JP3702689B2 - 自動演奏の制御データ入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、予め記憶されている自動演奏データに後からピッチ、ボリューム音色などの演奏効果に関する制御データを付与したり編集したりすることのできる自動演奏の制御データ入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピッチベンドやボリュームなどの連続的に時間変化する制御データ(コンティニュアスデータ)を入力するものとして、特開平9−6346号公報に記載されたものがある。これは、楽器種類毎に楽音の立上りから立下りまでに対応する制御データ列からなる制御データテンプレートを予め複数記憶しておき、これらの制御データテンプレートの中から所望のものを選択して、自動演奏データ中に入力するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のものは楽器種類毎に演奏や奏法に対応したテンプレートを予め記憶しているが、そのテンプレートは楽器の特徴を表現可能なように模式的に表現されたものであり、実際の楽器の特徴を必ずしも忠実に再現したものではなかった。従って、操作者はギターの奏法に対応したテンプレートを付与したつもりでも、実際に自動演奏データを再生してみたら、その演奏や奏法が操作者の意図したものではなかったり、また自然楽器の演奏や奏法とは程遠いものであり、自然楽器と同等の高品質な演奏や奏法を行うことのできる制御データを付与することはできなかった。
【0004】
本発明は、所望の楽器演奏や奏法に対応したテンプレートを選択して付与するだけで、自然楽器と同等の高品質な演奏表現を自動演奏データに付与することのできる自動演奏の制御データ入力装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、種々の奏法から抽出された発音状態の変化に関する制御データを楽音波形の立上りから立下りまでの部分で分類して構成し、複数記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段の中からいずれかの制御データを選択する制御データ選択手段と、曲データを記憶する曲データ記憶手段と、前記曲データの中からいずれかの音符データを選択する音符データ選択手段と、音符データ選択手段によって選択された前記音符データを前記制御データ選択手段によって選択された前記制御データに基づいて変化させるように前記曲データに前記制御データを付与する制御手段とを具備するものである。制御データは実際のアコースティック楽器の楽音波形から抽出されたものであり、種々の奏法に基づいたものがデータ記憶手段に多数記憶されている。従って、所望の制御データを選択し、それを音符データに付与するだけで、自然楽器と同等の高品質の演奏や奏法を実現することができる。また、制御データを1つの音符データに対応する楽音波形の立上りから立下りまでの一連の発音状態の変化データとして構成するのではなく、楽音波形の立上りから立下りまでの部分で分類してそれぞれに異なる制御データとして構成したことを特徴としている。また、これによって楽音波形の立上りから立下りまでの一連の発音状態を高精度に制御することができるので、自然楽器と同等の高品質の演奏や奏法を実現することができる。
【0006】
出願時の請求項2に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項1に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、前記制御データを木管楽器で演奏可能なベンドアップ奏法、ベンドダウン奏法、ベンドダウンアップ奏法、装飾アップ奏法、装飾ダウン奏法、クロマティックアップ奏法、クロマティックダウン奏法、グリスアップ奏法、グリスダウン奏法、スタッカート奏法、ビブラート奏法、ショートカット奏法、テヌート奏法、スラー奏法、クレシェンド奏法及びデクレシェンド奏法などの少なくとも一つに基づいて実際に演奏された楽器の楽音波形から抽出されたもので構成したものである。
これは、アコースティック楽器の具体例としてサックスなどの木管楽器で演奏可能な種々の奏法を列記し、その奏法における演奏時の楽音波形から抽出したもので制御データを構成したものである。
【0007】
請求項3に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項1又は2に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、前記制御データは、種々の奏法に基づいた木管楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものである。
とする
【0008】
請求項4に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記制御データは、種々の奏法に基づいた所定の楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものであることを特徴とする。
【0009】
出願時の請求項5に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項3又は4に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、前記制御データをさらに木管楽器で演奏可能な複数音符に依存する全体奏法に関するもの、音符と音符の組み合わせに関するものの少なくとも一つを含んで構成したものである。楽音波形の立上りから立下りまでの一連の発音状態に関する制御データ以外に、クレシェンドやデクレシェンドのように複数音符に依存する全体奏法に関するもの、テヌートやスラーなどのように音符と音符の組み合わせに関するものについても制御データを付加できるようにした。なお、これらの制御データも実際に演奏された楽器の楽音波形から抽出することによってより高品質の演奏や奏法を実現することができる。
【0010】
出願時の請求項6に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項4又は5に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、前記制御データを木管楽器で演奏可能なベンドアップ奏法、ベンドダウン奏法、ベンドダウンアップ奏法、装飾アップ奏法、装飾ダウン奏法、クロマティックアップ奏法、クロマティックダウン奏法、グリスアップ奏法、グリスダウン奏法、スタッカート奏法、ビブラート奏法、ショートカット奏法、テヌート奏法、スラー奏法、クレシェンド奏法及びデクレシェンド奏法などの少なくとも一つに基づいたもので構成したものである。これは、アコースティック楽器の具体例としてサックスなどの木管楽器で演奏可能な種々の奏法を列記し、その奏法毎に制御データを構成するようにしたものである。
【0011】
出願時の請求項7から13に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、各制御データが各奏法の何に基づいて複数抽出されたものであるのかを具体的に示している。ベンドアップ奏法は深さ及び速さの少なくとも一つに基づいている。装飾アップ奏法及び装飾ダウン奏法は音数及び速さの少なくとも一つに基づいている。クロマティックアップ奏法及びクロマティックダウン奏法は速さに基づいている。グリスアップ奏法及びグリスダウン奏法は速さに基づいている。ビブラート奏法は速さ及びビブラート長の少なくとも一つに基づいている。ショートカット奏法は速さに基づいている。テヌート奏法は速さに基づいている。
