JPH1031433A - 電界放出形表示装置 - Google Patents

電界放出形表示装置

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JPH1031433A
JPH1031433A JP8186184A JP18618496A JPH1031433A JP H1031433 A JPH1031433 A JP H1031433A JP 8186184 A JP8186184 A JP 8186184A JP 18618496 A JP18618496 A JP 18618496A JP H1031433 A JPH1031433 A JP H1031433A
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隆雄 岸野
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治久 平川
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賢一 古俣
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/90Leading-in arrangements; Seals therefor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アノードリードの取り扱いが容易となり、電
極としての引き出しが簡単に行える。 【解決手段】 外囲器1の外側に設けられたゲッター室
23を形成する蓋部材21に対し、アノード基板2と対
面する外壁面21aから外方に延出した状態でアノード
リード28が固着される。蓋部材21が外囲器1に固着
された状態では、アノードリード28の先端面28aに
固着された2本のワイヤー29aの湾曲部分が、アノー
ド基板2の端部まで導出されたアノード端子6aに押圧
接触し、アノード端子6aとアノードリード28との間
が導通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型の外囲器内に
電子源としての電界放射素子を備え、外囲器の外側にゲ
ッター室が形成された電界放出形表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放射素子を電子源とした外囲器が薄
型に構成された蛍光表示管として、電界放射素子を電子
源とした電界放射形表示装置(以下、FEDという)は
既に知られている。
【0003】図8(a),(b)は、この種のFEDに
おける外囲器の構成を示している。図8(b)に示すF
EDでは、蛍光体層51及びメタルバック層52による
表示部53を備えたアノード基板54と、アノード基板
54の表示部53と対面する内面側に電界放射素子55
を備えたカソード基板56とを、所定間隔をおいて外周
部で封止することにより外囲器57が構成されている。
【0004】この種のFEDは、蛍光体層51が被着形
成されたアノード基板54と、電界放射素子55が形成
されたカソード基板56とがいずれも薄いガラス板から
なり、両基板54,56の間隔も極めて狭く薄型に構成
されている。
【0005】そして、この種のFEDを表示装置として
機能させるためには、電界放射素子55より効率的に電
子が放出されるように外囲器57内を高真空状態に保持
する必要がある。
【0006】ところが、上述したように、FEDは外囲
器57自体が極めて薄型に構成されており、外囲器57
内に発生するガスを吸着するためのゲッター部材を外囲
器57内に設けることができなかった。そこで、図8
(a)に示すような箱型形状の蓋部材58を別途外囲器
57の外側に設けてゲッター室を形成し、このゲッター
室内にゲッター膜を蒸着形成させていた。
【0007】そして、上記のような薄型の外囲器57で
構成されるFEDでは、電界放射素子55からの電子を
蛍光体層51に射突させて発光するため、ドット状に形
成された各蛍光体層51の全面を覆うようにアルミニウ
ム等の導電性材料によるメタルバック層52を被着して
いる。さらに図8(a)に示すように、メタルバック層
52の一部をアノード基板54の端部まで導出させてア
