JP3694994B2 - 電界放出形表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄型の外囲器内に電子源としての電界放射素子を備え、外囲器の外側にゲッター室が形成された電界放出形表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界放射素子を電子源とした外囲器が薄型に構成された蛍光表示管として、電界放射素子を電子源とした電界放射形表示装置(以下、FEDという)は既に知られている。
【0003】
図8(a),(b)は、この種のFEDにおける外囲器の構成を示している。図8(b)に示すFEDでは、蛍光体層51及びメタルバック層52による表示部53を備えたアノード基板54と、アノード基板54の表示部53と対面する内面側に電界放射素子55を備えたカソード基板56とを、所定間隔をおいて外周部で封止することにより外囲器57が構成されている。
【0004】
この種のFEDは、蛍光体層51が被着形成されたアノード基板54と、電界放射素子55が形成されたカソード基板56とがいずれも薄いガラス板からなり、両基板54,56の間隔も極めて狭く薄型に構成されている。
【0005】
そして、この種のFEDを表示装置として機能させるためには、電界放射素子55より効率的に電子が放出されるように外囲器57内を高真空状態に保持する必要がある。
【0006】
ところが、上述したように、FEDは外囲器57自体が極めて薄型に構成されており、外囲器57内に発生するガスを吸着するためのゲッター部材を外囲器57内に設けることができなかった。そこで、図8(a)に示すような箱型形状の蓋部材58を別途外囲器57の外側に設けてゲッター室を形成し、このゲッター室内にゲッター膜を蒸着形成させていた。
【0007】
そして、上記のような薄型の外囲器57で構成されるFEDでは、電界放射素子55からの電子を蛍光体層51に射突させて発光するため、ドット状に形成された各蛍光体層51の全面を覆うようにアルミニウム等の導電性材料によるメタルバック層52を被着している。さらに図8(a)に示すように、メタルバック層52の一部をアノード基板54の端部まで導出させてアノード端子59を形成し、このアノード端子59に別途電極を取り付けて駆動回路との間を電気的に接続していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アノード電圧が例えば2〜10kVに達するような高電圧をアノードに印加するタイプのFEDでは、アノードとしての表示部53から配線を引き出し、外部の駆動回路との間の電気的接続を行う際には、安全性、接続の容易性、量産性を確保する必要がある。
【0009】
そして、上述した従来のFEDにおいて、蛍光体層51上に被着形成されたメタルバック層52にアノード電圧を印加するためには、図8(a)に示すように、アノード基板54とカソード基板56とを面方向にずらして配置するとともに、外囲器57の外までメタルバック層52の一部を導出させてアノード端子59を設ける他、アノード端子59と駆動回路との間を接続するための電極を別途設ける必要があった。
【0010】
ところが、従来のFEDの構成では、蛍光体層51上に被着されたメタルバック層52が、アノード端子59を含めてアノード基板54の表面に密着して平面的に形成されるため、アノード端子59に対する電極の接続を容易に行うことができなかった。しかも、印加される電圧が高いため、接続の困難さにより安全性を低下させるおそれがあった。
【0011】
又、通常、FEDはアノード基板54とカソード基板56との間の外周部が封着材によって固着されるが、この封着材は両基板54,56よりも耐電圧が低い。しかも、図8(a),(b)に示すFEDにおいて、メタルバック層52の一部として形成されるか、またはメタルバック層52と別に形成され、互いに電気的に接続されたアノード端子59は、封着材に接触した状態でアノード基板54の端部まで導出されている。
【0012】