【0012】
出願時の請求項14に記載された本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置は、前記請求項1から13までのいずれか1に記載の自動演奏の制御データ入力装置の一実施態様として、前記制御データをアンプリチュードの変化に関するもの、ピッチの変化に関するもの、及びフォルマントの変化に関するものの中の少なくとも一つに基づいて構成したものである。実際に演奏された楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの一連の発音状態の変化は、そのアンプリチュード、ピッチ、フォルマント(フィルタのQ及びカットオフ周波数)の時間的な変化をパラメータとして順次記憶することによって抽出することができる。そこで制御データをこれらの少なくとも一つに基づいて構成することによって、この制御データの付与された音符データの発音を高品質の演奏や奏法に基づいたものとすることができる。
【0013】
請求項15に記載された本発明に係る記録媒体は、発音状態の変化に関する制御データを曲データ中のいずれかの音符データに付与することによって、その音符データの発音状態を前記制御データに基づいて変化させる自動演奏の制御データ入力装置に使用される機械読取り可能な記録媒体であって、種々の奏法から抽出された発音状態の変化に関する制御データを楽音波形の立上りから立下りまでの部分で分類して構成し、複数記憶したデータベースを具備するものである。これは、請求項1に記載の自動演奏の制御データ入力装置に使用される記録媒体に関するものである。
【0014】
請求項16に記載された本発明に係る記録媒体は、前記制御データは、種々の奏法に基づいた所定の楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものであることを特徴とする。これは、請求項4に記載の自動演奏の制御データ入力装置に使用される記録媒体に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。図2はこの発明に係る自動演奏の制御データ入力装置を内蔵した自動演奏装置全体のハード構成を示すブロック図である。自動演奏装置は、CPU21によって制御される。CPU21にはデータ及びアドレスバス2Pを介してプログラムメモリ(ROM)22、ワーキングメモリ(RAM)23、外部記憶装置24、操作子検出回路25、通信インターフェイス27、MIDIインターフェイス2A、鍵盤検出回路2F、表示回路2H、音源回路2J及び効果回路2Kが接続されている。
自動演奏装置はこれら以外のハードウェアを有する場合もあるが、ここでは、必要最小限の資源を用いた場合について説明する。
【0016】
CPU21はプログラムメモリ22及びワーキングメモリ23内の各種プログラムや各種データ(自動演奏データや奏法パラメータなど)、及び外部記憶装置24から取り込んだ各種データに基づいた処理を行う。この実施の形態では、外部記憶装置24としては、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ、光磁気ディスク(MO)ドライブ、ZIPドライブ、PDドライブ、DVDなどが用いられる。また、MIDIインターフェイス2Aを介して他のMIDI機器2Bなどから楽曲情報などを取り込んでもよい。CPU21は、このような外部記憶装置24から取り込まれた楽曲情報を音源回路2Jに供給し、外部のサウンドシステム2Lを用いて発音する。
【0017】
プログラムメモリ22はCPU21のシステム関連のプログラム、各種のパラメータやデータなどを記憶しているものであり、リードオンリメモリ(ROM)で構成されている。ワーキングメモリ23はCPU21がプログラムを実行する際に発生する各種のデータを一時的に記憶するものであり、ランダムアクセスメモリ(RAM)の所定のアドレス領域がそれぞれ割り当てられ、レジスタやフラグ等として利用される。また、前記ROM22に動作プログラム、各種データなどを記憶させる代わりに、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置24に各種データ及び任意の動作プログラムを記憶していてもよい。外部記憶装置24に記憶されている動作プログラムや各種データは、RAM23等に転送記憶させることができる。これにより、動作プログラムの新規のインストールやバージョンアップを容易に行うことができる。
【0018】
なお、通信インターフェイス27を介してLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電話回線などの種々の通信ネットワーク28上に接続可能とし、他のサーバコンピュータ29との間でデータ(データ付き楽曲情報等)のやりとりを行うようにしてもよい。これにより、サーバコンピュータから動作プログラムや各種データをダウンロードすることもできる。この場合、クライアントとなるパーソナルコンピュータから、通信インターフェイス27及び通信ネットワーク28を介してサーバコンピュータ29に動作プログラムや各種データのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ29は、このコマンドに応じて、所定の動作プログラムやデータなどを、通信ネットワーク28を介して他のパーソナルコンピュータに送信したりする。パーソナルコンピュータでは、通信インターフェイス27を介してこれらの動作プログラムやデータなどを受信して、RAM23等に格納する。これによって、動作プログラム及び各種データなどのダウンロードが完了する。
【0019】
なお、本発明は、本発明に対応する動作プログラムや各種データをインストールしたパーソナルコンピュータ等によって、実施させるようにしてもよい。その場合には、本発明に対応する動作プログラムや各種データなどを、CD−ROMやフロッピーディスク等の、電子楽器が読み込むことができる記憶媒体に記憶させた状態で、ユーザーに提供してもよい。
【0020】
操作子手段26は各種パラメータ設定用のキーやスイッチなどであり、この実施の形態では、便宜上、表示器26の内容に応じて機能が変化するファンクションキーやマウスを例に説明する。操作子検出回路25はこの操作子手段26上の各スイッチ、キー、マウスの操作状態及び操作状況を検出し、それをデータ及びアドレスバス2P上に出力する。鍵盤2Eは、発音すべき楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えたものであり、マニュアル演奏時に使用されると共に、その操作に応じた自動演奏データを入力する入力キーとしても使用される。鍵盤検出回路2Fは、鍵盤2Eのそれぞれの鍵に対応して設けられたキースイッチ回路を含むものであり、鍵盤2Eの押鍵や離鍵を検出してキーオン又はキーオフイベントやノートナンバを出力する。表示回路2Hは表示器2Gの表示内容を制御するものである。表示器2Gは液晶表示パネル(LCD)等から構成され、表示回路2Hによってその表示動作を制御される。
【0021】
音源回路2Jは、複数チャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス2P、MIDIインターフェイス2Aを経由して与えられた楽曲情報(MIDIファイル)を入力し、この情報に基づき楽音信号を発生する。
