JP3698491B2 - テレビ型バカラゲーム遊戯装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はテレビ型バカラゲーム遊戯装置に関する。例えばテレビ型の画面を有する表示手段にトランプカードが複数枚表示され、この複数枚のトランプカードの画像に対し、遊技者がコインを掛け（ベット）て遊ぶテレビ型バカラゲーム遊戯装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
テレビ型バカラゲーム遊戯装置は、いわゆるゲームセンターに多数設置されている。これらのテレビ型バカラゲーム遊戯装置の中には、例えばポーカー、ブラックジャック、バカラ等トランプカードを用いて楽しむカードゲーム遊戯装置がある。その中でバカラゲームを画像展開するカードゲーム遊戯装置の場合、初心者にとってバカラゲームは単純である反面、バカラ特有のカードに関するルールが存在するため、第２枚目又は条件によっては第３枚目に配られるカードの数の出目が幾つであれば遊技者がベットした側が勝つなのか或いはタイになるのか良く分からないと言う問題点があった。また同時に、バカラゲームはブレイヤー並びにバンカーに配られたカードがそれぞれ「第２枚目」でゲームが終了する場合と、ブレイヤー又はバンカーの「第２枚目」のカードの合計点数如何によっては「第３枚目」のカードでゲームが終了する場合があるので、何時の時点でゲームが終了するのか良く分からないという問題点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第１の目的は、特にバカラゲームが有するルールの特有性に鑑み、初心者に対し、プレイヤー並びにバンカーに「第２枚目」以降に配られるカードの数の出目が幾つであれば自分（遊技者）がベットした側が勝つ（或いは負け或いはまた引き分け）になるのかをバカラゲーム中におけるワンゲームの進行中に確実に知らせることができることである。また本発明の第２の目的は、当該ゲームの進行状態（続行、終了）を遊技者に確実に知らせることができることである。これら第１及び第２の発明の目的を前提とし、本発明はさらに表示手段２に対して記憶装置に格納されている複数個の表示制御手段の制御により表われるトランプカード、当該トランプカードに関する数字情報及びベットした側が勝つか否かの勝敗情報（請求項１，２に記載の発明）、並びに当該ゲームの続行・終了の識別表示（請求項３に記載の発明）を、プレイヤーに対して視覚上識別させるために表示手段（表示画面）を有効的に活用することである。加えて、本発明の目的は初心者にバカラゲームの概要を短時間で理解させることができることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビ型バカラゲーム遊戯装置は、表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、カードゲームのワンゲーム進行中、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードの数の下一桁をそれぞれ前記表示手段２に別個に区分けして表示するカード点数表示制御手段３１と、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードを前記表示手段２の左右にそれぞれ区別して現れるように表示するカード表示制御手段３２と、このカード表示制御手段３２によって現れたカードの数字を前記表示手段２に表示されている下一桁の数字に加算してベットした側が勝ちとなるための必要な情報を表示する前記表示手段２に、レイヤー側が第３枚目のカードを引く時に前記ベットした側が勝ちとなるための情報を勝敗情報として視覚上識別表示する勝敗プログラムを有する記号表示制御手段３３とをそれぞれ格納したことを特徴とする。
【０００５】
また、本発明のテレビ型バカラゲーム遊戯装置は、表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、バカラゲームのワンゲーム進行中、遊技者に対して２枚目のカードの表示で当該ワンゲームが終わるのかそれとも当該ワンゲームがまだ続行するのかを識別表示するゲーム続行・終了プログラム３３ｂを有する記号表示制御手段３３が設けられており、当該ゲームの続行・終了の識別表示は、カード表示制御手段３２によって制御されるトランプカードとは別個であり、かつ、前記記号表示制御手段３３によって制御されるトランプカードの数字に対してなされることを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図面に示す本発明の実施の形態を業務用テレビゲーム機に使用した場合で説明する。まず図１はカードゲーム遊戯装置１の外観を示す。このカードゲーム遊戯装置１の外観上の構成について簡単に説明すると、２はカードゲーム（例えばトランプゲーム）の内容を表示する表示手段である。３は操作手段としての複数個のスイッチ用操作釦４を有する操作盤或いは操作パネルである。５は掛けるコイン用投入口で、この投入口５は装置箱６の中央部前面に形成された表示手段用凹所７の内壁下面７ａの適宜箇所に設けられている。８はコイン用取出し口で、この取出し口８には操作釦４を操作する遊技者に当該ゲームに勝った枚数のコインが払い出される。９は装置箱６の上部に設けられた当該遊戯対象（本実施例ではトランプカードを用いた「バカラ」である。）の観念を彷彿させる印刷シート表示部である。
【０００７】
次に図２は本発明の一実施例を示す構成ブロック図である。この構成ブロック図から明らかなように、カードゲーム遊戯装置１は装置箱６に内蔵された中央（演算）処理装置１０を中心に各装置（回路）或いは手段が電気的に接続している。
【０００８】
すなわち、１１は表示手段２の各画面領域に現れる文字、絵柄などに対して表示を変化させるための複数個の表示制御手段（プログラム或いはデータ）等を格納する記憶装置である。この記憶装置１１の詳細については後述する。
【０００９】
１２はＲＡＭやＲＯＭを有するディスプレイ制御装置である。このディスプレイ制御装置１２は記憶装置１１の表示制御手段等の各情報をクロックパスル発生回路１３の信号に基づいて制御する中央処理装置１０からの指令を受理し、表示手段（例えばＣＲＴ）２の各画面領域にゲーム内容〜ゲーム進行状態を表示制御する。
【００１０】
すなわち、ディスプレイ制御装置１２は、図３で示すように表示手段コントローラ１２ａを有し、この表示手段コントローラ１２ａには記憶装置１１の表示制御手段等の各情報を一時的に管理或いは記憶する図柄記憶手段１２ｂや当該ゲームに最低限必要な文字情報、各画面領域を設定する画面設定情報などを記憶する文字情報等記憶手段１２ｃが電気的に接続している。
