JP2018152923A - ブラシモータ - Google Patents

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Haruyoshi Hino
陽至 日野
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Abstract

【課題】大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができるブラシモータを提供する。【解決手段】ブラシモータは、筐体と、回転子と、ブラシと、ブラシに対する相対的な角度位置が遅角方向へ変位した遅角位置と、遅角位置よりも進角方向へ変位した、遅角位置におけるトルクよりも大きなトルクを回転子に生じさせる進角位置とを含む角度範囲で、回転子とは独立して回転子の周方向に移動可能に筐体に支持された可動永久磁石とを備え、可動永久磁石は、少なくとも回転子に電流が供給されている期間内に、遅角位置と進角位置とを含む角度範囲で、遅角方向又は進角方向に移動可能に構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、ブラシモータに関する。
ブラシモータは、巻線に流れる電流をブラシと整流子の働きによって切換えるため、直流電流によって運転することができる。
例えば、特許文献1には、自動車等のエンジン始動装置の駆動源として使用されるブラシモータが示されている。特許文献1に示すようなブラシモータには、エンジンを始動させる際に、停止状態にあるエンジンのクランクシャフトを回転させるため、大きなトルクを出力することが求められる。また、エンジンの燃焼動作が開始した後は、エンジンの動作を安定させるため、クランクシャフトを高い回転速度で回転させることが求められる。
エンジン始動装置の駆動源に限られず、装置を駆動するブラシモータには、一般的に、例えば回転開始時のような低い回転速度の状態における大きな出力トルクと、小さい出力トルクの状態における高い回転速度が求められる。
バッテリ電圧のような限られた電圧の条件下において、ブラシモータを高い回転速度で回転させる手法として、巻線の巻数を減らすことが考えられる。巻線の巻数を減らすと、電流の供給を妨げる誘導起電圧を抑えることができるので、高い回転速度でも電流を供給することができる。従って、ブラシモータを高い回転速度で回転させることができる。しかし、巻線の巻数が減ると、例えば回転開始時のような低い回転速度の状態において出力できるトルクが減少する。
特開2010−154704号公報
そこで、巻線の巻数を減らした場合に回転開始時の出力トルクを維持する手法として、例えば、巻線の径を太くすると共に永久磁石の磁力を高めることが考えられる。しかし、巻線を太くすること及び永久磁石の磁力を高めることは、ブラシモータの大型化を意味する。ブラシモータの大きさを維持する場合、低い回転速度の状態における大きな出力トルクと、出力トルクが小さい状態における高い回転速度とは、トレードオフの関係にある。そのため、ブラシモータを大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の両特性を向上させることは困難であった。
本発明の目的は、大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができるブラシモータを提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) ブラシモータであって、
前記ブラシモータは、
巻線、前記巻線が巻かれたコア、及び前記巻線と電気的に接続された整流子を有し、回転可能に設けられた回転子と、
前記整流子に接触することで前記回転子に電流を流すブラシと、
空隙を挟んで前記コアと対面し、前記ブラシに対する相対的な角度位置が遅角方向へ変位した遅角位置と、前記遅角位置よりも進角方向へ変位した、前記遅角位置におけるトルクよりも大きなトルクを前記回転子に生じさせる進角位置とを含む角度範囲で、前記回転子とは独立して前記回転子の周方向に移動可能に設けられた可動永久磁石と
を備え、
前記空隙を挟んで前記コアと対面する前記可動永久磁石は、少なくとも前記回転子に電流が供給されている期間内に、前記遅角位置と前記進角位置とを含む前記角度範囲で、前記遅角方向又は前記進角方向に移動可能に構成されている。
(1)のブラシモータにおいて、回転子は、巻線、この巻線が巻かれたコア、及び巻線と電気的に接続された整流子を有している。可動永久磁石は、回転子とは独立して回転子の周方向に移動可能に設けられている。可動永久磁石は、遅角位置、及び進角位置を含む角度範囲で回転可能である。遅角位置は、ブラシに対する相対的な角度位置が遅角方向へ変位した位置であり、進角位置は、遅角位置よりも進角方向へ変位した位置である。
ここで、進角方向とは、ブラシから電流が供給された回転子が回転しているときの回転子の回転方向とは反対の方向である。遅角方向とは、回転子の回転方向と同じ方向である。
可動永久磁石は、少なくとも回転子に電流が供給されている期間内に、遅角位置と進角位置とを含む角度範囲で、遅角方向又は進角方向に移動する。
可動永久磁石が進角位置に位置することは、例えばブラシが回転可能な場合に、ブラシが遅角位置に位置することと、巻線の転流のタイミングの観点において等価である。このため、可動永久磁石が進角位置に位置することによって、回転子には、可動永久磁石の遅角位置におけるトルクよりも大きなトルクが生じる。従って、低い回転速度での出力トルクが増大する。可動永久磁石が遅角位置に位置することは、例えばブラシが回転可能な場合に、ブラシが進角位置に位置することと、巻線の転流のタイミングの観点において等価である。このため、可動永久磁石が遅角位置に位置することによって誘導起電圧の影響が減少する。従って、回転子の回転速度が上昇する。
(1)のブラシモータでは、空隙を挟んでコアと対面する可動永久磁石が、回転子に電流が供給されている期間内に遅角方向又は進角方向に移動する。これにより、(1)のブラシモータは、ブラシを移動させることなく、低い回転速度で出力トルクを向上させる運転状態と、トルクが小さい時に回転速度を上昇させる運転状態との両方を実現できる。
従って、(1)のブラシモータによれば、大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
(2) (1)のブラシモータであって、
少なくとも前記回転子に電流が供給されている期間内に、前記空隙を挟んで前記コアと対面する前記可動永久磁石を、前記遅角位置と前記進角位置とを含む前記角度範囲で、前記遅角方向又は前記進角方向に移動させるように構成されている磁石移動部を更に備えている。