音源回路2Jにおいて複数チャンネルで楽音信号を同時に発音させる構成としては、1つの回路を時分割で使用することによって複数の発音チャンネルを形成するようなものや、1つの発音チャンネルが1つの回路で構成されるような形式のものであってもよい。また、音源回路2Jにおける楽音信号発生方式はいかなるものを用いてもよい。音源回路2Jから出力される楽音信号はアンプ及びスピーカからなるサウンドシステム2Lによって発音される。なお、音源回路2Jとサウンドシステム2Lとの間に楽音信号に種々の効果を付与する効果回路2Kが設けられている。なお、音源回路2J自体が効果回路を含んでいてもよい。タイマ2Nは時間間隔を計数したり、楽曲情報の再生時のテンポを設定したりするためのテンポクロックパルスを発生するものである。このテンポクロックパルスの周波数はテンポスイッチ(図示していない)によって調整される。タイマ2NからのテンポクロックパルスはCPU21に対してインタラプト命令として与えられ、CPU21はインタラプト処理により自動演奏時における各種の処理を実行する。
【0022】
次に、本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置の構成について説明する。
図1は図2に示す自動演奏装置において本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置に関するシステムプログラムが動作して、自動演奏装置が自動演奏の制御データ入力装置として動作する場合の具体的なブロック構成を示す図である。図において、表示器2G、表示回路2H及びサウンドシステム2L以外の各ブロックは図2の自動演奏装置の各デバイスの処理によって実現されるものである。入力部11は操作子手段26、鍵盤2E、他のMIDI機器2Bなどの入力デバイスのことであり、入力変換部12への入力信号、具体的にはマウスポインタによる操作に対応した信号等を出力する。入力変換部12は、この入力部11からの各入力信号を画面指定コマンドCCH、アイコン伸縮値コマンドCIC及び被音符データコマンドCNVに変換し、これらのコマンドを出力する。画面指定コマンドCCHは、マウスポインタによって指定された表示部2G上の画像情報に対応した信号であり、表示回路2H及び画像選択部13に出力される。アイコン伸縮値コマンドCICは、マウスポインタの操作によって変形された表示部2G上のアイコンの変形率すなわち伸縮値に対応した信号であり、表示回路2H及びアイコン伸縮値演算部19に出力される。被音符データコマンドCNVは、マウスポインタの操作によって指定された表示部2G上の五線譜の中の音符に対応するデータであり、表示回路2H及びノート/ベロシティ検出部1Aに出力される。
【0023】
画像選択部13は標準楽譜記号メモリ14とアイコン画像メモリ15と、これらを選択する楽器セレクタ16、ステートセレクタ17及び奏法アイコンセレクタ18を有する。画面指定コマンドCCHは、マウスポインタによって指定された画像情報の種類に応じて、画像選択部13内の楽器セレクタ16、ステートセレクタ17又は奏法アイコンセレクタ18にそれぞれ出力される。
【0024】
以下、表示部2Gにどのようにして画像が表示されるのかを説明する。図3は、表示回路2Hに取り込まれた画面指定コマンドCCHに応じて表示部2Gに表示される画像の一例を示す図である。図3の画像はチャートと呼ばれるものであり、表示回路2Hによって生成される。図3において、五線譜31にはE♭メジャーキーにおけるアルトサックスの自動演奏データが示されている。この五線譜31におけるト音記号、調号(♭)、4分音符、8分音符、4分休符、タイ記号、縦線などの各画像は標準楽譜記号メモリ14内の画像情報に基づいて作成される。この五線譜31は入力部11から入力された自動演奏データすなわちMIDIデータに基づいて、入力変換部12、画像選択部13及び表示回路2Hによって作成され、表示部2Gに表示される。五線譜31の上下には、表示中の演奏データに付加された奏法アイコンが貼付される3段の第1〜第3のレイヤ32〜34が存在する。
【0025】
第1のレイヤ32は複数音符に依存する全体奏法に関するアイコンが貼付される。この実施の形態では、クレシェンドやデクレシェンドが対応する。図3では、クレシェンドアイコンが貼付された状態が示されている。
【0026】
第2のレイヤ33には1つの音符の音高、音量、音色の変化に関するアイコンが貼付される。この実施の形態では、ベンドアップ、チョーキング、装飾アップ、装飾ダウン、クロマティックアップ、クロマティックダウン、グリスアップ、グリスダウン、スタッカート、デタッシュ、ビブラート、ベンドダウンアップ、ショートカット、ミュート、ベンドダウンなどの奏法に関するアイコンが対応する。ここで、ベンドダウン、装飾アップ、装飾ダウン及びスタッカートはサックス及びバイオリンに固有の奏法である。ミュートはバイオリン、ギター及びベースに固有の奏法である。デタッシュはバイオリンに固有の奏法である。図3では、第1小節の第1音には深さ=大、スピード=速いのベンドアップアイコンが、第2小節の第1音には2音アップするような奏法を行う装飾アップアイコンが貼付された状態が示されている。
【0027】
第3のレイヤ34には音符と音符の組み合わせに関するアイコンが貼付される。この実施の形態では、テヌート、スラー、ハンマリングオン、プリングオフ、スライドアップ、スライドダウンなどが対応する。ここで、テヌート及びスラーはサックス及びバイオリンに固有の奏法であり、ハンマリングオン、プリングオフ及びスライドアップ(ダウン)はギター及びベースに固有の奏法である。図3では、第1小節の全ての音符にスラーアイコンが貼付された状態が示されている。
【0028】
さらに、図3のチャートの下側には、五線譜31上の各音(演奏データ)にアーティキュレーションを付加するための奏法アイコンを表示するウインドウが存在する。一番外側のウインドウ35は楽器種類を表すものであり、対応するタブをクリックすることによっていずれかの楽器種類が選択可能である。この実施の形態では、楽器種類として、サックス、ギター(図ではGuitrと表記)、ベース、バイオリン(図ではViolnはと表記)の4種類の楽器の奏法についてアーティキュレーションを付加する場合について説明する。マウスポインタの操作によって所定のタブがクリックされると、入力部11からの入力信号に基づいて、入力変換部12から対応する楽器種類を示す画面指定コマンドCCHが表示回路2H及び画像選択部13の楽器セレクタ16に出力される。図では、サックス(Sax)のタブがクリックされた状態が示されている。
【0029】
2番目のウインドウ36は奏法のステートを表すものであり、対応するタブをクリックすることによっていずれかのステート種類が選択可能である。図では、ステート種類として、アタック(図ではAtackと表記)、ボディー、リリース(図ではRelesと表記)、オール、ジョイントの5種類が表示されている。アタック、ボディー及びリリースの各ステートは、1つの音符の発音過程をアタック、ボディー及びリリースの3つに分割した場合の各部分に対応するものであり、第2のレイヤ33に貼付される。オールは、複数音符に影響を与えるものであり、第1のレイヤ32に貼付される。ジョイントは、音符と音符の組み合わせに関するものであり、第3のレイヤ34に貼付される。マウスポインタの操作によって所定のタブがクリックされると、入力部11からの入力信号に基づいて、入力変換部12から対応するステートを示す画面指定コマンドCCHが表示回路2H及び画像選択部13のステートセレクタ17に出力される。図では、アタックのタブがクリックされた状態が示されている。
