JP3701188B2 - 基板洗浄方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基板、光ディスク用の基板(以下、適宜「基板」とする)に対して、基板洗浄用の混合物をノズルから吐出して基板を洗浄する基板洗浄方法およびその装置に係り、特に、基板面内の混合物の供給位置が、基板中心と基板周縁との間を通るようにノズルを移動させながら洗浄処理を施す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板洗浄装置として、基板を回転自在に支持する回転支持機構と、一定量および一定圧力の洗浄液を吐出するノズルと、基板上においてこのノズルを一定速度で移動させる移動機構とを備えているものが挙げられる。このような装置では、基板を一定速度で回転させつつ、基板面内での洗浄液の供給位置が基板中心と基板周縁との間を通るようにノズルを往復移動させることによって基板全面にわたって洗浄液を吐出させ、基板表面に付着しているパーティクル(微小異物)などを離脱させて洗浄除去するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
【0004】
すなわち、基板は回転している関係上、その基板の中心部においてはノズルに対する相対速度が遅く、周縁部に向かうにつれて速くなる。そのため、相対速度の遅い中心部では単位面積当たりの洗浄時間が長くなる。逆に周縁部においては、単位面積当たりの洗浄時間が短くなる。例えば、中心部で最も適した洗浄度合いとなるように設定すると、相対速度の速い基板の周縁部では十分に洗浄を行うことができず、洗浄ムラが生じて後段の基板処理工程において悪影響を与えるといった問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板面内を移動する混合物の供給位置に応じて洗浄条件を変えることによって、基板の全面にわたって均一に洗浄処理を施すことができる基板洗浄方法およびその装置を提供することを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、請求項1に記載の基板洗浄方法は、回転している基板に対して、気体と液体の混合物をノズルから吐出させ、その吐出された混合物の基板面内における供給位置が、基板中心と基板周縁との間を移動するように、前記ノズルを移動手段により移動させて洗浄処理を施す基板洗浄方法において、前記混合物が基板面内に吐出されたときに、洗浄度合いに起因する、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を、基板面内における混合物の供給位置に応じて変化させるようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の基板洗浄装置は、回転手段を介して回転支持手段上で回転している基板に対して、気体と液体の混合物をノズルから吐出させ、その吐出させた混合物の基板面内における供給位置が、基板中心と基板周縁との間を移動するように、前記ノズルを移動手段により移動させて洗浄処理を施す基板洗浄装置において、前記混合物が基板面内に吐出されたときに、洗浄度合いに起因する、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を可変する可変手段と、基板面内における混合物の供給位置に応じて可変手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項3に記載の基板洗浄装置は、請求項2に記載の基板洗浄装置において、前記可変手段は、前記気体の流量を可変する流量可変手段であって、かつ、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の流量を多くし、ノズルが中心部側に移動するにつれて少なくなるように前記制御手段により流量可変手段を制御することを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項4に記載の基板洗浄装置は、請求項2に記載の基板洗浄装置において、前記可変手段は、前記気体の圧力を可変する圧力可変手段であって、かつ、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の圧力を高くし、ノズルが中心部側に移動するにつれて低くなるように前記制御手段により圧力可変手段を制御することを特徴とするものである。
【0012】
(削除)
【0013】
(削除)
【0014】
【作用】
請求項1に記載の方法発明の作用は次のとおりである。
