JP3702375B2 - 道床突固め作業用トラック - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバラスト道床の突固め作業をタイタイパを適用して行うことができる道床突固め作業用トラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バラスト道床の突固め作業は例えば小規模工事では手突きにより、また大規模工事ではマルチプルタイタンパを適用して、それぞれ行われていた。
【0003】
ところが手突き作業では作業速度が遅く、またマルチプルタイタンパでは装置が大型で非常に高価でありコスト面の負担が大きいことに加え、線路基地よりの発進となるため、現場到着迄に時間がかかるという問題点があった。
【0004】
最近、パワーショベルに小型のタイタンパを装備するという試案がなされている。これによれば、手突き並びにマルチプルタイタンパの持つ上記問題点を一応解消できるが、次のような尚多くの問題点を残していた。
【0005】
(イ)パワーショベルは一般道路を走行できないので工事現場までトラック輸送が必要になり不便である。
【0006】
(ロ)軌道走行速度が遅く、退避に時間がかかるので、緊急退避時の安全性に欠ける。
【0007】
(ハ)タイタンパはタイピング作業時に垂直上下動作を必要とするが、パワーショベルではリンク機構となるために操作がむずかしく経験と熟練性が要求される。
【0008】
(ニ)操作位置とタイタンパ位置とがかなり離れているので、操作性がよくない。
【0009】
(ホ)軌道への乗り入れ又は脱出に時間がかかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題点を悉く解消できる、道床突固め作業用トラックを提供することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、地面走行部と軌道走行部とを切換え自在に備えた地面・軌道両用トラックを具備し、該トラックには、トラックエンジンと、該トラックに搭載の発電機を電源とする電動機との2系統の原動機が装備され、該トラックは、地面走行部において地面上を常法通りトラックエンジンを動力源として走行可能であり、また軌道走行部において軌道上を上記の2系統の原動機のいずれか一方又は両方を動力源として油圧制御により走行可能であり、トラックの荷台の後部には、ガイドマストと、該マストに沿って垂直方向に昇降移動可能であって、降下位置でタンピング動作をとり得るタイタンパと、該タイタンパ昇降操作用の第1駆動装置とが、設置されていることを特徴とする道床突固め作業用トラックに係る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添附図面にもとづき説明すると次の通りである。
【0013】
図1は、地面走行が可能な状態にある本発明作業トラックの全体を概略的に示している。
【0014】
本発明作業用トラックは図1に示すように、地面走行部2と軌道走行部3とを切換え自在に備えた地面・軌道両用トラック1を具備している。走行部2,3の切換え手段としては、例えば特開昭61−122303号公報から公知の切換え手段を適用することができる。図1〜4では切換え手段の詳細は省略されている。
【0015】
軌道走行部2は広軌道,狭軌道など軌道の幅に合うように調節できるような構成にすることができる。
【0016】
上記トラック1には、トラックが本来備えているトラックエンジン4(例えばディーゼルエンジン)と、トラック荷台上に搭載された電動機5との2系統の原動機が装備され、トラック荷台の前部には、電動機5の電源として、発電機6が搭載されている。トラックエンジン4の動力は普通ダンプトラックの場合と同様に、通常は路面走行に利用されるが、必要時には動力取出装置(図示せず)を介し下記の油圧装置側に取り出すことができるような構成になっている。
【0017】
さらに上記トラック1の荷台の後部には、ガイドマスト7と、該マストクに沿って垂直方向に昇降移動可能なタイタンパ8と、該タイタンパ8の昇降操作用の油圧式第1駆動装置9とが備えられている。
【0018】
ガイドマスト7、タイタンパ8及び第1駆動装置9は、移動台10上に設置されており、該台10は油圧式第2駆動装置11の作動をしてトラック荷台に対しトラック走行方向に所定の許容巾で進退し得るようになっている。
【0019】
