JP4716172B2 - 傘およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は雨、太陽光線、あるいは外部からの視線などを効率よく遮ることのできる雨傘、日傘、パラソル、オーニングに関するものである。
雨、太陽光線を遮るものとして、従来から一般的に普遍的な雨傘、日傘、あるいはパラソルが用いられている。とりわけパラソルにおいては、ロッドにヒンジを取り付けて折れ曲がる構造のものもあり、太陽光線の方向に応じて適宜折れ曲がる角度を調節することができる。また、雨、太陽光線あるいは外部からの視線を遮るものとして軒下、ベランダなどに取り付けて使用するオーニングがある。さらに、特許文献1に記載されているようにロッドが傾いた構造のチルト傘がある。
特開2001−186913号公報
従来の雨傘、日傘、パラソルあるいは上記のチルト傘において開傘時のパネル形状が球面を部分的に切り取ったようなもの、あるいはこれに類似するものが多く、広角にわたって吹きつける雨、時間と共に方向の変化する日差し、風による抵抗に対してあまり考慮されていない問題点があった。また、従来のパラソルを目隠しとして使用する場合では広角範囲からの視線を遮ることができない問題点があった。さらに、従来のオーニングを用いる場合では上記のような問題点のみならず巻上げ、展開に手間がかかる問題点があった。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、閉傘時に従来の傘と同様に畳むことができるという傘本来の機能を維持したまま,開傘時のパネルを上記の種々の用途に合わせた形状に形成し得ることを目的としており、さらに傘の取付点の位置を数式で表して傘の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による傘はロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個(以下、Nとする)のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに篏合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定の位置(以下取付点という)に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支されたN個のストレッチャを備え、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上に上記取付点が存在し、かつ上記ランナの上記ロッド上における可動範囲内で上記ランナから上記キャップまでの長さが最小のとき、上記キャップの位置を共通の頂点とする複数個(以下、Jとする)の直円錐(頂角2α、0<=α<=π/2;k=1、2、・・・、J)の軸と上記ロッドのなす角をθ(k=1、2、・・・、J;ただし、J個の直円錐の軸すべてが上記ロッドに一致する場合を除く)、上記キャップを通り上記ロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影と上記キャップを通り上記ロッドに直交するある直線のなす角をδ(k=1、2、・・・、J)とする上記J個の直円錐の錐面と上記回転楕円面が交わる位置に上記取付点が存在し、用途に応じて上記パラメータN、J、α (k=1、2、・・・、J)、θ (k=1、2、・・・、J)、δ (k=1、2、・・・、J)の値を決定して、それぞれ隣り合う上記リブ間にパネルを取り付けることを特徴とする。
上記キャップからそれぞれの上記取付点までの長さは、上記ランナから上記キャップまでの長さの最大値2aと最小値2c、上記直円錐の個数J、上記直円錐の軸と上記ロッドのなす角θ(k=1、2、・・・、J;ただし、J個の直円錐の軸すべてが上記ロッドに一致する場合を除く)、上記キャップを通り上記ロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影と上記キャップを通り上記ロッドに直交するある直線のなす角δ(k=1、2、・・・、J)、上記直円錐の頂角を2α(k=1、2、・・・、J;0<=α<=π/2)、上記リブの本数Nをパラメータとして数式により表している。開傘時において、日差しの遮蔽、目隠しなどの目的に応じて上記キャップに揺動自在に軸支された上記複数個のリブをキャップを中心としてそれぞれある角度で放射状に配置して、リブ間に張られたパネルにより所定の面を形成するにあたり、これらのリブを直線とみなし、これらの直線が上記J個の直円錐の頂点を通る錐面上に存在するものとすることにより、リブ上の取付点の位置を比較的容易に数学的に求めることができる。ちなみに、従来からある通常の一般的な傘は回転楕円面の長軸と1個の直円錐の軸が一致し、この回転楕円面と直円錐の交線上に取付点が存在するものである。また、特許文献1に記載のチルト傘では回転楕円面の長軸と1個の直円錐の軸がある角度をなし、この回転楕円面とこの直円錐の交線上に取付点が存在するものである。