洗浄度合いに係わる、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を、基板面内の混合物を供給する位置に応じて可変することにより、回転している基板の全面にわたって洗浄度合が一定にされる。
【0015】
また、請求項2に記載の装置発明の作用は次のとおりである。基板面内の混合物を供給する位置に応じて、基板の洗浄度合いに係わる、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を可変させるように可変手段が制御される。これにより、回転手段を介して回転支持手段上で回転している基板全面にわたって洗浄度合が一定にされる。
【0016】
また、請求項3に記載の装置発明によれば、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の流量を多く、逆に、ノズルが基板面内の中心部側に移動するにつれて気体の流量を少なくなるように、ノズルに供給される気体の流量が制御される。つまり、気体の流量を増やすことで基板面内の単位面積当たりの気体の供給量が増加され、逆に、減らすことで基板の単位面積当たりの気体の供給量が減少される。そうすることで、基板の回転に伴うノズルに対する相対速度が基板の中心部側と周縁部側で異なっていても、基板面内の単位面積当たりの気体の供給量が一定に保たれ、基板の全面にわたって洗浄度合が一定にされる。
【0017】
また、請求項4に記載の装置発明によれば、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の圧力を高く、逆に、ノズルが基板面内の中心部側に移動するにつれて低 くなるように、ノズルに供給される気体の圧力が制御される。つまり、気体の圧力を高くすることで基板に衝突する混合物の衝突レベルを強くし、逆に、気体の圧力を低くすることで衝突レベルを弱くする。そうすることで、基板の回転に伴うノズルに対する相対速度が基板の中心部側と周縁部側で異なっていても、基板面内の単位面積当たりに衝突する混合物の衝突レベルが調整されて、基板の全面にわたって洗浄度合が一定にされる。
【0020】
(削除)
【0021】
(削除)
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は実施例に係る基板洗浄装置の概略構成図であり、図2はその平面図である。
【0023】
円筒状に形成されてなる6個の支持ピン1aが立設された円板状のスピンチャック1は、底面に連結された回転軸3を介して電動モータ5で回転されるようになっている。この回転駆動により、支持ピン1aに周縁部を当接支持された基板Wが回転中心P周りに水平面内で回転される。スピンチャック1の周囲には、ノズル7から吐出された混合物Kが飛散することを防止するための飛散防止カップ9が配備されている。この飛散防止カップ9は、未洗浄の基板Wをスピンチャック1に載置したり、図示していない搬送手段が洗浄済の基板Wをスピンチャック1から受け取る際に図中の矢印で示すようにスピンチャック1に対して昇降するように構成されている。なお、電動モータ5は本発明の回転手段に、スピンチャック1と、回転軸3とは回転支持手段にそれぞれ相当する。
【0024】
ノズル7は、混合物Kをその吐出孔7aから基板Wの表面に供給するように構成されているとともに、その胴部7bには支持アーム8が取り付けられている。また、胴部7bの支持アーム8が取り付けられている部分には、図3に示すように、ノズル7が基板Wに対して傾斜角θの範囲で揺動可能にする駆動部10を備えている。また、ノズル7は、支持アーム8ごと昇降・移動機構11によって、基板W面内を混合物Kの供給される供給開始位置Sから回転中心Pを通って供給終了位置Fに向かうように揺動する構成となっている。さらに、支持アーム8には、回転モータ11aの回転軸11bに連結されている。回転モータ11aは回転中心Pbの周りにノズル7を基板W上で揺動させるためのものであり、その回転量がエンコーダ11cによって検出されて後述するコントローラ20にフィードバックされる。
【0025】
なお、エンコーダ11cは、直接的には、ノズルの位置を検出するこによって、基板面内を移動する混合物Kの供給位置を検出している。また、傾斜角θは、洗浄条件により適宜に設定される。なお、回転モータ11aは本発明の移動手段に、駆動部10は角度可変手段にそれぞれに相当する。
【0026】
