JP3698064B2 - ガスの燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はノズルと流量制御部の間のガス圧検知を行って燃焼させる燃焼器具に関し、ガス圧検知した値を必要時のみ表示部に表示させることに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例のこの種の燃焼機器具の一例としてのガス調理器を図25〜図27に示す。図25は従来のガス調理器の前面斜視図を示し図26は操作パネル7の拡大図、図27はこんろの構造概略図を示す。図25に示すごとく従来のガス調理器は、こんろバーナ1、温度センサー2、ごとく3、点火/消火ボタン4、火力調節レバー5、グリル部6、操作パネル7から構成され、図26に示す操作パネル7は時間・温度表示用の表示管8、各種調理モード表示用のLED9、各種調理モード設定用のキー10、等から構成されている。例えばてんぷら調理を設定する場合は「てんぷらキー」10を押し、「さがる、あがるキー」11で表示管8の表示された数値を見ながら目的温度を設定する。図27はこんろの構造概略図を示す図で、点火/消火ボタン4を押し込むと、点火スイッチ18がONとなり、制御基板19を介して元電磁弁12および温度調節弁14に通電され開状態となる。ガスは元電磁弁12を通り手動弁13を介して温度調節弁14及びバイパスキー15を通り火力調節用ニードル16からメインノズル17で最大流量を規制されバーナ1に供給される。同時に、制御基板19を介して点火器20がON状態となり点火ブラグ21から放電しバーナ1が燃焼を開始し熱電対22がバーナ1から受熱し熱起電力を制御基板に伝え燃焼を継続することとなる。
【0003】
この状態で火力を調節する場合、火力調節レバー5を操作し火力調節用ニードル16を可動させることにより燃焼量を調節する、もしくは自動温調時に温度調節弁14の電源をON、OFFさせることにより、燃焼量はバイパスキー15で規制されるかメインノズル17で規制されるかを選択する構成となっていた。
【0004】
また、転宅などのガス種変換時には、バイパスキー15火力調節用ニードルノズル16メインノズル17、図示はしていないが、グリル用のガバナ調整、一次空気取り入れ用のダンパー23、等を部品交換、調整等を必要としていた。
【0005】
以上のように、ガス圧検知を行って、燃焼量を制御することは、調理器具では行われていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来例にあるような構成では下記に示す課題があった。
【0007】
従来の器具にはなかった圧力センサーを使用した器具で、圧力センサーの性能確認を行う場合、例えば製造時、特殊な確認工具を必要とするが、工具の取付け取外しに工数が余分にかかり、サービス時に於いては一般家庭用器具でもあり工具を常にサービスマンが持ち歩く事もなく処置対応に時間がかかることとなる、等の課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の、第1の手段として、ガスを燃焼させるバーナと、このバーナにガスを供給するノズルと、このノズルに供給するガスの供給量を制御する流量制御手段と、この流量制御手段と前記ノズルとの間のガスの圧力を検知するガス圧検知手段と、前記バーナの点火・消火を指示する点火/消火キーや火力を設定する火力設定手段等で構成された操作指示部及び時間や温度や設定火力等の表示を行う表示手段を有した操作パネルと、中央制御手段よりなり、前記中央制御手段は前記バーナの火力が前記火力設定手段により設定された燃焼状態になるように前記バーナへのガスの供給量を前記ガス圧検知手段の信号により流量制御手段を駆動して、所定の値に制御する構成とし、更に前記操作パネルの特定のキー操作により前記表示手段の表示を通常の表示状態から機器の性能状態を表示するテストモードに変更する器具状態表示判定手段を設け、特定キー入力操作により、前記バーナのガス圧を表示する構成とした。
【0009】
本発明は上記した構成によって、器具状態表示判定手段を設けることにより、操作パネルの特定キー入力操作により、通常、時間や温度、設定火力等を表示している表示手段に2次ガス圧を表示することができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例をガス調理器に用いた場合に基づき図面に基づいて説明する。なお、従来と同一機能を有する部分には同一符号をつけて説明は省略する。
【0011】
図1〜図7に於て、図1は本発明の燃焼装置の一実施例のガス調理器の前面斜視図であり、図2は燃焼装置のガスの制御経路とマイクロコンピュータ(中央制御手段)36を含んだ電子回路25の概略構成を示す図面である。図3は操作パネル7の拡大図、図4〜図8は流量制御手段28の動作図を示す図面で、図4は停止状態、図5は最大火力状態、図6は最小絞り位置、図7は最大ストローク位置、図8は流量制御手段28の絞り機構79の部分拡大図を示している。
【0012】
図1は従来例図から点火/消火ボタン4および火力調節レバー5を省略し機械操作はなく、全て操作パネル7のキー入力で有ることを示している。
【0013】