ノード端子59を形成し、このアノード端子59に別途
電極を取り付けて駆動回路との間を電気的に接続してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アノード電
圧が例えば2〜10kVに達するような高電圧をアノー
ドに印加するタイプのFEDでは、アノードとしての表
示部53から配線を引き出し、外部の駆動回路との間の
電気的接続を行う際には、安全性、接続の容易性、量産
性を確保する必要がある。
【0009】そして、上述した従来のFEDにおいて、
蛍光体層51上に被着形成されたメタルバック層52に
アノード電圧を印加するためには、図8(a)に示すよ
うに、アノード基板54とカソード基板56とを面方向
にずらして配置するとともに、外囲器57の外までメタ
ルバック層52の一部を導出させてアノード端子59を
設ける他、アノード端子59と駆動回路との間を接続す
るための電極を別途設ける必要があった。
【0010】ところが、従来のFEDの構成では、蛍光
体層51上に被着されたメタルバック層52が、アノー
ド端子59を含めてアノード基板54の表面に密着して
平面的に形成されるため、アノード端子59に対する電
極の接続を容易に行うことができなかった。しかも、印
加される電圧が高いため、接続の困難さにより安全性を
低下させるおそれがあった。
【0011】又、通常、FEDはアノード基板54とカ
ソード基板56との間の外周部が封着材によって固着さ
れるが、この封着材は両基板54,56よりも耐電圧が
低い。しかも、図8(a),(b)に示すFEDにおい
て、メタルバック層52の一部として形成されるか、ま
たはメタルバック層52と別に形成され、互いに電気的
に接続されたアノード端子59は、封着材に接触した状
態でアノード基板54の端部まで導出されている。
【0012】したがって、別途設けられる電極を介して
メタルバック層に高電圧のアノード電圧を印加すると、
両基板54,56間の距離が極めて短いために封着材か
ら絶縁破壊を起こすおそれがあった。そして、封着材か
ら絶縁破壊を起こすと、例えばアノード基板54と対面
して設けられるカソード基板56やカソード基板56上
の電界放射素子55等の他の部品に不要な電流が流れ込
み、この影響によりFEDを正常に発光動作させること
ができないという問題が生ずる。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、アノードリードの取り扱いが容易となり、電
極としての引き出しが簡単に行え、又、封着部分を介さ
ずにアノードからのリードの引き出しが可能で、耐電圧
特性の向上が図れる電界放出形表示装置を提供すること
を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、蛍光体層とアノード導体とを有
する表示部を備えたアノード基板と、該アノード基板の
前記表示部と対面する内面側に電界放射素子を備えたカ
ソード基板とが、所定間隔をおいて外周部で封止されて
外囲器を構成し、該外囲器の外周部の一部に排気孔が形
成され、該排気孔に連通して前記外囲器の外側にゲッタ
ー室を形成するように蓋部材が固設される電界放射形表
示装置において、前記アノード基板の端部まで導出され
る前記アノード導体の一部をなすアノード端子に接触す
るとともに、前記蓋部材の壁面の一部から外方に延出し
て該蓋部材に固設されたアノードリードを具備したこと
を特徴とする。
【0015】請求項1の電界放射形表示装置において、
前記外囲器の排気孔を通して前記アノード基板の端部ま
で前記アノード端子を引き出す構成としてもよい。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は2の電界
放射形表示装置において、前記アノード端子に圧接する
ように前記アノードリードの先端部が弾性を有する構成
とされる。
【0017】請求項4の発明は、請求項1又は2の電界
放射形表示装置において、前記アノードリードが板バネ
部材で構成され、前記カソード基板と前記蓋部材との間
の封着部分を介して前記蓋部材の外方に導出される構成
とされる。
【0018】本発明の電界放出形表示装置では、外囲器
の外側に設けられたゲッター室を形成する蓋部材に対