したがって、別途設けられる電極を介してメタルバック層に高電圧のアノード電圧を印加すると、両基板54,56間の距離が極めて短いために封着材から絶縁破壊を起こすおそれがあった。そして、封着材から絶縁破壊を起こすと、例えばアノード基板54と対面して設けられるカソード基板56やカソード基板56上の電界放射素子55等の他の部品に不要な電流が流れ込み、この影響によりFEDを正常に発光動作させることができないという問題が生ずる。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、アノードリードの取り扱いが容易となり、電極としての引き出しが簡単に行え、又、封着部分を介さずにアノードからのリードの引き出しが可能で、耐電圧特性の向上が図れる電界放出形表示装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、蛍光体層とアノード導体とを有する表示部を備えたアノード基板と、該アノード基板の前記表示部と対面する内面側に電界放射素子を備えたカソード基板とが、それぞれ相手側と対面していない非対面部分を有して外周部が低軟化点ガラスからなる封着材で封止されて薄型の外囲器を構成し、該外囲器の外周部の一部に該外周部が除去されて排気孔が形成され、該排気孔に連通して前記外囲器の外側にゲッター室を形成するように蓋部材が固設される電界放射形表示装置において、
前記アノード導体の一部をなすアノード端子が、前記蓋部材が固設される前記アノード基板の端部まで前記排気孔を通して引き出されており、
前記蓋部材内で前記アノード端子に押圧接触するとともに、前記蓋部材の壁面の一部から外方に延出して該蓋部材に固設されたアノードリードを具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明の電界放出形表示装置は、アノード基板とカソード基板とが、それぞれ相手側と対面していない非対面部分を有して外周部が低軟化点ガラスからなる封着材で封止されて薄型の外囲器を構成し、外囲器の外周部の一部に外周部が除去されて排気孔が形成され、排気孔に連通して前記外囲器の外側にゲッター室を形成するように蓋部材が固設される。また、アノード導体の一部をなすアノード端子は、蓋部材が固設されるアノード基板の端部まで排気孔を通して引き出されている。そして、外囲器の外側に設けられたゲッター室を形成する蓋部材に対し、蓋部材の壁面の一部から外方に延出した状態でアノードリードが固着される。蓋部材が外囲器に固着された状態では、アノードリードの先端部が、蓋部材内でアノード端子に押圧接触し、アノード端子とアノードリードとの間が導通する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明によるFEDの外囲器の外観図、図1(b)は図1(a)の外囲器の内部構成を示す部分拡大断面図、図2は本発明の第1実施の形態を示す図で、FEDに取り付けられる蓋部材の斜視図、図3は図2の蓋部材をFEDに取り付けたときの部分拡大断面図である。
【0020】
以下に説明する各実施の形態によるFEDの外囲器1は、所定間隔をおいて対面するアノード基板2及びカソード基板3と、このアノード基板2及びカソード基板3の間に設けられて外囲器1の側面をなす側面部4とを有している。この外囲器1は両基板2,3の間隔が例えば2mm以下に設定された薄型に構成されている。
【0021】
アノード基板2は透光性を有する矩形の絶縁板で構成されている。アノード基板2の内面には、蛍光体層5とアノード導体をなすメタルバック層6が被着形成されている。蛍光体層5とメタルバック層6によりアノードとしての表示部7を構成している。
【0022】
カソード基板3はアノード基板2と同形の絶縁板で構成されている。カソード基板3の内面には電界放射素子8が形成されている。アノード基板2とカソード基板3とは、図1(a)に示すように、面方向に位置をずらして対面しており、それぞれ相手方向と対面していない非対面部分9を有している。
【0023】
側面部4は例えば軟化温度が400℃程度の低軟化点ガラスからなり、アノード基板2とカソード基板3とが対面している部分を囲むように両基板2,3間に介在し、両基板2,3間を固着している。これにより、表示部7及び電界放射素子8は薄い箱形の外囲器1内に収納される。
【0024】
さらに図1(b)に基づき、外囲器1の内部構成について説明すると、外囲器1の側面部4は一部が除去されており、外囲器1の側面には内部に連通する排気孔10が形成されている。外囲器1内のアノード基板2と対面するカソード基板3の内面には、表示部7の電子源として縦型の電界放射素子8が形成されている。
【0025】