図2は複数個のこんろで構成されているこんろブロックの構成図であり大別して、加熱部およびガス制御ブロック24と電子回路25とDCバックアップ電源35a、操作パネル7により構成されている。加熱部およびガス制御ブロック24では、ガスはガス導管26元遮断弁27を介して個々の流量制御手段28を通りガス管29、ノズル受け30、ガスの最大流量を規制するノズル31を通りバーナ1に至る。バーナ1には温度センサー2、熱電対32、点火プラグ33を取り付けてある。そして各々遮断弁リード線27a、温度センサーリード線2a、熱電対リード線32a、高圧リード線33aにて電子回路25に接続されている。電子回路25は電源コード34、電源回路35、マイクロコンピュータ36、操作・表示・I/O回路37、警報音駆動回路38、作動ランプ駆動回路39、カロリー切り換えスイッチ40、ガス種切替スイッチ41、連続放電点火器42、元遮断弁駆動回路43と個々のバーナに対応する燃焼制御ブロックから構成され、燃焼制御ブロックA44は、温度センサーA/D変換回路45、モータ駆動回路46、スイッチバッファ回路47、熱電対起電力判定回路48、圧力センサー変換回路49から構成され、バーナが3口の場合各々のバーナに対応して、燃焼制御ブロックB50、燃焼制御ブロックC51等で構成されている。
【0014】
図3は操作パネル7の拡大図である。表示管8は時間や温度を表示する。調理時間をキー入力する時間設定部52は時間設定用時キー53と分キー54とより構成されている。左こんろの操作指示部55は燃焼中の火力状態を知らせる複数個のLED56と、点火/消火キー57と、火力設定手段として火力を設定するUPキー58と、DWNキー59と、グリル操作指示部60とより構成されている。右こんろ操作指示部61は、左こんろ操作指示部55と同一機能の他、自動調理器能操作指示部62が付加されている。これは温度センサー2と電子回路25の働きにより、例えば沸騰後自動消火する湯沸かしモード63と、煮込み調理の量と内容を自動的に推定し沸騰後調理内容にあった火力に自動設定し、予め設定した調理時間が経過すると自動消火し、時間内に焦げ付きそうになればタイマーに優先して自動消火をさせる機能を有した煮込みモード64と、てんぷら調理に使用するてんぷらモード65とから構成されている。例えば油キー66を押すとてんぷらモードランプ67が点灯する。上キー68と下キー69で目的温度をキーインし、表示管8で確認する構成としている。
【0015】
図4は流量制御手段28を示し、駆動手段を構成するギヤドモータ70、ギヤドモータリード線71、ギヤドモータ70のセレーション軸72を介し回転運動を往復直線運動に変換するスイッチカムを兼用した中継ジョイント73、螺旋上のスリットを設けた軸受け74、軸受け74に挿入する先端にピン75を設けた往復直線運動を行う軸76、位置判定手段を構成するスイッチA77、スイッチB78、スイッチリード線A77a、スイッチリード線B78bにて構成し、絞り機構部79は、バルブボデー80、弁体を構成し流量を制御するニードル82、弁81を付勢するバネA83、流量規制を行うニードル82に相対するニードル受け84、ニードル受け84を支えるバネB85、閉止手段であるガスの開閉を行う弁81にて構成されている。
【0016】
また図4にはガス圧検知手段を構成する圧力センサー86、圧力センサーリード線86a、圧力センサー86に流れる流量を規制するバイパスノズル88が搭載されている。
【0017】
なお、位置判定手段を構成する前記中継ジョイント73のスイッチA77、スイッチB78用のカム形状は後述する5つのストローク状態を識別出来る構成としている。
【0018】
上記構成に於いて図2の電子回路25に電源を接続し、操作パネル7の点火/消火キー57を操作することにより、元遮断弁駆動回路43から電力を送り元遮断弁27を開くこととなる。
【0019】
図4は燃焼停止状態の流量制御手段28の断面図で、スイッチ位置3(スイッチA77on、スイッチB78on、停止状態)を示し、軸76は弁81との間に隙間tを有し、弁81はバネA83、バネB85の合成バネ力で弁座87を押圧する結果ガスを閉止する状態となっている。この状態から、前記点火/消火キー57を押して、モータ駆動回路46から送電しギヤドモータ70を正回転させることにより、中継ジョイント73を回転させ中継ジョイント73のカム形状が、スイッチ位置2(スイッチA77on、スイッチB78off、移動状態)を経由し、スイッチ位置1(スイッチA77off、スイッチBon78、最大火力位置)になるまで回転させる。その結果軸76は弁81を押し上げ、図5に示すスイッチ位置1(最大火力位置)まで移動する。(スイッチは便宜上、マイクロスイッチの機械式にて説明するが、ロータリー式エンコーダーや、機械式に比較し高価ではあるが光学式などが第二の実施例としてあるがその作用は同等の目的である)。
【0020】
図5でガスはガス導管26からニードル受け84とニードル82の隙間t1を通り弁81と弁座87の隙間t2からバイパスノズル88を経由して圧力センサー86に至ると同時にガス管29ノズル受け30、流量規制メインノズル31、バーナ1に至る。同時に図2にて示す、連続放電点火器42が作動して高圧リード線33aを介して点火プラグ33に、マイクロコンピュータ36で定めた限定時間のみ高電圧が給電されバーナ1との間で火花を生じ、ガス燃焼を開始させ、熱電対32がバーナ1の燃焼炎により加熱され燃焼を持続する。また、前記圧力センサー86は、ガス圧により加圧され圧力変化をセンサーリード線86aを介して圧力センサー変換回路49に伝達するが弁81と弁座87の隙t1、2が十分に確保されたスイッチ位置1(最大火力状態)のためガス圧力は最大値を示す条件としている。
