JP3699965B2 - 磁気共鳴診断装置用勾配共振型磁場発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴診断装置内の勾配磁場の発生を担う共振型勾配磁場発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴画像の画像化に必要な全てのデータを数十ミリ秒で収集する高速イメージング技術には、勾配磁場の高速なスイッチングが不可欠である。通常のMRIシステムでは、インダクタンス成分が数ミリヘンリー、抵抗成分が数百ミリオーム程度の勾配磁場コイルが用いられる。例えば、1ミリヘンリー、200ミリオームの勾配磁場コイルを用い、150ミリアンペアの電流を1ミリ秒前後で立ち上げようとすると、勾配磁場増幅器の出力電圧には180ボルト必要になる。また、高速イメージングのため同構成で150アンペアの電流を例えば200マイクロ秒で立ち上げようとすると、780ボルトもの電圧が必要となる。従来使用されていた勾配磁場増幅器の性能は、その出力段での発生可能な電圧が200ボルト程度であるため、高速イメージングを行う場合には、勾配磁場増幅器に構成上の工夫が施されてきた。
【0003】
例えば、米国特許5,245,287号では、ブリッジ回路の各々の一辺を、1つの半導体スイッチ(ゲート・ターンオフ・サイリスタ、IGBT)と、これと逆導通方向に1つのダイオードとを並列に組み合わせた構成とし、このブリッジ回路に接続される共振用コンデンサと対角の位置に勾配磁場コイルを経由した勾配磁場電源を配置している。
【0004】
この共振を利用して電流を立上げる勾配磁場発生装置の構成を図11(a)に示す。勾配磁場コイルLGに、同図(b)のような電流を流す時の動作を説明する。同図(c)は一連の動作の中の各半導体スイッチS1〜S4とダイオードD1〜D4の導通状態を示す。勾配磁場コイルLGと共に共振回路を構成するコンデンサCRには高電圧がプリチャージされる。立上がり期間Aでは、スイッチS2、S3がオンされる。これにより図12(a)に示すように、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGとが直列共振回路を構成する。勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はスイッチS2、コンデンサCR、スイッチS3、勾配磁場コイルLG及び勾配磁場コイルLGの抵抗成分RLを介して流れる。この期間Aでは、コンデンサCRに充電されていた電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに高電圧として印加され、電流がAの方向に増加しつつ流れる。立ち上り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0005】
所望の電流値(+Ip)に達した時刻t2からの期間Bでは、SW2がオフする。これにより図12(b)に示すように勾配磁場増幅器G−AMPが勾配磁場コイルLGに直結される。勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はダイオードD1、スイッチS3、勾配磁場コイルLG及び抵抗成分RLを介し安定的にフラット波形としてA方向に流れる。この期間Bでは、コンデンサCRにあった電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに誘導エネルギーとして蓄えられる。
【0006】
立ち下がり期間Cでは、スイッチS3がオフになる。これにより図12(c)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はダイオードD1、コンデンサCR、ダイオードD4、勾配磁場コイルLG及び抵抗成分RLを介し流れる。この期間Cでは、勾配磁場コイルLGに蓄えられていた誘導エネルギーは、コンデンサCRに再び電荷エネルギーとして蓄えられ、電流はAの方向に流れ、減少していく。立ち下り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0007】