電界放射素子8は、カソード基板3の内面に形成されたカソード電極11と、カソード電極11上に形成された酸化シリコン等の絶縁層12と、絶縁層12上に形成されたゲート電極13と、絶縁層12及びゲート電極13に形成されたホール14内においてカソード電極11上に設けられたコーン形状のエミッタ15を有している。尚、FEDとしてカソード電極11と絶縁層12との間に抵抗層が形成されたものもある。
【0026】
外囲器1内のアノード基板2の内面には、電界放射素子8と対面する位置に蛍光体層5がドット状に被着形成されている。蛍光体層5上には、全ての蛍光体層5を覆うようにして例えばアルミニウム等の導電性金属からなる薄膜状のメタルバック層6が被着形成されている。メタルバック層6の一部は、外囲器1の排気孔10を介してアノード基板2の端部まで導出され、アノード端子6aを構成している。
【0027】
尚、電界放射素子8におけるカソード電極11とゲート電極13とをマトリクス状に配設し、アノード基板2に被着される蛍光体層8を外囲器1内にべたに形成すれば、カソード電極11とゲート電極13の交差位置に対面する蛍光体層8を選択的に発光させることができる。
【0028】
メタルバック層6のアノード端子6aは、後述する蓋部材21に固定されたアノードリード28が不図示の駆動回路に接続されており、駆動回路から例えば2〜10kVの電圧が印加される。
【0029】
このFEDでは、電界放射素子8から電子が放出されると、この電子がアノード導体をなすメタルバック層6を介して蛍光体層5に射突して励起発光する。このときの発光は透光性のアノード基板2を介して観察される。
【0030】
図3に示すように、排気孔10に近接した外囲器1の外側には蓋部材21が固着されている。図2に示すように、蓋部材21は箱形形状を呈したガラス部材で構成されており、固着材22により外囲器1の外側に固着されている。固着材22としては、側面部4と同様の例えば軟化温度が400℃程度の低軟化点ガラスが使用される。蓋部材21は排気孔10に連通して内部が密閉された排気室を兼ねたゲッター室23を形成している。蓋部材21内にはゲッター24が配設されている。
【0031】
ゲッター24としては、外囲器1を組み立てる際のオーブン工程や蛍光体層5に電子を射突させた際に外囲器1内で発生するCO2 ,CO,H2 O等のガスを効果的に良く吸着するものが好ましく、例えばBa−Ai等による蒸発型の材料、又は例えばTi−Zr−Al,Ti−Zr−V−Fe合金等による非蒸発型の材料が選択的に使用される。
【0032】
蓋部材21には、アノード基板2と対面する外壁面21aに排気用の貫通穴25が形成されている。貫通穴25には外囲器1内を排気するための排気管26が設けられている。排気管26は排気後に封止され、これにより、外囲器1内が高真空状態に保持される。
【0033】
蓋部材21の外壁面21aには貫通した取付孔27が形成されている。取付孔27には、線状のアノードリード28が挿通されて固定されている。アノードリード28は蓋部材21の外壁面21a及び内壁面21bの両側より鉛直方向に所定長さ延出して固定されている。
【0034】
アノードリード28は取付孔27に挿通した状態で結晶化ガラスにより予め固着されている。結晶化ガラスとしては、外囲器1を封着する際に溶けることがなく、融点の高い耐絶縁性に優れた材料が用いられる。
【0035】
尚、取付孔27に対するアノードリード28の固着方法としては、アノードリード28を取付孔27に挿通した状態で、取付孔27をレーザ等により局部加熱して溶かし、この溶けたガラスによりアノードリード28の外周面を固着する焼き込みによる方法で行ってもよい。
【0036】
アノードリード28の先端には、アノード端子6aと接触して導通を図るための接触部材29が取り付けられている。図2及び図3に示すように、接触部材29はJ字状に湾曲した弾性を有する2本のワイヤー29a,29aで構成されている。
【0037】
2本のワイヤー29a,29aは、湾曲部分の先端が互いに外側に向いた状態でアノードリード28の先端面28aに対し、例えば接着材や溶接等により固着されている。この2本のワイヤー29a,29aは、蓋部材21を外囲器1に固着させた際に、湾曲部分がアノード基板2のアノード端子6aに押圧接触して弾性変形する。
【0038】
尚、図2及び図3の構成では、アノード端子6aに対して安定した接触圧を得るために2本のワイヤー29aを用いているが、アノード端子6aに一定の押圧力をもって接触できれば、その本数や形状について限定されるものではない。
