JP3693845B2 - 整流子式交流電動機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動機に係り、特に電機子にブラシ及び整流子を介して給電する整流子型交流電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
電機子に対してブラシ及び整流子を介して給電する整流子型交流電動機は、掃除機等の電化製品に広く用いられている。また、この種の整流子型交流電動機は、高回転速度及び高回転出力の大型電動機として動力用等に用いられることも多い。
【0003】
この種の整流子型交流電動機においては、起動時の突入電流が大きく、駆動電源及び構成部品等を損傷する危険があり、これらを高耐電流に構成しなければならない。また、整流子型交流電動機においては、回転速度及び回転出力の柔軟な制御が困難である。
【0004】
従来、整流子型交流電動機におけるこれらの問題に対処するためには、駆動制御回路に突入電流抑制用の抵抗を挿入して、過大な突入電流が流れるのを防止するようにしたり、駆動電源の周波数制御又は位相制御を行うようにしたりしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、突入電流は、定常的あるいは静的に生起するものではなく、いわば動的に発生する現象であり、単なる抑制用抵抗の挿入による過大な突入電流の抑制は、複雑な構成を必要とするなど、限界がある。また、駆動電源の周波数制御や位相制御等のような、煩雑な制御を行うためには、極めて複雑な構成を必要とし、しかもこのような制御を行っても、微細な回転速度及び回転出力の調整は困難である。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、主として機械的な制御を用いる簡単な構成により、整流子型電動機の突入電流を効果的に抑制し、回転速度及び回転出力の柔軟な制御を行うことを可能とする電動機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点による整流子式交流電動機は、回動可能に保持される界磁と、電機子及び該電機子に巻かれた電機子コイルと、該電機子コイルに接続された整流子に交流電源を給電するブラシと、該界磁の回転を所定の弾力で制動するバネとを備え、該ブラシに交流電源が印加されないとき、該ブラシの電気角は略90°に保持され、交流電源が印加された場合、該界磁及び該電機子が発生する磁束により電機子が回転始動する起動トルクに起因する反作用により前記界磁を回転させて、該ブラシの電気角を0°方向に接近させることで、該界磁及び/又は該電機子コイルのインダクタンスを増大させ、交流電源印加時の突入電流を抑制することを特徴とする。
【0008】
この発明の第2の観点による整流子式交流電動機は、固定された界磁と、電機子及び該電機子に巻かれた電機子コイルと、該電機子コイルに接続された整流子に交流電源を給電するブラシとを備え、前記ブラシを整流子の周方向に回動可能に構成するとともに、該ブラシに交流電源が印加されないとき、該ブラシの電気角は略90°に保持され、交流電源が印加された場合、該ブラシの電気角を0°方向に接近させるようブラシを回動させることで、該界磁及び/又は該電機子コイルのインダクタンスを増大させ、交流電源印加時の突入電流を抑制することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る電動機を説明する。
【0016】
図1及び図2は、この発明の第1の実施の形態に係る整流子型電動機の構成を示している。図1は、整流子型電動機の原理的な構成を模式的に示しており、図2は、その駆動制御系の構成を模式的に示している。
【0017】
図1に示す整流子型電動機は、界磁1、電機子2、ブラシ3、整流子4及び界磁トルク制御部5を備えている。
【0018】
界磁1は例えば一対の磁極を有する固定子を構成しており、該界磁1は、磁極を介して電機子2に対して磁界を印加する。界磁1は、電磁石により構成する。
【0019】
電機子2は、図示していない回転支持部により回転自在に支持されており、界磁1からなる固定子の生成磁界中で回転する回転子を構成する。該電機子2は、界磁1の磁極との間で磁気反発力及び磁気吸引力を生じさせて所定の回転力を得るための、例えば一対の磁極を有している。
【0020】
ブラシ3は、整流子4に摺接し、該整流子4を介して駆動電流を電機子2に給電する。整流子4は、ブラシ3から供給される駆動電流を、回転力を得るための所要のタイミング及び極性で電機子2に供給する。
【0021】
