JP3700529B2 - シーケンス・コントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シーケンス・コントローラに係り、特に、シーケンシャル・ファンクション・チャート手法を用いたシーケンス・コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
プログラマブル・コントローラ(以下、「PLC」という)の標準プログラミング言語としてシーケンシャル・ファンクション・チャート(以下、「SFC」という)があり、ソフトウェアのモジュール化の容易性やスキャンの実行処理時間が短い等の利点から、従来のラダー式に代って利用されている。SFC式のプログラムでは、あるまとまった動作や処理工程を示すステップと、ステップから次のステップへの遷移条件を示すトラジションとがフローチャート式に結合されている。そして、各ステップには動作プログラムが、各トラジションには遷移条件プログラムが各々割当てられている。ステップには活性と非活性の2つの状態があり、対応する実行プログラムの動作中は活性となり、その後に続くトラジションが満たされると当該ステップは非活性となり、次のステップが活性となる。
【0003】
このようなSFC式プログラムによるPLCにおいては、1本のシーケンス・プログラムに対して複数のSFC式プログラムを実行させることが可能となっており、個々のSFC式プログラムを制御する場合において、SFC式プログラム毎に実行制御専用のリレーを設けたり、パラメータによりSFC式プログラム毎の制御設定を行うこと等によって、各SFC式プログラム毎にプログラムを停止した後にイニシャル・ステップ(先頭ステップ)からの再起動(以下、「リセット起動」という)を実施する技術があった。
【0004】
この技術では、上記のようなリセット起動を実施する場合、実行中のアクション(実際の実行動作)の実行を停止し、保持系アクションを含む全てのアクションの出力をオフして停止するように制御していた。
【0005】
このため、制御対象が連続して自動運転するような設備である場合、各ステップの前後でインターロックを取っており、この設備を途中で停止させる場合、或いは該設備を途中で停止させた後に個別にマニュアル動作(以下、「各個運転」という)させる場合には、自動運転中に制御されているインターロックが保持されている必要がある。
【0006】
しかしながら、例えば、動作の戻し動作等で元の動作状態が保持されている必要があるのに対して、動作途中のバルブの励磁が切れた状態で元の動作状態が保持されていない場合等がある。このため、各個運転後の自動運転の条件が満足していない状況が発生して、設備を必要に応じて動作させることができないような不具合が生じていた。
【0007】
この問題は、SFC手法が主にプラントのような連続運転を行うことが主体の設備に適用されることが多く、各個運転から自動運転への移行を要する設備の要求を満たす必要性が低かったことに起因している。
【0008】
この問題を解消するために適用し得る技術として、従前からの複雑なラダー・シーケンスによって制御論理を組み込んで各個運転から自動運転への移行を実現する技術があった。ここで、複雑なラダー・シーケンスで制御論理を組み込むことによって各個運転から自動運転への移行を実現する場合の一例を図5を参照しつつ説明する。なお、ここでは、ある1つの制御動作分の複雑なラダー・シーケンスの部分について示す。
【0009】
図5に示す例では、アンクランプ保持用セットリレー100を、アンクランプ用指令信号102の保持用に、アンクランプ指令信号保持用制御論理106として組み込んでいる。このように、セットリレー100、アンクランプ保持条件の制御論理104、アンクランプ指令信号保持用制御論理106のような各種制御論理を組み込む工夫を施すことによって、各個運転から自動運転への移行を可能とする方法は考えられるものの、この方法では複数の制御動作分に対して前述のような処置が必要となり、著しく手間がかかるうえ、プログラム量を増加させる、という問題があった。
【0010】
本発明は上記問題を解消するために成されたものであり、設備を必要に応じてSFC式プログラムの途中から動作させることが可能なリセット起動を簡易に実施することができるシーケンス・コントローラを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のシーケンス・コントローラは、シーケンシャル・ファンクション・チャート手法を用いたシーケンス・コントローラであって、プロセスの実行が途中で停止したことを検出する停止検出手段と、前記停止検出手段によって停止が検出されたときに保持系アクションの動作を保持したまま保持系アクション以外のアクションをリセットするリセット手段と、前記プロセスの実行が再開されることを検出する再開検出手段と、前記再開検出手段によって再開が検出されたときにイニシャル・ステップから再度前記プロセスを実行する再実行手段と、を備えている。
