JP3696431B2 - 一次元測定機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下方向へ昇降可能に設けられた測定子を備え、この測定子を被測定物の測定部位に当接させて、被測定物の寸法、たとえば、高さ、段差、穴、軸などの寸法を測定する一次元測定機に関する。
【0002】
【背景技術】
定盤上において、被測定物の寸法、たとえば、高さ、段差、穴、軸などの寸法を測定する場合、上下方向へ昇降可能な測定子を備えた一次元測定機、いわゆる、ハイトゲージが用いられている。
通常、ハイトゲージは、定盤上に移動可能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備える構成である。
【0003】
従来、このようなハイトゲージは、ベースに立設された支柱に沿ってスライダが昇降する構造であるから、測定精度を確保するためには支柱の剛性を高くする必要があり、そのため、支柱を鉄製、具体的には鋳物によって構成してある。
しかし、支柱を鋳物によって構成すると、重量が重く、定盤上を移動させるにはかなりの力が必要となる。そこで、ベースから定盤上へエアーを噴出してベースを定盤に対して浮上させるエアー浮上手段を付加し、比較的軽い力で移動させることができるようにしたハイドゲージも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、エアー浮上手段を備えたハイトゲージの場合、エアーコンプレッサやエアーパッドなどが搭載されるため、さらに重量が重くなり、慣性力が非常に大きくなってしまい、そのため、勢いあまって被測定物に衝突させてしまう事故も考えられる。従って、衝突させないように慎重に移動させなければならないので、作業者への負担が大きいうえ、作業効率も悪いという課題がある。
そこで、軽量化するために、支柱を細くしたり、支柱の材質をアルミニウムに変えることが考えられる。しかし、そうすると、精度が低下するという課題が残る。
【0005】
本発明の目的は、精度低下を招くことなく軽量化が可能で、操作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減できる一次元測定機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
まず、軽量化した際の課題を解決するために、スライダの高さ位置に対応した補正データを用意しておき、この補正データでスライダの高さ位置を補正することが試みられたが、このような補正では、スライダが支柱に沿って上昇するときと、スライダが支柱に沿って下降するときとで、誤差が発生するという不具合が見られた。
これは、スライダが支柱に沿って上昇するときには、測定子が被測定物に対して下から当接し、また、スライダが支柱に沿って下降するときには、測定子が被測定物に対して上から当接するため、測定子が被測定物に当接する際に支柱に作用する力が、逆向きに作用することに起因するものと考えられる。
そこで、本発明では、スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データと、スライダが支柱に沿って下降するときの補正データとを予め別々に記憶しておき、スライダの昇降に応じて補正データを使い分けるようにしたものである。
【0007】
また、補正データでスライダの高さ位置を補正しようとした際、変位検出器としてインクリメンタル型変位検出器を用いた場合、従来は、測定子の先端を定盤に接触させた状態を変位検出器の原点として設定しているが、測定子の長さが異なるものがあるため、測定子によってスライダの原点位置が異なることになるため、常に正確な補正ができないという問題がある。
そこで、本発明では、変位検出器としてインクリメンタル型変位検出器を用いた場合、支柱に原点設定用検出器を設けておき、電源投入時にスライダを支柱に沿って移動させ、原点設定用検出器がスライダの到達を検知したときを基準として、つまり、測定子の長さに関係なく、スライダが常に定位置において変位検出器の原点を設定するようにしたものである。
【0008】
具体的には、本発明の一次元測定機は、上記目的を達成するために、次の構成を備える。
請求項1に記載の発明は、定盤上に移動可能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一次元測定機において、前記変位検出器がインクリメンタル型変位検出器によって構成されているとともに、前記支柱にスライダの到達を検知する原点設定用検出器が設けられ、前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブルと、前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブルと、制御手段とを備え、前記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、前記制御手段は、電源投入時に前記スライダを支柱に沿って移動させ、前記原点設定用検出器がスライダの到達を検知したときを基準として前記変位検出器の原点を設定する原点設定処理手段、前記スライダが支柱に沿って上昇するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第1の補正処理手段、および、前記スライダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第2の補正処理手段を含む、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、スライダが支柱に沿って上昇するときに検出される変位検出器の検出値は、第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正され、スライダが支柱に沿って下降するときに検出される変位検出器の検出値は、第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正される。