回転モータ11aとエンコーダ11cを搭載している昇降ベース11dは、立設されたガイド軸11eに摺動自在に嵌め付けられているとともに、ガイド11eに並設されているボールネジ11fに螺合さている。このボールネジ11fは、昇降モータ11gの回転軸に連動連結されており、その昇降量は回転量としてエンコーダ11hによって検出されて後述するコントローラ20にフィードバックされる。つまり、昇降・移動機構11により、ノズル7が昇降および揺動移動するようになっている。なお、上記のボールネジ11fと、昇降モータ11gとは本発明におけるノズルの高さ可変手段に相当する。
【0027】
また、ノズル7は、その胴部7bに圧縮空気を導入する配管15aと、液体を導入する配管15bとが連通接続された2流体ノズルを構成している。
配管15aには、流通する空気の圧力・流量をコントローラ20から入力された制御信号に対応する圧力・流量に変換して調整する電空レギュレータ17aと、空気の圧力を検出する圧力センサ18aと、流量を検出する流量センサ19aとがそれぞれ備えられている。なお、使用される気体は空気に限定されるものではなく、N2 などのように2流体ノズルに用いられるものならば、特に限定されない。
【0028】
また、配管15bには、流通する液体の圧力・流量をコントローラ20から入力された制御信号に対応する圧力・流量に変換して調整する電空レギュレータ17bと、液体の圧力を検出する圧力センサ18bと、流量を検出する流量センサ19bとがそれぞれ備えられている。なお、使用される液体は、純水、酸、アルカリ、およびオゾンを純水に溶解したオゾン水などの基板洗浄に使用される洗浄液であれば、特に限定されない。
【0029】
電空レギュレータ17aおよび17bのそれぞれには、本発明の制御手段に相当するコントローラ20から制御信号が入力され、この制御信号に応じて配管15a、15bを流通する空気と液体の圧力および流量とがそれぞれ調整される。一方、圧力センサ18a、18bと流量センサ19a、19bのそれぞれから逐次検出された検出結果がコントローラ20にフィードバックされる。なお、電空レギュレータ17aおよび17bは、本発明の流量可変手段と圧力可変手段の両方にそれぞれ相当する。
【0030】
本実施例の特徴的構成を備えているコントローラ20には、電動モータ5と、回転モータ11aと、昇降モータ11gと、エンコーダ11c、11h、ノズルの駆動部10と、電空レギュレータ17a、17bと、圧力センサ18a、18bと、流量センサ19a、19bのそれぞれが接続されている。そして、各基板Wに応じた洗浄条件が、洗浄処理プログラム(レシピーとも呼ばれる)として予めコノントローラ20に格納されており、各基板Wごとの洗浄プログラムに準じて前記各部が制御されている。
【0031】
なお、コノントローラ20には、さらに洗浄プログラムの作成・変更や、複数の洗浄プログラムの中から所望のものを選択するために用いる指示部30が接続されている。
各部の制御および作用については、以下基板の洗浄例を用いて具体的に説明する。
【0032】
(a)空気の流量を可変制御する場合
先ず、飛散防止カップ9をスピンチャック1に対して下降させ、基板Wをスピンチャック1に載置する。そして、飛散防止カップ9を上昇させるとともに、ノズル7を基板Wの供給開始位置Sに移動させる。
【0033】
次に、基板Wを一定速度で回転させつつ、ノズル7から混合物Kを基板Wに供給開始する。このとき、図2に示すように、供給開始位置Sが、基板Wの周縁上にあるので、基板Wの回転に伴うノズル7に対する相対速度が回転中心Pよりも速くなる。そのため、コントローラ20では、エンコーダ11cから検出されたノズル7の位置に基づいて、電空レギュレータ17aに備えられた調整弁の開閉を調整して空気の流量を回転中心Pの時点よりも多くなるように制御信号を電空レギュレータ17aに送って制御している。
【0034】
そして、ノズル7は、回転中心Pを通り混合物Kの供給終了位置Fまで一定の速度で移動する。このとき、ノズル7に供給される空気の流量は、エンコーダ11cから検出されたノズル7の位置に応じて、図4に示すように、可変される。つまり、ノズル7の位置が供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて空気の流量が減少され、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて空気の流量が増加される。すなわち、ノズル7に対する相対速度に関係なく基板Wの単位面積当たりの混合物Kの供給量が一定となるようにコントローラ20が電空レギュレータ17aを制御している。
【0035】
ノズル7が供給終了位置Fに到達すると、コントローラ20からの制御信号が電空レギュレータ17aおよび17bに送られて混合物Kの供給が停止する。そして、ノズル7は待機位置13に移動される。そして、基板Wを高速回転させて基板面に付着している混合物Kを飛散し、基板Wの振り切り乾燥処理を行って一連の動作が終了する。
