JP3698281B2 - グルコース濃度の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グルコース濃度の測定方法、特に、全血状態でグルコース濃度を測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療分野、医学的研究分野等において、血液(または血漿、場合により血清)中のグルコース濃度の測定が必要とされ、そのために種々の方法が提案され、また、実施されている。
【0003】
そのような方法の中で、広く採用されている方法の1つにバイオセンサーを用いる血液中のグルコース濃度の測定方法がある。良く知られているように、この測定方法は、一般的にグルコースセンサー法と呼ばれ、グルコース分解酵素であるグルコースオキシダーゼ(GOD)を用いて試料中のグルコースを分解し、その時に生成する分解生成物である過酸化水素量や消費される酸素量を電気化学的に測定し、測定結果から試料中のグルコース濃度を求めることを測定原理とするものである。
【0004】
このようなグルコースセンサー法は、試料の複雑な前処理を必要とせずに高感度でグルコース濃度を測定できるので、特に糖尿病の診断や治療に幅広く使用され、具体的には、GODを固定化した膜と過酸化水素電極とを組み合わせた測定装置(グルコースセンサー)がこの方法にしばしば用いられている。例えば、この方法を用いるグルコース濃度測定装置として、株式会社京都第一科学から商品名GA−1140装置が市販されている。
グルコースセンサー法によりグルコース濃度を測定する場合、従来は、血液を遠心分離して血球部分を分離した上澄み液(通常は血漿、場合により血清)を採取し、これを適当な緩衝液により希釈し、グルコースセンサー法を用いてグルコースの分解速度を測定していた。
【0005】
このようなグルコースセンサー法を用いるに際して、全血状態の血液を用いずに、遠心分離した血液から上澄み液(血漿または血清)をサンプリングしていたのは、血球は相当量の固形分(通常、約25〜45%)を含むため、サンプリングした試料に血球が含まれている場合、緩衝液による試料の希釈倍率が、見掛けの倍率((緩衝液+全試料)/全試料)と真の倍率((緩衝液+試料中の液体分)/試料中の液体分)とで異なり、血球の含まれる割合が既知でなければ、求めたい真の倍率が判らないからである。従って、全血状態でのグルコース濃度の測定は困難であった。
【0006】
このような背景のもと、全血状態のままでグルコース濃度を測定する方法として、平衡点法、一次微分法および二次微分法のような高次微分法から選択される2種類の方法を用いて血球体積割合、即ち、血球および液体成分から成る試料中における血球の体積割合を求め、それに基づいて真の希釈倍率を求めて測定値(生データ)を補正することによりグルコース濃度を求める方法が特公平7−37991号公報に記載されている。
【0007】
この公報に記載の平衡点法および一次微分法は、次のような事項に基づくものである:
全血は主に血清(または血漿)および血球から成り、血球はその内部に液体成分を含み、この液体成分は血清中のグルコース濃度に等しい濃度でグルコースを含んでいる。通常、上述のような特公平7−37991号公報に記載の方法では、全血試料をGOD−過酸化水素電極反応系で測定する場合、試料は等張の緩衝液により80〜100倍程度に希釈される。この場合、血球内の液体中のグルコースは10秒程度で緩衝液中に移動(溶出)して平衡状態となる。
【0008】
平衡点法では、このような平衡状態に到達した後のグルコース濃度を測定することになるので、血球内の液体および血清に含まれているグルコース濃度が測定される。しかしながら、平衡点法を用いるとしても、全血試料について測定する場合には、血球膜のような固形分を含むので、上述のように真の希釈倍率が判らない。また、見掛けの希釈倍率は真の希釈倍率より小さくなるので、平衡点法により測定されるグルコース濃度は真のグルコース濃度よりも小さい測定値として得られる。
【0009】
一次微分法により全血試料のグルコース濃度を測定する場合、過酸化水素電極の出力(電流値)の時間的変化量(出力の速度の概念)は試料注入後2秒程度で極大(最大)値に達する。一次微分法による測定も平衡点法と変わるところはなく、真の希釈倍率は判らない。この場合においても、試料が希釈された時に、血球内のグルコースは血球から緩衝液中に溶出しようとする。しかしながら、平衡点法と比較すると、極大値までの時間が相当短く、血球膜という抵抗も存在するので、一次微分法により測定されるグルコース濃度は血清中のグルコースのみに起因する濃度であると近似できる場合が多い。特公平7−37991号公報に記載の方法ではこの近似を平衡点法と組み合わせて利用している。
