JPH10108695A - グルコース濃度の測定方法 - Google Patents

グルコース濃度の測定方法

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JPH10108695A
JPH10108695A JP8265906A JP26590696A JPH10108695A JP H10108695 A JPH10108695 A JP H10108695A JP 8265906 A JP8265906 A JP 8265906A JP 26590696 A JP26590696 A JP 26590696A JP H10108695 A JPH10108695 A JP H10108695A
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glucose concentration
blood
glucose
measuring
sample
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JP8265906A
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Hiroshi Yoshizu
博 吉津
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Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液の保存状態に影響を受けることのないグ
ルコース濃度の測定方法を提供する。 【解決手段】 血液中のグルコース濃度の測定方法にお
いて、(1)全血状態でのグルコース濃度の測定方法の
中から特定の方法を選択する工程、(2)考え得る血液
サンプルの保存条件について、選択した特定の方法にお
けるグルコース濃度を求める式を予め求めておく工程、
(3)グルコース濃度を測定する血液サンプルの保存条
件を確認する工程、(4)確認した血液サンプルの保存
条件に応じてグルコース濃度を求める式を選択する工
程、(5)グルコースセンサー法によって血液サンプル
中のグルコース濃度に基づく電流値を測定する工程、お
よび(6)得られた測定電流値および選択した式に基づ
いて血液サンプル中のグルコース濃度を算出する工程を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルコース濃度の
測定方法、特に、全血状態でグルコース濃度を測定する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療分野、医学的研究分野等において、
血液(または血漿、場合により血清)中のグルコース濃
度の測定が必要とされ、そのために種々の方法が提案さ
れ、また、実施されている。そのような方法の中で、広
く採用されている方法の1つにバイオセンサーを用いる
血液中のグルコース濃度の測定方法がある。良く知られ
ているように、この測定方法は、一般的にグルコースセ
ンサー法と呼ばれ、グルコース分解酵素であるグルコー
スオキシダーゼ(GOD)を用いて試料中のグルコース
を分解し、その時に生成する分解生成物である過酸化水
素量や消費される酸素量を電気化学的に測定し、測定結
果から試料中のグルコース濃度を求めることを測定原理
とするものである。
【0003】このようなグルコースセンサー法は、試料
の複雑な前処理を必要とせずに高感度でグルコース濃度
を測定できるので、特に糖尿病の診断や治療に幅広く使
用され、具体的には、GODを固定化した膜と過酸化水
素電極とを組み合わせた測定装置(グルコースセンサ
ー)がこの方法にしばしば用いられている。例えば、こ
の方法を用いるグルコース濃度測定装置として、株式会
社京都第一科学から商品名GA−1140装置が市販さ
れている。グルコースセンサー法によりグルコース濃度
を測定する場合、血液を遠心分離して血球部分を分離し
た上澄み液(通常は血漿、場合により血清)を得て、こ
れを適当な緩衝液により希釈してグルコースセンサー法
を用いてグルコースの分解速度を測定する。
【0004】このようなグルコースセンサー法を用いる
に際して、全血状態の血液を用いずに、遠心分離した血
液から上澄み液(血漿または血清)をサンプリングする
のは、血球は相当量の固形分(通常、約25〜45%)
を含むため、サンプリングした試料に血球が含まれてい
ると、緩衝液による試料の希釈倍率が真の倍率((緩衝
液+試料中の液体分)/試料中の液体分)と見掛けの倍
率((緩衝液+全試料)/全試料)とでは異なり、血球が
含まれている割合が判らないからである。従って、全血
状態でのグルコース濃度の測定は困難であった。
【0005】このような背景のもと、全血状態のままで
グルコース濃度を測定する方法として、平衡点法、一次
微分法および二次微分法のような高次微分法から選択さ
れる2種類の方法を用いて血球体積割合を求め、それに
基づいて真の希釈倍率を求めて測定値(生データ)を補