【0012】
請求項1記載のシーケンス・コントローラによれば、停止検出手段によってプロセスの実行が途中で停止したことが検出されたときに保持系アクションの動作が保持されたまま保持系アクション以外のアクションがリセット手段によってリセットされる。
【0013】
一方、このシーケンス・コントローラでは、再開検出手段によって上記プロセスの実行が再開されることが検出されたときに再実行手段によってイニシャル・ステップから再度上記プロセスが実行される。このとき、本発明では、上記リセット手段の作用によって、保持系アクションについては動作が保持されているのでインターロックを取ることができ、動作が停止したステップまでは何もせずに、動作が停止したステップの次のステップから制御が開始されることになる。
【0014】
このように、請求項1に記載のシーケンス・コントローラによれば、プロセスの実行が途中で停止したことが検出されたときに保持系アクションの動作を保持したまま保持系アクション以外のアクションをリセットすると共に、当該プロセスの実行が再開されることが検出されたときにイニシャル・ステップから再度当該プロセスを実行しているので、保持系アクションについては動作が保持されてインターロックを取ることができ、設備を必要に応じてSFC式プログラムの途中から動作させることが可能なリセット起動を、複雑な制御論理を組み込む従来の技術に比較して簡易に実施することができる。
【0015】
なお、請求項2記載の発明のように、請求項1記載の発明に対して、前記保持系アクション及び前記保持系アクション以外のアクションの少なくとも一方を指定する指定手段を更に備える形態とすることができる。これによってプログラマは各アクションについて保持系アクションであるか否かを容易に設定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るシーケンス・コントローラの構成について説明する。
【0017】
同図に示すように、本実施の形態に係るシーケンス・コントローラは、PLC10、PLC10に接続される操作盤20を含んで構成される。
【0018】
PLC10は、中央演算装置であるCPU12と、システムプログラム等を記憶したROM14と、ラダー回路で組まれた各種プログラム等を記憶するためのエリアを備えたRAM16と、操作盤20との間でデータの受渡しを行うインタフェース(I/F)18とを主たる構成要素としている。CPU12はROM14、RAM16、及びI/F18と接続されており、これらとの間で各種情報を示す信号等の送受が可能とされている。
【0019】
一方、操作盤20は中央演算装置であるCPU21と、システムプログラム等を記憶したROM22と、各種制御プログラムを記憶したRAM23と、インタフェース(I/F)24を介してCPU21に接続される操作パネル25と、PLC10のI/F18と接続される通信用のインタフェース(I/F)26とを主たる構成要素としている。操作盤20は、概ね筐体形状のもので、操作パネル25を除く上述した回路機器を内蔵している。
【0020】
操作パネル25は、液晶(LCD)表示板DPと、該LCD表示板DPの周囲に配置された各種のハードスイッチ類SWと各種のハードランプ類LPを含んで構成されている。例えば、ハードスイッチ類SWは、動作モードスイッチSW1、運転準備スイッチSW2、起動スイッチSW3、非常停止スイッチSW4等からなり、ハードランプ類LPは電源ランプ、運転中ランプ、システム異常ランプ等からなる。これらハードウェアにより構成されるハードスイッチ類SW及びハードランプ類LPは、システム全体の運転制御のために使用されるものである。
【0021】
なお、本実施の形態においては、操作盤20はPLC10とは別体で構成されているが、この操作盤20の機能をPLC10に持たせることも可能である。
【0022】
本実施の形態では、制御対象とする設備として、例えば周知のマシニングセンタと称される切削工作機械MTについて説明する。
【0023】