し、蓋部材の壁面の一部から外方に延出した状態でアノ
ードリードが固着される。蓋部材が外囲器に固着された
状態では、アノードリードの先端部が、アノード基板の
端部まで導出されたアノード端子に押圧接触し、アノー
ド端子とアノードリードとの間が導通する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明によるFED
の外囲器の外観図、図1(b)は図1(a)の外囲器の
内部構成を示す部分拡大断面図、図2は本発明の第1実
施の形態を示す図で、FEDに取り付けられる蓋部材の
斜視図、図3は図2の蓋部材をFEDに取り付けたとき
の部分拡大断面図である。
【0020】以下に説明する各実施の形態によるFED
の外囲器1は、所定間隔をおいて対面するアノード基板
2及びカソード基板3と、このアノード基板2及びカソ
ード基板3の間に設けられて外囲器1の側面をなす側面
部4とを有している。この外囲器1は両基板2,3の間
隔が例えば2mm以下に設定された薄型に構成されてい
る。
【0021】アノード基板2は透光性を有する矩形の絶
縁板で構成されている。アノード基板2の内面には、蛍
光体層5とアノード導体をなすメタルバック層6が被着
形成されている。蛍光体層5とメタルバック層6により
アノードとしての表示部7を構成している。
【0022】カソード基板3はアノード基板2と同形の
絶縁板で構成されている。カソード基板3の内面には電
界放射素子8が形成されている。アノード基板2とカソ
ード基板3とは、図1(a)に示すように、面方向に位
置をずらして対面しており、それぞれ相手方向と対面し
ていない非対面部分9を有している。
【0023】側面部4は例えば軟化温度が400℃程度
の低軟化点ガラスからなり、アノード基板2とカソード
基板3とが対面している部分を囲むように両基板2,3
間に介在し、両基板2,3間を固着している。これによ
り、表示部7及び電界放射素子8は薄い箱形の外囲器1
内に収納される。
【0024】さらに図1(b)に基づき、外囲器1の内
部構成について説明すると、外囲器1の側面部4は一部
が除去されており、外囲器1の側面には内部に連通する
排気孔10が形成されている。外囲器1内のアノード基
板2と対面するカソード基板3の内面には、表示部7の
電子源として縦型の電界放射素子8が形成されている。
【0025】電界放射素子8は、カソード基板3の内面
に形成されたカソード電極11と、カソード電極11上
に形成された酸化シリコン等の絶縁層12と、絶縁層1
2上に形成されたゲート電極13と、絶縁層12及びゲ
ート電極13に形成されたホール14内においてカソー
ド電極11上に設けられたコーン形状のエミッタ15を
有している。尚、FEDとしてカソード電極11と絶縁
層12との間に抵抗層が形成されたものもある。
【0026】外囲器1内のアノード基板2の内面には、
電界放射素子8と対面する位置に蛍光体層5がドット状
に被着形成されている。蛍光体層5上には、全ての蛍光
体層5を覆うようにして例えばアルミニウム等の導電性
金属からなる薄膜状のメタルバック層6が被着形成され
ている。メタルバック層6の一部は、外囲器1の排気孔
10を介してアノード基板2の端部まで導出され、アノ
ード端子6aを構成している。
【0027】尚、電界放射素子8におけるカソード電極
11とゲート電極13とをマトリクス状に配設し、アノ
ード基板2に被着される蛍光体層8を外囲器1内にべた
に形成すれば、カソード電極11とゲート電極13の交
差位置に対面する蛍光体層8を選択的に発光させること
ができる。
【0028】メタルバック層6のアノード端子6aは、
後述する蓋部材21に固定されたアノードリード28が
不図示の駆動回路に接続されており、駆動回路から例え
ば2〜10kVの電圧が印加される。
【0029】このFEDでは、電界放射素子8から電子
が放出されると、この電子がアノード導体をなすメタル
バック層6を介して蛍光体層5に射突して励起発光す
る。このときの発光は透光性のアノード基板2を介して
観察される。
【0030】図3に示すように、排気孔10に近接した
外囲器1の外側には蓋部材21が固着されている。図2
に示すように、蓋部材21は箱形形状を呈したガラス部
材で構成されており、固着材22により外囲器1の外側