【0030】
最も内側のウインドウ37は奏法の種類を表すものであり、対応するタブをクリックすることによって、その楽器種類及びステートにおける奏法種類に対応した奏法アイコンが表示されるので、その中から所望の奏法アイコンを選択することができるようになっている。図では、ステートがアタックの場合の奏法種類として、ベンドアップ(図ではBndUpと表記)、装飾アップ(図ではGrcUpと表記)、装飾ダウン(図ではGrcDnと表記)、グリスアップ(図ではGlsUpと表記)、グリスダウン(図ではGlsDnと表記)5種類が表示されている。なお、これ以外の奏法種類として、サックスの場合はクロマティックアップ、クロマティックダウン、スタッカートなどが存在するが、図示は省略してある。マウスポインタの操作によって所定のタブがクリックされると、入力部11からの入力信号に基づいて、入力変換部12から対応する奏法種類を示す画面指定コマンドCCHが表示回路2H及び画像選択部13の奏法アイコンセレクタ18に出力される。図では、ベンドアップのタブがクリックされた状態が示されている。従って、奏法種類がベンドアップの場合における4種類の奏法アイコン38〜3Bが表示されている。奏法アイコン38〜3Bはベンドアップの深さ(深い、浅い)、スピードの速さ(速い、遅い)に応じて4種類が準備されている。奏法アイコン38は深くて遅い場合、奏法アイコン39は浅くて遅い場合、奏法アイコン3Aは深くて速い場合、奏法アイコン3Bは浅くて速い場合に対応している。
【0031】
なお、楽器種類がサックスでステートがアタックの場合には、ベンドアップの他に、装飾アップ、装飾ダウン、グリスアップ、グリスダウン、クロマティックアップ、クロマティックダウン、スタッカートに関する奏法アイコンが存在する。これらの奏法アイコンについては図示を省略し、各ステートにおいてどのうよな種類の奏法アイコンが表示されるかを説明する。装飾アップ及び装飾ダウンに関する奏法アイコンはその速さ(速い、遅い)と音数(単音、2音、3音)に応じて6種類がウインドウ37内に表示される。グリスアップ及びグリスダウンに関する奏法アイコンはその速さ(速い、遅い)に応じて2種類が表示される。クロマティックアップ及びクロマティックダウンに関する奏法アイコンはその速さ(速い、遅い)に応じて2種類が表示される。楽器種類がサックスで、ステートがボディーの場合にはビブラート、ベンドダウンアップの2種類がウインドウ36内に表示される。ビブラートに関する奏法アイコンはその深さ(深い、浅い)、スピードの速さ(速い、遅い)、その長さ(ビブラート長)に応じて12種類がウインドウ37内に表示される。ベンドダウンアップに関する奏法アイコンはその深さ(深い、浅い)、スピードの速さ(速い、遅い)に応じて4種類が表示される。ステートがリリースの場合にはショートカット、ベンドダウン、クロマティックアップ、クロマティックダウン、グリスアップ、グリスダウンの6種類がウインドウ36内に表示される。ショートカットに関する奏法アイコンはそのスピードの速さ(速い、遅い)に応じて4種類がウインドウ37内に表示される。ベンドダウン、クロマティックアップ、クロマティックダウン、グリスアップ、グリスダウンに関しては、アタックステートの場合と同じである。ステートがオールの場合にはクレシェンド、デクレシェンドの2種類がウインドウ36内に表示される。これらの奏法アイコンはその長さ(クレシェンド長、デクレシェンド長)及びダイナミックレンジの大きさ(大中小)に応じてそれぞれ9種類がウインドウ37内に表示される。ステートがジョイントの場合にはテヌート、スラーの2種類がウインドウ36内に表示される。テヌートに関する奏法アイコンはその速さ(速い、遅い)に応じて2種類がウインドウ37内に表示される。スラーに関する奏法アイコンはそのノーマル奏法、ベンド奏法、装飾奏法に応じて3種類が表示される。また、図3では、楽器種類がサックスで、ステートがアタックで、奏法種類がベンドアップの場合における奏法アイコンを示したが、他の組み合わせの場合にもそれに応じた奏法アイコンが適宜表示される。
【0032】
図4は、図3のチャートの変形例を示す図である。以後、図4のようなチャートを「1レイヤ+従来表記のチャート」とする。図4において図3と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。図4が図3のものと異なる点は、第1のレイヤ32及び第3のレイヤ34に貼付されていた奏法アイコンの表示内容が五線譜31に結合された形で表示され、第1及び第3のレイヤ32,34が省略されている点である。すなわち、第1及び第3のレイヤ32,34に貼付される奏法アイコンは、クレシェンド、デクレシェンド、テヌート、スラーなどのように楽譜表記可能なものだからである。従って、第2のレイヤ33に貼付可能な奏法アイコンであっても、同様に五線譜上に結合して表示するようにしてもよいことは言うまでもない。例えば、第1小節の第1音に貼付されたベンドアップアイコンに対応する奏法は五線譜上に表示することができないので、そのまま第2のレイヤ33に表示し、第2小節の第1音に2音アップするような奏法を行う装飾アップアイコンが貼付された場合には、それを五線譜上に結合して表示する。なお、このように五線譜に結合されて表示された場合、それは後から付加されたものなのかどうかが分かりにくいので、後から付加されたものは色を変えて表示するようにしてもよい。
【0033】
図3又は図4のようなチャートを用いて、所望の奏法アイコンを貼付して演奏データにアーティキュレーションを加える場合のGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)の構成について説明したが、以下、このGUIを操作することによってどのような処理が行われるのかについて説明する。
【0034】
各レイヤ32〜34に奏法アイコンが貼付された場合に、奏法アイコンセレクタ18はその選択されたアイコンに対応するアイコン番号をアイコンパラメータセレクタ1E〜1G及び記録制御部1Xに出力する。この実施の形態では、奏法アイコンが選択されると、それに対応して3種類の奏法パラメータがアイコンパラメータセレクタ1E〜1Gによって選択されるようになっている。奏法パラメータは、ピッチ変化に関するピッチパラメータと音量変化に関するアンプパラメータと音色変化に関するフィルタパラメータの3種類から構成される。これらの各パラメータはピッチパラメータデータベース1B、フィルタパラメータデータベース1C、アンプパラメータデータベース1Dに格納されている。
【0035】