【0021】
図6はDWNキー59で最小設定ガス圧に設定した状態の流量制御手段28の断面図で、ニードル受け84と、ニードル82の隙間t1を少なくし流量抵抗を増加させ、ガス流量を絞った状態を示している。この状態は、スイッチ位置0(スイッチA77off、スイッチB78off、火力調節状態)を意味し、ガス圧センサー86は、加圧されて変化をセンサーリード線86aを介して変換回路49に伝達され、後述するガス圧判定手段93により、設定ガス圧になるよう、ニードル受け84と、ニードル82の隙間t1を調整する。
【0022】
図7はスイッチ位置2(最大動作点)の流量制御部79の断面図で、スイッチ位置0(火力調節状態)に、圧力センサー86が最小設定ガス圧に調圧出来ない場合(例えばニードル部に異物が咬み込んだ場合など)、ガス圧を低く調圧するため、ニードル82はニードル受け84との隙間を小さくする方向に作動しニードル82がニードル受け84に圧接しても最小設定ガス圧に調圧ができないため作動を停止しなく、最終的にはギヤドモータ70を破壊することとなる。この状態を防止するため、ニードル82がニードル受け84に圧接しても圧接状態を維持するストロークt3を確保する緩衝装置を設けると同時に、可動範囲の最大動作点を限定し前記の最小設定ガス圧に調圧が出来ない場合でも停止させる目的がスイッチ位置2(最大動作点)の役割である。
【0023】
図8はニードル82とニードル受け84部の拡大断面図であり、図示の如く、ニードル部の形状は単一テーパーとせず段階状に形成し、流量制御を面積変化と、流速抵抗変化の組み合わせで決定させ、且つ、LPGの約300kcal/h程度の最小絞りの流量規制孔¢A(¢0.2〜0.4)を設けた構成としている。
【0024】
図9はガス燃焼装置の中央制御手段36の各種判定手段の基本概要を示す図で、停電判定手段89、ガス種設定手段90、火力設定手段91、器具状態表示判定手段92、ガス圧判定手段93、位置判定手段94、平衡温度判定手段95、異常温度判定手段96、駆動判定手段97、総合駆動判定手段98、表示手段99、流量制御手段100、加熱手段101、ガス圧センサー86、温度検知手段102、ガス圧ハイカット手段103、供給ガス圧異常判定手段104、0次ガス圧補正判定手段105、警告手段106、から構成されている事を示している。
【0025】
図10はガス種設定手段90、の内容を示すもので、複数個の設定の判別が可能なガス種切換手段107(例えば、ON、OFFの3連スイッチでは8モードが判別可能)にてガス種を選定し、選定した内容をガス種判別手段108にて判別する。判別は予め定めた記憶部のワークテーブル(便宜上図10の中にガス種・ガス圧ワークテーブル109として記載する)のスイッチ設定値110に従い設定ガス種111応じたガス種別の限度ガス圧決定手段112によりガス種・ガス圧ワークテーブル109から最大使用ガス圧113、最小設定ガス圧114、異常供給ガス圧115を決定する。例えばスイッチ設定値110がスイッチA=off、スイッチB=off、スイッチC=offの場合、ガス種111はLPG、最大使用ガス圧113は300mmH2O、最小設定ガス圧114はイmmH2O、異常供給ガス圧115は200mmH2O、となる。
【0026】
前記最大使用ガス圧113は、法で定められた各ガスグループの標準ガス圧にガス圧センサー86等の誤差等を加味した値とし、使用目的は後述する。前記最小設定ガス圧114はバーナ1の最小燃焼量と比例しており、
Q=Ж×D^2× H/d
Q=ガス流量
Ж=ガスの種類毎に定める係数
D^2=ガス通過面積
H=ガス圧
d=ガスの種類毎に定める比重
また、バーナ1の最小燃焼能力はバーナの固有の特性や各ガスグループによって変化し燃焼量を過小にすると燃焼負荷が少なすぎて滅火する絞る途中でバックファイヤが発生するなど不具合が発生するため、不具合が生じないよう実験値から各ガスグループ毎に最小設定ガス圧114を設定している。前記異常供給ガス圧115は、法で定められた各ガスグループの最低ガス圧に圧力センサー86等の誤差等を減算した値とする。その使用目的は後述する。また、弱カロリー補正手段117により、個々のバーナの最小カロリーを決定するため、バーナカロリー切換手段117(本発明では大、小の2モード設定と仮定する)にて設定された個々のバーナの最大燃焼時のカロリーが大であるか小であるか判定118し、前記判定が大の場合、小のバーナの最小燃焼量に比較しバーナの燃焼特性上、最小燃焼量を高く設定し滅火を防止する必要から、前記最小設定ガス圧114にガス圧補正係数αを乗し119、最小設定ガス圧を高く設定する120。このバーナカロリー切り換え手段117は図10では表示していないがバーナの個数分必要である。
【0027】
尚、上記のガス種設定手段90、ガス種別の限度ガス圧決定手段112、バーナ別最小設定ガス圧の決定方法は第一手段として掲示したもので、第二の手段としては操作パネル7の各種キーを使用し、使用ガスの条件をEPROMに書き込む方式として新規のバーナとの整合をより早くする方法もある。
【0028】
図11は火力設定手段91の概略内容を示すもので、火力設定条件判定手段121で、操作パネル7の各種のキー(例えば、点火/消火キー57、UPキー58、DWNキー59)により使用火力の条件の入力を、点火/消火するのか122、火力をUPするのか123、DWNするのか124、現在の使用状態と比較判断し、新規使用火力の決定125を行い、設定火力に応じた火力表示ランプ56の個数を点灯制御126し(例えば、火力表示ランプ56が5段階表示の場合、表1状態の点灯状態とする)、
