JP3702713B2 - Srモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SRモータ(スイッチド・リラクタンス・モータ)の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁石を用いないタイプのモータとしてSRモータが知られている。SRモータは、筒状のヨークに複数の内向きに突出する突極を一体形成してなるステータ(固定子)と、外向きに突出する複数の突極を有するロータ(回転子)とを同軸上に配置し、ステータの突極に巻線コイルを装着して構成される。
【0003】
ロータの突極とステータの突極の数は、相互に倍数関係になっていない偶数個に設定される。例えば、ロータの突極の数が4に対してステータの突極の数が6、ロータの突極の数が6に対してステータの突極の数が8、ロータの突極の数が8に対してステータの突極の数が12、という如くである。
【0004】
ステータの一対の対向する巻線コイル(場合によりさらに複数の巻線コイル)に電流を流して、ステータの突極からロータの突極へ向かう磁束を発生させ、ロータの突極をステータの突極に引き付けることで、トルクを発生させる。このとき、ステータとロータのある突極同士が対向すると、他の突極同士にずれが生じており、逐次ずれた突極を選んでその巻線コイルに通電すればロータの突極が連続的に引き付けられ、ロータを軸回りに回転させることができる。
【0005】
このようなSRモータは、発電機として機能させることも可能である。図8はSRモータを発電電動機として用いる場合の従来の駆動回路を示す回路図である。このSRモータは、ステータの突極の数が12でロータの突極の数が8の3相モータであり、各相(U相、V相、W相)はそれぞれ4つの巻線コイル(同図には、U相を構成する巻線コイルU1〜U4が示されている)により構成され、これらの4つの巻線コイルU1〜U4は直列に接続されている。なお、本願明細書中においては、一の相を構成する巻線コイル(ここでは4つ)を巻線組という場合がある。
【0006】
各相を構成する巻線組の始端T1を、スイッチ素子(パワートランジスタ)SW1及び不図示のダイオードからなるパワー素子を介して電源Eに接続するとともに、ダイオードD1を介して接地する。当該巻線組の終端T2をダイオードD2を介して電源Eに接続するとともに、スイッチ素子SW2を含む同様なパワー素子を介して接地する。
【0007】
スイッチ素子SW1及びSW2を同時にオンすると、電流はスイッチ素子SW1、巻線コイルU1,U2,U3,U4、スイッチ素子SW2の経路で流れ、この間、電源Eからエネルギが供給されトルクが発生する。次に、この状態から、スイッチ素子SW1及びSW2を同時にオフすると、巻線コイルU1,U2,U3,U4に生じる起電力によって、ダイオードD1、巻線コイルU1,U2,U3,U4、ダイオードD2の経路で電流が流れ、電源Eにエネルギが回生される。スイッチ素子SW1及びSW2のオン及びオフのタイミングを適宜に設定することにより、供給エネルギよりも回生エネルギを大きくすることができ、これにより発電機として機能させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、SRモータの出力特性は一般に巻線コイルの巻回数に依存し、図7に示されているように、ある回転数N1よりも低回転域では巻線コイルの巻回数が多い方が出力が高く、一方、当該回転数N1よりも高回転域では巻線コイルの巻回数が少ない方が出力が高い。
【0009】
ここで、このようなSRモータを、例えば、車両のエンジンに直結される発電電動機として用いる場合においては、低回転域から高回転域までの全域に渡って定出力が求められる。従って、このような仕様を満足させるために、巻線コイルの巻回数の最適化が行われるが、該巻回数を最適化しても当該仕様を満足させることができない場合があった。この場合、モータの体格を大型化して全回転域の出力を増加させて対策することが可能であるが、このような対策では、モータの小型・軽量化という要請に反する。