【００１１】
１４は入出力装置である。この入出力装置１４は操作盤３の複数個のスイッチ用操作釦４と中央処理装置１０との間に介在し、遊技者が各操作釦４を操作すると入力信号を中央処理装置１０に出力する。
【００１２】
１５は装置箱６に適宜に取付けられたスピーカーで、このスピーカー１５はアンプ１６を介して中央処理装置１０に電気的に接続している。なお、１７は投入口５から投入されたコインを検知するコイン検知手段、また１８はコイン払出し手段であり、その他この種のカードゲーム遊戯装置１に必要な回路〜手段は適宜中央処理装置１０に接続している。
【００１３】
次に図４は表示手段２の各画面領域と記憶装置１１の表示制御手段（プログラム或いはデータ）等との関係を示す概略説明図である。
【００１４】
表示手段２には、前述した通りディスプレイ制御装置１２の表示手段コントローラ１２ａにより複数個の画面領域が現れる。
【００１５】
これらの画面領域について下方から順に説明すると、２０はコイン数を表示するクレジット（ＣＲＥＤＩＴ）、遊技者に対する操作釦４の指示（ＰＵＳＨ／ＳＴＡＲＴ）、遊技者が現に獲得したコイン数（ＷＩＮ又はＰＡＩＤ）、遊技者が当該勝負に現に掛けたコイン数（ＢＥＴ）などを表示する第１画面領域である。この第１画面領域２０では遊技者に対する操作釦４の指示は中央部に現れる。なお、この明細書では、第１画面領域２０、第２画面領域２１等の用語は、図６，図７，図８及びこれらの図面についての詳細な説明から明らかなように、表示手段（表示画面）２，２Ａに表われるトランプカード、当該トランプカードに関する数字情報（カードの数）及びベットした側が勝つか否かの勝敗情報等が、プレイヤーの視覚上識別できるように描写されている意味合いである。
【００１６】
そこで、２１は「バカラ」のゲーム進行中に於けるプレイヤー（ＰＬＡＹＥＲ）側に配られたトランプカードＰ１乃至Ｐ３と、胴元であるバンカー（ＢＡＮＫＥＲ）側に配られたトランプカードＢ１乃至Ｂ３の数（２枚以上の時は、例えば図７で示すようにバカラのゲーム条件に基づく合計数の下一桁）をそれぞれ別個に表示する第２画面領域である。この第２画面領域２１ではプレイヤー側とバンカー側の点数表示欄はそれぞれ矩形状に現れる。
【００１７】
２２は前記プレイヤー（ＰＬＡＹＥＲ）側に配られたトランプカードＰ１乃至Ｐ３及びバンカー（ＢＡＮＫＥＲ）側に配られたトランプカードＢ１乃至Ｂ３をそれぞれ左右に区別して現す第３画面領域である。この第３画面領域２２は表示手段２の中央部乃至中央部寄りの部位に現れるように設定され、本実施例では表示画面の左側にはプレイヤーのカードが、一方、表示画面の右側にはバンカーのカードが現れる。
【００１８】
２３はバカラゲームに於けるトランプカードの数字（番号）、すなわち、Ａ（エース）、２〜９、１０、Ｊ（ジャック）、Ｑ（クイーン）、Ｋ（キング）並びに勝敗に関する文字（ＷＩＮ、ＴＩＥ等）を表示する第４画面領域である。この第４画面領域２３に於ける前記数字、文字などの各記号表示２３ａは、本実施例ではゲームの開始時点では、視覚上、特定の記号だけ枠で囲む、特定の記号だけ色を変化させる、特定の記号だけ表示又は消去する、特定の記号だけ網かけにする、特定の記号だけ点付けにする、特定の記号だけ下線又上線を付す、特定の記号だけ点滅にする、特定の記号だけ拡大する、特定の記号だけ動的態様にするなどの表示を一切せず、普通の態様で一連に横書される。そして、ゲームの進行中に勝敗情報又は／及び当該ゲームの続行・終了を遊技者に視覚上訴えるために利用される。
【００１９】
２４は遊技者が当該ゲームに掛け（ＢＥＴ／ベットし）た場合、プレイヤー側か、タイ（ＴＩＥ）か、それともバンカー側かを明確に表示する第５画面領域である。この第５画面領域２４では「プレイヤー側」、「タイ」、「バンカー側」の区別が比較的大きな矩形枠で示され、かつ、各矩形枠内に「ＤＯＵＢＬＥ×数字、ＷＩＮなどの文字が表示され、しかも、「ＰＬＡＹＥＲ」と「ＢＡＮＫＥＲ」の文字が特別大きく表示されている。
【００２０】
２５はバカラゲームに於けるトランプカードの残り量或いは現に使用済みのトランプカードの量を表示する第６画面領域である。この第６画面領域には、例えば左側に「ＣＡＲＤ ＭＥＴＥＲ」の文字が、一方、右側には「８ｄｅｃｋｓ ｏｆ ５２ ｃａｒｄｓ」の文字が表示されると共に、両文字の間にトランプカードの残り量が表示される。
【００２１】
本発明の主要部である記憶装置１１には各表示制御手段等が格納されている。そこで、図４を参照に上記第１乃至第６画面領域との関係で各表示制御手段等を説明する。
【００２２】
まず３０は第１画面領域２０に対する操作指示等制御手段で、この操作指示等制御手段３０にはクレジットのコイン数、遊技者が現に獲得したコイン数、遊技者が当該勝負に現に掛けたコイン数の各データがプログラムされている。
【００２３】
次に３１は第２画面領域２１に対するカード点数表示制御手段で、このカード点数表示制御手段には、第３画面領域２２に配られた第１枚目、第１枚目と第２枚目との合計数下一桁或いは第１枚目乃至第３枚目の各合計数下一桁（例えばナチュラルを意味する８、９の数字）をプレイヤー側とバンカー側の数字表示欄にそれぞれ表示するためのデータがプログラムされている。
【００２４】
次に３２は第３画面領域２２に対するカード表示制御手段で、このカード表示制御手段３２には、プレイヤー側及びバンカー側にそれぞれ配られるトランプカードを逐一表示するためのデータがプログラムされている。
【００２５】
次に３３は第４画面領域２３に対する記号表示制御手段で、この記号表示制御手段３３には、第４画面領域２３に表示されているトランプカードの数字及び勝敗に関する文字を利用し、かつ、ゲームの進行中に遊技者の視覚に第２枚目以降に配られるカードに関する勝敗情報（ここでは遊技者がタイにべットした場合はタイになるタイ情報も含む。）を訴える勝敗情報プログラム３３ａと、同じく第４画面領域２３に表示されているトランプカードの数字及び勝敗に関する文字を利用し、かつ、ゲームの進行中に遊技者の視覚に現在のゲームの続行又は終了を訴えるゲーム続行・終了プログラム３３ｂとが設定されている。
【００２６】
しかして、前記勝敗情報プログラム３３ａには、遊技者がべットした側から見て勝つ（ＷＩＮ）ため又はタイ（ＴＩＥ）になるために必要な文字記号を視覚上区別するためのデータがプログラムされているが、ここで、「視覚上区別するためのデータ」とは、プレイヤー側又はバンカー側に次に現れる第２枚目又は第３枚目のトランプカードの数字が第４画面領域２３に表示中の他の数字から遊技者が目で区別することができる表示の基になるデータを意味する。
【００２７】