【0029】
【表1】
【0030】
前記新規使用火力決定125、に基づいて、火力−設定ガス圧判定手段127で、設定火力に応じた設定ガス圧を決定する(一例を表2に示す)。
【0031】
【表2】
【0032】
各火力に対する設定ガス圧を算出し点火、消火、及び設定火力、設定ガス圧128の情報を次段に送る。上記に於いて設定ガス圧の算出時、最小設定ガス圧114を基本にしているのは、弱カロリーになるほど、調理時に正確な毎回同じカロリーを必要とするためであり前記の係数により決定される構成としている。
【0033】
図12はガス圧判定手段93の内容を示すもので、ガス圧センサー86はガス圧で受圧面が加圧されることにより、圧力歪を生じるがこの圧力歪を電気信号に変換する。変換した電気信号により圧力を求めるため初期定数記憶部129に記憶している定数を基に、圧力変換手段130で2次ガス圧を算出する。
【0034】
前記の算出したガス圧に、後述する0次ガス圧補正値記憶部131に記憶した0時ガス圧補正値(使用初期には0時ガス圧補正値は0とする)の加算を2次ガス圧演算処理手段132にて行い2次ガス圧として決定する。前記決定の2次ガス圧と前記の火力設定手段91により決定された設定ガス圧128とのガス圧差の絶対値と、正負の記号を火力設定−2次ガス圧比較手段133により求め、前記ガス圧差の絶対値が前記設定ガス圧128に係数γ(例えば10%)を乗した値より大か小かを判定134し、小の場合は流量制御手段100を停止させる信号135を次段に送る。大の場合は前記ガス圧差の絶対値が、前記設定圧力128に係数δ(例えば150%)を乗した値より大か小かを判定136し、小の場合は流量制御手段100の駆動速度を低速とする信号137を、大の場合は流量制御手段100の駆動速度を高速とする信号138を、また、駆動方向指示のため前記2次ガス圧と目的火力の設定圧力との差の+、−の符号の判定139により(+の場合正回転140、−の場合逆回転141と仮定する)次段に送る構成としている。
【0035】
なお、火力設定手段は上記した以外、例えば温度センサー2を使用して調理物の入った鍋底温度を検出しながら自動調理する煮込みモード64に於いては、煮込み調理の量と内容を自動的に推定し沸騰後調理内容にあった火力に自動設定し、予め設定した調理時間が経過すると自動消火し、時間内に焦げ付きそうになればタイマーに優先して自動消火をさせる場合の沸騰後調理内容にあった火力に自動設定する場合は、火力設定手段とみなす。
【0036】
図13は位置判定手段94の内容を示すもので、スイッチA77、スイッチB78、のon、off信号をバッファ回路47、を介して現在位置判別手段142に取り込み、前記現在位置判別手段142、にて便宜的に示したスイッチ判別手段ワークテーブル143、のスイッチA77、スイッチB78、のon、off状態によりOCT表示(10進数表示144)に換算しスイッチ位置3「器具停止状態(スイッチA77、B78共にon)」、スイッチ位置2「移行状態(スイッチA77on、B78off、器具の休止から最大火力へ移行状態)」、スイッチ位置1「最大火力状態(スイッチA77はoff、スイッチB78はon)」、スイッチ位置0「火力調節状態(スイッチA77、スイッチB78共にOFF)」、スイッチ位置2「最大動作点(スイッチA77on、B78off)」、の5状態を識別している。但し上記ではスイッチ位置2の状態が2度使用されているが、前回状態と現在状態のスイッチ位置表示が、スイッチ位置0(火力調節状態)からスイッチ位置2(最大動作点)の移動時のみ2の変化を生じ、他は1ステップ毎に変化する構成とし、前記位置判定手段内94に前回位置記憶部145、を設け判別可能とすると同時に、2ステップ変化を判別し146、2ステップ変化の場合正回転駆動停止147、処置を行う構成としている。(便宜上スイッチを2個で構成しているが、3個以上使用しても位置の判定を行う目的は同様の手段で構成可能である)。
【0037】
図14は駆動判定手段97の内容を示すもので、前記火力設定手段91の設定が消火の場合148、消火位置(前記位置判定手段94のスイッチ位置3)になるまで149、消火位置(スイッチ位置3)と現在位置(例えばスイッチ位置0)との差を求め、求めた差が1を越えるか否かを判定150し前記条件が成立する場合駆動速度を高速151とし、前記条件不成立の場合駆動速度を低速152とし、回転方向を逆回転153とする決定を行う。消火位置まで到達したとき149、駆動を停止させ0次ガス圧補正手段105へ進む。
【0038】
前記火力設定手段91によって移動指示が消火でない場合、移動指示が火力5(スイッチ位置1、最大火力)か否か判定155し、条件成立時、現在位置が火力5(スイッチ位置1)になるまで156、火力5(スイッチ位置1)と現在位置(例えばスイッチ位置3)との絶対値の差を求め(|1−3|=2)値が1を越えるか否かを判定157し前記条件が成立する場合駆動速度を高速158とし、前記条件不成立の場合駆動速度を低速159とし、前記火力5(スイッチ位置1)と現在位置(例えばスイッチ位置3)との差を求め160(1−3=−2)値が1と等しいか以上の場合逆回転161とし、条件不成立の場合正回転162とする決定を行う。火力5(スイッチ位置1)まで到達したとき156、駆動停止163をさせ、次段へ進む構成としている。