【0010】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、モータの体格を大きくすることなく、低回転域から高回転域までの全域に渡って高い出力特性を有するSRモータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明のSRモータは、偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備えたSRモータにおいて、前記ロータの回転数に応じて機能させる巻線コイルの数を変更することを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の本発明のSRモータによると、ロータの回転数に応じて機能させる巻線コイルの数を変更することにより、巻線数を実質的に増減するようにしたので、例えば、低回転域においては巻線組を構成する全ての巻線コイルを機能させて(具体的には通電して)実質的に巻線数を多くし、高回転域では巻線組を構成する巻線コイルのうちの一部の巻線コイルの機能を休止(具体的には通電を解除)、即ち、その余の巻線コイルのみを機能させることにより、実質的に巻線数を少なくすることができ、これにより、低回転域から高回転域の全域に渡って高い出力特性を実現することができる。
【0013】
これらの場合において、請求項2記載のように、前記巻線コイルはそれぞれ独立的に通電可能とすることができ、このようにすることにより、ロータの回転数に応じて巻線組を構成する複数の巻線コイルのうちのいずれの巻線コイルに通電するかを任意に変更・設定することができるから、モータの出力特性を調整することができ、モータの仕様に関する各種の要請に柔軟に対応することができる。
【0014】
さらにこれらの場合において、請求項3記載のように、前記巻線コイルのうち機能させない巻線コイルは、機能させる複数の巻線コイルによる電磁力が平衡するように選択されることが望ましい。このようにすることにより、ロータに作用する電磁力のバランスがよくなり、回転に伴う振動や騒音の発生を低減することができるからである。
【0015】
(2)上記目的を達成するため、請求項4記載の本発明のSRモータは、偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備え、前記巻線コイルのうち同一の相を構成する複数の巻線コイルをそれぞれ直列に接続して複数の巻線組としたSRモータにおいて、前記巻線組の始端と電源の一方の極とを選択的に接続する第1スイッチ手段と、前記巻線組の終端と電源の他方の極とを選択的に接続する第2スイッチ手段と、前記巻線組の巻線コイル間部分と電源の他方の極とを選択的に接続する第3スイッチ手段と、前記ロータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段による検出結果に応じて前記第1〜第3スイッチ手段の作動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この場合において、請求項5記載のように、前記巻線組の始端と前記電源の他方の極との間に介装された該始端へ向かう方向にのみ電流を流す第1ダイオード手段と、前記巻線組の終端と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第2ダイオード手段と、前記巻線組の巻線コイル間部分と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第3ダイオード手段とをさらに具備せしめて、発電電動機として機能させるようにできる。
【0017】
低回転域では第3スイッチ手段は切断状態としておき、第1スイッチ手段と第2スイッチ手段の作動を制御して、動力の発生又は発電を行う。一方、高回転域では第2スイッチ手段は切断状態としておき、第1スイッチ手段と第3スイッチ手段の作動を制御して、動力の発生又は発電を行う。これにより、実質的に巻線数を増減することができ、低回転域から高回転域までの全域に渡って高出力を実現することができる。
【0018】
(3)上記目的を達成するため、請求項6記載の本発明のSRモータは、偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備え、前記巻線コイルのうち同一の相を構成する複数の巻線コイルをそれぞれ直列に接続して複数の巻線組としたSRモータにおいて、前記巻線組の始端と電源の一方の極とを選択的に接続する第1スイッチ手段と、前記巻線組の終端と電源の他方の極とを選択的に接続する第2スイッチ手段と、前記巻線組の一部をバイパスするように選択的に短絡する第3スイッチ手段と、前記ロータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段による検出結果に応じて前記第1〜第3スイッチ手段の作動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
この場合において、前記第3スイッチ手段により前記巻線組を構成する複数の巻線コイルの一部の巻線コイルをバイパスするようにし、あるいは該巻線組の一の巻線コイルの中間部分と他の巻線コイルの中間部分との間をバイパスするようにできる。
