JP2003127165A - 発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅に短い成形サイクルで成形品を容易に得
ることができる生産性の高い発泡ポリスチレン系樹脂成
形品の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 炭酸ガスを主成分とする発泡剤を含浸さ
せた発泡性スチレン系樹脂粒子を、蒸気弁とドレン弁を
備えた一対の成形型を使用して、この成形型を型締めし
て形成されるキャビティー内に充填する工程、充填され
た発泡性スチレン系樹脂粒子を、ドレン弁を閉めた状態
で、蒸気弁から0.05〜0.15MPaの圧力で10
〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次加熱に付し、次い
で一次加熱時より0.05MPa以上高く、かつ0.4
MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸気を吹き込むこと
で二次加熱に付して成形品を製造する工程、成形品を冷
却して成形型から取り出す工程とからなることを特徴と
する発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法により上
記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発泡ポリスチレン
系樹脂成形品の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】発泡ポリスチレン系樹脂成形品(以下、
成形品ともいう)の製造方法として、ポリスチレン系樹
脂粒子(以下、樹脂粒子ともいう)を予備発泡させるこ
となく、発泡剤含浸後直接成形する方法がある(以下、
直接発泡法と称する)。この直接発泡法は、一般に行わ
れる発泡成形法、すなわち、いったん発泡性粒子を予備
的に発泡した予備発泡粒子を使用して、発泡ポリスチレ
ン系樹脂成形品を得る方法(以下、予備発泡法と称す
る)に対し、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下、発
泡性樹脂粒子ともいう)を予備発泡することなくそのま
ま成形型内に充填することで、低発泡倍率の発泡成形品
を提供できることが最大の特徴である。こうして得られ
た成形品は、表面の発泡粒子同士の間隙が極めて少ない
ため、意匠面を忠実に再現でき、光沢にも優れるという
特徴を持っている。 【0003】また、ポリスチレン系樹脂粒子の炭酸ガス
発泡方法はこれまでにも提案されており、例えば特許2
076087号では樹脂粒子中の炭酸ガス含有量が、
0.1モル/kg(樹脂粒子)以上、2.3モル/kg
(樹脂粒子)以下の範囲になるように炭酸ガスと樹脂粒
子を発泡機に導入し、ビカット軟化点より10〜40℃
高い加熱温度下で発泡して予備発泡粒子を製造する方法
が記載されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直接発
泡法における最大の問題点は、発泡成形時に加熱のため
の蒸気を均一に行き渡らせることが困難であるため、得
られる発泡成形品が、表層部のみ融着し、内部、特に中
心部において全く融着していないものとなり易いことで
ある。このため直接発泡法では、一般の予備発泡法によ
る発泡ポリスチレン系樹脂成形品と比べて、より長時間
の加熱と、更にはより長時間の冷却が必要となる。 【0005】上記のように直接発泡法では、より長い成
形時間が必要であるため、一般の予備発泡法によるポリ
スチレン発泡成形に比べて数倍の成形サイクルが必要と
なっていた。また、このような長い成形時間をかけて成
形してもなお、得られた成形品の中心部が融着していな
いという課題を解決できないため、成形品の強度が不充
分であるという課題もある。また、炭酸ガスを使用する
直接発泡法として、例えば特公昭33−795号公報が
知られているが、これもまた上記課題を解決できず、十
分な品質の成形品を得ることはできないものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、従
来の技術の問題点を解決すべく検討を重ねた結果、発泡
性ポリスチレン系樹脂粒子を使用した直接発泡法におい
