JP4264487B2 - 砂浜の安定化方法における排水層の築造方法 - Google Patents

砂浜の安定化方法における排水層の築造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、海岸等の砂浜の波浪による侵食を抑制すると共に、砂の堆積を促進する砂浜の安定化方法に実施する排水層の築造方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
海岸等の砂浜を安定化させる技術として、砕石等の石材を排水層にして砂浜の下に埋設する安定化方法が、例えば第2636120号の特許発明として成立している。この安定化方法における排水層乃至その築造方法は、覆い砂が万一取り除かれた場合に、排水層が露出して砕石等が飛散したり、砕石の投入時点において砂浜に散乱して自然砂浜の良さが損われないようにすることが大事なポイントである。
【0003】
そこで従来、透水性の箱状の化学繊維製容器や、いわゆる布団籠といわれる袋状の化学繊維製籠の中に砕石等を入れたものを使用して排水層を築造する方法が実施されている。この従来方法は図22に例示したように、まず砕石を布団籠bに中詰めしたものを多数用意し、これらをトラックで現場(海岸等の砂浜aまで運んで砂浜aの付近に積載しておく。安定化処理する砂浜aには山止めcを設け、その山止めc内の砂浜を掘削して掘削領域fを形成する。しかる後に、クレーンe等の重機を使用して前記の布団籠bを吊り上げ、掘削領域f内へ慎重に吊り込み、布団籠b内の砕石を排水層として当該砂浜aを安定化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
22に示した従来の排水層築造方法では、地上の作業として砕石等を中詰めした布団籠bを一つ一つ作り、現場へ運搬し、クレ−ンeで多数の布団籠bを1個ずつ吊り上げ、隣り合う布団籠bとの位置関係に十分配慮しつつ、各布団籠bを規則的に掘削領域f内へ吊り込まねばならない。つまり、地上で布団籠bを作る面倒な準備作業のほか、そのトラック輸送と、足場の悪い海辺で布団籠bをクレーンeにより慎重な吊り降し作業を繰り返して排水層を築造しなければならない。とりわけ布団籠の数量が膨大になりすぎて作業効率、施工性が甚だ悪い。また、布団籠b、bの間に隙間が生じていると、そこで排水層の連続性が遮断され、砂の堆積が不十分となり、品質よく砂浜を安定化できないという問題もある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、砂浜を安定化するに適した排水層を形成する砕石を、バラの状態で掘削領域へ機械的に投入して作業効率を飛躍的に向上することを可能し、もって工期の短縮、施工コストの低減、維持管理の簡便化を達成する砂浜の安定化方法における排水層の築造方法を提供することにある。
【0006】
本発明の次の目的は、砕石層の上面を覆うシートの設置、施工を容易にする蓋シートを使用し、また、余長部や蓋シートが露出した状態でも砕石層との密着性を保つように工夫した築造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、
a)海岸等の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
b)前記掘削領域に、透水性で後記(d)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
c)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
d)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
から成ることをそれぞれ特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、
a)海岸等の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
b)砕石を中詰めした透水性のある石詰めユニットを前記掘削領域の法面の内側面に沿って設置する段階と、
c)前記掘削領域に、透水性で後記(e)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
d)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
e)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
から成ることをそれぞれ特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、
a)海岸等の砂浜に施工区域の山止めを設け、前記山止め内の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
b)前記掘削領域に、透水性で後記(d)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
c)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
