JP3696146B2 - 発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡ポリスチレン系樹脂成形品(以下、成形品ともいう)の製造方法として、ポリスチレン系樹脂粒子(以下、樹脂粒子ともいう)を予備発泡させることなく、発泡剤含浸後直接成形する方法がある(以下、直接発泡法と称する)。
この直接発泡法は、一般に行われる発泡成形法、すなわち、いったん発泡性粒子を予備的に発泡した予備発泡粒子を使用して、発泡ポリスチレン系樹脂成形品を得る方法(以下、予備発泡法と称する)に対し、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下、発泡性樹脂粒子ともいう)を予備発泡することなくそのまま成形型内に充填することで、低発泡倍率の発泡成形品を提供できることが最大の特徴である。こうして得られた成形品は、表面の発泡粒子同士の間隙が極めて少ないため、意匠面を忠実に再現でき、光沢にも優れるという特徴を持っている。
【0003】
また、ポリスチレン系樹脂粒子の炭酸ガス発泡方法はこれまでにも提案されており、例えば特許2076087号では樹脂粒子中の炭酸ガス含有量が、0.1モル/kg(樹脂粒子)以上、2.3モル/kg(樹脂粒子)以下の範囲になるように炭酸ガスと樹脂粒子を発泡機に導入し、ビカット軟化点より10〜40℃高い加熱温度下で発泡して予備発泡粒子を製造する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、直接発泡法における最大の問題点は、発泡成形時に加熱のための蒸気を均一に行き渡らせることが困難であるため、得られる発泡成形品が、表層部のみ融着し、内部、特に中心部において全く融着していないものとなり易いことである。このため直接発泡法では、一般の予備発泡法による発泡ポリスチレン系樹脂成形品と比べて、より長時間の加熱と、更にはより長時間の冷却が必要となる。
【0005】
上記のように直接発泡法では、より長い成形時間が必要であるため、一般の予備発泡法によるポリスチレン発泡成形に比べて数倍の成形サイクルが必要となっていた。また、このような長い成形時間をかけて成形してもなお、得られた成形品の中心部が融着していないという課題を解決できないため、成形品の強度が不充分であるという課題もある。
また、炭酸ガスを使用する直接発泡法として、例えば特公昭33−795号公報が知られているが、これもまた上記課題を解決できず、十分な品質の成形品を得ることはできないものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者等は、従来の技術の問題点を解決すべく検討を重ねた結果、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を使用した直接発泡法において、大幅に短い成形サイクルで成形品を容易に得ることができる生産性の高い方法を見い出し本発明に至った。
【0007】
かくして本発明によれば、炭酸ガスを主成分とする発泡剤を含浸させた発泡性スチレン系樹脂粒子を、蒸気弁とドレン弁を備えた一対の成形型を使用して、この成形型を型締めして形成されるキャビティー内に充填する工程、充填された発泡性スチレン系樹脂粒子を、ドレン弁を閉めた状態で、蒸気弁から0.05〜0.15MPaの圧力で10〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次加熱に付し、次いで一次加熱時より0.05MPa以上高く、かつ0.4MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸気を吹き込むことで二次加熱に付して成形品を製造する工程、成形品を冷却して成形型から取り出す工程とからなることを特徴とする発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の方法を説明する。
まず、炭酸ガスを主成分とする発泡剤をスチレン系樹脂粒子に含浸して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る。具体的には、圧力容器にポリスチレン系樹脂粒子を入れて密閉し炭酸ガスを含浸させることで発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得ることができる。
【0009】
発泡剤は、炭酸ガスを主成分としている。ここで、主成分とは、炭酸ガスを少なくとも50重量%以上含むことを意味する。炭酸ガス以外の発泡剤としては、窒素ガス、空気等の無機ガス、フロン、メタン、エタン等の有機ガスが挙げられる。発泡剤として窒素ガスや空気を用いる場合、必要な発泡力を得るために含浸圧力を高くすることが好ましい。また、成形品に残留する揮発有機成分の量を少なくするために、有機ガスの使用量をできるだけ少なくすることが好ましい。より好ましい発泡剤は、炭酸ガス単独である。
【0010】
