JP3700762B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾球遊技機に関し、特に中央装置の大型化を可能にする技術に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に弾球遊技機においては、遊技領域の上部に弾発された遊技球が経路を多様に変化させて流下する。そして、遊技球の流下経路が多様であるほど、遊技球の挙動が単調にならず、遊技者に常に入球口への入球の期待を与えることができ、高い趣向性が得られる。遊技球の流下経路は、各種の遊技部材(障害釘、入球口(入賞口、通過ゲ一卜等を含む)、風車、アタッカーなど)の配置に影響される。したがって、限られた大きさの遊技領域内で遊技球をより有効に流下させるためには、各種の遊技部材の配置の自由度が制限されることは望ましくない。しかし、視認性に優れ多様な遊技態様を可能にする大型な中央装置の採用を考えると、遊技領域の中央装置によって占められる面積が増すため、中央装置以外の遊技部材の配置は多大な制約を受ける。例えば、中央装置の大型化により中央装置の左右の遊技領域が狭められ、この狭められた遊技領域に入球口や風車などが配置された場合、これらの遊技部材の周囲において遊技球の流下経路に多様な変化を与えることが困難になり、遊技球の挙動が単調になり易い。また、遊技領域の上部(例えば中央装置の直上)に入球口を配置した場合には、入球口へ入球する遊技球の流下経路が短くなるため、入球口が遊技領域の下方にある場合よりも流下経路の予測が容易になる。また、入球口を遊技領域の上部に配置した場合には、技量の高い遊技者による入球口への狙い打ちが可能になることが考えられる。
【0003】
また、従来の弾球遊技機の裏面構成は、例えば特公平4−16198号あるいは特公平5−11999号に示す通り、遊技盤の裏面を流下する入賞球を処理するための入賞球集合カバーと、遊技盤に取り付けられた中央入賞装置を保護する保護カバーと、電子制御回路を組み込んだ基盤を破損しないように収容したボックスと、を遊技盤の裏面に設け、前述の保護カバーとボックスとを入賞球集合カバーの外側表面に設けるとともに、遊技盤の裏面側に装着される裏機構盤に設けた開口より突出させていた。これにより、遊技盤の運搬時や遊技盤の交換作業時において中央入賞装置に使用されている電気部品が外部と接触することがなく、接触による破損を防止することができる。以上が従来技術の技術水準を構成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の通り、遊技盤の中央部の貫通穴に中央装置として通常4〜6インチの可変表示装置(図示略)を設けることが一般的となったことから、これに対処するため、図21に示す遊技盤102が考えられる。遊技盤102は裏機構盤(図示略)に固定されるものである。遊技盤102の裏面側には、入賞球を集合させる集合盤116が取付けられて、その集合盤116の中央部に遊技盤裏面側に突出する可変表示装置(図示略)の裏部分の邪魔にならないように中央貫設穴103が形成されるとともに、その周囲に貫設穴120、121が設けられ、それぞれにチャッカー107,108(入球口)が設置されている。遊技盤102の各チャッカー107,108に入球した遊技球Bは集合盤116を流下し、各々の樋117,118を介して裏機構盤(図示略:裏盤又は裏セット盤などともいう)の下方に形成されているセーフ球集合樋(図示略)に流下され、セーフ球排出口(図示略)から排出される。一方、アウト球はアウト穴130から直接アウト球排出樋(図示略)に導かれる。
【0005】
ところが、可変表示装置やクルーン等の中央装置を大型化しようとする場合、例えば10インチの表示体を遊技盤102に搭載した場合、チャッカー107,108は表示体の上部あるいは左右には配置し難い事情がある。つまり、チャッカー107,108を表示体の上部に配置した場合には、集合盤116の樋117,118を遊技盤102の端に配置しなければならない。すなわち、表示体の裏部分を避けるために樋117,118を一旦略水平に遊技盤端部に向けて延設し、遊技盤端部近辺で垂直下方に向けて形成しなければならず、遊技盤102を裏機構盤に取り付ける際の障害となる虞がある。また一方、チャッカー107,108を表示体の左右に配置した場合、表示体左右の遊技領域すなわち遊技球の通過スペースが狭いため、遊技球が下方に落下する確率が不当に低くなる虞もあり、遊技の趣向が損なわれることが考えられる。その上、可変表示装置の大型化に伴い集合盤116も大型化を余儀なくされるため、遊技盤102を裏機構盤に取り付ける際の障害となりかねない。
【0006】
なお、遊技の趣向を損ねないためにチャッカー107,108を表示体の下方に集中して設けることが考えられるが、この場合、これらのチャッカー107,108に入球した遊技球を流下させるために上述の集合盤116と、裏機構盤のセーフ球集合樋との干渉を防止しなければならず、容易には集合盤116の位置を下げることができない。また、遊技盤102の下方にアタッカーと称される大入賞装置があれば尚更、集合盤116の配置が制約される。
【0007】
そこで、本発明の課題は、趣向性を損なうことなく、中央装置の大型化を可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の弾球遊技機は、
遊技領域区画部材により遊技領域が形成された遊技盤と、該遊技盤の裏側に位置し少なくとも賞球の流通に関する構成を有する裏機構盤とを備えた弾球遊技機において、
前記遊技盤には、前記遊技領域の略中央部に配置され、その頂点から前記遊技領域の頂点までの垂直距離と、その左右に形成された左右球通過領域幅とにおいて、前記左右球通過領域幅を前記垂直距離よりも小とする外形部分を有し、前記遊技領域の上下方向の二分の一よりも下方の領域に達する中央装置と、該中央装置の上側の前記遊技領域に設けられた案内部と、複数の入球口を含み前記遊技領域の上下方向の二分の一よりも下方の領域に配置され前記中央装置よりも下方に位置する入球口群とが設けられ、
前記裏機構盤には、前記入球口群の後側に位置したカバー部と、該カバー部に連通して接続され前記入球口に入球し前記遊技盤の裏側に落下したセーフ球を集合させる集合部とが設けられ、
前記中央装置は、その上部中央から左右周縁に沿って延びて遊技球を所定位置に導く誘導樋と、前記上部中央に形成され該誘導樋に連通するとともに仕切部で隔てられ、該仕切部とともに前記左右球通過領域幅よりも大なる誘導樋球受口領域の幅を形成する一対の球受口と、該一対の球受口から前記誘導樋球受口領域の外側へ向かうにつれて低くなるように湾曲した一対の球誘導面と、前記誘導樋によって導かれた遊技球を一旦遊動させた後に流下させる始動入球口の上方に位置する球遊動部と
を有し、
前記案内部は、その内部に、前記誘導樋球受口領域の上部を囲う山形に形成された流出規制部を備えるとともに、該流出規制部において遊技球が通過可能な釘の隙間として形成される一対の導入口を有し、前記誘導樋球受口領域の幅内を流下する遊技球を前記導入口から前記球受口に導入しつつ、前記流出規制部から前記中央装置の左側方及び右側方の前記遊技領域への遊技球の流出を規制し、前記 誘導樋球受口領域の幅内の前記遊技領域に発射された遊技球を前記球受口に入球し易くなるよう集め、遊技球が前記球受口へ導入される確率を高めることを特徴とする。
【0009】
このような弾球遊技機により、遊技盤の入球口へ入球する遊技球を流下させるための集合盤等を無くす、ないし削減することができるので、遊技盤中央近辺に設けた中央装置の大型化に対処することが可能となり、またコストの低減、弾球遊技機の組立作業効率の向上を図ることができるとともに、視認性に優れ多様な表現形態を可能とできる等、趣向性を損なうことなく、中央装置の大型化を可能にすることができる。