反転電流の立上がり期間Dでは、スイッチS1、S4がオンされる。これにより図13(a)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、スイッチS4、コンデンサCR、スイッチS1を介して流れ込む。この期間Dでは、コンデンサCRの電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに期間Aと逆向きに高電圧として印加され、電流がB方向に増加しつつ流れる。立ち上り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0008】
所望の電流値(−Ip)に達した時刻t6からの期間Eは、SW4がオフする。これにより図13(b)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、ダイオードD3、スイッチS1を介して安定的にフラット波形としてB方向に流れ込む。この期間Eでは、コンデンサCRにあった電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに誘導エネルギーとして蓄えられる。
【0009】
立ち下がり期間Fでは、スイッチS1がオフになる。これにより図13(c)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、ダイオードD3、コンデンサCR、ダイオードD2を介して流れ込む。この期間Fでは、勾配磁場コイルLGに蓄えられていた誘導エネルギーは、コンデンサCRに再び電荷エネルギーとして蓄えられ、電流はB方向に流れ、減少していく。立ち下り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0010】
図14(a)は勾配磁場増幅器から見たインバータ回路のインピーダンスについてまとめたものである。期間A、C、D、Fでは、同図(b)のようにコンデンサCRと勾配磁場コイルLGの合成インピーダンス(ZC+ZL)が負荷となる。また、期間B、Eでは、同図(c)のように勾配磁場コイルLGのインピーダンス(ZL)のみが負荷となる。
【0011】
安定な動作をさせるために勾配磁場増幅器には位相補償回路が付加されるが、上述したような高速で変動する負荷インピーダンスに追従して最適な位相補償を実現することはできない。
【0012】
また、上述のような電流立ち上げに共振を利用する勾配磁場電源において、立上がり時間を変化させるには、共振周波数を変化させることが必要である。しかし、このためには容量の異なる複数個のコンデンサとそれらを選択する回路を追加する必要があり、構成が複雑化する。
【0013】
また、図15のように通常の電源の他に、高電圧電源を設け、勾配磁場の立上がり期間に高電圧電源を補助的に使用して、図16(a)のような矩形波形を急峻に立上げることを可能にするものがある。ある種のシーケンスでは矩形波形に代えて、図16(b),図16(c)のような正弦波を基本とした波形が必要となる場合がある。図15の構成でこの種の波形を得るには、スイッチSW1乃至SW4の高速なスイッチングが必要である。しかし、高速なスイッチングは、スイッチングノイズを発生させ、データのS/Nを低下させてしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、スイッチングノイズの影響を軽減できる勾配磁場発生装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、勾配磁場コイルと、前記勾配磁場コイルと共に直列回路を構成し、前記勾配磁場コイルに供給するための電流を発生する電源と、電流立上げ期間に補助的に使用される高電圧電源と、前記直列回路と前記高電圧電源との接続を制御するためのスイッチ手段と、前記直列回路と前記スイッチ手段との間に介在されるローパスフィルタと、前記高電圧電源が前記スイッチ手段と前記ローパスフィルタとを介して前記直列回路に接続される第1の状態と、前記高電圧電源が前記スイッチ手段を介して前記直列回路に接続される第2の状態とを切替えるための切替え手段とを具備する。
(作用)