本発明に用いられるポリスチレン系樹脂粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ポリスチレンとポリエチレンもしくはポリプロピレンの架橋樹脂等からなる粒子が挙げられる。これら、樹脂は混合されていてもよく、更に、ポリスチレン系樹脂以外の他の樹脂を混合してもよい。他の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリフェニレンエーテル等の樹脂が挙げられる。なお、これら樹脂において、スチレン成分が50重量%以上であることが好ましい。
【0011】
ポリスチレン系樹脂粒子は、型への充填を妨げない大きさであればその粒径は特に限定されないが、約0.4〜2mmの平均粒径の粒子を使用することが好ましい。粒子の形状は、球形に限らずペレット状や円盤状等でもよい。
ポリスチレン系樹脂粒子は、成形時の融着促進と成形品の帯電防止のために適当な表面処理剤による表面処理がなされていてもよい。表面処理剤の例としては高級脂肪酸、高級脂肪酸アルコール、食用油、水添硬化油、高級脂肪酸トリグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等が挙げられる。
【0012】
ポリスチレン系樹脂粒子は圧力容器内で炭酸ガスが含浸され発泡性樹脂粒子となる。含浸圧力は、得ようとする成形品の大きさや厚みによって適宜調整される。具体的には、1.0〜3.5MPaが好ましく、この圧力で所定の含浸量になるまで保持することが好ましい。より好ましい圧力は、1.5〜2.5MPaである。また、樹脂粒子の粒径が大きい場合や含浸圧力が低い場合には含浸終了までの時間が長くなるため、初期の含浸圧力を設定圧よりも0.1〜1MPa程度高くして樹脂への炭酸ガス含浸を促進し、その後含浸圧力を設定圧に戻し含浸時間の短縮を図る方法を取ってもよい。
【0013】
含浸時間は、樹脂粒子の粒子径や含浸圧力及び含浸温度によるが、少なくとも炭酸ガスの含有量が0.05モル/kg(樹脂粒子)以上となるまで行うことが好ましく、0.1〜1.5モル/kg(樹脂粒子)となるまで行うことがより好ましい。通常4〜10時間の範囲で充分である。含浸時間が4時間未満では含浸が不十分となり発泡性が低くなる場合があるため好ましくない。含浸時間を10時間より長くしてもそれによる効果がないため、製造時間の短縮の観点からは必要ない。
【0014】
含浸温度は、炭酸ガスの含浸性や圧力容器の耐圧性の点から40℃以下が好ましい。また、0℃以下では工業的にエネルギー消費大となるため、含浸温度は0〜40℃の範囲がより好ましく、更に好ましくは10〜30℃の範囲である。
含浸に使用する圧力容器は、所定の含浸圧力を保持できる耐圧性能を有していさえすれば特に限定されない。ただし、常に低い圧力でしか含浸しない場合には、その圧力に応じた耐圧性能を有する圧力容器を使用してもよい。
【0015】
次に、発泡性樹脂粒子は、蒸気弁とドレン弁を備えた一対の成形型を型締めして形成されるキャビティー内に充填される。本発明に使用できる成形型は、製造を所望する成形品の形状に対応したキャビティーを形成しうる限り特に限定されない。また、発泡性スチレン系樹脂粒子のキャビティーへの充填率は、所望する成形品の密度に応じて適宜設定される。具体的には、充填率は、粒子を嵩容量で換算して、20〜100%の範囲であることが好ましい。
【0016】
キャビティー内への発泡性樹脂粒子の充填は、例えば充填フィーダーを備えた充填ラインを用いて行うことができる。キャビティー内への充填方法は、圧力容器の内圧を利用した加圧充填が好ましい。また充填ラインの閉塞を防ぐために充填ラインの圧力容器近傍に2次エアを導入してもよい。充填時に余った粒子は、ブローバックで充填ラインに戻すことができるが、一旦大気開放された粒子をそのまま使用するのは品質安定させる上で好ましくない。そのため、充填ラインには、粒子を戻すラインと戻った粒子を受ける容器を別途設けて、そこにブローバックで戻った粒子を溜めるようにするのが好ましい。戻された粒子は再度炭酸ガス含浸時に、ポリスチレン系樹脂粒子として使用することができる。
【0017】
また、直接発泡法では小型の成形品が多く、充填フィーダーが使用できずに手動にてキャビティー内に充填する場合がある。この場合には大気開放された発泡性樹脂粒子を充填することになるが、この粒子は経時変化が早く1時間程度で十分な発泡性を得ることが困難となる。そのため成形時に圧力容器を減圧、若しくは大気開放するのは品質安定上好ましくない。従って、圧力容器には、容器全体の圧力を大気圧に戻すことなく内部の粒子を取り出せる機能を有する取出装置を取り付けるのが好ましい。また、成形に必要な発泡性が得られなくなるまでの時間内で使い切れる量の粒子を製造しうる小容量の圧力容器を幾つか用意し、その都度圧力容器を開放して発泡性樹脂粒子を取り出す方法としてもよい。こうして常に発泡性の安定した発泡性樹脂粒子を供給することができる。
【0018】