(2)のブラシモータでは、磁石移動部が、可動永久磁石を遅角方向又は進角方向に移動させる。このため、低い回転速度で出力トルクを向上させる運転状態と、トルクが小さい時に回転速度を上昇させる運転状態との両方を容易に実現することができる。
(3) (2)のブラシモータであって、
前記磁石移動部は、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子の回転が開始する時点で、前記可動永久磁石を前記進角位置に位置させ、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子が回転している期間内に、前記可動永久磁石を前記遅角位置へ前記遅角方向に移動させる。
(3)のブラシモータによれば、回転子に電流が供給されることにより回転子の回転が開始する時点で、可動永久磁石を進角位置に位置させることにより、出力トルクを向上させることができる。回転子に電流が供給されることにより回転子が回転している期間内に、可動永久磁石を遅角位置へ遅角方向に移動させることにより、回転速度を向上させることができる。従って、(3)のブラシモータによれば、大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
(4) (3)のブラシモータであって、
前記磁石移動部は、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子が回転している期間内に、前記回転子の回転速度の上昇に基づいて、前記可動永久磁石を前記遅角位置へ前記遅角方向に移動させる。
(4)のブラシモータによれば、回転子に電流が供給されることにより回転子が回転している期間内に、回転子の回転速度の上昇に基づいて、可動永久磁石を遅角位置へ遅角方向に移動させることにより、回転子の回転速度の範囲をスムースに拡げることができる。
(5) (2)〜(4)のブラシモータであって、
前記磁石移動部は、弾性力によって前記可動永久磁石を前記遅角方向に付勢する弾性部材を含む。
(5)のブラシモータによれば、可動永久磁石を遅角方向に付勢するための力として、弾性部材の弾性力を利用するので、より簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
(6) (5)のブラシモータであって、
前記弾性部材は、前記弾性部材の弾性力が、前記回転子の回転開始時において前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力より小さく、且つ、前記回転子の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力より大きくなるように構成されている。
(6)のブラシモータによれば、弾性部材の弾性力が、回転子の回転開始時において可動永久磁石に作用する回転子の反作用力より小さいので、回転子の回転開始時、可動永久磁石が、回転子の反作用力によって進角方向に移動する。これにより、回転子の回転開始時において出力トルクを向上させることができる。更に、弾性部材の弾性力が、回転子の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に可動永久磁石に作用する回転子の反作用力より大きくなるので、回転子の回転速度の上昇に伴い、可動永久磁石が弾性力によって遅角方向に移動する。これにより、回転速度を向上させることができる。このように、(6)のブラシモータによれば、可動永久磁石の進角方向への移動及び遅角方向への移動が、弾性部材の弾性力と回転子の反作用力を用いた自己調整機能として実施されるので、小型化しつつ、より簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
(7) (5)又は(6)のブラシモータであって、
前記可動永久磁石は、前記回転子への電流の供給が開始される前に、前記弾性部材の前記遅角方向への付勢力により、前記遅角位置に位置し、
前記弾性部材は、前記回転子への電流の供給が開始されてから前記回転子が回転するまでの間に前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力による前記可動永久磁石の前記進角方向への移動が始まるように前記可動永久磁石の前記進角位置への移動を許容し、前記回転子の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に、前記弾性部材の付勢力により、前記進角位置に位置する前記可動永久磁石を、前記遅角方向へ移動させるように構成されている。
(7)のブラシモータによれば、上記(6)と同様に、小型化しつつ、より簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
(8) (2)〜(7)のいずれか1のブラシモータであって、
前記ブラシモータは、更に、少なくとも前記回転子と前記ブラシと前記可動永久磁石と前記磁石移動部とを収容する筐体を備え、
前記回転子は、回転可能に前記筐体に支持されており、
前記ブラシは、前記筐体に対し、前記回転子の回転方向における前記ブラシの位置が固定されるように設けられ、
前記可動永久磁石は、前記回転子とは独立して前記回転子の周方向に移動できるように前記筐体に支持されている。
(8)の構成によれば、筐体が、少なくとも回転子、ブラシ、可動永久磁石及び磁石移動部を収容する。さらに、筐体が、回転子を回転可能に支持し、回転子の回転方向におけるブラシの位置を固定し、可動永久磁石が回転子とは独立して回転子の周方向に移動できるように可動永久磁石を支持する。これにより、コンパクトなブラシモータを実現でき、ブラシモータの大型化を抑制できる。
(9) (8)のブラシモータであって、
前記ブラシモータは、
前記回転子の周方向に並べて配置される複数の前記可動永久磁石と、
前記可動永久磁石と前記筐体との間に配置され、前記複数の可動永久磁石が固定された可動ヨーク部とを備え、
前記複数の可動永久磁石は、前記可動ヨーク部を介して前記筐体に支持されている。
(9)の構成によれば、可動永久磁石が固定された可動ヨーク部が、筐体と可動永久磁石の間に配置されているので、可動ヨーク部を挟んで可動永久磁石と反対の領域では、場所による磁束の偏りが抑えられる。このため、可動永久磁石が移動するとき、永久磁石の筐体に対する磁力に起因した抵抗力のむらが抑えられ、可動永久磁石の移動が滑らかになる。従って、出力トルク及び回転速度の特性の変化が滑らかになる。
(10) (8)又は(9)のブラシモータであって、
前記筐体は、前記可動永久磁石の前記角度範囲外への移動を制限する制限部を有する。
(10)の構成によれば、可動永久磁石が過度に回転して、回転子の回転に支障が生じる事態を抑えることができる。従って、回転子の回転を円滑にすることができる。