図1に示すように、移動台10が退去位置にあるときは、タイタンパ8は荷台内に収まり、一方移動台10が図3,4に示すように進出位置にあるときは、荷台の後端より後方へ突出し、この突出位置で、タイピング操作を行う降下位置(図4参照)と、荷台より上方へ退去する上昇位置(図3参照)との間を、第1駆動装置9の作動をして往復移動できるような構成になっている。
【0020】
退去位置において、タイタンパ8の荷台内への収り状態をよくするために、荷台の後部には、タイタンパ8の下部を下降挿入できる開口12を形成することができる。
【0021】
タイタンパ8は図5に概略的に示すように、レールa,aの巾方向に小間隔を存して並列する複数例えば4基のタンピング装置部8aを備え、枕木bの全長に亘って枕木下方の道床バラストの突固めを行い得るような構成になっている。
【0022】
タイタンパ8のタンピング装置部8aには、従来装置と同様にタンピング動作をとらせるための油圧モータ,油圧シリンダなどの油圧式第3駆動装置13(図では油圧シリンダのみが示されている)が組込まれている。
【0023】
タイタンパ8を安全確実に支持するためにガイドマスト7は2本が平行に設置されている。
【0024】
タイタンパ8は、タイピング装置部8a…を下向きに支持している昇降台8bの部分においてガイドマスト7,7に昇降移動可能に支持されている。
【0025】
タイタンパ8をガイドマスト7,7に沿って昇降移動させるための第1駆動装置9は例えばフォークリフトにおける昇降駆動機構と同様に油圧シリンダと、該シリンダの直線運動量を増幅するためのチェーン機構を備え、図1〜4では油圧シリンダだけが概略的に示されている。
【0026】
移動台10上には、ガイドマスト7,7の前方側近傍に操縦席14が設置されている。
【0027】
図6に本発明作業トラックの油圧系統図が概略的に示され、トラックエンジン4及び電動機5は油圧ポンプ15,16を回転させる動力源として利用され、油圧ポンプ15,16で発生した油圧で、制御バルブ17を介し、第1〜3駆動装置9,11,13、走行部2,3の切換操作用油圧式第4駆動装置18、軌道走行部3の駆動用油圧モータ19などがそれぞれ作動せしめられる。尚、図1〜4では、第4駆動装置18、油圧モータ19などは省略されている。
【0028】
本発明作業トラックは図1に示すように地面走行時は地面走行部2が接地され、一般のトラックと同様にトラックエンジン4を動力源として地面上を走行できる。
【0029】
従って例えば作業現場の最寄りの踏切りまでは、自力走行で行き着くことができる。
【0030】
ちなみに本発明においては、トラック1にトラックエンジン4と電動機5との2系統の動力源が装備されているので、油圧制御系の動力源としてはいずれを選択してもよいが、トラック燃料の消費などを考慮し、通常は電動機5が動力源として利用され、トラックエンジン4は下記に述べるような非常時にのみ動力源として利用される。
【0031】
而して、踏切りに行き着いた後は、トラックエンジン4は休止又はアイドリング状態に保持され、一方発電機6を電源として電動機5が起動され、該電動機5に付属する油圧ポンプ16を回転させ油圧を発生させる。
【0032】
次に走行部切換え用の油圧式第4駆動装置18(図6参照)の作動をして走行部の切換えが行われ、この切換えで地面走行部2に代わり軌道走行部3がレールa上に接地し、よってトラック1は図2に示すようにレールa上を走行し得る態勢となる。
【0033】
而して、図2に示す状態で油圧モータ19(図6参照)の作動をして軌道走行部3を駆動することにより、トラック1をレールa上で走行させることができる。油圧モータ19は正,逆回転が可能であり、トラック1はレールa上を前後に走行移動できる。
【0034】
道床バラストの突固め作業を実施するに際しては、図3に示すように、タイタンパ8を第1駆動装置9の作動をしてガイドマスト7に沿い上昇位置まで移動させた後に、移動台10が第2駆動装置11の作動をしてトラック荷台の後端位置まで移動される。この移動でタイタンパ8はトラック荷台の後端より後方へ突出され、道床バラスト突固め作業の準備が整う。
【0035】
図3に示す状態でタイタンパ8を第1駆動装置9の作動をして降下させ、図4に示すように該タイタンパ8を構成しているタイピング装置部8a…の前後一対の突固ロッド8a1 ,8a1 を杭木bを挟さんでその前後の道床バラスト内に突入することにより、常法通り道床バラストの突固めを行うことができる。突固め作業中は、常法通りタイピング装置部8aに備えられている第3駆動装置13の作動をして、突固めロッド8a1 ,8a1に揺動運動と振動とが与えられる。