【0010】
しかしながら、種々の検討を重ねていくと、一次微分値の極大値を得る例えば2秒程度の時間内であっても、血球内の液体中のグルコースが溶出しようとするのは確かであり、しかも、血球の割合が大きい場合には各血球からの溶出量がわずかであっても溶出する総量としては血球から緩衝液内へのグルコースの溶出を無視し得ない場合があることが判った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、血球から緩衝液への溶出がある場合であってもその影響を受けず、全血状態のままで血液のグルコース濃度を測定する方法が提供されれば、より向上した精度でグルコース濃度の測定が可能となり、また、従来の測定方法では必要とされていた遠心分離工程を省略することができる。即ち、全血状態でのグルコース濃度の測定を可能にすることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の要旨において、グルコースセンサー法により、血球および液体成分を含んで成る試料のグルコース濃度(GL)を測定する方法であって、
(a)試料のグルコース濃度(GL)を、その試料についての平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)を用いて
GL=EP+a×(EP−DI)+b (1)
[式中、aおよびbは定数である。]で表すこと、
(b)グルコース濃度(GL)が既知の種々の試料について平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)を得ること、
(c)得られた測定値(EPおよびDI)を式(1)に適用することにより、定数aおよびbを予め求めること、
(d)グルコース濃度が未知の試料について、平衡点法によりグルコース濃度測定値(EP)を得ると共に、一次微分法によりグルコース濃度測定値(DI)を得ること、
(e)工程(c)において求めた定数aおよびbならびに工程(d)において得られた測定値(EPおよびDI)を式(1)に適用することにより、グルコース濃度(GL)を求めること
を特徴とする方法を提供する。
【0013】
本発明の第2の要旨において、上述の第1の要旨のグルコースセンサー法により血球および液体成分を含んで成る試料のグルコース濃度(GL)を測定する方法を実施するための回路を含むグルコース濃度測定システムを提供する。
本発明の方法において、定数aおよびbは、使用する測定装置、特に電極系によって決まる値である。
【0014】
本発明において、血球とは、赤血球、白血球および血小板から選択される少なくとも一種を意味し、実際的には主として赤血球から成るものを意味する。液体成分とは血球の外部に存在する液体、例えば血漿、血清などを意味する。従って、血球および液体成分を含んで成る試料とは、例えば通常の生体(生物、特にヒト)から採取した全血としての血液を意味するが、これに限定されるものではなく、予め分離されている血液の種々の液体成分および血球成分を混合したものであってもよい。
【0015】
本発明において、試料のグルコース濃度(GL)とは、その試料に含まれる液体成分中のグルコース濃度のことである。また、本発明において、グルコースセンサー法とは、酵素としてグルコース分解酵素、例えばグルコースオキシダーゼ(通常は適当な支持体に固定化されたもの)を用いて、液体部分に溶解しているグルコースを分解し、その時に生成する過酸化水素量および/または消費される酸素量を過酸化水素電極および/または酸素電極により電気化学的に測定し、その測定結果から液体中のグルコース濃度を求めることを測定原理とする、従来の技術の欄において説明したようないわゆるバイオセンサーを用いるグルコース濃度を測定する方法を意味する。通常のグルコース濃度の測定においては、グルコース濃度を測定すべき試料を直接測定するのではなく、試料を適当な液体、特に緩衝液により希釈したものについてグルコース濃度を測定する。このようなグルコースセンサー法は当該分野においては周知のものであり、本発明ではグルコースオキシダーゼと過酸化水素電極の組み合わせを用いるのが特に好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1に示す本発明の方法によるグルコース濃度測定のフロー図に基づいて、グルコースオキシダーゼと過酸化水素電極を用いる場合を例として本発明を説明するが、他の電極を用いる場合も本発明を同様に適用できる。
