JP3700103B2 - 鉄筋コンクリート床版の補強構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既存の鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造に関し、特に、補強のための重量増加が少なく、有効天井高さの減少も少ない鉄筋コンクリート床版の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
咋今の耐震補強は、既存の建物の耐震診断をした上で、現在想定される所定の地震に補強後の建物が遭遇してもこれに耐えられるように補強処置を施している。 対策としては、躯体の柱、壁あるいはスラブに鉄板や炭素繊維を巻回もしくは貼設する補強処理を施したり、杭を一旦切断して建物全体にジャッキ等を用いて持ち上げてから、柱と杭との間に免震装置を挿入する方法や躯体の構面内に補強ブレースを新規に架設する施工法等が主として採用されている。
【0003】
上記のように大がかりでなくとも既存の鉄筋コンクリート建物の床版において、配筋量が少ない、またはコンクリートの強度が小さい等の理由から鉄筋コンクリート建物の床版を補強することが必要になることがある。
このような補強の場合、従来は、コンクリート床版をコンクリートで打ち増したり、梁の補強を行ったりする工法が採用されていた。
【0004】
しかしながら、コンクリート床版の増し打ちでは、構造体の重量が増加して柱の補強が付加的に必要になっていた。又、梁の補強では高所で上向き作業となってしまうことから施工性に難点があるなど解決すべき点が多く見られていた。
特に、フラットスラブ構造では、床版全体が鉛直力と地震時の曲げ応力に抵抗する構造形式のために効果的な補強にはなり得なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、既存の鉄筋コンクリート建物を耐震補強するのに、補強のための重量増加が少なく、有効天井高さの減少も少ない鉄筋コンクリート床版の補強構造の提供を目的にしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、既存の鉄筋コンクリート建物を耐震補強する鉄筋コンクリート床版の補強構造であって、柱に巻回した補強材と、前記柱の下端を抱き込んで配置してあり前記柱と前記補強材とに結合した取付部材と、前記鉄筋コンクリート床版の上に結合してあり前記柱間を渡るように前記取付部材と結合して格子状に設置した鉄骨フレームとを備えたことを特徴とし、補強のための重量増加を少なくし、有効天井高さにおいても減少を少なくしている。
特に、鉄筋コンクリート床版が梁構造を持たないフラットスラブの場合には、より効果を発揮するものである
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によって施工された鉄筋コンクリート床版の斜視図である。
図において、1は既存の柱、2は既存のコンクリート床版であり、3が本発明で採用する鉄骨フレームである。既存の柱1は、鉄板による補強材4を巻回することで補強処理を施している。既存のコンクリート床版2は、梁を持たないフラットスラブとして構成されている。
鉄骨フレーム3は、既存のコンクリート床版2の上に既存の柱1の間を渡るように配置されているので、結果的には図2の平面図に示すとおりの格子状に構成されることになる。
【0008】
図3(a)、(b)は、本発明による鉄筋コンクリート床版の補強状態を示している。
図3(a)は、既存の躯体を断面図で示している。上述のように既存の柱1には、鉄板の補強材4で補強処理を施しており、その下端にはフランジ状の取付部材5が配置されている。
取付部材5は、2つに分割されており、既存の柱1に配置され柱を抱き込んでからボルト・ナット等の結合具6で一体に組み立てられる。
図3(b)に示している鉄骨フレーム3の平面図でも明らかなように、取付部材5は4方にH型鋼の接合端部7を備えており、柱間に亙って既存のコンクリート床版2の上に配置される鉄骨フレーム3と適宜な結合具8で接合されて格子状に組み立てられる。
【0009】
格子状の鉄骨フレーム3は、常時は既存のコンクリート床版2の床荷重を負担しているが、地震時には床版に生じる曲げ応力を負担する必要があるから、鉄骨フレーム3と既存のコンクリート床版2とは、アンカー等のコンクリートに他の部材を取り付けるときに採用する固着具9を用いて所定の間隔で結合してある。