本発明によれば、例えば正弦波形に近似的に電流を立ち上げるとき、勾配磁場コイルと電源とからなる直列回路と高電圧電源との間に介在するスイッチ手段は高速にスイッチング動作を行う。このとき切り替え手段により第1の状態が維持され、高速スイッチングによるスイッチングノイズの影響はローパスフィルタで除去される。また、切り替え手段による第2の状態が維持されるとき、ローパスフィルタがパスされるので、矩形波形の急峻な立ち上げに好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の磁気共鳴診断装置のブロック図である。静磁場磁石1は励磁用電源2から電流供給を受けて被検体5に一様な静磁場を印加する。勾配磁場コイル3は、勾配磁場増幅器4から電流供給を受けて直交するX,Y,Z各方向にそれぞれ独立して磁場強度が直線的に変化する勾配磁場Gx、Gy、Gzを印加する。勾配磁場増幅器4は、増幅器本体と、安定的動作を実現するための位相補償手段とから構成される。送信用プローブ(送信用RFコイル)7は送信部8から高周波電流を受けて被検体5に高周波磁場(RFパルス)を印加する。被検体5の例えばプロトン原子核からの磁気共鳴信号は受信用プローブ9を介して受信部10で受信され、増幅及び検波された後、デ−タ収集部12でA/D変換され、電子計算機13に画像再構成用データとして送り込まれる。電子計算機13は画像再構成用データに対してフーリエ変換を含む画像再構成処理を実行しMR画像を再構成する。MR画像データは画像ディスプレイ15に送られMR画像としてビジュアルに表示される。システムコントローラ11は励磁用電源2、勾配磁場増幅器4、送信部8、受信部10、データ収集部12をシーケンシャルに制御して所定のパルスシーケンスを実行する。
【0018】
図2は、勾配磁場増幅器4の構成図である。増幅器本体4dには、負帰還で位相補償手段が装備される。この位相補償手段は、高速で周波数特性を変化させることが可能なように、周波数特性の異なる複数、ここでは3つの位相補償部4a,4b,4cがそれぞれ対応するスイッチSW1,SWE2,SW3を介して並列に接続され、スイッチSW1,SWE2,SW3がシステムコントローラ11に制御されることにより位相補償部4a,4b,4cが択一的に選択されるようになっている。各位相補償部4a,4b,4cは、直列接続された抵抗RとコンデンサCからなる。各位相補償部4a,4b,4cの抵抗RとコンデンサCはそれぞれの抵抗値及び容量は、後述する負荷インピーダンスZ1,Z2,Z3に応じて、それぞれ適当な周波数特性に設定され、それぞれ適当な位相補償を実現するように設定されている。スイッチSW1,SW2,SW3は高速スイッチングを可能とするようにIGBT(ゲート・ターンオフ・サイリスタ)等の半導体スイッチで構成されることが好ましい。
【0019】
図3に一連のシーケンスで勾配磁場増幅器4から流れる電流と、負荷インピーダンスとの時間的変化を示す。図4(a)に図3の期間A,D、図4(b)に図3の期間B,E、図4(c)に図3の期間C,Fの勾配磁場増幅器4から見た負荷インピーダンスを模式的に示している。立上がり期間Aから電流が一定値で流れる期間Bを経て立ち下がり期間Cの終了までに、負荷インピーダンスはZ1,Z2,Z3と変化する。同様に、立上がり期間Dから電流が一定値で流れる期間Eを経て立ち下がり期間Fの終了までに、負荷インピーダンスはZ1,Z2,Z3と変化する。
【0020】
図5に各期間にシステムコントローラ11の制御により選択される位相補償部4a,4b,4cを示している。負荷インピーダンスがZ1となる立上がり期間A,Dでは、スイッチSW1がオンされ、スイッチSW2,SW3はオフされる。これにより、負荷インピーダンスZ1に対して適当な周波数特性を有する第1の位相補償部4aが選択され、安定的な動作が実現されるように位相補償がなされる。負荷インピーダンスがZ2となる期間B,Eでは、スイッチSW2がオンされ、スイッチSW1,SW3はオフされる。これにより、負荷インピーダンスZ2に対して適当な周波数特性を有する第2の位相補償部4bが選択され、安定的な動作が実現されるように位相補償がなされる。負荷インピーダンスがZ3となる立ち下がり期間C,Fでは、スイッチSW3がオンされ、スイッチSW1,SW2はオフされる。これにより、負荷インピーダンスZ3に対して適当な周波数特性を有する第3の位相補償部4cが選択され、安定的な動作が実現されるように位相補償がなされる。
【0021】
このように負荷インピーダンスが変動しても、最適な周波数特性が得られ、勾配磁場増幅器4から勾配磁場生成コイル3に対し安定的に電流を供給することが可能となる。また、上述のように位相補償部4a,4b,4cは、増幅器4に対してそれぞれスイッチSW1,SW2,SW3を介して並列に接続されているので、周波数特性の高速な切替えを実現する。
【0022】
(第2実施形態)
本実施形態は、電流立ち上げに共振を利用する共振インバータ方式の勾配磁場電源を含む勾配磁場発生装置に関する。この勾配磁場発生装置以外の構成は図1と同じである。
【0023】