マシニングセンタMTは位置決め制御に関する部分については図略の数値制御装置(CNC装置)により互いに直交するX、Y、Zの各制御軸が制御され、この制御プロセスと連携される各種の補助機能がPLC10によりシーケンス制御される。本実施の形態の説明では、数値制御装置が実行する機能については本発明と直接関係しないので、省略している。
【0024】
マシニングセンタMTの場合における前記シーケンス制御の対象としては、例えば、工具主軸の起動停止、この主軸に取り付けられる工具のクランプ・アンクランプ動作、ワークパレットの割出動作、同パレットのクランプ・アンクランプ動作、クーラントや潤滑油等の各種ポンプユニットのオン・オフ制御、エアーブロー開閉弁のオン・オフ制御、更には自動工具交換装置の起動・停止等を含む。
【0025】
更に、これら制御対象の動作確認のための各種リミットスイッチ類及び作業者により操作される切替スイッチや押釦スイッチがマシニングセンタMT本体の各所に配置されている。これらスイッチ類はPLC10への入力信号としてPLC10に接続されている。また、マシニングセンタMTには前記の各種制御対象にオン・オフ命令を与えるための多数の電磁リレーが備えられており、この電磁リレーのオン・オフ動作によって、対応する制御対象である電動機、ソレノイド等の各種アクチュエータが駆動される。
【0026】
本実施の形態に係るPLC10は、ROM14に記憶されたシーケンス制御用のシステムプログラムに従って、RAM16に記憶されたシーケンス制御用の各種プログラムを実行し、制御対象であるマシニングセンタMTの種々の制御対象をシーケンス制御する。斯かるシーケンス制御の一例を簡単に述べると、例えば、主軸工具をクランプする場合、図略の自動工具交換装置が新工具を主軸に挿入したとき、この挿入前進端確認用のリミットスイッチ(前述のリミットスイッチ類のうちの1つ)の動作信号を受けて前述の電磁リレーのうちの1つを付勢する。これにより工具クランプ用の油圧又はエアシリンダの流体回路上の方向切替弁のソレノイドが動作され、シリンダがクランプ動作するように制御される。
【0027】
一方、操作盤20は、ハードスイッチ類SWが操作されるとき、これらスイッチの動作信号をI/F26を介してPLC10に入力し、これによりPLC10にシーケンス動作を実行させることができる。すなわち、運転準備スイッチSW2を押下すると操作盤20及びPLC10に電源が投与され、起動スイッチSW3を押下すると操作盤20及びPLC10が各々のシステムプログラムに従って動作する。次に、動作モードスイッチSW1を「自動」にして実行スイッチを押下すると操作盤20及びPLC10のRAM23、RAM16に記憶されたアプリケーション・プログラムが実行され、PLC10は前述したラダー・プログラムに基づくシーケンス制御動作の実行を開始し、マシニングセンタMTを起動する。この場合、PLC10は、マシニングセンタMTのCNC装置(図略)にNCプログラムの実行命令を与え、これによりマシニングセンタMTがNCプログラムに従って制御される。
【0028】
一方、本実施の形態に係るシーケンス・コントローラでは、SFC式プログラム単位をプロセスとして定義し、複数のプロセスを駆動可能とすると共に、各プロセス毎に制御可能なプロセス制御信号を設け、該プロセス制御信号によって容易に制御論理を作り込めるようにしている。
【0029】
表1には、本発明の発明者らによって定義されたプロセス制御信号の一例が示されている。
【0030】
【表1】
【0031】
表1において、本発明に特に関係するプロセス制御信号はプロセスに対してリセット起動を実現するためのプロセス制御信号JPIであるが、該プロセス制御信号JPIと他の6種類のプロセス制御信号(MOR、STP、RDY、RUN、RES、DGR)のオン/オフを組み合わせることにより、プロセス毎に、より複雑な設備制御が可能となっている。
【0032】
次に、図2、図3及び図4を参照して本実施の形態の作用を説明する。
【0033】
図2に示すように、まず、プログラマが操作盤20の図示しない入力機能を用いて複数のSFC式のプログラムをプロセスPROCとして作成する。ここで、各プロセスPROCにおいて、設備(本実施の形態ではマシニングセンタMT)の工程進捗をフローチャート式にビジュアル化して、実行動作の単位をステップとして表現する。
【0034】
この際、プログラマは実際の実行動作(アクション)を、テーブルTBにおけるアクション・ブロックで「AC080」、「AC081」というように設定し、かつ各アクションに対してラダー・シーケンスで制御論理LGを組み込む。なお、アクションはリレー・アドレスを直接割り付けて制御することも可能である。
【0035】