【0036】
以上の構成に基づいて、発明者が実験を行ったところ、図5に示すような結果が得られた。つまり、基板Wの回転、気体の流量および圧力が一定に設定された従来装置を用いた時のパーティクル除去率は、基板の中心部に対して周縁部で約20%も低下している。一方、本実施例装置においては、除去率の変動を約5%に抑制されていることが確認された。
すなわち、空気の流量を調整するだけで基板の全面にわたってほぼ均一に高いパーティクル除去率を維持した洗浄を行うことができる。
【0037】
なお、この実施例では、基板面内の混合物Kの供給位置に応じて空気の流量を可変しているが、液体もしくは気体と液体の両方の流量を供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて減らし、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて増やすようにしてもよい。
【0038】
(b)空気の圧力を可変制御する場合
上記(a)と同一の構成と効果を有するので、説明の重複を避けるため、相違する点のみを説明する。以下同様とする。
コントローラ20は、移動するノズル7の位置をエンコーダ11cで逐次検出し、各位置に応じた制御信号を電空レギュレータ17aに送り空気の圧力を調整する。このとき、圧力センサ18aで逐次検出された気体の圧力がコントローラ20にそれぞれフィードバックされる。そして、コントローラ20は空気の圧力を以下のように可変するように電空レギュレータ17aを制御している。
【0039】
すなわち、ノズル7は、混合物Kの供給開始位置Sから回転中心Pを通り混合物Kの供給終了位置Fまで一定の速度で移動する。このとき、ノズル7に供給される空気の圧力は、エンコーダ11cから検出された位置に応じて、図6に示すように、可変される。つまり、ノズル7の位置が供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて、空気の圧力が低くされ、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて、空気の圧力が高くされる。そのため、ノズル7に対する相対速度の速い基板Wの周縁部側では基板に衝突する混合物Kの衝突レベルが強く、回転中心P側では衝突レベルが弱くなるので、相対速度に関係なく基板の全面にわたって洗浄度合いが一定にされる。
【0040】
なお、この実施例では、基板面内の混合物Kの供給位置に応じて気体の圧力を可変しているが、液体もしくは気体と液体の両方の圧力を供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて低くし、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて高くするようにしてもよい。
【0041】
(c)ノズルの高さを可変制御する場合
コントローラ20は、移動するノズル7の位置をエンコーダ11cで逐次検出し、各位置に応じて昇降・移動機構11を制御している。つまり、基板Wの表面からノズル7までの高さを可変することにより、ノズル7から吐出された混合物Kの速度が調整され、基板W面内に供給される混合物Kの衝突レベルの強弱を制御している。
【0042】
すなわち、ノズル7は、供給開始位置Sから回転中心Pを通り供給終了位置Fまで一定の速度で移動する。このとき、ノズル7の高さは、エンコーダ11cから検出された位置に応じて、図7に示すように、可変される。つまり、ノズル7の移動する位置が供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて、ノズル7の高さを高くなるようにし、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて、低くなるように制御される。
【0043】
したがって、基板Wの周縁側では混合物Kの衝突レベルが強く、回転中心P側に向かうにつれ衝突レベルが弱くなるので、ノズル7に対する相対速度に関係なく基板Wの全面にわたって洗浄度合いが一定にされる。
【0044】
(d)ノズルの角度を可変するように制御する場合
コントローラ20は、移動するノズル7の位置をエンコーダ11cで逐次検出し、各位置に応じて駆動部10を制御している。つまり、基板W面に対してノズル7の角度を可変することにより、基板W面内に供給される混合物Kの衝突レベルの強弱を制御している。
【0045】
