JP3694870B2 - 水中ドレーン方法及び水中ドレーンの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水底軟弱地盤を排水して改良する水中ドレーン方法及び水中ドレーンの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
入手困難なサンドマットの代替えとして、プラスチック製の水平ドレーン材を使用して施工することが知られている。
この種のドレーン工法は、水平ドレーン材の敷設に対し、鉛直ドレーン材を先行して打設する方法と、後打ちする方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記したドレーン技術にあっては、一枚ものの鉛直ドレーン材の上部を水平ドレーン材に接触させているだけで、十分な接触面積を確保することが困難である。 そのうえ、水底地盤にウェイトをかけると水底地盤が凹凸状に変形(盤膨れ)して鉛直ドレーン材と水平ドレーン材の間が離隔し易い。両ドレーン材が離隔すると排水性能は著しく低下する。
水中で両ドレーン材を確実に接合することは技術的に難しく、しかも両ドレーン材の接合状況を外部から確認することも困難であり、排水効果に対する信頼性の点で不安が残る。
【0004】
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鉛直ドレーン材と水平ドレーン材とを確実に接合できて、排水効果に対する信頼性の高い、水中ドレーン方法及び水中ドレーンの構造を提供することにある。
【0005】
請求項1に係る発明は、水底に打設した鉛直ドレーン材の露出部と、水底に敷設した水平ドレーン材とを接触させて行うドレーン方法において、先行して敷設した水平ドレーン材の上面に、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設し、鉛直ドレーン材と水平ドレーン材との透水面積を確保できるように、鉛直ドレーン材の水平部を水平ドレーン材の上面に圧接した状態で接面させたことを特徴とする、ドレーン方法である。請求項2に係る発明は、請求項1において、先行して敷設した水平ドレーン材に跨がせて、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設したことを特徴とする、ドレーン方法である。請求項3に係る発明は、請求項1において、先行して敷設した水平ドレーン材に貫通させて、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設したことを特徴とする、ドレーン方法である。請求項4に係る発明は、請求項1において、水平ドレーン材はその上部及び下部にフィルタを予め一体に形成したシート状物であることを特徴とする、ドレーン方法である。
請求項5に係る発明は、水底に打設した鉛直ドレーン材と、水底に敷設した水平ドレーン材とを接触させた水中ドレーンの構造において、鉛直ドレーン材が先行して敷設した水平ドレーン材の上面に跨がって打設され、鉛直ドレーン材と水平ドレーン材との透水面積を確保できるように、鉛直ドレーン材の水平部を水平ドレーン材の上面に圧接した状態で接面することを特徴とする、水中ドレーンの構造である。
【0006】
【発明の実施の形態1】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
<イ>水平ドレーン材の敷設工程(図2)
改良予定の水底10の全面に下部フィルタ20を敷設した後、下部フィルタ20上に所定の間隔を隔てて公知のプラスチック製の水平ドレーン材30を敷設する。下部フィルタ20は水底10土砂の透過を阻止する可撓性を有するネット状物を使用できる。
【0008】
<ロ>鉛直ドレーン材の片側打ち込み工程(図2)
ロール41から引き出したプラスチック製の鉛直ドレーン材40の一端に公知の各種シュー42を取り付け、水平ドレーン材30の片側に所定の深度まで打設する。
鉛直ドレーン40の打設にあたっては、図示しない剛性のケーシング類を使用して打設する。ケーシング類は鉛直ドレーン材40を損傷させないで打設できるものであればよく、各種公知の打設用のケーシングを使用できる。
【0009】
<ハ>水平ドレーン材の切断
水平ドレーン材30の片側に鉛直ドレーン材40を所定の深さまで打設したら、水底10から露出する鉛直ドレーン材40を打設深度とほぼ等しい長さに切断する。これにより鉛直ドレーン材40の半分が水底10に残置されたことになる。
【0010】
<ニ>鉛直ドレーン材の片側打ち込み工程(図3,4)
水底10から露出する鉛直ドレーン材40の他端部に前述したシュー42を取り付ける。
そして、鉛直ドレーン材40の他方を、水平ドレーン材30の他方の片側に打ち込む。この際、鉛直ドレーン材40を水平ドレーン材30に跨がせて逆U字形に打設することが肝要である。
尚、鉛直ドレーン材40の打設は、公知のケーシング類を用いて打設したり、或いは鉛直ドレーン材40の片面のみを保護できる断面Bコ形の鋼材を用いて打設するようにしても良い。
これにより、図4に示すように鉛直ドレーン材40の水平部43は弛みがなく、かつ、水平部43の下面が水平ドレーン材30の上面に圧接される。
鉛直ドレーン材40を水平ドレーン材30上に跨がせて打設するのは、鉛直ドレーン材40で水平ドレーン材30を固定しつつ、鉛直ドレーン材40と水平ドレーン材30との透水面積を確保することと、水底10と共に水平ドレーン材30が凹凸変化したときに鉛直ドレーン材40の水平部43をこれに追随させて、両ドレーン材30,40の接面状態を維持するためである。
【0011】
<ホ>載荷(図4)
ケーシングを回収したら水底10の全面に上部フィルタ21を被覆した後、上部フィルタ21上に公知の各種ウエイト50を載置する。
ウエイト50は、土砂の滞積層、或いは各種骨材を袋詰めしたもの等を採用できる。
ウエイト50の載荷により圧密されて、水底10の間隙水が鉛直ドレーン材40を通じて上昇し、鉛直ドレーン材40の水平部43と接面する水平ドレーン材30を通じて排水される。
またウエイト50の載荷により水底が盤膨れを起こした場合も、鉛直ドレーン材40の水平部43が水平ドレーン材30の変形に追随して両ドレーン材30,40の接面状態が維持される。