そして、本発明による傘の製造方法として、上記キャップからそれぞれの上記取付点までの長さを上記数式に基づいて算出している。ところで、上記キャップを中心として放射状にある角度で配置されたリブに対し本発明の傘を閉じることができるためには、上記リブ上の上記取付点の位置、ならびに上記ストレッチャの長さを適切にする必要がある。即ち、上記キャップから上記取付点までの長さとこの取付点から上記ランナまでの長さ(対応する上記ストレッチャの長さに等しい)の和がいずれのリブ、あるいはいずれのストレッチャに対しても同一でなければならない。これを数学的に表現すれば、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円の上に、立体空間(3次元空間)では回転楕円面の上に、上記ロッド上の上記ランナの位置にかかわらず上記取付点が存在しなければならないといえる。しかし、これだけでは上記取付点の位置を算出することができないため、既に述べたように開傘時において日差しの遮蔽、目隠しなどの目的に応じて上記キャップに揺動自在に軸支されたN個のリブをそれぞれ放射状にある角度で配置し、これらのリブを上記キャップを通るN個の直線とみなし、これらの直線が上記キャップを頂点とするJ個の直円錐の錐面上に存在するものと考える。ただし、直円錐の頂角2α =πとすればこの直円錐は平面を表すことになる。このように複数個の直円錐を導入することにより多くの面から形成されるパネルの面も複数個の直円錐の円錐面上の直線を用いて表すことができ、従って数学的取り扱いが容易となり上記リブ上の上記取付点の位置を正確に求めることができる。故に、開傘時において上記キャップと上記ランナを焦点とする回転楕円面と上記直円錐の交線上に上記取付点が存在することになり上記リブ上の取付点の位置、あるいは上記ストレッチャの長さを算出することができる。
本発明の傘は拡げたときのリブ間のパネルの向きを用途に合わせて設計することができるので、広角にわたって降る雨、時間につれて方向の変化する日差し、あるいは風による抵抗に対しても効果があると共に外部からの広角範囲の視線を遮ることのできる目隠しとして利用することも可能である。なお、この傘の開閉は従来の傘、パラソルと同様に手間をかけることなく行うことができる。
本発明の傘を構成するキャップからそれぞれの取付点までの長さは、ランナとキャップ間の長さの最大値と最小値、直円錐の個数、ロッドと上記直円錐の軸のなす角、キャップを通りロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影とキャップを通りロッドに直交するある直線のなす角、上記直円錐の頂角、リブの本数をパラメータとして数式により表すことができるので、種々の用途に応じた傘の設計が容易となる。
そして、本発明の傘はキャップからそれぞれの取付点までの長さを数式に基づいて算出することにより容易に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1による傘を拡げたときの斜視図で、図において、1はロッド、2は布、紙、合成繊維、不織布などからなるパネル、3はロッド1の先端寄りに取り付けたキャップ、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hはキャップ3に揺動自在に軸支されたリブ、5はロッド1に沿って自在に可動しかつロッド1に篏合されたランナ、6a,6b,6c,6d,6e、6f、6g、6hはストレッチャ、7はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hに取り付けたチップ、8はランナ5をロッド1に先端寄りに固定する先端固定金具、9はランナ5をロッド1に基端寄りに固定する基端固定金具、10はハンドル、11はストレッチャ6a,6b,6c,6d,6e、6f、6g、6hを、それぞれ対応するリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hに取り付けた位置を表す取付点である。なお、ストレッチャ6a,6b,6c,6d,6e、6f、6g、6hのそれぞれの基端部はランナ5に揺動自在に軸支して取り付けられていると共にストレッチャ6a,6b,6c,6d,6e、6f、6g、6hのそれぞれの先端部はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hの取付点11に揺動自在に軸支して取り付けられている。また、パネル2はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、およびこれらのリブに取り付けられたチップ7に取り付けられている。リブ4a、4b、4c、4d、4eで張られたパネルは一つの平面を形成し、リブ4e、4f、4g、4h,4aで張られたパネルは他の一つの平面を形成している。