前述したようにこの視覚上区別するための手段としては、例えば特定の記号だけ枠で囲む、特定の記号だけ色を変化させる、特定の記号だけ表示又は消去する、特定の記号だけ網かけにする、特定の記号だけ点付けにする、特定の記号だけ下線又上線を付す、特定の記号だけ点滅にする、特定の記号だけ拡大する、特定の記号だけ動的態様にするなどがある。
【００２８】
しかして、本実施例では例えば「赤の固定枠」は勝ちとなる条件であり、かつ、カードを引いてゲームが続行する可能性がある認識手段あり、また「赤の点滅枠」は勝ちとなる条件であり、かつ、カードを引くことなくゲームが終了する認識手段あり、一方、「青の固定枠」はタイとなる条件であり、かつ、カードを引いてゲームが続行する可能性がある認識手段あり、また「青の点滅枠」はタイとなる条件であり、かつ、カードを引くことなくゲームが終了する認識手段である。
【００２９】
該ゲーム続行・終了プログラム３３ｂには、分割された複数個の画面領域を有効に活用するために、望ましくは、少なくとも前記一例である「赤の固定枠」は次に配られる第２枚目（又はゲーム条件によっては第３枚目）のカードで当該ゲームが続行になると言う意味合いが設定されている（「赤の固定枠」の表示が勝つための条件と当該ゲーム続行の条件とを兼用している）。したがって、本実施例の勝敗情報プログラム３３ａには、ベットした側が勝ちとなるための情報が「勝敗情報」として設定されている。一方、ゲーム続行・終了プログラム３３ｂには、バカラゲームのワンゲーム進行中、遊技者に対して２枚目のカードの表示で当該ワンゲームが終わるのかそれとも当該ワンゲームがまだ続行するのかを識別表示する情報が「ゲーム続行・終了情報」として設定されている。
【００３０】
次に３４は第５画面領域２４に対する遊技者のベット状態表示制御手段で、この遊技者のベット状態表示制御手段３４には、遊技者が当該ワンゲームにベットした場合、プレイヤー側か、タイ（ＴＩＥ）か、それともバンカー側かを明確に表示するためのデータがプログラムされている。本実施例では第５画面領域２４の３つの矩形枠に於いて、遊技者がベットした側の矩形枠、例えば遊技者がバンカー側にベットすると、バンカー側の矩形枠の一部或いは全部の色が変化する。
【００３１】
次に３５は第６画面領域２５に対するカードメーター表示制御手段で、このカードメーター表示制御手段３５にはバカラゲームに於けるトランプカードの残り量を遊技者の視覚に訴えるためのデータがプログラムされている。このトランプカードの残り量を表示する例としては、一枚のカードを所定の初期位置から一方向へと移動させる方法やバソコンの表示画面に見受けられるように細長横枠内の白地を適当な色で塗り潰す方法などがあるが、本実施例では前者の例を採用している。
【００３２】
符号３６はスピーカー１５から放出される音を制御する音制御手段、確率データ、演算データ等その他の制御手段である。なお本実施例では、その他の制御手段３６の中の前記音制御手段に、ゲーム進行中に於ける遊技者がべットした側から見て勝つ（ＷＩＮ）ため又はタイ（ＴＩＥ）になるために必要な音声情報や負けとなる音声情報或いはゲームの続行又は終了を遊技者の聴覚に訴える音声情報がプログラムされている。
【００３３】
次に図５乃至図７に基づき、特に記憶装置１１の各表示制御手段等との関係で表示手段２の第１乃至第６画面領域の表示の変化について説明する。
【００３４】
図５は第１実施例のフローチャートの概略図である。まずゲームを開始するためには、遊技者がコイン用投入口５にコインを投入する必要がある。そこでコインを投入すると、コイン投入検知手段１７がこれを検知し、検知信号が中央処理装置１０に送られる。これで、スピーカー１５、ディスプレイ制御装置２等が作動可能な状態になる。
【００３５】
次に遊技者はベットするためにベット用操作釦を押す。この場合本実施例のバカラゲームに於いては、プレイヤーへのベット操作釦４ｃ、タイへのベット操作釦４ｄ、バンカーへのベット操作釦４ｅなどが予め決まっているので、遊技者は所望するベット操作釦４ｃ〜４ｅのいずれか１つ選択する必要がある。そこで、今仮に遊技者がバンカーへのベット操作釦４ｅを押すと、図６で示すように第５画面領域２４の「ＢＡＮＫＥＲ」側の矩形枠内の色が変化する。これにより一目で遊技者は当該ゲームのベット状態を視覚で確認することができる。なお、図６では遊技者はＢＡＮＫＥＲ側に「１２ベット」してゲームを実行している例である。
【００３６】
次に遊技者がスタート用釦４ｇを押すと、まず第１枚目のカードＰ１が第３画面領域２２のプレイヤー側に開いた状態で配られる（図６ではスペードの４）。次いで第１枚目に相当する２枚目のカードＢ１が第３画面領域２２のバンカー側に開いた状態で配られる（図６ではスペードの４）。この時第２画面領域２１の左右の矩形枠２１ａ、２１ｂには、当該カードＰ１、Ｂ１の数字が点数として逐一表示されている。次いで第２枚目に相当する３枚目のカードＰ２がプレイヤー側に開いた状態で配られると、そのカードＰ１、Ｐ２の数の合計「７」が前記矩形枠２１ａに表示される。周知のようにバカラゲームでは「９」に近い方が勝ちで、当該カードＰ１、Ｐ２の合計が１２ならば２点と成る。
【００３７】
次に第２枚目に相当する４枚目のカードＢ２がバンカー側にそのカードの数が見えない状態で配られる。この時バンカゲーム特有のカードに関するルールに基づき、遊技者がベットした方のバンカー側が勝つための必要な出目に関するカードの数字記号が「赤の固定枠」で囲われる（この場合バンカー側の第２枚目のカードの数字によつてはゲーム続行となる可能性がある。）。そして、本実施例ではバンカー側に配られるカードＢ２の数がプレイヤー側のそれ対して複数個の場合も有り得るので、図６で示すように「４」と「５」の記号が識別表示される。
【００３８】
また本実施例では、前述したように記憶装置１１のその他の制御手段３６に音制御プログラムが設定されているので、スピーカー１５から、『勝つ条件は「４」と「５」です』、とのメッセイジが同時に放出される。
【００３９】
そこで、バンカー側の４枚目のカードＢ２をオープンして勝負の判定がなされ、もし仮に４枚目のカードＢ２の数字が「４」又は「５」で有れば「当たり」になり、「バンカーの勝」、「ゲーム終了」等当該ゲームが終了したこと旨がスピーカーから流れ、コインの払出しが成される。そして、第６画面領域２５では、ゲームの進行中にカードの残り量を表示する一枚のカード２５ａの画像が所定の初期位置から少しつづ右方向へと移動している。
【００４０】
次に図７は当該ゲームが「第２枚目」のカードで勝負が決まらなかった場合の一例を示している。バカラゲームには特有のルールがあり、プレイヤー側の２枚のカードＰ１、Ｐ２の合計が「９＋３＝２」のような場合は、さらにプレイヤー側に対して第３枚目のカードＰ３が配られる。この時カードＰ１、Ｐ２、Ｐ３の合計点「６」が矩形枠２１ａに表示される。ところで、今仮にバンカー側に配られたカードＢ１、Ｂ２の合計点が矩形枠２１ｂに表示されているように「４＋１０＝４」で有る場合は、図６で説明したように第３枚目のカードＢ３に関し、バンカー側が勝つために必要な出目に関するカードの記号「３」、「４」、「５」がそれぞれ「赤の点滅枠」で囲われるが、同時に本実施例では、タイ（ＴＩＥ）となる数字「２」も「青の点滅枠」で囲われる。