各データベース1B,1C,1Dは図5に示すような階層構造をしている。この階層構造は図3に示したアーティキュレーションを付加するための奏法アイコンを表示するウインドウ35〜37及び奏法アイコン38〜3Bに対応して分類されており、図示のように複数の楽器種類、複数のステート、複数の奏法種類、及び複数の奏法アイコン(アイコン番号)に分類されている。図5の奏法アイコンに対応するベンドアップパラメータ(BendUp #000)が奏法アイコン38に、ベンドアップパラメータ(BendUp #001)が奏法アイコン39に、ベンドアップパラメータ(BendUp #003)が奏法アイコン3Aに、ベンドアップパラメータ(BendUp #004)が奏法アイコン3Bに、それぞれ対応する。各奏法アイコンに対応するベンドアップパラメータの中は、複数のノートナンバ(ノートナンバグループ)に分類されている。図では、ノートナンバに応じて4個のノートナンバグループにバンク分けされている。さらに、各ノートナンバグループは、複数のベロシティ(ベロシティグループ)に分類されている。図では、ベロシティに応じて4個のベロシティグループにバンク分けされている。各ベロシティグループの中には、ピッチパラメータ、アンプパラメータ及びフィルタパラメータ毎にその実パラメータのポインタを示す値が記憶されている。ピッチパラメータは、ピッチテンプレート、ピッチLFO、ピッチEG及びピッチオフセットの4個のポインタからなる。アンプパラメータは、アンプテンプレート、アンプLFO、アンプEG及びアンプオフセットの4個のポインタからなる。フィルタパラメータは、フィルタQ−テンプレート、フィルタQ−LFO、フィルタQ−EG、フィルタQオフセット、フィルタカットオフテンプレート、フィルタカットオフLFO、フィルタカットオフEG及びフィルタカットオフオフセットの8個のポインタからなる。
【0036】
これらの各パラメータの中で、実際のアコースティック楽器の楽音波形から検出されるものは、ピッチテンプレート、アンプテンプレート、フィルタQ−テンプレート、フィルタカットオフテンプレートである。これらの各テンプレートは、図6に示すようなパラメータ検出装置によって検出される。すなわち、アコースティック楽器の楽音波形入力部61は、マイクロフォンなどを用いて実際に各種の奏法にて演奏される各アコースティック楽器の楽音波形を取り込み、各検出部62〜64に供給する。各検出部に供給された楽音波形に基づいて、音量エンベロープ検出部62は時間経過にそった音量の変化を検出し、ピッチ検出部63は時間経過にそったピッチの変化を検出し、フォルマント検出部64は時間経過にそったフォルマントの変化を検出し、該フォルマントの変化をもとにフィルタのカットオフ周波数の変化、及びフィルタのQの変化を求める。そして、各部において検出ないし求められた音量の変化、ピッチの変化、カットオフ周波数の変化、Qの変化を、所定のサンプリング周期でサンプリングし、それぞれアンプテンプレート、ピッチテンプレート、フィルタカットオフテンプレート、フィルタのQテンプレートとしてメモリ65〜67に記憶する。また、検出された結果の各テンプレートは加工部68によって種々加工され、その加工された結果はそれぞれのメモリ69〜6Bに格納される。上記の処理を各アコースティック楽器について、各種奏法(同じ奏法であっても、速さや深さ等の異なるものを複数種類)分繰り返すことにより、各メモリ65〜67、69〜6Bの内容に基づいて各データベース1B,1C,1Dが構築される。なお、各データベース1B,1C,1Dの内部構造として、実パラメータが上述したような階層構造になっているものに限らず、実パラメータ自体は番号順に並んでおり、別途上述したような階層構造を持つ実パラメータへのポインタを記憶するようにしてもよい。図7は、サックスのベンドアップ奏法、装飾音奏法及びビブラート奏法におけるアンプ及びピッチの検出波形の一例を示す図である。ベンドアップ奏法については、浅い場合と深い場合の2種類の検出波形が示されている。装飾音奏法については、半音アップ、半音ダウン、全音アップ、全音ダウン、2連アップ、2連ダウン、3連アップ、3連ダウンの8種類の検出波形が示されている。ビブラート奏法については、ゆっくり深い場合と、速く深い場合及び速く浅い場合の3種類の検出波形が示されている。なお、フォルマントの検出波形(フィルタQ及びフィルタカットオフ)を求めるための元波形については検出波形としての表示が困難なので、表示を省略してある。このような検出波形を所定周期でサンプリングした時系列的なサンプリング値が、各テンプレートとして記憶される。なお、階層構造は図5に示すようなものに限らず、例えば、奏法アイコンの中を「奏法アイコン>ベロシティによるバンク分け>ノートナンバによるバンク分け」としてもよいし、ベロシティやノートナンバによるバンク分けを楽器種類よりも上位の階層としてもよい。或いは、バンク分けをノートナンバ、ベロシティの2次元空間上で行ってもよい。
【0037】
図3に示すように各レイヤ32〜34に奏法アイコンが貼付された場合、アイコンパラメータセレクタ1E〜1Gからはパラメータデータベースの中からアイコン番号に対応したパラメータ群が選択されて次段のパラメータバンクセレクタ1P〜1Rに出力される。また、奏法アイコンの貼付によって、その影響を受ける五線譜31上の演奏データの被音符データコマンドCNVがノート/ベロシティ検出部1Aに出力される。ノート/ベロシティ検出部1Aはこの被音符データコマンドCNVに基づいてその音符に関するノートデータ及びベロシティデータを検出し、そのノートデータ及びベロシティデータをパラメータバンクセレクタ1P〜1R、バンクセレクタ1T及び記録制御部1Xに出力する。パラメータバンクセレクタ1P〜1Rはノート/ベロシティ検出部1Aからのノートデータ及びベロシティデータに基づいて、アイコン番号に対応したパラメータ群の中から対応するノートナンバグループの中のベロシティグループに属するピッチパラメータ、フィルタパラメータ及びアンプパラメータをそれぞれの対応する修正部1J〜1Lに出力する。バンクセレクタ1Tは波形データメモリ1Sの中からノートデータ及びベロシティデータに対応した波形メモリバンクを選択してピッチシンセサイズ部1Uに出力する。
【0038】
図3の画面上において、各レイヤ32〜34に貼付された奏法アイコンの境界付近をマウスポインタでドラッグすることによって、その形状を縦横方向に伸縮変形することができる。マウスポインタによる変形が終了した時点で、その変形後のアイコンのアイコン伸縮値コマンドCICがアイコン伸縮値演算部19に出力される。アイコン伸縮値演算部19はそのアイコン伸縮値コマンドCICに基づいてその変化の割合(伸縮値)を演算し、その伸縮値を修正部1J〜1L及び記録制御部1Xに出力する。修正部1Jはアイコン伸縮値演算部19からの伸縮値に基づいて、ピッチパラメータの値を修正し、その修正値をピッチシンセサイズ部1Uに出力する。パラメータ修正の例としては、アイコンを縦方向に伸縮させた場合はパラメータの値を増大/減少させ、アイコンを横方向に伸縮させた場合はパラメータの変化を時間方向に伸長/圧縮する。ピッチシンセサイズ部1Uは、バンクセレクタ1Tによって選択された波形データメモリ1Sからの波形データのピッチを修正部1Jからのピッチパラメータの値に応じて時変動させて、次の音色シンセサイズ部1Vに出力する。修正部1Kはアイコン伸縮値演算部19からの伸縮値に基づいて、フィルタパラメータの値を修正し、その修正値を音色シンセサイズ部1Vに出力する。音色シンセサイズ部1Vは、ピッチシンセサイズ部1Uからの波形データに対して、フィルタ特性(音色)が修正部1Kからのフィルタパラメータ(フィルタのQ及びカットオフ周波数)の値に応じて時変動するようなフィルタリング処理を行い、次のアンプシンセサイズ部1Wに出力する。修正部1Lはアイコン伸縮値演算部19からの伸縮値に基づいて、アンプパラメータの値を修正し、その修正値をアンプシンセサイズ部1Wに出力する。アンプシンセサイズ部1Wは、音色シンセサイズ部1Vからの波形データの音量を修正部1Lからのアンプパラメータの値に応じて時変動させて、サウンドシステム2Lに出力する。これによって、サウンドシステム2Lからは奏法アイコンの貼付動作に応じて、それに対応する音符の発音処理が行われるようになる。なお、奏法アイコンの表示器2G上における画像の変化は、マウスポインタの移動に伴って入力変換部12から順次出力されてくるアイコン伸縮値コマンドCICに基づいて表示回路2Hがリアルタイムに処理する。