て、大幅に短い成形サイクルで成形品を容易に得ること
ができる生産性の高い方法を見い出し本発明に至った。 【0007】かくして本発明によれば、炭酸ガスを主成
分とする発泡剤を含浸させた発泡性スチレン系樹脂粒子
を、蒸気弁とドレン弁を備えた一対の成形型を使用し
て、この成形型を型締めして形成されるキャビティー内
に充填する工程、充填された発泡性スチレン系樹脂粒子
を、ドレン弁を閉めた状態で、蒸気弁から0.05〜
0.15MPaの圧力で10〜30秒間蒸気を吹き込む
ことで一次加熱に付し、次いで一次加熱時より0.05
MPa以上高く、かつ0.4MPa以下の圧力で20〜
60秒間蒸気を吹き込むことで二次加熱に付して成形品
を製造する工程、成形品を冷却して成形型から取り出す
工程とからなることを特徴とする発泡ポリスチレン系樹
脂成形品の製造方法が提供される。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を説明する。
まず、炭酸ガスを主成分とする発泡剤をスチレン系樹脂
粒子に含浸して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る。具体
的には、圧力容器にポリスチレン系樹脂粒子を入れて密
閉し炭酸ガスを含浸させることで発泡性ポリスチレン系
樹脂粒子を得ることができる。 【0009】発泡剤は、炭酸ガスを主成分としている。
ここで、主成分とは、炭酸ガスを少なくとも50重量%
以上含むことを意味する。炭酸ガス以外の発泡剤として
は、窒素ガス、空気等の無機ガス、フロン、メタン、エ
タン等の有機ガスが挙げられる。発泡剤として窒素ガス
や空気を用いる場合、必要な発泡力を得るために含浸圧
力を高くすることが好ましい。また、成形品に残留する
揮発有機成分の量を少なくするために、有機ガスの使用
量をできるだけ少なくすることが好ましい。より好まし
い発泡剤は、炭酸ガス単独である。 【0010】本発明に用いられるポリスチレン系樹脂粒
子としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重
合体、ポリスチレンとポリエチレンもしくはポリプロピ
レンの架橋樹脂等からなる粒子が挙げられる。これら、
樹脂は混合されていてもよく、更に、ポリスチレン系樹
脂以外の他の樹脂を混合してもよい。他の樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリフェニレンエーテル等の樹脂が挙げられる。な
お、これら樹脂において、スチレン成分が50重量%以
上であることが好ましい。 【0011】ポリスチレン系樹脂粒子は、型への充填を
妨げない大きさであればその粒径は特に限定されない
が、約0.4〜2mmの平均粒径の粒子を使用すること
が好ましい。粒子の形状は、球形に限らずペレット状や
円盤状等でもよい。ポリスチレン系樹脂粒子は、成形時
の融着促進と成形品の帯電防止のために適当な表面処理
剤による表面処理がなされていてもよい。表面処理剤の
例としては高級脂肪酸、高級脂肪酸アルコール、食用
油、水添硬化油、高級脂肪酸トリグリセライド、ステア
リン酸モノグリセライド等が挙げられる。 【0012】ポリスチレン系樹脂粒子は圧力容器内で炭
酸ガスが含浸され発泡性樹脂粒子となる。含浸圧力は、
得ようとする成形品の大きさや厚みによって適宜調整さ
れる。具体的には、1.0〜3.5MPaが好ましく、
この圧力で所定の含浸量になるまで保持することが好ま
しい。より好ましい圧力は、1.5〜2.5MPaであ
る。また、樹脂粒子の粒径が大きい場合や含浸圧力が低
い場合には含浸終了までの時間が長くなるため、初期の
含浸圧力を設定圧よりも0.1〜1MPa程度高くして
樹脂への炭酸ガス含浸を促進し、その後含浸圧力を設定
圧に戻し含浸時間の短縮を図る方法を取ってもよい。 【0013】含浸時間は、樹脂粒子の粒子径や含浸圧力
及び含浸温度によるが、少なくとも炭酸ガスの含有量が
0.05モル/kg(樹脂粒子)以上となるまで行うこ
とが好ましく、0.1〜1.5モル/kg(樹脂粒子)
となるまで行うことがより好ましい。通常4〜10時間
の範囲で充分である。含浸時間が4時間未満では含浸が
不十分となり発泡性が低くなる場合があるため好ましく
ない。含浸時間を10時間より長くしてもそれによる効
果がないため、製造時間の短縮の観点からは必要ない。 【0014】含浸温度は、炭酸ガスの含浸性や圧力容器