【0020】
これらの場合において、請求項7記載のように、前記巻線組の始端と前記電源の他方の極との間に介装された該始端へ向かう方向にのみ電流を流す第1ダイオード手段と、前記巻線組の終端と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第2ダイオード手段とをさらに具備せしめて、発電電動機として機能させるようにできる。
【0021】
低回転域では第3スイッチ手段は切断状態として、第1スイッチ手段と第2スイッチ手段の作動を制御して、動力の発生又は発電を行う。一方、高回転域では第3スイッチ手段を接続状態として、第1スイッチ手段と第2スイッチ手段の作動を制御して、動力の発生又は発電を行う。第3スイッチ手段を接続することによって複数の巻線コイルのうちの一部の巻線コイル又は巻線コイルの一部がバイパスされることにより、実質的に巻線数を増減することができ、これにより、低回転域から高回転域までの全域に渡って高出力を実現することができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ロータの回転数に応じて機能させる巻線コイルの数を変更するようにしたので、モータの出力特性を調整することができ、体格を大きくすることなく、低回転域から高回転域の全域に渡って高い出力特性を実現することができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、上記に加えて、モータの出力特性をより細かく調整することができ、モータの仕様に関する各種の要請に柔軟に対応することができるようになる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、上記に加えて、回転に伴う振動や騒音の発生を低減することができる。
【0025】
請求項4〜7記載の発明によれば、簡単な構成で巻線数を実質的に増減することができるので、構成をそれほど複雑化することなく、かつ体格を大きくすることなく、低回転域から高回転域の全域に渡って高い出力特性を実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0027】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態のSRモータ(スイッチド・リラクタンス・モータ)の構成を示す平面図、図2は同じく駆動回路の構成を示す回路図である。この第1実施形態のSRモータ1は、ステータの突極の数を12、ロータの突極の数を8とした3相モータであり、例えば、車両のエンジンに直結されて使用される発電機としても機能する発電電動機である。
【0028】
まず、図1を参照する。SRモータ1は、回転子としてのロータ2、固定子としてのステータ3及びこれらを収容する図示しないモータハウジングなどを備えて構成される。
【0029】
ロータ2は複数(この実施形態では8個)の突極2aを有するロータコア4の中心に形成された貫通穴に出力軸(シャフト)5を挿入して一体的に固定して構成され、この出力軸5はモータハウジングにベアリングを介して支持されている。ロータコア4は、この実施形態では、プレス装置により打ち抜き加工された複数の磁性鋼板を積層して一体化することにより構成されている。出力軸5の単位時間あたりの回転数(rpm)は図示しない回転数検出装置により計数される。
【0030】
ステータ3はステータコア6及び複数の巻線コイルを備えて構成される。ステータコア6は略円筒状のヨーク部の内側に半径方向に突出する複数(この実施形態では12個)の突極3aを一体的に設けて構成されている。ステータコア6は、この実施形態では、プレス装置により打ち抜き加工された複数の磁性鋼板を積層して一体化することにより構成されている。ステータ3はモータハウジングの内側に固定される。
【0031】
巻線コイルはステータコア6の12個の突極にそれぞれ設けられている。同図では、U相を構成する4つの巻線コイルU1〜U4のみを図示し、V相及びW相を構成するそれぞれ4つの巻線コイルは図示省略している。巻線コイルU1〜U4は90度ピッチで配置されており、巻線コイルU1とU3は回転軸を挟んで対向する位置関係で、巻線コイルU2とU4は回転軸を挟んで互いに対向する位置関係で配置されている。各巻線コイルの巻線数はこの実施形態では相互に同一とした。
【0032】
図示しないV相を構成する4つの巻線コイルは、U相を構成する巻線コイルU1〜U4に対してそれぞれ30度回転した位置にある突極3aに設けられており、W相を構成する4つの巻線コイルは、V相を構成する巻線コイルに対してそれぞれさらに30度回転した位置にある突極3aに設けられている。
