JP3700026B2 - 指紋識別情報端末および指紋識別入力方法ならびに該指紋識別入力方法を記録した記録媒体 - Google Patents

指紋識別情報端末および指紋識別入力方法ならびに該指紋識別入力方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋を利用した指紋識別情報端末技術に関するものであり、さらに詳細には、指紋という年月が経っても変化しない生物学的な特徴を用いて指紋認識と本人認証を行うことによって、十指に割り当てられた指紋を利用して指を触れるだけで容易に電話番号をかけることができたり、文字(数字を含む)、記号、方向などを入力できるとともに、不正使用を防止することができる指紋識別情報端末,指紋識別入力方法、該指紋識別入力方法をプログラムコード化して記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電話機の所有者本人以外の人による不正使用を防ぐためには、本人認証の技術が必要になる。あるいは公衆電話機など複数の人に使用される電話機端末においても、使用者の認証を行うことにより使用者毎に課金をすることができるようになり、テレフォンカードや現金を使わなくても電話をかけることができるようになるため非常に便利である。
【0003】
従来、本人認証の手段としては、使用者を特定するためのユーザ名とパスワードの組み合わせを用いることが普通であった。しかし、本人認証をユーザ名とパスワードに頼ることはセキュリティ上の危険が多い。例えば、パスワードを盗み見られた場合に、他人にその機器を使用されてしまう危険があることが考えられる。またパスワードを忘れた場合、その機器を使用することができなくなり不便である。
【0004】
なお、パスワードをメモなどに記録して保存しておくことが考えられるが、最近の高度化した情報処理社会においては、パスワードを要求されるシステムが増加してきており、それらのパスワードをいちいち記録保存しておくことは、使用者の負担が大きくなるという問題がある。そのため、パスワードを用いることなしに認証を行う技術の開発が要望されている。
【0005】
こうした要望に応えるために、生物的特徴を使って本人認証を行う技術が提案されている。その一つとして指紋認証がある。特開平11−262059号公報には、使用者の指紋データを入力し、予め記憶された指紋データと照合し、不一致だったときは発信不可、一致した場合のみ電話番号の入力を許可し、発信処理を行うことにより、携帯電話機などの端末の不正使用を防ぐ方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特開平11−262059号公報による方法では、使用者の指紋データを入力し、予め記憶された指紋データと照合し、不一致だったときは発信不可であり、一致した場合のみ電話番号の入力を許可し発信処理を行うことにより、電話機端末を使用できることになるが、使用の際、わざわざ電話番号を入力する必要がある。
【0007】
また、特開平5−103068号公報に開示された方法では、個人ごとに登録した電話番号などのデータを読み出して自動ダイヤルすることができる。しかし、この方法によると、指紋認証後に複数個のワンタッチダイヤルボタンのうちの希望の電話番号を登録してあるボタンを選んで押すか、あるいは指紋認証後にワンタッチダイヤルボタンを押して登録されている電話番号の中から希望の番号を選択する選択する必要があり、容易にダイヤルすることができない。
【0008】
また近年、情報端末の小型化が急激に進んでいる。しかし、装置が小さくなれば持ち運びが容易になり、使用者本人に特化した使い方がされるようになるため、不正使用を防ぐための本人認証技術が要求される。上記従来の技術の項で述べたように様々な本人認証方法が提案されているが、本人認証は使用を許可するかしないかを決定するために使われており、本人認証を行った後に、機器の操作を始める必要があるため操作が煩雑であった。また、一度認証されてしまえば、その後は誰が使用してもわからないという、セキュリティ上の問題もある。
【0009】
また、文字,数字,記号等の入力は、通常のコンピュータではキーボードを用いて、通常の携帯電話では10キーボタンを用いて行われるのが普通である。これらの情報端末がさらに小型化されるとこれらのキーやボタン等の入力装置も小型化しなければならない。しかし、指の大きさの制約からボタン等の入力装置の大きさを小さくしていくことには限界がある。
【0010】
本発明の目的は、指紋認証によって不正使用防止を行うと同時に、認証に使った指の種類に応じて異なる電話番号への発信を行うことが可能な指紋識別情報端末および指紋識別入力方法、ならびに該指紋識別入力方法をプログラムコード化して記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の指紋識別情報端末は、指紋検出部により取り込んだ指紋データを指紋データ記録部に記録しておき、使用者の指紋データと照合することにより、登録者の指であるかさらに誰のどの指かを認識認証し、その指に割り当てられた電話番号をダイヤルするか、あるいは複数の指に割り当てられた数字を順次入力し、該複数の指の数字に対応させた電話番号をダイヤルするようにしたことを特徴としている。
【0012】
さらに詳しくは、本発明においては、指紋データを読み取り(指紋読取部103)、読み取った指紋データの特徴を抽出し(指紋特徴抽出部104)、該指紋データおよび該指紋データの特徴を記録し(指紋データ記録部105)、十指の指紋データの各々に一つの電話番号を対応付けて記録しておく(電話番号等記録部109)。
【0013】
そして、指紋読取部で読み取られた新たな指紋データが指紋データ記録手段に記録されている十指の指紋データのうちのどの指紋データに相当しているかを認識するとともに、本人認証を行い(指紋データ比較部108)、本人確認が行われた場合に、電話番号等記録手段を参照して新たな指紋データに対応する電話番号を求め(制御部101)、該求めた電話番号に発呼する(電話機部110)。
【0014】
また、本発明は、十指の指紋データと該指紋データの各々に一つの数字を対応付けて記録し(電話番号等記録部109)、該電話番号等記録部を参照して、順次入力された複数の指紋データに対応する複数の数字を求め、該複数個の数字を電話番号として発呼するようにしたものである。
【0015】
また、本発明は、指紋認証によって不正使用防止を行うと同時に、指紋読取手段にのせる指の持ち主、種類、順番、方向等の特徴を組み合わせることによって、文字(数字を含む)や記号の入力、あるいはマウスのポインタの移動方向、移動スピードを入力し、操作を行うようにしたものである。使用者にとっては認証を行っている意識が少なく操作が容易である。また、いちいち認証を行うことが可能なためにセキュリティ上有利である。さらにボタンの数を少なくできることを特徴としている。
【0016】
さらに、本発明は、上記指紋データ記録手段に記録される指紋データを、認識時に高速に処理できるように指紋データの特徴に従って分類された指紋データとしたことを特徴としている。
【0017】
また、本発明は、上記技術を、音声通話(電話機)または音声通話以外の通信(ファクシミリ装置など)、移動通信(携帯電話機など)、公衆電話、その他情報端末一般に適用したものである。
【0018】
さらに、本発明の記録媒体は、上記各処理をプログラムコード化して記録したCD−ROMやDVDまたはFDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0019】
本発明は、以上の構成により、指紋認証によって不正使用防止を行うと同時に、認証に使った指の種類に応じて異なる電話番号への発信を行うことができ、また文字(数字を含む)や記号の入力、あるいはマウスのポインタの移動方向、移動スピードを入力でき省スペース化が可能な指紋識別情報端末および指紋識別入力方法、ならびに該指紋識別入力方法をプログラムコード化して記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の指紋識別情報端末として指紋電話帳付き電話機を例に用いて説明する。
図1は、本発明に係る指紋識別情報端末の一実施例である電話帳付き電話機の機能ブロック構成図である。
【0021】
図1において、100は本発明に係る指紋電話帳付き電話機のブロック構成図、101は指紋電話帳付き電話機100全体の制御を行う制御部、102はユーザ名、どの手のどの指か、通話相手名、通話相手電話番号、またはパラメータなどを入力するキー操作部、103は指紋データを読み取って入力する指紋読取部、104は読み取られた指紋データの特徴を抽出する指紋特徴抽出部、105は読み取られた指紋データおよび特徴などを記録する指紋データ記録部、106は認証できなかったときにエラーの表示をしたり、認証できたときに通話相手の名前や電話番号などを表示する表示部である。
【0022】