d)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
e)前記砕石保持シートの余長部で砕石の上面を覆った後の何れかの時期に山止めを撤去すること、
をそれぞれ特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、
a)海岸等の砂浜に施工区域の山止めを設け、前記山止め内の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
b)砕石を中詰めした透水性のある石詰めユニットを前記山止めの内側面に沿って設置する段階と、
c)前記掘削領域に、透水性で後記(e)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
d)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
e)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
f)前記石詰めユニットの設置を完了した後、前記c),d),e)の段階の何れかの時期に山止めを撤去すること、
をそれぞれ特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砕石保持シートの余長部は、その上へ投入した砕石層の上面へ蓋シートとの接合が可能なだけ露出する長さとし、砕石層の上面を覆う蓋シートを設置し、前記余長部との重合部を接合することを特徴とする。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砂浜を掘削した掘削領域内へ敷設した砕石保持シートへの砕石投入が完了した後に、該砕石層の上面に目詰まり防止シートを敷設し、更にその上を砕石保持シートの余長部又は蓋シートで覆い、その重合部を接合することを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項3又は4に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砂浜の施工区域に山止めを設け、この山止め内の砂浜を掘削した掘削領域内には、前記山止めの内側面に沿う位置及び該掘削領域を複数に分割する位置に石詰めユニットを設置し、分割された掘削領域毎に区分して複数の砕石保持シートを敷設し、その後はそれぞれの砕石保持シートについて以降の各施工段階を進めることを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砂浜を掘削した掘削領域内には、その法面の内側面に沿う位置及び該掘削領域を複数に分割する位置に石詰めユニットを設置し、分割された掘削領域毎に区分して複数の砕石保持シートを敷設し、その後はそれぞれの砕石保持シートについて以降の各施工段階を進めることを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
分割された掘削領域毎に区別して敷設された砕石保持シート毎に蓋シートが使用され、砕石層の上面を覆った蓋シートと砕石保持シートの余長部との重合部が接合されることを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
海岸等の砂浜に施工区域が複数ある場合には、施工の各段階を施工区域毎に繰り返して所要範囲まで砂浜の安定化処理を進めることを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砕石保持シートの余長部又は蓋シートで砕石の上面を覆い重合部を接合した後に、砕石を中詰めした透水性ユニットを前記砕石保持シート又は蓋シートの上に載置し、更に覆い砂で被覆することを特徴とする。
【0018】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砕石の掘削領域内への投入は、砕石を台船に積載して海上を運搬し、掘削領域の沖合いに留めた台船上の砕石をベルトコンベア等により直接掘削領域内へ投入することを特徴とする。
【0019】
請求項13記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
掘削領域内へ敷設する砕石保持シートには、海水等の浮力よりも大きい重量の重りを取り付けておくことを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項1乃至11又は13のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
掘削領域内へ敷設する砕石保持シートには、海水等の浮力よりも大きい重量のチエンを線条又は格子状の配置に取り付けておくことを特徴とする。
【0021】
請求項15記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
砕石保持シートの余長部又は蓋シートは、砕石保持シートの底面に止着して立ち上げた複数の締付け部材で複数箇所を押え付けることを特徴とする。
【0022】
請求項16記載の発明は、請求項15に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