【0033】
巻線コイルはステータコア6の突極3aに直接的に巻回され、あるいは樹脂等からなるボビンに巻回されて装着される。ロータ2はステータ3の突極3aとの間に所定のギャップをもつように、同軸上に挿入配置される。
【0034】
巻線コイルに電流を流して、ステータ3の突極3aからロータ2の突極2aへ向かう磁束を発生させ、その近傍に存在するロータ2の突極2aを引き付けることで、トルクを発生させる。ステータ3とロータ2のある突極2a,3a同士が対向すると、他の突極2a,3a同士にずれが生じており、逐次ずれた突極を選んでその巻線コイルに通電することにより、即ち、U相を構成する巻線コイル、V相を構成する巻線コイル、W相を構成する巻線コイルに逐次通電することにより、ロータ2の突極2aが連続的に引き付けられ、ロータ2を軸回りに回転させることができる。
【0035】
このSRモータの駆動回路は図2に示されているように構成されている。なお、以下の説明では、U相を構成する巻線組についての駆動回路を説明するが、他のV相、W相についての駆動回路も同じ構成である。
【0036】
U相を構成する4つの巻線コイルU1〜U4は、図2に示されているように、U1,U3,U2,U4の順番で直列に接続されている。この巻線組の始端T1は、スイッチ素子(パワートランジスタ)SW1及び不図示のダイオードからなるパワー素子を介して電源E(例えば、車両のバッテリの+極)に接続されているとともに、ダイオードD1を介して接地(バッテリの−極に接続)されている。この巻線組の終端T2は、ダイオードD2を介して電源Eに接続されているとともに、スイッチ素子SW2を含む同様なパワー素子を介して接地されている。
【0037】
さらに、この巻線組を構成する巻線コイルU3とU2の接続部(巻線コイル間部分)T3は、ダイオードD3を介して電源Eに接続されているとともに、スイッチ素子SW3を含む同様なパワー素子を介して接地されている。
【0038】
各スイッチ素子SW1〜SW3の作動は、出力軸5の回転数を計数する回転数検出装置により検出された単位時間あたりの回転数(rpm)に応じて図示しない制御装置により制御される。
【0039】
即ち、出力軸5の検出回転数が予め適宜に設定された設定回転数(N)よりも低い場合には、スイッチ素子SW3を切断状態とし、この状態でスイッチ素子SW1及びSW2を同時にオンする。これにより、電流はスイッチ素子SW1、巻線コイルU1,U3,U2,U4、スイッチ素子SW2の経路で流れ、この間、電源Eからエネルギが供給されトルクが発生する。
【0040】
次に、この状態から、スイッチ素子SW1及びSW2を同時にオフすると、巻線コイルU1,U3,U2,U4に生じる起電力によって、ダイオードD1、巻線コイルU1,U3,U2,U4、ダイオードD2の経路で電流が流れ、電源Eにエネルギが回生される。
【0041】
スイッチ素子SW1及びSW2をロータ2の突極の位置に応じてオン・オフを制御することにより低回転域で高出力の電動機として機能し、スイッチ素子SW1及びSW2のオン及びオフのタイミングを適宜に設定して、供給エネルギよりも回生エネルギを大きくすることにより、低回転域で高出力の発電機として機能させることができる。設定回転数としては、例えば、図7に示したような出力特性の場合には、巻数最大の場合と巻数最小の場合の出力を示す線分の交差する回転数N1とすることができる。
【0042】
このように、低回転域では、巻線コイルの巻線数が多い方が高出力を得られるので、スイッチ素子SW3を切断状態として、スイッチ素子SW1及びSW2の作動を制御することにより、巻線組を構成する全ての巻線コイルを機能させている。
【0043】
一方、出力軸5の検出回転数が予め適宜に設定された設定回転数(N)よりも高い場合には、スイッチ素子SW2を切断状態とし、この状態でスイッチ素子SW1及びSW3を同時にオンする。これにより、電流はスイッチ素子SW1、巻線コイルU1,U3、スイッチ素子SW2の経路で流れ、この間、電源Eからエネルギが供給されトルクが発生する。
【0044】
次に、この状態から、スイッチ素子SW1及びSW3を同時にオフすると、巻線コイルU1,U3に生じる起電力によって、ダイオードD1、巻線コイルU1,U3、ダイオードD3の経路で電流が流れ、電源Eにエネルギが回生される。
【0045】
スイッチ素子SW1及びSW3をロータ2の突極の位置に応じてオン・オフすることにより高回転域で高出力の電動機として機能し、スイッチ素子SW1及びSW3のオン及びオフのタイミングを適宜に設定して、供給エネルギよりも回生エネルギを大きくすることにより、高回転域で高出力の発電機として機能させることができる。