【００４１】
すなわち、勝条件の記号識別表示とタイ条件の記号識別表示又は／及びゲーム続行か否かの記号識別表示が視覚上区別されている。この視覚上の識別に於いて、本実施例では「青の点滅枠」は、前述したようにゲーム続行・終了プログラム３３ｂの設定により、ゲームが第３枚目のカードで当該ゲームが終了することを表示している。そして、第３枚目のカードＢ３を反転する前に、図６の場合と同様にスピーカーからゲームの進行状況（勝つための条件、進行中、次のカードでゲーム終了など）が遊技者にメッセイジされる。
【００４２】
【実施例】
まず発明の実施の形態で説明した第１実施例に於いて、第４画面領域２３に表示されるトランプカードの数字（Ａ、２〜９、１０、Ｊ、Ｑ、Ｋ）並びに勝敗に関する文字（ＷＩＮ、ＴＩＥ）に関しては、少なくともトランプカードの数字のみ表示されていれば十分である。また前記数字はトランプカードの数字をＡ（エース）〜Ｋ（キング）まで順番に全て表示する必要はなく、十分と考えられる幾つかの数字のみ表示しても良い。さらに、表示手段２の第４画面領域２３に表示される記号表示２３ａは、略中央部に横書かつ一連に表示されているが、二段書きであっても良い。
【００４３】
そこで、図８は本発明の要部の他の例を示す。第１実施例の表示手段２の第４画面領域２３に現れる前記カードの記号表示２３ａは「１つグループ」であり、少なくともプレイヤー側とバンカー側とを兼用しているのに対し、この他の例ではプレイヤー側とバンカー側とを兼用していない。
【００４４】
すなわち、前記第４画面領域を表示手段２Ａの左右に二分割２３Ａ、２３Ｂし、左側の第４画面領域２３Ａにはプレイヤー側の記号表示２３ａを、一方、右側の第４画面領域２３Ｂにはバンカー側の記号表示２３ａをそれぞれ縦書している。したがって、第１実施例では記号表示２３ａを１つのグループに兼用することによって表示手段２の限られた画面領域を有効的に活用しているのに対し、この他の例では画面領域を必ずしも有効的に活用することはできないかも知れないが、初心者に対し、ベットの状態、識別表示の意味、ゲームの進行状態等バカラゲームの内容を視覚により少しでも容易に理解させることができると言う利点がある。
【００４５】
また発明の実施形態で説明した第１実施例では、予め或いはゲームの進行中に表示されたカードの記号表示２３ａを利用して当該カードゲームの進行中に勝敗情報又は／及びゲームの続行・終了情報が識別表示されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば当該ゲームの進行中に複数個の画面領域の中の１つ、例えばカードの数字を表示する画面領域に、遊技者の視覚に訴える勝敗情報又は／及びゲームの続行・終了情報が現れるように識別表示しても良い。
【００４６】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
（１）プレイヤー並びにバンカーに「第２枚目」以降に配られるカードの数の出目が幾つであれば遊技者がベットした側が勝つ（或いは負け或いはまた引き分け）になるのかをワンゲームの進行中に確実に知らせることができる。
（２）当該ワンゲームの進行状態（続行、終了）を遊技者に確実に知らせることができる。
（３）表示手段の複数個の画面領域を有効的に活用することができる。但し、図８で示す要部の他の例の場合は、表示手段の画面領域を必ずしも有効的に活用するこができないかも知れないが、初心者に対し、ベットの状態、ゲームの進行状態等バカラゲームの内容を視覚により少しでも容易に理解させることができる。
（４）バカラゲームの特有性を考慮して表示手段に表れる画面領域を視覚上複数個に区別し、これら区別された複数個の画面領域に対応して記憶装置に複数個の表示制御手段を設けたので、前記複数個の画面領域に現れる各表示に基づき、初心者にバカラゲームの概要を短時間で理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
図１乃至図７は本発明の第１実施例の実施の形態を説明する各説明図。図８は本発明の要部の他の例を示す説明図である。
【図１】カードゲーム遊戯装置の外観を示す斜視図。
【図２】装置全体の制御回路の一例を示す構成ブロック図。
【図３】要部の制御回路の一例を示すブロック図。
【図４】各画面領域と記憶装置の各表示制御手段等との関係を示す説明図。
【図５】ゲームの処理を示すフローチャート。
【図６】表示手段の各画面領域に現れる表示内容の説明図。
【図７】表示手段の各画面領域に現れる表示内容の他例の場合の説明図。
【図８】本発明の要部の他の例を示す説明図。
【符号の説明】
１…遊戯装置、２…表示手段、３…操作盤或いは操作パネル、４…操作釦、
６…装置箱、１０…中央処理装置、１１…記憶装置、１２…ディスプレイ制御装置、１５…スピーカー、１７…コイン検知手段、２０…第１画面領域、２１…第２画面領域、２２…第３画面領域、２３…第４画面領域、２４…第５画面領域、２５…第６画面領域、３０…操作指示等制御手段、３１…カード点数表示制御手段、３２…カード表示制御手段、３３…記号表示制御手段、３３ａ…勝敗情報プログラム、３３ｂ…ゲーム続行・終了プログラム、３４…遊技者のベット状態表示制御手段、３５…カードメータ表示制御手段。
【発明の属する技術分野】
本発明はテレビ型バカラゲーム遊戯装置に関する。例えばテレビ型の画面を有する表示手段にトランプカードが複数枚表示され、この複数枚のトランプカードの画像に対し、遊技者がコインを掛け（ベット）て遊ぶテレビ型バカラゲーム遊戯装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