また、中央装置が遊技球を所定位置に導く誘導樋を有し、中央装置の上部、左側部、右側部のうち少なくともいずれかの部位に誘導樋に連通する球受口を開口したので、遊技球が球受口に導入され、そこから誘導樋に導入され、所定位置に導かれることとなる。したがって、中央装置に遊技球を導くことができ、中央装置にて種々の遊技球の流下態様を設定することができる。また、遊技領域には、遊技球を球受口へ向かって流下するよう案内する案内部を設けたので、中央装置の両側に遊技球が逃げることを防止し、例えば遊技球発射装置の性能のバラツキ或いは遊技者の技量に関わらずに中央装置に入る遊技球数を増加させることができ、遊技球の挙動に多様性を持たせることで、遊技球の挙動が単調になることを防止できる。
【0010】
なお、ここにいう前記所定位置は、例えば、中央装置の下部或いは底面部が例示できる。誘導樋はワープ樋が例示でき、また、球受口はワープ樋入口が例示できる。前記誘導樋は、遊技球を誘導できる筒状の構造で遊技球を上から下へ流下させるものが例示できるが、これに限定されるわけではなく、遊技球を誘導できる通路が形成されている部材という程度の意味である。また、案内部は障害釘により構成されることが好適であるが、これに限定されることはなく、障害釘に代え又は障害釘とともに、障害ブロック、風車、反射ゴム部材等、当業者が実施可能な様々な部材を、単独又は任意の組み合わせで採用することができる。
【0011】
なお、左右球通過領域幅は、前記中央装置の左右に形成された遊技球が流下可能な領域とすることができる。
【0012】
前記球遊動部は、前方に向かって傾斜する傾斜面を備えた球誘導溝を有しているものとすることができる。この場合、上記誘導樋から導かれた遊技球が、球誘導溝に進路を制約されて球遊動部を落下するが、例えば下方に配設された入球口等に入球し易くなるように球誘導溝が傾斜を備えているため、遊技者は常に球遊動部上の遊技球が上記入球口等に入球する期待感が持て、常時、スリルに富んだ遊技を楽しむことができるようになる。
【0013】
なお、球遊動部は、長手方向に遊技球を誘導させるための遊技球通路を備えているものとすることできる。これにより、誘導樋から球遊動部に流れ落ちる遊技球が、当該中央装置に衝突して損傷させるのを防ぐことができる効果がある。また、遊技球通路により、遊技球を球遊動部に形成されている上記球誘導溝に円滑に導くことが可能となる。
【0014】
次に、前記カバー部と前記集合部とを一体成形されたものとすることができる。これにより、部品点数を減らすことができ、当該弾球遊技機の製造工程が簡素化できる。また、前記カバー部を前記裏機構盤に着脱可能に設けることができる。この場合、遊技機裏側の内部の検査、部品交換等が容易となる。
【0015】
前記中央装置は、少なくとも前面側が横長形状を呈するものとすることができる。横長形状であるために、例えば中央装置の左側方及び右側方の遊技領域の領域を制約することができ、遊技領域を最大限に利用した大型の中央装置を用いた弾球遊技機を実現可能となる。なお、このような中央装置を可変表示装置とした場合、視認性の向上や、図柄表示と遊技球の遊技態様との組合せによる趣向性の向上などが可能となり、本発明の中央装置を搭載した弾球遊技機における遊技の趣向を一層高めることができる。
【0016】
可変表示装置は、映像表示部材(例えば液晶表示部)単体のもの、映像表示部材に遊技球流通部材(例えばセンター役物等)を組み合わせたもの等様々なものが挙げられる。また、映像表示装置の画面は四角形、丸形等各種のものが挙げられるし、遊技球流通部材は枠形状、非枠形状、或いは、四角形、長円形、丸形等各種のものが挙げられ、映像表示装置と遊技球流通部材は、その形態を様々に組み合わせることができる。具体的に、可変表示装置はLCD、LED、CRT等の電気的可変表示装置、又は回転ドラム等の機械的可変表示装置により構成されたものであって、視認性の向上や、図柄表示と遊技球の遊技態様との組合せによる趣向性の向上などが可能となり、遊技の趣向を高めることができる。可変表示装置は、例示的には、10インチの液晶画面を備えた液晶表示装置、8インチの液晶画面を備えた液晶表示装置にセンター役物が取付けられたもの、10インチの液晶画面を備えた液晶表示装置にセンター役物が取付けられたものが例示される。液晶表示画面は四角形状、丸形状等が好適であるが限定されるものではなく、また、四角形状であれば、横長状態、縦長状態、傾斜状態いずれにも配置が可能である。遊技の趣向性を高めるため、液晶表示画面の周囲にはそれに適合させた形態のセンター役物を配置することが好ましい。このセンター役物は枠体が好ましいが、その周囲が連続していなくとも良いし、また、一体でなく分割されていても良い。
【0017】
中央装置とは、上記可変表示装置以外にも、振り分け装置(クルーン)、入賞装置等の役物が例示される。またその外周形状は横長、縦長、角型、丸型、小判型、楕円型等各種の形状が含まれる。「上方、左側方、右側方の遊技領域のうち少なくともいずれかの領域」であるから、様々な組み合わせが考えられる。また、本発明にいう入球口群は、センター役物よりも下に配置された入球口を包含するものである。アタッカーも入球口に含まれることがある。また、本発明においては中央装置の左側方、右側方の遊技領域を遊技球が通過できるもの、できないもの両方の遊技盤が含まれる。
【0018】
前記入球口群の入球口の数を少なくとも3個とすることができる。これにより、中央装置を大型化しても、遊技に必要な入球口数を確保できる。ここで、遊技球の挙動が単調にはなるが、中央装置の左右側部に入球口を設置することは不可能ではなく、総入球口数を5個以上とする旨の規則の下に、例えば左右側部に入球口が一個ずつ配置されると、入球口群の入球口の総数が最低3個となることも考えられるので、最小個数を規定したものである。
【0019】
前記中央装置は、前記遊技領域の表面積の4分の1以上を占めるものとすることができる。これにより中央装置での多彩な遊技を確保し遊技の趣向を高めることができる。なお、中央装置の面積は、前記遊技領域の表面積の4分の1以上の様々な大きさに設定できるが、その上限は、入球口群の配置等の諸条件を勘案して設定することができる。
【0020】
前記球受口の幅寸法は24mm以上に設定することができる。球受口の幅寸法を特定の値以上にすることで、中央装置に導入される遊技球数が過小となることを防止でき、遊技の趣向を高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施形態である弾球遊技機1は、フィーバー機、あるいは第一種と呼ばれる機種である。図1に示す通り、この弾球遊技機1の表面側には、遊技盤2が着脱自在に装着されている。遊技盤2には発射された打球を誘導するための誘導レール3(図2参照)がほぼ円弧状に植立され、この誘導レール3で区画された領域が遊技領域4(図4参照)を構成している。この遊技領域4は、第1レール部材3a、第2レール部材3b、返しゴム3c及び装飾部材3d(図2参照)により区画されている領域である。遊技領域4の左半面に在る第1レール部材3aと第2レール部材3bの間隙を通過して遊技領域4へ遊技球が誘導される。装飾部材3dの左側先頭部分には返しゴム3c(図2参照)が装着され、遊技球が遊技領域4の中央部へ反射されるようになっている。本実施形態では、第1レール部材3aが返しゴム3cに到達し、装飾部材3dが第2レール3bに組合されることにより遊技領域4を設定している。遊技領域4を設定する態様はこれ以外にも様々な構造のものが挙げられるが説明は省略する。また、第2レール3bの最下点にはアウト口13が形成され、左上端部に逆流防止装置3eが設けられている。可変表示装置5は、図2に示す通り、遊技領域4のほぼ中央に配置され、外形寸法がその左側方及び右側方の遊技領域4の領域への入球口の配置を制約する程度に大型に設定されている。