【0036】
レールa上でのトラック1の前後への移動とタイタンパ8の昇降操作を繰返すことにより、道床バラストをレール長手方向に順次突固めて行くことができる。
【0037】
タンピング作業中は操縦席14が操作位置となり、タイタンパ8との距離が短かく、またタイタンパ8はガイドマスト7に沿って垂直に上下に移動されるので、従来のパワーショベルをベースとするリンク構造のものに比べ操作が簡単容易となる。
【0038】
レールa上よりの退避は、通常は図2に示すようにタイタンパ8をトラック荷台内に収納した状態で開始される。
【0039】
退避速度は電動機5だけの駆動の場合は、例えば最高で20km/h程度であるが、トラックエンジン4の駆動を併用すれば50km/h程度にまで速度アップでき、緊急退避が可能になる。また一系統にトラブルが発生した場合には、残る一系統を動力源として退避することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0041】
(a)地面走行並びに軌道走行が可能であるので、軌道への乗り入れ又は軌道よりの脱出を速やかに行うことができる。
【0042】
(b)通常のトラックと同様に地面走行できるので、トラックごと作業現場に乗り入れできる。
【0043】
(c)トラックは、原動機としてトラック本来のトラックエンジンに加え、発電機を電源とする電動機を装備しているので、一方の原動機にトラブルが発生しても、残る一方の原動機を動力源として、タイピング作業並びに退避を行うことができ、安全性が向上する。
【0044】
(d)2つの原動機を併用することにより大出力が得られ、高速度での緊急退避が可能になる。
【0045】
(e)タイタンパはガイドマストに沿って垂直に上下移動されるので、枕木との位置合せを正確且つ迅速に行うことが可能になり、作業効率を向上できる。
【0046】
(f)タンピング作業位置をタイタンパの近くに設置できるので、操作性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施態様を概略的に示す、地面走行時の側面図である。
【図2】同、軌道走行時の側面図である。
【図3】同、タイタンパが上昇位置にある時の状態を示す側面図である。
【図4】同、タイタンパが下降位置にあるときの状態を示す側面図である。
【図5】タイタンパを構成しているタイピング装置部の並列状況を示す説明図である。
【図6】本発明作業トラックの油圧系統図である。
【符号の説明】
1 地面・軌道両用トラック
2 地面走行部
3 軌道走行部
4 トラックエンジン
5 電動機
6 発電機
7 ガイドマスト
8 タイタンパ
9 第1駆動装置
10 移動台
11 第2駆動装置
12 開口
13 油圧式第3駆動装置
14 操縦席
15 油圧ポンプ
16 油圧ポンプ
17 制御バルブ
18 油圧式第4駆動部
19 油圧モータ
【発明の属する技術分野】
本発明はバラスト道床の突固め作業をタイタイパを適用して行うことができる道床突固め作業用トラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バラスト道床の突固め作業は例えば小規模工事では手突きにより、また大規模工事ではマルチプルタイタンパを適用して、それぞれ行われていた。
【0003】
ところが手突き作業では作業速度が遅く、またマルチプルタイタンパでは装置が大型で非常に高価でありコスト面の負担が大きいことに加え、線路基地よりの発進となるため、現場到着迄に時間がかかるという問題点があった。
【0004】
最近、パワーショベルに小型のタイタンパを装備するという試案がなされている。これによれば、手突き並びにマルチプルタイタンパの持つ上記問題点を一応解消できるが、次のような尚多くの問題点を残していた。
【0005】
(イ)パワーショベルは一般道路を走行できないので工事現場までトラック輸送が必要になり不便である。
【0006】
(ロ)軌道走行速度が遅く、退避に時間がかかるので、緊急退避時の安全性に欠ける。
【0007】
(ハ)タイタンパはタイピング作業時に垂直上下動作を必要とするが、パワーショベルではリンク機構となるために操作がむずかしく経験と熟練性が要求される。
【0008】
(ニ)操作位置とタイタンパ位置とがかなり離れているので、操作性がよくない。
【0009】