に固着されている。固着材22としては、側面部4と同
様の例えば軟化温度が400℃程度の低軟化点ガラスが
使用される。蓋部材21は排気孔10に連通して内部が
密閉された排気室を兼ねたゲッター室23を形成してい
る。蓋部材21内にはゲッター24が配設されている。
【0031】ゲッター24としては、外囲器1を組み立
てる際のオーブン工程や蛍光体層5に電子を射突させた
際に外囲器1内で発生するCO2 ,CO,H2 O等のガ
スを効果的に良く吸着するものが好ましく、例えばBa
−Ai等による蒸発型の材料、又は例えばTi−Zr−
Al,Ti−Zr−V−Fe合金等による非蒸発型の材
料が選択的に使用される。
【0032】蓋部材21には、アノード基板2と対面す
る外壁面21aに排気用の貫通穴25が形成されてい
る。貫通穴25には外囲器1内を排気するための排気管
26が設けられている。排気管26は排気後に封止さ
れ、これにより、外囲器1内が高真空状態に保持され
る。
【0033】蓋部材21の外壁面21aには貫通した取
付孔27が形成されている。取付孔27には、線状のア
ノードリード28が挿通されて固定されている。アノー
ドリード28は蓋部材21の外壁面21a及び内壁面2
1bの両側より鉛直方向に所定長さ延出して固定されて
いる。
【0034】アノードリード28は取付孔27に挿通し
た状態で結晶化ガラスにより予め固着されている。結晶
化ガラスとしては、外囲器1を封着する際に溶けること
がなく、融点の高い耐絶縁性に優れた材料が用いられ
る。
【0035】尚、取付孔27に対するアノードリード2
8の固着方法としては、アノードリード28を取付孔2
7に挿通した状態で、取付孔27をレーザ等により局部
加熱して溶かし、この溶けたガラスによりアノードリー
ド28の外周面を固着する焼き込みによる方法で行って
もよい。
【0036】アノードリード28の先端には、アノード
端子6aと接触して導通を図るための接触部材29が取
り付けられている。図2及び図3に示すように、接触部
材29はJ字状に湾曲した弾性を有する2本のワイヤー
29a,29aで構成されている。
【0037】2本のワイヤー29a,29aは、湾曲部
分の先端が互いに外側に向いた状態でアノードリード2
8の先端面28aに対し、例えば接着材や溶接等により
固着されている。この2本のワイヤー29a,29a
は、蓋部材21を外囲器1に固着させた際に、湾曲部分
がアノード基板2のアノード端子6aに押圧接触して弾
性変形する。
【0038】尚、図2及び図3の構成では、アノード端
子6aに対して安定した接触圧を得るために2本のワイ
ヤー29aを用いているが、アノード端子6aに一定の
押圧力をもって接触できれば、その本数や形状について
限定されるものではない。
【0039】このように構成されたFEDは、以下に示
す手順に従って製造される。まず、蛍光体層5とメタル
バック層6からなる表示部7をアノード基板2の内面に
被着形成し、電界放射素子8をカソード基板3の内面に
形成する。
【0040】次に、アノード基板2とカソード基板3と
を封着して外囲器1を組み立てる。又、排気孔10を介
して外囲器1内に連通するように蓋部材21を外囲器1
の外側に設けて固着する。その際、蓋部材21には、先
端面28aに接触部材29を有するアノードリード28
を取付孔27に挿通して固着させておく。
【0041】これにより、予め蓋部材21に固着された
アノードリード28は、接触部材29をなす2本のワイ
ヤー29a,29aのそれぞれの湾曲部分がアノード端
子6aに押圧接触して弾性変形し、アノード端子6aと
アノードリード28との間が導通する。
【0042】次に、外囲器1内の排気を行い、外囲器1
内を例えば10-6Torrの真空状態に保持して排気管
26を封止する。その後、蓋部材21におけるゲッター
室23の壁面にゲッター24を蒸着させてゲッター膜2
4aを形成する。次に、オーブン工程においてFEDを
オーブンに入れて200℃程度に加熱する。
【0043】これにより、外囲器1内に発生するガスを
ゲッター膜24aに吸着させて外囲器1内を例えば10
-7Torrの高真空状態に保持する。その後、FEDを
発光駆動するエージング工程を経てFEDが完成する。