【0039】
前記移動指示が火力5でない場合155、移動指示が火力1〜4か否か判定164し、条件成立時、スイッチ位置が0かどうか判定165し、スイッチ位置が0の場合、前述ガス圧判定手段93の判定内容に基づいて駆動条件を設定する166。スイッチ位置が0でない場合165、前記位置判定手段94の前回位置記憶部145の前回スイッチ位置が0でないか否か判別167し、スイッチ位置が0でない場合スイッチ位置が0になるまで回転させ168、条件不成立時はスイッチ位置が2か、否か判定169し条件成立時、前述火力設定−2次ガス圧比較判定手段133の正の記号時170(設定ガス圧値が2次ガス圧力より低い場合)は火力設定−2次ガス圧比較判定手段133に依存して駆動171し、条件不成立時は駆動停止状態の続行172とする。また、スイッチ位置が2でない場合169、前述火力設定−2次ガス圧比較判定手段133の正の記号時173(設定ガス圧値が2次ガス圧力より高い場合)は火力設定−2次ガス圧比較判定手段133に依存して駆動174し、条件不成立時はスイッチ位置0に移動175する構成としている。
【0040】
図15は供給ガス圧異常判定手段104の内容を示すもので、スイッチ位置が1(最大火力状態)でX分経過したとき176、前記ガス種判定手段90のガス種毎に定めた異常供給ガス圧115以下か否か判定177し条件成立時に警告手段106でガス圧異常を報知する178構成としている。
【0041】
図16は圧力センサー0次ガス圧補正判定手段105の内容を示すもので、スイッチ位置が3(消火状態)になってX分経過後179、前記ガス圧判定手段93から得た2次ガス圧の絶対値が定数K1と比較180しK1以内の場合は補正をせず、K1以上の場合は2次ガス圧の絶対値が定数K2と比較し181、K2以上の場合警告手段182にて報知し、K3以上の場合器具の停止を行い182a、2次ガス圧の絶対値が定数K1〜K2の場合、前記ガス圧判定手段93の0次ガス圧補正記憶部131の補正値として記憶させる183構成としている。
【0042】
図17はガス圧ハイカット手段103の内容を示すもので、最大火力状態(スイッチ位置1)に於いて最大使用ガス圧113より高い場合184、ガス圧ハイカット手段103により、スイッチ位置を0に移動指示し185、火力−設定ガス圧判定手段の火力、設定ガス圧128を火力を4、設定ガス圧を最大使用ガス圧113に変更186し、火力設定手段を通らずガス圧判定手段93に移行する構成としている。従ってスイッチ位置は0であり、火力表示ランプ56は火力5の状態である。叉設定火力も動作は火力4(スイッチ位置0)であるが、ここで操作パネル7から火力DWNキー59を入力すると火力設定手段91を介す為、正規な状態(変更箇所はランプ表示を4個、設定ガス圧は最小ガス圧の×4)の状態になる構成としている。
【0043】
図18は総合駆動判定手段98、の内容を示すもので、個々のこんろの駆動判定手段97の内どれかのこんろがスイッチ位置0(火力調節状態)で低速駆動で有るか判定187し、条件成立時他のこんろもスイッチ位置0で低速駆動であるかを判定188し、条件成立時は後でスイッチ位置0になったこんろの駆動手段を一次停止させ189、一次停止記憶装置に記憶させる190。低速駆動のこんろがない場合187、一次停止していた流量制御手段100があるか判定191し、条件成立時は一次停止記憶装置に記憶させた内容を消去し192、再駆動を行わす193。
【0044】
図19は器具表示状態判定手段92の内容を示すもので、特定のキーを複数回複数個連続して操作することにより194テストモードとして判定し195、この状態で表示手段99の表示部8に左バーナの2次ガス圧が表示される196。この状態から該当バーナのキー入力が有れば197、該当バーナの2次ガス圧が表示される198。又、テストモードの取消は電源を切るか、特定のキーを複数個複数回連続して操作すること199により解除200する構成としている。
【0045】
図20は停電判定手段89の内容を示すもので、図2に示す電源回路35内の停電判定回路201からの信号により停電か否かを判定し202、停電の場合バックアップ電源35bを駆動させ203、電子回路25に電力を供給し、表示手段99の表示を停止させ204、火力設定手段91の設定火力を強弱の2種類とし205(詳細説明は省略するが図11に示す火力設定手段91の火力UP時の加算数を1から5に、火力DWN時の減産数を1から5に変更する)次段へ進む。停電復帰時は202バックアップ電源を停止させ206、表示手段・火力設定手段を復帰させる207構成としている。
【0046】
図21は平衡温度判定手段95の内容を示すもので、現在火力位置が火力5(最大)であるか否かを判定し208、(もしくは現在火力が火力4の設定ガス圧以上か否かを判定し208)条件成立時火力5になってからX1分経過したか否かを判定し209条件成立時温度センサー2の温度を検知する温度検知手段102の温度がK1℃以下か否か判定し210、K1℃以下の場合X2秒前の温度と現在温度の差がT1℃以内の場合211、消火指示212を行う構成としている。
【0047】
図22は異常温度判定手段96の内容を示すもので、温度検知手段102の温度が予め定めた危険予知温度以上になった否か判定213し、条件不成立時は元の火力に復帰させ214、設定火力記憶手段の記憶を消去し215、次段に進み、条件成立時には火力を最小カロリーに指示し216、設定火力記憶手段に元の火力を記憶し217、前記温度検知手段102の温度が危険温度以上になったか否か判定し218、条件成立時消火を指示し219、警報を指示し220、次段に進む構成としている。
