JP3703527B2 - エンジンのオートチョーク装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば自動二輪車に採用されるエンジンの冷間始動性を向上させるためのオートチョーク装置に関し、特に暖機運転終了後の再始動時の始動性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等に採用されるオートチョーク装置として、従来、例えば、気化器の主混合気通路をバイパスする始動用混合気通路を設け、該通路のベンチュリ部に始動用プランジャを上下動自在に配置し、サーミスタ(PTCヒータ)及びサーモワックスからなるオートチョーク部材により該プランジャを駆動するように構成したものがある。
【0003】
この従来装置では、冷間始動時には、上記サーモワックスが収縮していることからプランジャが上昇端に位置して上記始動用混合気通路を全開し、混合気濃度が濃くなることから、冷間時にも容易に始動できるようになっている。そしてエンジンが始動すると上記ヒータが通電により発熱してサーモワックスを加熱し、サーモワックスが膨張して上記プランジャを押し下げ、暖機が終了する頃に上記始動用混合気通路を全閉するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のオートチョーク装置では、暖機運転終了後にエンジンを停止し、再び始動する場合、該停止の直後又はかなりの時間経過後の始動性には問題ないものの、その中間のある一定時間内における始動性が十分でない傾向がある。
【0005】
これは以下の理由によるものと考えられる。エンジンの熱容量とオートチョーク部材の熱容量とに大きな差があることから、エンジン停止後におけるエンジンの温度低下速度に比較してオートチョーク部材の温度低下速度が速いため、上記一定時間内においては、エンジンの要求混合気濃度とオートチョーク装置による混合気濃度とにずれが生じるためであると考えられる。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、暖機運転終了後の再始動性を向上できるエンジンのオートチョーク装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通電により体積膨張して主気化器の主混合気通路のベンチュリ部の上,下流部間をバイパスする始動用気化器の始動用混合気通路を閉じるオートチョーク部材と、該オートチョーク部材への通電を制御する通電制御回路とを備えたエンジンのオートチョーク装置において、上記通電制御回路は、メインスイッチがオンでエンジン回転数が所定回転数以上のとき上記オートチョーク部材に通電し、メインスイッチのオフにより通電を停止するよう構成されており、上記バッテリと上記オートチョーク部材とを、上記通電制御回路に並列接続され、エンジンの冷却水温度が所定温度以上の時はオンし、該所定温度未満の時はオフする水温スイッチを介して接続し、もってメインスイッチをオフしても冷却水温度が上記所定温度未満に低下するまで上記オートチョーク部材への通電を継続するようにしたことを特徴としている。
【0008】
【作用】
本発明に係るオートチョーク装置によれば、エンジン回転数が所定回転数以上のとき、オートチョーク部材は、通電制御回路により通電されて体積膨張し、暖機運転が終了する頃に始動用混合気通路を全閉し、混合気濃度は通常運転時における濃度となる。
【0009】
上記暖機運転終了後等にエンジンを停止した場合、エンジン温度が所定温度以下に低下するまでは、エンジン温度スイッチがオンしており、上記オートチョーク部材はバッテリからの電流供給が継続され、エンジン温度が低下するまでは始動用混合気通路は閉状態を継続することとなる。
【0010】
一方、エンジン停止後に相当の時間が経過し、エンジン温度が所定温度以下に低下すると、エンジン温度スイッチがオフし、オートチョーク部材への電流供給が停止され、該オートチョーク部材の収縮に伴って始動用混合気通路が開くこととなる。
【0011】
このように本発明では、エンジン温度が低下するまでオートチョーク部材への通電を継続し、エンジン温度が所定値以下に低下すると通電を停止するようにしたので、エンジンの要求混合気濃度とオートチョーク装置による混合気濃度とが一致することとなり、暖機運転終了後の再始動性が向上する。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1,図2は本発明の一実施例によるエンジンのオートチョーク装置を説明するための図であり、図1はその回路構成図、図2は始動用気化器部分の断面図である。
【0013】
図2において、6は始動用気化器であり、これは主気化器(図示せず)の主混合気通路5aのベンチュリ部の上,下流部間をバイパスする始動用混合気通路7を設け、該通路7のベンチュリ部に始動用プランジャ8を上下動自在に配置し、該プランジャ8のジェットニードル8aでノズル7aを開閉するように構成されている。なお上記プランジャ8の下方にはフロート室9と連通するスタータウェル10が接続されている。
【0014】
上記プランジャ8の上方には、該プランジャ8を上下方向に駆動する駆動部(オートチョーク部材)11が配設されている。この駆動部11の外ケース12a内に配置された内ケース12b内には、リテーナ13が上下動自在に、かつばね13bで上方に付勢して配置されている。該リテーナ13の下端部13aは上記プランジャ8内に挿入され、これとジェットニードル8aとの間には緩衝ばね14が配置されている。
【0015】
また上記リテーナ13の上部には内部にサーモワックス15cを収容するワックスケース15のピストン支持部15aが挿入され、該支持部15aから下方に突出するピストン15bは上記リテーナ13の底面に当接している。また上記ワックスケース15の上面にはPTCヒータ16が配置されている。このPTCヒータ16の上下に配置された電極板16aの電力供給用リード線16bは上記外,内ケース12a,12b間を通って外部に導出されている。
【0016】
図1において、上記PTCヒータ16とバッテリ31とはヒューズ32,メインスイッチ33,及びコントロールユニット(通電制御回路)34を介して接続されている。該コントロールユニット34は、上記PTCヒータ16への通電をオンオフするトランジスタ34aと、点火回路からの点火信号a(エンジン回転数信号)によりエンジン回転数を検出し、該検出値が所定値(例えば800rpm)以上のとき上記トランジスタ34aのベース電圧をハイにするCPU34bと、逆流防止用ダイオード34cとを備えている。
【0017】