【0039】
このように構成されたFEDは、以下に示す手順に従って製造される。まず、蛍光体層5とメタルバック層6からなる表示部7をアノード基板2の内面に被着形成し、電界放射素子8をカソード基板3の内面に形成する。
【0040】
次に、アノード基板2とカソード基板3とを封着して外囲器1を組み立てる。又、排気孔10を介して外囲器1内に連通するように蓋部材21を外囲器1の外側に設けて固着する。その際、蓋部材21には、先端面28aに接触部材29を有するアノードリード28を取付孔27に挿通して固着させておく。
【0041】
これにより、予め蓋部材21に固着されたアノードリード28は、接触部材29をなす2本のワイヤー29a,29aのそれぞれの湾曲部分がアノード端子6aに押圧接触して弾性変形し、アノード端子6aとアノードリード28との間が導通する。
【0042】
次に、外囲器1内の排気を行い、外囲器1内を例えば10-6Torrの真空状態に保持して排気管26を封止する。その後、蓋部材21におけるゲッター室23の壁面にゲッター24を蒸着させてゲッター膜24aを形成する。次に、オーブン工程においてFEDをオーブンに入れて200℃程度に加熱する。
【0043】
これにより、外囲器1内に発生するガスをゲッター膜24aに吸着させて外囲器1内を例えば10-7Torrの高真空状態に保持する。その後、FEDを発光駆動するエージング工程を経てFEDが完成する。
【0044】
そして、FEDを駆動する際には、図3に示すように、不図示の駆動回路が接続されるリード線31のソケット30に対し、蓋部材21の外まで引き出されたアノードリード28を差し込む。これにより、不図示の駆動回路からリード線31を介してメタルバック層6のアノード端子6aに駆動電圧が印加されることになる。
【0045】
次に、図4及び図5は第1実施の形態によるFEDの蓋部材に備えた接触部材の変形例を示している。
【0046】
図4(a),(b)に示す接触部材29は、図2及び図3に示すワイヤー29aに代えてコイルスプリング29bで構成されている。さらに説明すると、図4(a)では、接触部材29をなすコイルスプリング29bの一端部がアノードリード28の先端面28aに固定され、他端部がアノードリード28の先端面28aよりアノードリード28の軸線方向に延出している。
【0047】
又、図4(b)では、接触部材29をなすコイルスプリング29bの一端部がアノードリード28の先端部に介挿され、他端部がアノードリード28の先端面28aよりアノードリード28の軸線方向に延出している。
【0048】
尚、コイルスプリング29bの一端部は、アノードリード28に介挿した状態で、例えば接着材や溶接等により固着すれば、アノードリード28に固定して位置ずれを防止することができる。
【0049】
図4(a),(b)のコイルスプリング29bでは、蓋部材21を外囲器1に固着した際、他端部がアノード導体をなすメタルバック層6のアノード端子6aに接触してアノードリード28の軸線方向に縮むように弾性変形する。これにより、アノード端子6aとアノードリード28との間が導通する。
【0050】
図5に示す接触部材29は、図2及び図3に示すワイヤー29aに代えて板バネ29cで構成されている。接触部材29をなす板バネ29cは、コ字状に折曲されたもので、開放された一端面29caがアノードリード28の先端面28aに固定されている。
【0051】
図5の板バネ29では、蓋部材21を外囲器1に固着した際、他端部29cbがアノード導体をなすメタルバック層6のアノード端子6aに面接触してアノードリード側に押し下げられるようにして弾性変位する。これにより、アノード端子6aとアノードリード28との間が導通する。
【0052】
尚、板バネ29は、アノード端子6aに押圧接触してアノード端子6aとアノードリード28との間が導通すれば、図5に示すコ字状に折曲されたものに限ることはない。
【0053】
次に、図6は本発明による第2実施の形態を示す図である。尚、第1実施の形態と同一の構成要素には同一番号を付している。
【0054】
この第2実施の形態は、図3の変形例であり、アノードリード28の形状及び取付状態が異なる他は第1実施の形態と同一である。この第2実施の形態では、アノードリード28が挿通される取付孔27がカソード基板3側に位置する蓋部材21の側壁面21cに形成されている。
【0055】