【0048】
上記した構成により下記の効果がある。すなわち図2に図示した如く元遮断弁方式としているため個々の流量制御手段に遮断弁を設ける事と比較し、消費電力が少なく、コストも少なくすることが可能となり、元遮断弁の方式を、吸着・保持タイプ、保持タイプ(吸着は機械操作で行い保持のみ可能なタイプ)など自在に選択でき、万一停電状態になっても元遮断弁でガスを遮断する効果がある。
【0049】
図4に示した如く、ガスの制御はギャドモータ駆動としているため、電力を使用する時は火力の設定変更時で、変更がないときは消費しないため省電形の構成であり、維持コストも安く、また、制御回路中の電源回路も安価に出来ると同時に、多数個のこんろであっても1個づつ制御するなどと関連させ、消費電力の変動を少なく出来る事から電圧変動が非常に少ない回路構成が可能となり、全体の信頼性向上に効果がある。
【0050】
同じく図4に示した如く流量制御手段の流量制御手段は、ギヤドモータ、ギヤドモータのセレーション軸を介し回転運動を往復直線運動に変換するスイッチカムを兼用した中継ジョイント、螺旋上のスリットを設けた軸受け、軸受けに挿入する先端にピンを設けた往復直線運動を行う軸、スイッチA、スイッチB、から構成されており、中継ジョイントを介しているため部品精度、組立精度に特別な注意も必要なく、作動不良が起きにくい効果がある。又、前記往復直線運動を行う軸にて弁を押し上げガスの流路を形成するが、図4の停止状態時には、前記軸と弁の間に隙間がある状態でギャドモータが停止するようスイッチA、Bにて構成しているため、確実に閉止すると同時に部品精度も高精度を必要としない効果がある。また、前記中継ジョイントにスイッチカムを設け、スイッチA、Bとの組み合わせにより、停止、移動、最大火力、火力調節可能位置、最大動作点の位置を判別可能としたため、停電復帰状態であっても停止位置に即時復旧が可能で、最大火力時には最小流量ロス位置に設定し、火力調節可能範囲である事を駆動判定手段に伝え、最大動作点では緩衝装置により、停止位置ズレが発生しニードルがニードル受けに圧接しても、ギャドモーターに過負荷を掛ける事なく停止させれるため、器具の故障を防止する効果を有している。
【0051】
また、図5の状態は、閉止部にはt1の隙間を有しニードルとニードル受け間も広い。この状態で万一ガス圧センサーの故障が発生しても、最大流量はメインノズルで規制されているため変化せず異常燃焼も発生させない効果を有している。
【0052】
尚、図5の状態でガスが流れガス圧センサーはガス圧により圧力歪を生じるが、ガス圧センサーの前に流量を規制するバイパスノズルがある。このバイパスノズルは、万一ガス圧センサーが損傷し、微少ガス漏れであっても、バイパスノズルで規制された流量であるためセンサ圧力は極端に低下し、ガス圧異常として発見をしやすくすると同時に、ガス圧センサーが破損して大量のガスが流出する状態になってもバイパスノズルで規制する極小量のガス漏れにとどめ危険とならない効果を有している。
【0053】
図8で示す如くニードル部の形状は単一テーパーとせず複数個の円筒叉は円錐形の段階状に形成して、流量制御を面積変化と、流速抵抗変化の組み合わせで調整する。換言すると低ウオッベガスの調整用帯域と高ウオッベガス帯域調整用に区分した構成としているがこのことは最小火力量を例えば400Kcal/hと仮定したとき、国内のガス種に対応する最小火力時のガス流量はガス種毎の発熱量によって異なり、又供給ガス圧の設定もガス種により異なることから、単一テーパーのニードル形状にすると、ニードルのストローク・ガス圧状態の軌跡はプロパンガスなどの場合、調圧ストローク範囲の極少ない可動域に最小使用ガス圧と最大使用ガス圧が混在することとなり、駆動装置の機械精度と、ガス圧検知手段の演算処理速度の相関で調圧値が定まらない結果を生ずる。これらを解消するにはどのガス種に於いても一定の調圧ストローク範囲を確保し、また、単位容積当たりの発熱量が最大であるLPGの最小カロリー規制は特別にニードル受けに最小流量規制孔を設けることによりニードル部の精度を粗仕上げで制作可能となり調圧も容易に行え、量産効果を期待可能とならしめるものである。
【0054】
図10は、ガス種設定手段を示し、従来はガス種切り替えの時、最小流量規制用のニードル、バイパスキー、ガバナのガス圧を変更するため、調圧不良、部品誤挿入、ガスシール不良、等の不良が発生する要因があり、同時に多くの部品交換が必要なため交換経費も高かった。また最大火力の値により最小火力の値も変化するため、値に応じた流量制御手段が必要で例えば2口こんろの場合ガス種と組み合わせると16種類の流量制御手段が必要であった。本発明ではガス種、カロリー設定をスイッチ切り替えとしたため1個の流量制御手段で共用でき、しかも流量制御手段には触れる必要がなくなったため従来の問題点を解消することが可能となった。
【0055】
図11は、キー操作により点火/消火、火力調節が可能で、火力の設定は、最小カロリーの値を基準に設定するため、ガス種切り替え時に於いても、ガス種にあった最小カロリーを呼び出すのみで各火力の設定が出来るため、マイクロコンピュータ(中央制御手段)のROM容量も少なくて済み、また日常使用する火力を少ない設定火力数で、最も効果的に選択可能とならしめた。
