコール共重合体を挙げることができる。
【0035】
本発明の多層構造重合体粒子及び合成樹脂からなる樹脂組成物には、本発明の趣旨を損なわない範囲内で、公知の各種の添加剤(例えば、ゴム、滑剤、酸化防止剤、可塑剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤など)、フィラー(例えば、ガラス繊維等の繊維補強剤、無機充填剤など)等を含有させてもよい。該ゴムとしては、例えば、SEPS、SEBS、SIS等のスチレン系TPE(熱可塑性エラストマー);IR、EPR、EPDM等のオレフィン系ゴム;アクリル系又はシリコーン系ゴム等を使用することができ、滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアロアミド酸、メチレンビスステアロアミド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、パラフィンワックス、ケトンワックス、オクチルアルコール、硬化油等を使用することができる。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ステアリル β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート等のフェノール系化合物;N,N−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のアミン系化合物などを使用することができる。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、ポリエチレングリコール等を使用することができる。光安定剤としては、例えば、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール等を使用することができる。着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、その他の無機、有機顔料等を使用することができる。帯電防止剤としては、例えば、ステアロアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニトレート等が用いられる。また、難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルオキシド、臭素化ポリカーボネート等の有機ハロゲン系難燃剤;又は酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ほう酸亜鉛、トリクレジルホスフェート等の非ハロゲン系難燃剤を使用することができる。
【0036】
本発明の多層構造重合体粒子及び合成樹脂を含有する樹脂組成物は、合成樹脂が熱可塑性樹脂の場合、例えば、多層構造重合体粒子、合成樹脂及び所望に応じて使用される他の成分を溶融混練条件下で混合することによって製造することができる
【0037】
本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子は、最外層が熱可塑性を有するために熱的に成形が可能であり、押出し成形、射出成形、中空成形、カレンダ成形、圧縮成形、発泡成形、真空成形等の成形法によって、シート、フィルム、チューブ、中空物品(ビン等)などの任意の形状の成形品に成形することができる。本発明の多層構造重合体粒子と合成樹脂とを含有する樹脂組成物は、使用した合成樹脂に応じ成形法を採用することができる。例えば、押出し成形、射出成形、中空成形、カレンダ成形、圧縮成形、発泡成形、真空成形等の成形法を採用することができる。これらの成形法によって、シート、フィルム、チューブ、中空物品(ビン等)、箱状物などの任意の形状の成形品に成形することができる。該樹脂組成物からの成形品の用途としては、冷蔵庫、洗濯機、掃除機などのシャーシ;複写機、プリンターなどのハウジング;自動車内装用の硬質部材、スピーカー部品等が挙げられる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例中の各測定値は以下の評価法に従った。
【0039】
損失正接(tan δ)の主分散のピーク値及びそのときの温度(Tα)は、粘弾性測定解析装置「DVE−V4」(レオロジ社製)を用いて強制振動非共振法により、長さ25mm×幅5mm×厚さ1mmの試験片に引張方向に周波数10Hz、振幅3μmの正弦波振動を加えて得られた動的粘弾性スペクトルを測定することにより求めた。
【0040】
多層構造重合体粒子の平均粒子径は、レーザー粒径解析装置PAR−III(大塚電子社製)を用いて動的光散乱法により測定し、キュムラント法により解析し求めた。
【0041】
引張り破断強度及び100%伸長時の応力(100%モジュラス)は、JISK 6301に準じた。
【0042】
曲げ降伏強度及び曲げ弾性率は、ASTM D 790に準じた。
【0043】
アイゾット衝撃強度は、ASTM D 256(ノッチ付、23℃)に準じた。
【0044】
耐光着色性は、トスキュアー(東芝機器社製)で所定時間処理した前後について、それぞれ、ハンターの色差式における明度指数L並びにクロマティクネス指数a及びbを、SMカラーコンピュータ(スガ試験機社製、SM−4)によりJIS Z 8722に規定されている三刺激値に基づいて測定し、これらの指数を用いてハンターの色差式から色差ΔEを求め、この色差ΔEによって評価した。色差ΔEが小さいほど耐光着色性に優れていると評価することができる。
【0045】
耐熱着色性は、160℃の熱風乾燥機で所定時間処理した前後について、上記の耐光着色性の評価におけると同様にして、それぞれ指数L、a及びbを測定し、これらの指数を用いて色差ΔEを求め、この色差ΔEによって評価した。色差ΔEが小さいほど耐熱着色性に優れていると評価することができる。
【0046】
制振性能は、20℃における上記測定によるtan δの値又は損失係数(η)により評価した。損失係数(η)は、長さ100mm×幅10mm×厚さ3mmの試験片に、加振器により振動を与え、試験片の共振の度合いを測定するという共振法によった。なお、測定周波数は500Hz、測定温度は23℃とした。
【0047】
表面光沢は、ASTM D 638のダンベル試験片のゲート部とエンド部について光沢値を測定し、それらの平均値に基づいて評価した。平均値が85%以上の場合を良好(○)、85%未満の場合を不良(×)とした。なお、光源の入射角は60度とした。
【0048】