正することによりグルコース濃度を求める方法が特公平
7−37991号公報(方法1とも呼ぶ)に記載されて
いる。
【0006】この公報に記載の平衡点法および一次微分
法は、次のような事項に基づくものである:全血は主に
血漿成分(または血清成分)および血球成分から成り、
血球はその内部に液体成分を含み、この液体成分は血漿
中のグルコース濃度に等しい濃度でグルコースを含んで
いる。通常上述のような特公平7−37991号公報に
記載の方法では、全血試料をGOD−過酸化水素電極反
応系で測定する場合、試料は等張の緩衝液により80〜
100倍程度に希釈される。この場合、血球内の液体中
のグルコースは10秒程度で緩衝液中に移動(溶出)し
て平衡状態となる。
【0007】平衡点法では、このような平衡状態に到達
した後のグルコース濃度を測定することになるので、血
球内の液体および血漿に含まれているグルコース濃度が
測定される。しかしながら、平衡点法と言えども、全血
試料についての測定であるので、血球膜のような固形分
が含まれており、従って、上述のように真の希釈倍率が
判らない。また、真の希釈倍率は見掛けの希釈倍率より
大きいので、平衡点法により測定されるグルコース濃度
は真のグルコース濃度より小さい測定値として得られ
る。
【0008】また、一次微分法により全血試料のグルコ
ース濃度を測定する場合、出力の時間的変化量(出力の
速度速度の概念)は試料注入後2秒程度で極大(最大)
値に達する。一次微分法による測定も平衡点法と変わる
ところはなく、真の希釈倍率は判らない。この場合にお
いても、試料が希釈された時に、血球内のグルコースは
血球から緩衝液中に溶出しようとする。しかしながら、
平衡点法と比較すると、極大値までの時間が相当短く、
血球膜という抵抗も存在するので、一次微分法により測
定されるグルコース濃度は血清(または血漿)内のグル
コースのみに起因する濃度であると近似できる場合が多
く、特公平7−37991号公報に記載の方法ではこの
近似を平衡点法と組み合わせて利用している。
【0009】しかしながら、種々の検討を重ねていく
と、一次微分値の極大値を得る例えば2秒程度の時間内
であっても、血球内の液体中のグルコースが溶出しよう
とするのは確かであり、しかも、血球の割合が大きい場
合には各血球からの溶出量がわずかであっても溶出する
総量としては血球から緩衝液内へのグルコースの溶出を
無視し得ない場合があることが判った。
【0010】そこで、このような短時間内におけるグル
コースの溶出をも考慮した、グルコース濃度の測定方法
が、日本国特許出願平成7年第185559号および平
成8年第134867号にて開示されている(双方とも
株式会社京都第一科学の出願であり、それぞれ方法2お
よび方法3とも呼ぶ)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の測定方法のいず
れかを用いることにより、所望の目的とするグルコース
濃度の精度に応じて、グルコース濃度を全血状態で測定
することができることになった。ところで、血液検査の
ために血液を採取する場合、複数種(例えば血算用とグ
ルコース濃度測定用)の採血管に血液を採取する場合が
しばしばある。このように採取された採血管の血液につ
いて全血状態でグルコース濃度を上述のいずれかの方法
を用いて測定した場合、採血管の種類により異なる測定
値が得られることがあることが判った。
【0012】同じ血液サンプルについてグルコース濃度
を測定する以上は、いずれの採血管の血液サンプルにつ
いても同じグルコース濃度測定値が得られるはずであ
る。従って、このような異なる測定値が得られるという
問題点のメカニズムを解明して、たとえ採血管が異なっ
ていても同じ測定値が得られるようにすることが必要で
ある。即ち、採取した血液の保存状態に影響を受けるこ
となく、同じ血液サンプルであれば同じグルコース濃度
の測定結果を得ることができる方法を提供することが必
要である。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、鋭意検討した結果、同じ血液サンプルであっても
採血管が異なれば、測定されるグルコース濃度が違う値
になるのは、採血管に予め添加されている抗凝固剤およ
び解糖阻止剤などの添加剤の影響によるものであること
が見いだされ、本発明を完成するに至った。
【0014】採血管は、大きく分類して、血算用採血
管、グルコース濃度(血糖値)等を測定するための採血
管および生化学用採血管がある。血算用採血管には、E
DTA抗凝固剤が、血糖値測定用の採血管にはフッ化ナ
トリウム(NaF)のような解糖阻止剤および抗凝固剤
(例えばEDTA、ヘパリン等)が、また、生化学用採
血管にはヘパリンのような抗凝固剤が予め添加剤として
加えられており、これらの添加剤(特にその有無、種類
および量)がグルコース濃度の測定に影響を及ぼすこと
が判った。
【0015】発明者は、更に検討を重ねた結果、血算用