アノードリード28は中央部分が直角に折曲されており、先端面28aに接触部材をなすワイヤー29aが固着され、後端部分が取付孔27に挿通され固着される。アノードリード28は、蓋部材21を外囲器1に固着した際、接触部材29をなすワイヤー29aの湾曲部分がアノード端子6aに面接触する。
【0056】
尚、この第2実施の形態において、アノードリード28の先端面28aに設けられる接触部材29としては、ワイヤー29aの他、図4(a),(b)に示すコイルスプリング29bや図5に示す板バネ29c等を用いてもよい。
【0057】
次に、図7(a),(b)は本発明による第3実施の形態を示す図である。
この第3実施の形態では、アノードリード28が上述した接触部材29の機能を兼ねた短冊状の板バネ部材で構成されている。板バネ部材によるアノードリード28は、先端寄りの中途部分が直角に折曲されるとともに、両端部が中途部分の折り返し方向と反対向きに直角に折り返され、先端部分、中途部分、後端部分の3箇所に折曲部28a,28b,28cを有している。
【0058】
そして、蓋部材21を外囲器1に固着した際には、アノードリード28の先端部分がアノード端子6aに面接触した状態で、アノードリード28の後端部分側がカソード基板3の外面に沿うように固着材22を通して蓋部材21の外まで引き出される。
【0059】
上記第1及び第2実施の形態によれば、アノード基板2側のアノード端子6aと接触導通を図るための接触部材29を有するアノードリード28は、外囲器1との間でゲッター室23を形成する蓋部材21に予め固着された構成なので、一体部品として取り扱うことができる。
【0060】
アノードの配線は、アノード基板2に密着した面状のアノード端子6aから線状又は板状のアノードリード28として蓋部材21の外壁面21aから外方に延出されるので、例えば線状のアノードリード28では、図3に示すようなリード線31のソケット30に差し込むだけで不図示の駆動回路との間の電気的な接続が可能となり、従来に比べて接続を容易に行うことができる。
【0061】
線状又は板状のアノードリード28は蓋部材21の外壁面21aから外方に延出されるので、アノードリード28の線径又は線幅をある程度太くすれば、アノードリード28の取り扱いが容易となり、さらに接続の容易化を図ることができる。
【0062】
第2実施の形態によれば、アノードリード28は後端部分がカソード基板3の面方向に沿いながら内側に向かって引き出された状態で固着されるので、蓋部材21の厚さ方向にスペースを取ることなく、又、排気管26の邪魔にならずにアノードの配線接続を行うことができる。
【0063】
第3実施の形態によれば、蓋部材21に固着されるアノードリード28が板バネ部材で構成されるので、蓋部材21に形成される取付孔27が不要となり、先端部をアノード端子6aと接触導通させて外囲器1の外までのアノード配線の引き出しを1つの部品で行うことができる。
【0064】
FEDを製造する工程において外囲器1を組み立てる際、アノード基板2とカソード基板3を側面部4を介して封着するオーブン工程を必ず通すことになるので、このオーブン工程のときに蓋部材21を外囲器1に固着させることにより、アノード端子6aから外囲器1の外までの配線の引き出しを一緒に行うことが可能となる。したがって、蓋部材21にアノードリード28を固着させることによって工程が大きく増加することはない。特に、第3実施の形態では、蓋部材21を外囲器1に固着する工程でアノードリード28の固定も一緒に行うことができる。
【0065】
上記構成によるFEDでは、アノード端子6aをなすメタルバック層6の一部が排気孔10を通してアノード基板2の端部まで導出されるので、外囲器1の封着部分を通さないでアノードからの配線の引き出しが行え、耐電圧の低い低軟化点ガラスによる側面部4との接触点を少なくでき、アノードの配線接続時における安全性の向上を図ることができる。又、アノードに対して高電圧が印加される場合でも、従来のように封着部分が絶縁破壊を起こすこともなく、耐電圧特性の向上が図れる。
【0066】
尚、図2乃至図7に示す各実施の形態による蓋部材21の構成において、蓋部材21の側壁面21aの中央部分には、カソード基板3の厚さt1+側面部4の厚さt2分の段差21Aが形成されているが、蓋部材21とアノード基板2の端部における内面との間に、カソード基板3の厚さt1+側面部4の厚さt2を高さとするコ字状のスペーサ部材を介在させる構成すれば、側壁面21aに段差21Aの無い箱状の蓋部材を用いることができる。
