JP3699297B2 - 可搬型コンプレッサー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
開示技術は、住宅建築用等に用いられる可搬型のコンプレッサーの構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、土木建築等に用いられるコンプレッサーは、取扱い性等や作業性の点から軽量小型の可搬型式であることが第一の望まれるものであって、従来様々なタイプの可搬型式のコンプレッサーが案出実用化されてはいる。
【0003】
例えば、図4に示すように両側にハンドル1を備えたフレームを有し、蓄圧タンク2,2´を有する可搬型のコンプレッサー3が高圧用低圧用の可動ピストン4,4´をクランクピン5,5´をして、モータ6の軸受7に設けたクランクシャフト8を連携されているようなタイプが多く用いられていた。
【0004】
しかしながら、かかる、従来技術による可搬型コンプレッサー3にあっては小型である為に熱がこもり易い。したがって、モータの発熱が大きくなり、クランクケース側に熱伝導されるため、該クランクケース前方からフィルターを介してクランクケース内に吸い込まれる吸入空気の温度が上昇し、吸入効率の低下、及び、軸受等の寿命低下に繋がっていた欠点があった。
【0005】
ところが、モータ発熱を押さえるには、電動冷却ファンを別付、又は、冷却ファン12の外径を大きくしなければならず、小型、軽量化を計る上で、結果的にコスト高になるという不利点な点があった。
【0006】
なお、当該図4において12は各機構部全体に対する冷却風を吹き付ける為の冷却ファンである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この出願の発明の目的は従来技術、及び従来技術に基づく可搬型コンプレッサーの内部的な機構に支障をきたしかねない問題点を解決すべき技術的課題とし、可搬型コンプレッサーの小型コンパクト性を損なう事なく、而も、取り扱い性が良く、低コストに製造でき、操作性が良好であるようして、各種産業における圧縮空気技術利用分野に益する優れた可搬型コンプレッサー構造を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、クランクケースと、回転軸を備えたモータと、前記回転軸を軸支するための軸受を備えた軸受け箱とを有する可搬型コンプレッサーであって、前記軸受け箱が前記クランクケースから分割された別体のものとして構成されており、前記軸受け箱と 前記クランクケースとの間で前記モータの固定子を挟みつけることによって、該固定子を固定していることを特徴とする可搬型コンプレッサーによって達成される。
【0009】
そして、上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成は、前述課題を解決するために、モータの固定子をクランクケースに対し、コイル側面側から直接軸受箱を介して固定するコンプレッサー構造において、該モータの回転子の側面にバランスウエイトを配設し、該クランクケースから軸受箱が分割されており、モータ軸受を片軸受型にされていることを基幹とし、更に、上記クランクケースのモータの固定子用フレーム取付部に冷却用冷却風取り入れ口が設けられているようにし、又、上記モータの回転子の内側に冷却フィンが取付けられているようにもし、コンプレッサーのバランスを、モータ回転子の外周面に取り付けた、アウタバランス方式の可搬型コンプレッサー方式にされているようにもした技術的手段を講じたものである。
【0010】
【作用】
従来態様同様にアキシャル型モータを用いながら外気を吸込圧縮するコンプレッサーとこれを駆動するモータをクランクケースに直結し、モータシャフトに取付けられたクランクピンにて往復運動を行い、圧縮機構部で出力された圧縮気体を蓄圧タンクに送給し、モータの固定子はクランクケースに直接軸受箱を介して、コイル側面側よりボルトにより固定するようにし、これにより在来タイプのモータ反負荷のベアリングケースが不要となって、小型軽量化がより促進されるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の実施しようとする形態を図1乃至図3に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0012】
なお、図4と同一態様部分は同一符号を用いて説明するものとする。
【0013】
図1,2,3に示す実施例において、符号3は、この出願の発明の要旨の中心を成す可搬型コンプレッサーを示している。該可搬型コンプレッサー3は、両側のハンドル1,1、及び、ドラム型の一対の蓄圧タンク2,2´を両サイドに有している。蓄圧タンク2,2´のタンク2側寄りには、低圧用、高圧用の可動ピストン4,4´が設けられている。クランクピン5,5´により、モータ6の回転子11に連結されているクランクシャフト8に連結されて吸い込まれた空気を圧縮して、蓄圧タンク2,2´に貯蔵するようにされている。
【0014】
モータ6の回転子11の外側面の周辺には、バランスウエイト10が所定に配設されている。すなわち、この出願の発明においては、バランスウエイト10は回転子11の外周面に取付けられている。しかも、クランクシャフト8に取付けている回転子11は在来態様の如く、軸受箱7を両サイドに用いるものでは無く、片持ちタイプの態様である。したがって、保守点検整備等においては、取扱い性がよく、極めて、利便性が高いものであり、コスト的にも安くつくようにされている。
【0015】
そして、軸受箱17はボルト16により、直接的に固定されているものであり、そのことにより、従来のモータ反負荷ベアリングケース21が不要となり小型軽量化コンパクト化に大いにプラスするようにされている。