または生化学用の血液サンプルは等張状態で保持される
ようになっているのに対して、グルコース濃度測定用採
血管については、そのような考慮が払われておらず、そ
のために、採血後の時間がある程度経過すると、血球の
体積が変化する可能性があることに気付いた。上述のよ
うな知見に基づいて、グルコース濃度測定用採血管内に
採取された血液サンプルについて検討を重ねると、その
ような採血管の血液サンプルの血球はある程度の時間が
経過すると縮小している可能性があることが判った。こ
の収縮は、実際に起こっているとするなら、NaF濃度
がサンプル内で比較的高いので、血球内の水分が外に出
てしまうためであろうと考えられる。尚、一般的に解糖
阻止剤として添加されるNaFの濃度は、通常約50m
g/dl(従って、238.2mM)であり、生体内の
総イオン濃度は約160mMである。従って、同じ血液
サンプルであっても、その保存条件に応じて測定時には
血球体積が変化している可能性がある。
【0016】そこで、先に説明した全血状態で血液中の
グルコース濃度を測定する方法において、考え得る血液
の保存条件をも考慮したグルコース濃度の算出式を予め
種々求めておき、グルコース濃度の測定に際して、保存
条件に対応する算出式を選択し、それを用いることによ
り正確なグルコース濃度を算出することにより血液中の
グルコース濃度を測定することができる。発明者による
検討の結果、血液中のグルコース濃度(GL)は、平衡
点法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微
分法によるグルコース濃度測定値(DI)と相関関係が
あり、その相関関係からグルコース濃度の算出式を得る
ことができる。具体的には、GL、EPおよびDIの3
つの変数の関係を最適に表現できる基本関数を算出式と
して仮定して、その基本関数における定数などを、保存
条件に応じて、3つの変数が最適に表現されるように決
定する。
【0017】より具体的には、予めグルコース濃度(G
L)が判っている種々の標準サンプルについて平衡点法
および一次微分法により濃度測定を行ってEPおよびD
Iを得て、これらの3変数を最適に表現できる関数(即
ち、GL=f(EP,DI)、fは関数を意味する)を
グルコース濃度の算出式として選択する。最適であるか
否かの判断には、例えば最小二乗法のようなパラメータ
ーフィッティング手法を用いることができる。例えば、
上述の方法1、方法2または方法3においては、いずれ
もこれらの3つの変数の相関関係を最適に表現できる基
本関数(例えば、後述の式(1))を実質的に用いてい
ることに相当する。換算係数ならびに係数a、cおよび
d等を得ることは、最適な関数を得るためのパラメータ
ーフィッティング手法を用いることに相当する。
【0018】従って、1つの要旨において、本発明は、
血液中のグルコース濃度の測定方法であって、(1)全
血状態でのグルコース濃度の測定方法の中から特定の方
法を選択する工程、(2)少なくとも2つの考え得る血
液サンプルの保存条件について、選択した特定の方法に
おけるグルコース濃度を求める式を予め求めておく工
程、(3)グルコース濃度を測定する血液サンプルの保
存条件を確認する工程、(4)確認した血液サンプルの
保存条件に応じてグルコース濃度を求める式を選択する
工程、(5)グルコースセンサー法によって血液サンプ
ル中のグルコース濃度に基づく電流値を測定する工程、
および(6)得られた測定電流値および選択した式に基
づいて血液サンプル中のグルコース濃度を算出する工程
を含んで成る方法を提供する。本発明の1つの態様で
は、血液の保存条件を確認する工程は、血液中の血球の
収縮の有無を確認する工程であってよい。この血液の収
縮は、血液サンプルを保存する採血管内のNaFにより
生じるものであってよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の方法において、「全血状
態でのグルコース濃度の測定方法」とは、グルコース濃
度を測定すべき血液サンプルから血球成分を分離するこ
となく、そのままの状態でグルコース濃度を測定できる
方法であって、平衡点法、一次微分法および二次微分法
から選択される2つの方法により血液サンプルの血球体
積割合を求めた後、グルコース濃度測定値を補正するこ
とを原理とする方法を意味し、具体的には、例えば上述
の方法1、2および3のいずれかから選択される。血球
からのグルコースの溶出をも考慮すると、方法2および
3が好ましい。測定精度によっては、方法1であっても
よい。
【0020】より具体的には、方法1は、グルコース濃
度を測定すべき全血試料について平衡点法と一次微分法
または二次微分法を用いてグルコース濃度を得、得られ
た2種の測定グルコース濃度の割合から全血試料中の血
球の割合を求めて全血試料の換算係数を求め、求めた換
算係数に基づいて平衡点法により得られた測定グルコー
ス濃度または一次微分法もしくは二次微分法により得ら
れた測定グルコース濃度を換算して全血グルコース濃度