つまり、変位検出器の検出値は、スライダが支柱に沿って上昇するときと、スライダが支柱に沿って下降するときとで異なる補正データで補正されることになるから、スライダが支柱に沿って上昇するときと、スライダが支柱に沿って下降するときとで、誤差が発生するという不具合を解消できる。従って、支柱などの本体部分を軽量化しても、スライダの昇降時で正確な補正を行えるから、つまり、精度低下を招くことなく軽量化が可能であるから、操作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減できる。
また、変位検出器がインクリメンタル型変位検出器によって構成されているから、アブソリュート型検出器によって構成するより安価にできる。しかも、電源投入時に、スライダを支柱に沿って移動させ、原点設定用検出器がスライダの到達を検知したときを基準として変位検出器の原点を設定するようにしたから、つまり、スライダが常に一定高さ位置において変位検出器の原点が設定されるから、インクリメンタル型変位検出器によって構成した場合の不具合を解消でき、測定子の長さが異なるものであっても、常に正確な補正ができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の一次元測定機において、前記原点設定用検出器は、支柱の上部に設けられ、前記原点設定処理手段は、電源投入時に前記スライダを支柱に沿って上昇させることを特徴とする。
この発明によれば、原点設定に際して、スライダが上昇するので、測定子が被測定物や定盤に衝突するのを回避できる。つまり、スライダが下降すると、被測定物への衝突が危惧されるが、上昇であればその問題の回避できる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、定盤上に移動可能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一次元測定機において、前記変位検出器がアブソリュート型変位検出器によって構成され、前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブルと、前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブルと、制御手段とを備え、前記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、前記制御手段は、前記スライダが支柱に沿って上昇するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第1の補正処理手段、および、前記スライダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第2の補正処理手段を含む、ことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、スライダが支柱に沿って上昇するときに検出される変位検出器の検出値は、第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正され、スライダが支柱に沿って下降するときに検出される変位検出器の検出値は、第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正される。従って、精度低下を招くことなく軽量化が可能でるから、操作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減できる。
また、変位検出器がアブソリュート型変位検出器によって構成されているから、請求項1に記載の発明における、電源投入時の変位検出器の原点設定を行わないで済む利点がある。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の一次元測定機において、前記制御手段は、入力された温度データと基準温度との温度差に基づいて、前記変位検出器の検出値またはその補正後の値を補正することを特徴とする。
ここにおいて、温度データは、作業者がキーボードなどから入力してもよく、あるいは、温度センサを設けて、これから自動入力するようにしてもよい。
この発明によれば、入力された温度データと基準温度との温度差に基づいて、検出値またはその補正後の値を補正するようにしたので、使用環境下の温度変動に対しても精度補償できる。換言すると、使用可能温度範囲を拡大できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は一次元測定機としてのハイトゲージを示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態のハイトゲージは、定盤10上に移動可能に載置されるベース11と、このベース11に立設された支柱12と、この支柱12に沿って上下方向へ昇降可能に設けられ測定子13を有するスライダ14と、このスライダ14の高さ方向の変位量を検出する変位検出器45(図2参照)とを備える。ここで、前記ベース11および支柱12のうち、少なくとも支柱12については、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。つまり、鋳物などからなるハイドゲージに比べ、重量が軽量化されている。