界磁トルク制御部5は、界磁1を一体的に、電機子2とほぼ共通の軸線に対して回動可能に支持し、且つ電機子2の回転の反作用に抗するトルクを作用させるとともに、該界磁1のトルクを調整制御する。
【0022】
この電動機は、駆動電流が交流であること、及び電機子2等が電磁石として構成され、線輪(コイル)を用いていることから交流インダクタンスを持たせるよう構成する。
【0023】
すなわち、第1の状態において、界磁1の磁極と電機子2の磁極との間の磁気経路が最短距離のとき、これら界磁1の磁極及び電機子2の磁極により生成される磁束の方向が同一となるように、ブラシ3を配置する。この状態のとき、ブラシ3からみた交流インダクタンスが最も大きくなり、電機子2に供給される電機子電流が最小となる。また、第2の状態においては、通常通り界磁1の磁極と電機子2の磁極が最も離れ、例えば図1の場合、界磁1の磁極面における磁束の方向と電機子2の磁極面における磁束の方向は90°の角度をなす。
【0024】
これら第1及び第2の状態の2つの状態を、電機子2の回転に基づく界磁1の反作用に抗する回転トルク及びそれに伴う機械的配置の調整により変化させることによって、突入電流の制限及び回転速度/回転出力を制御することができる。
【0025】
すなわち、ブラシ3は、通常の場合、界磁1の磁極に対して90°の角度、つまり位相が90°ずれた位置、に電機子2の磁極が形成される位置に配置される。これに対して界磁1の回転トルクの調整により、界磁1の磁極位置をずらし、電機子2の磁極を相対的に回転方向にシフトさせると、界磁1の磁極と電機子2の磁極とが同一方向に近づき(位相差が減少し)、次第に、インダクタンスが増大して、回転速度が低下する。さらに、磁極位置を相対的にずらして、同方向つまり位相差が0°となると、電機子2の回転は停止する。さらに、0°を超えて位置をずらすと、今度は電機子2が逆回転するようになる。
【0026】
一方、通常の位置、つまり界磁1の磁極に対して90°の角度、つまり位相が90°ずれた位置、に電機子2の磁極が形成される位置から、回転方向とは逆に位相差が90°を超える方向(例えば位相差が100°の方向など)に電機子2の磁極がずれるようにすると、インダクタンスが減少し、位相差が180°未満の間(180°に達するまでの間)は、電流が増大して回転速度が上昇する。
【0027】
図1のように構成した電動機の制御系は、例えば図2のように構成する。図2に示す電動機制御系は、駆動電源11、制御装置12、トルク調整部13及び界磁保持部14を備えている。トルク調整部13及び界磁保持部14は、界磁トルク制御部5を構成する。
【0028】
駆動電源11は、ブラシ3及び整流子4を介して電機子2に駆動電流を印加する。制御装置12は、所要の回転速度及び回転出力に応じて、上述した界磁1の反作用に抗する回転トルクを制御すべく界磁トルク制御部5のトルク調整部13を制御する。
【0029】
トルク調整部13は、制御装置12の制御に基づき界磁1の反作用に抗する回転トルクを調整する。このトルク調整部13の調整による界磁1の反作用に抗する回転トルクの調整に伴って、電機子2の回転に基づく界磁1の回転角度位置も制御される。界磁保持部14は、界磁1を一体的に保持し且つ電機子2とほぼ共通の軸線について、トルク調整部13により調整された回転トルクを作用させる。
【0030】
これらトルク調整部13及び界磁保持部14による制御は、界磁1の反作用の回転トルク制御であるので、界磁1に与えられる回転トルクは、電機子2の回転に伴う反作用の大きさに対して、界磁1の適切なる回転位置で均衡する。このため、突入電流が過大となり反作用が増大しようとすると、界磁1の回転位置が変化し、反作用及び突入電流を抑制する方向に作用する。なお、トルク調整部13を駆動電源11により供給する電機子電流に応じて制御するようにして、さらに突入電流を抑制するようにしても良い。
【0031】
次に、以上のように構成される電動機の機能及び動作について詳細に説明する。
【0032】
駆動電源11により駆動電流がブラシ3及び整流子4を介して電機子2に所定の極性及び位相にて供給されると、固定子である界磁1の磁極より発生する磁束内に配置された、電機子2の磁極に磁束が発生する。この電機子2の磁極に発生する磁束により、界磁1と電機子2の磁極間に磁気反発力及び磁気吸引力が発生し、回転子である電機子2が回転する。電機子2の回転時には、ブラシ3が摺接している整流子4により、電機子2に給電される駆動電流の極性位相が変化し、電機子2の連続的な回転を維持する。
【0033】