参考例1)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸カリウム2.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、これに同温度において、アクリル酸n−ブチル100重量部、メタクリル酸メチル80重量部及びメタクリル酸アリル1.5重量部を加え、60分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.15重量部を加えて重合を開始した。4時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.3重量部を加えた後、メタクリル酸メチル40重量部及びアクリル酸エチル10重量部を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は250nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−1]を得た。
得られた粉末状のA−1を用いてプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0049】
参考例2)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのステアリン酸ナトリウム2.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、メタクリル酸メチル20重量部、アクリル酸エチル5重量部及びメタクリル酸アリル0.03重量部を加え、60分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.04重量部を加えて重合を開始した。2時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.3重量部を加えた後、アクリル酸メチル150重量部及びメタクリル酸アリル0.2重量部を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに1時間反応を続け、単量体が消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.03重量部を加えた後、メタクリル酸メチル20重量部及びアクリル酸エチル5重量部を滴下ロートより1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は230nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−2]を得た。
得られた粉末状のA−2を用いてプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0050】
参考例3)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのステアリン酸ナトリウム2.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、メタクリル酸メチル36重量部、アクリル酸エチル144重量部及びメタクリル酸アリル0.04重量部を加え、60分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.04重量部を加えて重合を開始した。2時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.03重量部を加えた後、メタクリル酸メチル18重量部及びアクリル酸n−ブチル2重量部を滴下ロートより1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は205nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−3]を得た。
得られた粉末状のA−3を用いてプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0051】
参考例4)
オートクレーブに蒸留水200重量部、ロジン酸カリウム2重量部、ロンガリット(ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート)0.267重量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.1重量部、硫酸第一鉄7水和物0.008重量部、水酸化カリウム0.04重量部及び炭酸カリウム1.2重量部を仕込み、攪拌下、窒素置換しながら50℃に昇温した。30分後、ブタジエン24重量部、メタクリル酸メチル52重量部、アクリル酸メチル4重量部及びジビニルベンゼン0.5重量部を加え、さらに30分間この温度を保持しながら攪拌を続けた。次いで、同温度で、クメンハイドロパーオキシド0.1重量部を加えて重合を開始した。4時間後、ガスクロマトグラフィーで単量体がすべて消費されたことを確認した。
次に、得られた重合体ラテックスを70℃に昇温し、ペルオキソ二硫酸カリウム0.2重量部を加えた後、メタクリル酸メチル18重量部及びアクリル酸メチル2重量部及びtert−ドデシルメルカプタン0.2重量部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、各単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は150nmであった。これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−4]を得た。得られた粉末状のA−4を用いてプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0052】
参考例5)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのステアリン酸ナトリウム1.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、アクリル酸エチル153.6重量部、メタクリル酸メチル38.4重量部及びメタクリル酸アリル0.8重量部を加え、30分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.15重量部を加えて重合を開始した。4時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.3重量部を加えた後、メタクリル酸メチル40重量部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8重量部の混合物を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、各単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は280nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−5]を得た。
得られた粉末状のA−5を用いてプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0053】