【0016】
また、モータの固定子9,回転子11の交換等に際しては圧縮機構部を分解せずに交換できるように圧入、固着せず、軸方向から締付けるのみで、したがって専用治具無しに容易に交換できるようになっている。
【0017】
また、モータ6の回転子11のクランクシャフト8の取付け部位の近傍には、冷却風取入れ口18が設けられている。さらに、該取入れ口18には回転子の内側に冷却フィン19が取付けられている。このような構成により、直接的に至近距離でモータ6のコイルを冷却することができるようになっている。
【0018】
なお、13,13´は計装機器類であり、蓄圧タンク2,2´が共用化(共通化)できるよう、ブロック化され、取付け、取外しが容易になっている。
【0019】
そして、この出願の発明における、コンプレッサー3においては両側にハンドル1,1が装備されて配設されている為に、その立ち姿勢、或いは、横姿勢、或いは、適宜の機器間に設置することが極めて容易である。
【0020】
なお、モータ固定子9を固定するクランクケース20には、冷却ファン12からの冷却風15の取入口14が開口され直接モータ6の固定子9が冷却され本体装置の軽量小型化が促進されるようにされているものである。
【0021】
なお、12は在来態様同様に一般的な冷却風吹付け用の樹脂製軸流ファンであり、コンプレッサー3の正面に取付けられているものである。
【0022】
【発明の効果】
以上、この出願の発明によれば、基本的に可搬型コンプレッサーにおいて、外気を吸込圧縮するコンプレッサー部とこれを駆動するモータをクランクケースに直結し、モータシャフトに取付けられたクランクピンカムにて往復運動を行い、圧縮空気を蓄圧タンクに貯蔵するようにしたことにより、又、モータの固定子をクランクケースと軸受箱との間で挟みつけ、さらに該軸受け箱をクランクケースに対してボルトで固定することにより、旧来、及び、従来のモータ反負荷のベアリングケースが不要となり、小型軽量化コンパクト化が促進され、取扱い性が益々良好となる優れた効果が奏されるものである。
【0023】
また、モータの回転子の側面にバランスウエイトが取付けられていることにより、回転子とバランスウエイトの一体化製造が極めて容易となる製造上の利点もある。
【0024】
当該バランスウエイトはクランクケースの内側でなく、外側に付設されるためにスペース上、直径方向のバランスが良く、したがって、バランス量を多く取る必要が無く、この点からも小型軽量化コンパクト化が促進されるというプラスがある。
【0025】
そして、回転子の内側に冷却ファンを設けて冷却取入れ口を設けた為に冷却効果が各機構部に機構的に及び、耐久性が向上するという効果も奏される。
【0026】
そして、基本的にモータ軸受を片持ち式にし、したがって、ベアリングケースが無いコンプレッサーとすることができ、この点で外形的にコンパクト化が優れ、軽量化がより促進されるという優れた効果が奏される。
【0027】
そして、特に安全性が問題になる場合には、単に樹脂製等のカバー等を簡易に取付ければ良く、その点の取扱い性も良好となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この出願の発明の1実施例の平面図である。
【図2】 同側面図である。
【図3】 同立図である。
【図4】 従来技術に基ずく可搬型コンプレッサーの平面概略図である。
【符号の説明】
1 ハンドル
2 蓄圧タンク
2´ 蓄圧タンク
3 コンプレッサー
4 可動ピストン
4´ 可動ピストン
5 クランクピン
5´ クランクピン
6 モータ
7 軸受
8 クランクシャフト
9 固定子
10 バランスウエイト
11 回転子
12 冷却ファン
14 冷却風取入口
15 冷却風
17 軸受箱
18 冷却風取入れ口
19 冷却フィン
20 クランクケース
Claims (1)
- クランクケースと、
回転軸を備えたモータと、
前記回転軸を軸支するための軸受を備えた軸受け箱とを有しており、
前記軸受け箱が前記クランクケースから分割された別体のものとして構成されており、
前記軸受け箱と前記クランクケースとの間で前記モータの固定子を挟みつけることによって、該固定子を固定していることを特徴とする可搬型コンプレッサー。
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JP17043299A JP3699297B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | 可搬型コンプレッサー |
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JP17043299A Expired - Lifetime JP3699297B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | 可搬型コンプレッサー |
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Cited By (1)
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-
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- 1999-06-17 JP JP17043299A patent/JP3699297B2/ja not_active Expired - Lifetime
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