また、107は認証のときに使うパラメータ(認証方法によって使用するパラメータは異なるが、以下では認証用のパラメータの一例として“認証基準類似度”を用いて説明する)を記録するパラメータ記録部、108は読み取られた指紋データとデータベースの指紋データを比較する指紋データ比較部、109は指紋データに割り振られたポインタとそれに対する電話番号や通話通話相手の名前などを記録する電話番号等記録部、110は電話機部、111は指紋電話帳付き電話機100全体に電源電圧を供給する電源部、112は指紋データを特徴別に分類する分類部である。
【0023】
以下、本発明に係る指紋電話帳付き電話機を、図面を用いて詳細に説明する。最初に、登録された電話番号を用いて電話をかける方法(第1の実施例)、次に、数字を入力して電話をかける方法(第2の実施例)を説明する。
【0024】
(第1の実施例)
登録された電話番号を用いて電話をかけるには、使用する前に予め指紋データ、電話番号等を記録しておく必要がある。
まず、指紋データ、電話番号等を登録する方法について説明する。
【0025】
図2は、指紋電話帳付き電話機への登録動作のフローチャートである。
まず、ステップS10において、登録するユーザ名をキー操作部102より入力する。続いて、ステップS20において、何手の何指かという指種類(例えば、右手の人差し指)などの指に関する情報をキー操作部102より入力する。
【0026】
次に、ステップS30において、指紋読取部103に指をのせて指紋データを読み取らせて入力する。ステップS40において、指紋データの入力が正常に行われたかが判断され、正常に入力されないときは(ステップS40:N)、再度ステップS30に戻って指紋データの入力を行う。正常に入力されたときは(ステップS40:Y)、入力された指紋データは指紋特徴抽出部104で様々な特徴が抽出される。
【0027】
例えば、指紋の型、指紋の一部の特徴など、認識時に比較的高速に処理できる特徴によって分類部112によってカテゴリに分けられる。これら抽出された特徴およびカテゴリは、ユーザ名と指種類、指紋データとともに指紋データ記録部105内のデータベースに登録される。これらは、例えば、前述の特開平11−262059号公報などに開示されているように、使用者の指紋データを指紋識別センサにより読み取り、その形状をドットパターンに変換し、データ化して、固定記憶用メモリに記憶させておく方法などによって実現することができる。
【0028】
ステップS50において、入力された指紋データに対応する通話相手の電話番号をキー操作部102から入力する。ステップS60において、入力された指紋データに対応する通話相手の名前などをキー操作部102から入力する。名前の他に住所など様々なデータを登録できるようにすれば、電話をするとき以外にもデータを容易に呼び出せるため住所録などとしても利用でき、本発明の利用範囲が広がって便利である。入力された指紋データに対応する通話相手の電話番号および名前などのデータは電話番号等記録部109に記録される。
【0029】
ステップS70において、登録内容を表示部106に表示し、間違いがないかを確認し、キー操作部102から“OK”を入力すると、登録操作を終わる。なお、本人認証のための基準値(認証基準類似度など)は別途、キー操作部102から入力し、パラメータ記録部107に記録しておく。なお、図2におけるステップS10、ステップS20、ステップS30とステップS40、ステップS50、ステップS60の順序は一例を示したものであり、それらの順序は入れ替えてもよい。
【0030】
次に、本発明に係る指紋電話帳付き電話機の使用手順について説明する。
図3は、指紋電話帳付き電話機の使用手順を説明するためのフローチャートである。
【0031】
同図において、ステップS100において、任意の指を指紋読取部103にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップS200において、指紋認識が行われ、続いて、取りこまれた指紋データと最も類似した指紋データとの類似度が計算される。類似度が高いほど二つの指紋データはよく似ている。最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。
【0032】
計算された類似度とパラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値すなわち認証基準類似度とが比較され、計算された類似度が認証基準類似度を上回るときに本人と確認される。本人と確認された場合は(ステップS200:Y)、ステップS300に進み、本人と確認されない場合は(ステップS200:N)、表示部106でエラーが表示され、再度ステップS100に戻り、電話を使用することはできない。認証基準類似度を高くしておくことにより本人認証をより厳密に行うことができる。
【0033】
本人と確認された場合は(ステップS200:Y)、ステップS300において、認識された指に登録された電話番号を電話番号等記録部109から読み出す。ステップS400において、通話相手の名前や電話番号などを表示部106に表示する。表示部106に表示された内容を確認し、それでよければ、ステップS500において、電話機部110でその電話番号を発呼/接続し、ステップS600において通話し、通話が終了したら、ステップS700において切断する。
以上が、本発明にかかる指紋電話帳付き電話機の使用手順の概略である。
【0034】
次に、図3のステップS200における、指紋読取部103から入力された指紋データが、どのユーザのどの指のデータなのか認識し、指紋データを認証する方法について、さらに詳しく説明する。
【0035】
図4は、指紋電話帳付き電話機における認識認証動作を説明するための詳細なフローチャートである。
指紋データの認識方法のうち、指紋読取部103から入力された指紋データと、指紋データ記録部105内のデータベースにある全ての指紋データとの照合を、該データベースの上から順番に取り出し、パターンが最も類似しているものを選ぶ方法について説明する。
【0036】
図7は、本実施例における指紋データ記録部105内のデータベースにおける指紋データのデータ構造例を示す図である。同図に示すように、指紋データ記録部105には、ユーザごとに、右手および左手それぞれの親指,人差指,中指,薬指,小指の指紋パターン(FP1〜10)とそのカテゴリ(Ci)、対応する数字へのポインタ(PTRn)が格納されている。
【0037】
図4に示すように、まず、ステップS220において、指紋データ記録部105から読み出す指紋データの番号を初期設定し(x=0)、ステップS230でこれを更新し(x=x+1)、ステップS240において、指紋データ記録部105から、x番目の指紋データを読み出し、ステップS250において、指紋読取部103から読み取って入力された指紋データと指紋データ記録部105から読み出した指紋データとを比較し、どの程度類似しているかという尺度、類似度を計算する。
【0038】
類似度を計算する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、特開平5−344217号公報に記載されているような、入力された指紋データと記憶された指紋データを重ね合わせてその類似度を求めるという方法が考えられる。
【0039】
一番目の指紋データ(x=1)であれば(ステップS260:Y)、該計算された類似度を指紋データ比較部108に格納してこれを基準類似度とし(ステップS261)、ステップS230に戻る。
【0040】
次に、指紋データ記録部105から次の指紋データ(x=2)を読み出し(ステップS230,240)、同様に指紋読取部103から読み取って入力された指紋データと指紋データ記録部105から読み出した次の指紋データ(x=2)とを比較し、どの程度類似しているかという尺度、類似度を計算する(ステップS250)。
【0041】
今度は一番目の指紋データではないから(ステップS260:N)、ステップ270に進み、新たに計算した類似度が前記指紋データ比較部に格納されている基準類似度より高いか否かを判定し(ステップS270)、新たに計算した類似度が前記指紋データ比較部108に格納されている基準類似度より高い場合は(ステップS270:Y)、この新たな類似度を指紋データ比較部108に格納し、これを新たな基準類似度とした後(ステップS271)、ステップS280に進む。
【0042】
新たに計算した類似度が前記指紋データ比較部108に格納されている基準類似度より高くない場合は(ステップS270:N)、ステップ280において、それが最後の指紋データであるか否かを判定し、最後の指紋データでなければ(ステップS280:N)、ステップS230に戻って次の指紋データに対して同様の処理を行い、これを指紋データ記録部105にある最後の指紋データまで繰り返す。このようにして、指紋データ記録部105にある全ての指紋データの中で、指紋読取部103から入力された指紋データと最も類似している指紋データを求めることができる。
【0043】
