JP3702003B2 - 二輪自動車シミュレータ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、二輪自動車の初心者の運転技術の習得、運転者の伎倆診断および性能研究のために用いる二輪自動車シミュレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、二輪車のシミュレータは、車輪の無い構造の車体を用いていた。そのため、実車走行時の実車回転輪が生ずる物理的感覚を運転者に与えることが不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術において、車体から離れた前方に設けた表示装置に映し出される外界景況画面を見ながら、運転者がシミュレータを運転する場合に、直線および曲線の組み合わせ走行路画面の変化に応じて、ハンドルを操作しても、上記の物理的感覚を、実走行時と同様の感覚として運転者に与えることはできず、実走行時の運動模擬が不可能であった。
【0004】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、二輪自動車の車体を、空中に保持し、前後輪を回転せしめて、実車の実走行時に車輪が生ずる角運動量と同等の角運動量を発生せしめ、この角運動量によって生ずる車輪の物理特性、即ち、車体の姿勢安定性ならびに、ハンドルの操作および運転者の体重移動によって生ずる車輪への傾けトルクによって発生する前輪の才差運動感覚、エンジンの振動感覚ならびに加減速時の車体反動トルク感覚を運転者に、実車と同等の運転感覚を複合的に同時に与えることができる二輪自動車シミュレータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る二輪自動車シミュレータは、次のように構成する。
【0006】
第1の発明は、二輪自動車の車体と、支持台と、前記支持台上に車体の前後方向の縦軸に沿って設け当該縦軸まわりに回転自由度をもつ支持軸と、前記支持軸に固定した支持枠と、前記支持枠に支持され前記支持軸に直角な横軸まわりに回転自由度をもつとともに前記車体を支持する回転軸と、前記二輪自動車の前後輪を回転せしめる電気的回転機構と、前記電気的回転機構への供給電力を制御して回転速度を可変とする加減速操作レバーと、前記二輪自動車の運転操作により生じる車体の傾き角を最適角に保持するため前記支持軸の回転を制動する傾き平衡ダンパと、前記前後輪の回転を制動するブレーキ機構を作動するとともに前記電気回転機構への供給電力を制御するブレーキ操作手段と、後輪の回転と連動して振動し車体に振動を与える不平衡質量を有する回転機構と、前記運転操作に応じた画像を表示する前方景況画像表示器、後方景況画像表示器および環境音響を発生する音響発生器とを有するものであり、前記車体は、前記前後輪の回転による角運動量により姿勢安定性が保たれ、前記前後輪の加減速時の回転数の増加減少による前記横軸回りの反動トルクを与えられ、かつ、ハンドル操作又は前記横軸に沿った体重移動によって生ずる前輪への傾けトルクにより発生する前輪の才差運動感覚を与えられる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明における支持軸と、回転軸について、支持軸と、前後輪の各下端を結ぶ線とをほぼ一致させるとともに、回転軸を前後輪の回転中心を結ぶ線上にほぼ一致させて前後輪の中間に設けるものである。
【0008】
第3の発明は、第1の発明にける傾き角平衡ダンパが、車輪の回転数とハンドルの回転角の関数によって支持軸に対して最適な傾き角に平衡保持せしめるダンパである。
【0009】
第4の発明は、第1の発明における不平衡質量を有する回転機構が、車体に固定した回転軸に取り付けられ、偏心カムの回転により前記回転軸を中心に振動する回転アームを備え、当該回転アーム上に質量を前記回転軸から半径方向へ移動かつ固定可能にした
【0010】
【作用】
第1の発明は、次のように作用する。車体を縦軸の支持軸および横軸の回転軸に関して、運動の自由度をもつように、支持枠を介して地上から離して支持する。前後輪を電気的に回転せしめることにより、車輪に角運動量を生成せしめる。後輪の角運動量は、車体の姿勢安定のために作用する。前輪の角運動量は、姿勢安定と同時に、運転者の、横軸に沿っての体重移動によって、縦軸まわりに車体を傾けるトルクを発生させる。このトルクが作用すると、前輪の角運動量ベクトルHは、体重移動によるトルクベクトルΩの方向へ才差トルクによって回転する。この物理作用を図2によって説明する。
【0011】