次に、充填された発泡性樹脂粒子を、ドレン弁を閉めた状態で、蒸気弁から0.05〜0.15MPaの圧力で10〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次加熱に付し、次いで一次加熱時より0.05MPa以上高く、かつ0.4MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸気を吹き込むことで二次加熱に付すことで所望の形状の成形品を得ることができる。本発明では、発泡性樹脂粒子の加熱を二回行うことを特徴の1つとしている。ここで、従来の一方加熱あるいは逆一方加熱工程のように、ドレン弁を開いたまま加熱すると、発泡剤である炭酸ガスが抜けてしまい、十分な発泡性が得られない場合があり好ましくない。また、加熱を一回のみ行い、かつ加熱開始直後から高圧の蒸気で加熱すると、成形型に面した粒子が先に発泡し成形品の表面のみが融着してしまい成形品内部に蒸気が通らなくなるため、発泡の不均一や内部融着が悪くなる等の不具合が発生する。これに対して、加熱開始直後は比較的低圧の蒸気で加熱し、成形品内部まで十分加熱された後、高圧の蒸気を導入し加熱成形することで、内部の粒子まで良好に融着した成形品を得ることができる。
【0019】
一次加熱において、圧力が0.05MPaより低い場合及び/又は加熱時間が10秒より短い場合、成形品内部の粒子の加熱が十分でなく、内部の粒子の融着が不十分となる。一方、0.15MPaより高い場合、表面のみが融着し、内部融着が悪くなる。30秒より長い場合、2次加熱の前に発泡剤である炭酸ガスが抜けてしまい、成形に必要な発泡性が得られなくなる。なお、より好ましい圧力は、0.07〜0.12MPaであり、加熱時間は15〜20秒である。
【0020】
二次加熱において、圧力が、一次加熱時の圧力+0.05MPaより低い場合及び/又は加熱時間が20秒より短い場合、粒子の加熱が十分でなく、粒子の融着が不十分となる。一方、0.4MPaより高い上記加熱では、加熱過多により、表面が溶融し外観不良になったり、融着したり、成形品が収縮したりする。また、加熱時間を60秒より長くしても、サイクルが長くなり好ましくない。なお、より好ましい圧力は、一次加熱時より0.1MPa以上高く、かつ0.35MPa以下の圧力であり、加熱時間は30〜40秒である。
加熱は、成形型の両面から行うことが好ましい。
【0021】
加熱が終了したならば水冷及び放冷を行い成形品を冷却する。冷却時間は成形品の形状や厚みによって決められ、水冷は型及び成形品を冷却するため10〜60秒の範囲で行うことができる。放冷は10〜30秒の範囲で行われるが、水冷が十分に行われていれば特に必要ない。本発明では、炭酸ガスを発泡剤として使用しており、炭酸ガスは、発泡成形時の加熱中にほとんど散逸する。また、溶剤や可塑剤等の発泡助剤も使用しないので、成形品の残余発泡力が極めて弱く、ほとんど三次発泡しない。そのため、成形品の温度が基材樹脂の熱変形温度以下になれば成形型から取り出すことができる。このことは、有機ガスを発泡剤として用いた場合より、冷却時間を大幅に短縮できることを意味する。こうして得られた成形品は、密度が0.1〜0.75g/cm3の範囲にある低発泡倍率であり、内部融着がよく、表面伸びも良好である。
上記本発明の直接発泡法は、成形に要する時間が極めて短く、生産性に優れた低発泡倍率の発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法である。
【0022】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例に限定されるものではない。
実施例1
粒径が0.7〜1.2mmの範囲にあるポリスチレン粒子(Mw=240000)2kgを5リットルの圧力容器に入れ密閉した後、20℃の雰囲気下で炭酸ガスを2.0MPaの圧力下で6時間保持してポリスチレン粒子に炭酸ガスを含浸させて発泡性ポリスチレン粒子を作製した。
その後、圧力容器を大気開放してから発泡性スチレン粒子を取出して直ちに成形型のキャビティー(縦300mm×横400mm×厚み10mm:平板形状)に密に充填し(言い換えれば、キャビティーの容積の100%を占める嵩容量の粒子を充填し(充填率100%))密閉後、ドレン弁を閉め、0.10MPaの水蒸気を型の両面の蒸気弁から20秒間導入して一次加熱し、続けて0.25MPaの水蒸気を型の両面の蒸気弁から30秒間導入して二次加熱することで加熱発泡成形を行った。次いで型のドレン弁を開けチャンバー内の圧を開放した後に、水冷を20秒間行い型を冷却した。次いで型を開け成形品を得た。得られた成形品の表面状態は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布は成形品全体において均一で、0.65g/cm3であった。成形に要した時間は95秒であり、時間当たりの成形回数は37回であった。
【0023】
実施例2