最後の指紋データになったら(ステップS280:Y)、そのときの指紋データ比較部108に格納されている基準類似度がパラメータ記録部107に予め設定されて格納されている本人認証の基準値すなわち認証基準類似度より高いか否かを判定し(ステップS290)、基準類似度が認証基準類似度より高い場合は(ステップS290:Y)、そのとき指紋データ比較部108に格納されている基準類似度が求められた指紋データを認識認証された指紋データとして出力(ステップS295)して図3のステップS300に進み、高くない場合は(ステップS290:N)、その指の指紋では電話を使用することができないため、図3のステップS100に戻って他の指に対して同様の処理を行う。
【0044】
本実施例によれば、電話機端末の使用時に電話帳をいちいち調べる必要もなく、また、従来の携帯電話のように登録されている電話番号を選択する必要もなく、指一本で登録された電話番号にダイヤルすることができるため、サービスの向上につながる。
【0045】
次に、上述した例のように照合する指紋データを指紋データ記録部105のデータベースの上から順番にとるのではなく、あるカテゴリの中だけ探すようにして高速化を可能にした方法について説明する。認識時に比較的高速に処理できる特徴によって分けられたカテゴリ別に認識を行う。そのとき、類似度が高そうなカテゴリから順に認識を行うようにする。これにより、特徴を適切に選ぶことによって高速の認識が可能になる。
【0046】
図8は、指紋データ記録部105内のデータベースに格納される指紋データのデータ構造例を示す図である。同図に示すように、指紋データ記録部105には、カテゴリごとに、ユーザ,手(右手か左手か)、指の種類(親指,人差指,中指,薬指,小指)、指紋パタン(FPj)、対応する数字へのポインタ(PTRm)が格納されている。そして、類似度が高そうなカテゴリから順に認識を行うことによって、認識時間を短縮することができる。
【0047】
また、本発明では認識と認証を行わなければならないことから、認識の結果を待たずに類似度の低いものは棄却することにより、高速に処理する方法が考えられる。図5は、認識の結果を待たずに類似度の低いものを棄却するための前処理を説明するためのフローチャートである。
【0048】
図5のフローチャートにおいて、ステップS202とステップS204は、図4のステップS220とステップS240と同じである。本例では、ステップ206において、指紋データ記録部105から、x番目の指紋データの一部を読み出し、ステップS208において、指紋読取部103から読み取って入力された指紋データの一部と指紋データ記録部105から読み出した指紋データの一部とを比較して類似度を計算する。類似度を計算する方法としては、前述した方法でよい。
【0049】
計算したx番目の指紋データの類似度がパラメータ記録部107に予め設定されて格納されている本人認証の基準値すなわち認証基準類似度より高いか否かを判定し(ステップS210)、高くなければ(ステップS210:N)、ステップS204に戻り、指紋データ記録部105の次の指紋データに対して同様の処理を行う。x番目の指紋データの類似度が認証基準類似度より高ければ(ステップS210Y)、このx番目の指紋データをおおまかな認証結果として指紋データ記録部105に記録する(ステップS212)。
【0050】
これは、指紋データの一部だけを用いておおまかな認証という前処理を行うものであるため、図5のステップS210で用いる認証基準類似度は、図4のステップS290で用いた認証基準類似度とは異なる。このようにして、類似度があまりにも足りない指紋データに対しては、その時点で棄却を行い詳細な認識は行わないようにしている。
【0051】
図5のフローチャートでのおおまかな認証において、棄却されずに残りステップS212で指紋データ記録部105に記録された指紋データについてのみ、図4に示したような詳細な認識および認証を行う。これにより、認識、認証時間が大幅に短縮できる。さらに、前述のカテゴリ別の認識方法を併用することにより、さらに高速に認識と認証を行うことが可能になる。
【0052】
以上の結果、得られた認証済みのデータを用いて、発呼/接続を行う。
図3において、ステップS200からステップS300に送られるのは、認証済みであり、どのユーザのどの指かというデータである。このデータを用いて、ステップS300からステップS500までで発呼/接続を行う。
【0053】
図6は、図3のステップS300からステップS500までの処理の詳細なフローチャートである。
図6のステップS340において、図7あるいは図8のようなデータ構造をしている指紋データ記録部105に記録された指紋データから、前段階で得られたユーザ名、指種類に対応するポインタを取得する。
【0054】
次のステップS380において、電話番号等記録部109に記録されたデータから前記取得したポインタに対応する通話相手の名前(相手先名P1,P2,・・・)、通話相手の電話番号(TEL1,TEL2,・・・)、通話相手の住所などの情報(相手先情報info1,info2,・・・)を取得する。図9は、電話番号等記録部109が格納しているデータ構造の一例を示している。
【0055】
次のステップS440において、電話番号等記録部109から得られた通話相手の電話番号や名前などの情報を表示部106に表示する。
このときに、通話するつもりでなく、登録された通話相手の情報を確認するためだけに用いるときにはステップS480において“発呼/接続しない”とすれば(ステップS480:N)、情報を表示するために使うことができる。ステップS480において“発呼/接続する”とすれば(ステップS480:Y)、または、予め自動的に発呼/接続するように設定しておけば、ステップS500において、得られた電話番号を電話機部110に送り、発呼/接続する。
【0056】
本実施例によれば、指紋のおおまかな認証を前処理として行うことにより、認識、認証にかかる時間が短縮され、さらなるサービスの向上を実現することができる。
【0057】
(第2の実施例)
上述した第1の実施例は、指紋データからポインタを取得し、該ポインタと電話番号を対応させているが、本第2の実施例は、指紋データからポインタにより一つの数字を指定して、複数のポインタにより複数桁の電話番号を指定するようにしたものである。
【0058】
図10および図11は、本実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
次に、指紋データからポインタにより一つの数字を指定して、複数のポインタにより複数桁の電話番号をダイヤルするようにして電話をかける方法について図10および図11を用いて説明する。
【0059】
まず、図10のステップS1000において、数字ダイヤルモードに切り替える。数字ダイヤルモードへの切り替えの方法は、特別に切り替えボタンを用意しておき、この切り替えボタンを押したときに切り替えるようにしてもよい。また、所定時間以上の指の押し付けがあった場合にモードを切り替えるようにしてもよい。
【0060】
以上の手段により、数字ダイヤルモードへの切り替えと、数字ダイヤルモードの解除も行えるようにしておくと、解除した場合には、第1の実施例の機能を実現することができる。
【0061】
図12は、第2の実施例における電話番号等記録部109に格納されているデータ構造図である。同図に示すように、電話番号等記録部109には、各ポインタに一つの数字を対応させたデータが格納されている。複数のポインタを同一の数字に対応させることにより10種以上のポインタを0から9までの10種の数字に対応させる方法も可能であるが(この場合、指紋読み取り操作を他人に見られたとしても電話番号そのものは知られにくいという効果がある)、図12に示すように、10種のポインタと10種の数字を1対1に対応させることにすれば、10種のポインタだけで済ませることができ、使用するメモリ容量を小容量にすることが可能になる。なお、電話番号等記録部109への図12に示す如きデータの登録は、図2のステップS50,S60において、通話相手の電話番号、名前等を入力する代わりに数字一桁を入力することによって行うことができる。
【0062】
図10のステップS1100〜ステップS1700は、第1の実施例のステップS100〜ステップ700(図3)に類似している。
すなわち、ステップS1100において、任意の指を指紋読取部103にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップS1200において、指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。
【0063】
続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に予め登録されている本人認証の基準値を用いて比較する。本人と確認された場合は(ステップS1200:Y)、ステップS1300に進み、本人と確認されない場合は(ステップS1200:N)、例えば、表示部106にエラーを表示し、再度ステップS1000に戻る。この場合は電話を使用することはできない。
【0064】