の耐圧性の点から40℃以下が好ましい。また、0℃以
下では工業的にエネルギー消費大となるため、含浸温度
は0〜40℃の範囲がより好ましく、更に好ましくは1
0〜30℃の範囲である。含浸に使用する圧力容器は、
所定の含浸圧力を保持できる耐圧性能を有していさえす
れば特に限定されない。ただし、常に低い圧力でしか含
浸しない場合には、その圧力に応じた耐圧性能を有する
圧力容器を使用してもよい。 【0015】次に、発泡性樹脂粒子は、蒸気弁とドレン
弁を備えた一対の成形型を型締めして形成されるキャビ
ティー内に充填される。本発明に使用できる成形型は、
製造を所望する成形品の形状に対応したキャビティーを
形成しうる限り特に限定されない。また、発泡性スチレ
ン系樹脂粒子のキャビティーへの充填率は、所望する成
形品の密度に応じて適宜設定される。具体的には、充填
率は、粒子を嵩容量で換算して、20〜100%の範囲
であることが好ましい。 【0016】キャビティー内への発泡性樹脂粒子の充填
は、例えば充填フィーダーを備えた充填ラインを用いて
行うことができる。キャビティー内への充填方法は、圧
力容器の内圧を利用した加圧充填が好ましい。また充填
ラインの閉塞を防ぐために充填ラインの圧力容器近傍に
2次エアを導入してもよい。充填時に余った粒子は、ブ
ローバックで充填ラインに戻すことができるが、一旦大
気開放された粒子をそのまま使用するのは品質安定させ
る上で好ましくない。そのため、充填ラインには、粒子
を戻すラインと戻った粒子を受ける容器を別途設けて、
そこにブローバックで戻った粒子を溜めるようにするの
が好ましい。戻された粒子は再度炭酸ガス含浸時に、ポ
リスチレン系樹脂粒子として使用することができる。 【0017】また、直接発泡法では小型の成形品が多
く、充填フィーダーが使用できずに手動にてキャビティ
ー内に充填する場合がある。この場合には大気開放され
た発泡性樹脂粒子を充填することになるが、この粒子は
経時変化が早く1時間程度で十分な発泡性を得ることが
困難となる。そのため成形時に圧力容器を減圧、若しく
は大気開放するのは品質安定上好ましくない。従って、
圧力容器には、容器全体の圧力を大気圧に戻すことなく
内部の粒子を取り出せる機能を有する取出装置を取り付
けるのが好ましい。また、成形に必要な発泡性が得られ
なくなるまでの時間内で使い切れる量の粒子を製造しう
る小容量の圧力容器を幾つか用意し、その都度圧力容器
を開放して発泡性樹脂粒子を取り出す方法としてもよ
い。こうして常に発泡性の安定した発泡性樹脂粒子を供
給することができる。 【0018】次に、充填された発泡性樹脂粒子を、ドレ
ン弁を閉めた状態で、蒸気弁から0.05〜0.15M
Paの圧力で10〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次
加熱に付し、次いで一次加熱時より0.05MPa以上
高く、かつ0.4MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸
気を吹き込むことで二次加熱に付すことで所望の形状の
成形品を得ることができる。本発明では、発泡性樹脂粒
子の加熱を二回行うことを特徴の1つとしている。ここ
で、従来の一方加熱あるいは逆一方加熱工程のように、
ドレン弁を開いたまま加熱すると、発泡剤である炭酸ガ
スが抜けてしまい、十分な発泡性が得られない場合があ
り好ましくない。また、加熱を一回のみ行い、かつ加熱
開始直後から高圧の蒸気で加熱すると、成形型に面した
粒子が先に発泡し成形品の表面のみが融着してしまい成
形品内部に蒸気が通らなくなるため、発泡の不均一や内
部融着が悪くなる等の不具合が発生する。これに対し
て、加熱開始直後は比較的低圧の蒸気で加熱し、成形品
内部まで十分加熱された後、高圧の蒸気を導入し加熱成
形することで、内部の粒子まで良好に融着した成形品を
得ることができる。 【0019】一次加熱において、圧力が0.05MPa
より低い場合及び/又は加熱時間が10秒より短い場
合、成形品内部の粒子の加熱が十分でなく、内部の粒子
の融着が不十分となる。一方、0.15MPaより高い
場合、表面のみが融着し、内部融着が悪くなる。30秒
より長い場合、2次加熱の前に発泡剤である炭酸ガスが
抜けてしまい、成形に必要な発泡性が得られなくなる。