すなわち、ノズル7は、供給開始位置Sから回転中心Pを通り供給終了位置Fまで一定の速度で移動する。このとき、ノズル7の角度は、エンコーダ11cから検出された位置に応じて、図8に示すように、可変される。つまり、ノズル7の位置が供給開始位置Sのとき、基板面への混合物Kの衝突レベルが最も強くなるように、基板Wの表面に対してノズル7の吐出孔7aが垂直下方向(90°)に向けられるように設定される。そして、ノズル7が回転中心Pに向かうにつれて、ノズル7に傾斜角θを持たせるようにし、混合物Kの衝突レベルが弱くなるようにしている。逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて、ノズル7の傾斜角θを垂直(90°)になるようにし、混合物Kの衝突レベルを強くしている。
【0046】
したがって、基板Wの周縁側では混合物Kの衝突レベルが強く、回転中心P側に向かうにつれ衝突レベルが弱くなるので、ノズル7の相対速度に関係なく基板Wの全面にわたって洗浄度合いが一定にされる。
【0047】
(e)ノズルの移動速度を制御する場合
コントローラ20は、基板面内を移動するノズル7の位置をエンコーダ11cで逐次検出し、各位置に応じてノズル7の移動速度を制御している。
【0048】
すなわち、ノズル7は、図9に示すように、供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて移動速度を速くし、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて移動速度を遅くしている。そうすることで、ノズル7に対する相対速度の速い基板周縁部側と相対速度の遅い回転中心P側の基板面内での単位面積当たりの混合物Kの供給量が均等に保たれる。したがって、基板W面内の位置により相対速度による洗浄ムラが抑制され、基板Wの全面にわたって洗浄度合いが一定にされる。
【0049】
(f)基板の回転速度を制御する場合
コントローラ20は、基板面内を移動するノズル7の位置をエンコーダ11cで逐次検出し、各位置に応じて電動モータ5の回転速度を制御している。
【0050】
すなわち、電動モータ5は、図10に示すように、ノズル7が供給開始位置Sから回転中心Pに向かうにつれて回転速度を遅くし、逆に回転中心Pから供給終了位置Fに向かうにつれて回転速度を速くしている。そうすることで、ノズル7に対する相対速度の速い基板周縁部側と相対速度の遅い回転中心P側の基板面内での単位面積当たりの混合物Kの供給量が均等に保たれる。したがって、基板面内の位置により相対速度による洗浄ムラが抑制され、基板Wの全面にわたって洗浄度合いが一定にされる。
【0051】
以上のように、本実施例では、基板の洗浄効果に起因する各因子をコントローラ20により制御することにより、回転している基板の混合物Kの供給位置に応じて、混合物Kの供給量や、基板に衝突する混合物Kの衝突レベルが調整される。その結果、基板洗浄時の基板の回転に伴うノズル7に対する相対速度に関係なく、基板Wの全面にわたって高いパーティクル除去率を維持した洗浄を行うことができる。
【0052】
この発明は、上記実施例の形態に限られることなく、下記のように、変形実施することができる。
(1)上記実施例では、1個のノズルを用いて混合物の供給開始位置Sから供給終了位置Fまで移動させていたが、2個以上のノズルを用いてもよい。つまり、図11に示すように、2個のノズル7Aおよび7Bを備え、各ノズル7A、7Bごとに混合物Kを供給する基板面の範囲を指定し、その範囲内で上記実施例と同じように各機構部などを制御するようにしてもよい。
【0053】
(2)上記実施例では、基板面の供給開始位置Sから回転中心Pを通って供給終了位置Fまでの間を1方向に1回、ノズルを移動させているが、往復移動させて複数回に渡り、混合物を基板に供給するようにしてもよい。
【0054】
(3)上記実施例では、基板の洗浄効果に起因する因子を単体で制御して基板洗浄を行っているが、複数個の因子を制御して基板の洗浄を行ってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、洗浄度合いに係わる、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を基板面内の混合物の供給する位置に応じて可変することによって、洗浄度合いを一定にすることができる。したがって、基板の全面にわたって均一に洗浄を行うことができる。
【0056】