図2において、Wは回転角速度ωで回転している前輪を上方から見た図である。X軸は回転軸Yに直角で、進行方向を示す。Hの大きさは、前輪のY軸に関する慣性能率If ωで表わされる。
【0012】
今、運転者がY軸と平行な車体の横軸に沿って左方向へ体重を移動させると、車体はX軸に関してΩの角速度で傾くトルクを発生する。このトルクが前輪に作用すると、前輪は才差トルクを発生し、ベクトルHはH′、即ち、前輪の向きは左の方向へ変化する。
【0013】
体重を右方向へ移動すると、ベクトルΩの向きは反対となり、結果として、前輪の向きは右方向へ変化する。
【0014】
実車走行では上記の体重の移動とハンドル操作との複合作用によって、曲線路走行の場合も、車体を常に安定に走行させることができ、本発明においてもこれと同様の作用と感覚を運転者に与えることができる。
【0015】
また、車体が傾くと重力の作用で車体を更に大きく傾ける力が生ずるので、車輪の回転数とハンドル操作角との関数としての電気信号を発生せしめ、この信号を傾き角平衡ダンパに与え、走行状態に合わせて、縦軸まわりに最適の傾き角を保持せしめることができる。
【0016】
さらに、前後輪の加速減速時および制動時に発生する車輪の回転反動トルクによって、横軸まわりに車体を回転せしめる。すなわち、加速時は前輪上昇後輪下降、減速時および制動時には、前輪下降後輪上昇のシーソー運動を発生せしめて、運転者に加減速時および制動時の運動感覚を与えることができる。
【0017】
さらに、後輪回転と連動して質量不平衡の回転機構を回転させることによって、運転者にエンジン振動と同様の振動を感知せしめることができる。
【0018】
上記の如く、実車と同様の運転感覚と、本シミュレータがさらに具備する外界景況画像表示器と音響発生器との発生出力との相乗効果を用いて、実車走行と同様の模擬環境を作り出すことが可能となる。
【0019】
第2の発明は、次のように作用する。縦軸は実車が地上を走るときの車輪接地点と同位置にもうけ、車体の傾き角および体重移動による発生トルクの大きさを実車が地上を走るときのものと等価にすることができ、また、横軸は車輪の反動トルクを最も有効に車体運動として作用させるよう位置させるものである。
【0020】
第3の発明は、次のように作用する。車輪の回転数(走行速度と等価)とハンドル操作角の各値を入力とした電気信号から、曲線路走行上の遠心力と平衡する車体の傾け角の最適値を計算し、電気機械的に、車体を最適傾け角に保持することができる。
【0021】
第4の発明は、次のように作用する。質量不平衡回転機構を後輪と連動して回転させることにより、エンジン回転数による振動の変化、すなわち低回転時には低振動数、高回転時には高振動数の振動と同様の振動を与えることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図により説明する。図1は本発明の一実施例の外観を示す図であり、図3は本発明の一実施例の電気/機械系統を示す図である。
【0023】
図1において、101は車体、102は支持台、103は支持軸、104は床面である。105は前輪、106は後輪、107は回転軸、108は支持枠、109は板、110a,110bはバネである。111は実車のセルモータに相当する電源スイッチ、112は加減速操作レバー、113はモータジェネレータ、114は質量不平衡回転機構、115は前輪5の駆動用モータジェネレータ、116はベルト、117はプーリー、118は前輪回転計、119は後輪回転計である。120aは前方外界景況画像表示器、120bは実車のバックミラーに相当する後方外界景況画像表示器、121は音響発生器である。122は支持軸103の端部に連結された傾き平衡ダンパ、123は平衡ダンパ122を構成し、支持軸103に固定され、支持軸103の回転とともに回転する横板である。124はハンドル、125はシートである。図3において、図1と同様のものは同様の符号を付してあり、各ブロック間の実線は電気的系統の結線、破線は機械的連結を示す。さらに、131は計算機、132はハンドル操作角検出器、133はフットクラッチ・ハンドクラッチ、134はハンドブレーキ・フットブレーキである。フットクラッチ・ハンドクラッチ26、ハンドブレーキ・フットブレーキ27はブレーキ操作手段としてのブレーキレバーおよびブレーキペダル、さらにそれによって作動する機構のみでなく、必要な信号を受信および生成・送信する機能を有する。
【0024】