【0067】
ところで、上述したFEDの構成では、アノード基板2の内面に蛍光体層5を被着し、蛍光体層5上にメタルバック層6を被着してその一部をアノード端子6aとしてアノード基板2の端部まで引き出している。これに対し、アノード基板2の内面にアノード導体を被着しその一部をアノード端子6aとしてアノード基板2の端部まで引き出し、アノード導体2上に蛍光体層5を被着する構成としてもよい。
【0068】
この場合、電界放射素子8におけるカソード電極11とゲート電極13とはマトリクス状に配設される。そして、カソード電極11とゲート電極13の交差位置から選択的に電子を放出することにより、その交差位置に対面する蛍光体層5を選択的に発光させることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば以下に示す効果を奏する。アノード導体の一部をなすアノード端子は、蓋部材が固設されるアノード基板の端部まで排気孔を通して引き出されており、壁面の一部から外方に延出して蓋部材に固設されたアノードリードの先端が蓋部材内でアノード端子に押圧接触する構成なので、耐電圧の低い低軟化点ガラスによる外囲器の封着部分を通さないでアノードからの配線の引き出しが行え、アノードの配線接続時における安全性の向上を図ることができる。又、アノードに対して高電圧が印加される場合でも、従来のように封着部分が絶縁破壊を起こすこともなく、耐電圧特性の向上を図ることができる。しかも、アノード基板側のアノード端子と接触導通を図るためのアノードリードは、外囲器との間でゲッター室を形成する蓋部材に固設された構成なので、一体部品として取り扱うことができる。
【0070】
アノードの配線は、アノード基板に密着した面状のアノード端子から蓋部材の壁面より外方に延出するアノードリードとして引き出されるので、従来に比べて駆動回路との間の電気的な接続を容易に行うことができる。
【0071】
FEDを製造するオーブン工程のときに蓋部材を外囲器に固着させることにより、アノード端子から外囲器の外までの配線の引き出しを一緒に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明によるFEDの外囲器の外観図
(b)(a)の外囲器の内部構成を示す部分拡大断面図
【図2】本発明の第1実施の形態を示す図であって、FEDに取り付けられる蓋部材の斜視図
【図3】図2の蓋部材をFEDに取り付けたときの部分拡大断面図
【図4】(a),(b)同FEDの蓋部材に備えた接触部材の変形例
【図5】同FEDの蓋部材に備えた接触部材の変形例
【図6】本発明の第3実施の形態を示す図であって、蓋部材をFEDに取り付けたときの部分拡大断面図
【図7】(a)本発明の第4実施の形態を示す図であって、FEDに取り付けられる蓋部材の斜視図
(b)(a)の蓋部材をFEDに取り付けたときの部分拡大断面図
【図8】(a)従来のFEDの外囲器の外観を示す部分拡大斜視図
(b)(a)の側断面図
【符号の説明】
1…外囲器、2…アノード基板、3…カソード基板、5…蛍光体層、6…アノード導体としてのメタルバック層、6a…アノード端子、7…表示部、8…電界放射素子、10…排気孔、21…蓋部材、23…ゲッター室、27…取付孔、28…アノードリード、29…接触部材、30…板バネ部材。
Claims (1)
- 蛍光体層とアノード導体とを有する表示部を備えたアノード基板と、該アノード基板の前記表示部と対面する内面側に電界放射素子を備えたカソード基板とが、それぞれ相手側と対面していない非対面部分を有して外周部が低軟化点ガラスからなる封着材で封止されて薄型の外囲器を構成し、該外囲器の外周部の一部に該外周部が除去されて排気孔が形成され、該排気孔に連通して前記外囲器の外側にゲッター室を形成するように蓋部材が固設される電界放射形表示装置において、
前記アノード導体の一部をなすアノード端子が、前記蓋部材が固設される前記アノード基板の端部まで前記排気孔を通して引き出されており、
前記蓋部材内で前記アノード端子に押圧接触するとともに、前記蓋部材の壁面の一部から外方に延出して該蓋部材に固設されたアノードリードを具備したことを特徴とする電界放出形表示装置。
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