(ホ)軌道への乗り入れ又は脱出に時間がかかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題点を悉く解消できる、道床突固め作業用トラックを提供することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、地面走行部と軌道走行部とを切換え自在に備えた地面・軌道両用トラックを具備し、該トラックには、トラックエンジンと、該トラックに搭載の発電機を電源とする電動機との2系統の原動機が装備され、該トラックは、地面走行部において地面上を常法通りトラックエンジンを動力源として走行可能であり、また軌道走行部において軌道上を上記の2系統の原動機のいずれか一方又は両方を動力源として油圧制御により走行可能であり、トラックの荷台の後部には、ガイドマストと、該マストに沿って垂直方向に昇降移動可能であって、降下位置でタンピング動作をとり得るタイタンパと、該タイタンパ昇降操作用の第1駆動装置とが、設置されていることを特徴とする道床突固め作業用トラックに係る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添附図面にもとづき説明すると次の通りである。
【0013】
図1は、地面走行が可能な状態にある本発明作業トラックの全体を概略的に示している。
【0014】
本発明作業用トラックは図1に示すように、地面走行部2と軌道走行部3とを切換え自在に備えた地面・軌道両用トラック1を具備している。走行部2,3の切換え手段としては、例えば特開昭61−122303号公報から公知の切換え手段を適用することができる。図1〜4では切換え手段の詳細は省略されている。
【0015】
軌道走行部2は広軌道,狭軌道など軌道の幅に合うように調節できるような構成にすることができる。
【0016】
上記トラック1には、トラックが本来備えているトラックエンジン4(例えばディーゼルエンジン)と、トラック荷台上に搭載された電動機5との2系統の原動機が装備され、トラック荷台の前部には、電動機5の電源として、発電機6が搭載されている。トラックエンジン4の動力は普通ダンプトラックの場合と同様に、通常は路面走行に利用されるが、必要時には動力取出装置(図示せず)を介し下記の油圧装置側に取り出すことができるような構成になっている。
【0017】
さらに上記トラック1の荷台の後部には、ガイドマスト7と、該マストクに沿って垂直方向に昇降移動可能なタイタンパ8と、該タイタンパ8の昇降操作用の油圧式第1駆動装置9とが備えられている。
【0018】
ガイドマスト7、タイタンパ8及び第1駆動装置9は、移動台10上に設置されており、該台10は油圧式第2駆動装置11の作動をしてトラック荷台に対しトラック走行方向に所定の許容巾で進退し得るようになっている。
【0019】
図1に示すように、移動台10が退去位置にあるときは、タイタンパ8は荷台内に収まり、一方移動台10が図3,4に示すように進出位置にあるときは、荷台の後端より後方へ突出し、この突出位置で、タイピング操作を行う降下位置(図4参照)と、荷台より上方へ退去する上昇位置(図3参照)との間を、第1駆動装置9の作動をして往復移動できるような構成になっている。
【0020】
退去位置において、タイタンパ8の荷台内への収り状態をよくするために、荷台の後部には、タイタンパ8の下部を下降挿入できる開口12を形成することができる。
【0021】
タイタンパ8は図5に概略的に示すように、レールa,aの巾方向に小間隔を存して並列する複数例えば4基のタンピング装置部8aを備え、枕木bの全長に亘って枕木下方の道床バラストの突固めを行い得るような構成になっている。
【0022】
タイタンパ8のタンピング装置部8aには、従来装置と同様にタンピング動作をとらせるための油圧モータ,油圧シリンダなどの油圧式第3駆動装置13(図では油圧シリンダのみが示されている)が組込まれている。
【0023】
タイタンパ8を安全確実に支持するためにガイドマスト7は2本が平行に設置されている。
【0024】
タイタンパ8は、タイピング装置部8a…を下向きに支持している昇降台8bの部分においてガイドマスト7,7に昇降移動可能に支持されている。
【0025】
タイタンパ8をガイドマスト7,7に沿って昇降移動させるための第1駆動装置9は例えばフォークリフトにおける昇降駆動機構と同様に油圧シリンダと、該シリンダの直線運動量を増幅するためのチェーン機構を備え、図1〜4では油圧シリンダだけが概略的に示されている。
【0026】
移動台10上には、ガイドマスト7,7の前方側近傍に操縦席14が設置されている。
【0027】