本発明によれば、ブラシモータを大型化することなしに、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
本発明の第一実施形態に係るブラシモータの概略構造を示す断面図である。 図1に示すブラシモータのA−A線断面を示す断面図である。 図1に示すブラシモータのB−B線断面を示す断面図である。 可動永久磁石が進角位置にある状態を示す模式図である。 可動永久磁石が遅角位置にある状態を示す模式図である。 図2に示すブラシモータの回転速度と出力トルクの特性を模式的に示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係るブラシモータの、図2に相応する断面図である。
ブラシモータにおける出力トルク及び回転速度の特性について、本発明者が行った検討について説明する。
本発明者は、ブラシモータにおいて、高い回転速度を得るために、ブラシを、進角方向、即ち回転子の回転方向とは反対方向へ回転変位した位置に配置することを試みた。しかし、ブラシの位置を、進角方向へ変位させると、回転速度が低い状態における出力トルクが低下してしまった。このように、ブラシの進角方向への変位により、出力トルク及び回転速度の両特性を向上させることは困難であった。
そこで、本発明者は、回転速度が低い状態における大きな出力トルクと、出力トルクが小さい状態における高い回転速度の双方を得る手段として、ブラシモータの運転中にブラシの位置を動的に変位させる構成の採用を試みた。しかし、ブラシは、回転する回転子に接触しつつ回転子に電流を供給する部材である。このため、ブラシには電線等の導体が接続されている。ブラシに接続される導体の一部は、通常、ブラシモータの筐体に保持されている。ブラシは、このような導体に接続されているため、運転中に、回転子への接触を適切に維持しながら回転させるのには適していない。ブラシの可動化は、ブラシモータの構造の複雑化を招来する。
本発明者らは、このような設計思想に対し、ブラシモータを大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させるために鋭意研究を行い、以下の知見を得た。
高い回転速度を得るためのブラシの進角は、永久磁石に対する相対的な位置によって決定される。従って、ブラシを固定して、永久磁石を進角方向とは反対の方向に回転させることによっても、ブラシを進角方向へ回転させることと等価な特性を得ることができる。ただし、永久磁石には出力トルクの反作用が生じる。このため、永久磁石を進角方向とは反対の方向に回転させることは従来考えられていなかった。
しかし、例えばブラシを進角方向へ回転させることが必要な、回転子の回転速度が高い状況では、出力トルクが小さいことに起因して永久磁石に生じる反作用は小さい。また、永久磁石には、ブラシと異なり導体が接続されていない。このため、永久磁石は、ブラシと回転子との接触の位置と独立して、回転させることが可能である。この結果、本発明者らは、永久磁石を回転可能とし、進角方向とは反対の遅角方向に回転させることによって、ブラシを進角方向へ回転させるのと等価な調整を行うことができるという知見を得た。
本発明は、ブラシの設定位置を変える設計思想に対し、可動永久磁石の位置を動的に変化させることによって、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができるという知見に基づいて完成した発明である。
また、回転子が回転するとき、永久磁石には、回転子に生じるトルクとは逆向きの反作用が働く。即ち、反作用は、回転子の回転方向とは逆向きに働く。そして、反作用の大きさは、出力トルクと同様に、回転子の回転速度が低いほど大きく、回転子の回転速度が高いほど小さい傾向を有する。
更に、本発明者らは、可動永久磁石を回転可能にするとともに、可動永久磁石が弾性力によって遅角方向へ付勢される構成とすることによって、出力トルクのフィードバックを利用して出力トルク及び回転速度の特性の自己調整が可能になるという知見を得た。
電流の供給を受けて回転子が回転を開始する時、可動永久磁石に、回転子の回転とは反対方向の反作用が働く。このため、可動永久磁石は、回転子の回転方向とは反対方向である進角方向へ回転する。可動永久磁石が進角方向へ回転することは、例えば可動永久磁石の位置が固定されたモータにおいて、ブラシが遅角方向へ変位することに相当する。従って、回転の開始時における低い回転速度で大きなトルクの出力が可能となる。
回転子の回転速度が上昇すると、回転子の出力トルクが減少するので、可動永久磁石に働く反作用も減少する。このため、可動永久磁石は、弾性力によって、遅角方向へ回転する。可動永久磁石が遅角方向へ回転することは、例えば可動永久磁石の位置が固定されたモータにおいて、ブラシが進角方向へ変位することに相当する。従って、高い回転速度における誘導起電圧の影響が減少するため、回転速度が上昇する。
本発明は、ブラシの設定位置を変える設計思想に対し、可動永久磁石の位置を動的に変化させることによって、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができるという知見に基づいて完成した発明である。
以下、本発明を、好ましい実施形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るブラシモータ10の概略構造を示す断面図である。図2は、図2に示すブラシモータ10のA−A線断面を示す断面図である。図3は、図1に示すブラシモータ10のB−B線断面を示す断面図である。
ブラシモータ10は、筐体2、回転子5、固定ブラシ22,23、可動永久磁石3、及び磁石移動部25を備えている。
ブラシモータ10の筐体2は、筒部20a、前カバー20b、及び後カバー20cを有している。前カバー20b及び後カバー20cは、筒部20aの両端の開口を塞ぐように設けられている。筒部20a、前カバー20b、及び後カバー20cは、例えば溶接によって互いに固定されている。但し、筒部20a、前カバー20b、及び後カバー20cは、例えば、締結部材によって互いに固定されていてもよい。筐体2には、回転子5、固定ブラシ22、23、可動永久磁石3、及び磁石移動部25を含むブラシモータ10の部品が収容されている。このように、筐体2は、少なくとも回転子5、固定ブラシ22、23、可動永久磁石3、及び磁石移動部25を収容する。筐体2の位置は、ブラシモータ10が回転力を供給する図示しない負荷装置に対し固定される。筐体2は、負荷装置に直接固定されてもよく、また、台座等を介して間接的に固定されてもよい。
回転子5は、筐体2に対して回転可能なように筐体2に支持されている。回転子5は、回転軸6、コア7、整流子8、及び巻線9を備えている。コア7は、回転軸6に固定されている。回転軸6は、コア7を貫通するようにコア7に嵌め込まれている。回転軸6は、軸受14を介して筐体2に支持されている。回転軸6、コア7、整流子8、及び巻線9は、一体となって回転する。