テレビ型バカラゲーム遊戯装置は、いわゆるゲームセンターに多数設置されている。これらのテレビ型バカラゲーム遊戯装置の中には、例えばポーカー、ブラックジャック、バカラ等トランプカードを用いて楽しむカードゲーム遊戯装置がある。その中でバカラゲームを画像展開するカードゲーム遊戯装置の場合、初心者にとってバカラゲームは単純である反面、バカラ特有のカードに関するルールが存在するため、第２枚目又は条件によっては第３枚目に配られるカードの数の出目が幾つであれば遊技者がベットした側が勝つなのか或いはタイになるのか良く分からないと言う問題点があった。また同時に、バカラゲームはブレイヤー並びにバンカーに配られたカードがそれぞれ「第２枚目」でゲームが終了する場合と、ブレイヤー又はバンカーの「第２枚目」のカードの合計点数如何によっては「第３枚目」のカードでゲームが終了する場合があるので、何時の時点でゲームが終了するのか良く分からないという問題点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第１の目的は、特にバカラゲームが有するルールの特有性に鑑み、初心者に対し、プレイヤー並びにバンカーに「第２枚目」以降に配られるカードの数の出目が幾つであれば自分（遊技者）がベットした側が勝つ（或いは負け或いはまた引き分け）になるのかをバカラゲーム中におけるワンゲームの進行中に確実に知らせることができることである。また本発明の第２の目的は、当該ゲームの進行状態（続行、終了）を遊技者に確実に知らせることができることである。これら第１及び第２の発明の目的を前提とし、本発明はさらに表示手段２に対して記憶装置に格納されている複数個の表示制御手段の制御により表われるトランプカード、当該トランプカードに関する数字情報及びベットした側が勝つか否かの勝敗情報（請求項１，２に記載の発明）、並びに当該ゲームの続行・終了の識別表示（請求項３に記載の発明）を、プレイヤーに対して視覚上識別させるために表示手段（表示画面）を有効的に活用することである。加えて、本発明の目的は初心者にバカラゲームの概要を短時間で理解させることができることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビ型バカラゲーム遊戯装置は、表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、カードゲームのワンゲーム進行中、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードの数の下一桁をそれぞれ前記表示手段２に別個に区分けして表示するカード点数表示制御手段３１と、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードを前記表示手段２の左右にそれぞれ区別して現れるように表示するカード表示制御手段３２と、このカード表示制御手段３２によって現れたカードの数字を前記表示手段２に表示されている下一桁の数字に加算してベットした側が勝ちとなるための必要な情報を表示する前記表示手段２に、レイヤー側が第３枚目のカードを引く時に前記ベットした側が勝ちとなるための情報を勝敗情報として視覚上識別表示する勝敗プログラムを有する記号表示制御手段３３とをそれぞれ格納したことを特徴とする。
【０００５】
また、本発明のテレビ型バカラゲーム遊戯装置は、表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、バカラゲームのワンゲーム進行中、遊技者に対して２枚目のカードの表示で当該ワンゲームが終わるのかそれとも当該ワンゲームがまだ続行するのかを識別表示するゲーム続行・終了プログラム３３ｂを有する記号表示制御手段３３が設けられており、当該ゲームの続行・終了の識別表示は、カード表示制御手段３２によって制御されるトランプカードとは別個であり、かつ、前記記号表示制御手段３３によって制御されるトランプカードの数字に対してなされることを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図面に示す本発明の実施の形態を業務用テレビゲーム機に使用した場合で説明する。まず図１はカードゲーム遊戯装置１の外観を示す。このカードゲーム遊戯装置１の外観上の構成について簡単に説明すると、２はカードゲーム（例えばトランプゲーム）の内容を表示する表示手段である。３は操作手段としての複数個のスイッチ用操作釦４を有する操作盤或いは操作パネルである。５は掛けるコイン用投入口で、この投入口５は装置箱６の中央部前面に形成された表示手段用凹所７の内壁下面７ａの適宜箇所に設けられている。８はコイン用取出し口で、この取出し口８には操作釦４を操作する遊技者に当該ゲームに勝った枚数のコインが払い出される。９は装置箱６の上部に設けられた当該遊戯対象（本実施例ではトランプカードを用いた「バカラ」である。）の観念を彷彿させる印刷シート表示部である。
【０００７】
次に図２は本発明の一実施例を示す構成ブロック図である。この構成ブロック図から明らかなように、カードゲーム遊戯装置１は装置箱６に内蔵された中央（演算）処理装置１０を中心に各装置（回路）或いは手段が電気的に接続している。
【０００８】
すなわち、１１は表示手段２の各画面領域に現れる文字、絵柄などに対して表示を変化させるための複数個の表示制御手段（プログラム或いはデータ）等を格納する記憶装置である。この記憶装置１１の詳細については後述する。
【０００９】
１２はＲＡＭやＲＯＭを有するディスプレイ制御装置である。このディスプレイ制御装置１２は記憶装置１１の表示制御手段等の各情報をクロックパスル発生回路１３の信号に基づいて制御する中央処理装置１０からの指令を受理し、表示手段（例えばＣＲＴ）２の各画面領域にゲーム内容〜ゲーム進行状態を表示制御する。
【００１０】
すなわち、ディスプレイ制御装置１２は、図３で示すように表示手段コントローラ１２ａを有し、この表示手段コントローラ１２ａには記憶装置１１の表示制御手段等の各情報を一時的に管理或いは記憶する図柄記憶手段１２ｂや当該ゲームに最低限必要な文字情報、各画面領域を設定する画面設定情報などを記憶する文字情報等記憶手段１２ｃが電気的に接続している。
【００１１】
１４は入出力装置である。この入出力装置１４は操作盤３の複数個のスイッチ用操作釦４と中央処理装置１０との間に介在し、遊技者が各操作釦４を操作すると入力信号を中央処理装置１０に出力する。
【００１２】
１５は装置箱６に適宜に取付けられたスピーカーで、このスピーカー１５はアンプ１６を介して中央処理装置１０に電気的に接続している。なお、１７は投入口５から投入されたコインを検知するコイン検知手段、また１８はコイン払出し手段であり、その他この種のカードゲーム遊戯装置１に必要な回路〜手段は適宜中央処理装置１０に接続している。
【００１３】
次に図４は表示手段２の各画面領域と記憶装置１１の表示制御手段（プログラム或いはデータ）等との関係を示す概略説明図である。
【００１４】
表示手段２には、前述した通りディスプレイ制御装置１２の表示手段コントローラ１２ａにより複数個の画面領域が現れる。
【００１５】