【0046】
このように、高回転域では、巻線コイルの巻線数が少ない方が高出力を得られるので、スイッチ素子SW2を切断状態として、スイッチ素子SW1及びSW3の作動を制御することにより、巻線組を構成する全ての巻線コイルのうち、巻線コイルU2,U4の機能を休止させて、巻線コイルU1,U3のみを機能させている。
【0047】
この第1実施形態によると、低回転域から高回転域の全域において、高い出力特性を実現することができ、小型・軽量でかつ一定以上の出力特性が要請される車両に搭載されるような発電電動機として用いるのに好適なSRモータが提供される。
【0048】
また、この第1実施形態によると、高回転域において、巻線コイルU2とU4の機能を休止させ、巻線コイルU1とU3を機能させるようにしており、巻線コイルU1とU3は互いに対向しているので、巻線コイルU2とU4を休止させた後においてもロータ2に対する電磁吸引力は平衡しており、ロータ3の回転軸が偏心することが少ないので、振動や騒音の発生を低く抑えることができる。
【0049】
第2実施形態
図3は本発明の第2実施形態のSRモータ(スイッチド・リラクタンス・モータ)の構成を示す平面図、図4は同じく駆動回路の構成を示す回路図である。上述した第1実施形態と実質的に同一の構成部分については同一の番号を付して、その説明は省略することにする。
【0050】
上述の第1実施形態では、同一の相を構成する巻線コイルU1〜U4は全て同一の巻線数としているのに対して、この第2実施形態では、図3及び図4に示されているように、巻線コイルU1,U3の巻線数を巻線コイルU2,U4の巻線数よりも多く設定している。なお、V相及びW相を構成する巻線コイルについても同様である。
【0051】
また、この第2実施形態では、上述の第1実施形態と比較して駆動回路の一部を変更している。即ち、図2におけるスイッチ素子SW3を含むパワー素子及びダイオードD3を廃止するとともに、U相についての巻線組(他のV相、W相も同じ)を巻線コイルをU1,U2,U4,U3の順に直列に接続している。そして、巻線コイルU1とU2の接続部T4及び巻線コイルU4とU3の接続部T5間を選択的に短絡させるスイッチ素子(パワートランジスタ)SW3及び不図示のダイオードを含むパワー素子が介装されたバイパス回路を設けている。他のV相及びW相についての駆動回路も同様である。
【0052】
出力軸5の検出回転数が予め適宜に設定された設定回転数(N)よりも低い場合には、スイッチ素子SW3を切断状態とし、この状態でスイッチ素子SW1及びSW2を同時にオンする。これにより、電流はスイッチ素子SW1、巻線コイルU1,U2,U4,U3、スイッチ素子SW2の経路で流れ、この間、電源Eからエネルギが供給されトルクが発生する。
【0053】
次に、この状態から、スイッチ素子SW1及びSW2を同時にオフすると、巻線コイルU1,U2,U4,U3に生じる起電力によって、ダイオードD1、巻線コイルU1,U2,U4,U3、ダイオードD2の経路で電流が流れ、電源Eにエネルギが回生される。
【0054】
スイッチ素子SW1及びSW2をロータ2の突極の位置に応じてオン・オフすることにより電動機として機能し、スイッチ素子SW1及びSW2のオン及びオフのタイミングを適宜に設定して、供給エネルギよりも回生エネルギを大きくすることにより、発電機として機能させることができる。
【0055】
このように、低回転域では、巻線コイルの巻線数が多い方が高出力を得られるので、スイッチ素子SW3を切断状態として、スイッチ素子SW1及びSW2の作動を制御することにより、巻線組を構成する全ての巻線コイルを機能させている。
【0056】
一方、出力軸5の検出回転数が予め適宜に設定された設定回転数(N)よりも高い場合には、スイッチ素子SW3を接続状態とし、この状態でスイッチ素子SW1及びSW2を同時にオンする。これにより、電流はスイッチ素子SW1、巻線コイルU1,スイッチ素子SW3(バイパス回路)、巻線コイルU3、スイッチ素子SW2の経路で流れ、この間、電源Eからエネルギが供給されトルクが発生する。
【0057】
次に、この状態から、スイッチ素子SW1及びSW2を同時にオフすると、巻線コイルU1,U3に生じる起電力によって、ダイオードD1、巻線コイルU1、スイッチ素子SW3(バイパス回路)、巻線コイルU3、ダイオードD2の経路で電流が流れ、電源Eにエネルギが回生される。
【0058】