【0039】
記録制御部1Xは、奏法アイコンの貼付動作に応じて、その内容を曲データに付加して、シーケンスメモリ1Yに記録する。すなわち、記録制御部1Xは、奏法アイコンセレクタ18からのアイコン番号、アイコン伸縮値演算部19からの伸縮値及びノート/ベロシティ検出部1Aからのノートデータ及びベロシティデータを入力し、それに基づいた制御データを曲データ中に記録する。図8は、奏法アイコンの貼付された場合における曲データの記憶形式を示す図である。図において、音符データ8Xが曲データの中の一つの音符の発音に関するものであり、デュレーションタイム(発生時刻)81とノートオン82の組、デュレーションタイム83とノートオフ84の組からなる。同じく音符データ8Yは、デュレーションタイム85とノートオン86の組、デュレーションタイム87とノートオフ88の組からなる。ノートオンは音高と演奏強度からなり、ノートオフは音高と演奏強度からなる。
【0040】
図において、音符データ8Xのアタックステート部には伸縮値の変更されなかったベンドアップ(浅い、速い)奏法アイコンが貼付されている。ボディ部にはなにも貼付されていない。リリースステート部には横方向1.5、縦方向2.0に変更されたベンドダウン(浅い、速い)奏法アイコンが貼付されている。このベンドダウン奏法アイコンの貼付によって、ベンドダウンスピードは初期値の1/1.5倍となり、深さは初期値の2倍となる。これらの奏法アイコンの貼付に応じて音符データ8Xにはデュレーションタイム8A,8B、アイコンナンバ8C,8D、アイコン伸縮値8E〜8Hがそれぞれ挿入記録される。
【0041】
音符データ8Yのアタックステート部には伸縮値の変更されなかったノーマル奏法アイコンが貼付されている。ボディ部には横方向1.5、縦方向0.7に変更されたビブラート(ビブラート長:一拍、浅い)奏法アイコンが貼付されている。このアイコンの貼付によって、ビブラート長は1.5拍に伸長され、ビブラート深さは0.7倍に浅くなる。リリースステート部には伸縮値の変更されなかったベンドダウン(浅い、速い)奏法アイコンが貼付されている。これらの奏法アイコンの貼付に応じて音符データ8Yにはデュレーションタイム8J〜8L、アイコンナンバ8M〜8P、アイコン伸縮値8Q〜8Vがそれぞれ挿入記録される。なお、図3及び図4ではアタックステート部にノーマル奏法アイコンを図示しなかったが、実際はアタックステート部、ボディステート部及びリリースステート部のそれぞれにノーマル奏法アイコンが存在する。そして、これらのノーマル奏法アイコンを貼付してその形状を種々変化させることよってその演奏状態の修正が可能である。
【0042】
奏法アイコンの貼付に応じて変更された曲データはシーケンスメモリ1Yに順次記録される。再生部1Zはこのようにして変更されたシーケンスメモリ1Yから順次データを読み出し、それに基づいてアイコン番号をアイコンパラメータセレクタ1E〜1Gに、アイコン伸縮値を修正部1J〜1Lに、ノートデータ及びベロシティデータをパラメータバンクセレクタ1P〜1R及びバンクセレクタ1Tにそれぞれ出力する。これによって、前述のように奏法アイコンの貼付動作に応じて、それに対応する音符の発音処理が行われたのと同様にして、シーケンスメモリ1Yから順次読み出される曲データについて、奏法アイコンの貼付された一連の曲データの発音処理が順次行われるようになる。
【0043】
図9は図2の自動演奏装置が自動演奏の制御データ入力装置として動作する場合の処理フローの一例を示す図である。この処理フローは、図3に示すチャート上でマウスポインタを操作して奏法アイコンを五線譜上の音符データにドラッグする場合の処理に準拠している。以下、この処理フローの動作について説明する。まず、最初のステップS1では、編集する楽譜のパートが図3のチャートのようにアルトサックスなので、その楽器種類タブであるサックスをマウスポインタによって選択状態とする。これによって一番外側のサックスに関するウインドウ35が選択状態となり、その内側にステートタブを選択するためのウインドウ36が表示される。楽器種類タブが選択状態になるので、次はステップS2でステートタブの所望のタブにマウスポインタを持っていき、そこをクリックしてそのタブを選択状態とする。これによってステップS3で、ウインドウ36の内側に、選択されたステートについての、選択された楽器種類に属する奏法種類タブのみが表示されるようになる。すなわち、サックスの場合には、ベンドアップ、装飾アップ、装飾ダウン、グリスアップ、グリスダウンの5種類のみが表示され、ギターやベースに固有のチョーキングアップやバイオリンに固有のデタッシュなどは表示されない。ステップS4で奏法種類タブの所望のタブにマウスポインタを持っていき、そこをクリックしてそのタブを選択状態とする。これによってステップS5で、ウインドウ37の内側に、選択された奏法種類に属する奏法アイコンが1又は複数表示されるようになる。図3は楽器種類がサックスでステートがアタックで奏法種類がベンドアップの場合における4個の奏法アイコンが表示された状態を示している。
【0044】
ステップS6では、奏法アイコンが表示されている状態で所望の奏法アイコンにマウスポインタを持っていくことによってその奏法アイコンを選択状態とする。選択された奏法アイコンはその表示状態(色など)が変化するので、それよってそのアイコンが選択状態になったことが認識できる。ステップS7では、選択された奏法アイコンを所望レイヤの所望位置、或いは五線譜上の所望の音符位置にドラッグ&ドロップする。例えば、図3の場合には、奏法アイコン38が第1小節の第1音符に対応する位置にドラッグ&ドロップされた状態を示している。なお、ドロップする位置は、五線譜31上において横方向がだいたい一致していれば、上下の位置関係は問わない。即ち、第1音符に対応する上下位置であれば、五線譜31上であっても、第1〜第3レイヤ32〜34上であっても、これ以外の場所でもよい。
【0045】
奏法アイコンがドラッグ&ドロップされると、ステップS8では、選択された奏法アイコンに対応するレイヤであって、ドラッグ&ドロップされた位置に該奏法アイコンを表示する。すなわち、前述のように第1のレイヤ32は複数音符に依存する全体奏法に関するアイコンが貼付され、第2のレイヤ33には1つの音符の音高、音量、音色の変化に関するアイコンが貼付され、第3のレイヤ34には音符と音符の組み合わせに関するアイコンが貼付される。従って、ベンドアップの場合は第2レイヤ33に属するので、奏法アイコン38が第2レイヤ33上に奏法アイコン3Cとして表示される。なお、図3では、第2小節の第1音に対応して2音アップするような奏法を行う装飾アップアイコン3Dが第2レイヤ33に、クレシェンドアイコン3Eは第1レイヤ32に、スラーアイコン3Fは第3レイヤ34にそれぞれ表示されている。図4の1レイヤ+従来表記のチャートにおいては、第1レイヤ32及び第3レイヤ34の奏法アイコンに対応する記号も五線譜31と同じレベルで表示されている。なお、図4の1レイヤ+従来表記のチャートの場合、レイヤの種類に限らず、五線譜と同じレベルで表示可能な奏法アイコンについては五線譜上に表示し、それ以外に五線譜上に表示不可能な奏法アイコンのみをレイヤ33に表示するようにしてもよい。
【0046】