これらの画面領域について下方から順に説明すると、２０はコイン数を表示するクレジット（ＣＲＥＤＩＴ）、遊技者に対する操作釦４の指示（ＰＵＳＨ／ＳＴＡＲＴ）、遊技者が現に獲得したコイン数（ＷＩＮ又はＰＡＩＤ）、遊技者が当該勝負に現に掛けたコイン数（ＢＥＴ）などを表示する第１画面領域である。この第１画面領域２０では遊技者に対する操作釦４の指示は中央部に現れる。なお、この明細書では、第１画面領域２０、第２画面領域２１等の用語は、図６，図７，図８及びこれらの図面についての詳細な説明から明らかなように、表示手段（表示画面）２，２Ａに表われるトランプカード、当該トランプカードに関する数字情報（カードの数）及びベットした側が勝つか否かの勝敗情報等が、プレイヤーの視覚上識別できるように描写されている意味合いである。
【００１６】
そこで、２１は「バカラ」のゲーム進行中に於けるプレイヤー（ＰＬＡＹＥＲ）側に配られたトランプカードＰ１乃至Ｐ３と、胴元であるバンカー（ＢＡＮＫＥＲ）側に配られたトランプカードＢ１乃至Ｂ３の数（２枚以上の時は、例えば図７で示すようにバカラのゲーム条件に基づく合計数の下一桁）をそれぞれ別個に表示する第２画面領域である。この第２画面領域２１ではプレイヤー側とバンカー側の点数表示欄はそれぞれ矩形状に現れる。
【００１７】
２２は前記プレイヤー（ＰＬＡＹＥＲ）側に配られたトランプカードＰ１乃至Ｐ３及びバンカー（ＢＡＮＫＥＲ）側に配られたトランプカードＢ１乃至Ｂ３をそれぞれ左右に区別して現す第３画面領域である。この第３画面領域２２は表示手段２の中央部乃至中央部寄りの部位に現れるように設定され、本実施例では表示画面の左側にはプレイヤーのカードが、一方、表示画面の右側にはバンカーのカードが現れる。
【００１８】
２３はバカラゲームに於けるトランプカードの数字（番号）、すなわち、Ａ（エース）、２〜９、１０、Ｊ（ジャック）、Ｑ（クイーン）、Ｋ（キング）並びに勝敗に関する文字（ＷＩＮ、ＴＩＥ等）を表示する第４画面領域である。この第４画面領域２３に於ける前記数字、文字などの各記号表示２３ａは、本実施例ではゲームの開始時点では、視覚上、特定の記号だけ枠で囲む、特定の記号だけ色を変化させる、特定の記号だけ表示又は消去する、特定の記号だけ網かけにする、特定の記号だけ点付けにする、特定の記号だけ下線又上線を付す、特定の記号だけ点滅にする、特定の記号だけ拡大する、特定の記号だけ動的態様にするなどの表示を一切せず、普通の態様で一連に横書される。そして、ゲームの進行中に勝敗情報又は／及び当該ゲームの続行・終了を遊技者に視覚上訴えるために利用される。
【００１９】
２４は遊技者が当該ゲームに掛け（ＢＥＴ／ベットし）た場合、プレイヤー側か、タイ（ＴＩＥ）か、それともバンカー側かを明確に表示する第５画面領域である。この第５画面領域２４では「プレイヤー側」、「タイ」、「バンカー側」の区別が比較的大きな矩形枠で示され、かつ、各矩形枠内に「ＤＯＵＢＬＥ×数字、ＷＩＮなどの文字が表示され、しかも、「ＰＬＡＹＥＲ」と「ＢＡＮＫＥＲ」の文字が特別大きく表示されている。
【００２０】
２５はバカラゲームに於けるトランプカードの残り量或いは現に使用済みのトランプカードの量を表示する第６画面領域である。この第６画面領域には、例えば左側に「ＣＡＲＤ ＭＥＴＥＲ」の文字が、一方、右側には「８ｄｅｃｋｓ ｏｆ ５２ ｃａｒｄｓ」の文字が表示されると共に、両文字の間にトランプカードの残り量が表示される。
【００２１】
本発明の主要部である記憶装置１１には各表示制御手段等が格納されている。そこで、図４を参照に上記第１乃至第６画面領域との関係で各表示制御手段等を説明する。
【００２２】
まず３０は第１画面領域２０に対する操作指示等制御手段で、この操作指示等制御手段３０にはクレジットのコイン数、遊技者が現に獲得したコイン数、遊技者が当該勝負に現に掛けたコイン数の各データがプログラムされている。
【００２３】
次に３１は第２画面領域２１に対するカード点数表示制御手段で、このカード点数表示制御手段には、第３画面領域２２に配られた第１枚目、第１枚目と第２枚目との合計数下一桁或いは第１枚目乃至第３枚目の各合計数下一桁（例えばナチュラルを意味する８、９の数字）をプレイヤー側とバンカー側の数字表示欄にそれぞれ表示するためのデータがプログラムされている。
【００２４】
次に３２は第３画面領域２２に対するカード表示制御手段で、このカード表示制御手段３２には、プレイヤー側及びバンカー側にそれぞれ配られるトランプカードを逐一表示するためのデータがプログラムされている。
【００２５】
次に３３は第４画面領域２３に対する記号表示制御手段で、この記号表示制御手段３３には、第４画面領域２３に表示されているトランプカードの数字及び勝敗に関する文字を利用し、かつ、ゲームの進行中に遊技者の視覚に第２枚目以降に配られるカードに関する勝敗情報（ここでは遊技者がタイにべットした場合はタイになるタイ情報も含む。）を訴える勝敗情報プログラム３３ａと、同じく第４画面領域２３に表示されているトランプカードの数字及び勝敗に関する文字を利用し、かつ、ゲームの進行中に遊技者の視覚に現在のゲームの続行又は終了を訴えるゲーム続行・終了プログラム３３ｂとが設定されている。
【００２６】
しかして、前記勝敗情報プログラム３３ａには、遊技者がべットした側から見て勝つ（ＷＩＮ）ため又はタイ（ＴＩＥ）になるために必要な文字記号を視覚上区別するためのデータがプログラムされているが、ここで、「視覚上区別するためのデータ」とは、プレイヤー側又はバンカー側に次に現れる第２枚目又は第３枚目のトランプカードの数字が第４画面領域２３に表示中の他の数字から遊技者が目で区別することができる表示の基になるデータを意味する。
【００２７】
前述したようにこの視覚上区別するための手段としては、例えば特定の記号だけ枠で囲む、特定の記号だけ色を変化させる、特定の記号だけ表示又は消去する、特定の記号だけ網かけにする、特定の記号だけ点付けにする、特定の記号だけ下線又上線を付す、特定の記号だけ点滅にする、特定の記号だけ拡大する、特定の記号だけ動的態様にするなどがある。
【００２８】
しかして、本実施例では例えば「赤の固定枠」は勝ちとなる条件であり、かつ、カードを引いてゲームが続行する可能性がある認識手段あり、また「赤の点滅枠」は勝ちとなる条件であり、かつ、カードを引くことなくゲームが終了する認識手段あり、一方、「青の固定枠」はタイとなる条件であり、かつ、カードを引いてゲームが続行する可能性がある認識手段あり、また「青の点滅枠」はタイとなる条件であり、かつ、カードを引くことなくゲームが終了する認識手段である。
【００２９】
該ゲーム続行・終了プログラム３３ｂには、分割された複数個の画面領域を有効に活用するために、望ましくは、少なくとも前記一例である「赤の固定枠」は次に配られる第２枚目（又はゲーム条件によっては第３枚目）のカードで当該ゲームが続行になると言う意味合いが設定されている（「赤の固定枠」の表示が勝つための条件と当該ゲーム続行の条件とを兼用している）。したがって、本実施例の勝敗情報プログラム３３ａには、ベットした側が勝ちとなるための情報が「勝敗情報」として設定されている。一方、ゲーム続行・終了プログラム３３ｂには、バカラゲームのワンゲーム進行中、遊技者に対して２枚目のカードの表示で当該ワンゲームが終わるのかそれとも当該ワンゲームがまだ続行するのかを識別表示する情報が「ゲーム続行・終了情報」として設定されている。