図2は図1に示す傘のロッド1を鉛直線に平行にしたときの正面図で、12は石突きである。ただし、図2では、説明を容易にするため図を簡略化しており、リブ4c、4gおよび対応するストレッチャ6c、6gのみを示しており、リブ4a,4b,4d,4eはリブ4cを含みかつ紙面に垂直な平面に存在するが、この図には示していない。同様に、リブ4e、4f,4h,4aはリブ4gを含みかつ紙面に垂直な平面に存在するが、この図には示していない。
図3は図1に示す傘のロッド1を鉛直線に平行にしたときの平面図である。
さて、図1、図2、図3に示す傘はリブの本数N=8の場合であるが、キャップ3からそれぞれの取付点11までの長さは一般に、ランナ5のロッド1上における可動範囲内でランナ5からキャップ3までの長さの最大値2aおよび最小値2c、直円錐の個数J、上記直円錐J個の軸とロッド1のなす角θ(k=1、2、・・・、J)、キャップ3を通りロッド1に直交する平面における上記軸の正射影とキャップ3を通りロッド1に直交するある直線のなす角δ(k=1、2、・・・、J)、上記直円錐J個の頂角2α(k=1、2、・・・、J;0<=α<=π/2)、リブ4の本数Nをパラメータとして以下に述べる方法により数式を用いて求めることができる。ただし、θ=θ=・・・=θJ=0となる場合は除く。
直交座標系O−xyzにおいて図4に示す長軸2a、短軸2bの回転楕円面の式は数1で表され、ランナ5およびキャップ3がこの回転楕円面の焦点F、F’に存在する限りランナ5がロッド1上の先端固定金具8から基端固定金具9までの範囲を移動しても数1に示す式のbは変化するが、aは一定であり常にリブ4上のN個の取付点11のすべてが数1に示す回転楕円面の上に存在する。
数1に示す回転楕円面の中心Oから焦点F、またはF’までの長さeは数2で表されるようにbの関数となり、従ってランナ5の移動に応じてbが変化する結果eも変化する。
傘を拡げたとき、即ち、ランナ5を先端固定金具8により固定したとき、ランナ5からキャップ3までの長さは2cであり、数1に示す回転楕円面はランナ5およびキャップ3それぞれを焦点としていることから数2は数3で表す式となる。
数3より数4の式が得られる。
ランナ5からキャップ3までの長さは最小値2cから最大値2aまでの範囲で変化し、即ち、回転楕円面の中心0から焦点F、またはF’までの長さeは最小値cから最大値aまでの範囲で変化し、それに伴い数2に示すbも変化するが、eが最小値cになるとき、即ち、傘を開いた状態における回転楕円面の短軸/2=bは数4で表される。このときのbをdで表現することにすれば数4は数5で表す式となる。
従って、数1にbの代わりにdを代入すれば数1は数6で表す式となる。
次に、図5に示すように、図4に示す直交座標系O−xyzと原点Oを共有し、かつ上記J個の直円錐それぞれに対応した他の直交座標系O−X(k=1、2、・・・、J)を考える。ただし、X軸とx軸のなす角をθ(k=1、2、・・・、J)、XOY平面とyOz平面との交線がy軸となす角をδ(k=1、2、・・・、J)とする。
また、図5において、原点Oを頂点とし、X軸を軸とする頂角2αの直円錐を図示すれば図6となる。ところで、リブ4はいずれもキャップ3を中心として放射状に配置されているので、原点Oをキャップ3に対応させて、本発明の傘を拡げたときのリブ4は上記J個の直円錐の面上に存在すると考える。
この直円錐の面上で原点Oからの長さが1で、X軸からの角度がα、Y軸からの角度がβで表される点SのX,Y,Zそれぞれの座標をsk1、sk2、sk3とすればこれらは数7で表される。何故ならば、原点Oと点S を結ぶ線分とX 軸のなす角がα であるので上記線分の長さが1であることから、この線分のX 成分、即ち点S のX 座標s k1 はcosα となる。また、原点Oと点S を結ぶ線分をY 面に射影した長さはsinα となり、このY 面に射影した線分とY 軸のなす角がβ であるので、結局、点S のY 座標s k2 はsinα cosβ となる。同様に、上記のY 面に射影した線分とZ 軸のなす角が(π/2−β )であるので、点S のZ 座標s k3 はsinα cos(π/2−β )、即ちsinα sinβ となる。
ただし、βは数8で表されるものとする。β は数8に示すようにβ 、β 、・・・、β の値をとるものとし、これらの値は計算を容易にするため0から2π/Nごとに増加していくものとする。
さて、数1に示す回転楕円面は直交座標系O−xyzで表されており、一方直円錐面上の点Sの座標は数7に示すように直交座標系O−Xで表されているので、これらの座標系を一つの直交座標系O−xyzに統一するため直交座標系O−Xで表された点Sの座標sk1、sk2、sk3を直交座標系O−xyzで表すものとし、このときの点Sのx、y、zそれぞれの座標をp(i)、q(i)、r(i)とすれば数9で与えられる。何故ならば、直交座標系O−X で表された座標(1,0,0)の点は数7での説明と同様に図5より直交座標系O−xyzでは座標(cosθ k