本人と確認された場合は(ステップS1200:Y)、ステップS1300において、認識された指に対応する数字を図1に示した電話番号等記録部109から読み出す。ステップS1400において、ステップS1300で読み出された数字を表示部106に表示する。入力された数字を確認し(ステップS1442)、正しくなければ(ステップS1442:N)、入力された数字を取り消して(ステップS1446)、ステップS1100に戻る。入力された数字が正しく(ステップS1442:Y)、かつ電話番号に対応する数字の入力が終了していなければ(ステップS1450:N)、ステップS1100に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0065】
電話番号に対応する数字の入力が終了したら(ステップS1450:Y)、それを確認し、それでよければ、ステップS1500において、電話機部110でその電話番号を発呼/接続し、ステップS1600において通話し、通話が終了したら、ステップS1700において切断する。
以上が、本願発明の第2の実施例にかかる指紋電話帳付き電話機の使用手順の概略である。
【0066】
図11は、図10のステップS1300からステップS1500までの処理の詳細なフローチャートであり、第1の実施例のステップS300からステップS500までと類似している。
【0067】
すなわち、図11のステップS1340において、第1の実施例の場合と同様にして指紋データ記録部105に記録されている指紋データから、ユーザ名、指種類に対応するポインタを取得する。次のステップS1380において、図12に示された如き電話番号等記録部109に記録されたデータから前記取得したポインタに対応する一つの数字を取得する。
【0068】
次のステップS1440において、電話番号等記録部109から得られた数字を表示部106に表示する。入力された数字が間違っている場合は(ステップS1442:N)、取り消しボタンを用意しておき、該取り消しボタンを押すことで、入力された数字が正しくないことを装置に伝え、数字を消去し(ステップS1446)、ステップS1100に戻る。
【0069】
入力が終了するまで、以上の処理を繰返す(ステップS1450:N,ステップ1448)。入力の終了は特別に終了ボタンを用意しておき、この終了ボタンを押したときに終了してもよい。また、ある時間以上の指の押し付けがあった場合に終了するようにしてもよい。
【0070】
表示部106に表示された数字を確認し、表示された番号が間違っていれば、ステップS1480において“発呼/接続しない”とすればよい。このとき、ステップS1000に戻る。一方、入力された番号が合っていれば、ステップS1480において“発呼/接続する”とすれば、または、予め自動的に発呼/接続するように設定しておけば、ステップS1500において、得られた電話番号を電話機部に送り、発呼/接続する。
【0071】
なお、上述した指紋を識別してその指紋に対応する相手先に発呼する指紋識別入力方法の各処理ステップを、プログラムコード化してDVD,CD−ROM,またはFDなどの記録媒体に記録して市場に流通させることにより、利用者にとって非常に便利なサービスを提供することができる。
【0072】
次に、本発明の実現例を、図面を用いて説明する。
図13は、有線電話機の実現例であり、普通の有線電話、あるいは公衆電話で実現した形態を示している。同図は、電話機部(送受話器)110の設置部の右に、表示部106、キー操作部102、指紋読取部103を別々に設けた例を示している。
【0073】
図14は、有線電話機の別の実現例であり、表示部106、キー操作部102、および指紋読取部103を一枚のスクリーン上に実現した形態を示している。これにより、指紋読取の他、指を押し付けた点のX-Y座標を読み取れるようにしておけば、同じユーザの同じ指であっても、座標によって、読み出す電話番号を変えることも可能である。
【0074】
この場合、指紋データ記録部105は、例えば、指紋読取部103となるスクリーン上の座標位置を複数に分割(例えば、右上、右下、左上、左下の如く4分割)し、分割された座標位置ごとに別個の電話番号対応付け表を記憶しておくことが考えられる。なお、各分割領域を枠などを表示して区分けしておけば利用者にとって使用しやすいものとなる。
【0075】
なお、本発明の指紋電話帳付き電話機は、必ずしも音声通話用の電話機でなく、例えば、ファクシミリ装置などの通信端末であってもよく、また移動通信に用いられる携帯端末であってもよい。
【0076】
本実施例によれば、指一本に対応するのが電話番号でなく、一桁の数字とすれば、十指の押す順番で、登録されていない電話番号を入力することができ、電話機を構成するときの省スペース化に有利である。
【0077】
次に、携帯形の指紋電話帳付き電話機についての実現例を説明する。
図15は、携帯電話機の実現例であり、図13と同様に、表示部106、キー操作部102、指紋読取部103を別々に設けたものである。図16は、携帯電話機の別の実現例であり、図14と同様に、表示部106、キー操作部102、指紋読取部103を一つのスクリーン上に設けたものである。この構成によれば、指紋読取部103が一つあれば、数字の入力あるいは電話番号の読み出しができることから、携帯電話機の中でも、入力ボタンが配置できないような小さな携帯電話機に用いると有効である。
【0078】
図17は、腕時計形の携帯電話機での実現例であり、図13と同様に、表示部106、キー操作部102、指紋読取部103を別々に設けたものである。図18は、腕時計形の携帯電話機での別の実現例であり、図14と同様に、表示部106、キー操作部102、指紋読取部103を一つのスクリーン上に設けたものである。
【0079】
次に、本発明の別の実施例を説明する。これらの実施例においても指紋識別情報端末として指紋電話帳付き電話機を例にして説明する。
本発明の第3の実施例は、触れた指あるいは方向に対応する文字(数字を含む)、記号を入力する実施例であり、第4の実施例は、触れた指あるいは方向に対応する方向に文字(数字を含む)、記号を検索、決定し入力する実施例であり、第5の実施例は、触れた指あるいは方向に対応させてマウスポインタを操作する実施例である。
【0080】
なお、以下に説明する第3の実施例,第4の実施例,第5の実施例において、特徴抽出方法や指紋認識方法、本人認識方法、図13〜図18に示す如き利用形態などは前述の第1の実施例で説明したのと同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、これらの実施例は指紋入力装置付き電話機以外の一般の情報端末装置全てに適用可能である。
【0081】
(第3の実施例)
本実施例では、指紋入力装置付き電話機における文字(数字を含む)や記号の入力を例にする。指紋入力装置付き電話機を使用する場合、その前に予め指紋データを登録しておく必要がある。
【0082】
まず、指紋データを登録する方法について説明する。
ユーザ名、何手の何指かという指の情報、登録する指の方向の登録を行う。あるいは登録は一方向で行い、データは複数の方向(例えば、上下左右の四方向)、あるいはそれ以上の方向別に、データを作成するようにしてもよい。
【0083】
方向を登録する理由は、同じ指でも、登録装置に登録する指紋パターンは、指を上向きに置いたときと下向きに置いたときなど、方向を変えた場合に異なる文字や記号データとして登録されるようにするためである。ユーザ名を入力すると、ガイダンスが表示され、該ガイダンスに従って両手の指の指紋に対応させて文字(数字を含む)や記号などを登録するようにする。このとき、両手の指の指紋を順番に入力した場合、予め決められた順序で文字(数字を含む)や記号が自動的に登録させるようにしてもよい。
【0084】
図19は、ガイダンスに従って指紋を登録する場合のフローチャートである。以下、図19に沿って指紋登録の手順を説明する。
ステップT10において、ユーザ名をキー操作部102より入力する。
ステップT20において、登録すべき指が表示部106に表示される。
ステップT30において、指紋読取部103に登録する指をのせ、指紋データを指紋読取部103から入力する。
ステップT40において、指紋データの入力が正常に行われたか判断され、正常に行われないときは、ステップT30に戻って再度指紋データの入力を繰り返す。
【0085】
ステップT40で指紋データの入力が正常に行われたときには(ステップT40:Y)、ステップT50において次の指の登録を行なう。ステップT50の手順はステップT20〜ステップT40と同じであり、表示部106に表示される登録すべき指の指紋データの入力を順次行う。
【0086】
次に、ステップT60で最後の指であるか否かを判断し、最後の指でない場合はステップT50に戻る。ステップT50〜ステップT60の処理は、十指全ての登録が終わるまで繰返される。
【0087】
十指全ての登録が終わり(ステップT60:Y)、また全てが正常に行われた場合(ステップT70:Y)、キー操作部102からYESを入力し、登録終了とする。ここで修正したいときにはキー操作部102からNOを入力し、再びステップT10に戻り、最初から登録をし直す。登録が全て終了したら、指紋データは指紋特徴抽出部104により様々な特徴が抽出される。
【0088】