【００３０】
次に３４は第５画面領域２４に対する遊技者のベット状態表示制御手段で、この遊技者のベット状態表示制御手段３４には、遊技者が当該ワンゲームにベットした場合、プレイヤー側か、タイ（ＴＩＥ）か、それともバンカー側かを明確に表示するためのデータがプログラムされている。本実施例では第５画面領域２４の３つの矩形枠に於いて、遊技者がベットした側の矩形枠、例えば遊技者がバンカー側にベットすると、バンカー側の矩形枠の一部或いは全部の色が変化する。
【００３１】
次に３５は第６画面領域２５に対するカードメーター表示制御手段で、このカードメーター表示制御手段３５にはバカラゲームに於けるトランプカードの残り量を遊技者の視覚に訴えるためのデータがプログラムされている。このトランプカードの残り量を表示する例としては、一枚のカードを所定の初期位置から一方向へと移動させる方法やバソコンの表示画面に見受けられるように細長横枠内の白地を適当な色で塗り潰す方法などがあるが、本実施例では前者の例を採用している。
【００３２】
符号３６はスピーカー１５から放出される音を制御する音制御手段、確率データ、演算データ等その他の制御手段である。なお本実施例では、その他の制御手段３６の中の前記音制御手段に、ゲーム進行中に於ける遊技者がべットした側から見て勝つ（ＷＩＮ）ため又はタイ（ＴＩＥ）になるために必要な音声情報や負けとなる音声情報或いはゲームの続行又は終了を遊技者の聴覚に訴える音声情報がプログラムされている。
【００３３】
次に図５乃至図７に基づき、特に記憶装置１１の各表示制御手段等との関係で表示手段２の第１乃至第６画面領域の表示の変化について説明する。
【００３４】
図５は第１実施例のフローチャートの概略図である。まずゲームを開始するためには、遊技者がコイン用投入口５にコインを投入する必要がある。そこでコインを投入すると、コイン投入検知手段１７がこれを検知し、検知信号が中央処理装置１０に送られる。これで、スピーカー１５、ディスプレイ制御装置２等が作動可能な状態になる。
【００３５】
次に遊技者はベットするためにベット用操作釦を押す。この場合本実施例のバカラゲームに於いては、プレイヤーへのベット操作釦４ｃ、タイへのベット操作釦４ｄ、バンカーへのベット操作釦４ｅなどが予め決まっているので、遊技者は所望するベット操作釦４ｃ〜４ｅのいずれか１つ選択する必要がある。そこで、今仮に遊技者がバンカーへのベット操作釦４ｅを押すと、図６で示すように第５画面領域２４の「ＢＡＮＫＥＲ」側の矩形枠内の色が変化する。これにより一目で遊技者は当該ゲームのベット状態を視覚で確認することができる。なお、図６では遊技者はＢＡＮＫＥＲ側に「１２ベット」してゲームを実行している例である。
【００３６】
次に遊技者がスタート用釦４ｇを押すと、まず第１枚目のカードＰ１が第３画面領域２２のプレイヤー側に開いた状態で配られる（図６ではスペードの４）。次いで第１枚目に相当する２枚目のカードＢ１が第３画面領域２２のバンカー側に開いた状態で配られる（図６ではスペードの４）。この時第２画面領域２１の左右の矩形枠２１ａ、２１ｂには、当該カードＰ１、Ｂ１の数字が点数として逐一表示されている。次いで第２枚目に相当する３枚目のカードＰ２がプレイヤー側に開いた状態で配られると、そのカードＰ１、Ｐ２の数の合計「７」が前記矩形枠２１ａに表示される。周知のようにバカラゲームでは「９」に近い方が勝ちで、当該カードＰ１、Ｐ２の合計が１２ならば２点と成る。
【００３７】
次に第２枚目に相当する４枚目のカードＢ２がバンカー側にそのカードの数が見えない状態で配られる。この時バンカゲーム特有のカードに関するルールに基づき、遊技者がベットした方のバンカー側が勝つための必要な出目に関するカードの数字記号が「赤の固定枠」で囲われる（この場合バンカー側の第２枚目のカードの数字によつてはゲーム続行となる可能性がある。）。そして、本実施例ではバンカー側に配られるカードＢ２の数がプレイヤー側のそれ対して複数個の場合も有り得るので、図６で示すように「４」と「５」の記号が識別表示される。
【００３８】
また本実施例では、前述したように記憶装置１１のその他の制御手段３６に音制御プログラムが設定されているので、スピーカー１５から、『勝つ条件は「４」と「５」です』、とのメッセイジが同時に放出される。
【００３９】
そこで、バンカー側の４枚目のカードＢ２をオープンして勝負の判定がなされ、もし仮に４枚目のカードＢ２の数字が「４」又は「５」で有れば「当たり」になり、「バンカーの勝」、「ゲーム終了」等当該ゲームが終了したこと旨がスピーカーから流れ、コインの払出しが成される。そして、第６画面領域２５では、ゲームの進行中にカードの残り量を表示する一枚のカード２５ａの画像が所定の初期位置から少しつづ右方向へと移動している。
【００４０】
次に図７は当該ゲームが「第２枚目」のカードで勝負が決まらなかった場合の一例を示している。バカラゲームには特有のルールがあり、プレイヤー側の２枚のカードＰ１、Ｐ２の合計が「９＋３＝２」のような場合は、さらにプレイヤー側に対して第３枚目のカードＰ３が配られる。この時カードＰ１、Ｐ２、Ｐ３の合計点「６」が矩形枠２１ａに表示される。ところで、今仮にバンカー側に配られたカードＢ１、Ｂ２の合計点が矩形枠２１ｂに表示されているように「４＋１０＝４」で有る場合は、図６で説明したように第３枚目のカードＢ３に関し、バンカー側が勝つために必要な出目に関するカードの記号「３」、「４」、「５」がそれぞれ「赤の点滅枠」で囲われるが、同時に本実施例では、タイ（ＴＩＥ）となる数字「２」も「青の点滅枠」で囲われる。
【００４１】
すなわち、勝条件の記号識別表示とタイ条件の記号識別表示又は／及びゲーム続行か否かの記号識別表示が視覚上区別されている。この視覚上の識別に於いて、本実施例では「青の点滅枠」は、前述したようにゲーム続行・終了プログラム３３ｂの設定により、ゲームが第３枚目のカードで当該ゲームが終了することを表示している。そして、第３枚目のカードＢ３を反転する前に、図６の場合と同様にスピーカーからゲームの進行状況（勝つための条件、進行中、次のカードでゲーム終了など）が遊技者にメッセイジされる。
【００４２】
【実施例】
まず発明の実施の形態で説明した第１実施例に於いて、第４画面領域２３に表示されるトランプカードの数字（Ａ、２〜９、１０、Ｊ、Ｑ、Ｋ）並びに勝敗に関する文字（ＷＩＮ、ＴＩＥ）に関しては、少なくともトランプカードの数字のみ表示されていれば十分である。また前記数字はトランプカードの数字をＡ（エース）〜Ｋ（キング）まで順番に全て表示する必要はなく、十分と考えられる幾つかの数字のみ表示しても良い。さらに、表示手段２の第４画面領域２３に表示される記号表示２３ａは、略中央部に横書かつ一連に表示されているが、二段書きであっても良い。