支持軸103は、車体101の前後方向の縦軸に沿って設けられ、支持台102上に前記縦軸まわりに回転自由度を持つように支持され、床面104から距離l1 だけ上方に位置する。前輪105及び後輪106の下端を結ぶ線A−A′と支持軸103の中心とは、ほぼ一致させ一直線上になるようにしてある。車体101は、さらに、横軸C−C′のまわりに回転自由度をもつように、回転軸107によって支持されている。横軸C−C′は、床面104から上方にl2 の距離にある前輪105と後輪106との回転軸を結ぶB−B′線上にほぼ一致するようにし、これに直角である。また、回転軸107は、支持軸103に固定された支持枠108によって支持されている。車体101は回転軸107の下方に板109を取り付け、その板109と支持台102の間にバネ110aと110bとを備える。バネ110aと110bとの間の上方には回転軸107が位置し、車体101の回転軸107(横軸であるC−C′軸)に関する回転自由度の範囲は、板109とバネ110aおよび110bによって拘束させてある。
【0025】
電源スイッチ111を閉にし、加減速操作レバー112を、実車のアクセルレバーと同様に運転者が回転操作することにより、後輪106の駆動用モータジェネレータ113への入力電源の大きさが変化するように電気系および機械系を配線、具備してある。
【0026】
また、モータージェネレータ113と同軸上に設けた偏心カムと、偏心カムによって振動する回転アームと、該回転アーム上に回転アームの振動中心から半径方向に任意に移転し固定できる質量とから構成される質量不平衡回転機構114を取り付けてあり、モータジェネレータ113とともに回転し、実車エンジンと同様の振動を発生させ、車体101全体に伝える。図4は質量不平衡回転機構114を説明する組み立て図、図5の(a)は平面図、同図(b)は正面図である。図4、図5において、モータジェネレータ113の軸に偏心カム401を取り付ける。車体101に固定した回転軸402に回転アーム403を回転軸受404を介して取り付け、回転アーム403の切欠部405と偏心カム401のピン406が嵌合するようにする。回転アーム403の長孔部407に錘408をボルト409、ワッシャ410,411およびナット412を用いて、長孔部407の任意の位置に固定してある。
【0027】
図5において、モータジェネレータ113が回転すると、偏心カム401が回転し、ピン406が半径rの円周上を回転し、回転アーム403は回転軸402を回転中心として、M1 −M2 の運動を生じ、錘408を上下運動させ、車体101にエンジンと同様の振動を与えることができる。振動の振幅は錘408を、長孔部407の回転中心である回転軸402から半径方向の距離l3 を、ボルト409とナット412によって任意に移動変更し、固定させることにより、選択することができる。
【0028】
図1、図3において、通常の実車と同様に具備しているフットクラッチ・ハンドクラッチ133およびハンドブレーキ・フットブレーキ134を実車と同様の操作を行うと、前輪105と後輪106の回転の制動の制御および駆動用モータジェネレータ115、モータジェネレータ113への供給電力を制御するように電気系、機械系を配線、具備している。ハンドブレーキ・フットブレーキ134のブレーキペダルおよびブレーキレバーを作動の状態にせず、加減速操作レバー112を操作して、モータジェネレータ113を適当な速度に回転し、フットクラッチ・ハンドクラッチ133を操作することにより、モータジェネレータ113の回転は後輪106に伝えられ、この後輪106の回転とともにこの回転による信号がモータジェネレータ113からハンドブレーキ・フットブレーキ134に送られて、前輪105の駆動用モータジェネレータ115へ電源が投入され、ベルト116およびプーリー117を介して、前輪105を回転させる。この状態で加減速操作レバー112を操作すると、この操作回転に応じた信号がモータジェネレータ113に送られるとともにフットクラッチ・ハンドクラッチ26を介して駆動用モータジェネレータ115に送られて、これらの回転速度を制御する。
【0029】
前後輪105,106の回転中にハンドブレーキ・フットブレーキ134のブレーキレバーの握りとブレーキペダルの踏み込みとを同時にすると、そのブレーキレバーの移動量に応じて駆動用モータジェネレータ115への供給電力を少なくするとともにブレーキペダル踏み込みの移動量に応じてモータジェネレータ113への供給電力を少なくして駆動用モータジェネレータ115およびモータジェネレータ113の回転を少なくする。
【0030】
前後輪105,106の回転中にハンドブレーキ・フットブレーキ134のブレーキペダルを踏んだ時は、そのブレーキペダルの踏み込みの移動量に応じてモータジェネレータ113への供給電力を少なくしてモータの回転を少なくするとともにモータジェネレータ113の起電力に応じた信号をハンドブレーキ・フットブレーキ134に送出し、その信号に応じて駆動用モータジェネレータ115への供給電力を少なくしてその回転を少なくする。