, sinθ k cosδ k , sinθ k
sinδ k )となり、直交座標系O−X で表された座標(0,1,0)の点は直交座標系O−xyzでは座標(−sinθ k , cosθ k
cosδ k , cosθ k
sinδ k )となる。また、直交座標系O−X で表された座標(0,0,1)の点は直交座標系O−xyzでは座標(0, −sinδ k , cosδ k )となる。従って、直交座標系O−X で表された座標(s k1, k2, k3 )の点S は数9に示すように直交座標系O−xyzでは座標(p (i),q (i),r (i))となる。
数9の右辺の3行3列の行列は座標変換行列と云われるものである。従って、数9より
(i)、q(i)、r(i)は数10で表される。
(i),q(i),r(i)は原点Oおよび点Sを通る直線の直交座標系O−xyzにおける方向余弦であるので、この直線の方程式は数11で表される。何故ならば、一般に2次元空間では直線の方程式は方向余弦p (i),q (i)を用いてx/p (i)=y/q (i)により表される。これを書き換えればy=(q (i)/p (i))xとなり、よく知られた式となる。さらに立体空間(3次元空間)では直線の方程式は方向余弦p (i),q (i),r (i)を用いて一般に数11により表される。また、数11を用いてy、zは数12により表される。
数7から数12までの式では直交座標系O−xyzとJ個の直交座標系O−X の原点Oは共有しており、かつこの原点OにJ個の直円錐の頂点が存在し、これらの直円錐の頂点にキャップ3が存在しているものとしている。一方、数6に示す回転楕円面の焦点F’に上記キャップ3が存在しているので、この焦点F’に原点Oを一致させることにより上記回転楕円面と上記J個の直円錐の交線上に所要の取付点を求めることができる。従って、数6に示す回転楕円面を数13に示すようにx軸方向にcだけ平行移動させて原点Oと回転楕円面の焦点F’を一致させる。
数13と数11を同一の直交座標系O−xyzの空間に表せば図7となる。
以上から明らかなように、数11と数13を連立させれば数11に示す直線と数13に示す回転楕円面の交点の座標を求めることができるので、まず数13に数12を代入して数14を得る。
数14を書き直せば数15となる。
ここで、数15の左辺のxの係数、xの係数および定数項をそれぞれ数16に示すようにgk1(i)、gk2、gk3で表すものとする。
このとき、数15は数17により表される。
数17はxに関して2次方程式であるので、この解をtk1(i)とすれば数18で与えられる。
数18で求めたtk1(i)が、数11に示す直線と数13に示す回転楕円面の交点のx座標となる。ただし、1本の直線が回転楕円面の焦点F’を通ればこの直線と回転楕円面は2点で交わるため数18に複号が存在するが、これらの2点の交点のうち、p(i)>0のときは数18の右辺の複号は+を、p(i)<0のときは−をとるものとして1点だけの交点を求めるものとする。なお、p(i)=0のときはtk1(i)=0となる。
数18のtk1(i)を数12のxに代入すれば交点のy、z座標を求めることができ、これらをそれぞれtk2(i),tk3(i)とすれば数19で表される。
数11に表す直線が図7に示す直交座標系O−xyzの原点Oを通ることからキャップ3から取付点11までの長さは原点Oから上記で求めた交点までの長さに等しく、この交点の座標が(tk1(i),tk2(i),tk3(i))で表されることよりこの長さL(i)は数18、数19を用いて数20で表される。即ち、取付点11は数13に示す回転楕円面の上に存在し、かつ上記取付点11はリブ4上にも存在しており、一方傘を拡げたときの上記リブ4は直円錐の頂点を通りJ個の直円錐の錐面上に存在するものとしている。従って、数11に示す直線は直円錐の頂点を通り上記J個の直円錐の錐面上に存在することから回転楕円面と上記直線との交点を上記取付点11とすることができる。直交座標系O−xyzの原点O、即ちキャップ3から上記で求めた交点、即ち上記取付点11までの長さは原点Oの座標が(0,0,0)であり、上記交点の座標が(t k1 (i),t k2 (i),t k3 (i))であることから数20で表される。
また、上記のL(i)に対応するストレッチャ6の長さK(i)はキャップ3から取付点11までの長さL (i)とこの取付点11からランナ5までの長さ(対応するストレッチャ6の長さK (i)に等しい)の和が傘を閉じることができるためには傘を閉じた状態におけるロッド1上のキャップ3からランナ5までの長さ2aに等しくなければならないことから数21で表される。
なお、ここに示した数式はすべてロッド1の太さを無視して無限小としたときのものであるが、ロッド1が実用上の太さを有していても製造上特に問題はない。
このようにして求めた取付点11は一般にJ個の直円錐が回転楕円面と交わるため回転楕円面上にJ個の交線が生じ、その結果合計J・N個となるが、傘に必要な取付点の個数はN個であるので目的とする傘の形状に合わせて取付点を選択する。