また、各アクションについては、テーブルTBにおけるアクション・クオリファイアAQによって実行/非実行のタイミングを定義する。本発明に特に関係する、保持系アクションを保持したままでのSFC単位でのイニシャル・ステップからの再起動であるリセット起動を行うためのアクション・クオリファイアAQの定義としては‘S’(SET、セット)を用いる。また、制御を実施する上で必要に応じて保持系アクションの保持状態を解除するためのアクション・クオリファイアAQの定義としては‘R’(RESET、リセット)を用いる。テーブルTBのアクション・クオリファイアAQが本発明の指定手段に相当する。
【0036】
次にプログラマは操作盤20の図示しない入力機能を用いて、図3に示すような自動運転のプロセス_m及び図示しない各個運転用のプロセス_n等のプロセス(以下、「プロセス・ラダー」という)をラダーで作成する。
【0037】
図3に示されるプロセス_mでは、例えば運転準備スイッチSW2が押下されている場合にプロセス制御信号RDY_mがオンとなる。また、動作モードスイッチSW1が「自動」モードに設定されていて「各個」モードでなく、自動運転中であると共に他のプロセスのプロセス制御信号JPIがオンされていない(同図の‘JPI10’に相当)場合にプロセス制御信号RUN_mがオンとなる。更に、何らかの異常等によって自動運転が停止された場合にはJPI_mがオンとなる。
【0038】
以上のようにプログラマによって作成されたプロセスPROCはPLC10のRAM16におけるプロセスプログラムエリア161に、制御論理LGはRAM16におけるアクションプログラムエリア162に、プロセス・ラダーはRAM16におけるプロセスラダーエリア164に、各々転送される。
【0039】
次に、図4を参照して、本実施の形態に係るシーケンス・コントローラの自動運転から各個運転に移行し、その後自動運転に移行する場合の作用を説明する。なお、図4は、図3に示される自動運転のプロセス_mを制御する際にプロセス_mと並行して実行されるプロセス制御プログラムの流れを示すフローチャートであり、該プログラムはPLC10のRAM16におけるプロセス制御プログラムエリア163に予め記憶されている。
【0040】
図4のステップ200では、プロセス制御信号JPI_mがオフであるか否かを判定し、オフでない場合(否定判定の場合)はオンであるものと見なしてステップ202へ移行し、保持系アクション以外のアクションの実行を停止し、出力をオフする。すなわち、プロセス制御信号JPI_mがオンである場合は、マシニングセンタMTの自動運転が何らかの異常等によって停止する場合であり、この場合にはステップ202へ移行して保持系アクション以外のアクションを停止する。ここで、保持系アクション以外のアクションの対象は、アクション・クオリファイアAQとして‘S’(セット)が設定されていないアクション全てである。
【0041】
次のステップ204では保持系アクションを実行し、次のステップ206においてプロセス制御信号JPI_mがオフに移行したか否かを判定し、移行していない場合(否定判定の場合)は上記ステップ204へ戻り、移行した時点(肯定判定された時点)、すなわち自動運転が再開された時点でステップ214へ移行する。この、ステップ204及びステップ206の繰り返し処理によって、プロセス制御信号JPI_mがオフされる(自動運転が再開される)まで、保持系アクションを実行し続けて、この状態を保持させておくことができる。なお、プロセス制御信号JPI_mがオンされてからオフに移行するまでの間、すなわち自動運転が停止されている間は、プロセスラダーエリア164に記憶されている各個運転のプロセス_nが実施されている。
【0042】
ステップ214ではモニタ用実行フラグをクリアし、次のステップ220ではプロセス_mのイニシャル・ステップ(当該プロセスの最初のステップ)を実行し、次のステップ222にてプロセス_mのその他のステップを継続して実行した後に上記ステップ200へ戻って再びプロセス制御信号JPI_mのオン/オフ状態を判定する。
【0043】
以上の処理によって、自動運転が停止した場合においても、保持系アクションは全て保持されており、基本的には全ての条件が満足する(インターロックが取れる)ので、全てのトラジションをクリアして自動運転が停止したステップまでは何もせずに、自動運転が停止したステップの次のステップから制御が開始されることになる。
【0044】