図6に本発明作業トラックの油圧系統図が概略的に示され、トラックエンジン4及び電動機5は油圧ポンプ15,16を回転させる動力源として利用され、油圧ポンプ15,16で発生した油圧で、制御バルブ17を介し、第1〜3駆動装置9,11,13、走行部2,3の切換操作用油圧式第4駆動装置18、軌道走行部3の駆動用油圧モータ19などがそれぞれ作動せしめられる。尚、図1〜4では、第4駆動装置18、油圧モータ19などは省略されている。
【0028】
本発明作業トラックは図1に示すように地面走行時は地面走行部2が接地され、一般のトラックと同様にトラックエンジン4を動力源として地面上を走行できる。
【0029】
従って例えば作業現場の最寄りの踏切りまでは、自力走行で行き着くことができる。
【0030】
ちなみに本発明においては、トラック1にトラックエンジン4と電動機5との2系統の動力源が装備されているので、油圧制御系の動力源としてはいずれを選択してもよいが、トラック燃料の消費などを考慮し、通常は電動機5が動力源として利用され、トラックエンジン4は下記に述べるような非常時にのみ動力源として利用される。
【0031】
而して、踏切りに行き着いた後は、トラックエンジン4は休止又はアイドリング状態に保持され、一方発電機6を電源として電動機5が起動され、該電動機5に付属する油圧ポンプ16を回転させ油圧を発生させる。
【0032】
次に走行部切換え用の油圧式第4駆動装置18(図6参照)の作動をして走行部の切換えが行われ、この切換えで地面走行部2に代わり軌道走行部3がレールa上に接地し、よってトラック1は図2に示すようにレールa上を走行し得る態勢となる。
【0033】
而して、図2に示す状態で油圧モータ19(図6参照)の作動をして軌道走行部3を駆動することにより、トラック1をレールa上で走行させることができる。油圧モータ19は正,逆回転が可能であり、トラック1はレールa上を前後に走行移動できる。
【0034】
道床バラストの突固め作業を実施するに際しては、図3に示すように、タイタンパ8を第1駆動装置9の作動をしてガイドマスト7に沿い上昇位置まで移動させた後に、移動台10が第2駆動装置11の作動をしてトラック荷台の後端位置まで移動される。この移動でタイタンパ8はトラック荷台の後端より後方へ突出され、道床バラスト突固め作業の準備が整う。
【0035】
図3に示す状態でタイタンパ8を第1駆動装置9の作動をして降下させ、図4に示すように該タイタンパ8を構成しているタイピング装置部8a…の前後一対の突固ロッド8a1 ,8a1 を杭木bを挟さんでその前後の道床バラスト内に突入することにより、常法通り道床バラストの突固めを行うことができる。突固め作業中は、常法通りタイピング装置部8aに備えられている第3駆動装置13の作動をして、突固めロッド8a1 ,8a1に揺動運動と振動とが与えられる。
【0036】
レールa上でのトラック1の前後への移動とタイタンパ8の昇降操作を繰返すことにより、道床バラストをレール長手方向に順次突固めて行くことができる。
【0037】
タンピング作業中は操縦席14が操作位置となり、タイタンパ8との距離が短かく、またタイタンパ8はガイドマスト7に沿って垂直に上下に移動されるので、従来のパワーショベルをベースとするリンク構造のものに比べ操作が簡単容易となる。
【0038】
レールa上よりの退避は、通常は図2に示すようにタイタンパ8をトラック荷台内に収納した状態で開始される。
【0039】
退避速度は電動機5だけの駆動の場合は、例えば最高で20km/h程度であるが、トラックエンジン4の駆動を併用すれば50km/h程度にまで速度アップでき、緊急退避が可能になる。また一系統にトラブルが発生した場合には、残る一系統を動力源として退避することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0041】
(a)地面走行並びに軌道走行が可能であるので、軌道への乗り入れ又は軌道よりの脱出を速やかに行うことができる。
【0042】
(b)通常のトラックと同様に地面走行できるので、トラックごと作業現場に乗り入れできる。
【0043】
(c)トラックは、原動機としてトラック本来のトラックエンジンに加え、発電機を電源とする電動機を装備しているので、一方の原動機にトラブルが発生しても、残る一方の原動機を動力源として、タイピング作業並びに退避を行うことができ、安全性が向上する。
【0044】
(d)2つの原動機を併用することにより大出力が得られ、高速度での緊急退避が可能になる。