ブラシモータ10において、回転子5の回転軸6が延びる方向を軸線方向Xと称し、軸線方向Xと垂直な方向を径方向Rと称する。また、回転子5の回転に沿った方向を周方向Cと称する。
コア7は、磁性材料で形成されている。コア7は、空隙Gを挟んで可動永久磁石3に対面している。ブラシモータ10は、ラジアルギャップ型のモータであり、コア7と可動永久磁石3とは、径方向Rに対向している。コア7には巻線9が巻かれている。より詳細には、コア7は、中央部分から径方向Rの外側に放射状に延びた複数のティース7aを有している。複数のティース7aは、スロットをあけて周方向Cに並んでいる。巻線9は、スロットを通るように設けられており、ティース7aに巻かれてコイルを形成している。本実施形態のブラシモータ10は、分布巻きで構成されており、巻線9が形成する1つのコイルが複数のティース7aを取り巻いている。ただし、ブラシモータ10は、集中巻きで構成されていてもよい。
整流子8は、回転軸6を取り囲むように配置されており、巻線9と電気的に接続されている。整流子8は、ティース7aに応じた数の接触片8aを有している。接触片8aには、巻線9が形成するコイルがそれぞれ接続されている。
固定ブラシ22、23は、整流子8に接触することで回転子5に電流を流す。固定ブラシ22、23が、回転する整流子8の接触片8aと順次接触することによって、巻線9に流れる電流が切換えられる。即ち、巻線9の転流が生じる。
固定ブラシ22、23は、筐体2に対し、回転子5の回転方向における位置が固定されるように設けられている。より詳細には、図3に示すように、筐体2の後カバー20cに板状のブラシホルダ21が固定されており、ブラシホルダ21に、固定ブラシ22、23が装着されている。本実施形態のブラシモータ10は、4つの固定ブラシ22、23を有している。4つの固定ブラシ22、23は、周方向Cに並ぶように配置されている。正極となる固定ブラシ22と、負極となる固定ブラシ23とは、周方向Cで隣り合うように配置されている。固定ブラシ22、23は、整流子8に向かって付勢され、整流子8に接触する。正極となる固定ブラシ22は、正極ターミナル15と電気的に接続されており、負極となる固定ブラシ23は、負極(接地)ターミナル24と電気的に接続されており、更にケーブル16を介して接地される。
本実施形態のブラシモータ10は、一方向へ回転を出力するためのモータである。例えば、直流電源であるバッテリの正極と正極ターミナル15とが電気的に接続され、バッテリの負極と負極ターミナル24とが電気的に接続されることによって、ブラシモータ10の回転子5は、図2及び図3の矢印Dで示す方向に回転する。
固定ブラシ22、23は、本発明のブラシの一例に相当する。
可動永久磁石3は、図2に示すように、空隙Gを挟んでコア7と対面するように配置されている。可動永久磁石3は、コア7と直接対面するように配置されている。本実施形態のブラシモータ10は、4つの可動永久磁石3を備えている。可動永久磁石3は、回転子5のコア7よりも、径方向Rの外に配置されている。可動永久磁石3は、コア7を取り囲む位置に配置されている。可動永久磁石3は、コア7から見た極性が周方向Cで交互にN極、S極を繰り返すように並んでいる。
可動永久磁石3は、筐体2に支持されている。可動永久磁石3は、回転子5とは独立して周方向Cに移動可能なように筐体2に支持されている。可動永久磁石3は、調整角度範囲Hの角度範囲内において移動する。調整角度範囲Hは、可動永久磁石3が移動可能な所定の角度範囲である。
本実施形態のブラシモータ10は、可動永久磁石3と筐体2との間に配置された可動ヨーク部31を備えている。複数の可動永久磁石3は、可動ヨーク部31に固定されている。可動ヨーク部31は磁性体で形成されている。可動ヨーク部31は筒状である。可動ヨーク部31は、周方向Cに回転可能に筐体2に支持されている。複数の可動永久磁石3は、可動ヨーク部31を介して筐体2に支持されている。可動永久磁石3は、回転子5とは独立して周方向Cに移動可能に筐体2に支持されている。可動ヨーク部31が周方向Cに移動することによって、可動永久磁石3は、可動ヨーク部31とともに周方向Cに移動する。可動ヨーク部31を挟んで可動永久磁石3と反対の領域、即ち可動ヨーク部31の径方向Rの外側では、場所による磁力の偏りが抑えられる。このため、可動永久磁石3が移動するとき、可動永久磁石3の筐体2に対する磁力の偏りに起因した抵抗力のむらが抑えられ、可動永久磁石3が滑らかに移動する。
筐体2は、可動永久磁石3の調整角度範囲H外への移動を制限する制限部2sを有している。本実施形態のブラシモータ10における制限部2sは、筐体2の筒部20aから径方向Rの中央に向かって突出した突起である。可動ヨーク部31には、切欠き3dが形成されている。制限部2sは、切欠き3dの中に配置されている。制限部2sは、可動ヨーク部31の回転角度を制限することによって、可動永久磁石3の移動を制限する。制限部2sは、可動永久磁石3が過度に回転して回転子5の回転に支障が生じる事態を抑える。
可動永久磁石3が移動する調整角度範囲Hは、遅角位置及び進角位置を含んでいる。遅角位置は、固定ブラシ22、23に対する可動永久磁石3の相対的な角度位置が遅角方向Bへ変位した位置である。なお、周方向におけるある位置を別の位置に対する変位の方向で特定する場合、特定される方向は、上記の2つの位置が成す2つの中心角のうち小さい中心角に沿った変位の方向を意味する。
ブラシモータ10は、周方向Cにおける可動永久磁石3の位置によって、ブラシモータ10の出力トルクが変化するように構成されている。ブラシモータ10の出力トルクが最も大きい時の可動永久磁石3の周方向位置を、最大トルク位置という。この場合、ブラシモータ10における「遅角位置」は、固定ブラシ22、23に対する可動永久磁石3の相対的な角度位置が、最大トルク位置よりも遅角方向Bに変位した位置である。可動永久磁石3の進角位置は、遅角位置よりも進角方向Aへ変位した位置である。周方向Cにおいて、進角位置は、遅角位置よりも最大トルク位置に近い。進角位置は、最大トルク位置と実質的に同じ位置であってもよい。可動永久磁石3が進角位置にある時、遅角位置におけるトルクよりも大きなトルクを回転子5に生じさせる。
ここで、進角方向Aとは、固定ブラシ22,23から電流が供給された回転子5が回転しているときの回転子5の回転方向Dとは反対の方向である。遅角方向Bとは、回転子の回転方向Dと同じ方向である。遅角位置及び進角位置の詳細については後に説明する。
磁石移動部25は、可動永久磁石3を移動させるように構成されている。磁石移動部25は、回転子5に電流が供給されている期間内に、可動永久磁石3を、調整角度範囲で、遅角方向B又は進角方向Aに移動させる。