一方、上記ステップ200において、プロセス制御信号JPI_mがオフであると判定された場合(肯定判定された場合)には、すなわち、通常の自動運転を継続する場合にはステップ208へ移行してプロセス制御信号RDY_mがオンであるか否かを判定し、オンである場合(肯定判定の場合)はステップ210へ移行してプロセス制御信号RUN_mがオンであるか否かを判定し、オンである場合(肯定判定の場合)はステップ212へ移行してプロセス制御信号MOR_mがオンであるか否かを判定し、オンである場合(肯定判定の場合)は上述したステップ214へ移行する。
【0045】
一方、上記ステップ212においてプロセス制御信号MOR_mがオンでないと判定された場合(否定判定された場合)にはステップ216へ移行してモニタ実行フラグを自動制御して上述したステップ220へ移行する。また、上記ステップ208及びステップ210において、プロセス制御信号RDY_m又はプロセス制御信号RUN_mがオフであると判定された場合にはステップ218へ移行してプロセス_mを停止した後に上記ステップ200へ戻る。
【0046】
ステップ200の処理が本発明の停止検出手段に、ステップ202の処理が本発明のリセット手段に、ステップ206の処理が本発明の再開検出手段に、ステップ220の処理が本発明の再実行手段に、各々相当する。
【0047】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るシーケンス・コントローラでは、プロセスの実行が途中で停止したことが検出されたときに保持系アクションの動作を保持したまま保持系アクション以外のアクションをリセットすると共に、当該プロセスの実行が再開されることが検出されたときにイニシャル・ステップから再度当該プロセスを実行しているので、保持系アクションについては動作が保持されてインターロックを取ることができ、設備(マシニングセンタ)を必要に応じてSFC式プログラムの途中から動作させることが可能なリセット起動を、複雑な制御論理を組み込む従来の技術に比較して簡易に実施することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、プロセスの実行が途中で停止したことが検出されたときに保持系アクションの動作を保持したまま保持系アクション以外のアクションをリセットすると共に、当該プロセスの実行が再開されることが検出されたときにイニシャル・ステップから再度当該プロセスを実行しているので、保持系アクションについては動作が保持されてインターロックを取ることができ、設備を必要に応じてSFC式プログラムの途中から動作させることが可能なリセット起動を、複雑な制御論理を組み込む従来の技術に比較して簡易に実施することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るシーケンス・コントローラの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態において、プログラマにより作成されるプロセスプログラム、テーブル、制御論理等の説明に供する模式図である。
【図3】自動運転のプロセスの一例を示すシーケンス回路図である。
【図4】図3に示される自動運転のプロセス_mを制御する際にプロセス_mと並行して実行されるプロセス制御プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図5】従来技術の問題点の説明に供するシーケンス回路図である。
【符号の説明】
10 PLC
12 CPU
14 ROM
16 RAM
20 操作盤
21 CPU
22 ROM
23 RAM
25 操作パネル
DP LCD表示板
LP ハードランプ類
MT マシニングセンタ
SW ハードスイッチ類
Claims (2)
- シーケンシャル・ファンクション・チャート手法を用いたシーケンス・コントローラであって、
プロセスの実行が途中で停止したことを検出する停止検出手段と、
前記停止検出手段によって停止が検出されたときに保持系アクションの動作を保持したまま保持系アクション以外のアクションをリセットするリセット手段と、
前記プロセスの実行が再開されることを検出する再開検出手段と、
前記再開検出手段によって再開が検出されたときにイニシャル・ステップから再度前記プロセスを実行する再実行手段と、
を備えたシーケンス・コントローラ。 - 前記保持系アクション及び前記保持系アクション以外のアクションの少なくとも一方を指定する指定手段を更に備えた請求項1記載のシーケンス・コントローラ。
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