スイッチ素子SW1及びSW2をロータ2の突極の位置に応じてオン・オフすることにより高回転域で高出力の電動機として機能し、スイッチ素子SW1及びSW2のオン及びオフのタイミングを適宜に設定して、供給エネルギよりも回生エネルギを大きくすることにより、高回転域で高出力の発電機として機能させることができる。
【0059】
このように、高回転域では、巻線コイルの巻線数が少ない方が高出力を得られるので、スイッチ素子SW3を接続状態として、接続部T4と接続部T5間を短絡して、巻線組を構成する全ての巻線コイルのうち、巻線コイルU2,U4の機能を休止させて、巻線コイルU1,U3のみを機能させている。
【0060】
この第2実施形態によると低回転域から高回転域の全域において、高い出力特性を実現することができ、小型・軽量でかつ一定以上の出力特性が要請される車両に搭載されるような発電電動機として用いるのに好適なSRモータが提供される。
【0061】
また、この第2実施形態によると、高回転域において、巻線コイルU2とU4の機能を休止させ、巻線コイルU1とU3を機能させるようにしており、巻線コイルU1とU3は互いに対向しているので、巻線コイルU2とU4を休止させた後においてもロータ2に対する電磁吸引力は平衡しており、ロータ3の回転軸が偏心することが少なくなるので、振動や騒音の発生を低く抑えることができる。
【0062】
さらに、上述の第1実施形態と比較して、ダイオードD3を省略することができるので、駆動回路の構成を簡略化することができる。
【0063】
加えて、この第2実施形態では、同一の巻線組を構成する4つの巻線コイルのうち、互いに対向する巻線コイルU1,U3の巻線数を他の互いに対向する巻線コイルU2,U4の巻線数よりも多く設定しており、このように、巻線組を構成する巻線コイルの巻線数を異ならせることにより、低回転域における巻線数と高回転域における巻線数の比率を任意に変更することができ、これにより、出力特性を調整することができるから、モータの仕様上の各種の要請に応じて柔軟に対応することができる。
【0064】
第3実施形態
図5は本発明の第3実施形態のSRモータ(スイッチド・リラクタンス・モータ)の構成を示す平面図、図6は同じく駆動回路の構成を示す回路図である。上述した第1及び第2実施形態と実質的に同一の構成部分については同一の番号を付して、その説明は省略することにする。
【0065】
図5に示されているように、この第3実施形態のSRモータ1は、ステータ3の突極の数を6、ロータ2の突極の数を4とした3相モータである。巻線コイルは、ステータコア6の6個の突極3aにそれぞれ設けられている。同図では、U相を構成する2つの巻線コイルU1,U2のみを図示しており、V相及びW相を構成するそれぞれ2つの巻線コイルは図示省略している。
【0066】
この第3実施形態は3相6極モータであるので、上述の第2実施形態のように、巻線組を構成する一部の巻線コイルの全体についてバイパス回路を設けると、該バイパス回路を作動(スイッチ素子SW3を接続)した場合に、単一の巻線コイルによってロータ2が駆動されることになり、これではロータ2に対する電磁吸引力が平衡せず、回転軸が偏心し、振動や騒音の原因となる場合がある。
【0067】
そこで、この点を改善すべく、この第3実施形態では、図5及び図6に示されているように、巻線組を構成する巻線コイルU1,U2のそれぞれの中間部分(巻回された巻線コイルの途中の部分)T6及びT7から引出線L1,L2を引き出して、これらの間にスイッチ素子(パワートランジスタ)SW3及び不図示のダイオードを含むパワー素子を有するバイパス回路を設けている。他のV相及びW相についての駆動回路も同様である。また、駆動回路による制御及び作用は上述の第2実施形態と同様なので、その説明は省略する。
【0068】
このように構成することにより、3相6極モータであっても、ロータ2に対する電磁吸引力の平衡状態を保ちつつ、ロータ2の回転数に応じて巻線数を変更することができ、低回転域から高回転域の全域において、高い出力特性を実現することができ、小型・軽量でかつ一定以上の出力特性が要請される車両に搭載されるような発電電動機として用いるのに好適なSRモータが提供される。
【0069】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0070】
例えば、ステータ及びロータの突極の数や相数は上述の実施形態に限定されることはなく、他のものであっても同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のSRモータの構成を示す平面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態のSRモータの駆動回路の構成を示す回路図である。