図6(a)は本実施形態の勾配磁場発生装置の構成図である。この勾配磁場発生装置は、勾配磁場コイルLGと、パルス発生器PGからを受けて、波形信号に応じた電流値の電流を勾配磁場コイルLGに供給するための傾斜磁場増幅器G−AMPと、勾配磁場コイルLGと共に直列共振回路を構成するための共振用コンデンサCRと、電源G−AMPに勾配磁場コイルLGが直結される第1の状態と、電源G−AMPが勾配磁場コイルLGに共振用コンデンサCRを介して接続されて直列共振回路が形成される第2の状態とを切替え、且つ第2の状態において勾配磁場コイルLGに対する共振用コンデンサCRの接続極性が反転可能なようにブリッジ状に設けられた少なくとも4つのスイッチSW1乃至SW4と、スイッチSW1乃至SW4各々のスイッチングを制御するコントローラCUとから構成される。
【0024】
コントローラCUによるスイッチSW1乃至SW4の基本的なスイッチング制御は、図12(a)乃至(c)、図13(a)乃至(c)に示した通りである。つまり、立上がり期間Aでは、スイッチS2、S3がオンされる。これにより図12(a)に示すように、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGとが直列共振回路を構成する。勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はスイッチS2、コンデンサCR、スイッチS3、勾配磁場コイルLG及び勾配磁場コイルLGの抵抗成分RLを介して流れる。この期間Aでは、コンデンサCRに充電されていた電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに高電圧として印加され、電流がAの方向に増加しつつ流れる。立ち上り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0025】
所望の電流値(+Ip)に達した時刻t2からの期間Bでは、SW2がオフする。これにより図12(b)に示すように勾配磁場増幅器G−AMPが勾配磁場コイルLGに直結される。勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はダイオードD1、スイッチS3、勾配磁場コイルLG及び抵抗成分RLを介し安定的にフラット波形としてA方向に流れる。この期間Bでは、コンデンサCRにあった電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに誘導エネルギーとして蓄えられる。
【0026】
立ち下がり期間Cでは、スイッチS3がオフになる。これにより図12(c)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPからの電流はダイオードD1、コンデンサCR、ダイオードD4、勾配磁場コイルLG及び抵抗成分RLを介し流れる。この期間Cでは、勾配磁場コイルLGに蓄えられていた誘導エネルギーは、コンデンサCRに再び電荷エネルギーとして蓄えられ、電流はAの方向に流れ、減少していく。立ち下り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0027】
反転電流の立上がり期間Dでは、スイッチS1、S4がオンされる。これにより図13(a)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、スイッチS4、コンデンサCR、スイッチS1を介して流れ込む。この期間Dでは、コンデンサCRの電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに期間Aと逆向きに高電圧として印加され、電流がB方向に増加しつつ流れる。立ち上り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0028】
所望の電流値(−Ip)に達した時刻t6からの期間Eは、SW4がオフする。これにより図13(b)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、ダイオードD3、スイッチS1を介して安定的にフラット波形としてB方向に流れ込む。この期間Eでは、コンデンサCRにあった電荷エネルギーは、勾配磁場コイルLGに誘導エネルギーとして蓄えられる。
【0029】