【0016】
前記ベース11には、前記支柱12の裏面側にグリップ部15が設けら、このグリップ部15の上面には、表面に表示手段を構成するLCDなどの表示装置16およびキー入力部17を有する表示操作部18が旋回可能に設けられている。また、ベース11の下面には、定盤10上にエアーを噴出してベース11を定盤10に対して浮上させるエアー浮上手段19が設けられている。エアー浮上手段19は、ベース11の下面に設けられ無数のエアー噴出孔を有する複数のエアーパッド19Aと、このエアーパッド19Aにエアーを供給するコンプレッサ(図示していないが、グリップ部15の下部に設置)などを備える。
【0017】
前記支柱12の上部位置には、スライダ14の到達を検知する原点設定用検出器としてのリミットスイッチ47が設けられている。
また、支柱12の右側面(測定子13を有する面に対して隣接する側面)でかつベース11近傍(つまり、下部位置)には、ハンドル21が支柱12に対して直角に突設されている。ハンドル21には、エアー浮上制御スイッチ31、リピートスイッチ32およびキャンセルスイッチ33が順次が設けられている。エアー浮上制御スイッチ31は、前記エアー浮上手段19へのエアーの供給、遮断を制御するものである。リピートスイッチ32は、前回の測定項目の測定手順を繰り返し指令するものである。キャンセルスイッチ33は、現在実行中の測定手順のキャンセルを指令するものである。
【0018】
図2は本実施形態の全体構成を示すブロック図である。同図において、制御装置41は、制御手段としてのCPU42と、メモリ43とを備える。
前記メモリ43には、各種の測定手順プログラムを記憶したプログラム記憶部43Aと、前記スライダ14が支柱12に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブル43Bと、前記スライダ14が支柱12に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブル43Cとがそれぞれ設けられている。
【0019】
前記第1の補正データテーブル43Bには、図3に示すように、スライダ14が上昇時において、支柱12の高さ(Z)に対応して、具体的には、支柱12の一定高さ毎にそれに対応する補正量(補正データ)が記憶されている。
前記第2の補正データテーブル43Cには、図4に示すように、スライダ14の下降時において、支柱12の高さ位置に対応して、具体的には、支柱12の一定高さ毎にそれに対応する補正量(補正データ)が記憶されている。
これら補正データテーブル43B、43Cは、予め、一定高さ寸法毎にゲージブロックを測定し、そのゲージブロックの真値と測定値との差を補正量(補正データ)として記憶したものである。
【0020】
前記CPU42には、前記キー入力部17、前記ハンドル21に設けられた3つのスイッチ31,32,33、前記表示装置16、前記エアー浮上手段19、前記リミットスイッチ47のほかに、前記スライダ14を上下方向へ昇降させる昇降駆動手段44と、この昇降駆動手段44によって昇降されるスライダ14の高さ方向の変位量を検出する変位検出器45と、スピーカ46とがそれぞれ接続されている。
また、CPU42は、前記プログラム記憶部43Aに記憶された測定手順プログラムに従って各ステップを実行する測定処理手段、電源投入時にスライダ14を支柱12に沿って移動させ、リミットスイッチ47がスライダ14の到達を検知したときを基準として変位検出器45の原点を設定する原点設定処理手段、スライダ14が支柱12に沿って上昇するときに検出された変位検出器45の検出値を、第1の補正データテーブル43Bに記憶された補正データによって補正する第1の補正処理手段、および、スライダ14が支柱12に沿って下降するときに検出された変位検出器45の検出値を、第2の補正データテーブル43Cに記憶された補正データによって補正する第2の補正処理手段などを有する。
【0021】
前記昇降駆動手段44は、上下動モータ44Aと、この上下動モータ44Aの出力軸に設けられた定圧機構44Bとを含んで構成されている。定圧機構44Bは、上下動モータ44Aの回転をベルトなどの伝達手段を介してスライダ14に伝達してスライダ14を昇降させるとともに、スライダ14に一定以上の負荷がかかったときに空転する機能を備える。
変位検出器45は、インクリメタル型変位検出器によって構成されている。具体的には、前記支柱12に沿って設けられた上下方向に光学格子を一定ピッチで有するスケール(図6に示す45A)と、このスケールに対向して前記スライダ14に配置された検出器(図6に示す45B)とを含み、この両者の協働によって支柱12上におけるスライダ14の高さ方向の変位量を電気的信号として検出する。
【0022】
次に、本実施形態の作用を説明する。