なお、より好ましい圧力は、0.07〜0.12MPa
であり、加熱時間は15〜20秒である。 【0020】二次加熱において、圧力が、一次加熱時の
圧力+0.05MPaより低い場合及び/又は加熱時間
が20秒より短い場合、粒子の加熱が十分でなく、粒子
の融着が不十分となる。一方、0.4MPaより高い上
記加熱では、加熱過多により、表面が溶融し外観不良に
なったり、融着したり、成形品が収縮したりする。ま
た、加熱時間を60秒より長くしても、サイクルが長く
なり好ましくない。なお、より好ましい圧力は、一次加
熱時より0.1MPa以上高く、かつ0.35MPa以
下の圧力であり、加熱時間は30〜40秒である。加熱
は、成形型の両面から行うことが好ましい。 【0021】加熱が終了したならば水冷及び放冷を行い
成形品を冷却する。冷却時間は成形品の形状や厚みによ
って決められ、水冷は型及び成形品を冷却するため10
〜60秒の範囲で行うことができる。放冷は10〜30
秒の範囲で行われるが、水冷が十分に行われていれば特
に必要ない。本発明では、炭酸ガスを発泡剤として使用
しており、炭酸ガスは、発泡成形時の加熱中にほとんど
散逸する。また、溶剤や可塑剤等の発泡助剤も使用しな
いので、成形品の残余発泡力が極めて弱く、ほとんど三
次発泡しない。そのため、成形品の温度が基材樹脂の熱
変形温度以下になれば成形型から取り出すことができ
る。このことは、有機ガスを発泡剤として用いた場合よ
り、冷却時間を大幅に短縮できることを意味する。こう
して得られた成形品は、密度が0.1〜0.75g/c
3の範囲にある低発泡倍率であり、内部融着がよく、
表面伸びも良好である。上記本発明の直接発泡法は、成
形に要する時間が極めて短く、生産性に優れた低発泡倍
率の発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法である。 【0022】 【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例
に限定されるものではない。 実施例1 粒径が0.7〜1.2mmの範囲にあるポリスチレン粒
子(Mw=240000)2kgを5リットルの圧力容
器に入れ密閉した後、20℃の雰囲気下で炭酸ガスを
2.0MPaの圧力下で6時間保持してポリスチレン粒
子に炭酸ガスを含浸させて発泡性ポリスチレン粒子を作
製した。その後、圧力容器を大気開放してから発泡性ス
チレン粒子を取出して直ちに成形型のキャビティー(縦
300mm×横400mm×厚み10mm:平板形状)
に密に充填し(言い換えれば、キャビティーの容積の1
00%を占める嵩容量の粒子を充填し(充填率100
%))密閉後、ドレン弁を閉め、0.10MPaの水蒸
気を型の両面の蒸気弁から20秒間導入して一次加熱
し、続けて0.25MPaの水蒸気を型の両面の蒸気弁
から30秒間導入して二次加熱することで加熱発泡成形
を行った。次いで型のドレン弁を開けチャンバー内の圧
を開放した後に、水冷を20秒間行い型を冷却した。次
いで型を開け成形品を得た。得られた成形品の表面状態
は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布は成形
品全体において均一で、0.65g/cm3であった。
成形に要した時間は95秒であり、時間当たりの成形回
数は37回であった。 【0023】実施例2 実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、発泡性スチレン粒子の充填率を50%とし、一
次加熱を0.10MPaで15秒間、二次加熱を0.2
2MPaで30秒間、水冷を15秒間行うこと以外は実
施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の表
面状態は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布
は成形品全体において均一で、0.34g/cm3であ
った。成形に要した時間は85秒であり、時間当たりの
成形回数は42回であった。 【0024】実施例3 実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、発泡性スチレン粒子の充填率を20%とし、一
次加熱を0.15MPaで15秒間、二次加熱を0.2
2MPaで30秒間、水冷を15秒間行うこと以外は実