実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、発泡性スチレン粒子の充填率を50%とし、一次加熱を0.10MPaで15秒間、二次加熱を0.22MPaで30秒間、水冷を15秒間行うこと以外は実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の表面状態は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布は成形品全体において均一で、0.34g/cm3であった。成形に要した時間は85秒であり、時間当たりの成形回数は42回であった。
【0024】
実施例3
実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、発泡性スチレン粒子の充填率を20%とし、一次加熱を0.15MPaで15秒間、二次加熱を0.22MPaで30秒間、水冷を15秒間行うこと以外は実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の表面状態は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布は成形品全体において均一で、0.13g/cm3であった。成形に要した時間は85秒であり、時間当たりの成形回数は42回であった。
【0025】
比較例1
実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、0.1MPaで60秒間一次加熱のみを行うこと以外は実施例1と同様にして加熱発泡成形を行った。次いで型のドレン弁を開けチャンバー内の圧を開放した後に、水冷を15秒間行い型を冷却した。次いで、型を開けたところ、発泡性ポリスチレン樹脂は僅かに発泡しただけで、全く成形されていなかった。
【0026】
比較例2
実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、0.25MPaで120秒間一次加熱のみを行うこと以外は実施例1と同様にして加熱発泡成形を行った。次いで、型のドレン弁を開け、チャンバー内の圧を開放した後に水冷を40秒間行い、型を冷却し、次に型を開け成形品を得た。得られた成形品の表面状態は良好であった。成形品の融着状態を調べたところ、表層部のみが融着し、内部は全く融着しておらず、成形品として不良であった。成形に要した時間は185秒であり、時間当たりの成形回数は19回であった。
【0027】
比較例3
発泡剤としてブタンガスを使用している発泡性ポリスチレン粒子(積水化成品工業社製:商品名PBS)を成形型に充填し、0.02MPaの水蒸気を型の両面から20秒間導入し、続けて0.06MPaの水蒸気を型の両面から20秒間導入し加熱発泡成形を行った。次いで型のドレン弁を開けチャンバー内の圧を開放した後に、水冷を20秒間行い型を冷却した。次いで型を開け成形品を得た。得られた成形品は冷却不足により成形品全体が大きく膨れた上に亀裂が入り、また表面が三次発泡しており成形品として不良であった。
【0028】
比較例4
成形品が三次発泡しなくなるまで水冷を行うこと以外は、比較例3と同様にして成形品を得た。水冷に要した秒数は420秒であった。得られた成形品は、表面状態良好であった。成形品の融着状態を調べたところ、表層部のみが融着し、内部は30%程度しか融着しておらず、成形品として不良であった。成形に要した時間は485秒であり、時間当たりの成形回数は7回であった。
表1に上記実施例及び比較例の成形条件及び成形品の成形性をまとめて記載する。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
本発明の特定の条件下で行われる直接発泡法は、1回の成形に必要な時間が短く、かつ成形品内部まで融着した良好な成形品を容易に得ることができるため、成形サイクルを大幅に短縮でき、その結果生産性を向上させることができる。また、小ロットのオーダーにその都度対応することも可能である。
Claims (1)
- 炭酸ガスを主成分とする発泡剤を含浸させた発泡性スチレン系樹脂粒子を、蒸気弁とドレン弁を備えた一対の成形型を使用して、この成形型を型締めして形成されるキャビティー内に充填する工程、充填された発泡性スチレン系樹脂粒子を、ドレン弁を閉めた状態で、蒸気弁から0.05〜0.15MPaの圧力で10〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次加熱に付し、次いで一次加熱時より0.05MPa以上高く、かつ0.4MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸気を吹き込むことで二次加熱に付して成形品を製造する工程、成形品を冷却して成形型から取り出す工程とからなることを特徴とする発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法。
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