【0056】
図12は、ガス圧判定手段を示すもので、メインノズルの流量に相関が有るガス圧を計測するため、火力の制御を可能にしている。従って、従来は供給最低ガス圧でも、燃焼を持続させる為の熱電対の熱起電力を確保するため、供給標準ガス圧時には、13Aにおいては40%も上目に見込んだカロリー設定が必要であった。本発明ではメインノズル近傍のガス圧(2次圧)を制御しているため、例えば従来では最小カロリーが400Kcal/h迄のものでも、本発明により最小設定ガス圧を一定に制御可能とならしめたため、400×0.6=240Kcal/hまで理論的に絞れることとなった。また、中間のカロリーは、最小カロリーのガス圧を基準に設定していることから、供給ガス圧が多少変動しても、何時も設定火力に近い火力が得られることから、調理時間の再現性が確保でき、調理タイマーの信頼性が向上し、また、調理物によって微少なカロリーコントロールを必要とする卵料理などに大幅な使い勝手の向上が図れる。火力調節は設定火力のガス圧に、2次圧を調圧する方式としているため、目的の調圧値と2次圧の差の大小により、差が一定巾内で調圧完了とし、調圧が何時までも定まらないことを防ぎ、一定巾以上の時、差の大小により流量制御手段100の駆動速度を変化させ、差が少ないとき、前記駆動速度を低速で正確に目的火力に合わせ、差が多いとき前記駆動速度を高速にして目的火力に早く近ずける構成とならしめた。従ってふきこぼれ等の緊急に火力を絞りたい場合などにはすばやく対応が可能でしかも微調圧時には速度を遅くし正確に目的カロリーに合わせる事が可能となる特長を有している。
【0057】
図13および図14は、位置判定手段と流量制御手段100を示すもので制御状態を2個のスイッチ位置により判定し、スイッチのbit状態の変化として各状態への移行を1ステップ変化状態に設定して、各ステップの移行確認を行うことによりスイッチの故障を確認すると共に安全性を確保している。同時に移行目的位置と現在位置の差により、流量制御手段100の速度を変化させ、早く正確に位置に到達する目的を有し、前記差の符号により駆動装置の進行方向を決定する役割を有している。また、最小絞りの時2次ガス圧が目標調圧時にならない場合でも、強制的に停止させ、機構の破壊を防ぐ役割を有している。またスイッチ位置が停止状態にあるときガス圧センサーをチェックし、火力最大値にあるとき供給ガス圧の異常をチェックするなど位置を明確にする役割を有している。
【0058】
図15は、異常供給ガス圧判定手段にて器具に供給される供給ガス圧をチェックし、法定ガス圧以下になった場合報知するものである。一般的に供給ガス圧が法定ガス圧以下になる事は考え難く、部屋の器具元栓の半開状態や、ゴム管配管のねじれ、折れ等に起因する場合が大半でこのような状態で使用すると、燃焼器具によっては不完全燃焼で燃焼しガス中毒の原因となったり、器具の性能を十分に発揮できない状態で使用する事となる。本発明はこれらの事象が発生した場合警報を発して報知し、解除してもらう効果を有している。
【0059】
図16は、ガス圧センサーを含む2次ガス圧測定の補正手段であるが、停止状態時ガス圧センサー部はメインノズルを介して大気解放状態となっていることから、停止状態時に2次ガス圧を測定し、ガス圧0時の誤差を判別し、基準値との差の大小により一定巾以内の時、補正する事により、ガス圧センサーの製造誤差を吸収し安価に組み込む事を可能とし、また、径年変化による誤差を最小限に止め、精度の保持を可能とし、また基準値との差が多い場合は警報を発して点検の必要を促し、基準値との差が極端に発生した場合は安全確保のため器具を停止させる、セルフチェック機能を持ち、高精度で安心、安全に使用して頂ける効果を有している。
【0060】
図17は、高いガス圧をハイカットする手段であるが、従来はガバナが使用されており、ガス種変換時、ガバナ設定値の変更が必要とともに、ガバナによる流量ロスのため、燃焼状態に差があり燃焼条件設定に難題があり、とくにこんろバーナ等には使用しにくい状態で、異常ガス圧時などに於いては、器具が過大温度上昇となる事があった。本発明に於いてはガバナを使用せずノズル近傍の2次ガス圧を一定に制御するためバーナ燃焼特性も従来と同じで、特殊な配慮を必要とせず、且つ、設定火力に対して常に一定の火力が得られる効果を有している。
【0061】
図18は、総合駆動判定手段を示すもので、火力調節を行う場合粗調圧と、微調圧に分け粗調圧時は複数個のこんろを同時に作動させ、微調圧時には、他こんろを一次停止させ、1個づつ調圧させる構成とし、粗調圧時にはふきこぼれ等に対処して早く火力を絞れるといった効果があり、微調圧時にはマイクロコンピュータ(中央制御手段)の処理能力との調合、複数個の圧力センサーの逐次変換などコストメリットと精度向上を図る特長を有している。
【0062】
図19は、個々のバーナの2次ガス圧を表示管に表示する手段である。表示管の表示は通常調理の残時間や、てんぷらなどに使用する油を入れた鍋底温度等を表示する構成となっているが特定のキー操作を行う事により、個々のバーナの2次ガス圧を表示可能としている。2次ガス圧を表示する事により、製造時の性能確認が特殊な計器を必要とせず、測定準備もキー操作のみで容易に可能となり、サービス時にも同様の利便性が得れる事となり、点検時間の短縮もはかれる事となる。
【0063】