を求めることを特徴とするグルコース濃度の測定方法で
ある。
【0021】方法2は、グルコースセンサー法により、
血球および液体成分を含んで成る試料または全血試料中
の液体成分中のグルコース濃度(GL)、即ち、試料の
グルコース濃度を測定する方法であって、(a)試料の
グルコース濃度(GL)は、その試料についての平衡点
法によるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分
法によるグルコース濃度測定値(DI)を用いて GL=EP+a×(EP−DI) (1) [式中、aは係数であり、GLにより変化し得る。即
ち、GLの関数として表される係数である。]で表され
ると仮定し、(b)グルコース濃度(GL)が既知の種
々の試料について平衡点法によるグルコース濃度測定値
(EP)および一次微分法によるグルコース濃度測定値
(DI)を得、(c)得られた測定値(EPおよびD
I)を式(1)に代入することにより、aをグルコース
濃度(GL)の関数として予め求めておき、(d)グル
コース濃度が未知の試料について、平衡点法によりグル
コース濃度測定値(EP)を得、また、一次微分法によ
りグルコース濃度測定値(DI)を得、(e)得られた
測定値(EPおよびDI)および工程(c)において求
めたaを式(1)に代入して未知数であるグルコース濃
度(GL)を求めることを特徴とする方法である。
【0022】上記方法2において、式(1)に代えて、
式(1)’: GL=DI+a’×(EP−DI) (1)’ [式中、a’=q/(q−p)であり、a’は真のグル
コース濃度によって変化し得る係数である。]を使用す
ることもできる。また、aまたはa’がGLによって変
化せずに一定であってもよい。
【0023】方法3は、グルコースセンサー法により、
血球および液体成分を含んで成る試料のグルコース濃度
(GL)を測定する方法であって、(a’)試料のグル
コース濃度(GL)を、その試料についての平衡点法に
よるグルコース濃度測定値(EP)および一次微分法に
よるグルコース濃度測定値(DI)を用いて GL=EP+c×(EP−DI)+d (2) [式中、aおよびbは定数である。]で表すこと、
(b’)グルコース濃度(GL)が既知の種々の試料に
ついて平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)お
よび一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)を
得ること、(c’)得られた測定値(EPおよびDI)
を式(2)に適用することにより、定数cおよびdを予
め求めること、(d’)グルコース濃度が未知の試料に
ついて、平衡点法によりグルコース濃度測定値(EP)
を得ると共に、一次微分法によりグルコース濃度測定値
(DI)を得ること、(e’)工程(c’)において求
めた定数cおよびdならびに工程(d’)において得ら
れた測定値(EPおよびDI)を式(2)に適用するこ
とにより、グルコース濃度(GL)を求めることを特徴
とする方法である。この方法において、定数cおよびd
の値について、0.5≦c≦3.0であり、0<d≦1
0である場合が実質的に多い。
【0024】また、「少なくとも2つの考え得る血液サ
ンプルの保存条件」とは、血液サンプルを採取した後、
グルコース濃度測定まで血液サンプルが保存される条件
であって、血球の体積変化をもたらし得る条件を意味す
る。具体的には、採血管内の添加剤の種類およびその
量、従って、採血後にあってはその濃度、測定温度など
を例示することができる。
【0025】添加剤の種類および量は、血球膜を隔てた
浸透圧に影響を与える、従って、血球膜を隔てた水分の
移動に影響を与えて血球体積を変化させるので特に重要
である。実際、採血管においては、添加剤としてEDT
A(例えばEDTA−2Na、EDTA−2K、EDT
A−3K等)、ヘパリン(例えばヘパリンNa、ヘパリ
ンLi等)およびNaFが主として使用されており、そ
の量も特定量であり、従って、採血後の濃度もほぼ定ま
っている。従って、上述のように健常人における総イオ
ン濃度は約160mMであり、使用される添加剤の量に
応じて採取した血液の血球細胞膜の外側の総イオン濃度
が上記総イオン濃度より大きくなる場合には、血球中の
水分が細胞膜を介して移動して、その結果、血球が収縮
することになり得る。本発明の好ましい態様では、これ
らの添加剤の分子量および添加量および実際に検査に用
いられている採血管の種類を考慮した場合、少なくとも
3つの保存条件を考慮すればよい。即ち、グルコース濃
度の測定に際して、採取された血液が血算用採血管、生
化学用採血管およびグルコース濃度測定用採血管の内の
どの採血管内で保存されているかという観点から保存条
件を考慮すればよい。従って、グルコース濃度を測定す
べき血液がどの種類の採血管において保存されているか
を確認して、その同じ種類の採血管を用いて得られた算
出式を用いてグルコース濃度を算出する。