電源が投入されると、CPU42は、昇降駆動手段44を駆動してスライダ14を上昇させ、リミットスイッチ47がスライダ14の到達を検知したときを基準として変位検出器45の原点を設定する。たとえば、図5に示すように、電源投入時におけるスライダ14の位置が0として表示されている状態から、その後、スライダ14が上昇してリミットスイッチ47に当接したときの変位検出器45の値、つまり、Z2を取り込み、このZ2とリミットスイッチ47の高さ位置、たとえば、610mmとから、オフセット値OF2を、
オフセット値OF2=Z2−610
から求める。ここでは、定盤10の表面が0になるように、変位検出器45の原点を設定している。
【0023】
このようにして原点設定を行ったのち、測定を行う。
測定にあたっては、まず、片手でハンドル21を握り、その親指でエアー浮上制御スイッチ31を押す。すると、エアー浮上手段19によってベース11が定盤10に対して浮上した状態になるから、この状態でハンドル21を握りながらベース11を移動させ、測定子13を被測定物の測定部位近傍に位置させたのち、エアー浮上制御スイッチ31から手を離す。すると、エアーが遮断されるから、ベース11は定盤10上に接した状態で静止される。
【0024】
ここで、昇降駆動手段44を駆動してスライダ14を上昇または下降させ、測定子13を被測定物の測定部位に当接させる。
このとき、CPU42は、測定子13が被測定物の測定部位に当接したときの変位検出器45の値を取り込み、この変位検出器45内のカウンタ値Z1を図6に示す処理を経て測定値として出力する。
以下、この処理を順に説明する。
【0025】
(1)単位変換
ここでは、測定子13が測定部位に当接したときの変位検出器45内のカウンタ値Z1(パルス数として与えられている)を、mm単位の値Z2に変換する。
(2)機械原点補正
ここでは、値Z2をオフセット値OF2で補正して、機械原点補正を行う。つまり、
Z3=Z2−OF2
を求める。
【0026】
(3)機械(スケール)の温度補正
ここでは、変位検出器45を構成するスケール45Aの温度補正を行って、Z4を求める。つまり、
Z4=Z3+(スケールの線膨張係数)×(Z3−OF3)
×(環境温度−20)/100000
を求める。
ただし、OF3:スケールの膨張原点、たとえば、図5の下端で既知である。また、環境温度については、キー入力部17から予め入力しておく。
なお、この温度補正については、次の(4)機械の指示精度補正の後に行ってもよい。
【0027】
(4)機械の指示精度補正
ここでは、Z4に対して第1の補正データテーブル43Bまたは第2の補正データテーブル43Cの補正量(補正データ)を用いて補正する。具体的には、スライダ14の上昇によって測定子13が被測定物に対して下から当接したときには、第1の補正データテーブル43Bの補正量(補正データ)を用いて、また、スライダ14の下降によって測定子13が被測定物に対して上から当接したときには、第2の補正データテーブル43Cの補正量(補正データ)を用いて、補正する。つまり、
Z5=Z4−(上昇または下降時の補正量)
なお、第1および第2の補正データテーブル43B、43C(図3および図4)において、Z4に対応するデータが無いときには、その前後の値から直線補間によって補正量を用いる。
【0028】
(5)その他の補正
その他の補正として、既に公知の基準点補正、プローブ径補正/プローブ・オフセット補正、ワークの温度補正、スケールファクタ補正、ユーザ原点補正などを順次行ったのち、測定値として表示装置16に表示する。
【0029】
従って、本実施形態によれば、ベース11および支柱12のうち、少なくとも支柱12をアルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成し、支柱12の重量を軽量化したので、慣性力も小さくでき、そのため、従来ほど、作業者が衝突に対して注意を払わなくてもよいので、作業者への負担を軽減でき、操作性も向上させることができる。
【0030】
また、スライダ14が支柱12に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブル43Bと、スライダ14が支柱12に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブル43Cとを予め用意しておき、スライダ14が支柱12に沿って上昇するときに検出される変位検出器45の検出値を、第1の補正データテーブル43Bに記憶された補正データによって補正し、スライダ14が支柱12に沿って下降するときに検出される変位検出器45の検出値を、第2の補正データテーブル43Cに記憶された補正データによって補正するようにしたので、スライダ14が支柱12に沿って上昇するときと、スライダ14が支柱12に沿って下降するときとで、誤差が発生するという不具合を解消できる。従って、支柱12を軽量化することに伴う剛性の低下に対しても、精度補償できる。
【0031】
また、変位検出器45をインクリメンタル型変位検出器によって構成したので、アブソリュート型検出器によって構成するより安価にできる。しかも、電源投入時に、スライダ14を支柱12に沿って移動させ、リミットスイッチ47がスライダ14の到達を検知したときを基準として変位検出器45の原点を設定するようにしたから、つまり、スライダ14が常に一定高さ位置において変位検出器45の原点を設定しているから、インクリメンタル型変位検出器によって構成した場合の不具合を解消でき、測定子13の長さが異なるものであっても、常に正確な補正ができる。
【0032】