なお、図面においては、理解を容易ならしめるために、界磁1及び電機子2の磁極をそれぞれ2個ずつとした2極電動機として示しているが、2極電動機の場合には別途に回転動作を開始させるための起動手段が必要となる場合があり、そのため通常の場合は3極以上の多極電動機として構成することが望ましい。
【0034】
電機子2の回転に伴い、界磁1には、電機子2の回転に抗する反作用が発生する。この反作用に抗する回転トルクが、界磁トルク制御部5においてトルク調整部13により界磁保持部14により保持する界磁1に作用する。上述したように、界磁1に与えられる回転トルクは、電機子2の回転に伴う反作用の大きさに対して界磁1が適切なる回転位置にあるときに均衡する。突入電流が過大となり反作用が増大しようとすると、界磁1の回転位置が変化し、反作用及び突入電流を抑制する。
【0035】
このため、制御装置12によりトルク調整部13を制御して、反作用に抗する界磁1の回転トルクを調整すると、電機子2の回転速度及び回転出力を所望の値とすることができる。
【0036】
すなわち、制御装置12による界磁トルク制御部5(トルク調整部13)の制御により、負荷の状態に応じて回転速度及び回転出力の少なくとも一方を自由に制御調整すること、及び起動時の突入電流を抑制することができる。このため、インダクタンス負荷に弱い半導体制御を行わなくとも良好な電動機制御が可能となる。
【0037】
図3は、この発明の第2の実施の形態に係る整流子型電動機の駆動制御系の構成を模式的に示している。この場合、整流子型電動機そのものは、図1に示したのと同様の構成を有している。
【0038】
図3に示す電動機の制御系は、電動機の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を高精度に制御するための電動機制御系である。図3に示す電動機制御系は、図2と同様の駆動電源11、トルク調整部13及び界磁保持部14に加えて、図2の制御装置12とほぼ同様の制御装置12′及び電動機の回転子である電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を検出するセンサ15を備えている。
【0039】
センサ15は、電動機の電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を検出して制御装置12′にフィードバックする。制御装置12′は、センサ15で検出される回転速度及び回転出力の少なくとも一方が別途に設定された値になるように界磁トルク制御部5のトルク調整部13を制御する。
【0040】
このような構成とすれば、制御装置12′により、センサ15の出力に応じてトルク調整部13を制御して、反作用に抗する界磁1の回転トルクを調整することにより、電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を、所望の値に応じて高精度に制御調整することができる。
【0041】
図4及び図5は、この発明の第3の実施の形態に係る整流子型電動機の構成を示している。図4は、整流子型電動機の原理的な構成を模式的に示しており、図5は、その駆動制御系の構成を模式的に示している。
【0042】
図4に示す整流子型電動機は、図1と同様の界磁1、電機子2、及び整流子4に加えて、ブラシ21、付勢装置22、ソレノイド23及び調整抵抗24を備えている。
【0043】
ブラシ21は、図1のブラシ3とほぼ同様の機能を有し、さらに整流子4に対する摺接回転角度位置を変更し得る。付勢装置22は、例えばスプリング等からなり、該ブラシ21を所定位置に付勢する。ソレノイド23は、偏倚操作手段を構成し、ブラシ21の中間部にアクチュエータ23aを結合し、該ブラシ21の中間部を吸引して偏倚させ、該ブラシ21の整流子4に摺接する回転角度位置を電機子2の回転軸周りに回動偏倚させる。このソレノイド23の励磁コイルには、ブラシ21を介して電機子2に供給する電気電流等の負荷電流が供給されており、該ソレノイド23は、負荷電流に応じて励磁駆動される。さらに、ソレノイド23の励磁コイルに並列に変位調整手段としての調整抵抗24が挿入され、該調整抵抗24の抵抗値を変化させることにより、該ソレノイド23の励磁電流を制御し、ソレノイド23の吸引量すなわちブラシ21の回動偏倚量を制御調整する。
【0044】