次に、指紋識別情報端末(指紋入力装置付き電話機)の使用手順の概略について説明する。近年電話機でも電子メール機能を持ったものが増加しており、文字入力の必要性は益々高まっている。ここでは、このような指紋入力装置付き電話機に適用した文字入力動作の概略について述べる。
【0089】
両手の指紋データは十指分のデータしか存在しないので、10以上の文字に対応させることが出来ない。そこで、本実施例では、以下のような3種類の方法(a)〜(c)を用いて十指の指紋データと10以上の文字の対応付けを行う。
【0090】
(a)指紋読取部にのせた指の種類とその指が置かれた方向と文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法。
(b)指紋読取部にのせた指の順番と文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法。
(c)二つ以上の指紋読取部を設け、それらの組み合わせと文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法。
【0091】
まず、(a)の「指紋読取部にのせた指の種類と方向と文字とを対応付ける方法」について説明する。この方法を実現する具体的な例としては、例えば、指の種類を「あかさたな・・・」のどれかという行を、指の方向を「あいうえお」どれかという段を表すように対応付ける。すなわち、左手の「小指」,「薬指」,「中指」,「人差し指指」,「親指」を、それぞれ「あ行」,「か行」,「さ行」,「た行」,「な行」に、右手の「親指」,「人差し指」,「中指」,「薬指」,「小指」を、それぞれ「は行」,「ま行」,「や行」,「ら行」,「わ行」に対応させ、指の向き(5段階の角度)を「あ段」,「い段」,「う段」,「え段」,「お段」に対応させておく。これらの対応付けの情報はキー操作部102から登録しておく。
【0092】
このようにして、右手人差し指を右向きにのせると、右手人差し指が「あかさたな・・・」のうち「ま行」を、右向きという方向が「あいうえお」のうち「う段」を表すような組み合わせにして「む」を指定することができる。この方法によると指をのせる回数が一回ですみ、便利である。なお、「ん」は、前記対応付けに使用されていない、例えば「わ行」の「お段」などに対応させればよい。指の種類と方向の対応付けは上記の方法に限らず、任意の文字に当てはめてもよい。特に英文字のときには上記の方法は使えないので、任意に割り当てる。英文字、日本文字、記号などの切り替えはキー操作部102で行う。
【0093】
次に、図20のフローチャートを用いて、(a)の方法を実現する具体的な手順を詳細に説明する。
まず、ステップT100において、指を指紋読取部103にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップT200において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。このとき、指の種類や方向も認識される。
【0094】
続いて、最も類似した指紋データが本人のものがどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値(第1の実施例の説明参照)を用いてステップT300において比較する。
【0095】
上述の指の種類や方向の認識および本人認証は、例えば特開平2−245980号公報に開示されているように、登録すべき指紋の一部を窓を介して露出するように指に貼られたシールと、このシールの窓から露出した指紋を入力する指紋入力手段と、該指紋入力手段から指紋画像を供給され特徴点のパターンや座標を求める特徴点抽出手段と、指紋入力手段から指紋画像が供給され、対応する指紋画像部分の輪郭に基づいて入力指紋画像の所定基準方位からのずれ回転角および所定基準位置からのずれ並進量を算出する回転および並進検出手段と、指紋入力手段を制御して一つの登録指紋に対して複数の指紋入力を行って複数の入力指紋画像を形成する制御手段と、一つの登録指紋に対応する複数の指紋入力画像を該回転角およびずれ並進量に基づいて前記基準方位および基準位置に対応するように回転および並行移動させ、特徴点パターンの一致する度合いが所定閾値以上であるような特徴点の画像を辞書中に登録する対応特徴点検出および画像登録手段とからなる指紋照合装置によって実現可能である(同公報の図7、図8参照)。
【0096】
本人認証により本人と確認されれば(ステップT300:Y)、ステップT400に進み、確認されない場合は(ステップT300:N)、表示部106でエラーが表示された後、ステップT100に戻り、装置を使用することができない。なお、ステップT300の本人確認処理は、必ずしも指紋の読み取り毎に毎回行わずサンプリング的に行ってもよく、極端な場合は、最初の指紋の読み取り時に行い、それで本人確認が行えればその後は行わなくても本人確認の効果はある。
【0097】
ステップT400において、認識された指種類と方向に対応した文字を電話番号等記録部109から読み出す。ステップT500において、指紋データに対応する文字を表示部106に表示する。ステップT600において入力が正しいかどうか判断し、正しくなければ(ステップT600:N)、キー操作部102からNOと入力し、ステップT100に戻って入力をやり直して訂正する。入力が正しければ(ステップT600:Y)、キー操作部102からYESと入力して次の文字の入力に移る。あるいは、キー操作部102からNOと入力しない限り、次の文字の入力に自動的に移るようにすれば、さらに操作が簡単かつ迅速に行える。
【0098】
次に、(b)の「指紋読取部にのせた指の順番と文字とを対応付ける方法」について説明する。この例としては、例えば、一本目の指の指種類を「あかさたな・・・」のどれかという行を、二本目の指の指種類を「あいうえお」のどれかという段を表すように対応付ける。これらの対応付けの情報はキー操作部102から登録しておく。
【0099】
すなわち、一本目に右手人差し指をのせると、右手人差し指が「あかさたな・・・」のうち「ま行」に対応し、二本目に右手中指をのせると「あいうえお」のうち「う段」を表すような組み合わせにして「む」などと決めてもよい。なお、「ん」は、前記対応付けに使用されていない、例えば「わ行」の「お段」などに対応させればよい。指の種類の対応付けは上記の方法に限らず、任意の文字に当てはめてもよい。特に英文字のときには上記の方法は使えないので、任意に割り当てる。英文字、日本文字、記号などの切り替えはキー操作部102で行う。
【0100】
次に、図21のフローチャートを用いて、(b)の方法を実現する具体的手順を説明する。
ステップT110において、一本目の指を指紋読取部103にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップT210において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。
【0101】
続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値を用いてステップT310において比較して確認される。本人と確認されれば(ステップT310:Y)、ステップT410に進み、確認されない場合は(ステップT310:N)、表示部106でエラーが表示され、ステップT110に戻り、装置を使用することができない。
【0102】
ステップT410において、次の任意の指(二本目の指)を指紋読取部103にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップT510において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。指の種類が認識される。続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値を用いてステップT610において比較されて確認される。
【0103】
本人と確認されれば(ステップT610:Y)、ステップT710に進み、確認されない場合は(ステップT610:N)、表示部106でエラーが表示され、ステップT110に戻り、装置を使用することができない。なお、ステップT310,T610の本人確認処理は、必ずしも指紋の読み取り毎に毎回行わずサンプリング的に行ってもよく、極端な場合は、最初の指紋の読み取り時に行い、それで本人確認が行えればその後は行わなくても本人確認の効果はある。
【0104】
ステップT710において、認識された指種類に対応した文字を電話番号等記録部109から読み出す。ステップT810において、指紋データに対応する文字を表示部106に表示する。表示を見て入力が正しいかどうか判断し、正しくなければ、ステップT910でキー操作部102からNOと入力し、ステップT110に戻って入力をやり直して訂正する。入力が正しければ、キー操作部102からYESと入力して次の文字の入力に移る。あるいは、キー操作部102からNOと入力しない限り、次の文字の入力に自動的に移るようにすれば、さらに操作が簡単かつ迅速に行える。
【0105】
次に、(c)の「二つ以上の指紋読取部を設け、それらの組み合わせと文字とを対応付ける方法」について説明する。