立ち下がり期間Fでは、スイッチS1がオフになる。これにより図13(c)の回路が形成され、勾配磁場増幅器G−AMPへ電流が抵抗成分RL、勾配磁場コイルLG、ダイオードD3、コンデンサCR、ダイオードD2を介して流れ込む。この期間Fでは、勾配磁場コイルLGに蓄えられていた誘導エネルギーは、コンデンサCRに再び電荷エネルギーとして蓄えられ、電流はB方向に流れ、減少していく。立ち下り電流の時定数は、コンデンサCRと勾配磁場コイルLGで決定され、パルス発生源PGからの入力波形に準じたものである。
【0030】
次に本実施形態による特徴的な動作を説明する。本動作は、電流立上がり期間A,D、及び立下がり期間C,Fに要する時間を可変にするための動作であり、コントローラCUによるスイッチング制御のみにより実現される。図7は電流立上がり期間Aにおける電流値の時間変化を示す。電流立上がり期間Aにおいて、コントローラCUによる制御のもとで、図12(b)に示す電源G−AMPが勾配磁場コイルLGに直結される第1の状態と、図12(a)に示す勾配磁場コイルLGが電源G−AMPに共振用コンデンサCRを介して接続され、勾配磁場コイルLGと共振用コンデンサCRとで直列共振回路が形成される第2の状態とが交互に切替えられる。図7において、期間PA は第2の状態が継続される期間を示し、期間PB は第1の状態が継続される期間を示している。期間PA では、直列共振回路が形成され、その共振周波数に応じた正弦波形に沿って電流が増加する。一方、期間PB では、電源G−AMPが勾配磁場コイルLGに直結されるので、期間PB の当初の電流値に維持され、もしくは電源G−AMPのみで制御可能な範囲で、入力波形に漸近するようにコントロールされる。
【0031】
つまり、本実施形態では、電流立ち上げ期間に、第2の状態と第1の状態とを時分割で交互に用いることにより、第2の状態のみ維持するよりも電流立ち上げ期間を実質的に長期化することが可能となる。さらに電流立ち上げ期間は、この立ち上げ期間内の期間PA の合計期間と期間PB の合計期間との割合に応じて決定される。正弦波形に近似するために、期間PA と期間PB を高速で交互に切替えることが必要とされる。上記割合の変化は、期間PA の1回当たりの継続時間と期間PB の1回当たりの継続時間との少なくとも一方を変化させることにより実現され、制御的に簡易な好ましい方法としては、例えば期間PA の1回当たりの継続時間を一定として、期間PB の1回当たりの継続時間を単位時間(1ステップ)の実数倍に変化させることにより実現される。図8(a)には、期間PB の1回当たりの継続時間を1ステップとした場合の電流波形を示し、図8(b)には、期間PB の1回当たりの継続時間を2ステップとした場合の電流波形を示し、図8(c)には、期間PB の1回当たりの継続時間を3ステップとした場合の電流波形を示している。図9に図8(a)乃至(c)の電流の立ち上げ波形を一元的に示す。
【0032】
上記制御により、正弦波のピークまでの時間若しくは共振周波数が可変となることがわかる。これは図17に示すコンスタントライズタイム制御も可能であることを示している。今、勾配磁場電源で流せる最大電流をIp 、制御しようとする目標電流値をIx 、最短の立上がり時間をtとすると、次の(1)式が与えられる。
【0033】
Ix =Ip ・sin((π/2T)・t) …(1)
なお、Tは勾配磁場コイルのインダクタンスLと、共振用コンデンサの容量Cとで決まる共振周波数の1/4周期を示すので、(2)式が成立する。
【0034】
f=1/(2・π・(L・C)1/2 )=1/(4・T) …(2)
(2)式から、Tは(3)式で与えられる。
【0035】
T=(π・(L・C)1/2 )/2 …(3)
また、tr を目標電流値Ix に到達するまでに必要な時間とすると、立上がり時間が最短のtからtr に延長されるように、スイッチング制御がなされる。なお、最短の立上がり時間tは、(1)式を変形することにより、(4)式で与えられる。
【0036】
t=((2・T)/π)・ sin-1(Ix /Ip ) …(4)
次に図7の共振状態の期間PA と、非共振状態の期間PB を用いて考える。ここで、期間PB では振幅上昇はないとし、最小スイッチングタイム△t(△t=PA とする)、目標電流値Ix に到達するまでに必要なスイッチング回数をNとすると、必要な立上がり時間tr は(5)式で与えられる。
【0037】
tr =(PA +PB )・N=△t・N+PB ・N …(5)
また、最短の立上がり時間tは、(6)式で与えられる。
【0038】