実施例1ではパラメータとして数22に示す値を用いている。
数22に示すパラメータの値に基づいて上記の数式により算出したL(i)を数23に示す。ただし、k=1,2であり、i=1,2,・・・,8である。
また、図8は数23の値に基づいて、回転楕円面と2つの直円錐(平面)の交線上に求めた取付点を表している(J・N=2・8=16個;うち4個は重複して2個となり合計14個)。これらの取付点のうち図9に示すように実施例1に適合するようにN(=8)個の取付点を選択している。結局、リブ4a、4b、・・・、4hにおけるキャップ3から取付点11までのそれぞれの長さは数24に示すものとなる。
図10は本発明の実施例2による傘を拡げ、かつロッド1を鉛直線に平行にしたときの正面図で、図において実施例1のハンドル10の代わりに直立ベース13を用い、かつ基端固定金具9を除いたもので、その他は実施例1と同一であり、かつパラメータの値も数21と同一である。ただし、図10では説明を容易にするためリブ4c、4gおよび対応するストレッチャ6c、6gのみを示しており、リブ4a,4b,4d,4eはリブ4cを含みかつ紙面に垂直な平面に存在するが、この図には示していない。同様に、リブ4e、4f,4h,4aはリブ4gを含みかつ紙面に垂直な平面に存在するが、この図には示していない。
図11は本発明の実施例3による傘を拡げたときの正面図で、図において、1はロッド、2は布、紙、合成繊維、不織布などからなるパネル、3はロッド1の先端寄りに取り付けたキャップ、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hはキャップ3に揺動自在に軸支されたリブ、5はロッド1に沿って自在に可動しかつロッド1に篏合されたランナ、6はストレッチャ、7はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hに取り付けたチップ、8はランナ5をロッド1に先端寄りに固定する先端固定金具、9はランナ5をロッド1に基端寄りに固定する基端固定金具、10はハンドルである。なお、ストレッチャ6のそれぞれの基端部はランナ5に揺動自在に軸支して取り付けられていると共にストレッチャ6のそれぞれの先端部はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hの取付点11に揺動自在に軸支して取り付けられているが、図が複雑になるため取付点11は示していない。また、パネル2はリブ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、およびこれらのリブに取り付けられたチップ7に取り付けられている。
図12は図11に示す傘の平面図である。なお、実施例3ではパラメータとして数25に示す値を用いている。
数25に示すパラメータの値に基づいて上記の数式により算出したL(i)を数26に示す。ただし、k=1,2であり、i=1,2,・・・,8である。
また、図13は数26の値に基づいて、回転楕円面と2つの直円錐の交線上に求めた取付点を表している(J・N=2・8=16個)。これらの取付点のうち図14に示すように実施例3に適合するようにN(=8)個の取付点を選択している。結局、リブ4a、4b、・・・、4hにおけるキャップ3から取付点11までのそれぞれの長さは数27に示すものとなる。
図15は本発明の実施例4による傘を拡げたときの正面図で、図において実施例3のハンドル10の代わりに傾斜ベース14を用いかつ基端固定金具9を除いたもので、その他は実施例3と同一であり、かつパラメータの値も数25と同一である。
図16は本発明の実施例5による傘を拡げたときの正面図で、図において実施例4の傾斜ベース14の代わりに直立ベース13を用いたもので、その他は実施例4と同一であり、かつパラメータの値も数25と同一である。
本発明による傘の実施例1の斜視図である。 本発明による傘の実施例1の正面図である。 本発明による傘の実施例1の平面図である。 直交座標系O−xyzにおける回転楕円面を表す図である。 直交座標系O−xyzと直交座標系O−Xの関係を表す図である。 直交座標系O−XにおいてX軸を軸とする直円錐を表す図である。 直交座標系O−xyzにおいて回転楕円面と、回転楕円面の焦点を頂点とする直円錐を表す図である。 数22に示すパラメータに基づいて回転楕円面と2つの直円錐(平面)の交線上に算出された取付点を表す図である。 図8に示す取付点のうち実施例1に適合するように選択した取付点を表す図である。 本発明による傘の実施例2の正面図である。 本発明による傘の実施例3の正面図である。 本発明による傘の実施例3の平面図である。 数25に示すパラメータに基づいて回転楕円面と2つの直円錐の交線上に算出された取付点を表す図である。 図13に示す取付点のうち実施例3に適合するように選択した取付点を表す図である。 本発明による傘の実施例4の正面図である。 本発明による傘の実施例5の正面図である。