ステップS9では、奏法アイコンのドラッグ&ドロップされた位置に対応する五線譜31上の音符データ(ノート)を1又は複数選択する。ステートがアタック、ボディ、リリースの場合には、1つの音符のみが選択され、オールやジョイントの場合には、その奏法アイコンの横幅すなわち拍の長さに応じた1又は複数の音符データが選択される。なお、この場合、奏法アイコンが変形されている場合には、その変形された拍の長さに対応したものが選択される。
【0047】
ステップS7〜S9の処理の結果、奏法アイコンと、この奏法アイコンによって奏法の指定された音符データが決定したら、ステップS10で、図8に示すように、曲データの中の上記選択されたノートに対応するノートデータの位置(時刻)に、アイコン番号及び伸縮値を記録する。ただし、記録しようとする同じ位置(時刻)に今回選択された奏法アイコンと共存できないアイコン番号が既に記録されていた場合には、その記録されていたアイコン番号及び伸縮値を削除し、今回選択された奏法アイコンに対応するアイコン番号及び伸縮値を記録する。なお、この場合は、前の奏法アイコンを削除する旨の警告を表示し、操作者の判断を仰ぐようにする。ここで、共存できない場合とは、クレシェンドとデクレシェンド、グリスアップやグリスダウンなどのように相反する奏法の場合、同じ種類の奏法アイコンであってその特性(浅い、深い、速い、遅い、装飾音数など)や伸縮値の異なるものが選択された場合である。
【0048】
ステップS11では、ステップS9で選択されたノートデータの1又は複数を音源回路2Jに供給する。ノートオンを供給した後、ノートオフまでの時間間隔をおいてノートオフを供給する。なお、選択された音符数が複数の場合はその音符の発生タイミングと発生順序に従って、複数のノートオン及びノートオフを供給する。ステップS12では、ステートに応じたタイミングで、選択された奏法アイコンに対応し、ノートナンバとベロシティで決定されるバンクの奏法パラメータを読み出し、音源の各ブロックに供給する。奏法アイコンがアタックステートの場合にはノートオンと同時に供給する。ボディステートの場合にはノートオンからノートオフの間であって、時系列パラメータがノートオンからノートオフの中間に位置するようなタイミングで供給する。リリースステートの場合には消音タイミングと同時に時系列パラメータが供給しおわるようなタイミングで供給する。オールステートやジョイントステートの場合には選択された複数のノートにかかるように、奏法パラメータを音源の各ブロックに供給する。このようにステップS11,S12の処理によって、奏法アイコンの貼付の結果に応じた楽音を試聴することができる。
【0049】
ステップ13では、試聴の結果、多少修正をしたいのであればアイコンの修正を行う。このアイコンの修正処理については後述する。ステップ14では、試聴の結果、大幅に修正をしたいのであれば、別の奏法アイコンを選択する。或いは、他の音符について奏法アイコンを貼付したいのであれば、別の奏法アイコン(この場合は同じ奏法アイコンでもよい)を選択する。別の奏法アイコンが選択された場合には、ステップS6にジャンプし、前述と同様の一連の処理を繰り返す。ステップ15では、試聴の結果、更に大幅に修正をしたい、すなわち現在の奏法種類と異なる奏法種類に変更したいのであれば、別の奏法種類タブを選択する。或いは、他の音符について別の奏法種類の奏法アイコンを貼付したいのであれば別の奏法種類のタブを選択する。別の奏法種類のタブが選択された場合には、ステップS4にジャンプし、前述と同様の一連の処理を繰り返す。ステップ16では、試聴の結果、同じ音符或いは他の音符に別のステートの奏法アイコンを貼付していのであれば、別のステートのタブを選択する。例えば、アタックステートの後にボディステートを選択する場合などである。別のステートのタブが選択された場合には、ステップS2にジャンプし、前述と同様の一連の処理を繰り返す。そして、処理を終了したいのであれば、ステップ17で一連の処理を終了すればよい。
【0050】
図10は図9のアイコン修正処理の詳細を示す図である。このアイコン修正処理は、ステップ21でレイヤ上で奏法アイコンの伸縮操作があったかどうかの判定を行い、操作があった場合にはその操作の種類に対応したステップに進み、操作がなかった場合には終了する。アイコンの上端又は下端をクリックして上下方向にマウスポインタをドラッグした場合には上下(縦)方向にアイコンが伸縮するので、この場合にはステップS22に進む。アイコンの右端又は左端をクリックして左右方向にドラッグした場合には左右(横)方向にアイコンが伸縮するので、この場合にはステップS23に進む。アイコンの4隅部分のいずれかをクリックして上下左右方向にドラッグした場合には、上下左右(縦横)方向にアイコンが伸縮するので、この場合にはステップS24に進む。なお、4隅部分をクリックして上下又は左右のいずれか一方だけにドラッグした場合には、その伸縮方向に応じてステップS22又はS23に進むようにしてもよいし、そのままステップ24に進んでもよい。
【0051】
ステップS22では、伸縮に応じて縦方向のアイコン伸縮値を求める。ステップS23では、伸縮に応じて横方向のアイコン伸縮値を求める。ステップS24では伸縮に応じて横方向と縦方向のアイコン伸縮値を求める。アイコンの伸縮値が求めまったら、今度はステップS25で、曲データ中の対応するアイコンの伸縮値を修正する。ステップS26では、ステップS9で選択されたノートデータの1又は複数を音源回路2Jに供給する。ノートオンを供給した後、ノートオフまでの時間間隔をおいてノートオフを供給する。なお、選択された音符数が複数の場合はその音符の発生タイミングと発生順序に従って、複数のノートオン及びノートオフを供給する。ステップS27では、ステートに応じたタイミングで、選択された奏法アイコンに対応し、ノートナンバとベロシティで決定されるバンクの奏法パラメータを読み出し、それをステップS22〜S24で求められたアイコン伸縮値で修正して、その修正された奏法パラメータを音源の各ブロックに供給する。奏法パラメータの供給は前述のステップS12の場合と同じようなタイミングで行われる。ステップS26,S27の処理によって、修正された奏法アイコンに応じた楽音を試聴することができるようになる。
【0052】
なお、曲データは複数トラックのデータが混在したものであってもよい。また、曲データのフォーマットは演奏イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表した『イベント+絶対時間』形式のもの、演奏イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間で表した『イベント+相対時間』形式のもの、音符の音高と符長あるいは休符と休符長で演奏データを表した『音高(休符)+符長』形式のもの、演奏の最小分解能毎にメモリの領域を確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応するメモリ領域に演奏イベントを記憶した『ベタ方式』形式のものなど、どのような形式のものでもよい。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、所望の楽器演奏や奏法に対応したテンプレートを選択して付与するだけで、自然楽器と同等の高品質な演奏表現を自動演奏データに付与することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2に示す自動演奏装置において本発明に係る自動演奏の制御データ入力装置に関するシステムプログラムが動作して、自動演奏装置が自動演奏の制御データ入力装置として動作する場合の具体的なブロック構成を示す図である。