t=△t・N …(6)
(6)式を変形すると(7)式が与えられる。
【0039】
N=t/△t …(7)
さらに、(7)式は、(4)式から(8)式に変形される。
N=((2・T)/(π・△t))・ sin-1(Ix /Ip )…(8)
非共振状態の期間PB は、必要な立上がり時間tr を得るために、tからtrへの延長時間と、スイッチング回数Nとに基づいて、(9)式で与えられる。
【0040】
PB =(tr −t)/N …(9)
したがって、立上がり時間を最短のtからtr に延長するには、非共振状態の期間PB を(10)式にしたがって求めればよい。
【0041】
PB ={△t・(π− 2・ sin-1(Ix/Ip))}/{ 2・ sin-1(Ix/Ip) } …(10)
(10)式にしたがって、非共振状態の期間PB を設定することにより、所望の立上がり時間tr を得ることができ、コンスタントライズタイムでの制御が可能である。
【0042】
なお、期間PB の1回当たりの継続時間のステップ数の決定は、コントローラCUに依存される。コントローラCUは、勾配磁場発生前にシステムコントローラ11から、必要とされる立上がり期間Tのデータを受け取り、この立上がり期間Tを実現する期間PB の1回当たりの継続時間のステップ数を決定する。例えば、立上がり期間Tとステップ数との様々な対応をROM化することが好ましい。さらに、コントローラCUは、パルス発生器PGからの波形信号を入力し、この信号値(電流値)SLと、実際に勾配磁場コイルLGから検出した電流値DLとを逐次比較し、SL>DLであれば、上記決定したステップ数を減少し、またSL<DLであれば、上記決定したステップ数を増加するフィードバック制御を実行する。
【0043】
このように本実施形態によれば、電流立ち上げに共振方式を採用する勾配磁場発生装置において、電流立ち上げ期間を変化させて、勾配磁場電流のスルーレート(電流変化の傾き)を可変することが可能になる。なお、電流の立上がり曲線は、階段波になるが、これはパルス発生器PGの最終段にローパスフィルタを内蔵されることにより軽減される。
【0044】
(第3実施形態)
本実施形態は、高電圧電源を電流立上げ期間に補助的に使用して、急峻な電流立ち上げを可能とする勾配磁場発生装置の改良に関する。図10に本実施形態に係る勾配磁場発生装置の構成を示す。電源(増幅器)20は、勾配磁場コイル21と共に直列回路を構成し、勾配磁場コイル21に供給するための電流を発生する。電流立上げ期間に補助的に使用される高電圧電源22は、スイッチSW5及びブリッジ状に構成された4つのスイッチSW1乃至SW4を介して上記直列回路に極性反転可能に接続される。ローパスフィルタ23,24は、スイッチSW1乃至SW4の高速なスイッチングにより発生するスイッチングノイズの影響を除去するために、上記直列回路の両端であって、上記直列回路と高電圧電源22との間に介在される。さらに、スイッチ25,26は、高電圧電源22と上記直列回路との間にローパスフィルタ23,24が介在される第1の状態と、高電圧電源22がスイッチSW5を介して上記直列回路に直結される第2の状態とを切替えることができるように、ローパスフィルタ23,24それぞれと並列に設けられる。また図示しないコントローラは、スイッチSW1乃至SW5、及びスイッチ25,26の各々のスイッチングを制御する。
【0045】
このような構成において、電流立ち上げ期間に、図16(b),図16(c)のような正弦波を基本とした電流波形を得ようとする場合、スイッチSW1,SW4(反対極性のときはSW2,SW3)がオンされ、スイッチSW2,SW3(反対極性のときはSW1,SW4)がオフされ、電源20に加えて高電圧電源22をスイッチSW5を介して補助的に使用する状態Aと、スイッチSWがオフされ、スイッチSW1,SW3若しくはスイッチSW2,SW4の少なくとも1組のスイッチがオンされて、電源20のみ単独で使用される状態Bとが、交互に高速で切替えられる。状態Aでは、急峻に電流値が増減し、状態Bではより低い電流値の調整が行なわれる。正負の極性反転も含め、状態A及び状態Bの期間を変化させることにより、電流波形を正弦波形に近似させることが可能である。なお、この状態Aの場合、大まかな波形は高電圧電源22を高速スイッチングするブリッジ状接続のスイッチで形成され、残りの細かな波形整形は電源20で行なわれている。
【0046】