例えば、(c)の方法としては、左右に二つの指紋読取部を設け、左側の指紋読取部にのせた両手の十指の指種類を「あかさたな・・・」のどれかという行を、右側の指紋読取部にのせた指の指種類を「あいうえお」のどれかという段を表すように対応付ける。これらの対応付けの情報はキー操作部102から登録しておく。
【0106】
例えば、左側の指紋読取部に左手人差し指をのせると、左手人差し指が「あかさたな・・・」のうち「た行」に対応し、次に右側の指紋読取部に右手中指をのせると「あいうえお」のうち「う段」を表すような組み合わせにして「つ」などと決めてもよい。なお、「ん」は、前記対応付けに使用されていない、例えば「わ行」の「お段」などに対応させればよい。指の種類の対応付けは上記の方法に限らず、任意の文字に当てはめてもよい。特に英文字のときには上記の方法は使えないので、任意に割り当てる。英文字、日本文字、記号などの切り替えはキー操作部102で行う。
【0107】
次に、図22のフローチャートを用いて、(c)方法を実現する具体的手順を説明する。
ステップT120において、左側の指紋読取部103に指をのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対して、ステップT220において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。同様にステップT320において、右側の指紋読取部にのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。
【0108】
取り込まれた指紋データに対して、ステップT420において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値を用いてステップT520において比較され、本人確認がなされる。
【0109】
左右のデータ両方が本人と確認されれば(ステップT520:Y)、ステップT620に進み、確認されない場合は(ステップT520:N)、表示部106でエラーが表示され、ステップT120に戻り、装置を使用することができない。なお、ステップT520の本人確認処理は、必ずしも指紋の読み取り毎に毎回行わずサンプリング的に行ってもよく、極端な場合は、最初の指紋の読み取り時に行い、それで本人確認が行えればその後は行わなくても本人確認の効果はある。
【0110】
ステップT620において、認識された指種類に対応した文字を電話番号等記録部109から読み出す。ステップT720において、指紋データに対応する文字を表示部106に表示する。入力が正しくなければ(ステップT820:N)、ステップT820で、キー操作部102からNOと入力し、ステップT120に戻り入力し直して訂正を行う。入力が正しければ(ステップT820:Y)、キー操作部102からYESと入力して次の文字の入力に移る。あるいは、キー操作部102からNOと入力しない限り、次の文字の入力に自動的に移るようにすれば、さらに操作が簡単かつ迅速に行える。
【0111】
(第4の実施例)
次に、触れた指あるいはその指の方向に対応付けられた方向に予め決められた順序で並んだ文字(数字を含む)や記号を検索、決定し入力する本発明の第4の実施例について説明する。上述した第1〜3の実施例と同様、指紋入力装置付き電話機で文字の入力を例にとって説明する。指紋入力装置付き電話機を使用する前に予め指紋データを登録する必要がある。まず、指紋データを登録する方法について説明する。
【0112】
指紋データの登録方法は、上述した第3の実施例と同様であるので、図19を用いて説明する。第3の実施例では、指紋パターンと文字との対応付けを行ったのに対し、本第4の実施例では、指紋パターンと方向との対応付けを行う。ここでは2つの方向(前進方向か後進方向か)を登録する方法について説明する。ステップS20において、登録すべき指が表示部106に表示されるが、ここで、前進探索指と後進探索指を登録するよう表示される。
【0113】
ここで、前進探索指と後進探索指について説明しておく。前進探索指と後進探索指は異なる指を対応付けてもよく、同じ指で方向を変えたものを対応付けてもよい。例えば一例を示すと、親指(方向は問わない)を前進探索指に、人差し指(方向は問わない)を後進探索指に対応付けるようにしてもよく、上向きにした人差し指を前進探索指に、横向きにした人差し指を後進探索指に対応付けるようにしてもよい。
【0114】
操作例としては、文字や記号のデータは図23に示すように予め決められた所定の順番で並んでいるものとする。前進探索指を指紋読取部103にのせたときには図23に示すデータべースを上から下へ、後進探索指を指紋読取部103にのせたときには図23に示すデータベースを下から上へと逆方向に検索する。入力したい文字が表示されたところで指を離すことによって決定する。
【0115】
図24のフローチャートを用いて、本実施例の具体的手順を説明する。
ステップU100において、指紋読取部103に指をのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対してステップU200において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値を用いてステップU300において比較する。
【0116】
左右のデータ両方が本人と確認されれば(ステップU300:Y)、ステップU400に進み、確認されない場合は(ステップう300:N)、表示部106でエラーが表示され、ステップU100に戻り、装置を使用することができない。なお、ステップU300の本人確認処理は、必ずしも指紋の読み取り毎に毎回行わずサンプリング的に行ってもよく、極端な場合は、最初の指紋の読み取り時に行い、それで本人確認が行えればその後は行わなくても本人確認の効果はある。
【0117】
ステップU400において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを登録されている前進探索指の指紋データと比較する。比較の結果、指紋読取部103にのせた指が前進探索指と確認されれば(ステップU400:Y)、ステップU600に進み、図23に示すデータベースの上から1つめの文字を電話番号等記録部109から読み出し、表示部106に表示する。その文字が入力したい文字でなければ、ステップU800においてキー操作部102からNOと入力してステップU100に戻る。
【0118】
再びステップU600に達すると、図23に示すデータベースの上から2つめの文字を電話番号等記録部109から読み出し、表示部106に表示する。これを繰返し、望みの文字が表示されるまで、ステップU100からステップU800までの手順を繰返す。望みの文字が表示されたときに、ステップU800において、キー操作部102からYESと入力して入力する文字を決定する。
【0119】
一方、ステップU400において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを登録されている後進探索指の指紋データと比較する。比較の結果、指紋読取部103にのせた指が後進探索指と確認されれば、ステップU700に進み、図23のデータベースを下から上へ順に検索するようにする。このときの詳細な動作は図23に示すデータベースの検索順序が逆になる以外はステップU600で説明した場合と同様である。また、前進探索指と後進探索指をまぜて使うことによって、より容易な検索を行うことができる。
【0120】
また、ステップU800において、キー操作部102から所定時間内にYESと入力しない限り、自動的にステップU100に戻るようにすれば、より操作が簡単化し便利である。この方式では何度も認証を繰り返さなければならないが、指紋読取部103に指がのせられている時間を計測する機構を設ければ、指をのせている時間だけ候補となる文字が次々と表示され、希望の文字が表示されたときに、指を指紋読取部103から離すことによって入力文字を決定するようにすれば、より容易に入力ができる。
【0121】
(第5の実施例)
次に、触れた指あるいは方向に対応させてマウスポインタを操作する本発明の第5の実施例を説明する。ここでマウスポインタとは、携帯電話に使われる十字カーソルなどを含む何らかの方法により方向を指示することにより対応した方向に動くポインタであり、文字位置などを示す機能を有している。上述した第4の実施例と同様に、指紋入力装置付き電話機を例にとって本実施例を説明する。
【0122】
指紋入力装置付き電話機を用いて登録された電話番号に電話をかけるには、使用する前に予め指紋データを登録しておく必要がある。まず、指紋データを登録する方法について説明する。
【0123】
本実施例では、指紋パターンとマウスポインタの移動方向との対応付けを行う。ここでは4つの移動方向を登録する方法について説明する。図19のステップT20においては登録すべき指が表示部106に表示されるが、本実施例では、上方移動指、下方移動指、左方移動指、右方移動指を登録するよう表示される。上方移動指、下方移動指、左方移動指、右方移動指は異なる指をそれぞれに対応させるようにしても、同じ指で方向を変えたものを対応させるようにしてもよい。