本実施形態のブラシモータ10における磁石移動部25は、弾性部材25aを含んでいる。弾性部材25aは、弾性力によって可動永久磁石3を遅角方向Bに付勢する。弾性部材25aは、例えば、筐体2及び可動ヨーク部31に結合されたばねである。弾性部材25aは、例えばトーションばねである。本実施形態のブラシモータ10において、弾性部材25aは、弾性部材25aの弾性力が回転子5の回転開始時において可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より小さくなるように構成されている。また、弾性部材25aは、弾性部材25aの弾性力が回転子5の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より大きくなるように構成されている。例えば、弾性部材25aは、可動永久磁石3が図4に示す進角位置に固定されるとした場合に、弾性部材25aの弾性力がブラシモータ10における定格負荷を定格速度で回転させるときの反作用力より大きくなるように構成されている。
図4及び図5は、図3に示すブラシモータ10における、固定ブラシ22、23及び可動永久磁石3の位置関係を示す模式図である。図4及び図5には、整流子8及び可動ヨーク部31も示されている。また、図4及び図5には、弾性部材25aが模式的に示されている。
図4では、進角位置L2にある可動永久磁石3が実線で示されている。図4及び図5では、可動永久磁石3のそれぞれの周方向Cでの中央位置によって、可動永久磁石3の位置を表している。また、図4では、参考として、遅角位置L1における可動永久磁石3が破線で示されている。
図5では、遅角位置L1にある可動永久磁石3が実線で示されている。図5では、参考として、進角位置L2における可動永久磁石3が破線で示されている。
遅角位置L1は、固定ブラシ22、23に対し、可動永久磁石3が、進角位置L2よりも遅角方向Bへ変位した場合の位置である。
進角方向Aは、固定ブラシ22、23から電流が供給された回転子5が回転しているときの回転子5の回転方向Dとは反対の方向である。遅角方向Bは、回転子5の回転方向Dと同じ方向である。
図4に示す進角位置L2は、固定ブラシ22、23に対し、可動永久磁石3が、図5に示す遅角位置L1よりも進角方向Aへ変位した場合の位置である。図4に示す進角位置L2は、遅角位置L1におけるトルクよりも大きなトルクを回転子5に生じさせる位置である。周方向Cにおいて、進角位置L2は、図5に示す遅角位置L1よりも最大トルク位置に近い。進角位置L2は、最大トルク位置と実質的に同じ位置であることが好ましい。ただし、進角位置L2は、周方向Cにおいて、遅角位置L1よりも最大トルク位置に近ければ、最大トルク位置と実質的に同じ位置でなくともよい。この場合、進角位置L2は、遅角位置L1と最大トルク位置の間にあることが好ましい。ただし、最大トルク位置は、進角位置L2と遅角位置L1の間にあってもよい。
可動永久磁石3の最大トルク位置は、巻線9に流れる電流の位相と、その巻線と鎖交する磁束の位相が実質的に一致するような位置である。
可動永久磁石3の最大トルク位置は、例えば、ブラシモータ10を発電機として機能させ、外部からの回転力によって回転させた場合に、固定ブラシ22、23の間に生じる誘導起電圧が最大となる位置である。
電流の位相と磁束の位相との関係は、可動永久磁石3と固定ブラシ22、23との相対位置によって決定される。
図5に示す遅角位置L1は、固定ブラシ22、23に対し、可動永久磁石3が、図4に示す進角位置L2よりも遅角方向Bへ変位した場合の位置である。
可動永久磁石3が遅角位置L1に位置することは、例えばブラシが回転可能な場合に、ブラシが進角位置に位置することと、巻線9の転流のタイミングの観点において等価である。より具体的には、図5に示す状態は、可動永久磁石3に対する固定ブラシ22、23の相対位置が、最大トルクを生じる位置よりも進角方向Aに移動した状態と言うこともできる。
従って、可動永久磁石3が図5に示す遅角位置L1にある場合、ブラシモータ10を発電機として機能させた場合に生じる誘導起電圧は、進角位置L2の場合と比べて低い。また、可動永久磁石3が、遅角位置L1にあるときの起動時のトルクは、可動永久磁石3が、進角位置L2にある時の起動時のトルクよりも小さい。
一般的に、ブラシモータのトルクT、磁束Φ、永久磁石の極数P、巻線の巻数Z、及び電流Iの間には、次の関係がある。
T ∝ ΦPZI
ここで、Φは、より詳細には、電流Iが流れる巻線と鎖交する磁束である。また、電流Iは、ブラシモータの電源電圧と、巻線に生じる誘導起電圧の差に比例する。巻線に生じる誘導起電圧は、磁束Φの時間微分に比例する。本実施形態のブラシモータ10では、可動永久磁石3が遅角位置L1に移動することにより、固定ブラシ22、23から供給される電流Iが流れるタイミングで鎖交する磁束Φが、進角位置L2の場合よりも減少する。しかし、可動永久磁石3が遅角位置L1に移動することにより、誘導起電圧が減少する。従って、高い回転速度において、巻線に電流を供給することができる。即ち、出力可能な回転速度が高くなる。
本実施形態のブラシモータ10において、可動永久磁石3を進角位置L2から遅角位置L1まで移動させる場合の調整角度範囲は、電気角で直角より小さい。調整角度範囲は、電気角で30°以内が好ましい。電気角は、可動永久磁石3の極の対あたりの角度を360°とした場合の角度である。本実施形態のブラシモータ10は、4つの可動永久磁石3からなる2対の極と、4つの固定ブラシ22、23を有しているので、調整角度範囲Hとして、機械角で15°以内が好ましい。
本実施形態のブラシモータ10において、磁石移動部25は、回転子5に電流が供給されている期間内に、可動永久磁石3を、調整角度範囲Hで、遅角方向B又は進角方向Aに移動させる。
より詳細には、磁石移動部25は、回転子5に電流が供給されることにより回転子5の回転が開始する時点で、可動永久磁石3を図4に示す進角位置L2に位置させる。磁石移動部25は回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、可動永久磁石3を遅角位置L1へ遅角方向Bに移動させる。
磁石移動部25の動作を、電流が供給されていない状態から順を追って説明する。
本実施形態のブラシモータ10では、磁石移動部25の弾性部材25a(図1参照)が、弾性力によって可動永久磁石3を遅角方向Bに付勢している。弾性部材25aの弾性力は、回転子5の回転開始時において可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より小さく、且つ、回転子5の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より大きい。
