JP3699315B2 - チルト傘 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は拡げたときの傘の面積を効率よく利用する雨傘または日傘に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8、図9はそれぞれ従来の傘を通常利用している様子の側面図、上部からみた透視図であり、1はロッド、20は従来の傘、21は人間である。図8または図9からわかるように人間21が従来の傘20のロッド1を地面に対し垂直に支える場合では人間21の背中あるいは人間21の背中に背負ったかばんなどが雨により濡れることがある。
【0003】
このため、例えば、特開平8−70918号公報に示すようにロッドを折り曲げるか、あるいはストレッチャにロッドを取り付ける傘が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この提案された傘ではその構造が複雑なため製作が必ずしも容易でない問題点が考えられる。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、傘を利用する人間およびその人間の背負ったかばんなどをできるだけ雨に濡らさない傘を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によるチルト傘は所定の寸法長を有したロッドと、上記ロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに嵌合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定位置(以下取付点という)に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支された複数個のストレッチャを備えて、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上に上記取付点が存在すると共に上記キャップを通り上記のいずれのリブとも等角度となる直線と上記軸のなす角が零と異なることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係るチルト傘を拡げたときの斜視図であり、図において1はロッド、2は布または合成繊維などからなるパネル、3はロッド1の先端寄りに取り付けたキャップ、4は基端部をキャップ3に揺動自在に軸支された複数個のリブ、5はロッド1に沿って自在に可動しかつロッド1に嵌合されたランナ、6は先端部をリブ4の所定の取付点12に揺動自在に軸支されかつ基端部をランナ5に揺動自在に軸支された複数個のストレッチャ、7はパネル2をリブ4に固定する複数個のチップ、8はランナ5をロッド1の先端寄りに固定する先端固定金具、9はランナ5をロッド1の基端寄りに固定する基端固定金具、10はハンドル、11は石突きである。
【0008】
図2はこの発明の一実施の形態に係るチルト傘を拡げたときの側面図で、ランナ5が先端固定金具8により固定されたときの状態を表しており,説明を容易にするため図1の斜視図において対称に位置している2本のリブ4とこれらに取付点において軸支されている2本のストレッチャ6および周辺の部品を抜き出して示している。
【0009】
図2において、ランナ5の位置とキャップ3の位置を焦点とする楕円の上に取付点12が存在しているものとする。この楕円の長軸および短軸をそれぞれ2a、2bとして、この楕円をxy面上に表せば図3となる。このときの楕円の式は数1で表される。ただし、図3においてF、F’は楕円の焦点を表す。
【0010】
【数1】
【0011】
このとき図3のP、P’はいずれも図2の取付点12に対応するものであり、ここでFを図2のキャップ3の位置に対応するものとすれば、F’は図2のランナ5の位置に対応するものである。また、図3における線分PF’の長さおよび線分P’F’の長さは図2のストレッチャ6の長さに対応し、図3における線分PFの長さおよびP’Fの長さは図2に示すキャップ3から取付点12までの長さに対応することからPF’+PFおよびP’F’+P’Fはいずれも2aに等しい。
【0012】
従って、ランナ5をロッド1に沿って先端固定金具8の位置から基端固定金具9の位置に向けて移動させれば図3に示す楕円の長軸2aは一定であるが、短軸2bがしだいに小さくなる。即ち、図3に示すF’が座標(−a,0)に近づき、Fは座標(a,0)に近づく。最終的にF’は座標(−a,0)に、Fは座標(a,0)に一致し、このとき基端固定金具8により固定されたランナ5は座標(−a,0)の位置にあり、キャップ3は座標(a,0)の位置にある。
【0013】
なお、図2に示す2つの取付点12以外の取付点12は図3に示す楕円をx軸を軸として回転させたときに形成される回転楕円面の上に存在する。この回転楕円面を図4に示すと共にこの回転楕円面の式を数2で表す。
【0014】
【数2】
【0015】
さて、リブ4の上の取付点12の位置を次のように決定することができる。図1においてキャップ3を通り,リブ4のいずれに対しても等角度となる直線を図2の一点鎖線で示すとき、この直線に対するロッド1のチルト角をθ、チルト傘を拡げたとき即ちランナ5を先端固定金具8により固定したときのキャップ3におけるリブ4の開き角を2α、このときのランナ5からキャップ3までの距離を2c、チルト傘を閉じたとき即ちランナ5を基端固定金具9により固定したときのランナ5からキャップ3までの距離を2a、リブ4の本数を複数としてこれをNとする。(図1ではN=8としているが、より一般的に表現するためNを2以上の任意の整数とする。)ただし、リブ4はキャップ3を中心として等角度2π/Nで放射状にキャップ3に揺動自在に軸支されているとする。