【0045】
(e)タイタンパはガイドマストに沿って垂直に上下移動されるので、枕木との位置合せを正確且つ迅速に行うことが可能になり、作業効率を向上できる。
【0046】
(f)タンピング作業位置をタイタンパの近くに設置できるので、操作性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施態様を概略的に示す、地面走行時の側面図である。
【図2】同、軌道走行時の側面図である。
【図3】同、タイタンパが上昇位置にある時の状態を示す側面図である。
【図4】同、タイタンパが下降位置にあるときの状態を示す側面図である。
【図5】タイタンパを構成しているタイピング装置部の並列状況を示す説明図である。
【図6】本発明作業トラックの油圧系統図である。
【符号の説明】
1 地面・軌道両用トラック
2 地面走行部
3 軌道走行部
4 トラックエンジン
5 電動機
6 発電機
7 ガイドマスト
8 タイタンパ
9 第1駆動装置
10 移動台
11 第2駆動装置
12 開口
13 油圧式第3駆動装置
14 操縦席
15 油圧ポンプ
16 油圧ポンプ
17 制御バルブ
18 油圧式第4駆動部
19 油圧モータ
Claims (2)
- 地面走行部と軌道走行部とを切換え自在に備えた地面・軌道両用トラックを具備し、該トラックには、トラックエンジンと、該トラックに搭載の発電機を電源とする電動機との2系統の原動機が装備され、該トラックは、地面走行部において地面上を常法通りトラックエンジンを動力源として走行可能であり、また軌道走行部において軌道上を上記の2系統の原動機のいずれか一方又は両方を動力源として油圧制御により走行可能であり、トラックの荷台の後部には、ガイドマストと、該マストに沿って垂直方向に昇降移動可能であって、降下位置でタンピング動作をとり得るタイタンパと、該タイタンパ昇降操作用の第1駆動装置とが、設置されていることを特徴とする道床突固め作業用トラック。
- ガイドマスト、タイタンパ及び第1駆動装置と、さらに操縦席とが移動台上に設置され、該移動台はトラック荷台上でトラックの走行方向に第2駆動装置の作動をして往復移動可能であり、該移動台の荷台後方側への移動により、タイタンパがトラック荷台の後端より後方へ突出される構成とされていることを特徴とする請求項1記載の作業用トラック。
Priority Applications (1)
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JP17320395A JP3702375B2 (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 道床突固め作業用トラック |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17320395A JP3702375B2 (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 道床突固め作業用トラック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0925604A JPH0925604A (ja) | 1997-01-28 |
JP3702375B2 true JP3702375B2 (ja) | 2005-10-05 |
Family
ID=15956030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17320395A Expired - Lifetime JP3702375B2 (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 道床突固め作業用トラック |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3702375B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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1995
- 1995-07-10 JP JP17320395A patent/JP3702375B2/ja not_active Expired - Lifetime
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