【0044】そして、FEDを駆動する際には、図3に
示すように、不図示の駆動回路が接続されるリード線3
1のソケット30に対し、蓋部材21の外まで引き出さ
れたアノードリード28を差し込む。これにより、不図
示の駆動回路からリード線31を介してメタルバック層
6のアノード端子6aに駆動電圧が印加されることにな
る。
【0045】次に、図4及び図5は第1実施の形態によ
るFEDの蓋部材に備えた接触部材の変形例を示してい
る。
【0046】図4(a),(b)に示す接触部材29
は、図2及び図3に示すワイヤー29aに代えてコイル
スプリング29bで構成されている。さらに説明する
と、図4(a)では、接触部材29をなすコイルスプリ
ング29bの一端部がアノードリード28の先端面28
aに固定され、他端部がアノードリード28の先端面2
8aよりアノードリード28の軸線方向に延出してい
る。
【0047】又、図4(b)では、接触部材29をなす
コイルスプリング29bの一端部がアノードリード28
の先端部に介挿され、他端部がアノードリード28の先
端面28aよりアノードリード28の軸線方向に延出し
ている。
【0048】尚、コイルスプリング29bの一端部は、
アノードリード28に介挿した状態で、例えば接着材や
溶接等により固着すれば、アノードリード28に固定し
て位置ずれを防止することができる。
【0049】図4(a),(b)のコイルスプリング2
9bでは、蓋部材21を外囲器1に固着した際、他端部
がアノード導体をなすメタルバック層6のアノード端子
6aに接触してアノードリード28の軸線方向に縮むよ
うに弾性変形する。これにより、アノード端子6aとア
ノードリード28との間が導通する。
【0050】図5に示す接触部材29は、図2及び図3
に示すワイヤー29aに代えて板バネ29cで構成され
ている。接触部材29をなす板バネ29cは、コ字状に
折曲されたもので、開放された一端面29caがアノー
ドリード28の先端面28aに固定されている。
【0051】図5の板バネ29では、蓋部材21を外囲
器1に固着した際、他端部29cbがアノード導体をな
すメタルバック層6のアノード端子6aに面接触してア
ノードリード側に押し下げられるようにして弾性変位す
る。これにより、アノード端子6aとアノードリード2
8との間が導通する。
【0052】尚、板バネ29は、アノード端子6aに押
圧接触してアノード端子6aとアノードリード28との
間が導通すれば、図5に示すコ字状に折曲されたものに
限ることはない。
【0053】次に、図6は本発明による第2実施の形態
を示す図である。尚、第1実施の形態と同一の構成要素
には同一番号を付している。
【0054】この第2実施の形態は、図3の変形例であ
り、アノードリード28の形状及び取付状態が異なる他
は第1実施の形態と同一である。この第2実施の形態で
は、アノードリード28が挿通される取付孔27がカソ
ード基板3側に位置する蓋部材21の側壁面21cに形
成されている。
【0055】アノードリード28は中央部分が直角に折
曲されており、先端面28aに接触部材をなすワイヤー
29aが固着され、後端部分が取付孔27に挿通され固
着される。アノードリード28は、蓋部材21を外囲器
1に固着した際、接触部材29をなすワイヤー29aの
湾曲部分がアノード端子6aに面接触する。
【0056】尚、この第2実施の形態において、アノー
ドリード28の先端面28aに設けられる接触部材29
としては、ワイヤー29aの他、図4(a),(b)に
示すコイルスプリング29bや図5に示す板バネ29c
等を用いてもよい。
【0057】次に、図7(a),(b)は本発明による
第3実施の形態を示す図である。この第3実施の形態で
は、アノードリード28が上述した接触部材29の機能
を兼ねた短冊状の板バネ部材で構成されている。板バネ
部材によるアノードリード28は、先端寄りの中途部分
が直角に折曲されるとともに、両端部が中途部分の折り
返し方向と反対向きに直角に折り返され、先端部分、中
途部分、後端部分の3箇所に折曲部28a,28b,2
8cを有している。
【0058】そして、蓋部材21を外囲器1に固着した
際には、アノードリード28の先端部分がアノード端子
6aに面接触した状態で、アノードリード28の後端部