【0026】特に実用的な観点を重視した本発明のより
好ましい態様では、採血管に含まれる添加剤は、EDT
Aやヘパリンナトリウムのようなが抗凝固剤とNaFの
ような解糖阻止剤に大別されることを考慮して、抗凝固
剤のみが含まれる採血管および解糖阻止剤が含まれる採
血管のいずれにおいて血液が保存されているかを考慮す
る。従って、グルコース濃度を測定すべき血液が、抗凝
固剤のみを含む採血管に保存されているか、あるいは解
糖阻止剤を含む採血管に保存されているかを確認して、
確認した採血管と同じ採血管を用いて予め求めておいた
算出式を用いてグルコース濃度を算出すればよい。更
に、このような添加剤の量が採血管によって変わる場
合、このような添加剤がそれぞれの量で添加されている
保存条件を考慮すればよい(即ち、添加剤の種類と量の
マトリックスを作ればよい)。例えば、NaFの量がa
1gおよびa2gである場合には、NaFがa1gである
条件およびNaFがa2gである条件の2つの保存条件
を考慮すればよい。
【0027】別法では、血液を採血管に入れた場合に、
血液中の塩濃度がどの程度になるのかで保存条件を確認
し、同程度の塩濃度の標準血液試料を用いて予め得たグ
ルコース濃度算出式を用いる。このような考え得る保存
条件を仮定した上で、そのような条件下にある標準サン
プル(即ち、グルコース濃度および血球体積割合が予め
判っている全血状態の血液サンプル)について、平衡点
法、一次微分法および二次微分法、即ち、グルコースセ
ンサー法によりグルコース濃度を測定し、その測定値に
基づいて、実際のグルコース濃度の算出式を求めてお
く。このようにして、考え得る保存条件毎に算出式を求
めておく。
【0028】本発明において、血液の保存条件を確認す
る工程は、いずれの方法によって血液の保存条件を確認
してもよい。例えば、採血管に保存条件を文字で記載し
ておいて、測定に際して保存条件を確認する方法であっ
てもよい。別法では、採血管のキャップの色を種々変え
て、その色によって保存条件を識別できるようにしてよ
い。更に別の態様では、採血管にバーコードを付して、
そのコードをリーダーが読み取ることにより保存条件を
確認するようにしてよい。
【0029】上述のようにして確認した保存条件に応じ
て、電流値に基づいて使用するグルコース濃度を算出す
る式を選択する。例えば、NaF添加剤が入った採血管
を使用する場合は、NaF添加剤を含む標準サンプルを
用いて得た算出式を選択する。このような選択は、保存
条件の確認と組み合わせてコンピューターを用いて自動
的にすることが可能である。
【0030】次に、既知のいずれかのグルコースセンサ
ー法によりグルコース濃度の測定操作を実施して電気化
学的に発生する電流値を測定する。具体的には、この電
流値の測定方法自体は上記方法1、2または3のいずれ
かの方法で用いるグルコースセンサー法により生じる電
流値と時間との関数として求めることができる。この電
流値の測定は、工程(3)(保存条件の確認)および工
程(4)(グルコース濃度を求める式の両者の選択)の
前であっても、両者の間であっても、あるいは両者の後
であってもよい。
【0031】最後に、得られた電流値と選択した式に基
づいて、グルコース濃度を算出して、これを血液中のグ
ルコース濃度、即ち、血糖値として使用する。具体的に
は、得られた電流値から、平衡点法、一次微分法または
二次微分法により得られる測定グルコース濃度(即ち、
真のグルコース濃度ではなく、これらの方法により測定
される見掛けのグルコース濃度)を得て、これらを上記
方法1、2または3のいずれかに適用して、最終的に血
液中のグルコース濃度を得る。上述のような本発明の方
法を用いることにより、血液サンプルの保存条件が異な
っても、その条件に応じた適当な算出式を用いられるの
で、グルコース濃度がより正確に測定できる。
【0032】また、本発明の方法において、方法2また
は3による算出式を用いると、血球から緩衝液への溶出
がある場合であってもその影響を受けず、全血状態のま
まで血液のグルコース濃度を測定する方法が提供されれ
ば、より向上した精度でグルコース濃度の測定が可能と
なる。更に、血算用の採血管に保存された血液サンプル
を用いる場合でも、それに対応する算出式を予め求めて
おけば、グルコース濃度測定用に別に採血する必要がな
く、血算用の保存サンプルを使用できることになる。従
って、1種類のサンプルで血算およびグルコース濃度の
双方を測定することができる。
【0033】本発明において、血球とは赤血球、白血球
および血小板から選択される少なくとも一種を意味し、
実際的には主として赤血球から成るものを意味する。液
体成分とは血球の外部に存在する液体、例えば血漿、血
清などを意味する。従って、血球および液体成分を含ん
で成る試料とは、例えば通常の生体(生物、特にヒト)
から採取した全血としての血液を意味するが、これに限
定されるものではなく、予め分離されている血液の種々
の液体成分および血球成分を混合したものであってもよ
い。