可変表示装置5の上方の遊技領域4への入球口の配置は可能であるものの、図1〜図16(図14を除く)の例においては、遊技球の移動の障害となるため、一般的には入球口は設けていない(図14参照)。この可変表示装置5は、10インチサイズの液晶表示盤5a(特別図柄を表示することから特別図柄表示装置と呼ばれることもある)と、この液晶表示盤5aの周囲に配置されたセンター役物6(図6〜図8参照)、表示制御基板(図示略)等を含み構成されたものであり、横長形状となっている。センター役物6の外周形状は、横長の略小判形状ないし略楕円形状(最大高さと最大横幅の比である縦横比が、概ね1.1ないし1.7、好ましくは概ね1.3ないし1.7、特に好ましくは概ね1.3ないし1.4)に形成されている。センター役物6の外形寸法は、遊技球の流通条件によっては適宜変更される場合もあり得る。液晶表示盤5aを大型CRT、LED等の他の表示体に置換えたり、可変表示装置5をクルーン等の大型役物(図示略)に置換えたりすることが可能である。可変表示装置5下方の中央部には、開閉駆動可能な始動入球口7が設けられ、その下側にアタッカ−8が設けられている。この始動入球口7に遊技球が受け入れられると、液晶表示盤5aに表示される図柄が変動を開始し、これが特定の表示態様、例えば777の3桁同一の数字で停止表示されると、特別遊技状態となりアタッカ−8が所定回数(例えば16回)開放し、遊技球を受け入れるように構成されている。また、アタッカー8の左右に入球口9乃至入球口12が集約的に設けられ、始動入球口7及びアタッカー8とともに入球口群Nを構成している。この入球口群Nを配置可能な領域は、センター役物6の下端より下部であり、遊技領域4の高さLの概ね3分の1の高さである(図3では27%である)。また、本実施形態においては、可変表示装置5にセンター役物6を含んで構成されてはいるが、必ずしもセンター役物6が含まれているとは限らない。さらに始動入球口7、入球口9乃至入球口12、アタッカー8にはそれぞれ入球検出センサ7a〜12a(図2参照)が設けられ、遊技球が入球するとオンするようになっている。ここで、入球口群Nを構成する各入球口7〜12は、賞球払出しの契機として用いられている。また、アタッカー8は開放時のみに入球を可能にする。遊技盤2の最下方には、アウト球を受け入れるアウト口13が設けられている。さらに、遊技盤2の前面を覆うガラス枠95が前面枠89に開閉自在に設けられている。遊技盤2のすぐ下側には、ヒンジ(図示略)により開閉可能な上受け皿90と開閉不可能な下受け皿91とが位置しており、両皿90,91は前面枠89に装着されている。上受け皿90の左下側には遊技状態に応じた効果音を発生させるスピーカ93が設けられている。また、下受け皿91の右側には、発射ハンドル94が設けられ、これが上受け皿90から供給される遊技球B(図6参照)を遊技領域4に対して弾発する遊技球発射装置(図示略)と接続されている。
【0022】
前述した10インチの大型の液晶画面を有する液晶表示盤5a及びセンター役物6を遊技盤2に搭載した場合、例えば、6インチ画面を採用した場合に比べて、可変表示装置5の周囲に残される部分の遊技領域4の領域の面積は減少することとなる。すなわち、図2に示す通り、可変表示装置5のセンター役物6左右の遊技領域4の領域の幅であるセンター役物左右球通過領域Jの幅はW1=33mm(以下、センター役物左右球通過領域幅W1という)程度であり、また、センター役物6上部の遊技領域4の誘導樋球受口領域高さH1=70mm程度となっている。例えば仮に入球口を可変表示装置5の左右、例えばセンター役物左右球通過領域J付近に配置するとした場合、通常、単品の入球口は球受部の幅が20mm程度、取付ベースを含めると入球口の全幅は40mm程度となり、入球口の設置が困難となっている。そのため、入球口を遊技盤2の裏面側から装着し、遊技盤2の前面側に入球口の球受部のみを突出させたとしても、球受部の幅は20mm程度であるから、残りのスペースは13mm程度となり、結局、障害釘や入球口の配置は可能ではあるものの遊技球を流下させることは難しい。また、可変表示装置5の上方の遊技領域4へは入球口の設置は可能ではあるものの、この入球口に入球した遊技球を遊技盤2の裏側で下方に導く樋(例えば図14の誘導樋49参照)を可変表示装置5の裏部品(液晶表示盤5aのケースや表示制御基板など)を避けて配置しなければならず、設置は可能であるものの構造上好ましくないことがある。また、可変表示装置5は、遊技領域4の下方に入球口やアタッカー等の配置の自由度を確保するためには、できる限り遊技領域4の上方に配置するのが好ましく、可変表示装置5を更に上方に配置すれば遊技領域4の下方の有効スペースは拡大されるが、上方には入球口は配置できなくなる関係が成立している。したがって、こうした関係を考慮した設計が望ましい。
【0023】
さらに、図2においてセンター役物6の上方には複数の障害(障害釘等)からなる案内部75(図7及び図8参照)が配置されており、誘導樋球受口領域幅W2の横幅内に落下してきた遊技球はワープ樋入口61a,61b(図6ないし図8参照)に入球し易くなるように構成されている。そしてワープ樋入口61a,61bに入球した遊技球は、ワープ樋62a,62b(図6参照)を経てステージ68上に流下され、始動入球口7(図1参照)の上方に集められるので、始動入球口7に入球する可能性が高くなる。ところで、従来の弾球遊技機(図示略)では、遊技球が始動入球口(図示略)に入球し易い位置に発射させるために、遊技者が発射装置(図示略)の発射力を調整して発射させているが、発射装置(図示略)の発射力が一定となるように調整(固定)させたとしても発射力のバラツキによって調整に反した発射力になる虞が有る。そのため、場合によっては遊技者の意に反して始動入球口(図示略)に入球する可能性が極めて低い位置に遊技球(図示略)が発射され、遊技者に不利益を齎す虞がある。これに対し、本実施形態の弾球遊技機1では、比較的に幅の広い誘導樋球受口領域幅W2の幅内の遊技領域4に遊技球が発射されれば、前述した通り遊技球がワープ樋入口61a,61bに集められるので、遊技球がワープ樋入口61a,61bに入球し易くなり、結果として始動入球口7に入球する可能性が高まる。したがって、発射装置(図示略)の発射力のバラツキや遊技者の技量等が、遊技球の始動入球口7への入球に影響を与える可能性は極めて低くなるという優れた効果を有する。
【0024】
遊技盤2の寸法関係を説明する。遊技領域4の面積計測(CAD上にて)を行うと約123,988mm2となる。遊技領域4の縦寸法(L=396mm)を直径とする真円の面積が約123,163mm2であり、面積計測の結果にほぼ等しくなるため、実施形態では遊技領域の面積を直径Lの真円で近似して算出している。この採寸法Lは遊技領域4の最下点から最上点までの垂直距離とする。また、実施形態における各部材の面積は以下の通りである。
センター役物6(10インチ用) 約58,463mm2
センター役物6(8インチ用) 約37,416mm2
液晶表示盤5aの10インチ画面 約30,426mm2