この電動機も、駆動電流が交流であること、及び電機子2等が電磁石として構成され、線輪を用いていることから交流インダクタンスを持たせるよう構成する。そして、第1の状態において、界磁1の磁極と電機子2の磁極との間の磁気経路が最短距離のとき、これら界磁1の磁極及び電機子2の磁極により生成される磁束の方向が同一となるように、ブラシ21を配置し、この状態のとき、交流インダクタンスが最も大きくなり、電機子2に供給される電機子電流が最小となる。また、第2の状態において、界磁1の磁極と電機子2の磁極が最も離れ、例えば図4の場合、界磁1の磁極面における磁束の方向と電機子2の磁極面における磁束の方向は90°の角度をなす。これら第1及び第2の状態の2つの状態を、ブラシ21の機械的配置すなわち回動偏倚量の調整により変化させることによって、突入電流の制限及び回転速度/回転出力を制御することができる。
【0045】
すなわち、ブラシ21は、通常の場合、界磁1の磁極に対して90°の角度、つまり位相が90°ずれた位置、に電機子2の磁極が形成される位置に配置される。これに対してブラシ21の位置の調整により、ブラシ21の回動偏倚により、電機子2の磁極を界磁1の磁極に対して相対的に回転方向にシフトさせると、界磁1の磁極と電機子2の磁極とが同一方向に近づいて位相差が減少し、次第に、インダクタンスが増大して、回転速度が低下する。さらに、ブラシ21の回動偏倚により、相対的な磁極位置をずらして、同方向つまり位相差が0°となると、電機子2の回転は停止する。さらに、0°を超えて位置をずらすと、今度は電機子2が逆回転するようになる。
【0046】
一方、通常の位置、つまり界磁1の磁極に対して90°の角度、つまり位相が90°ずれた位置、に電機子2の磁極が形成される位置から、ブラシ21の回動偏倚により、回転方向とは逆に位相差が90°を超えて増大する方向に電機子2の磁極がずれるようにすると、インダクタンスが減少し、位相差が180°に達するまでの間は、電流が増大して回転速度が上昇する。
【0047】
図4のように構成した電動機の制御系は、例えば図5のように構成する。図5に示す電動機制御系は、図2と同様の駆動電源11及び制御装置12に加えて、電機子電流制御部31及びブラシ位置制御部32を備えている。ブラシ位置制御部32は、ソレノイド23及びソレノイド電流調整部24aを含む。
【0048】
電機子電流制御部31は、駆動電源11からブラシ21に供給する電機子電流を制御する部分であり、この電機子電流制御部31から電機子電流の一部を、ブラシ位置制御部32のソレノイド電流調整部24aに供給する。
【0049】
ブラシ位置制御部32は、電機子電流制御部31から供給される電機子電流の一部をソレノイド電流調整部24aにより、制御調整してソレノイド23に供給する。ソレノイド電流調整部24aは、電機子電流制御部31から供給される電機子電流の一部を、制御装置12の制御に応じて制御調整して、ソレノイド23に供給し、駆動することにより、ブラシ21の回動偏倚量を制御する。
【0050】
ソレノイド23の励磁電流は、負荷電流、例えば電機子電流に比例しているから、ブラシ21の回動偏倚量は、負荷電流に応じた値となり、負荷電流すなわち突入電流が過大にならないように自動制御することができる。
【0051】
このように構成される電動機においては、駆動電源11により駆動電流がブラシ21及び整流子4を介して電機子2に所定の極性及び位相にて供給されると、固定子である界磁1の磁極より発生する磁束内に配置された、電機子2の磁極に磁束が発生する。この電機子2の磁極に発生する磁束により、界磁1と電機子2の磁極間に磁気反発力及び磁気吸引力が発生し、回転子である電機子2が回転する。電機子2の回転時には、ブラシ21が摺接している整流子4により、電機子2に給電される駆動電流の極性位相が変化し、電機子2の連続的な回転を維持する。なお、同図においても、理解を容易ならしめるために、界磁1及び電機子2の磁極をそれぞれ2個ずつとした2極電動機として示しているが、2極電動機の場合には別途に回転動作を開始させるための起動手段が必要となる場合があり、そのため通常の場合は3極以上の多極電動機として構成することが望ましい。
【0052】
電機子2の回転に伴い、電機子電流制御部31から電機子2に供給される電機子電流が変化し、それに応じて、ソレノイド電流調整部24aを介してソレノイド23に供給される励磁電流が変化する。このため、突入電流により負荷電流が過大となり反作用が増大しようとすると、ブラシ21の整流子4に対する回転角度位置が変化し、突入電流を効果的に抑制する。
【0053】
このため、制御装置12によりブラシ位置制御部32のソレノイド電流調整部24aを制御して、ブラシ21の接触回転角度の回動偏倚量を調整すると、電機子2の回転速度及び回転出力を所望の値に制御調整することができる。
【0054】
すなわち、制御装置12によるブラシ位置制御部32(ソレノイド電流調整部24a)の制御により、負荷の状態に応じて回転速度及び回転出力の少なくとも一方を自由に制御調整すること、及び起動時の突入電流を抑制することができる。このようにしても、インダクタンス負荷に弱い半導体制御を用いなくとも良好な電動機制御が可能となる。