【0034】本発明において、グルコースセンサー法と
は、酵素としてグルコース分解酵素である例えばグルコ
ースオキシダーゼ(通常は適当な支持体に固定化された
もの)を用いて液体部分に溶解しているグルコースを分
解し、その時に分解生成する過酸化水素量および/また
は消費される酸素量を過酸化水素電極および/または酸
素電極により電気化学的に測定し、その測定結果から液
体中のグルコース濃度を求めることを測定原理とする、
従来の技術の説明において説明したようないわゆるバイ
オセンサーを用いるグルコース濃度を測定する方法を意
味する。通常のグルコース濃度の測定においては、グル
コース濃度を測定すべき試料を直接測定するのではな
く、試料を適当な液体、特に緩衝液により希釈したもの
についてグルコース濃度を測定する。このようなグルコ
ースセンサー法は当該分野においては周知のものであ
り、本発明ではグルコースオキシダーゼと過酸化水素電
極の組み合わせを用いるのが特に好ましい。
【0035】以下、グルコースオキシダーゼと過酸化水
素電極を用いる場合を例として本発明を説明するが、他
の電極を用いる場合も本発明を同様に適用できる。具体
的には、図1に模式的に示すような装置を用いてグルコ
ース濃度を測定する。グルコース濃度測定セル1はGO
Dを固定化した過酸化水素電極2を有し、セル内の液
は、スターラ3および撹拌子4により充分に撹拌される
ようになっている。ポンプ5により緩衝液がバルブ6を
介してセル1内に供給され、グルコース濃度を測定すべ
き試料はノズル9によりセル1内に供給され、測定が終
了すると、ポンプ7によりバルブ8を介して測定液は排
出される。測定は、ノズル9から試料を供給した時間を
0として、過酸化水素電極2からの出力と経過時間との
関係を求めることにより行う。
【0036】本発明において、平衡点法とは、上述のグ
ルコースセンサー法を用いるグルコース濃度測定法の1
つであって、グルコース濃度が既知の標準溶液について
測定開始後(即ち、試料をセル内に注入した後)の過酸
化水素電極の出力(電流値)が実質的に一定となるまで
測定を継続し、その一定出力とグルコース濃度との関係
を検量線として予め求めておき、その後、グルコース濃
度が未知の試料について過酸化水素電極の出力を測定
し、同様に出力が実質的に一定値となるまで測定を継続
し、その一定値から検量線に基づいてグルコース濃度を
求める方法を意味する。
【0037】この平衡点法は、次のような事項に基づく
ものである:グルコースオキシダーゼによるグルコース
の分解反応速度は、緩衝液中のグルコース濃度に比例す
るが、酵素によるグルコースの分解量自体は微量である
のでグルコース濃度は殆ど変化しない。従って、定常状
態では過酸化水素の生成速度は一定となる。
【0038】具体的には、あるグルコース濃度の試料に
ついて、測定を実施すると、図2に模式的に示すような
(ある時間経過した後は一定となる)電極の出力と試料
注入後の時間との関係が得られ、出力は通常10秒程度
でほぼ一定となる(図2では、理解のため、EPの符号
を付している)。この一定の出力値と緩衝液中のグルコ
ース濃度との間には一定の相関関係があり、平衡点法
は、この関係を検量線として利用するものである。
【0039】このような平衡点法では、測定開始後、出
力が一定値に到達するまでに十分な時間があり、測定す
べき液体試料中に血球が混入している場合、この時間
は、血球内の液体に含まれるグルコースが血球の細胞膜
という抵抗に抗して緩衝液本体中に拡散していくのに十
分なものであることが判っている。従って、平衡点法に
より測定される測定グルコース濃度(EP)をもたらす
グルコースは、液体成分中に溶解しているグルコースお
よび血球内の液体中に溶解しているグルコースの双方で
ある。
【0040】本発明において、一次微分法とは、上述の
グルコースセンサー法を用いるグルコース濃度測定法の
1つであって、グルコース濃度が既知の標準溶液につい
て測定開始後の過酸化水素電極の出力(電流値)と測定
時間との関係を測定し、それに基づいて出力の時間的変
化量(即ち、出力の時間による微分値、従って、出力の
速度)の最大値とグルコース濃度との関係を検量線とし
て予め求めておき、その後、グルコース濃度が未知の試
料について過酸化水素電極の出力の時間的変化を測定
し、同様に時間的変化量の最大値を測定し、その最大値
から検量線に基づいてグルコース濃度を求める方法を意
味する。
【0041】例えば、図2に模式的に示すような電極の
出力と時間との関係を時間について微分すれば出力の時
間的変化量が求められ、具体的には図2に示すような
(極大値を持つ)曲線が得られる(図2では、理解のた
めDIの符号を付している)。この曲線の最大値と緩衝
液中のグルコース濃度との間には一定の相関関係があ
り、一次微分法はこの関係を検量線として利用するもの
である。このような一次微分法では、測定開始後、出力
の時間的変化量が最大値に到達するまでにわずか数秒程
度(例えば2秒程度)の時間しかないことが判ってい