具体的には、図2に模式的に示すような装置を用いてグルコース濃度を測定する。グルコース濃度測定セル1はGODを固定化した過酸化水素電極2を有し、セル内の液は、スターラ3および撹拌子4により充分に撹拌されるようになっている。ポンプ5により所定量の緩衝液がバルブ6を介してセル1内に供給(緩衝液分注)され、グルコース濃度を測定すべき試料はサンプラー9により所定量がセル1内に供給(検体の採取及び吐出)され、測定(反応)が終了すると、ポンプ7によりバルブ8を介して測定液は排出される。測定は、サンプラー9から試料を供給した時間を0として、過酸化水素電極2からの出力と経過時間との関係を求めることにより行う。
【0017】
本発明において、平衡点法とは、上述のグルコースセンサー法を用いるグルコース濃度測定法の1つであって、グルコース濃度が既知の標準溶液について測定開始後(即ち、試料をセル内に注入した後)の過酸化水素電極の出力(電流値)が実質的に一定となるまで測定を継続し、その一定出力とグルコース濃度との関係を検量線として予め求めておき、その後、グルコース濃度が未知の試料について過酸化水素電極の出力を測定し、同様に出力が実質的に一定値となるまで測定を継続し、その一定値から検量線に基づいてグルコース濃度を求める方法を意味する。
【0018】
この平衡点法は、次のような事項に基づくものである:
グルコースオキシダーゼによるグルコースの分解反応速度は、緩衝液中のグルコース濃度に比例するが、酵素によるグルコースの分解量自体は微量であるのでグルコース濃度は殆ど変化しない。従って、定常状態では過酸化水素の生成速度は一定となる。
具体的には、あるグルコース濃度の試料について、測定を実施すると、図3に模式的に示すような(ある時間経過した後は一定となる)電極の出力と試料注入後の時間との関係が得られ、出力は通常10秒程度でほぼ一定となる(図3では、理解のため、EPの符号を付している)。この一定の出力値と緩衝液中のグルコース濃度との間には一定の相関関係があり、平衡点法は、この関係を検量線として利用するものである。
【0019】
このような平衡点法では、測定開始後、出力が一定値に到達するまでに十分な時間があり、測定すべき液体試料中に血球が混入している場合、この時間は、血球内の液体に含まれるグルコースが血球の細胞膜という抵抗に抗して緩衝液本体中に拡散していくのに十分なものであることが判っている。従って、平衡点法により測定されるグルコース濃度(EP)をもたらすグルコースは、液体成分中に溶解しているグルコースおよび血球内の液体中に溶解しているグルコースの双方である。
【0020】
本発明において、一次微分法とは、上述のグルコースセンサー法を用いるグルコース濃度測定法の1つであって、グルコース濃度が既知の標準溶液について測定開始後の過酸化水素電極の出力(電流値)と測定時間との関係を測定し、それに基づいて出力の時間的変化量(即ち、出力の時間による微分値、従って、出力の速度)の最大値とグルコース濃度との関係を検量線として予め求めておき、その後、グルコース濃度が未知の試料について過酸化水素電極の出力の時間的変化を測定し、同様に時間的変化量の最大値を測定し、その最大値から検量線に基づいてグルコース濃度を求める方法を意味する。
【0021】
例えば、図3においてEPの符号を付して模式的に示すような電極の出力と時間との関係を時間について微分すれば出力の時間的変化量が求められ、具体的には図3に示すような極大値を持つ曲線が得られる(図3では、理解のためDIの符号を付している)。この曲線の最大値と緩衝液中のグルコース濃度との間には一定の相関関係があり、一次微分法はこの関係を検量線として利用するものである。このような一次微分法では、測定開始後、出力の時間的変化量が最大値に到達するまでに要する時間はわずか数秒程度(例えば2秒程度)であることが判っている。
【0022】
本発明は、グルコース濃度(GL)が既知である種々の試料について、上記説明したような平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)と一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)との関係について考察した結果、これらの値の間に式(1)で示される関係が統計的に成立することを見出したことに基づいてなされたものである。
【0023】
【発明の効果】