締付け部材はその先端部にフロートを取付けて水面上に立ち上げさせ、前記締付け部材の水面上のフロート位置を拘束する位置決めロープを、縦、横の一方向乃至双方向に配置することを特徴とする。
【0023】
請求項17記載の発明は、請求項16に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法において、
位置決めロープは、砕石保持シートの余長部近辺に用意した止着部を利用して配置され、蓋シートもまた前記止着部を利用して砕石保持シートの余長部との接合が行われることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態及び実施例】
請求項1に記載した発明の実施形態を図1a〜cに示した。この発明は、図8Bに鳥瞰図を示したような海岸等の砂浜1が波浪により侵食されるのを防止し、砂を恒久的に堆積させて砂浜を安定化させる方法における排水層の築造方法として実施される。安定化処理しようとする海岸等の砂浜1を、汀線に対し略直交する線を境界線として、例えば幅30mぐらいの大きさ(広さ)を一つの施工単位と定め、この施工単位毎に順次砂浜安定化のための排水層築造工事を進める。
【0025】
以下、本発明の実施形態を概説する。
【0026】
排水層築造工事の第1段階として、海岸等の砂浜1における前記施工単位の砂浜をパワーショベル等の重機により掘削して掘削領域3を形成する(図1a)。次いで、前記掘削領域3に、透水性で後記の接合に必要十分な長さの余長部7aを有する砕石保持シート7を敷設する(図1b)。そして、前記掘削領域3内の砕石保持シート7の上へ砕石5を投入する(図1c)。こうして掘削領域3内への砕石5の投入が完了した後には、図2に示したように、前記砕石保持シート7の両端に用意した余長部7aで前記砕石層5の上面を覆い、その重合部Pを例えば縫合、クリップ止め等の手段で強く接合して砕石層5を砕石保持シート7で包み込んだ、一個の大きな排水性の良い布団籠のような排水層を構築する。更にこの排水層の上面を覆い砂1aで被覆して、既存の砂浜1と同等レベルに復旧した砂浜の外観を完成する。
【0027】
次に、請求項2記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法の実施形態を図3a〜cに基いて概説する。
【0028】
この発明の場合にも、海岸等の砂浜1を掘削して掘削領域3を形成することに変わりはない(図3a)。
【0029】
本発明の特徴は、砕石を中詰めした透水性のある石詰めユニット6を前記掘削領域3の法面3aの内側面に沿って設置し、法面3aの崩壊を未然に防止することにある(図3b)。
【0030】
その後、前記掘削領域3に、透水性で後記の接合に必要な余長部7aを有する砕石保持シート7を敷設し、前記掘削領域内の砕石保持シート7の上へ砕石5を投入する(図3c)。そして、掘削領域内への砕石5の投入が完了した後には、前記砕石保持シート7の余長部7aで前記砕石層5の上面を覆い、その重合部Pを接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する等々の施工段階を進めることは、上記請求項1記載の発明と共通する。
【0031】
次に、請求項3記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法の実施形態については、具体的に図示することは省略したが、上記請求項1記載の発明における掘削領域3の掘削に先立つ工程として、図4のように海岸等の砂浜に施工区域の境界線に沿って山止めを設け、周辺砂山の崩壊を防止した後に、前記山止め内の砂浜を掘削して掘削領域3を形成することを特徴とする。その後の各施工段階(工程)の進捗は、請求項1記載の発明と変わるところはない。但し、砕石保持シートの余長部で砕石の上面を覆った後の何れかの時期に山止めを撤去する工程を含む。
【0032】
次に、請求項4記載の発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、云うなれば、請求項2記載の発明において使用した石詰めユニットと、請求項3記載の発明において採用した山止めを併用する内容である。
【0033】
求項4に記載した発明を、図4〜図12に示した実施例により説明する。
【0034】
図4は、施工単位の境界線に沿ってによる山止め2を設置し、この山止め2に囲まれた砂浜1を掘削して掘削領域3を形成した段階を示している。山止め2は、安定化施工をする砂浜1の汀線に対し略直交する境界線及び海側の境界線に沿って少なくとも3辺に設置し、施工区域を形成する。施工区域は、例えば幅30mぐらいの幅を一つの単位とし、この施工区域単位10a、10b,10cごとの区分で順次に安定化処理の作業を進める(請求項10記載の発明)。
【0035】
前記の山止め2は、施工区域の境界線位置に、バイブロハンマー12等を使用し矢板を打ち込んで設置する。矢板としては鋼矢板が好適であるが、木製等であってもよい。山止め2の具体的な設置場所は、図8Bに例示したように、施工区域の境界線上に沿った位置、即ち、砂浜1の汀線に略直交する線に沿って平行な2辺と、海側の1辺(図8B符号2aで示した山止めを参照。)に沿って設置する。こうして設置した山止め2及び2aで囲まれた砂浜1を、海水4の流入を防ぎながら例えば2mの深さまで掘削して掘削領域3を形成する。