なお、8インチ用のセンター役物(図示略)の面積は、単純に実施形態の図示されているセンター役物6の縮尺を0.8倍(面積比0.64)して算出している。しかし、ワープ樋62a,62bの各部の概ねの寸法は遊技球の直径や樋壁の板厚に基づいて自ずと決定され、8インチの表示体を採用しても、遊技球が通過できる寸法を確保しなければならないため、センター役物の各樋の縦横寸法や樋を覆う装飾品等の外形寸法は10インチの場合と大きくは変わらないと考えられる。したがって、実際に8インチの表示体を用いる場合のセンター役物の実際の面積は、前掲の8インチ用センター役物の算出値よりも実際には大きくなると考えられる。以上のことから、10インチの液晶表示盤5aとセンター役物6(10インチ用)を採択した可変表示装置5の場合、そのときの遊技領域4に対する可変表示装置5の面積の割合は、47%となる。また、8インチの液晶表示盤5aとセンター役物6(8インチ用)とを用いて採択した可変表示装置5の場合、そのときの遊技領域4に対する可変表示装置5の面積の割合は、30%となる。10インチの液晶表示盤5aをセンター役物6を用いず単独で採択した場合に可変表示装置5の面積は、液晶表示盤5aの面積と等しくなり、そのときの遊技領域4に対する可変表示装置5の面積の割合は、25%(約4:1)、かつ、可変表示装置5の面積が最小面積となる。以上の通り、可変表示装置5は、遊技領域4の表面積の概ね25%(4分の1)以上、好ましくは概ね30%以上、特に好ましくは概ね47%以上を占めることを特徴とする。8インチ表示体を単体で用いる場合の面積の割合は約16%となり、入球口設置の際の制約が緩やかになると考えられる。なお、ここでの面積は投影面積を意味する。遊技領域4の遊技領域中央横線Y1は、実施形態では、液晶表示盤5aの中央横線Y2とほぼ一致している(図3参照)。入球口群Nは遊技領域中央横線Y1よりも下方の領域に可変表示装置5を避けて集約的に配置されている。すなわち、入球口群Nの配置される領域の高さは、遊技領域4の最下部からセンター役物6の下端部までの高さとし、配置される領域の左右は一杯までとする。なお、センター役物6のステージ68に入球口を別途増設することもある。
【0025】
なお、実施形態は10インチ画面の液晶表示盤5aとこれに適合するセンター役物6を用いた場合であるが、10インチ画面よりも小型の表示体を用いた場合などには、可変表示装置5が占める面積が減少し、可変表示装置5の左右、或いは上部の余地は増加する。例えば、一般に多く採用されているサイズ(4〜6インチ)よりも若干大型な8インチ程度の表示体を用い、実施形態のセンター役物6をそれに合わせて単に小型化した場合には、センター役物左右球通過領域幅W1(遊技球が流下可能な領域)の幅寸法は、図3の画面幅寸法の差に基づいて算出すると、(W15−W16)/2=(207.4−165.9)/2=20.75mmと計算され、左右各々に約20mm増加する。したがって、実施形態における10インチ画面サイズの可変表示装置5のセンター役物左右球通過領域幅W1が約33mmであるので、画面サイズを8インチとした場合には、左右の領域のそれぞれの幅寸法は約53mm(=33+20)となる。この領域に単品の入球口(図示略:例えば幅寸法が約20mmの小型のもの)を配置した場合には入球口(図示略)の両側に約16.5mm(=(53−20)/2)の余地を確保できるが、遊技球の直径が11mmであるため、入球口から逸れた遊技球は左右に2.75mm(=(16.5−11)/2)ずつしか経路変更できない。このため、入球口から逸れた遊技球はほぼ直下のみにしか流下できず、遊技球の挙動に十分な変化を与えて趣向性を高めることは難しい。さらに、入球口の総数は遊技規則で規定されており規定数以上の総入球□を保たなければならないため、可変表示装置5の大型化に伴って入球口の数を安易に減らすことはできない。したがって、入球口の総数を減らすことなく可変表示装置5を現状よりも大型化するためには、入球口の配置の問題を解決することが不可欠である。そのため、センター役物左右球通過領域Jには入球口を設置せず、入球口群Nを前述の通りの領域に集約して配置しているのである。また、現在の遊技規則によれば、総入球口数(総入賞口数)は、可動式役物が動作しない通常の遊技状態において5個以上となるよう規定されており、始動口の数はその三分の一(小数点以下切り捨て)以上でなければならない。本実施形態は総入球口数(総入賞口数)が5個、始動口が1個でありこの規則を満足している。総入球口数(総入賞口数)がそれより多くなると、入球口の配置の変更等の変更が適宜必要となることがある。
【0026】
可変表示装置5と、その周辺の遊技領域4との寸法面の関係を図3を参照して説明する。可変表示装置5の頂点から遊技領域4の頂点までの垂直距離H2が67mm、可変表示装置5の頂点から頂点中央釘までの垂直距離H3が34mm、センター役物6の高さH4が221mmに設定されている。また、誘導樋球受口領域幅W2が90mm、センター役物6上部の上部領域における左右端部頂点釘間の水平距離W3が151mm、導入口77a,77b(図7参照)のそれぞれの幅W5が14mm、導入口77a,77b(図7参照)上部釘の左右の水平距離W6が59mm、センター役物6の横幅W7が309mm、センター役物左右球通過領域幅W1の若干上部の領域の横幅は、左側幅W8が33mm、右側幅W9が32mmに設定されている。風車96(図2参照)が配置された左右の領域の横幅は左側幅W10が47mm、右側幅W11が46mmに設定されている。始動入球口7の拡大時最大横幅W12が49mm、通常時横幅W13が13mmに設定されている。さらに、第1レール部材3aの最下点を通過する水平線Sから、センター役物6の最上部、液晶表示盤5aの中央横線、始動入球口頂点、センター役物6最下点を通過する水平線、アタッカー8の中心高さを示す水平線、入球口12の最上点、入球口11の最上点までの垂直距離H5,H6,H7,H8,H9,H10,H11が、それぞれ、329mm,201mm,93mm,108mm,48mm,67mm,91mmに設定されている。遊技領域4の最大横幅W14が394mmに設定されている。2点鎖線で示す10インチ液晶表示盤5aの画面は高さH15が147mm、幅W15が207mm、8インチ液晶表示盤5aの画面は高さH16が117mm、W16が166mmに設定されている。
【0027】
図4は遊技領域4の投影面を斜線で示す。図中のT1は、遊技領域4の中心縦線であり、T2は役物配置の中心縦線である。両中心線は一致しておらず、T2はT1に対して右側に偏倚するとともに、オフセット量は4mmに設定されている。
【0028】
図5の斜線は可変表示装置5の投影面を斜線で示す。この投影面中の2つの2点鎖線枠(横長四角形)は、8インチ及び10インチの液晶表示盤5aの輪郭を示している。また、8インチの液晶表示盤5aに適合するセンター役物6は2点鎖線の曲線で示している。入球口群Nを配置できる領域の高さMの取り得る範囲は、図5の場合、10インチの液晶表示盤5a単体の場合、遊技領域の高さL(図3参照)の概ね25%ないし60%、8インチの液晶表示盤5aとそのセンター役物6の場合、概ね25%ないし55%、10インチの液晶表示盤5aとそのセンター役物6の場合、概ね25%ないし35%である。また、10インチの液晶表示盤5a単体の場合、センター役物左右球通過領域幅W1の遊技領域の最大横幅W14(図3参照)に対する割合の取り得る範囲は、概ね0〜25%であり、8インチの液晶表示盤5aとそのセンター役物6の場合、概ね0%ないし15%、10インチの液晶表示盤5aとそのセンター役物6の場合、概ね0%ないし10%である。なお、上記において、0%というのは、液晶表示盤5aを片側に偏倚させた場合(の狭い側)或いはセンター役物6を左右領域一杯まで拡張した場合である。
【0029】