【図3】 本発明の第2実施形態のSRモータの構成を示す平面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態のSRモータの駆動回路の構成を示す回路図である。
【図5】 本発明の第3実施形態のSRモータの構成を示す平面図である。
【図6】 本発明の第3実施形態のSRモータの駆動回路の構成を示す回路図である。
【図7】 巻線数の増減に伴う回転数と出力との関係を示す図である。
【図8】 SRモータの従来の駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1…SRモータ
2…ロータ
2a…突極
3…ステータ
3a…突極
4…ロータコア
5…出力軸
6…ステータコア
E…電源
U1〜U4…巻線コイル
SW1〜SW3…スイッチ素子
D1〜D3…ダイオード
T1〜T7…接続部

Claims (7)

  1. 偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備えたSRモータにおいて、
    前記ロータの回転数に応じて機能させる前記巻線コイルの数を変更することを特徴とするSRモータ。
  2. 前記巻線コイルはそれぞれ独立的に通電可能であることを特徴とする請求項1記載のSRモータ。
  3. 前記巻線コイルのうち機能させない巻線コイルは、機能させる複数の巻線コイルによる電磁力が平衡するように選択されることを特徴とする請求項1又は2記載のSRモータ。
  4. 偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備え、前記巻線コイルのうち同一の相を構成する複数の巻線コイルをそれぞれ直列に接続して複数の巻線組としたSRモータにおいて、
    前記巻線組の始端と電源の一方の極とを選択的に接続する第1スイッチ手段と、
    前記巻線組の終端と電源の他方の極とを選択的に接続する第2スイッチ手段と、
    前記巻線組の巻線コイル間部分と電源の他方の極とを選択的に接続する第3スイッチ手段と、
    前記ロータの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記回転数検出手段による検出結果に応じて前記第1〜第3スイッチ手段の作動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするSRモータ。
  5. 前記巻線組の始端と前記電源の他方の極との間に介装された該始端へ向かう方向にのみ電流を流す第1ダイオード手段と、
    前記巻線組の終端と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第2ダイオード手段と、
    前記巻線組の巻線コイル間部分と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第3ダイオード手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のSRモータ。
  6. 偶数個の突極を有するステータと、該ステータの突極の個数に対して倍数関係にない偶数個の突極を有するロータと、該ステータの突極のそれぞれに巻回された巻線コイルとを備え、前記巻線コイルのうち同一の相を構成する複数の巻線コイルをそれぞれ直列に接続して複数の巻線組としたSRモータにおいて、
    前記巻線組の始端と電源の一方の極とを選択的に接続する第1スイッチ手段と、
    前記巻線組の終端と電源の他方の極とを選択的に接続する第2スイッチ手段と、
    前記巻線組を構成する前記巻線コイルのうちの一部の巻線コイルをバイパスするように選択的に短絡する第3スイッチ手段と、
    前記ロータの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記回転数検出手段による検出結果に応じて前記第1〜第3スイッチ手段の作動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするSRモータ。
  7. 前記巻線組の始端と前記電源の他方の極との間に介装された該始端へ向かう方向にのみ電流を流す第1ダイオード手段と、
    前記巻線組の終端と前記電源の一方の極との間に介装された該電源の一方の極へ向かう方向にのみ電流を流す第2ダイオード手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項6記載のSRモータ。
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