回転子へ電流が供給されていない状態において、可動永久磁石3は、弾性部材25aの遅角方向Bへの付勢力によって、図5に示すように、遅角位置L1に位置している。
弾性部材25aは、回転子5への電流の供給が開始されてから回転子5が回転するまでの間に、可動永久磁石3の進角位置への移動を許容する。可動永久磁石3の進角位置への移動が許容されると、可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力による可動永久磁石3の進角方向Aへの移動が始まる。ブラシモータ10が、例えば定格電圧を出力するバッテリからの電圧で動作する場合、最大の出力トルクは、通常、電流の供給が開始されてから回転子5が回転するまでの間に生じる。このため、可動永久磁石3に作用する出力トルクの反作用も、電流の供給が開始されてから回転子5が回転するまでの間に最大となる。このとき、図4の矢印M1で示すように、可動永久磁石3の進角方向Aへの移動が開始する。
可動永久磁石3が進角方向Aへ移動し、図4に示す進角位置L2に位置すると、図5に示す遅角位置に位置した場合のトルクよりも大きなトルクが回転子5に生じる。ブラシモータ10は、可動永久磁石3が図5に示す遅角位置L1に位置する場合よりも大きなトルクで回転を開始することができる。
弾性部材25aは、回転子5の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に、弾性部材25aの付勢力により、図4に示す進角位置L2に位置する可動永久磁石3を、遅角方向Bへ移動させるように構成されている。回転子5が回転を開始した後、回転子5の回転速度の上昇に伴って回転子5の出力トルクが低下すると、可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力も低下する。ここで、弾性部材25aの弾性力は、回転子5の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より大きい。このため、磁石移動部25は、回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、可動永久磁石3を図5に示す遅角位置L1へ遅角方向Bに移動させる。可動永久磁石3は、図5の矢印M2で示すように、遅角方向Bに移動する。より詳細には、磁石移動部25は、回転子5の回転速度の上昇に基づいて、可動永久磁石3を図5に示す遅角位置L1へ遅角方向Bに移動させる。例えば、一般に、出力トルクは、回転子5の回転速度の上昇に基づいて低下するので、回転子5の回転速度の上昇に応じて、可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力も低下する。また、弾性部材25aの弾性力は、弾性部材25aが可動永久磁石3を移動させる距離が長くなるにつれて徐々に弱くなるように設定される。ここで、弾性部材25aの弾性力(荷重)と、弾性部材25aが可動永久磁石3を移動させる距離との関係は、線形(正比例)又は実質的な線形であってもよく、非線形であってもよい。弾性部材25aにおける弾性力の変動範囲が、可動永久磁石3に作用する反作用力の変動範囲と重なるように設定されることによって、磁石移動部25が、回転子5の回転速度の上昇に基づいて可動永久磁石3を徐々に移動させる。その結果、本実施形態によれば、例えば、ブラシモータ10の回転速度と出力トルクの特性を、図6に示す実線Pから実線Qへ徐々に変化させることができる。本実施形態によれば、回転速度と出力トルクの特性を無段階で変化させることができる。
可動永久磁石3が図5に示す遅角位置L1へ移動することは、例えばブラシが回転可能な場合に、ブラシが進角位置に移動することと、巻線の転流のタイミングの観点において等価である。従って、可動永久磁石3が遅角位置L1に移動することによって誘導起電圧の影響が減少する。また、巻線9に流れる電流の変化が、巻線9のインダクタンスによって回転速度の上昇と共に遅れることの影響も、可動永久磁石3が遅角位置L1に移動することによって減少する。従って、回転子の回転速度が上昇する。
図6は、図2に示すブラシモータ10の回転速度と出力トルクの特性を模式的に示すグラフである。図6において、実線Pは、可動永久磁石3が図4に示す進角位置L2に位置した場合の特性を示し、実線Qは、可動永久磁石3が図5に示す遅角位置L1に位置した場合の特性を示す。
ブラシモータ10の出力トルクTは、一般に、回転速度Nが増加するほど減少する。
可動永久磁石3が図4に示す進角位置L2に位置した場合、実線Pに示すように、低い回転速度において比較的大きい出力トルクが出力される。例えば、回転開始時に、比較的大きい出力トルクTpを出力できる。しかし、可動永久磁石3が図4に示す進角位置L2に位置した場合、回転速度の上昇に伴ってトルクが比較的急激に低下する。従って、出力可能な回転速度が比較的に低い。
これに対し、可動永久磁石3が図5に示す遅角位置L1に位置した場合、低い回転速度で得られる出力トルクは比較的小さい。この一方で、回転速度の上昇に伴うトルクの低下は緩やかであり、出力可能な回転速度が比較的に高い。例えば、無負荷状態において高い回転速度Nqが得られる。
本実施形態のブラシモータ10によれば、回転子5に電流が供給されることにより回転子5の回転が開始する時点で、可動永久磁石3を図4に示す進角位置L2に位置させる。これにより、図6の実線Pに示すように、出力トルクを増大させることができる。そして、回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、可動永久磁石3を遅角位置L1へ遅角方向Bに移動させる。これにより、図6の実線Qに示すように、出力可能な回転速度を向上させることができる。すなわち、本実施形態のブラシモータ10の回転速度と出力トルクの特性は、回転子が回転している期間内に、図6の実線Pの特性から、実線Qの特性へと変化する。
例えば、可動永久磁石の位置を移動させることなく、図6のグラフにおける出力トルクTpと、出力可能な回転速度Nqとの双方を出力可能なブラシモータとして、破線Mに示す特性を有するブラシモータが考えられる。しかし、ブラシモータが破線Mに示す特性を有するには、例えば、次のことが必要である。それは、誘導起電圧の影響を抑えるために巻線の巻数を減らすと共に、巻数を減らしてもトルクが確保できるように巻線の太さを大きくすること、又は、磁石の磁力を増大することである。この結果、ブラシモータが大型化し、車両等の装置への搭載性が悪化する。また、消費電流が増大する。
また、可動永久磁石3を移動させる代わりに、電流の転流タイミングを調整する別の手段として、ブラシの位置を移動させることが考えられる。しかし、ブラシは、例えば図3に示すように、回転する回転子に接触しつつ回転子に電流を供給する部材である。ブラシには、電線等の導体が接続されている。電流供給のため整流子と適切な接触を保ちつつ、導体(リード線)が接続されたブラシを可動化することは、構造の複雑化を招来する。