【0036】
図5は前記掘削領域3へ石詰めユニット6を設置した段階を示している。
【0037】
石詰めユニット6は、鋼製又は化学繊維製で高さ約1mの箱形に形成された容器(例えば箱枠又は布団籠など)の中に、砕石を詰め込んだ構成である。この石詰めユニット6は、前記山止め2の内側面に沿って一乃至複数段きちんと規則的に設置して、山止め2と共に周辺の砂山が崩れるのを防ぐ働きを期待する。石詰めユニット6は、山止め2を引き抜く際に後述の砕石保持シート7を傷付けないように保護する働きと、排水層の高さ管理を可能にし、排水層の連続性を確保する手段として使用される。
【0038】
従って、石詰めユニット6は、山止め2の内面に沿う位置のみならず、図10Bのように、掘削領域3を二つ(又は三つ以上)に区分する位置にも設置して実施する場合がある(請求項記載の発明)。
【0039】
石詰めユニット6に使用する砕石は、透水係数が大きく、砂の堆積に好都合なように、硬質の玄武岩や安山岩などを砕いて約20〜40mmに形成したものなどが好適に使用される。
【0040】
図6は砕石保持シート7の敷設段階を示している。
【0041】
砕石保持シート7は、前記掘削領域3の底面から、石詰めユニット6の側面および上面にかけて、後述する接合に必要十分な長さの余長部7aを備えた長さのものとして敷設される(図6、7参照)。
【0042】
砕石保持シート7としては、ポリエステル等の合成樹脂製の不織布又は網状シートが砂の堆積に好都合なため使用される。但し、その材質、形態は安定化処理する現地の砂浜1の透水係数によって適宜決められる。前記ポリエステル製や網状シートは、砂浜の透水係数が大きい場合に好適であり、砂浜の透水係数が小さい場合は不織布で製作したものが使用される。
【0043】
前記のような砕石保持シート7は一般に比重が小さい。一方、海岸等の砂浜を掘削した掘削領域3には通例海水等が地下水の如く湧き出してかなり深い水溜まり状態となり、砕石保持シート7の敷設作業は単に水面に浮かべるだけの状態になり易い。その対策として、図7には砕石保持シート7に重りとしてチエン15を線条に取り付けたものを示している。この砕石保持シート7吊り具16を使用し、重機17で吊り上げつつ水底に敷設する実施例を図7に示している(請求項13又は14記載の発明)。
【0044】
但し、重りはチエンの限りではなく、砕石保持シート7を水底へ沈設する重量があれば何でも良い。重りの取付け態様も線条の限りではなく、点状、格子状その他任意の配置であって良い。
【0045】
また、図10Bのように石詰めユニット6により掘削領域3を複数に分割して施工する場合には、砕石保持シート7も分割された区分毎に必要な長さのものを使用して個別に敷設する(請求項記載の発明)。
【0046】
図8Aは掘削領域3内の砕石保持シート7の上へ砕石5を投入する段階を示している。図8Bは、掘削領域3へ敷設した砕石保持シート7の上へ、バラの砕石5の投入を機械化手段で行う実施例を示している。即ち、バラの砕石5は台船9に積載し、海上を当該安定化処理する海浜近くの沿岸まで運搬する。当該施工区域10bの沖合に台船9を係留し、当該台船9と施工区域10bの掘削領域3との間にベルトコンベア8を架け渡す。そして、台船9に積んでいる砕石5を当該ベルトコンベア8を利用して沖合から当該掘削領域3の中へ直接投入する。砕石5はバラの状態であるから、ベルトコンベア8に載せるだけで次々と能率良く掘削領域3内へ投入される(請求項12記載の発明)。
【0047】
なお、ベルトコンベア8の代りに、図示を省略したクラムセル等の重機を使用して台船9の砕石5をつかみ、掘削領域3内へ落下させて掘削領域3内への投入作業を行ってもよい。
【0048】
この実施例によれば、従来のように地上作業として砕石5を所定量まとめて布団籠へ中詰めする作業、トラック等で布団籠を現地の砂浜近くまで運ぶ運搬作業、及びクレーン等により布団籠を一つ一つ吊り込む作業が一切不要である。台船9を利用して海側から直接掘削領域3内へと効率よく投入することができる。
【0049】
図9は、砕石5の投入量が所定のレベルに達した後、前記砕石保持シート7の両側の余長部7aにより砕石5の上面を被覆し、余長部7aの重合部Pを接合する段階を示している。但し、必要があれば、砕石層5の上面へ目の細い目詰まり防止シート20を敷設し、そのに砕石保持シート7の余長部7aを広げて覆い、重合部Pの接合を行う(請求項記載の発明)。覆い砂の流失をできるだけ防ぐためである。図10Aは、接合が完成した鳥瞰図を示している。
【0050】
なお、上記請求項1乃至4に記載した発明も、砂浜を掘削した掘削領域内へ敷設した砕石保持シート7への砕石の投入が完了した後に、図9のように同砕石層5の上面に目詰まり防止シート20を敷設し、更にその上を砕石保持シート7の余長部7aで覆い、その重合部Pを接合する内容でも実施される(請求項6記載の発明)。
【0051】
こうして前記掘削領域3内の砕石5の全体を砕石保持シート7で包み込み1個の大きな布団籠構造の排水層が完成する。バラの砕石5は全部砕石保持シート7で完全に覆われるので、個々の砕石5が飛散する虞れは決してなく、排水性能も均一に維持される。