【0031】
前後輪105,106の回転中にハンドブレーキ・フットブレーキ134のブレーキレバーを握り込んだ場合は、そのブレーキレバーの移動量に応じて駆動用モータジェネレータ115への供給電力を少なくしてモータの回転を少なくするとともに駆動用モータジェネレータ115の起電力に応じた信号をハンドブレーキ・フットブレーキ27に送出し、その信号に応じてモータジェネレータ113への供給電力を少なくしてその回転を少なくする。
【0032】
前輪105と後輪106との回転数は、モータジェネレータ113および駆動用モータジェネレータ115のジェネレータ出力によって、希望の回転数に制御できるように、電気系機械系を具備しており、車輪の回転数は、前輪回転計118および後輪回転計19によって、運転者がモニターできるようにしてある。
【0033】
さて、運転者が上述の操作順序で、前後輪105,106を回転させ、擬似走行を行い、前後輪の回転数が上がってくるに従って、前後輪の角運動量が増大し、車体101の縦軸A−A′(支持軸103)に対して姿勢が、より安定してくる。
【0034】
本シミュレータに具備せしめた前方外界景況画像表示器120aおよび後方外界景況画像表示器120b(実車のバックミラーと同等品)を見ながら、またエンジン音をはじめ、車体101の各部の操作によって生ずる擬似音を音響発生器121から発生するのを聴きながら走行運転することができる。
【0035】
加減速時およびブレーキ制動時に、車体101は回転軸107(横軸C−C′)を中心として、シーソー運動を生じ、運転者に車体101の運動感覚を与えることができる。
【0036】
また、曲線路の走行時を模擬する場合、体重の移動によって、前輪105に才差トルクによる運動を生ぜしめ、ハンドル操作と合わせて走行方向を変えることができ、体重移動による車体101の傾き角は、傾き角平衡ダンパ122による反力によって、最適に保たしめることができる。本実施例の場合は、前輪105の回転数出力としてモータジェネレータ115の出力を、また、曲線路の曲率としてハンドル124の操作角を検出するハンドル操作角検出器132の電気出力を、それぞれ、計算機131への入力とし、該計算機131からの最適角を出力せしめ、該計算機131の出力に基づいて、電気機械的に傾き角平衡ダンパ122の反力用可変機構を最適調整し、最適傾き角を保持するようにしてある。
【0037】
図6、図7は傾き角平衡ダンパ122の一例を示す図であり、同図6は二輪車シミュレータの後方から見た図であり、車体101、シート125、後輪106を示しているがハンドル124等を省略してある。図7は二輪車シミュレータの上方から見た図である。横板123の両端に下方に降りた車体傾き角の制限棒601a,601bを有している。傾斜板602a,602bは、ウォーム歯車603を介して互いに反対方向に等間隔移動せしめ、間隔l4 を設定できるようになっている。
【0038】
距離l4 の設定により、制限棒601a,601bと傾斜板602a,602bとの距離l5 が決定され、車体101の傾き角を設定することができる。ウォーム歯車603はサーボモータ604と歯車605,606を介して駆動せしめ、その回転数は歯車607を介して回転検出器608によって検出し、距離l4 を設定できるようになっている。
【0039】
サーボモータ604への入力は、図3の駆動用モータジェネレータ115の出力とハンドル操作角検出器132の出力とを計算機131へ供給し、前輪105の回転数(車速に関係する)とハンドル操作角(走行曲線路の曲率半径)との関数として最適傾き角θを計算し、これを差検出部609に与え、回転検出器608によって検出された回転角との差によりさらにサーボモータを制御する。即ち、曲線路の半径をR(ハンドル操作角検出器132の出力)、前輪105の回転数(車速)をVとすると、V2 /Rの遠心加速度αを受けることになり、実車では、この遠心加速度を釣り合うための重力加速度gの分力gαを得るため、図8の如く車体をθだけ傾けたことになる。
【0040】
車輪が停止している時および走行時の転倒防止のため、支持軸103のまわりの回転自由度を、横板123に設けた制限棒601a,601bと傾斜板602a,602bとの接触により、拘束できることは、勿論である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、車体から離れた前方に設けた表示装置に映し出される外界景況画面を見ながら、運転者がシミュレータを運転する場合に、直線および曲線の組み合わせ走行路画面の変化に応じて、ハンドルを操作し、実車と同様に車輪を回転させて、これにより生ずる物理的感覚を、実走行時と同様の感覚として運転者に与えることができ、実走行時の運動模擬がよく実現することができる。