本実施形態のブラシモータ10によれば、可動永久磁石3を移動させることによって、固定ブラシ22、23を移動させることなく、低い回転速度で出力トルクを向上させる運転状態と、トルクが小さい時に回転速度を上昇させる運転状態との両方を実現できる。従って、大型化することなしに、簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
また、ブラシモータ10によれば、回転子5に電流が供給されることにより回転子5の回転が開始する時点で、可動永久磁石3が進角位置L2に位置することにより、図6の実線Pに示すように、回転が開始する時点での出力トルクを向上させることができる。そして、回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、可動永久磁石3が遅角位置L1へ遅角方向Bに移動することにより、図6の実線Qに示すように、回転速度を向上させることができる。
例えば、可動永久磁石を有さないブラシモータとして、位置が固定された永久磁石と、互いに異なる位置に配置された3つ以上のブラシを備えた固定型ブラシモータが考えられる。3つ以上のブラシは、位置が固定されている。固定型ブラシモータでは、電流を供給するブラシが、あるブラシから別のブラシに切換えられることによって特性が変更される。しかし、このような固定型ブラシモータでは、特性がブラシの数に制限される。また、特性は、切換えによって不連続に変化する。
ブラシモータ10における磁石移動部25は、回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、回転子5の回転速度の上昇に基づいて、可動永久磁石3を遅角位置L1(図5参照)へ遅角方向Bに移動させる。従って、ブラシモータ10は、回転子の回転速度の範囲をスムースに拡げることができる。
また、ブラシモータ10における磁石移動部25は、可動永久磁石3を遅角方向Bに付勢するための力として、弾性部材25aの弾性力を利用する。このため、ブラシモータ10は、例えば、アクチュエータや制御装置を用いるよりも簡単な構成で、出力トルク及び回転速度の特性を向上させることができる。
また、ブラシモータ10における弾性部材25aの弾性力は、回転子5の回転開始時において可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より小さい。このため、回転子5の回転開始時に、可動永久磁石3が、回転子5の反作用力によって進角方向Aに移動する。これにより、回転子5の回転開始時において出力トルクを増大させることができる。更に、ブラシモータ10における弾性部材25aの弾性力は、回転子5の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に可動永久磁石3に作用する回転子5の反作用力より大きい。このため、回転子5の回転速度の上昇に伴い、可動永久磁石3が弾性力によって遅角方向Bに移動する。これにより、回転速度を向上させることができる。このように、ブラシモータ10によれば、可動永久磁石3の進角方向Aへの移動及び遅角方向Bへの移動が、弾性部材25aの弾性力と回転子5の反作用力を用いた自己調整機能として実施される。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第二実施形態に係るブラシモータの、図2に相応する断面図である。
図7に示すブラシモータ210は、第一実施形態と同様に、エンジン始動装置S(図1参照)に備えられる。
図7に示すブラシモータ210において、ティース7aに巻かれる巻線209の巻数は、第一実施形態に係るブラシモータ10(図2参照)の場合の巻数よりも多い。即ち、ティース7aの間のスロットを通る巻線209の数が、第一実施形態に係るブラシモータ10(図2参照)の場合の数よりも多い。
図7に示すブラシモータ210は、ティース7aに巻かれる巻線209の巻数が多い分、少ない電流で、回転子5の回転開始時に出力トルクを維持することができる。即ち、バッテリの消費電力を抑えることができる。図7に示すブラシモータ210は、ティース7aに巻かれる巻線209の巻数が多いので、回転速度の上昇に伴う誘導起電圧の上昇率が大きい。しかし、本発明の第二実施形態に係るブラシモータ210では、回転子5の回転が開始する時点で、出力トルクを増大させることができる。ブラシモータ210では、回転子5に電流が供給されることにより回転子5が回転している期間内に、可動永久磁石3を遅角位置L1(図5参照)へ遅角方向Bに移動させる。これにより、回転速度を向上させることができる。従って、出力可能な回転速度の低下が抑えられる。
なお、上述した実施形態では、本発明の磁石移動部の一例として、弾性部材25aを有する磁石移動部25を説明したが、本発明はこれに限られない。本発明の磁石移動部は、例えば、アクチュエータ又はモータによって、永久磁石を移動させる構成であってもよい。この場合、磁石移動部は、例えば、回転子の回転速度を検出するセンサを備え、検出した回転速度に応じて、永久磁石を移動させてもよい。また、磁石移動部は、回転子の出力トルクを検出するセンサを備え、検出したトルクに応じて、永久磁石を移動させてもよい。
また、磁石移動部は、回転子の回転が開始する時点で、可動永久磁石を進角位置に位置させていればよく、可動永久磁石を進角位置に移動させなくともよい。
また、上述した実施形態では、本発明の磁石移動部の一例として、回転子5の回転速度の上昇に基づいて、可動永久磁石3を遅角位置へ遅角方向に移動させる構成について説明した。しかし、本発明の磁石移動部は、例えば、回転子の回転の有無検出するセンサを備え、回転が検出された後、所定期間の経過によって、永久磁石を移動させてもよい。
本発明のブラシモータは、人力によって可動永久磁石が移動するように構成されていてもよいが、本発明のブラシモータにおける磁石移動部は、人力ではなく、弾性部材、アクチュエータ、モータ等によって可動永久磁石を移動させるように構成されている。即ち、本発明の磁石移動部は、人力により可動永久磁石を移動させるように構成されていない。また、本発明のブラシモータは、可動永久磁石が、遅角位置と進角位置とを含む角度範囲内で移動する時、可動永久磁石がコア(回転子)と空隙を挟んで対向する周方向長さ又は面積が一定に保たれるように構成されていてもよい。即ち、本発明の磁石移動部は、可動永久磁石とコアとが対向する周方向長さ又は面積を一定に保ちつつ、可動永久磁石を移動させるように構成されていてもよい。さらに、本発明のブラシモータでは、可動永久磁石が軸方向又は径方向に移動しないように構成されていてもよい。