施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の表
面状態は良好で融着も良好であった。成形品の密度分布
は成形品全体において均一で、0.13g/cm3であ
った。成形に要した時間は85秒であり、時間当たりの
成形回数は42回であった。 【0025】比較例1 実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、0.1MPaで60秒間一次加熱のみを行うこ
と以外は実施例1と同様にして加熱発泡成形を行った。
次いで型のドレン弁を開けチャンバー内の圧を開放した
後に、水冷を15秒間行い型を冷却した。次いで、型を
開けたところ、発泡性ポリスチレン樹脂は僅かに発泡し
ただけで、全く成形されていなかった。 【0026】比較例2 実施例1と同様にして発泡性スチレン粒子を作製した。
その後、0.25MPaで120秒間一次加熱のみを行
うこと以外は実施例1と同様にして加熱発泡成形を行っ
た。次いで、型のドレン弁を開け、チャンバー内の圧を
開放した後に水冷を40秒間行い、型を冷却し、次に型
を開け成形品を得た。得られた成形品の表面状態は良好
であった。成形品の融着状態を調べたところ、表層部の
みが融着し、内部は全く融着しておらず、成形品として
不良であった。成形に要した時間は185秒であり、時
間当たりの成形回数は19回であった。 【0027】比較例3 発泡剤としてブタンガスを使用している発泡性ポリスチ
レン粒子(積水化成品工業社製:商品名PBS)を成形
型に充填し、0.02MPaの水蒸気を型の両面から2
0秒間導入し、続けて0.06MPaの水蒸気を型の両
面から20秒間導入し加熱発泡成形を行った。次いで型
のドレン弁を開けチャンバー内の圧を開放した後に、水
冷を20秒間行い型を冷却した。次いで型を開け成形品
を得た。得られた成形品は冷却不足により成形品全体が
大きく膨れた上に亀裂が入り、また表面が三次発泡して
おり成形品として不良であった。 【0028】比較例4 成形品が三次発泡しなくなるまで水冷を行うこと以外
は、比較例3と同様にして成形品を得た。水冷に要した
秒数は420秒であった。得られた成形品は、表面状態
良好であった。成形品の融着状態を調べたところ、表層
部のみが融着し、内部は30%程度しか融着しておら
ず、成形品として不良であった。成形に要した時間は4
85秒であり、時間当たりの成形回数は7回であった。
表1に上記実施例及び比較例の成形条件及び成形品の成
形性をまとめて記載する。 【0029】 【表1】 【0030】 【発明の効果】本発明の特定の条件下で行われる直接発
泡法は、1回の成形に必要な時間が短く、かつ成形品内
部まで融着した良好な成形品を容易に得ることができる
ため、成形サイクルを大幅に短縮でき、その結果生産性
を向上させることができる。また、小ロットのオーダー
にその都度対応することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA32 AB01 BA32 CA34 CA38 CA49 CC04Y CC05Z CC37 CC47 CC62 DA02 4F212 AA13 AB02 AB19 AG20 AR02 UA01 UB01 UF34 UK06 UN09 UN13

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 炭酸ガスを主成分とする発泡剤を含浸さ
    せた発泡性スチレン系樹脂粒子を、蒸気弁とドレン弁を
    備えた一対の成形型を使用して、この成形型を型締めし
    て形成されるキャビティー内に充填する工程、充填され
    た発泡性スチレン系樹脂粒子を、ドレン弁を閉めた状態
    で、蒸気弁から0.05〜0.15MPaの圧力で10
    〜30秒間蒸気を吹き込むことで一次加熱に付し、次い
    で一次加熱時より0.05MPa以上高く、かつ0.4
    MPa以下の圧力で20〜60秒間蒸気を吹き込むこと
    で二次加熱に付して成形品を製造する工程、成形品を冷
    却して成形型から取り出す工程とからなることを特徴と
    する発泡ポリスチレン系樹脂成形品の製造方法。
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