【0016】
N本のリブ4において、キャップ3からそれぞれのリブ4の上の取付点12までの距離をL(1)、L(2)、…、L(N)とすればこれらの距離は数3で表される。
【0017】
【数3】
【0018】
ただし、i=1、2、…、Nであり、t1(i)、t2(i)、t3(i)は数4で表される。
【0019】
【数4】
【0020】
なお、数4において、k1(i)、k2、k3は数5で表される。
【0021】
【数5】
【0022】
数4および数5において、p(i)、q(i)、r(i)、dは数6により表される。
【0023】
【数6】
【0024】
ただし、数4に示すt1(i)において根号の前の複号は数6のp(i)が正のとき+となり、数6のp(i)が負のとき−となる。従って,ランナ5からN本のリブ4の上の取付点12までの距離即ちN本のストレッチャ6の長さK(i)(i=1、2、…、N)は数7で表される。
【0025】
【数7】
【0026】
ちなみに、θ=20°、2α=170°、2c=70mm、2a=500mm、N=8とすれば、数3〜数6に従ってL(i)(i=1、2、…、8)を算出すれば数8で表される。
【0027】
【数8】
【0028】
また、数3〜数7に従ってK(i)(i=1、2、…、8)を算出すれば数9で表される。
【0029】
【数9】
【0030】
このようにランナ5をロッド1の基端部に向かって移動させるときランナ5の位置とキャップ3の位置を焦点とする楕円が図5に示すように実線、破線、一点鎖線へと変化する。図6および図7はそれぞれこの発明のチルト傘を利用する場合に想定される様子の側面図、上部から見た透視図であり、22はこの発明によるチルト傘である。なお、ここに示した数式はすべてロッド1の太さを無視して,無限小としたときのものであるが、ロッド1が実用的な太さを有していても製作上特に問題はない。
【0031】
【発明の効果】
この発明によればチルト傘を拡げたときにロッドを鉛直線に対し傾きを持たせることができるので、拡げたチルト傘の中心付近に上記傘を利用する人間を配置することが可能となる。従って,上記チルト傘を利用する人間およびその人間の背中に背負ったかばんなどが雨に濡れることをできるだけ防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるチルト傘の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 この発明によるチルト傘の実施の形態を示す側面図である。
【図3】 この発明によるチルト傘のランナおよびキャップの位置を焦点とする楕円を表す図である。
【図4】 この発明によるチルト傘のランナおよびキャップの位置を焦点とする回転楕円面を表す図である。
【図5】 この発明によるチルト傘のランナをロッドに沿って摺動させるときのランナおよびキャップの位置を焦点とする楕円の変化を表す図である。
【図6】 この発明によるチルト傘を利用するときの側面図である。
【図7】 この発明によるチルト傘を利用するときの上部から見た透視図である。
【図8】 従来の傘を利用するときの側面図である。
【図9】 従来の傘を利用するときの上部から見た透視図である。
【符号の説明】
1 ロッド
2 パネル
3 キャップ
4 リブ
5 ランナ
6 ストレッチャ
7 チップ
8 先端固定金具
9 基端固定金具
10 ハンドル
11 石突き
12 取付点
20 従来の傘
21 人間
22 この発明によるチルト傘
Claims (3)
- ロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに嵌合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定の位置(以下取付点という)に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支された複数個のストレッチャを備え、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上に上記取付点が存在すると共に上記キャップを通り上記のいずれのリブとも等角度となる直線と上記軸のなす角が零と異なり、
上記取付点が、上記直線を回転軸としてキャップから上記等角度の円錐面と上記回転楕円面とが交わる位置に存在することを特徴とするチルト傘。 - ロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに嵌合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定の位置に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支された複数個のストレッチャを備え、上記キャップを通り上記のいずれのリブとも等角度となる直線とロッドのなす角が零と異なるチルト傘の製造方法であって、
上記ストレッチャの先端部を、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上であって、上記直線を回転軸としてキャップから上記等角度の円錐面と上記回転楕円面とが交わる位置に取り付けることを特徴とするチルト傘の製造方法。
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