また、本発明の磁石移動部は、弾性部材25aを有する場合のように、常時、永久磁石を付勢してもよく、又は、永久磁石を遅角方向に移動させる期間のみ永久磁石を付勢してもよい。
また、本実施形態では、ブラシモータの例として、可動永久磁石3の調整角度範囲H外への移動を制限する制限部2sを備えた構成を説明したが、本発明のブラシモータは、これに限られない。ブラシモータは、制限部を備えない構成であってもよい。
また、本実施形態では、可動永久磁石の一例として、可動ヨーク部31を介して筐体2に支持されている可動永久磁石3を説明したが、本発明はこれに限られない。本発明における可動永久磁石は、例えば、筐体に直接支持されていてもよい。また、可動永久磁石は、例えば、磁性材料ではない部材を介して筐体に支持されてもよい。
また、本実施形態では、ブラシモータの例として、4つの固定ブラシ22、23及び4つの可動永久磁石3を備えたブラシモータ10を説明したが、本発明のブラシモータは、これに限られない。例えば、ブラシモータは、4つ未満の固定ブラシ及び4つ未満の可動永久磁石を備えてもよく、4つより多い固定ブラシ及び4つより多い可動永久磁石を備えてもよい。
また、本実施形態では、ブラシの例として、固定ブラシ22、23を説明したが、本発明は、これに限られない。本発明のブラシモータは、例えば、回転子の周方向に移動可能に設けられたブラシと、回転子の周方向に移動可能に設けられた可動永久磁石との双方を備えていてもよい。
また、本実施形態では、ブラシモータの例として、ラジアルギャップ型のブラシモータ10を説明したが、本発明のブラシモータは、これに限られない。例えば、ブラシモータは、例えばアキシャルギャップ型であってもよい。
また、本実施形態では、ブラシモータの例として、一方向へ回転を出力するためのブラシモータ10を説明したが、本発明のブラシモータは、これに限られない。例えば、ブラシモータは、電極の接続に応じて、逆方向に回転するモータであってもよい。
10,210 ブラシモータ
2s 制限部
2 筐体
3 可動永久磁石
5 回転子
8 整流子
9,209 巻線
22,23 固定ブラシ
25 磁石移動部
25a 弾性部材
31 可動ヨーク部

Claims (10)

  1. ブラシモータであって、
    前記ブラシモータは、
    巻線、前記巻線が巻かれたコア、及び前記巻線と電気的に接続された整流子を有し、回転可能に設けられた回転子と、
    前記整流子に接触することで前記回転子に電流を流すブラシと、
    空隙を挟んで前記コアと対面し、前記ブラシに対する相対的な角度位置が遅角方向へ変位した遅角位置と、前記遅角位置よりも進角方向へ変位した、前記遅角位置におけるトルクよりも大きなトルクを前記回転子に生じさせる進角位置とを含む角度範囲で、前記回転子とは独立して前記回転子の周方向に移動可能に設けられた可動永久磁石と
    を備え、
    前記空隙を挟んで前記コアと対面する前記可動永久磁石は、少なくとも前記回転子に電流が供給されている期間内に、前記遅角位置と前記進角位置とを含む前記角度範囲で、前記遅角方向又は前記進角方向に移動可能に構成されている。
  2. 請求項1に記載のブラシモータであって、
    少なくとも前記回転子に電流が供給されている期間内に、前記空隙を挟んで前記コアと対面する前記可動永久磁石を、前記遅角位置と前記進角位置とを含む前記角度範囲で、前記遅角方向又は前記進角方向に移動させるように構成されている磁石移動部を更に備えている。
  3. 請求項2に記載のブラシモータであって、
    前記磁石移動部は、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子の回転が開始する時点で、前記可動永久磁石を前記進角位置に位置させ、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子が回転している期間内に、前記可動永久磁石を前記遅角位置へ前記遅角方向に移動させる。
  4. 請求項3に記載のブラシモータであって、
    前記磁石移動部は、前記回転子に電流が供給されることにより前記回転子が回転している期間内に、前記回転子の回転速度の上昇に基づいて、前記可動永久磁石を前記遅角位置へ前記遅角方向に移動させる。
  5. 請求項2〜4のいずれか1に記載のブラシモータであって、
    前記磁石移動部は、弾性力によって前記可動永久磁石を前記遅角方向に付勢する弾性部材を含む。
  6. 請求項5に記載のブラシモータであって、
    前記弾性部材は、前記弾性部材の弾性力が、前記回転子の回転開始時において前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力より小さく、且つ、前記回転子の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力より大きくなるように構成されている。
  7. 請求項5又は6に記載のブラシモータであって、
    前記可動永久磁石は、前記回転子への電流の供給が開始される前に、前記弾性部材の前記遅角方向への付勢力により、前記遅角位置に位置し、
    前記弾性部材は、前記回転子への電流の供給が開始されてから前記回転子が回転するまでの間に前記可動永久磁石に作用する前記回転子の反作用力による前記可動永久磁石の前記進角方向への移動が始まるように前記可動永久磁石の前記進角位置への移動を許容し、前記回転子の回転速度の上昇に伴ってトルクが低下した時に、前記弾性部材の付勢力により、前記進角位置に位置する前記可動永久磁石を、前記遅角方向へ移動させるように構成されている。
  8. 請求項2〜7のいずれか1に記載のブラシモータであって、
    前記ブラシモータは、更に、少なくとも前記回転子と前記ブラシと前記可動永久磁石と前記磁石移動部とを収容する筐体を備え、
    前記回転子は、回転可能に前記筐体に支持されており、
    前記ブラシは、前記筐体に対し、前記回転子の回転方向における前記ブラシの位置が固定されるように設けられ、
    前記可動永久磁石は、前記回転子とは独立して前記回転子の周方向に移動できるように前記筐体に支持されている。
  9. 請求項8に記載のブラシモータであって、
    前記ブラシモータは、
    前記回転子の周方向に並べて配置される複数の前記可動永久磁石と、
    前記可動永久磁石と前記筐体との間に配置され、前記複数の可動永久磁石が固定された可動ヨーク部とを備え、
    前記複数の可動永久磁石は、前記可動ヨーク部を介して前記筐体に支持されている。
  10. 請求項8又は9に記載のブラシモータであって、
    前記筐体は、前記可動永久磁石の前記角度範囲外への移動を制限する制限部を有する。
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