センター役物6を図6〜図8を参照して説明する。このセンター役物6は、図6に示す通り、液晶表示盤5aを可視可能にする大開口部60を有する略四角型の遊技球が入ることができる程度の幅を備えた枠形状に形成され、取付基板60aを備えたものである。この取付基板60aの裏面に液晶表示盤5aがねじ等で着脱可能に取付けできるようにされている。また、センター役物6の最上面には誘導樋球受口領域K(図7及び図8参照)が形成され、それは誘導樋球受口領域幅W2に対応する長さの部分から構成されたものである。センター役物6の上部には、第1の球受口としての一対のワ−プ樋入口61a,61bが左右に間隔を置いて配置され、ワ−プ樋入口61a,61bと連通する一対のワ−プ樋62a,62bがセンター役物6の内部にL字形状に屈曲して水平に外側に延び、さらに逆L字形状に屈曲し垂直下方に延び、大開口部60に面した内側壁60c(図8参照)の下部の両端部に設けた一対のワ−プ樋出口63a,63bに各々連通している。つまり、ワープ樋62a,62bは取付基板60aの背面側において、大開口部60の周縁に沿って延びてワープ樋出口63a,63bに達している(図9(b)参照)。ワ−プ樋62a,62bの左右の中間部の外側部分に隣接して、第2の球受口としての始動通過口64a,64bが形成され(図7参照)、始動通過口64a,64b内には通過センサ65a,65bが設置されて、遊技球Cの通過を検知できるようにされ、その通過した遊技球Cは始動通過口64a,64bと連通する通過樋66a,66bから落下できるようにされている(図6参照)。センター役物6の左右前面の最下部両端部には、中央に球を誘導するためのR(アール)をなすカーブ面を備えた球誘導部67a,67bが左右対称に突設されている(図7参照)。大開口部60の内側底面には、ワ−プ樋出口63a,63bから排出される遊技球Bを受けるための球遊動部としてのステージ68が設けられている。本実施形態では、図9に示す通り、ステージ68の前後方向の幅Aは概ね20mmに設定されている。なお、ステージ68の前後方向の幅は概ね20mmないし100mm以上確保できる。集合盤が省略されるとともに入球口群Nが遊技盤2の下方に配置されており、遊技盤2の背面側における設計の制限が少ないためである。
【0030】
また、遊技球Bをステージ68の中央から遊技球を流下させる球誘導溝69が形成されている。なお、ステージ68の高さ、長さ、位置等も図示のものに限定されるわけではなく、様々な改変を施すことができる。遊技球Bは球誘導溝69に進路を制約されて落下するが、球誘導溝69から落下した場合には下方の始動入球口7に入球し易くなるように球誘導溝69は段部及び傾斜を備えている。これにより、遊技者は常にステージ68上の遊技球Bが始動入球口7に入球する期待感が持て、常時、スリルに富んだ遊技を楽しむことができるのである。尚、本実施形態においては、球誘導溝69は1つであるが、数に限定はないし、また、形状も遊技球を誘導するものであれば制限はない。さらに大開口部60の上部の中央部にはデジタル表示器70が設置されるとともに、その下側近辺には4個の保留ランプ71a〜71dが設置されている。
【0031】
ワ−プ樋入口61a,61bに入球した遊技球Bはワ−プ樋62a,62bを通過してワ−プ樋出口63a,63bから排出され、ステージ68へ流れ出る。大部分の遊技球Bは、球誘導溝69を通過してセンター役物6の外に排出され、始動入球口7、入球口9〜12の在る領域へ落下する(図2参照)。一方、始動通過口64a,64bに入球した遊技球Cは、通過センサ65a,65bで検知され、通過樋66a,66bを通過して下方の遊技領域4に落下する(図2参照)。本実施形態においては、遊技球Cが通過センサ65a,65bに検知されるとデジタル表示器70(普通図柄を表示することから普通図柄表示装置とも呼ばれることもある)の数字が可変表示され、停止した数字が予め定められた数字(例えば7)であると、始動入球口7の羽根部材を所定時間(例えば0.5秒)開放するように構成されている。
【0032】
さらに、センター役物6は、図6に示す通り、左右対称の形状とし遊技盤2から前方に突出するカバー部材兼用装飾部材である一体成形された突出部72を備えている。この突出部72は、左突出部72a、中央突出部72b、右突出部72cを備えている。左突出部72a及び右突出部72cの表面には波形の装飾が施され、上面には、左突出部72aには左下がり、右突出部72cには右下がりにカーブし、1個程度の遊技球が通過できる程度の狭い所定幅に形成された細長の球誘導面73a、73bがそれぞれ設けられている(図7参照)。左突出部72a及び右突出部72cの下側部の内部には、前述の始動通過口64a,64b、通過センサ65a,65b、通過樋66a,66bが設けられている(図6参照)。また、中央突出部72bは、中央に上方に凸な円弧状に成形された仕切部74を備え、その仕切部74両側には前述の2つのワープ樋入口61a,61bを備え、これらが隔てられている。仕切部74は遊技球をワープ樋入口61a,61bに案内するものである。ワープ樋入口61a,61bの外側端部には、内側へ低く傾いた、小さな傾斜面61c,61d(図7参照)が形成されて、ワープ樋62a,62bへの案内を円滑にしている。誘導樋球受口領域幅W2は、2つのワープ樋入口61a,61bの開口幅と仕切部74の幅を足し合わせた寸法を表す。実施形態では平面から見たワープ樋入口61a,61bの各開口幅が22mm、仕切部74の幅が46mmであり、誘導樋球受口領域幅W2は90mmに設定されている。なお、本実施形態のように2つのワープ樋入口61a,61bを設ける場合、誘導樋球受口領域W2の最小寸法は、24mmとなると考えられる。この寸法値はワープ樋入口61a,61bの開口幅を各々11mm(合計22mm)とし、仕切部74の幅を2mmとし、これらを合計することにより得られる。一般には、遊技球が11mmの直径に正負の公差(例えば0.05mm)をもって製造されるため、ワープ樋入口61a,61bの開口幅は正の公差を考慮して11mmよりも若干大きく設定される。また、上述の仕切部74の幅の2mmは、両ワープ樋入口61a,61bを一枚の樹脂製板により仕切る場合に、樹脂成型を良好に行うために必要とされる最小の板厚である。
【0033】
なお、図6〜図8に示すセンター役物6は、あくまで好適な一例を示すものであって、結果として遊技球がセンター役物6に入って始動入球口7に入球する可能性が高まることができるような範囲で適宜変更が可能である。例えば、変形例として、2つのワープ樋入口61a,61bを1つの入口にまとめても良いし、3個以上設けても良い。また、それらの位置を左右に変移させる等、適宜変更が可能である。
【0034】
案内部75を図7及び図8を参照して説明する。この案内部75は複数の障害釘から構成されたものである。案内部75の中央部分は、山形に配置された3つの釘群からなる流出規制部76からなり、この流出規制部76が誘導樋球受口領域Kの上部を囲うように配置され三角形状のスペースを形成しており、また流出規制部76には、誘導樋球受口領域Kに遊技球を導入する導入口77a,77b(釘の隙間)がそれぞれ形成されている。遊技球がセンター役物左右球通過領域幅W1へ流下することを案内部75が妨げ、ワープ樋入口61a,61bへ導入される確率を高めることで遊技の興趣を確保することができる。また、流出規制部76の両側にも障害釘が左右対称に傾斜して配列されて遊技球を中央に寄せるために配置されており、球誘導面73a,73bへ遊技球を円滑に誘導することとする。これら球誘導面73a,73bの働きにより、遊技球はここを滑落して、始動通過口64a,64b付近の障害釘に反射されて始動通過口64a,64bに入球する確率が高まることがある。
【0035】
誘導樋球受口領域Kの作用を図7及び図8を参照して説明する。上述の導入口77a,77bを通って、一旦、誘導樋球受口領域Kに達した遊技球は、この領域外に流出しにくいという効果がある。ところで、従来は、遊技球発射装置(図示略)発射力のバラツキの問題に加えて、可変表示装置5の大型化に伴い、始動入球口7への入球が困難になることや、遊技が単調になることの問題が生じている。つまり、過度に多くの遊技球が可変表示装置5を避けて遊技領域4の左右両側を流下すると、遊技球が始動入球口7から遠く離れ、始動入球口7に入球し難くなる。また、遊技球が始動入球口7に集まり易くなるよう障害釘を配設することも可能であるが、遊技球を可変表示装置5の左右から始動入球ロ7へ向けて横断させることになるため、遊技球の挙動が単調で不自然になり易い。したがって、こうした不都合を解消すべく、より多くの遊技球を可変表示装置5に通して入球口群Nに導くことにより、可変表示装置5にて遊技球の挙動に多様性を持たせることが可能となり、遊技球の挙動が単調になることを防止できるのである。
【0036】