参考例6)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのステアリン酸ナトリウム2.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、メタクリル酸メチル50重量部、アクリル酸エチル150重量部及びメタクリル酸アリル0.04重量部を加え、60分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.04重量部を加えて重合を開始した。2時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.3重量部を加えた後、メタクリル酸メチル2.5重量部、アクリル酸エチル20重量部、メタクリル酸アリル0.01重量部及びメタクリル酸グリシジル2.5重量部を滴下ロートより1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに1時間反応を続け、単量体が消費されたことを確認した。
さらに、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.03重量部を加えた後、メタクリル酸メチル20重量部及びアクリル酸n−ブチル5重量部を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は220nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[A−6]を得た。
得られた粉末状のA−6をプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0054】
(比較参考例1)
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水600重量部、及び乳化剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸カリウム2.5重量部を加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、アクリル酸n−ブチル180重量部及びメタクリル酸アリル0.10重量部を加え、60分間攪拌した後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.15重量部を加えて重合を開始した。4時間後、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.3重量部を加えた後、メタクリル酸メチル40重量部及びアクリル酸エチル10重量部を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で、さらに30分間反応を続け、単量体が消費されたことを確認して重合を終了した。得られたラテックス中の多層構造重合体粒子の平均粒子径は220nmであった。
これを−20℃に24時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。さらに、50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の多層構造重合体粒子[B−1]を得た。
得られた粉末状のB−1をプレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。
得られた測定結果及び評価結果を表1及び2に示す。
【0055】
(比較参考例2)
ペレット状のポリスチレン−ポリイソプレン(ビニル基含有率:約80%)−ポリスチレンのトリブロック共重合体(ポリスチレンブロック/ポリイソプレンブロックの総重量比:20/80;ポリイソプレンブロックにおけるtan δの主分散のピーク値:0.9;該ピーク値を示す温度:25℃;ポリスチレンブロックにおけるtan δの主分散がピーク値を示す温度:105℃)[B−2]を用いて、プレス成形機にてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果及び評価結果を表2に示す。
【0056】
【表1】
Figure 0003703585
【0057】
なお、上記表1においては、比較参考例1の多層構造重合体粒子(B−1)について、アクリル酸n−ブチル及びメタクリル酸アリルの重合により形成された内層を「層(I)」とし、メタクリル酸メチル及びアクリル酸エチルの重合により形成された最外層を「層(II)」として表示している。
【0058】
【表2】
Figure 0003703585
【0059】
表1及び2に示す結果から明らかなように、参考例1〜6で得られた本発明に従う多層構造重合体粒子は、20℃での振動減衰挙動における損失正接(tan δ)の値が大きい(0.35以上)ことから制振性能にきわめて優れ、硬度(JIS−A)が低い(95以下)ことから柔軟であり、耐光着色性評価試験においてブランク時(初期)と10時間後との間における色差(ΔE)が小さく、かつ耐熱着色性評価試験においてブランク時(初期)と24時間後との間における色差(ΔE)が小さいことから耐候性に優れていることが判る。
一方、比較参考例1で得られた多層構造重合体粒子は、表1から明らかなように層(I)における損失正接(tan δ)の主分散がピーク値を示す温度が0℃〜40℃の範囲外となる点で本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子とは相違し、表2で示されているように、20℃での振動減衰挙動における損失正接(tan δ)の値が小さく(0.09)、制振性能が不十分であることが判る。また、本発明の樹脂組成物を構成する多層構造重合体粒子とは異なる比較参考例2のトリブロック共重合体は、表2から明らかなように、制振性能には優れるものの、耐光着色性評価試験及び耐熱着色性評価試験における色差(ΔE)がいずれも大きいことから耐候性が不十分であることが判る。
【0060】
(実施例
参考例1で得られた多層構造重合体粒子(A−1)20重量部とABS樹脂(宇部サイコン社製、サイコラックT)80重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0061】
(実施例
参考例3で得られた多層構造重合体粒子(A−3)30重量部とAES樹脂(宇部サイコン社製、UCL AXS SE40)70重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0062】
(実施例
参考例4で得られた多層構造重合体粒子(A−4)30重量部とポリカーボネート(出光石油化学社製、タフロンA2200)70重量部とを二軸押出機により250℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0063】
(実施例
参考例5で得られた多層構造重合体粒子(A−5)40重量部とエチレン−ポリビニルアルコール共重合体(EVOH)(クラレ社製、エバールEP−E105)60重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0064】
(比較例