【００４３】
そこで、図８は本発明の要部の他の例を示す。第１実施例の表示手段２の第４画面領域２３に現れる前記カードの記号表示２３ａは「１つグループ」であり、少なくともプレイヤー側とバンカー側とを兼用しているのに対し、この他の例ではプレイヤー側とバンカー側とを兼用していない。
【００４４】
すなわち、前記第４画面領域を表示手段２Ａの左右に二分割２３Ａ、２３Ｂし、左側の第４画面領域２３Ａにはプレイヤー側の記号表示２３ａを、一方、右側の第４画面領域２３Ｂにはバンカー側の記号表示２３ａをそれぞれ縦書している。したがって、第１実施例では記号表示２３ａを１つのグループに兼用することによって表示手段２の限られた画面領域を有効的に活用しているのに対し、この他の例では画面領域を必ずしも有効的に活用することはできないかも知れないが、初心者に対し、ベットの状態、識別表示の意味、ゲームの進行状態等バカラゲームの内容を視覚により少しでも容易に理解させることができると言う利点がある。
【００４５】
また発明の実施形態で説明した第１実施例では、予め或いはゲームの進行中に表示されたカードの記号表示２３ａを利用して当該カードゲームの進行中に勝敗情報又は／及びゲームの続行・終了情報が識別表示されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば当該ゲームの進行中に複数個の画面領域の中の１つ、例えばカードの数字を表示する画面領域に、遊技者の視覚に訴える勝敗情報又は／及びゲームの続行・終了情報が現れるように識別表示しても良い。
【００４６】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
（１）プレイヤー並びにバンカーに「第２枚目」以降に配られるカードの数の出目が幾つであれば遊技者がベットした側が勝つ（或いは負け或いはまた引き分け）になるのかをワンゲームの進行中に確実に知らせることができる。
（２）当該ワンゲームの進行状態（続行、終了）を遊技者に確実に知らせることができる。
（３）表示手段の複数個の画面領域を有効的に活用することができる。但し、図８で示す要部の他の例の場合は、表示手段の画面領域を必ずしも有効的に活用するこができないかも知れないが、初心者に対し、ベットの状態、ゲームの進行状態等バカラゲームの内容を視覚により少しでも容易に理解させることができる。
（４）バカラゲームの特有性を考慮して表示手段に表れる画面領域を視覚上複数個に区別し、これら区別された複数個の画面領域に対応して記憶装置に複数個の表示制御手段を設けたので、前記複数個の画面領域に現れる各表示に基づき、初心者にバカラゲームの概要を短時間で理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
図１乃至図７は本発明の第１実施例の実施の形態を説明する各説明図。図８は本発明の要部の他の例を示す説明図である。
【図１】カードゲーム遊戯装置の外観を示す斜視図。
【図２】装置全体の制御回路の一例を示す構成ブロック図。
【図３】要部の制御回路の一例を示すブロック図。
【図４】各画面領域と記憶装置の各表示制御手段等との関係を示す説明図。
【図５】ゲームの処理を示すフローチャート。
【図６】表示手段の各画面領域に現れる表示内容の説明図。
【図７】表示手段の各画面領域に現れる表示内容の他例の場合の説明図。
【図８】本発明の要部の他の例を示す説明図。
【符号の説明】
１…遊戯装置、２…表示手段、３…操作盤或いは操作パネル、４…操作釦、
６…装置箱、１０…中央処理装置、１１…記憶装置、１２…ディスプレイ制御装置、１５…スピーカー、１７…コイン検知手段、２０…第１画面領域、２１…第２画面領域、２２…第３画面領域、２３…第４画面領域、２４…第５画面領域、２５…第６画面領域、３０…操作指示等制御手段、３１…カード点数表示制御手段、３２…カード表示制御手段、３３…記号表示制御手段、３３ａ…勝敗情報プログラム、３３ｂ…ゲーム続行・終了プログラム、３４…遊技者のベット状態表示制御手段、３５…カードメータ表示制御手段。
Claims (3)
- 表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、バカラゲームのワンゲーム進行中、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードの数の下一桁をそれぞれ前記表示手段２に別個に区分けして表示するカード点数表示制御手段３１と、プレイヤー側に配られたトランプカード並びにバンカー側に配られたトランプカードを前記表示手段２の左右にそれぞれ区別して現れるように表示するカード表示制御手段３２と、このカード表示制御手段３２によって現れたカードの数字を前記表示手段２に表示されている下一桁の数字に加算してベットした側が勝ちとなるための必要な情報を表示する前記表示手段２に、プレイヤー側が第３枚目のカードを引く時に前記ベットした側が勝ちとなるための情報を勝敗情報として視覚上識別表示する勝敗プログラムを有する記号表示制御手段３３とをそれぞれ格納したことを特徴とするテレビ型バカラゲーム遊戯装置。
- 請求項１に於いて、記号表示制御手段３３は、表示手段の左右にプレイヤー側の記号表示２３ａとバンカー側の記号表示２３ａとをそれぞれ上下方向で表示することを特徴とするテレビ型バカラゲーム遊戯装置。
- 表示手段２、この表示手段２の表示を制御するディスプレイ制御装置１２、操作盤３に設けられた操作手段４、スピーカー１５、表示手段２に現れる表示を変化させるための複数個の表示制御手段を格納した記憶装置１１、この記憶装置１１等に電気的に接続する制御手段としての中央処理装置１０を備えるテレビ型バカラゲーム遊戯装置に於いて、前記記憶装置１１に、当該バカラゲームの配布カードの枚数及びカードの合計数の数え方という特有のルールに基づき、バカラゲームのワンゲーム進行中、遊技者に対して２枚目のカードの表示で当該ワンゲームが終わるのかそれとも当該ワンゲームがまだ続行するのかを識別表示するゲーム続行・終了プログラム３３ｂを有する記号表示制御手段３３が設けられており、また、当該ゲームの続行・終了の識別表示は、カード表示制御手段３２によって制御されるトランプカードとは別個であり、かつ、前記記号表示制御手段３３によって制御されると共に遊技者の視覚に訴えるトランプカードに関する数字に対してなされることを特徴とするテレビ型バカラゲーム遊戯装置。
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