【0012】
【発明の実施の形態2】
前記の実施の形態は、鉛直ドレーン材40を1枚の水平ドレーン材30に跨がせて打ち込む場合について説明したが、複数の水平ドレーン材30に跨がせて打ち込んでもよい。
また図5に示すように水平ドレーン材30を跨がず、水平ドレーン材30を貫通させて逆U字形に鉛直ドレーン材40を打設しても良い。尚、既述した実施の形態と同一の部位は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0013】
【発明の実施の形態3】
以上は下部フィルタ20,水平ドレーン材30,上部フィルタ21を個別に敷設する場合について説明したが、図6に示すようにこれらの下部フィルタ20,水平ドレーン材30,上部フィルタ21を予め一体に形成したシート状物60を一度に敷設した後、鉛直ドレーン材40を打設してもよい。
また図7に示すように、シート状物60の上面にウェイトバッグ51を一体化したものを使用しても良い。
【0014】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ> 鉛直ドレーン材を逆U字形に打設するので、鉛直ドレーン材の水平部が水平ドレーン材と圧接した状態で接面させることができる。
そのため、水平ドレーン材が水底地盤と共に変形しても両ドレーン材の排水経路となる良好な接面状態を維持でき、ドレーン効果に対する信頼性が高くなる。
<ロ> 鉛直ドレーン材を逆U字形に配置する方法として、鉛直ドレーン材の単体を水平ドレーン材の両側に夫々打設した後、鉛直ドレーン材の上部を結束する方法が考えられる。しかしながらこの方法は結束作業を水中で行わなければならいことや、弛みのない状態で結束することが難しいといった難点がある。
これに対して本発明は、一枚ものの鉛直ドレーン材を分断せずに打設するので、水中作業は一切なく、しかも弛みのない状態で鉛直ドレーン材を打設できる。
<ハ> 水平ドレーン材の上下両面をフィルタ材で覆ったシート状物やこれにウェイトバッグを一体化させたものを使用すると、工程数を削減でき工期の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鉛直ドレーン材の打設形態の概念図
【図2】 水平ドレーン材の片側に鉛直ドレーン材を先行する打設したドレーン工法の説明図
【図3】 水平ドレーン材の他方側に鉛直ドレーン材を後行する打設したドレーン工法の説明図
【図4】 鉛直ドレーン材の水平部の拡大図
【図5】 鉛直ドレーン材の他の打設形態を示す概念図
【図6】 シート状物を使用した他の実施形態を示す概念図
【図7】 ウェイトバッグを一体化したシート状物を使用した他の実施形態を示す概念図
【符号の説明】
10……水底
20……下部フィルタ
21……上部フィルタ
30……水平ドレーン材
40……鉛直ドレーン材
41……ロール
42……シュー
43……鉛直ドレーン材の水平部
50……ウエイト
51……ウェイトバッグ
60……シート状物
Claims (5)
- 水底に打設した鉛直ドレーン材の露出部と、水底に敷設した水平ドレーン材とを接触させて行うドレーン方法において、
先行して敷設した水平ドレーン材の上面に、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設し、
鉛直ドレーン材と水平ドレーン材との透水面積を確保できるように、鉛直ドレーン材の水平部を水平ドレーン材の上面に圧接した状態で接面させたことを特徴とする、ドレーン方法。 - 請求項1において、先行して敷設した水平ドレーン材に跨がせて、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設したことを特徴とする、ドレーン方法。
- 請求項1において、先行して敷設した水平ドレーン材に貫通させて、連続した鉛直ドレーン材を逆U字形に打設したことを特徴とする、ドレーン方法。
- 請求項1において、水平ドレーン材はその上部及び下部にフィルタを予め一体に形成したシート状物であることを特徴とする、ドレーン方法。
- 水底に打設した鉛直ドレーン材と、水底に敷設した水平ドレーン材とを接触させた水中ドレーンの構造において、
鉛直ドレーン材が先行して敷設した水平ドレーン材の上面に跨がって打設され、
鉛直ドレーン材と水平ドレーン材との透水面積を確保できるように、鉛直ドレーン材の水平部を水平ドレーン材の上面に圧接した状態で接面することを特徴とする、水中ドレーンの構造。
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JP17178296A JP3694870B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | 水中ドレーン方法及び水中ドレーンの構造 |
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JPH09328744A JPH09328744A (ja) | 1997-12-22 |
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JP17178296A Expired - Lifetime JP3694870B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | 水中ドレーン方法及び水中ドレーンの構造 |
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KR100873184B1 (ko) * | 2007-05-31 | 2008-12-10 | 강수용 | 판형연직드레인과 원형수평배수관의 연결구조 및 이를이용한 연약지반처리 수평배수층 시공방법 |
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1996
- 1996-06-11 JP JP17178296A patent/JP3694870B2/ja not_active Expired - Lifetime
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