そして上記ヒューズ32とメインスイッチ33との間と、PTCヒータ16とは、上記コントロールユニット34に対して並列に配設された水温スイッチ(エンジン温度スイッチ)35を介して接続されている。この水温スイッチ35は、エンジンの水冷ジャケット内の温度が所定値、例えば70℃未満の時はオフしており、これを越えるとオンするように構成されている。
【0018】
次に本実施例装置の作用効果を説明する。
冷間状態では、サーモワックス15cが収縮しており、プランジャ8は上昇端に位置し、始動用混合気通路7へのノズル7aは図2に示すように開いている。この状態でメインスイッチ33をオンするとともにスタータ位置に回動することによりエンジンを始動すると、始動用混合気通路7からの燃料によりエンジンに供給される混合気濃度が濃くなり、エンジンは容易に冷間始動する。
【0019】
エンジンが始動すると、エンジン回転数が800rpm以上となることから、CPU34bがトランジスタ34aのベース電圧をハイとし、これによりトランジスタ34aがオンしてバッテリ電源がPTCヒータ16に供給される。するとPTCヒータ16の発熱によりサーモワックス15cが徐々に体積膨張してプランジャ8を押し下げ、始動用混合気通路7のノズル7aを徐々に閉じ、エンジンの暖機運転が終了する頃に全閉とする。その結果、始動用混合気通路7からエンジンに供給される燃料量は暖機状態が進むにつれて減少し、要求混合気濃度と一致することとなる。なお、上記エンジンの暖機途中において、エンジン温度(水冷ジャケット内温度)が上記所定値を越えると、水温スイッチ35がオンする。
【0020】
そしてメインスイッチ33をオフすることによりエンジンを停止すると、上記PTCヒータ16へのコントロールユニット34側からの電流供給は停止されるが、水温スイッチ35がオンしているので、エンジン温度が上記所定値以下となるまで水温スイッチ35を介しての電流供給が継続される。そのため、エンジン停止後、エンジン温度が高いうちに再始動した場合には、始動用混合気通路7からの燃料は供給されず、エンジンへの混合気濃度は通常運転時と同等であり、要求混合気濃度に一致する。
【0021】
また、エンジン温度が上記所定値以下に低下すると、上記水温スイッチ35がオフし、サーモワックス15cが徐々に収縮し、始動用混合気通路7のノズル7aが徐々に開かれる。従って、上記エンジン停止後、かなりの時間が経過した後に再始動すると、上記冷間始動時と同様に、混合気濃度が濃くなる。
【0022】
このように本実施例では、エンジンを停止してもエンジン温度が所定値以下となるまではPTCヒータ16への通電を継続するようにしたので、エンジン温度状態とサーモワックスの温度状態とを同様に保持することができ、始動用混合気通路7からの燃料量をエンジンの要求混合気濃度に合わせることができ、暖機運転終了後の再始動性を向上できる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るエンジンのオートチョーク装置によれば、エンジン回転数が所定回転数以上のとき、オートチョーク部材への通電を開始するとともに、メインスイッチをオフしてもエンジン温度が低下するまでオートチョーク部材への通電を継続するようにしたので、エンジンの要求混合気濃度とオートチョーク装置による混合気濃度とを一致させることができ、暖機運転終了後の再始動性を向上できる効果がある。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるエンジンのオートチョーク装置の電気回路図である。
【図2】上記実施例の始動用気化器部分の断面図である。
【符号の説明】
7 始動用混合気通路
11 駆動部(オートチョーク部材)
31 バッテリ
34 コントロールユニット(通電制御回路)
35 水温スイッチ(エンジン温度スイッチ)
Claims (1)
- 通電により体積膨張して主気化器の主混合気通路のベンチュリ部の上,下流部間をバイパスする始動用気化器の始動用混合気通路を閉じるオートチョーク部材と、該オートチョーク部材への通電を制御する通電制御回路とを備えたエンジンのオートチョーク装置において、上記通電制御回路は、メインスイッチがオンでエンジン回転数が所定回転数以上のとき上記オートチョーク部材に通電し、メインスイッチのオフにより通電を停止するよう構成されており、上記バッテリと上記オートチョーク部材とを、上記通電制御回路に並列接続され、エンジンの冷却水温度が所定温度以上の時はオンし、該所定温度未満の時はオフする水温スイッチを介して接続し、もってメインスイッチをオフしても冷却水温度が上記所定温度未満に低下するまで上記オートチョーク部材への通電を継続するようにしたことを特徴とするエンジンの吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16656695A JP3703527B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | エンジンのオートチョーク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16656695A JP3703527B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | エンジンのオートチョーク装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0914055A JPH0914055A (ja) | 1997-01-14 |
JP3703527B2 true JP3703527B2 (ja) | 2005-10-05 |
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ID=15833647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16656695A Expired - Fee Related JP3703527B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | エンジンのオートチョーク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3703527B2 (ja) |
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1995
- 1995-06-30 JP JP16656695A patent/JP3703527B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0914055A (ja) | 1997-01-14 |
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