【0042】
また、二輪自動車の車体を、空中に保持し、前後輪を回転せしめて、実車の実走行時に車輪が生ずる角運動量と同等の角運動量を発生せしめ、この角運動量によって生ずる車輪の物理特性、即ち、車体の姿勢安定性ならびに、ハンドルの操作および運転者の体重移動によって生ずる車輪への傾けトルクによって発生する前輪の才差運動感覚、エンジンの振動感覚ならびに加減速時の車体反動トルク感覚を運転者に、実車と同等の運転感覚を複合的に同時に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の外観を示す図である。
【図2】回転している車輪の角運動量の変化を説明する図である。
【図3】本発明の一実施例の電気/機械系統を示す図である。
【図4】質量不平衡回転機構を説明する組み立て図である。
【図5】質量不平衡回転機構の平面図、正面図である。
【図6】傾き角平衡ダンパの一例を示す図であり、二輪車シミュレータの後方から見た図である。
【図7】傾き角平衡ダンパの一例を示す図であり、二輪車シミュレータの上方から見た図である。
【図8】車体の傾きを説明する図である。
【符号の説明】
101…車体、102…支持台、103…支持軸、104…床面、105…前輪、106…後輪、107…回転軸、108…支持枠、109…板、110a,110b…バネ、111…電源スイッチ、112…加減速操作レバー、113…モータジェネレータ、114…質量不平衡回転機構、115…駆動用モータジェネレータ、116…ベルト、117…プーリー、118…前輪回転計、119…後輪回転計、120a…前方外界景況画像表示器、120b…後方外界景況画像表示器、121…音響発生器、122…傾き平衡ダンパ、23…計算機、24…ハンドル操作角検出器、25…ハンドル、26…フットクラッチ・ハンドクラッチ、27…ハンドブレーキ・フットブレーキ(ブレーキ操作手段)。

Claims (4)

  1. 二輪自動車の車体と、
    支持台と、
    前記支持台上に車体の前後方向の縦軸に沿って設け当該縦軸まわりに回転自由度をもつ支持軸と、
    前記支持軸に固定した支持枠と、
    前記支持枠に支持され前記支持軸に直角な横軸まわりに回転自由度をもつとともに前記車体を支持する回転軸と、
    前記二輪自動車の前後輪を回転せしめる電気的回転機構と、
    前記電気的回転機構への供給電力を制御して回転速度を可変とする加減速操作レバーと、
    前記二輪自動車の運転操作により生じる車体の傾き角を最適角に保持するため前記支持軸の回転を制動する傾き平衡ダンパと、
    前記前後輪の回転を制動するブレーキ機構を作動するとともに前記電気回転機構への供給電力を制御するブレーキ操作手段と、
    後輪の回転と連動して振動し車体に振動を与える不平衡質量を有する回転機構と、
    前記運転操作に応じた画像を表示する前方景況画像表示器、後方景況画像表示器および環境音響を発生する音響発生器とを有し、
    前記車体は、前記前後輪の回転による角運動量により姿勢安定性が保たれ、前記前後輪の加減速時の回転数の増加減少による前記横軸回りの反動トルクを与えられ、かつ、ハンドル操作又は前記横軸に沿った体重移動によって生ずる前輪への傾けトルクにより発生する前輪の才差運動感覚を与えられることを特徴とする二輪自動車シミュレータ。
  2. 請求項1において、支持軸と、前後輪の各下端を結ぶ線とをほぼ一致させるとともに、回転軸を前後輪の回転中心を結ぶ線上にほぼ一致させて前後輪の中間に設けることを特徴とする二輪自動車シミュレータ。
  3. 請求項1において、傾き角平衡ダンパは、車輪の回転数とハンドルの回転角の関数によって支持軸に対して最適な傾き角に平衡保持せしめるダンパであることを特徴とする二輪自動車シミュレータ。
  4. 請求項1において、不平衡質量を有する回転機構は、車体に固定した回転軸に取り付けられ、偏心カムの回転により前記回転軸を中心に振動する回転アームを備え、当該回転アーム上に質量を前記回転軸から半径方向へ移動かつ固定可能にしたことを特徴とする二輪自動車シミュレータ。
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KR20200103430A (ko) * 2019-02-25 2020-09-02 박무영 모터사이클 시뮬레이터
KR102156146B1 (ko) * 2019-02-25 2020-09-15 박무영 모터사이클 시뮬레이터

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