【0052】
上記請求項1乃至4に記載した発明はまた、砂浜を掘削した掘削領域内の法面の内側面に沿う位置又は山止めの内側面に沿う位置と、当該掘削領域を複数に分割する位置とに石詰めユニットを設置し、かくして石詰めユニットにより分割された掘削領域毎に区分して複数の砕石保持シートを敷設し、その後はそれぞれの砕石保持シートについて以降の各施工段階を進める内容でも実施される(請求項7、8記載の発明)。図10Bは掘削領域3の中央に石詰めユニット6が設置され、二つに区分された掘削領域に敷設された二つの砕石保持シート7、7毎に二つの大きな布団籠構造の排水層を完成した鳥瞰図を示している。
【0053】
最終的に図11に示したように、前記のように接合した砕石保持シート7の上面に、やはり砕石を詰めて高さ(厚さ)約20〜50cmの袋状に作った布団籠の如き透水性ユニット11を載置する工程、更にその上を覆い砂1aで覆う作業が行われる(請求項11の発明)。前記透水性ユニット11は護岸ブロックとなり、下方の砕石5を密接状態に加圧して高品質に砂防することができる。こうして、外観上は現地の砂浜1と同等レベルで一連状態の砂浜復旧する。
【0054】
本発明の場合は、山止め2を撤去して当該施工区域10の排水層の築造工事が終了する。山止め2に隣接する石詰めユニット6が、砕石保持シート7と山止め2とを隔離する形に両者の間に介在するので、山止め2を引き抜く際に山止め(矢板)2砕石保持シート7と接触せず、当該砕石保持シート7を傷付ける虞れがない。但し、山止め2を引き抜く時期は、石詰めユニット6の設置後は、何時でも任意の時期に行える。
【0055】
上述した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法は、必要があれば上述した施工単位の区域毎に、具体的には図8Bに符号10a、10b、10cで示した施工区域毎に順次繰り返して行い、所要範囲まで砂浜の安定化方法の施工が進められる(請求項10記載の発明)。
【0056】
したがって、本発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法が完成すると、図12に示したように、沖合から押し寄せてきた波4aは岸の砂浜1で砕波され、沖合へと戻る。その際、覆い砂1aが誘導材となり、また、排水層を形成する砕石5(透水性ユニット11と石詰めユニット6、砕石保持シート7)により速やかに排水(砂防)し、覆い砂1aの上に新しい砂が残留して積層される安定化構造が完成し、ここに砂層が成長するなど、波浪による砂浜1の侵食が防止される。
【0057】
上述した請求項1〜4記載の発明は、いずれも砕石保持シート7の両端に余長部7aを設け、砕石層5の上面は前記余長部7a、7aを広げて覆い、最終的には余長部7a、7a同士の重合部Pを接合する点において共通する。しかし、余長部7aを含めると幅が30mにも及ぶ砕石層を一周する程に長い砕石保持シート7は、ただでさえその取扱いが面倒である。その上、砕石層5の上面に余長部7aを広げて覆う作業も種々の手間がかかる。
【0058】
請求項5記載の発明は、上記問題の改良案である。この発明は、砕石保持シートの余長部は可能なかぎり短かくし、その代わりに別途蓋シートを使用することを特徴とする。
【0059】
即ち、図13と図14は請求項5記載の発明の一実施形態を示したもので、砕石保持シート7の左右両端の余長部7a、7aは、砕石層5の上面へ露出するが、折り曲げると蓋シート21との重合部Pを接合可能なだけの長さ(例えば1m位露出する長さ)とされている。一方、蓋シート21は前記砕石保持シート7とは別個独立の物品として構成される。その大きさは砕石層5の上面を一枚で、又は同砕石層5を長手方向(図13の紙面と垂直な方向)に複数に分割した複数枚 で覆う幅寸と長さに形成される。従って、蓋シート21の材質、性状も、前記砕石保持シート7と同一、又は上記した目詰り防止シート20(図9参照)を兼ねる機能のシートとして実施することができる。余長部7aと蓋シート21との重合部Pを接合する手段は、上記の各実施例と同様である。蓋シート21は、請求項7又は8の発明にも応用実施できる(請求項9の発明)。
【0060】
図13と図14から明らかなように、この発明に係る排水層築造方法によれば、砕石保持シート7の全長が約1/2近くまで短縮されるので、長いものをズルズルと引き廻す作業の面倒さが解消され作業能率が向上する。一方、蓋シート21は砕石層5の上面を覆うように敷き込めば良い訳で作業性が良い。のみならず、下記する排水層築造方法の実施も容易ならしめる。
【0061】
図15は、請求項15記載の発明の実施形態であって、上記図13の実施例における蓋シート21(又は図2、図9、図11の余長部7a、目詰り防止シート20)を、掘削領域の底面に敷いた砕石保持シート7に下端を鉤止め等の手段で止着して立ち上げた複数のロープその他の締付け部材22を利用して砕石層5の上面へきっちり密着する状態に押え付けた構成を特徴とする。
【0062】