本発明のグルコース濃度測定方法によれば、血液中の血球量に関係なく、血液中のグルコース濃度の測定が可能となる。従って、従来のように血液中のグルコース濃度の測定に際して遠心分離操作をする必要がないので、迅速に測定を行うことができる。また、グルコース濃度の測定結果の精度が血球の存在の程度によって影響を受けないので、従来の方法による測定よりも高い精度で測定を行うことができる。
本発明の方法は、血球が含まれた液体成分として全血状態の血液を使用する場合に特に有効であり、例えば糖尿病患者などの高グルコース濃度の全血試料の測定に特に有用である。
本発明のグルコース濃度測定システムによれば、試料の注入以降の一連の操作およびデータ処理が従来の方法よりも短時間で自動的に行われてグルコース濃度の測定結果を得ることができるので、本発明のグルコース濃度測定方法を簡便かつ迅速に実施することができる。
【0024】
【実施例】
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、真のグルコース濃度(GL)(即ち、血清グルコース濃度)が80mg/dlであるヒトの血液について、血球体積割合(体積%)が20〜50%の全血試料を準備し、これらの試料についてグルコース濃度を平衡点法および一次微分法により測定した。
測定には、株式会社京都第一科学から市販されているグルコース濃度測定装置GA−1160(グルコースオキシダーゼ−過酸化水素電極系)を一部改造してDIも測定できるようにした装置を用いた。
【0025】
得られた測定値に基づいて、それぞれの血球体積割合の試料について、真のグルコース濃度(GL)と平衡点法によるグルコース濃度(EP)との差(GL−EP)(mg/dl)ならびに真のグルコース濃度(GL)と一次微分法によるグルコース濃度(DI)との差(EP−DI)(mg/dl)の値を求めた。
同様にして、真のグルコース濃度が0〜80mg/dl、80〜100mg/dl、100〜200mg/dlおよび200mg/dl以上の範囲にある全血試料(各20点ずつ)について、それぞれの血球体積割合(体積%)が20〜50%であるものを準備して測定を行い、それぞれの(GL−EP)値および(EP−DI)値を求めた。
これらの結果を、(EP−DI)の値を横軸に、(GL−EP)の値を縦軸にとってプロットすると、図4に示す結果が得られた。(図4において、○は0〜80mg/dlのグルコース濃度の試料、■は80〜100mg/dlのグルコース濃度の試料、×は100〜200mg/dlのグルコース濃度の試料、△は200mg/dl以上のグルコース濃度の試料による結果を示している。)
【0026】
このグラフから、式(1)を仮定することが妥当であることが判る。ここで、一次関数の定数aおよびb導出については、種々の回帰式を数学的にまたはコンピュータ等により求める手法を用いることができ、本実施例では最小二乗法を用いた。
図4において得られたグラフに基づいて、式(1)の定数aおよびbを求めると、a=1.3、b=4.6であった。
従って、この実施例において使用する測定装置について、
GL=EP+1.3×(EP−DI)+4.6 (2)
という式が得られる。
【0027】
次に、グルコース濃度が未知のヒトの全血試料について、平衡点法および一次微分法によりそれぞれのグルコース濃度測定値(EPおよびDI)を求め、これらの測定値を式(2)に適用してグルコース濃度の測定を行った。
以上のようにして行った本発明の方法による測定の精度を確認するため、同じ全血試料について遠心分離を行い、この時得られた血清をグルコース濃度測定装置GA−1160(グルコースオキシダーゼ−過酸化水素電極系)(株式会社京都第一科学より市販)により測定を行って、真のグルコース濃度とした。
【0028】
式(2)によって得られた測定値(Y)を縦軸に、血清のみについて測定した真のグルコース濃度(X)を横軸にとって、図5に示すグラフが得られた。
図5から明らかなように、傾きがほぼ1の直線上に大部分のデータが載っている(図5において、rは相関係数であり、nは測定データ数である)。この結果から、本発明の全血試料についてのグルコース濃度の測定方法には、十分な精度があることが判る。
【0029】
通常、ヒトの全血試料のグルコース濃度を測定する場合、定数aは0.5〜3.0の範囲の値であり、定数bは10以下の正の値である。これらの定数aおよびbの値は、ほぼ装置、特に電極系によって決まる値であるので、例えば、特定の装置を使用して同様の検体についてグルコース濃度を測定する場合には、グルコース濃度が既知の複数の標準試料を用いて、平衡点法によるグルコース濃度(EP)および一次微分法によるグルコース濃度(DI)を求め、その結果に基づいて、最初にaおよびbの値を求めれば、その後のグルコース濃度が未知の実際の試料についての測定には得られたaおよびbの値をそのまま適用することができる。