【図2】 この発明に係る自動演奏の制御データ入力装置を内蔵した自動演奏装置全体のハード構成を示すブロック図である。
【図3】 表示回路に取り込まれた画面指定コマンドに応じて表示部に表示される画像(チャート)の一例を示す図である。
【図4】 図3の画像(チャート)の変形例を示す図である。
【図5】 ピッチパラメータ、アンプパラメータ及びフィルタパラメータからなるデータベースの階層構造を示す図である。
【図6】 ピッチテンプレート、アンプテンプレート、フィルタQ−テンプレート、フィルタカットオフテンプレートなどを作成するパラメータ検出装置の一例を示す図である。
【図7】 サックスのベンドアップ奏法、装飾音奏法及びビブラート奏法におけるアンプ及びピッチの検出波形の一例を示す図である。
【図8】 奏法アイコンの貼付された場合における曲データの記憶形式を示す図である。
【図9】 図2の自動演奏装置が自動演奏の制御データ入力装置として動作する場合の処理フローの一例を示す図である。
【図10】 図9のアイコン修正処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
11…入力部、12…入力変換部、13…画像選択部、14…標準楽譜記号メモリ、15…アイコン画像メモリ、16…楽器セレクタ、17…ステートセレクタ17、18…奏法アイコンセレクタ、19…アイコン伸縮値演算部、1A…ノート/ベロシティ検出部、1B…ピッチパラメータデータベース、1C…フィルタパラメータデータベース、1D…アンプパラメータデータベース、1E〜1G…アイコンパラメータセレクタ、1J〜1L…修正部、1P〜1R…パラメータバンクセレクタ、1S…波形データメモリ、1T…バンクセレクタ、1U…ピッチシンセサイズ部、1V…音色シンセサイズ部、1W…アンプシンセサイズ部、1X…記録制御部、1Y…シーケンスメモリ、1Z…再生部、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…外部記憶装置、25…操作子検出回路、26…操作子手段、27…通信インターフェイス、28…通信ネットワーク、29…サーバコンピュータ、2A…MIDIインターフェイス、2B…他のMIDI機器、2E…鍵盤、2F…鍵盤検出回路、2G…表示器(液晶)、2H…表示回路、2J…音源回路、2K…効果回路、2L…サウンドシステム、2N…タイマ、2P…データ及びアドレスバス
Claims (16)
- 種々の奏法から抽出された発音状態の変化に関する制御データを楽音波形の立上りから立下りまでの部分で分類して構成し、複数記憶するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段の中からいずれかの制御データを選択する制御データ選択手段と、
曲データを記憶する曲データ記憶手段と、
前記曲データの中からいずれかの音符データを選択する音符データ選択手段と、
音符データ選択手段によって選択された前記音符データを前記制御データ選択手段によって選択された前記制御データに基づいて変化させるように前記曲データに前記制御データを付与する制御手段と
を具備することを特徴とする自動演奏の制御データ入力装置。 - 前記制御データは木管楽器で演奏可能なベンドアップ奏法、ベンドダウン奏法、ベンドダウンアップ奏法、装飾アップ奏法、装飾ダウン奏法、クロマティックアップ奏法、クロマティックダウン奏法、グリスアップ奏法、グリスダウン奏法、スタッカート奏法、ビブラート奏法、ショートカット奏法、テヌート奏法、スラー奏法、クレシェンド奏法及びデクレシェンド奏法などの少なくとも一つに基づいて実際に演奏された楽器の楽音波形から抽出されたもので構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データは、種々の奏法に基づいた木管楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データは、種々の奏法に基づいた所定の楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものであることを特徴とする請求項1に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはさらに木管楽器で演奏可能な複数音符に依存する全体奏法に関するもの、音符と音符の組み合わせに関するものの少なくとも一つを含んで構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データは木管楽器で演奏可能なベンドアップ奏法、ベンドダウン奏法、ベンドダウンアップ奏法、装飾アップ奏法、装飾ダウン奏法、クロマティックアップ奏法、クロマティックダウン奏法、グリスアップ奏法、グリスダウン奏法、スタッカート奏法、ビブラート奏法、ショートカット奏法、テヌート奏法、スラー奏法、クレシェンド奏法及びデクレシェンド奏法などの少なくとも一つに基づいたもので構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはベンドアップ奏法の深さ及び速さの少なくとも一つに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データは装飾アップ奏法及び装飾ダウン奏法の音数及び速さの少なくとも一つに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはクロマティックアップ奏法及びクロマティックダウン奏法の速さに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはグリスアップ奏法及びグリスダウン奏法の速さに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはビブラート奏法の速さ及びビブラート長の少なくとも一つに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはショートカット奏法の速さに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはテヌート奏法の速さに基づいた異なる複数のデータを有することを特徴とする請求項2又は6に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 前記制御データはアンプリチュードの変化に関するもの、ピッチの変化に関するもの、及びフォルマントの変化に関するものの中の少なくとも一つに基づいて構成されていることを特徴とする請求項1から13までのいずれか1に記載の自動演奏の制御データ入力装置。
- 発音状態の変化に関する制御データを曲データ中のいずれかの音符データに付与することによって、その音符データの発音状態を前記制御データに基づいて変化させる自動演奏の制御データ入力装置に使用される機械読取り可能な記録媒体であって、
種々の奏法から抽出された発音状態の変化に関する制御データを楽音波形の立上りから立下りまでの部分で分類して構成し、複数記憶したデータベースを具備することを特徴とする記録媒体。 - 前記制御データは、種々の奏法に基づいた所定の楽器の楽音波形の立上りから立下りまでの発音状態の変化をアタック部、ボディ部及びリリース部の各部分に分類して構成したものであることを特徴とする請求項15に記載の記録媒体。
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