図2のように砕石層5の上面を覆った余長部7a(図13、図15の蓋シート21の場合も同じ)は、覆い砂や透水性ユニットで覆われる以前の施工途中段階では、その裏側の砕石5との間に空気又は海水をはらんで膨れ、所謂ブカブカ状態となって見栄えが悪く、その上を歩きにくいばかりでなく、ブカブカと揺れる間に砕石等によって損傷を受け、砂の堆積を望み難いこともあり得る。前記のように複数の締付け部材22を利用して複数箇所(適所)をきっちり押さえ付けることによって平坦な密着状態を恒久的に維持し、景観を良好に保ち、その上を歩いたりし易くし、損傷を受け難く、砂浜への復旧を容易ならしめる。
【0063】
上記図15に示した排水層築造方法の実施例を図16〜図20に示した。
【0064】
図16は掘削領域内の山止め内側面へ石詰めユニット6を設置し、砕石保持シート7を敷設した後、蓋シート等の押さえ付け効果の適正を考慮して定めた複数位置に、下端を砕石保持シート7へ止着した、ロープ、ワイヤーその他好ましくは柔軟性のある締付け部材22を立ち上げた段階を示している。通例、この段階では掘削領域の砕石保持シート7の上に海面との高低差にしたがい地下から湧き出るか又は山止め2の隙間から流入した海水等24が満ちているので、前記締付け部材22は、その上端部にフロート23を取付けて少なくとも水面下に沈み込まない措置を講ずる。
【0065】
更に、図17は、上記のように水面に浮かぶフロート23で上端を支持せしめ沈まない措置をしたものの、揺ら揺ら動く締付け部材22の上端の位置を、後の各作業工程の進捗に不都合を生じないように位置決めし、拘束する手段として、掘削領域の幅方向に位置決めロープ24(ワイヤー、鋼線等でも可)を張った実施例を示している。図17と図18はまた、前記位置決めロープ24を張設する手段として、砕石保持シート7の余長部7aの近辺に、ロープ止着部としての孔25を一定ピッチで複数設けた止着用帯状体26を、縫合あるいは溶着等の手段で予め付設しておいて、位置決めロープ24はその両端に予め取付けた抜け止めストッパ付きのクリップ27を前記孔25へ嵌めて張り渡す実施例を示している。
【0066】
図17の場合、位置決めロープ24は2本であるのに対し、止着用帯状体26の孔25はきわめて多数であるが、これは単に一定実施形態の説明にすぎない。と同時に、前記止着用帯状体26の孔25は、図21に示したように平行な2辺(又は4辺全部でも可)に前述のストッパ付きクリップ27を取付けた止着部材を多数付設して成る蓋シート21の取付け手段を説明する実施例でもある。即ち、止着部材のクリップ27を、図17の止着用帯状体26の孔25へ順に個別に止めることにより、蓋シート21は、砕石層の上面を覆う形に敷設することができる。この場合、砕石保持シート7の余長部7aと重ねて接合することを格別要しない。但し、接合することは、現場の状況に応じて自由である。蓋シート21 には、各締付け部材22の配置及び本数に倣って共通する位置に、フロート23を通し得る口径の通孔28が予め設けられている。
【0067】
図19と図20は、位置決めロープを縦、横に張設する場合の実施例を示している。図17と図19を対比して明らかなように、砕石保持シート7の残り2辺(結局、4辺)に砕石層の層厚に相当する立上り部7bと、及び砕石の上面へ露出する長さの余長部7cとを一連に設けると共に、該余長部7cに沿ってその長手方向に複数の孔25を有する止着用帯状体26を付設した構成とされている。図20に示したように、砕石保持シート7の4辺の立上り部7bを起立させ、各コーナー部を縫合又は溶着、クリップ止め等の手段で接合することによって箱状体に組立て、4辺の止着用帯状体26の孔25を利用して、縦、横の位置決め用ロープ24、24’を張設する。そして、縦、横の位置決め用のロープ24と24’の交点を各締付け部材22の位置と一致させ、締付け部材22の上端部を縦、横の位置決め用ロープ24、24’と共通に結束等する。かくすると、締付け用部材22の位置は水面の波浪や海水の干満、あるいは風圧などによって移動することのない、きっちりとした位置決めが行われる。
【0068】
図17又は図20のように締付け部材22の位置決め処理が終了した後に、砕石保持シート7の上へ砕石の投入を行う。こうして砕石層の形成が完了した後に、上記蓋シート21を砕石層の上面へ敷き込み、同蓋シート21に予め形成してある通孔28を各締付部材22のフロート23へ通し、その後前記通孔28の口径よりも十分大きい直径の座板等を用い、締付け部材22を引張って強く緊張した状態に締着する処理を行ない、一例として図15に示しているように、締付け部材22を仲介にして砕石保持シート7と蓋シート21(又は余長部7a)とで砕石層5を1個のフトンの如くに挟み付けて、個々の砕石が流動化することのないように固定化する。その後、図15の蓋シート21等の上にも、図11の実施例と同様に透水性ユニット11を置き、更に覆い砂1aで覆って表層を砂浜に復旧することは上記の各実施例と同じである。
【0069】
【発明の奏する効果】
本発明に係る砂浜の安定化方法における排水層の築造方法によれば、排水層に使用する砕石をバラの状態で台船等を利用して無造作に迅速に掘削領域(砂浜)へ投入できるので、砂浜の安定化施工を飛躍的に効率よく行え、工期の短縮、施工コストの低減が達成される。しかも、排水層を形成する砕石は砕石保持シート又は蓋シート、及び石詰めユニットで被覆され、飛散する虞れがないから、砂の堆積が恒久的に維持され、高品質な砂浜の安定化構造が実現する。投入された砕石の周囲に位置する石詰めユニットは、排水層の高さ管理をし、且つ砕石の連続性が維持されるから、施工の管理と透水の維持管理を楽に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】a〜cは請求項1記載の発明の実施形態を概念的に示した工程説明図である。