図16に示す通り、前面枠89は機枠59にヒンジ83,84で枢支され開閉自在とされ、ヒンジ83,84と反対側にあるロック装置85a,85bによりロックされるようになっている。また、図12に示す通り、裏機構盤15は、半透明プラスチック製の成型品からなり、上側のカバー部99と下側のカバー部16とがねじ98で連結されている。また、図12、15に示す通り、裏機構盤15の一側端部が前面枠89(図16参照)にヒンジ86,87で枢支されて開閉自在とされ、ヒンジ86,87と反対側にあるロック装置88a〜88cによりロックできるようになっている。また、遊技盤2は前面枠89の背面に装着され、裏機構盤15が前面枠89にロックされることにより遊技盤2の背面の大部分が裏機構盤15により覆い隠される。図12に示す通り、遊技盤2には始動入球口7〜アウト口13に対応して貫設穴17〜23がそれぞれの位置に穿孔され、カバー部16は始動入球口7、入球口9〜入球口12からなる入球口群Nと対応する位置関係にあり、貫設穴17〜22の背面側に対向している。また、裏機構盤15の中央部には可変表示装置5を収容するための大型の角型の中央開口部48が形成されている。カバー部16は、この中央開口部48の下側に形成されている。さらに、カバー部16は主基板51(図16参照)を収納した基板ケース51a(図16参照)の保持にも利用されている。カバー部16の下方かつセーフ球集合樋29の右方には、傾斜した仕切板14(図10参照、及び図12の実線参照)により仕切られることにより区画されたアウト球流通樋24(図10参照、及び図12の点線参照)が設けられ、そこにアウト口13からのアウト球Eが流下できるように構成されている。
【0037】
ここで図10に示すカバー部16の一変形例である図11に示すカバー部16’を説明する。これは図10のカバー部16の背板部分を着脱部材、例えば、ねじ15aで裏機構盤15のセーフ球集合樋29に脱着可能な構造としたものである(アタッチメント式)。これは、様々な形状の背板パーツ(カバー部16’)を用意しておくことにより、入球口の位置を変えた弾球遊技機の生産にも背板パーツを変えるのみで対応できることを目的としたものである。ここで、脱着部材としては、他に、ボルト・ナット、或いはロック(ワンタッチ式のロックであれば脱着作業が一層容易である)等、種々なる構造が採用できる。また、脱着個所は下方や左右に数箇所が好適であるが、それらは限定されるものではない。なお、図11中の他の部材の番号は図10に準拠している。
【0038】
このカバー部16は、可変表示装置5の裏側部を突出せしめるため裏機構盤15の中央部付近に設けた中央開口部48のすぐ下側に設けられ、前述の遊技盤2に設けた貫設穴17〜貫設穴22を覆うカバーとして形成され、その横断面がU字ないしコ字状で横断面積が比較的広く形成されている。図13に示す通り、カバー部16の内部は空洞になっており、その左側は垂直な仕切板25、下側は棚状の球受部16a(図10参照)、右側は垂直な仕切板26で仕切られることにより区画形成され、上側は開放されているものである。カバー部16の左側には突出部16bが設けられている。さらに、カバー部16の下部にはその横断面がU字ないしコ字状で横断面積が比較的狭く形成されたセ−フ球集合樋29が連通して接続されている。セ−フ球集合樋29はカバー部16と一体に形成されており、セ−フ球集合樋29の底部は左下方に傾斜した仕切板14により構成されている。貫設穴22を通過した遊技球の多くはカバー部16の球受部16aに一旦落下した後、仕切板14を伝って流下し、セーフ球集合樋29に落下する。その他の貫設穴17〜21を通過した遊技球の多くは直接、仕切板14に沿って流れ、セーフ球集合樋29に落下し、入賞球の検出と機外への排出を行う入賞球排出装置46に導かれるようになっている。したがって、矢印で示す通り、セーフ球Dは貫設穴17〜貫設穴22を通過した後、カバー部16をストレートに流下し、その後、仕切板14に当り、そのコースを変え左斜めに変更して流下し、セ−フ球集合樋29に集合せしめられるようになっている。セーフ球Dがセ−フ球集合樋29に入ると、ストレートに流下した後、2度コースを変えて右斜めに変更した後、最後はストレートに流下するようになっている。
【0039】
一方、図12に示す通り、アウト球流通樋24(点線)は裏機構盤15と一体になっており、仕切板14のすぐ下方に設けられ、前述の貫設穴23を覆うカバーとして形成され、アウト球Eが流下できるようにされている(図10参照)。すなわち、アウト球流通樋24はカバー部16やセ−フ球集合樋29と一体に形成されたものであり、またアウト球流通樋24の内部は空洞になっており、その上方は仕切板14、その左側は屈曲した仕切板27、右側は垂直な仕切板28で仕切られることにより区画形成され、下側は開放されているものである。したがって、矢印で示す通り、アウト球Eは貫設穴23を通過した後、アウト球流通樋24を右斜めに流下した後、コースを変えてストレートに流下するようになっている。
【0040】
ここで図12に示す裏機構盤15の一変形例である図14の裏機構盤15’を説明する。これは可変表示装置5の上方の遊技領域4に入球口47を設けて、入球口47に入球した遊技球をセーフ球集合樋29に誘導する屈曲した誘導樋49を延設したものである。この誘導樋49はセーフ球集合樋29と一体でも良いし、セーフ球集合樋29とは別体として着脱自在とした構造でも良い。ここでは誘導樋49は1本に限定されるものではなく、裏機構盤15の機能に弊害とならない範囲で入球口47及びそれに対して延設される樋の数は任意に採択することができる。なお、図14中の他の部材の番号は図12に準拠している。なお、誘導樋49は、カバー部16から延設することもできる。この場合、誘導樋49とカバー部16とが一体であっても良いし、着脱自在であっても良い。
【0041】
図15は裏機構盤15の裏面を示す。ここでは、図10に関連したもの以外の構成、主として賞球の流通に関する構成について説明する。なお、前述したアウト球流通樋24は、図15においては下側に隠れており見えず二層構造となっているのである。まず、裏機構盤15の上端部には島(図示略)の上部に設置された球供給路(図示略)から供給される遊技球を貯流する賞球タンク30が設置されている。その賞球タンク30には中央やや左寄りに遊技球の荷重の有無によって遊技球の有無を検知するタンク球切れ検知スイッチ31が設置されている。賞球タンク30の下部には遊技球が流出可能な球流出口32が設けられている。球流出口32は遊技球を整列させながら流下させるタンクレ−ル33を介して、屈曲樋34に接続されている。屈曲樋34には補給球切れ検知センサ35が設置されている。さらに屈曲樋34が賞球払出装置36に接続されている。賞球払出装置36の後段において、上受け皿90に通じる上皿導入口37、及び下受け皿91に通じる下皿導入口38が互いに隣接して開口している構造である。上受け皿90には上皿賞球G(図13参照)が供給され、上受け皿90が満杯になると後続の賞球が溢流して下皿賞球Fとなり、下受け皿91に振り分けられる。また裏機構盤15の右上部には遊技機枠用接続端子39、電源スイッチ40、電源タ−ミナル41、ヒュ−ズボックス42、球抜きレバ−43が設置されている。また裏機構盤15の左下部には入賞球排出ソレノイド44、前述したセ−フ球集合樋29を流下するセーフ球を検知する入賞球検知スイッチ45が設置されている。セーフ球集合樋29により集められたセーフ球が入賞球排出装置46(セーフ球排出装置)に流下するようになっている。
【0042】