【0055】
図6は、この発明の第4の実施の形態に係る整流子型電動機の駆動制御系の構成を模式的に示している。この場合、整流子型電動機そのものは、図4に示したのと同様の構成を有している。
【0056】
図6に示す電動機の制御系は、電動機の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を高精度に制御するための電動機制御系である。図6に示す電動機制御系は、図5と同様の駆動電源11、電機子電流制御部31及びブラシ位置制御部32に加えて、図5の制御装置12とほぼ同様の制御装置12′及び電動機の回転子である電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を検出するセンサ15を備えている。
【0057】
センサ15は、電動機の電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を検出して制御装置12′にフィードバックする。制御装置12′は、センサ15で検出される回転速度及び回転出力の少なくとも一方が別途に設定された値になるようにブラシ位置制御部32のソレノイド電流調整部24aを制御する。
【0058】
このような構成とすれば、制御装置12′により、センサ15の出力に応じてソレノイド電流調整部24aを制御して、ブラシ21の回動偏倚量を調整することにより、電機子2の回転速度及び回転出力の少なくとも一方を、所望の値に応じて高精度に制御調整することができる。
【0059】
なお、図1〜図3に示した界磁のトルク制御と図4〜図6に示したブラシ偏倚制御とを組み合わせて構成しても良い。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、主として機械的な制御を用いる簡単な構成により、整流子型電動機の交流電源印加時の突入電流を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る整流子型電動機の構成を示す模式図である。
【図2】図1の電動機に用いる制御系の構成を示す模式的ブロック図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係る整流子型電動機の制御系の構成を示す模式的ブロック図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態に係る整流子型電動機の構成を示す模式図である。
【図5】図4の電動機に用いる制御系の構成を示す模式的ブロック図である。
【図6】この発明の第4の実施の形態に係る整流子型電動機の制御系の構成を示す模式的ブロック図である。
【符号の説明】
1 界磁
2 電機子
3 ブラシ
4 整流子
5 界磁トルク制御部
11 駆動電源
12 制御装置
12′ 制御装置
13 トルク調整部
14 界磁保持部
15 センサ
21 ブラシ
22 付勢装置
23 ソレノイド
23a アクチュエータ
24 調整抵抗
31 電機子電流制御部
32 ブラシ位置制御部

Claims (2)

  1. 回動可能に保持される界磁と、電機子及び該電機子に巻かれた電機子コイルと、該電機子コイルに接続された整流子に交流電源を給電するブラシと、該界磁の回転を所定の弾力で制動するバネとを備え、
    該ブラシに交流電源が印加されないとき、該ブラシの電気角は略90°に保持され、交流電源が印加された場合、該界磁及び該電機子が発生する磁束により電機子が回転始動する起動トルクに起因する反作用により前記界磁を回転させて、該ブラシの電気角を0°方向に接近させることで、該界磁及び/又は該電機子コイルのインダクタンスを増大させ、交流電源印加時の突入電流を抑制することを特徴とする整流子式交流電動機。
  2. 固定された界磁と、電機子及び該電機子に巻かれた電機子コイルと、該電機子コイルに接続された整流子に交流電源を給電するブラシとを備え、
    前記ブラシを整流子の周方向に回動可能に構成するとともに、
    該ブラシに交流電源が印加されないとき、該ブラシの電気角は略90°に保持され、交流電源が印加された場合、該ブラシの電気角を0°方向に接近させるようブラシを回動させることで、該界磁及び/又は該電機子コイルのインダクタンスを増大させ、交流電源印加時の突入電流を抑制することを特徴とする整流子式交流電動機。
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