【図2】完成した安定化構造の断面図である。
【図3】a〜cは請求項2記載の発明の実施形態を概念的に示した工程説明図である。
【図4】請求項4記載の発明における砂浜の掘削段階を示した断面図である。
【図5】石詰めユニットの設置段階を示した断面図である。
【図6】砕石保持シートの敷設段階を示した断面図である。
【図7】砕石保持シートの敷設作業の概念図である。
【図8】A、Bは砕石の投入段階を示した断面図と全体の鳥瞰図である。
【図9】砕石保持シートの接合段階を示した断面図である。
【図10】Aは接合工程を完了した段階の斜視図、Bは掘削領域を二つに区分し二つの砕石保持シートを使用して接合工程を完了した段階の斜視図である。
【図11】完成した排水層の断面図である。
【図12】安定化処理された海浜を示した断面図である。
【図13】請求項5記載の発明に係る方法で築造された排水層の断面図である。
【図14】前記排水層の斜視図である。
【図15】請求項15記載の発明に係る方法で築造された排水層の断面図である。
【図16】締付け部材の配置状況を示した斜視図である。
【図17】締付け部材を位置決めロープで拘束した状況を示す斜視図である。
【図18】位置決めロープの端部の止着手段を示す斜視図である。
【図19】締付け部材を縦、横の位置決めロープで拘束する場合の全体構成を示した斜視図である。
【図20】締付け部材を縦、横の位置決めロープで拘束した状況の斜視図である。
【図21】蓋シートの一実施例を示した斜視図である。
【図22】従来の排水層築造方法の一例を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 砂浜
掘削領域
7 砕石保持シート
7a 余長部
3a 法面
5 砕石
p 重合部
1a 覆い砂
6 石詰めユニット
2 山止め(矢板)
20 目詰まり防止シート
p 重合部
9 台船
10 施工区域
11 透水性ユニット
21 蓋シート
15 チエン(重り)
22 締付け部材
23 フロート
24 位置決めロープ
26 止着用帯状体

Claims (17)

  1. a)海岸等の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
    b)前記掘削領域に、透水性で後記(d)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
    c)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
    d)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、から成ることをそれぞれ特徴とする、砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  2. a)海岸等の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
    b)砕石を中詰めした透水性のある石詰めユニットを前記掘削領域の法面の内側面に沿って設置する段階と、
    c)前記掘削領域に、透水性で後記(e)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
    d)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
    e)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、から成ることをそれぞれ特徴とする、砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  3. a)海岸等の砂浜に施工区域の山止めを設け、前記山止め内の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
    b)前記掘削領域に、透水性で後記(d)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
    c)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
    d)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
    e)前記砕石保持シートの余長部で砕石の上面を覆った後の何れかの時期に山止めを撤去すること、
    をそれぞれ特徴とする、砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  4. a)海岸等の砂浜に施工区域の山止めを設け、前記山止め内の砂浜を掘削して掘削領域を形成する段階と、