【0124】
例えば、右手人差し指を上方移動指に、右手中指を下方移動指に、右手薬指を左方移動指に、右手小指を右方移動指に対応させたり、右手人差し指を、上向きにのせた状態を上方移動指に、下向きにのせた状態を下方移動指に、左向きにのせた状態を左方移動指に、右向きにのせた状態を右方移動指に対応させたりすることができる。
【0125】
また、マウスポインタの移動スピードを低速、中速、高速などと複数の段階決めておき、上方高速移動指、下方低速移動指などとさらに詳細な設定で登録を行うようにしてもよい。例えば、人差し指で移動方向を入力するときは低速移動、中指で移動方向を入力するときは高速移動といった使い方もできる。
【0126】
次に、図25のフローチャートを用いて、本実施例の具体的な手順を説明する。
ステップV100において、指紋読取部103に指をのせると、のせた指の指紋データが取り込まれる。取り込まれた指紋データに対してステップV200において指紋認識が行われ、最も類似した指紋データが指紋データ記録部105から選択される。続いて、最も類似した指紋データが本人のものかどうか、パラメータ記録部107に登録された本人認証の基準値を用いてステップV300において比較する。
【0127】
左右のデータ両方が本人と確認されれば(ステップV300:Y)、ステップV400に進み、確認されない場合は(ステップV300:N)、表示部106でエラーが表示され、ステップV100に戻り、装置を使用することができない。なお、ステップV300の本人確認処理は、必ずしも指紋の読み取り毎に毎回行わずサンプリング的に行ってもよく、極端な場合は、最初の指紋の読み取り時に行い、それで本人確認が行えればその後は行わなくても本人確認の効果はある。
【0128】
ステップV400において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを上方移動指のデータと比較する。指紋読取部103にのせた指が上方移動指と確認されれば(ステップV400:Y)、ステップV500に進み、マウスポインタが上方に移動する。
【0129】
ステップV400で、指紋読取部103にのせた指が上方移動指と確認されなければ(ステップV400:N)、ステップV600に進む。ステップV600において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを下方移動指のデータと比較する。指紋読取部103にのせた指が下方移動指と確認されれば(ステップV600:Y)、ステップV700に進み、マウスポインタが下方に移動する。ステップV600で、指紋読取部103にのせた指が下方移動指と確認されなければ(ステップV600:N)、ステップV800に進む。
【0130】
ステップV800において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを左方移動指のデータと比較する。指紋読取部103にのせた指が左方移動指と確認されれば(ステップV800:Y)、ステップV900に進み、マウスポインタが左方に移動する。ステップV800で、指紋読取部103にのせた指が左方移動指と確認されなければ(ステップV800:N)、ステップV1000に進む。
【0131】
ステップV1000において、指紋読取部103にのせた指の指紋データを右方移動指のデータと比較する。指紋読取部103にのせた指が右方移動指と確認されれば(ステップV1000:Y)、ステップV1100に進み、マウスポインタが右方に移動する。ステップV1000で、指紋読取部103にのせた指が右方移動指と確認されなければ(ステップV1000:N)、ステップV100に戻る。
【0132】
この例では、「上方」,「下方」,「左方」,「右方」の4方向に対応する指紋データを登録したが、8方向やそれ以上のデータを登録すれば、より容易にマウスポインタをあらゆる方向に自由に動かすことができる。
【0133】
このように、本実施例は、候補数が制限された操作方向(例えば、上方,下方,右方,左方など)や操作速度(例えば、低速,中速,高速など)と、指とその方向の組の対応関係を予め登録しておき、指紋読取部103に置かれた指とその方向に対応付けて登録してある移動方向および移動速度によってマウスポインタを移動させることが可能である。
【0134】
また、指紋読取部103に指がのせられている時間を計測する機構を設ければ、指をのせている時間だけマウスポインタを自動的に移動させるようにすることができ、よりマウスポインタの操作が容易になる。文字を二次元状に配列表示し、マウスポインタを動かし、希望の文字が表示されている位置にきた場合に、指を指紋読取部103から離す、あるいはキー操作部102から決定を入力するようにすれば、第4の実施例と同様に文字や記号などの入力も可能である。
【0135】
以上、指の指紋を用いて電話番号や、文字(数字を含む)、記号などの入力について説明し、また指紋の特徴点に基づいて本人確認をする例を説明したが、指紋の提示順序を暗証番号と同様に利用することができる。
【0136】
すなわち、上述したように各指とその方向の登録が全て完了した後、指とその方向の組について利用者の提示順序を入力させ、その入力された提示順序を利用者特有の情報(暗証符号)として予め登録しておく。
【0137】
発呼や入力に伴う本人確認において、指とその方向の組について利用者に提示順序の入力を求め、入力された提示順序と前記登録された提示順序を照合し、合致した場合に使用を許可する。この方法によれば、入力される文字列や記号列は本人以外には知らされないため、単独の指とその方向の組を認証することにより、従来の暗証番号を用いた本人確認と同様に安全性が格段に向上することができる。
【0138】
【発明の効果】
本発明によれば、指紋認証によって不正使用防止を行うと同時に、認証に使った指の種類に応じて異なる電話番号への発信を行うことが可能なるため、電話機端末の使用時に電話帳をいちいち調べる必要もなく、また、従来の携帯電話のように登録されている電話番号を選択する必要もなく、指一本で登録された電話番号にダイヤルすることができるため、サービスの向上につながる。
【0139】
また、本発明によれば、指紋のおおまかな認証を前処理として行うことにより、認識、認証にかかる時間が短縮され、さらなるサービスの向上を実現することができる。
【0140】
さらに、本発明によれば、指一本に対応するのが電話番号でなく、一桁の数字とすることにより、十指の押す順番で、登録されていない電話番号を入力することができ、電話機を構成するときの省スペース化に有利であり、特に、携帯電話などの携帯情報端末を実現する場合に効果が大きい。
【0141】
さらに、本発明によれば、指紋読取部にのせた指あるいはその方向に対応する文字(数字を含む)や記号などを入力したり、マウスポインタの移動方向や移動速度を入力したりすることができ、省スペース化された指紋識別情報端末を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の指紋電話帳付き電話機(指紋識別情報端末)のブロック構成図である。
【図2】本発明の指紋電話帳付き電話機への登録動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の指紋電話帳付き電話機の使用手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の指紋電話帳付き電話機における指紋認証認識動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の指紋電話帳付き電話機における指紋認証認識の前処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図3のステップS300からステップS500までの処理の詳細なフローチャートである。
【図7】本発明の指紋電話帳付き電話機における指紋データのデータ構造図である(その1)。
【図8】本発明の指紋電話帳付き電話機における指紋データのデータ構造図である(その2)。
【図9】本発明の指紋電話帳付き電話機における電話番号などのデータのデータ構造図である。
【図10】本発明の指紋電話帳付き電話機の認識認証動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10のステップS1300からステップS1500までの処理の詳細なフローチャートである。
【図12】本発明の指紋電話帳付き電話機における数字データのデータ構造図である。
【図13】本発明の指紋電話帳付き電話機の有線電話機形態での実現例である(その1)。
【図14】本発明の指紋電話帳付き電話機の有線電話機形態での実現例である(その2)。
【図15】本発明の指紋電話帳付き電話機の携帯電話機形態での実現例である(その1)。
【図16】本発明の指紋電話帳付き電話機の携帯電話機形態での実現例である(その2)。
【図17】本発明の指紋電話帳付き電話機の腕時計形の携帯電話機形態での実現例である(その1)。
【図18】本発明の指紋電話帳付き電話機の腕時計形の携帯電話機形態での実現例である(その2)。