同様に、上記した取付部材5は、鉄骨フレーム3を介して既存のコンクリート床版2の床荷重及び曲げ応力を既存の柱1に伝達する必要があるから、特に図示はしないが、既存の柱1や補強材4と取付部材5とも任意の固定具で確実に結合してある。
【0010】
従って、本発明によれば、コンクリートによる打ち増し補強よりも重量の増加が少ないことは明らかであり、梁を補強するよりも有効天井高さの減少も少なくて済む。これらの効果は、梁としての構造を持たないフラットスラブ構造の場合に特に効力を発揮することになる。
【0011】
又、鉄骨フレームは格子状に組んで構成したから、単独の場合よりも平面的に広がりを持つことになって、荷重や応力に対して格子状の鉄骨フレームが全体として版のように挙動しより大きな補強効果を発揮している。
同補強効果を更に増強させるためには、鉄骨フレーム間に小梁を設置すれば床版にかかる荷重その他の面で有効である。
さらに、鉄骨フレームが既存の柱間に行き渡っているから従来からの耐震補強工法である鉄骨ブレース工法と併用することも可能である。この場合には天井スラブ側にも鉄骨フレームを配設するように構成すれば工場において予め鉄骨フレームと鉄骨ブレースとを一体に加工しておくことも可能になり、工期短縮の面でも効果的である。
【0012】
図4は、既存の鉄筋コンクリート建物がフリーアクセスフロアーを構成していた場合に対応する形態を断面図で示している。
既存の鉄筋コンクリート建物では、フリーアクセスフロアー10が既存のコンクリート床版2の上に立てられた複数の脚部11によって支えられて設置してある。
そこで、鉄骨フレームの成を予めこの脚部11の高さに合わせておけば、少なくとも既存の柱間に配置する必要のあったフリーアクセスフロアー用の脚部11が省略されることになる。この手段は補強に小梁の設置を考慮した場合には更に効力を発揮するものであるから、検討に値する形態である。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、既存の鉄筋コンクリート建物を耐震補強する鉄筋コンクリート床版の補強構造であって、柱に巻回した補強材と、前記柱の下端を抱き込んで配置してあり前記柱と前記補強材とに結合した取付部材と、前記鉄筋コンクリート床版の上に結合してあり前記柱間を渡るように前記取付部材と結合して格子状に設置した鉄骨フレームとを備えた鉄筋コンクリート床版の補強構造であるから、補強のための重量増加を少なくし、有効天井高さにおいても減少を少なくすることが達成され、乾式工法であるから工期及びコスト面での削減効果が大きくなる。
特に、梁構造を持たないフラットスラブ構造の場合にはより効果を発揮するものである。
又、鉄骨フレームは格子状に組んで構成したから、単独の場合よりも平面的に広がりを持つことになり、荷重や応力に対して格子状の鉄骨フレームが全体として版のように挙動しより大きな補強効果を発揮できる。
さらに、鉄筋コンクリート床版がフリーアクセスフロアーの場合には、鉄骨フレームをその支持体として兼用することでコスト削減が可能になる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって施工された鉄筋コンクリート床版の斜視図
【図2】鉄骨フレームの平面図
【図3】鉄筋コンクリート床版の平面及び断面図
【図4】フリーアクセスフロアーにおける鉄骨フレームの断面図
【符号の説明】
1 既存の柱
2 既存のコンクリート床版
3 鉄骨フレーム
4 補強材
5 取付部材
6 結合具
7 接合端部
8 結合具
9 固着具
10 フリーアクセスフロアー
11 脚部

Claims (2)

  1. 既存の鉄筋コンクリート建物を耐震補強する鉄筋コンクリート床版の補強構造であって、
    柱に巻回した補強材と、
    前記柱の下端を抱き込んで配置してあり前記柱と前記補強材とに結合した取付部材と、
    前記鉄筋コンクリート床版の上に結合してあり前記柱間を渡るように前記取付部材と結合して格子状に設置した鉄骨フレームと
    を備えたことを特徴とする鉄筋コンクリート床版の補強構造
  2. 前記鉄筋コンクリート床版はフラットスラブであることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート床版の補強構造
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