る。従って、一次微分法により測定される測定グルコー
ス濃度(DI)をもたらすグルコースは、大部分液体成
分中に溶解しているグルコースである。
【0042】尚、本発明の方法において、式(1)また
は(2)を仮定するというのは、後の説明から理解でき
るように、グルコース濃度(GL)と測定値(EPおよ
びDI)との間には式(1)または(2)で示される関
数が成り立つと考えてもよいので、この関係式を本発明
において使用するということを意味する。
【0043】本発明の方法において、aをグルコース濃
度(GL)の関数として予め求めておくとは、血球およ
び液体成分を含む種々の試料についての測定値(EPお
よびDI)とその試料の既知のグルコース濃度からのa
またはcおよびdの値を算出し、このaまたはcおよび
dの値とグルコース濃度(GL)との相関関係を予め求
めておくことを意味する。この関数が判っていれば、グ
ルコース濃度が未知の試料についてEPとDIを測定
し、これらを式(1)または(2)に代入すれば未知数
がGLだけの等式(1)および(2)となるので、方程
式を解くようにしてGLを求めることができる。
【0044】また、本発明において、二次微分法とは、
グルコースセンサー法を用いるグルコース濃度測定法の
1つであって、グルコース濃度が既知の標準溶液につい
て測定開始後の過酸化水素電極の出力(電流値)と測定
時間との関係を測定し、それに基づいて出力の時間的変
化量(即ち、出力の時間による微分値、従って、出力の
速度)の時間的変化量(即ち、出力の時間による二次微
分値、従って、出力の加速度)の最大値とグルコース濃
度との関係を検量線として予め求めておき、その後、グ
ルコース濃度が未知の試料について過酸化水素電極の出
力の時間的変化を測定し、それに基づいて出力の加速度
の最大値を測定し、その最大値から検量線に基づいてグ
ルコース濃度を求める方法を意味する。
【0045】上述のような本発明の方法は、実質的に
は、全血状態で血液中のグルコース濃度を測定する装置
であって、考え得る血液の保存条件を考慮したグルコー
ス濃度の算出式を予め種々求めておく手段、グルコース
濃度の測定に際して、保存条件に対応する算出式を選択
する手段、この選択された式を用いて測定値に基づいて
グルコース濃度を算出する手段を有する装置により実施
できる。この装置は、既存の全血状態で血液中のグルコ
ース濃度を測定できる装置において、血液の保存条件を
考慮して最適な算出式を選択して、測定値に基づいて選
択した算出式によりグルコース濃度を求めることが(例
えばソフトウエアを組み込んだコンピューターにより)
できるようになっていればよい。
【0046】
【実施例】
(その1)健常人から血液を採取した後、血液中のヘマ
トクリット(Ht)値を調整した(Ht=0の場合、即
ち、血清の場合も含む)後、下記の4種の採血管に入れ
て保存した: 採血管a(テルモ社製、商品名:ベノジェクトII、主に
血糖値用) 添加剤成分:NaF+EDTA2Na+ヘパリンNa 採血管b(積水化学社製、商品名:インセバック、主に
血糖値用) 添加剤成分:NaF+EDTA2K 採血管c(テルモ社製、商品名:ベノジェクトII、主に
血算用) 添加剤成分:EDTA2Na 採血管d(ニプロ社製:商品名:ネオチューブ、主に生
化学用) 添加剤成分:ヘパリンNa
【0047】次に、上記採血管の血液について、平衡点
法および一次微分法により全血状態でグルコース濃度
(それぞれ、EPおよびDI)を測定し、検量線から直
接得られた測定グルコース濃度(従って、血液中のグル
コース濃度ではなく、生データである)の結果を調整し
たHt値に対して図3および図4にそれぞれ示す。図3
および図4から明らかなように、いずれの測定方法にお
いても、Htが増加するにつれて測定値は減少する。こ
れは、EPおよびDIの値自体は検量線から直接得られ
る値であり、この結果を用いて方法1、方法2または方
法3を用いて血液中のグルコース濃度を求めることがで
きる。
【0048】明らかなように、同じ血液試料であって
も、採血管が異なると(特にNaFの有無によって)一
次微分法の測定値は異なっているが、これは、血球が収
縮することにより血球の体積(従って、Ht値)が変わ
るためであると考えられる。尚、図3から明らかなよう
に、平衡点法による測定値は、採血管の違いによる影響
を受けていない。これは、平衡点法による測定は、血球
内のグルコースまでもが測定対象となるので、血球が収
縮したところで、血液全体としてのグルコースの量が変
化しないためであると考えられる。
【0049】(その2)種々の血液試料について下記の
2種の採血管にて保存した: 採血管a(テルモ社製、商品名:ベノジェクトII) 添加剤成分:NaF+EDTA2Na+ヘパリンNa 採血管d(ニプロ社製:商品名:ネオチューブ) 添加剤成分:ヘパリンNa
【0050】採血して1時間経過後に、全血状態でグル
コース濃度を平衡点法および一次微分法により双方の採
血管の試料について測定した。また、比較のため、採血