図16は弾球遊技機1の裏面を示すものであり、遊技盤2、可変表示装置5、裏機構盤15、カバー等が装着された状態を示している。ここでは、図2乃至図15で説明した以外の部品について説明する。まず、弾球遊技機1の中央部には可変表示装置5等を保護するための裏蓋50が装着されている。その下方には基板ケース51aが取外し可能に装着されている。その左側には、発射装置制御基板52、タッチ感度調整つまみ53、球飛び強弱調整つまみ54、発射制御集合中継基板55が設置されている。その右側には枠制御基板57、枠状態表示器58が装着されている。なお、その他、機枠59、電源ケ−ブル80、プリペイドカ−ドユニット用電源ケ−ブル81、プリぺイドカードユニット用接続ケーブル82が設けられている。
【0043】
次にセンター役物6の第1の変形例であるセンター役物6’を図17及び図18を参照して説明する。以下の説明では、センター役物6とセンター役物6’の共通する構成は、番号にダッシュを付することとし、主として、異なる構成及び効果を説明する。
【0044】
ステージ68’上の最奥部の領域に一条の球誘導凸部67c’がステージ68’の長手方向に延設されている。これにより、ワープ樋出口63a’,63b’からステージ68’に流れ落ちる遊技球B’が、大開口部60’に設置されるべき液晶表示盤5a’に衝突して損傷させるのを防ぐことができる効果がある。また、遊技球B’をステージ68’の中央に形成されている後述する3個の球誘導溝69a’〜69c’に円滑に導くことができる効果がある。なお、球誘導凸部67c’は一条でも二条以上でも良いし、その高さ、長さ、位置等も図示のものに限定されるわけではなく、様々な改変を施すことができる。
【0045】
つぎにステージ68’には前方に向かって傾斜する傾斜面を備えた3つの球誘導溝69a’〜69c’が横一列に形成され、それらの間に2つの先端に行くほど末広がりに形成された小ステージ68a’,68b’が介在している。遊技球B’は3つの球誘導溝69a’〜69c’に進路を制約されて落下するが、真中の球誘導溝69b’から落下した場合には下方の始動入球口7’に入球し易くなるように構成されている。これにより、遊技者は常にステージ68’上の遊技球B’が始動入賞口7’に入球する期待感が持て、常時スリルに富んだ遊技を楽しむことができるのである。尚、本実施形態においては、球誘導溝69a’〜69c’は3つであるが、数に限定はないし、また、形状も遊技球を誘導するものであれば制限はない。本変形例では、図20(a)に示す通り、ステージ68’の前後方向の幅Aは概ね50mm、球誘導凸部67c’の前後方向の幅Bは概ね5mm、同球誘導凸部67c’の高さCは3mmに設定されている。従って、本変形例では、ステージ68’の前後方向に拡幅されているので、センター役物6’の奥行きを大とすることができる。このため、ステージ68’上において遊技球に前後方向の挙動を許すことができ、遊技球を複雑に遊動させることができる効果がある。
【0046】
次にセンター役物6’の第2の変形例であるセンター役物6”について図19を参照して説明する。この変形例が前述の図18のものとは異なっている点は、第一に、複数の傾斜面を備えた球誘導溝69”が中央にステージ68”の直交方向に横断的に一つ設けられていること、また、第二に、球誘導凸部67”が一本の長尺の凸条67d”と、この凸条67d”と遊技球B”の幅程度の間隔を置いてそれと平行かつ前側に配置され、さらに球誘導溝69”を挟んで左右に分離された二本の短尺の凸条67c”とから構成されることにより、断面凹状の遊技球通路が形成されていることである。このように構成された球誘導凸部67”の作用効果を説明する。ワープ樋出口63a”,63b”から排出されてきた遊技球B”は、球誘導凸部67”により球誘導溝69”に直線的に誘導される。そして、この球誘導溝69”で前面方向に進行方向を変えられて、最終的にはセンター役物6”下方に落下される。したがって、平坦なステージからなり遊技球が滞留し易い従来のものと全く異なり、両側のワープ樋出口63a”,63b”の各々から排出されてきた遊技球B”が衝突する可能性は少なくなり、ステージ68”上の遊技球B”の流れが円滑になるという優れた効果がある。例えば、構造によっては、一方のワープ樋出口63a”,63b”から排出されてきた遊技球B”が勢い余って他方のワープ樋出口側の球誘導凸部67”内に進入し、他方のワープ樋出口63a”,63b”から排出されてきた遊技球B”と衝突する虞もある。しかしながら、それでも遊技球B”は一方の球誘導凸部67”と他方の球誘導凸部67”との間を往復して勢いが弱まる。そして、最終的には球誘導溝69”を経てセンター役物6”下方に落下される。したがって、遊技球B”同士の衝突により遊技球B”が球誘導溝69”外に弾かれる可能性は少なくなるという優れた効果がある。なお、この変形例において、球誘導溝69”を複数溝に増設し、これと球誘導凸部67”とを様々に組み合わせれば、前述した効果を得られると共に趣向性を一層向上させることができるという効果がある。また、球誘導凸部67”は必ずしも直線状である必要はなく、カーブさせたり、波のように高低差をつけたりして変化に富んだ興趣を提供することもできる。さらに、球誘導凸部67”によりガイド溝を形成したが、これに代えて、ステージ68”に凹溝を設けて遊技球を案内することも無論可能である。この場合には、ステージ68”には突出する部分はなく外観が向上するととも、凹溝を深くすれば遊技球B”の脱線が確実に防止できる効果がある。なお、図19において、図17及び図18に対応する他の構成要素はダブルダッシュを付し、その説明は適宜省略する。さらに、本変形例では、図20(b)に示す通り、ステージ68”の前後方向の幅Aは概ね50mm、凸条67d”の前後方向の幅Bは概ね5mm、凸条67d”の高さCは概ね3mm、凸条67c”の高さDは概ね3mm、凸条67c”の前後方向の幅Eは概ね2mmに設定されている。
【0047】
以上のように構成された弾球遊技機1によれば、限られた大きさの遊技領域4内で遊技球をより有効に流下させることができ、各種の遊技部材の配置の自由度を低下させることがなく、大型な可変表示装置5の採用により、視認性の向上や、図柄表示と遊技球の遊技態様との組合せによる趣向性の向上などが可能となり、遊技の趣向を高めることができる。また、大型の中央装置により遊技球の流下経路に多様な変化を与えることができる。特に、可変表示装置5は、遊技領域4の表面積の47%程度であるから、可変表示装置5での多彩な遊技を確保し遊技の趣向を高めることができる。入球口群Nの入球口の数が6個あるので、可変表示装置5を大型化しても、遊技に必要な入球口数を確保できる。誘導樋球受口領域Kに受け入れられた遊技球がワープ樋入口61a,61bに導入され、そこからワープ樋62a,62bに導入され、ワープ樋出口63a,63bからステージ68に導かれることから、可変表示装置5にて種々の遊技球の流下態様を設定することができる。誘導樋球受口領域Kの幅寸法が24mm以上に設定されているから、可変表示装置5に導入される遊技球数が過小となることを防止でき、遊技の趣向を高めることができる。また、ステージ68での遊技の趣向を高めることができる。大型の中央装置の左右の領域に遊技球が通過でき、側面からも中央装置に入球できるので、中央装置側面領域における遊技の趣向を高めることができる。通過センサ65a,65bによる遊技球の検知に起因するデジタル表示器70の普通図柄の変動停止等を行うことができ、遊技の趣向を高めることができる。案内部75により可変表示装置5の両側に遊技球が逃げることを防止し、遊技球発射装置の性能のバラツキ或いは遊技者の技量に関わらずに可変表示装置5に入る遊技球数を増加させることができる。案内部75は、流出規制部76を有することにより、誘導樋球受口領域Kに入る遊技球数を増加させることができる。また、可変表示装置5の下方に始動入球口7、入球口9〜12及びアタッカー8が設けられ、これらに入球した遊技球を流下させるカバー部16と、セーフ球集合樋29とが裏機構盤15に取り付けられているので、支障なしに大型の可変表示装置5を搭載でき、かつ遊技の趣向を損なうこともない。さらに、従来と異なり集合盤が無いか或いは大幅に削減できるため、その製造、取付作業を無くすことにより、コスト、スペース上、大変に好都合である。カバー部16とセーフ球集合樋29とが一体成形されたことにより、部品点数を減らすことができ、弾球遊技機の製造工程が簡素化できる。カバー部16が裏機構盤15に着脱自在に設けられたことにより、内部の検査、部品交換等が容易となる。