    b)砕石を中詰めした透水性のある石詰めユニットを前記山止めの内側面に沿って設置する段階と、
    c)前記掘削領域に、透水性で後記(e)の接合に必要な余長部を有する砕石保持シートを敷設する段階と、
    d)前記掘削領域内の砕石保持シートの上へ砕石を投入する段階と、
    e)掘削領域内への砕石の投入が完了した後に、前記砕石保持シートの余長部で前記砕石層の上面を覆い、その重合部を接合し、更にその上面を覆い砂で被覆する段階と、
    f)前記石詰めユニットの設置を完了した後、前記c),d),e)の段階の何れかの時期に山止めを撤去すること、
    をそれぞれ特徴とする、砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  5. 砕石保持シートの余長部は、その上へ投入した砕石層の上面へ蓋シートとの接合が可能なだけ露出する長さとし、砕石層の上面を覆う蓋シートを設置し、前記余長部との重合部を接合することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法
  6. 砂浜を掘削した掘削領域内へ敷設した砕石保持シートへの砕石投入が完了した後に、該砕石層の上面に目詰まり防止シートを敷設し、更にその上を砕石保持シートの余長部又は蓋シートで覆い、その重合部を接合することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  7. 砂浜の施工区域に山止めを設け、この山止め内の砂浜を掘削した掘削領域内には、前記山止めの内側面に沿う位置及び該掘削領域を複数に分割する位置に石詰めユニットを設置し、分割された掘削領域毎に区分して複数の砕石保持シートを敷設し、その後はそれぞれの砕石保持シートについて以降の各施工段階を進めることを特徴とする、請求項3又は4に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  8. 砂浜を掘削した掘削領域内には、その法面の内側面に沿う位置及び該掘削領域を複数に分割する位置に石詰めユニットを設置し、分割された掘削領域毎に区分して複数の砕石保持シートを敷設し、その後はそれぞれの砕石保持シートについて以降の各施工段階を進めることを特徴とする、請求項1又は2に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  9. 分割された掘削領域毎に区別して敷設された砕石保持シート毎に蓋シートが使用され、砕石層の上面を覆った蓋シートと砕石保持シートの余長部との重合部が接合されることを特徴とする、請求項7又は8に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法
  10. 海岸等の砂浜に施工区域が複数ある場合には、施工の各段階を施工区域毎に繰り返して所要範囲まで砂浜の安定化処理を進めることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  11. 砕石保持シートの余長部又は蓋シートで砕石の上面を覆い重合部を接合した後に、砕石を中詰めした透水性ユニットを前記砕石保持シート又は蓋シートの上に載置し、更に覆い砂で被覆することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  12. 砕石の掘削領域内への投入は、砕石を台船に積載して海上を運搬し、掘削領域の沖合いに留めた台船上の砕石をベルトコンベア等により直接掘削領域内へ投入することを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  13. 掘削領域内へ敷設する砕石保持シートには、海水等の浮力よりも大きい重量の重りを取り付けておくことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  14. 掘削領域内へ敷設する砕石保持シートには、海水等の浮力よりも大きい重量のチエンを線条又は格子状の配置に取り付けておくことを特徴とする、請求項1乃至11又は13のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  15. 砕石保持シートの余長部又は蓋シートは、同砕石保持シートの底面に止着して立ち上げた複数の締付け部材を利用して複数箇所を押え付けることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  16. 締付け部材はその先端部にフロートを取付けて水面上に立ち上げさせ、前記締付け部材の水面上のフロート位置を拘束する位置決めロープを、縦、横の一方向乃至双方向に配置することを特徴とする、請求項15に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
  17. 位置決めロープは、砕石保持シートの余長部近辺に用意した止着部を利用して配置され、蓋シートもまた前記止着部を利用して砕石保持シートの余長部との接合が行われることを特徴とする、請求項16に記載した砂浜の安定化方法における排水層の築造方法。
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