図20は、停電時においても調理器具を使用可能とすべく、バックアップ電源から電力を供給する方法であるが、バックアップ電源の容量は、大容量を必要とせず、しかも長時間使用可能とさせるため、最小必要限度の消費電力に止めることを目的とし、表示と火力調節の省電を行う構成として、小容量長時間使用を実現する効果がある。
【0064】
図21は、温度センサーの温度を検知し、油温度が異常高温になり、油が発火するてんぷら火災を防ぐ目的に使用する温度センサーの温度検知に関する発明で図23に示す1例の如く、制御回路は温度センサーの短絡、開放状態を検知すべく、温度センサーの入力端をA、Bの2系統でマイクロコンピュータ(中央制御手段)に入力する構成として、万一、一端が故障しても他の一端で感知させ、安全性を考慮した配慮が行われV1点の電圧が短絡、開放状態時、0VもしくはVcc(電源電圧)になることを利用して、センサー故障時の安全性を確保している。しかし、この方法では温度センサーの中間電位故障については発見できなく(例えば模擬抵抗R1を温度センサーに付加すると抵抗変化が非常に少なくなり、鍋底温度の温度検知を正確に行わない)、不安全側に動作する事となる。この課題を解消する場合、図24に示す如く4(不安全側故障時の温度センサー温度)の状態を検知する事が必要である。この4の曲線は油、水に関わらず温度上昇が非常に少ない。しかし単に温度上昇のみを比較すると、例えば、火力最小時に高負荷調理の場合などでは、同一類似の曲線となり、良品も故障品と判定する結果となる。本発明ではこの課題を解消するため、火力が最大で一定時間が経過した事を確認させる方法として、最大火力設定位置か、を現在位置判定手段で確認する方法と、ガス圧判定手段により最大火力の2次ガス圧になっているかの2方法をの内いずれかと、温度と温度勾配を元に温度センサーの良否判定をおこなわせしめる構成とし、安全で信頼性の高い温度センサーの故障判定方法を器具に取り入れようとするものである。
【0065】
なお圧力センサー使用の例としてガス調理器を一例として記載したが、本発明の効果は、ガス調理器のみならず、ガス燃焼器具全般に使用可能であり、特にガスファンヒーター、ガス給湯器、等には有効な燃焼装置となり得る。
【0066】
【発明の効果】
以上のように本発明のガスの燃焼装置によれば、器具状態表示判定手段を設けることにより、操作パネルの特定キー入力操作により、通常、時間や温度、設定火力等を表示している表示手段に2次ガス圧を表示することができ、特殊な測定器具を使用する事無く検査が可能となる。サービス、製造検査工程において重宝となるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における調理器の斜視図
【図2】同実施例のガス、電子回路のブロック図
【図3】操作パネルの拡大図
【図4】流量制御手段のガス閉止時の拡大断面図
【図5】流量制御手段の最大火力時の拡大断面図
【図6】流量制御手段の中間火力調節時の拡大断面図
【図7】流量制御手段の調節範囲限度時の拡大断面図
【図8】流量制御手段の最小火力規制孔部を示す拡大断面図
【図9】ガス燃焼装置の各種判定手段の基本概要を示すブロック図
【図10】ガス種設定手段の内容を示す図
【図11】火力設定手段の概要を示す図
【図12】ガス圧判定手段の内容を示す図
【図13】位置判定手段の内容を示す図
【図14】駆動判定手段の内容を示す図
【図15】供給ガス圧異常判定手段の内容を示す図
【図16】圧力センサー0次ガス圧補正判定手段の内容を示す図
【図17】ガス圧ハイカット手段の内容を示す図
【図18】総合駆動判定手段の内容を示す図
【図19】器具表示状態判定手段の内容を示す図
【図20】停電判定手段の内容を示す図
【図21】平衡温度判定手段の内容を示す図
【図22】異常温度判定手段の内容を示す図
【図23】温度センサー抵抗変化を電圧変換する概略電子回路図
【図24】温度センサーの正常時と異常時の検知温度を示す図
【図25】従来例の器具斜視図
【図26】従来例の操作パネル部拡大図
【図27】従来例のガス制御装置の説明図
【符号の説明】
1 バーナ
2 温度センサー
8 表示管
25 電子回路
28 流量制御手段
31 ノズル
36 中央制御手段(マイクロコンピュータ)
40 カロリー切換スイッチ
41 ガス種切換スイッチ
49 圧力センサー変換回路
77 スイッチA
78 スイッチB
79 絞り機構部
86 ガス圧検知手段(圧力センサー)
Claims (1)
- ガスを燃焼させるバーナと、このバーナにガスを供給するノズルと、このノズルに供給するガスの供給量を制御する流量制御手段と、この流量制御手段と前記ノズルとの間のガスの圧力を検知するガス圧検知手段と、前記バーナの点火・消火を指示する点火/消火キーや火力を設定する火力設定手段等で構成された操作指示部及び時間や温度や設定火力等の表示を行う表示手段を有した操作パネルと、中央制御手段よりなり、前記中央制御手段は前記バーナの火力が前記火力設定手段により設定された燃焼状態になるように前記バーナへのガスの供給量を前記ガス圧検知手段の信号により流量制御手段を駆動して、所定の値に制御する構成とし、更に前記操作パネルの特定のキー操作により前記表示手段の表示を通常の表示状態から機器の性能状態を表示するテストモードに変更する器具状態表示判定手段を設け、特定キー入力操作により、前記バーナのガス圧を表示する構成としたガスの燃焼装置。
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