試料を遠心分離した後、血漿内のグルコース濃度を求め
た。最初に、上記方法3を用いて採血管dの血液試料に
ついての測定値からグルコース濃度を求める式(2−
1)を得た: GL=1.10×(EP−DI)+EP+4.6 (2
−1)
【0051】得られた式(2−1)を用いて、双方の採
血管の試料についてグルコース濃度を算出し、それと血
漿中のグルコース濃度とを比較した。この比較を図5に
示す。図5では、式(2−2)により算出したグルコー
ス濃度(y)を縦軸に、血漿中のグルコース濃度(x)
を横軸にプロットしている。図中、○は採血管dの試
料、●は採血管aの試料についての算出値である。
【0052】図5から明らかなように、NaFを含まな
い採血管dについては、算出したグルコース濃度と血漿
中のグルコース濃度がほぼ一致している(即ち、○がほ
ぼy=xの直線上に並ぶ)のに対して、NaFを含む採
血管aについては、算出したグルコース濃度と血漿中の
グルコース濃度が相当異なっている(即ち、●がほぼy
=0.91xの直線上に並ぶ)。尚、図5中、Rは相関
係数である。そこで、上記方法3を用いて、採血管aの
血液試料についての測定値からグルコース濃度を求める
式(2−2)を得た: GL=1.35×(EP−DI)+EP+4.4 (2
−2)
【0053】この式を用いてNaFを含む採血管内の保
存された試料中のグルコース濃度を計算して、血漿中の
グルコース濃度と比較した。この比較を図6に示す。図
6から明らかなように、●はほぼy=xの直線上に並
ぶ。これらの結果から、NaFを含まない採血管に保存
されている血液試料については式(2−1)を適用し、
NaFを含む採血管に保存されている血液試料について
は式(2−2)を適用することにより、より精度の高い
測定結果を得ることができることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、グルコース濃度測定装置を模式的に
示す図である。
【図2】 図2は、過酸化水素電極の出力の時間的変化
および過酸化水素電極の出力の時間的変化の時間微分を
示す模式的グラフであって、平衡点法および一次微分法
によるグルコース濃度の測定原理を示す。
【図3】 図3は、平衡点法による測定結果を示す。
【図4】 図4は、一次微分法による測定結果を示す。
【図5】 図5は、NaFを含まない採血管の場合のグ
ルコース濃度の算出式を用いて算出したNaFを含む場
合とNaFを含まない場合の双方のグルコース濃度を血
漿中のグルコース濃度と比較したグラフを示す。
【図6】 図6は、NaFを含む採血管の場合のグルコ
ース濃度の算出式を用いて算出した結果と血漿中のグル
コース濃度とを比較したグラフを示す。
【符号の説明】
1…グルコース濃度測定セル、2…GOD固定化過酸化
水素電極、3…スターラ、4…撹拌子、5…ポンプ、6
…バルブ、7…ポンプ、8…バルブ、9…ノズル。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全血状態で血液中のグルコース濃度を測
    定する方法において、考え得る血液の保存条件を考慮し
    たグルコース濃度の算出式を予め種々求めておき、グル
    コース濃度の測定に際して、保存条件に対応する算出式
    を選択し、この選択された式を用いて測定値に基づいて
    グルコース濃度を算出する方法。
  2. 【請求項2】 血液の保存条件の考慮は、採血管の種
    類、特に、その中に含まれる薬剤を考慮することにより
    行う請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 全血状態で血液中のグルコース濃度を測
    定する装置であって、考え得る血液の保存条件を考慮し
    たグルコース濃度の算出式を予め種々求めておく手段、
    グルコース濃度の測定に際して、保存条件に対応する算
    出式を選択する手段、この選択された式を用いて測定値
    に基づいてグルコース濃度を算出する手段を有する装
    置。
  4. 【請求項4】 血液中のグルコース濃度の測定方法であ
    って、 (1)全血状態でのグルコース濃度の測定方法の中から
    特定の方法を選択する工程、 (2)少なくとも2つの考え得る血液サンプルの保存条
    件について、選択した特定の方法におけるグルコース濃
    度を求める式を予め求めておく工程、 (3)グルコース濃度を測定する血液サンプルの保存条
    件を確認する工程、 (4)確認した血液サンプルの保存条件に応じてグルコ
    ース濃度を求める式を選択する工程、 (5)グルコースセンサー法によって血液サンプル中の
    グルコース濃度に基づく電流値を測定する工程、および (6)得られた測定電流値および選択した式に基づいて
    血液サンプル中のグルコース濃度を算出する工程を含ん
    で成る方法。
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