また、請求項2に記載の発明によれば、洗浄度合いに係わる、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を基板面内の混合物を供給する位置に応じて可変するように、可変手段を制御手段により制御する。そうすることで、基板の全面にわたって均一に洗浄を行うことができる。また、請求項3に記載の発明によれば、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の流量を多く、逆に、ノズルが基板面内の中心部側に移動するにつれて気体の流量を少なくなるように、ノズルに供給される気体の流量が制御される。つまり、基板面内の単位面積当たりの気体の供給量を一定にすることができる。すなわち、基板の全面にわたって均一に洗浄を行うことができる。また、請求項4に記載の発明によれば、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の圧力を高く、逆に、ノズルが基板面内の中心部側に移動するにつれて低くなるように、ノズルに供給される気体の圧力が制御される。つまり、基板面内の混合物の供給位置に応じて基板に衝突する混合物の衝突レベルが調整され、基板の全面にわたって均一に洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る基板洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 基板洗浄装置の平面図である。
【図3】 ノズルの駆動部の概略構成図である。
【図4】 ノズルに供給される気体の流量変化を示した図である。
【図5】 本案装置と従来の装置によるパーティクル除去率を示した図である。
【図6】 ノズルに供給される気体の圧力変化を示した図である。
【図7】 基板面内を移動するノズルの高さの変化を示した図である。
【図8】 基板面内を移動するノズルの角度の変化を示した図である。
【図9】 基板面内を移動するノズルの移動速度の変化を示した図である。
【図10】 基板面内を移動するノズルの移動に応じて変化する回転モータの回転数を示した図である。
【図11】 変形実施例のノズルを2つ設けた基板洗浄装置の平面図である。
【符号の説明】
W … ウエハ
K … 混合物
S … 供給開始位置
P … 基板回転中心
F … 供給終了位置
1 … スピンチャック
3 … 回転軸
5 … 電動モータ
7 … ノズル
8 … 支持アーム
9 … 飛散防止カップ
10 … 駆動部(ノズル
11 … 昇降・移動機構
11c、11h … エンコーダ
17a … 電空レギュレータ(空気用)
17b … 電空レギュレータ(液体用)
18a … 圧力センサ(空気用)
18b … 圧力センサ(液体用)
19a … 流量センサ(空気用)
19b … 流量センサ(液体用)
20 … コントローラ
Claims (4)
- 回転している基板に対して、気体と液体の混合物をノズルから吐出させ、その吐出された混合物の基板面内における供給位置が、基板中心と基板周縁との間を移動するように、前記ノズルを移動手段により移動させて洗浄処理を施す基板洗浄方法において、
前記混合物が基板面内に吐出されたときに、洗浄度合いに起因する、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を、基板面内における混合物の供給位置に応じて変化させるようにしたことを特徴とする基板洗浄方法。 - 回転手段を介して回転支持手段上で回転している基板に対して、気体と液体の混合物をノズルから吐出させ、その吐出させた混合物の基板面内における供給位置が、基板中心と基板周縁との間を移動するように、前記ノズルを移動手段により移動させて洗浄処理を施す基板洗浄装置において、
前記混合物が基板面内に吐出されたときに、洗浄度合いに起因する、ノズルに供給される混合物のうち気体の流量、または気体の圧力を可変する可変手段と、
基板面内における混合物の供給位置に応じて可変手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。 - 請求項2に記載の基板洗浄装置において、
前記可変手段は、前記気体の流量を可変する流量可変手段であって、
かつ、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の流量を多くし、ノズルが中心部側に移動するにつれて少なくなるように前記制御手段により流量可変手段を制御することを特徴とする基板洗浄装置。 - 請求項2に記載の基板洗浄装置において、
前記可変手段は、前記気体の圧力を可変する圧力可変手段であって、
かつ、基板面内の混合物の供給位置である基板周縁部側では気体の圧力を高くし、ノズルが中心部側に移動するにつれて低くなるように前記制御手段により圧力可変手段を制御することを特徴とする基板洗浄装置。
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