【0048】
以上、本実施形態を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において本発明の構成を適宜改変できることは当然であり、このような改変も、本発明の技術的範囲に属するものである。例えば、液晶表示盤5aの画面寸法は、8インチないし10インチが好適ではあるが、この範囲に限らず、発明の趣旨からそれ以外の範囲も含まれる場合がある。また、中央装置は可変表示装置5に限られるのではなく、クルーン等の振り分け装置や入賞装置等の役物でも良い。可変表示装置5の形態も様々に変形できる。また、カバー部16、セーフ球集合樋29の形状、構造、他の部材との組み合せ等は、実施形態に限定されることはなく、当業者であれば種々なる態様が挙げられる。裏機構盤15の形状、構造等についても同様である。さらに、センター役物6の始動通過口64a,64bをワープ樋62a,62bに連通させ、始動通過口64a,64bへの入球をステージに導くことも考えられる。
【0049】
さらに、本発明は、いわゆる羽根物、権利物、一般電役等と呼ばれている機種、アレンジボール遊技機、時短機能、確率変動機能をもった機種等の種々の弾球遊技機に適用が可能である。
【0050】
なお、前述の課題に鑑み、以下の発明もなすことができる。すなわち、中央近辺に貫設穴を有する遊技盤と、該遊技盤の前記貫設穴に配設された中央装置と、前記遊技盤正面に設けられた複数の入球口と、前記遊技盤の裏面側に装着され、前記中央装置の裏側部を突出させるための開口部と、前記入球口に入球した遊技球を流下させる樋と、該樋から流下されてきた遊技球を集合させる集合樋とを有する裏機構盤と、を設けたことを特徴とする弾球遊技機が成立する。こうした構成により、集合盤等を無くすか、大幅に削減でき、大型可変表示装置、大型役物等の搭載に際しての不都合を解消できるのである。
【0051】
また、前記の段落番号0050記載の発明の従属発明として、前記入球口が前記中央装置の下方に設けられたことを特徴とする弾球遊技機が成立する。これにより、遊技の趣向を損なうことがなくなる。
【0052】
さらに、段落番号0050記載の発明の従属発明として、中央装置が可変表示装置であること、及び該可変表示装置の少なくとも左右の遊技領域が入球口を設置するのには不適切となる程度の大きさであることを特徴とする弾球遊技機も成立する。ここでいう可変表示装置の大きさとは大きくても、遊技領域に可変表示装置を配置した状態で可変表示装置の上方及び左右に少なくとも遊技球が通過できるスペースが残る大きさであることが好ましい。「少なくとも左右の遊技領域」であるから、左右の遊技領域の他、例えば上部の遊技領域も含まれる場合がある。これにより、遊技領域を最大限に利用した大型の可変表示装置の搭載が実現できるのである。
【0053】
さらにまた段落番号0050記載の発明の従属発明として、前記樋と前記集合樋とが一体的に前記裏機構盤に形成されたことを特徴とする弾球遊技機も成立する。これにより部品点数を減らすことができ、弾球遊技機の製造工程が簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の弾球遊技機の正面図。
【図2】本発明の実施形態の弾球遊技機の遊技盤の正面図。
【図3】同遊技盤の各部の寸法を示す正面図。
【図4】同遊技盤の遊技領域の投影面積を示す正面図。
【図5】同遊技盤の可変表示装置の投影面積を示す正面図。
【図6】同可変表示装置のセンター役物の正面図。
【図7】同可変表示装置のセンター役物及び案内部の斜め上方から見た斜視図。
【図8】同可変表示装置のセンター役物及び案内部の斜め右側から見た斜視図。
【図9】(a)は図8のB−B線断面の部分図、(b)は図8のB’−B’線断面図。
【図10】図2のA−A線断面の部分図。
【図11】図10の変形例の部分図。
【図12】遊技盤が組合わされて取り付けられた裏機構盤の裏面図。
【図13】図12のC−C線断面図。
【図14】図12の裏機構盤の変形例の裏面図。
【図15】裏機構盤における賞球経路を示す説明図。
【図16】本実施形態の弾球遊技機の裏面図。
【図17】本実施形態の第1の変形例のセンター役物の正面図。
【図18】同センター役物の斜視図。
【図19】同センター役物の第2の変形例の斜視図。
【図20】(a)は図18のD−D線断面の部分図、(b)は図19のE−E線断面の部分図。
【図21】参考技術の遊技盤の裏面の斜視図。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
2 遊技盤
4 遊技領域
5 可変表示装置(中央装置)
6,6’,6” センター役物
7,7’ 始動入球口
8 アタッカー
15,15’ 裏機構盤
16,16’ カバー部
24 アウト球流通樋
29 セーフ球集合樋
J センター役物左右球通過領域
K 誘導樋球受口領域
N 入球口群
H1 誘導樋球受口領域高さ
W1 センター役物左右球通過領域幅
W2 誘導樋球受口領域幅
T1 遊技領域中心縦線
T2 役物配置中心縦線
Y1 遊技領域中央横線
Y2 液晶表示盤の中央横線
S 水平線

Claims (2)

  1. 遊技領域区画部材により遊技領域が形成された遊技盤と、該遊技盤の裏側に位置し少なくとも賞球の流通に関する構成を有する裏機構盤とを備えた弾球遊技機において、
    前記遊技盤には、前記遊技領域の略中央部に配置され、その頂点から前記遊技領域の頂点までの垂直距離と、その左右に形成された左右球通過領域幅とにおいて、前記左右球通過領域幅を前記垂直距離よりも小とする外形部分を有し、前記遊技領域の上下方向の二分の一よりも下方の領域に達する中央装置と、該中央装置の上側の前記遊技領域に設けられた案内部と、複数の入球口を含み前記遊技領域の上下方向の二分の一よりも下方の領域に配置され前記中央装置よりも下方に位置する入球口群とが設けられ、
    前記裏機構盤には、前記入球口群の後側に位置したカバー部と、該カバー部に連通して接続され前記入球口に入球し前記遊技盤の裏側に落下したセーフ球を集合させる集合部とが設けられ、
    前記中央装置は、その上部中央から左右周縁に沿って延びて遊技球を所定位置に導く誘導樋と、前記上部中央に形成され該誘導樋に連通するとともに仕切部で隔てられ、該仕切部とともに前記左右球通過領域幅よりも大なる誘導樋球受口領域の幅を形成する一対の球受口と、該一対の球受口から前記誘導樋球受口領域の外側へ向かうにつれて低くなるように湾曲した一対の球誘導面と、前記誘導樋によって導かれた遊技球を一旦遊動させた後に流下させる始動入球口の上方に位置する球遊動部と
    を有し、
    前記案内部は、その内部に、前記誘導樋球受口領域の上部を囲う山形に形成された流出規制部を備えるとともに、該流出規制部において遊技球が通過可能な釘の隙間として形成される一対の導入口を有し、前記誘導樋球受口領域の幅内を流下する遊技球を前記導入口から前記球受口に導入しつつ、前記流出規制部から前記中央装置の左側方及び右側方の前記遊技領域への遊技球の流出を規制し、前記誘導樋球受口領域の幅内の前記遊技領域に発射された遊技球を前記球受口に入球し易くなるよう集め、遊技球が前記球受口へ導入される確率を高めることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記左右球通過領域幅は、前記中央装置の左右に形成された遊技球が流下可能な領域である請求項1に記載の弾球遊技機。
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