【0030】
上記の測定には、グルコース濃度測定装置GA−1160(グルコースオキシダーゼ−過酸化水素電極系)(株式会社京都第一科学より市販)に一部改造を加えてDIも測定できるようにした装置を用いたが、このような既存のグルコース濃度測定装置に、本発明のグルコース濃度測定方法を実施する回路を組み込むことにより、全血試料のグルコース濃度の測定を行うことができる。本発明の測定方法は、上述の開示に基づいて容易にソフト化でき、実際には電極からの出力の処理(即ち、平衡点法および一次微分法の測定値の算出)と組み合わせてコンピュータで全血試料のグルコース濃度を計算させることができる。例えば、図6にブロック図で示すような本発明のグルコース濃度測定方法をソフト化した回路を含むグルコース濃度測定システムによれば、本発明の第1の要旨に係る方法を含めて、測定部において測定し、電極からの出力を制御・演算部に送ってグルコース濃度を計算(データ処理)し、その結果を所望により、例えば紙などにプリントアウトしたり、ソフトウェア的データとして出力したりする図1のフロー図に示すような一連の操作が自動的に行われ、短時間のうちに試料のグルコース濃度の測定値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測定方法の模式的フロー図である。
【図2】 グルコース濃度測定装置を模式的に示す図である。
【図3】 過酸化水素電極の出力の時間的変化および過酸化水素電極の出力の時間的変化の時間微分を示す模式的グラフであって、平衡点法および一次微分法によるグルコース濃度の測定原理を示す。
【図4】 実際のデータについて、(GL−EP)の値と(EP−DI)の値との関係を示すグラフである。
【図5】 本発明の方法によるグルコース濃度の測定値と真の血清グルコース濃度との比較を示すグラフである。
【図6】 本発明のグルコース濃度測定システムの模式的ブロック図である。
【符号の説明】
1…グルコース濃度測定セル、2…GOD固定化過酸化水素電極、
3…スターラ、4…撹拌子、5…ポンプ、6…バルブ、7…ポンプ、
8…バルブ、9…サンプラー。
Claims (3)
- グルコースセンサー法により、血球および液体成分を含んで成る試料のグルコース濃度(GL)を測定する方法であって、
(a)試料のグルコース濃度(GL)を、その試料についての平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)を用いてGL=EP+a×(EP−DI)+b (1)
[式中、aは0.5≦a≦3.0の定数であり、bは0<b≦10の定数である。]で表すこと、
(b)グルコース濃度(GL)が既知の種々の試料について平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)を得ること、
(c)得られた測定値(EPおよびDI)を式(1)に適用することにより、定数aおよびbを予め求めること、
(d)グルコース濃度が未知の試料について、平衡点法によりグルコース濃度測定値(EP)を得ると共に、一次微分法によりグルコース濃度測定値(DI)を得ること、
(e)工程(c)において求めた定数aおよびbならびに工程(d)において得られた測定値(EPおよびDI)を式(1)に適用することにより、グルコース濃度(GL)を求めること
を特徴とする方法。 - 血球および液体成分を含んで成る試料として、全血試料を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 請求項1または2記載の方法を実施するための回路を含むグルコース濃度測定システム。
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| JP13486796A JP3698281B2 (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | グルコース濃度の測定方法 |
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- 1996-05-29 JP JP13486796A patent/JP3698281B2/ja not_active Expired - Lifetime
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