この電流立ち上げ期間には、スイッチ25,26は共にオフされる。これにより高電圧電源22と上記直列回路との間にローパスフィルタ23,24が介在される第1の状態が維持される。したがってローパスフィルタ23,24により、スイッチSW1乃至SW4の高速なスイッチングにより発生するスイッチングノイズの影響が除去され、また電流波形が平滑化される。このとき、電源20も波形を整形するように働く。
【0047】
さらに本実施形態では、上記スイッチ動作において、スイッチSW1とスイッチSW4、スイッチSW2とスイッチSW3の2組のスイッチを高速にオン/オフの比率を変えることにより、図16(a)に示すような急峻な矩形波形の立ち上げが必要な場合、高速スイッチングは不要とされ、スイッチSW5をオンした状態で、スイッチSW1,SW4(反対極性のときはSW2,SW3)が継続的にオンされ、スイッチSW2,SW3(反対極性のときはSW1,SW4)が継続的にオフされる。この場合、スイッチ25,26は継続的にオンされる。これにより、高電圧電源22及びスイッチSW5と、電源20と勾配磁場コイル21とからなる直列回路との間からローパスフィルタ23,24がパスされ、高電圧電源22がスイッチSW5を介して直列回路に直結される第2の状態が継続的に設定される。これにより矩形波形の急峻な立ち上げが可能となる。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば正弦波形に近似的に電流を立ち上げるとき、勾配磁場コイルと電源とからなる直列回路と高電圧電源との間に介在するスイッチ手段は高速にスイッチング動作を行う。この高速スイッチングによるスイッチングノイズの影響はローパスフィルタで除去される。また、高速スイッチングにより階段状の電流波形となるが、この電流波形は電源の整形機能及びローパスフィルタの平滑作用により正弦波形により近似される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態による磁気共鳴診断装置の構成図。
【図2】図1の勾配磁場増幅器の構成図。
【図3】負荷インピーダンスの時間変化を示す図。
【図4】図3の各期間における負荷インピーダンスを示す図。
【図5】図3の各期間に選択される位相補償部を示す図。
【図6】第2実施形態により勾配磁場発生装置の構成図。
【図7】第2実施形態による立ち上げ期間の電流波形の詳細図。
【図8】第2実施形態によるスルーレートの変化を示す図。
【図9】第2実施形態による電流立ち上げ期間の変化を示す図。
【図10】第3実施形態による勾配磁場発生装置の構成図。
【図11】従来の共振方式の勾配磁場発生装置の構成図。
【図12】勾配磁場コイルの供給される電流の立ち上げ期間、安定期間、立下げ期間各々の期間に形成される回路構成の変化を示す図。
【図13】勾配磁場コイルの供給される極性反転の電流の立ち上げ期間、安定期間、立下げ期間各々の期間に形成される回路構成の変化を示す図。
【図14】負荷インピーダンスの変化を示す図。
【図15】従来の高電圧電源を補助的に使用する勾配磁場発生装置の構成図。
【図16】勾配磁場電流波形の様々な態様を示す図。
【図17】勾配磁場電流のコンスタントライズタイム振幅制御法を説明するための図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、2…励磁用電源、3…勾配磁場生成コイル、4…勾配磁場増幅器、5…被検体、6…寝台、7…送信用プローブ、8…送信部、9…受信用プローブ、10…受信部、11…システムコントローラ、12…データ収集部、13…電子計算機、14…コンソール、15…画像ディスプレイ。
Claims (1)
- 勾配磁場コイルと、
前記勾配磁場コイルと共に直列回路を構成し、前記勾配磁場コイルに供給するための電流を発生する電源と、
電流立上げ期間に補助的に使用される高電圧電源と、
前記直列回路と前記高電圧電源との接続を制御するためのスイッチ手段と、
前記直列回路と前記スイッチ手段との間に介在されるローパスフィルタと、
前記高電圧電源が前記スイッチ手段と前記ローパスフィルタとを介して前記直列回路に接続される第1の状態と、前記高電圧電源が前記スイッチ手段を介して前記直列回路に接続される第2の状態とを切替えるための切替え手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴診断装置用共振型勾配磁場発生装置。
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