【図19】本発明の指紋識別情報端末におけるガイダンスに従って指紋を登録する場合のフローチャートである。
【図20】本発明の指紋識別情報端末において、指紋読取部にのせた指の種類とその指が置かれた方向と文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法を採用した場合における文字(数字を含む)や記号の入力動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の指紋識別情報端末において、指紋読取部にのせた指の順番と文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法を採用した場合における文字(数字を含む)や記号の入力動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】本発明の指紋識別情報端末において、二つ以上の指紋読取部を設け、それらの組み合わせと文字(数字を含む)や記号とを対応付ける方法を採用した場合における文字(数字を含む)や記号の入力動作を説明するためのフローチャートである。
【図23】本発明の指紋識別情報端末で使用される所定の順序で配列された文字を記憶したデータベースの例である。
【図24】本発明の指紋識別情報端末における触れた指あるいは方向に対応した方向に所定の順序で配列された文字を検索する動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】本発明の指紋識別情報端末における触れた指あるいは方向に対応させてマウスポインタを操作する動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
100:指紋電話帳付き電話機(指紋識別情報端末)
101:制御部
102:キー操作部
103:指紋読取部
104:指紋特徴抽出部
105:指紋データ記録部
106:表示部
107:パラメータ記録部
108:指紋データ比較部
109:電話番号等記録部
110:電話機部
111:電源部
112:分類部

Claims (14)

  1. 指紋データを読み取る指紋読取手段と、
    前記指紋読取手段で読み取った指紋データをユーザごとにどの手のどの指の指紋であるかの情報と対応付けて記録する指紋データ記録手段と、
    前記指紋データ記録手段に記録された指紋データの各々に一つの電話番号を対応付けて記録する電話番号等記録手段と、
    前記指紋読取手段で読み取られた新たな指紋データが前記指紋データ記録手段に記録されている指紋データのうちのどの指紋データに相当しているかを認識する指紋認識手段と、
    前記電話番号等記録手段を参照して、前記指紋データ記録手段に記録されている指紋データのうちの前記新たな指紋データに相当する指紋データに対応する電話番号を求める手段と、
    該求めた電話番号に発呼する手段と
    を有することを特徴とする指紋識別情報端末。
  2. 前記新たな指紋データと前記指紋データ記録手段に記録されている前記指紋データとの類似度に基づき、本人認証を行う指紋認証手段をさらに有し、
    前記電話番号を求める手段は、
    前記指紋認証手段により本人確認が行われた場合に、前記対応する電話番号を求めることを特徴とする請求項1に記載された指紋識別情報端末。
  3. 前記指紋読取手段で読み取った指紋データの特徴を抽出する指紋特徴抽出手段をさらに有し、
    前記指紋データ記録手段に記録される指紋データは、認識時に高速に処理できるように前記特徴に従って分類された指紋データである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載された指紋識別情報端末。
  4. 指紋データを読み取る指紋読取手段と、
    前記指紋読取手段で読み取った指紋データの特徴を抽出する指紋特徴抽出手段と、
    前記指紋読取手段で読み取った指紋データを、認識時に高速に処理できるように前記特徴に従って分類して記録する指紋データ記録手段と、
    十指の指紋データの各々に一つの数字を対応付けて記録する電話番号等記録手段と、
    前記指紋読取手段で読み取られた新たな指紋データが前記指紋データ記録手段に記録されている前記十指の指紋データのうちのどの指紋データに相当しているかを認識する指紋認識手段と、
    前記電話番号等記録手段を参照して、前記十指の指紋データのうちの前記新たな指紋データに相当する指紋データに対応する一つの数字を求める手段と、
    前記各手段により複数個の数字を求め、該複数個の数字を電話番号として発呼する手段と
    を有することを特徴とする指紋識別情報端末。
  5. 前記新たな指紋データと前記指紋データ記録手段に記録されている前記指紋データとの類似度に基づき、本人認証を行う指紋認証手段をさらに有し、
    前記数字を求める手段は、
    前記指紋認証手段により本人確認が行われた場合に、前記対応する一つの数字を求めることを特徴とする請求項4に記載された指紋識別情報端末。
  6. 音声通話または音声通話以外の通信に用いられる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載された指紋識別情報端末。
  7. 移動通信に用いられる携帯端末である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載された指紋識別情報端末。
  8. 公衆に用いられる電話端末である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載された指紋識別情報端末。
  9. 指紋データを読み取る指紋読取ステップと、
    前記指紋読取ステップで読み取った指紋データをユーザごとにどの手のどの指の指紋であるかの情報と対応付けて指紋データ記録手段に記録する指紋データ記録ステップと、
    前記指紋データ記録手段に記録された指紋データの各々に一つの電話番号を対応付けて電話番号等記録手段に記録する電話番号等記録ステップと、
    新たに読み取られた指紋データが前記指紋データ記録手段に記録されている指紋データのうちのどの指紋データに相当しているかを認識する指紋認識ステップと、
    前記電話番号等記録手段を参照して、前記指紋データ記録手段に記録されている指紋データのうちの前記新たに読み取られた指紋データに相当する指紋データに対応する電話番号を求めるステップと、
    該求めた電話番号に発呼するステップと
    を有することを特徴とする指紋識別入力方法。
  10. 前記新たに読み取られた指紋データと前記指紋データ記録手段に記録されている前記指紋データとの類似度に基づき、本人認証を行う指紋認証ステップをさらに有し、
    前記電話番号を求めるステップは、
    前記指紋認証ステップにより本人確認が行われた場合に、前記対応する電話番号を求めることを特徴とする請求項9に記載された指紋識別入力方法。
  11. 前記指紋読取ステップで読み取った指紋データの特徴を抽出する指紋特徴抽出ステップをさらに有し、
    前記指紋データ記録ステップで記録された指紋データは、認識時に高速に処理できるように前記特徴に従って分類された指紋データである
    ことを特徴とする請求項9または10に記載された指紋識別入力方法。
  12. 指紋データを読み取る指紋読取ステップと、
    前記指紋読取ステップで読み取った指紋データの特徴を抽出する指紋特徴抽出ステップと、
    前記指紋読取ステップで読み取った指紋データを、認識時に高速に処理できるように前記特徴に従って分類して指紋データ記録手段に記録する指紋データ記録ステップと、
    十指の指紋データの各々に一つの数字を対応付けて電話番号等記録手段に記録する電話番号等記録ステップと、
    新たに読み取られた指紋データが前記指紋データ記録手段に記録されている前記十指の指紋データのうちのどの指紋データに相当しているかを認識する指紋認証ステップと、
    前記電話番号等記録手段を参照して、前記十指の指紋データのうちの前記新たに読み取られた指紋データに相当する指紋データに対応する一つの数字を求めるステップと、
    前記各ステップにより複数個の数字を求め、該複数個の数字を電話番号として発呼するステップと
    を有することを特徴とする指紋識別入力方法。
  13. 前記新たに読み取られた指紋データと前記指紋データ記録手段に記録されている前記指紋データとの類似度に基づき、本人認証を行う指紋認証ステップをさらに有し、
    前記数字を求めるステップは、
    前記指紋認証ステップにより本人確認が行われた場合に、前記対応する一つの数字を求めることを特徴とする請求項12に記載された指紋識別入力方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の指紋識別入力方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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