分側がカソード基板3の外面に沿うように固着材22を
通して蓋部材21の外まで引き出される。
【0059】上記第1及び第2実施の形態によれば、ア
ノード基板2側のアノード端子6aと接触導通を図るた
めの接触部材29を有するアノードリード28は、外囲
器1との間でゲッター室23を形成する蓋部材21に予
め固着された構成なので、一体部品として取り扱うこと
ができる。
【0060】アノードの配線は、アノード基板2に密着
した面状のアノード端子6aから線状又は板状のアノー
ドリード28として蓋部材21の外壁面21aから外方
に延出されるので、例えば線状のアノードリード28で
は、図3に示すようなリード線31のソケット30に差
し込むだけで不図示の駆動回路との間の電気的な接続が
可能となり、従来に比べて接続を容易に行うことができ
る。
【0061】線状又は板状のアノードリード28は蓋部
材21の外壁面21aから外方に延出されるので、アノ
ードリード28の線径又は線幅をある程度太くすれば、
アノードリード28の取り扱いが容易となり、さらに接
続の容易化を図ることができる。
【0062】第2実施の形態によれば、アノードリード
28は後端部分がカソード基板3の面方向に沿いながら
内側に向かって引き出された状態で固着されるので、蓋
部材21の厚さ方向にスペースを取ることなく、又、排
気管26の邪魔にならずにアノードの配線接続を行うこ
とができる。
【0063】第3実施の形態によれば、蓋部材21に固
着されるアノードリード28が板バネ部材で構成される
ので、蓋部材21に形成される取付孔27が不要とな
り、先端部をアノード端子6aと接触導通させて外囲器
1の外までのアノード配線の引き出しを1つの部品で行
うことができる。
【0064】FEDを製造する工程において外囲器1を
組み立てる際、アノード基板2とカソード基板3を側面
部4を介して封着するオーブン工程を必ず通すことにな
るので、このオーブン工程のときに蓋部材21を外囲器
1に固着させることにより、アノード端子6aから外囲
器1の外までの配線の引き出しを一緒に行うことが可能
となる。したがって、蓋部材21にアノードリード28
を固着させることによって工程が大きく増加することは
ない。特に、第3実施の形態では、蓋部材21を外囲器
1に固着する工程でアノードリード28の固定も一緒に
行うことができる。
【0065】上記構成によるFEDでは、アノード端子
6aをなすメタルバック層6の一部が排気孔10を通し
てアノード基板2の端部まで導出されるので、外囲器1
の封着部分を通さないでアノードからの配線の引き出し
が行え、耐電圧の低い低軟化点ガラスによる側面部4と
の接触点を少なくでき、アノードの配線接続時における
安全性の向上を図ることができる。又、アノードに対し
て高電圧が印加される場合でも、従来のように封着部分
が絶縁破壊を起こすこともなく、耐電圧特性の向上が図
れる。
【0066】尚、図2乃至図7に示す各実施の形態によ
る蓋部材21の構成において、蓋部材21の側壁面21
aの中央部分には、カソード基板3の厚さt1+側面部
4の厚さt2分の段差21Aが形成されているが、蓋部
材21とアノード基板2の端部における内面との間に、
カソード基板3の厚さt1+側面部4の厚さt2を高さ
とするコ字状のスペーサ部材を介在させる構成すれば、
側壁面21aに段差21Aの無い箱状の蓋部材を用いる
ことができる。
【0067】ところで、上述したFEDの構成では、ア
ノード基板2の内面に蛍光体層5を被着し、蛍光体層5
上にメタルバック層6を被着してその一部をアノード端
子6aとしてアノード基板2の端部まで引き出してい
る。これに対し、アノード基板2の内面にアノード導体
を被着しその一部をアノード端子6aとしてアノード基
板2の端部まで引き出し、アノード導体2上に蛍光体層
5を被着する構成としてもよい。
【0068】この場合、電界放射素子8におけるカソー
ド電極11とゲート電極13とはマトリクス状に配設さ
れる。そして、カソード電極11とゲート電極13の交
差位置から選択的に電子を放出することにより、その交
差位置に対面する蛍光体層5を選択的に発光させること
ができる。
【0069】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば以下に示す効果を奏する。アノード基板側のアノ