tan δのピークが単一であり、かつピーク値を示す温度が105℃であるメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体(B−3)20重量部とABS樹脂(宇部サイコン社製、サイコラックT)80重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0065】
(比較例
比較参考例2のトリブロック共重合体(B−2)30重量部とAES樹脂(宇部サイコン社製、UCL AXS SE40)70重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0066】
(比較例
比較参考例1で得られた多層構造重合体粒子(B−1)30重量部とポリカーボネート(出光石油化学社製、タフロンA2200)70重量部とを二軸押出機により250℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0067】
(比較例
tan δのピークが単一であり、かつピーク値を示す温度が20℃であるアクリル酸エチル−スチレン共重合体(B−4)40重量部とエチレン−ポリビニルアルコール系共重合体(クラレ社製、エバールEP−E105)60重量部とを二軸押出機により220℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
Figure 0003703585
【0069】
上記表3中、「アイゾット衝撃強度」の欄の「N.B.」は「破断しない」ことを意味する。
【0070】
表3に示す結果から明らかなように、実施例における本発明に従う多層構造重合体粒子と合成樹脂との樹脂組成物は、23℃での振動減衰挙動における損失係数(η)の値が大きい(0.075以上)ことから、制振性能に優れ、アイゾット衝撃強度が大きい(20kg・cm/cm以上)であることから耐衝撃性に優れ、光沢評価が「〇」であることから表面光沢性にも優れていることが判る。一方、本発明に従う多層構造重合体粒子とは異なる重合体を使用している比較例樹脂組成物では、23℃での振動減衰挙動における損失係数(η)の値が小さいことから制振性能が不十分である(比較例及び)か、アイゾット衝撃強度が低いことから耐衝撃性が不十分である(比較例及び)か、光沢評価が「×」であることから表面光沢性が不十分である(比較例及び)ことが判る。
【0071】
(実施例
参考例2で得られた多層構造重合体粒子(A−2)20重量部とポリブチレンテレフタレート(PBT)(クラレ社製、ハウザーKL273FH)80重量部とを二軸押出機により240℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表4に示す。
【0072】
(実施例
参考例6で得られた多層構造重合体粒子(A−6)15重量部とポリブチレンテレフタレート(PBT)(クラレ社製、ハウザーKL263F)85重量部とを二軸押出機により240℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表4に示す。
【0073】
(比較例
比較参考例1で得られた多層構造重合体粒子(B−1)20重量部とポリブチレンテレフタレート(PBT)(クラレ社製、ハウザーKL273FH)80重量部とを二軸押出機により240℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表4に示す。
【0074】
(比較例
比較参考例2のトリブロック共重合体(B−2)15重量部とポリブチレンテレフタレート(PBT)(クラレ社製、ハウザーKL263F)85重量部とを二軸押出機により240℃で混練し、ペレット化することによって、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて射出成形機により試験片を作製し、各種の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
Figure 0003703585
【0076】
表4に示す結果から明らかなように、実施例及びにおける本発明に従う多層構造重合体粒子と合成樹脂との樹脂組成物は、23℃での振動減衰挙動における損失係数(η)の値が大きい(0.050以上)ことから、制振性能に優れ、耐光着色性評価試験及び耐熱着色性評価試験における色差(ΔE)がいずれも小さいことから耐候性に優れていることが判る。
一方、本発明に従う多層構造重合体粒子とは異なる多層構造重合体粒子を使用している比較例樹脂組成物では、23℃での振動減衰挙動における損失係数(η)の値が小さいことから、制振性能が不十分であることが判る。また、本発明に従う多層構造重合体粒子とは異なるトリブロック共重合体を使用している比較例樹脂組成物では、耐熱着色性評価試験における色差(ΔE)が大きいことなどから耐候性が不十分であることが判る。
【0077】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明多層構造重合体粒子と合成樹脂との樹脂組成物は、該多層構造重合体粒子の配合に由来して、一般の生活温度範囲において良好な制振性能が発揮される。また該樹脂組成物は、耐衝撃性、表面光沢性及び耐候性にも優れる。

Claims (2)

  1. (1)下記の層(I)を内部に有し、かつ下記の層(II)を少なくとも最外層として有しており;
    (2)層(I)は、アクリル酸エステル2〜99.99重量%、メタクリル酸エステル0〜97.99重量%、多官能性単量体0.01〜10重量%及び共重合可能な他の単量体0〜50重量%からなる単量体混合物の共重合体からなり、周波数10Hzの正弦波加振により測定される動的粘弾性の損失正接(tan δ)の主分散がピーク値を示す温度が0℃〜40℃であり、かつ該ピーク値が0.1以上である層であり;
    (3)層(II)は、メタクリル酸エステル40〜99重量%及び共重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体混合物の共重合体からなり、周波数10Hzの正弦波加振により測定される動的粘弾性の損失正接(tan δ)の主分散がピーク値を示す温度が50℃以上である層であり;
    (4)層(I)の総重量と層(II)の総重量との比が、(I)/(II)において60/40〜95/5である;
    ことを特徴とする多層構造重合体粒子を5重量%以上の割合で含有し、かつABS、AES、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、およびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群より選ばれる他の合成樹脂を95重量%以下の割合で含有する樹脂組成物
  2. 多層構造重合体粒子の最外層及び/又は最外層に内接する層が官能基を有する単量体が共重合された共重合体からなる請求項1記載の樹脂組成物
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