符号の説明
1 ロッド
2 パネル
3 キャップ
4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h リブ
5 ランナ
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h ストレッチャ
7 チップ
8 先端固定金具
9 基端固定金具
10 ハンドル
11 取付点
12 石突き
13 直立ベース
14 傾斜ベース

Claims (3)

  1. ロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個(以下、Nとする)のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに篏合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定の位置(以下取付点という)に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支されたN個のストレッチャを備え、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上に上記取付点が存在し、かつ上記ランナの上記ロッド上における可動範囲内で上記ランナから上記キャップまでの長さが最小のとき、上記キャップの位置を共通の頂点とする複数個(以下、Jとする)の直円錐(頂角2α、0<=α<=π/2;k=1、2、・・・、J)の軸と上記ロッドのなす角をθ(k=1、2、・・・、J;ただし、J個の直円錐の軸すべてが上記ロッドに一致する場合を除く)、上記キャップを通り上記ロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影と上記キャップを通り上記ロッドに直交するある直線のなす角をδ(k=1、2、・・・、J)とする上記J個の直円錐の錐面と上記回転楕円面が交わる位置に上記取付点が存在し、用途に応じて上記パラメータN、J、α(k=1、2、・・・、J)、θ(k=1、2、・・・、J)、δ(k=1、2、・・・、J)の値を決定して、それぞれ隣り合う上記リブ間にパネルを取り付けることを特徴とする傘。
  2. 上記ランナの上記ロッド上における可動範囲内で上記ランナから上記キャップまでの長さが最大および最小となるときのそれぞれの値を2a、2c、上記J個の直円錐の軸と上記ロッドのなす角をθ(k=1、2、・・・、J;ただし、J個の直円錐の軸すべてが上記ロッドに一致する場合を除く)、上記キャップを通り上記ロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影と上記キャップを通り上記ロッドに直交するある直線のなす角をδ(k=1、2、・・・、J)、上記J個の直円錐の頂角を2α(k=1、2、・・・、J;0<=α<=π/2)、上記リブの本数をNとしたときに上記キャップからそれぞれの上記取付点までの長さL(i)が下記式により表される請求項1に記載の傘。
    ただし、i=1、2、・・・、N、k=1、2、・・・、Jであり、tk1(i)、tk2(i)、tk3(i)は下記式で表される。
    上記式において、gk1(i)、gk2、gk3は下記式により表される。
    上記式において、p(i)、q(i)、r(i)、dは下記式により表される。
  3. ロッドの先端寄りに取り付けたキャップと、基端部を上記キャップに揺動自在に軸支された複数個(以下、Nとする)のリブと、上記ロッドに沿って自在に可動しかつ上記ロッドに篏合されたランナと、先端部を上記リブそれぞれの所定の位置(以下取付点という)に揺動自在に軸支されかつ基端部を上記ランナに揺動自在に軸支されたN個のストレッチャを備え、上記キャップの位置と上記ランナの位置を焦点とする楕円をこれらの焦点を結ぶ線を軸として回転させて得られる回転楕円面の上に上記取付点が存在し、かつ上記ランナの上記ロッド上における可動範囲内で上記ランナから上記キャップまでの長さが最小のとき、上記キャップの位置を共通の頂点とする複数個(以下、Jとする)の直円錐(頂角2α、0<=α<=π/2;k=1、2、・・・、J)の軸と上記ロッドのなす角をθ(k=1、2、・・・、J;ただし、J個の直円錐の軸すべてが上記ロッドに一致する場合を除く)、上記キャップを通り上記ロッドに直交する平面における上記直円錐の軸の正射影と上記キャップを通り上記ロッドに直交するある直線のなす角をδ(k=1、2、・・・、J)とする上記J個の直円錐の錐面と上記回転楕円面が交わる位置に上記取付点が存在し、用途に応じて上記パラメータN、J、α(k=1、2、・・・、J)、θ(k=1、2、・・・、J)、δ(k=1、2、・・・、J)の値を決定して、それぞれ隣り合う上記リブ間にパネルを取り付けることを特徴とする傘の製造方法。
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