ード端子と接触導通を図るためのアノードリードは、外
囲器との間でゲッター室を形成する蓋部材に固設された
構成なので、一体部品として取り扱うことができる。
【0070】アノードの配線は、アノード基板に密着し
た面状のアノード端子から蓋部材の壁面より外方に延出
するアノードリードとして引き出されるので、従来に比
べて駆動回路との間の電気的な接続を容易に行うことが
できる。
【0071】FEDを製造するオーブン工程のときに蓋
部材を外囲器に固着させることにより、アノード端子か
ら外囲器の外までの配線の引き出しを一緒に行うことが
できる。
【0072】請求項2の発明によれば、アノード導体の
一部をなすアノード端子が排気孔を通してアノード基板
の端部まで導出されるので、耐電圧の低い低軟化点ガラ
スによる外囲器の封着部分を通さないでアノードからの
配線の引き出しが行え、アノードの配線接続時における
安全性の向上を図ることができる。又、アノードに対し
て高電圧が印加される場合でも、従来のように封着部分
が絶縁破壊を起こすこともなく、耐電圧特性の向上を図
ることができる。
【0073】請求項4の発明によれば、蓋部材に固着さ
れるアノードリードが板バネ部材で構成されるので、先
端部をアノード端子と接触導通させて外囲器の外までの
アノード配線の引き出しを1つの部品で行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明によるFEDの外囲器の外観図 (b)(a)の外囲器の内部構成を示す部分拡大断面図
【図2】本発明の第1実施の形態を示す図であって、F
EDに取り付けられる蓋部材の斜視図
【図3】図2の蓋部材をFEDに取り付けたときの部分
拡大断面図
【図4】(a),(b)同FEDの蓋部材に備えた接触
部材の変形例
【図5】同FEDの蓋部材に備えた接触部材の変形例
【図6】本発明の第3実施の形態を示す図であって、蓋
部材をFEDに取り付けたときの部分拡大断面図
【図7】(a)本発明の第4実施の形態を示す図であっ
て、FEDに取り付けられる蓋部材の斜視図 (b)(a)の蓋部材をFEDに取り付けたときの部分
拡大断面図
【図8】(a)従来のFEDの外囲器の外観を示す部分
拡大斜視図 (b)(a)の側断面図
【符号の説明】
1…外囲器、2…アノード基板、3…カソード基板、5
…蛍光体層、6…アノード導体としてのメタルバック
層、6a…アノード端子、7…表示部、8…電界放射素
子、10…排気孔、21…蓋部材、23…ゲッター室、
27…取付孔、28…アノードリード、29…接触部
材、30…板バネ部材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体層とアノード導体とを有する表示
    部を備えたアノード基板と、該アノード基板の前記表示
    部と対面する内面側に電界放射素子を備えたカソード基
    板とが、所定間隔をおいて外周部で封止されて外囲器を
    構成し、該外囲器の外周部の一部に排気孔が形成され、
    該排気孔に連通して前記外囲器の外側にゲッター室を形
    成するように蓋部材が固設される電界放射形表示装置に
    おいて、 前記アノード基板の端部まで導出される前記アノード導
    体の一部をなすアノード端子に接触するとともに、前記
    蓋部材の壁面の一部から外方に延出して該蓋部材に固設
    されたアノードリードを具備したことを特徴とする電界
    放出形表示装置。
  2. 【請求項2】 前記アノード端子は、前記外囲器の排気
    孔を通して前記アノード基板の端部まで引き出されてい
    る請求項1記載の電界放射形表示装置。
  3. 【請求項3】 前記アノードリードの先端部は、前記ア
    ノード端子に圧接するように弾性を有する請求項1又は
    2記載の電界放射形表示装置。
  4. 【請求項4】 前記アノードリードは板バネ部材で構成
    され、前記カソード基板と前記蓋部材との間の封着部分
    を介して前記蓋部材の外方に導出されている請求項1又
    は2記載の電界放射形表示装置。
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