しかも、原点設定に際して、リミットスイッチ47を支柱12の上部に設けるとともに、電源投入時には、スライダ14を支柱12に沿って上昇させてリミットスイッチ47に当接させるようにしたので、電源投入時にスライダ14を支柱12に沿って下降させる場合に比べ、測定子13が被測定物に衝突する事故を少なくできる。
【0033】
また、入力された温度データと基準温度との温度差に基づいて、変位検出器45の検出値Z3を補正するようにしたので、使用環境下の温度変動に対しても精度補償できる。つまり、使用可能温度範囲を拡大できる。
【0034】
なお、前記実施形態では、変位検出器をインクリメンタル型検出器によって構成したが、これに限らず、アブソリュート型検出器によって構成してもよい。
このようにすれば、前記実施形態で述べた、電源投入時の変位検出器の原点設定を行わないで済む利点がある。
【0035】
また、前記実施形態では、光電式の変位検出器を用いたが、これに限らず、静電容量式や磁気式などでもよい。
また、前記実施形態では、環境温度をキー入力部17から入力したが、温度センサなどを設けておき、この温度センサから自動的に入力するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明の一次元測定機によれば、精度低下を招くことなく軽量化が可能で、操作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】同上実施形態のブロック図である。
【図3】同上実施形態の第1の補正データテーブルを示す図である。
【図4】同上実施形態の第2の補正データテーブルを示す図である。
【図5】同上実施形態における原点設定を示す図である。
【図6】同上実施形態における測定データ処理シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
10 定盤
11 ベース
12 支柱
13 測定子
14 スライダ
16 表示装置(表示手段)
42 CPU(制御手段)
43B 第1の補正データテーブル
43C 第2の補正データテーブル
45 変位検出器
47 リミットスイッチ(原点設定用検出器)

Claims (4)

  1. 定盤上に移動可能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一次元測定機において、
    前記変位検出器がインクリメンタル型変位検出器によって構成されているとともに、前記支柱にスライダの到達を検知する原点設定用検出器が設けられ、
    前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブルと、
    前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブルと、
    制御手段とを備え、
    前記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、
    前記制御手段は、電源投入時に前記スライダを支柱に沿って移動させ、前記原点設定用検出器がスライダの到達を検知したときを基準として前記変位検出器の原点を設定する原点設定処理手段、前記スライダが支柱に沿って上昇するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第1の補正処理手段、および、前記スライダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第2の補正処理手段を含む、
    ことを特徴とする一次元測定機。
  2. 請求項1に記載の一次元測定機において、
    前記原点設定用検出器は、支柱の上部に設けられ、
    前記原点設定処理手段は、電源投入時に前記スライダを支柱に沿って上昇させることを特徴とする一次元測定機。
  3. 定盤上に移動可能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一次元測定機において、
    前記変位検出器がアブソリュート型変位検出器によって構成され、
    前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正データテーブルと、
    前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正データテーブルと、
    制御手段とを備え、
    前記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、
    前記制御手段は、前記スライダが支柱に沿って上昇するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第1の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第1の補正処理手段、および、前記スライダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶された補正データによって補正する第2の補正処理手段を含む、
    ことを特徴とする一次元測定機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の一次元測定機において、
    前記制御手段は、入力された温度データと基準温度との温度差に基づいて、前記変位検出器の検出値または補正後の値を補正することを特徴とする一次元測定機。
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