JP3693663B2 - 空気調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンを発生させることのできる空気調節装置に関し、特に、正(プラス)イオン及び負(マイナス)イオンの双方を空間に放出して空気中に浮遊する細菌を殺菌したり、ウイルスなどの不活化を可能ならしめるイオンの発生機能を備える空気調節装置に関する。ここで不活化とは、ウィルスの活動を低下させることを意味する。
【0002】
本発明に係る空気調節装置に該当するものの例としては、空気調和機、除湿機、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒーター、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などがあり、主に、家屋の室内、ビル内の一室、病院の病室若しくは手術室、車内、飛行機内、船内、倉庫内などに用いられる。
【0003】
【従来の技術】
従来より、負イオン発生機単独または空気清浄機に負イオン発生機能を備えたものがあるが、最近は一般家庭用の正イオンと負イオンを発生するイオン発生装置を備えた空気調和機が提供されつつある(例えば、特許文献1〜6を参照)。
【0004】
なお、特許文献2では正イオンと負イオンとを略等量発生させる第1運転モードと、比較的少量の正イオンと比較的多量の負イオンとを同時に発生させる第2運転モードとを有して、これら両運転モードを選択的に切換える構成が示されるが、略等量ずつの正イオンと負イオンとの量が異なる運転モードが複数種類設けられるとの記載はない。
【0005】
ここで空気中に漂う汚れ粒子としては粒子径とともに示すと次のようなものがある。例えば、花粉症の原因になる花粉は10〜100μm、喘息の原因の一つとなるカビは2.5〜20μmであり、これらは比較的に大きい粒子である。一方、タバコの煙粒子が0.01〜1μmと小さい。フィルタの一種であるHEPAフィルタでは0.3μm以上の粒子であれば99.97%の除去性能を有していたので、花粉およびカビなどの大きい粒子は、空気清浄機に装着されているHEPAフィルタでほとんど除去可能であった。しかし、この性能ではインフルエンザウイルス、夏風邪の要因となる0.25〜1.0μmの小さなコクサッキーウイルスまでは十分には除去できなかった。
【0006】
そこで、出願人において、イオン発生装置から略同時に発生される負イオンと正イオンとがインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルスを不活化することに着目したイオン発生装置を備えた空気調和機が実用化された。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−78788号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002−319472号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2002−216933号公報
【0010】
【特許文献4】
特開平11−166754号公報
【0011】
【特許文献5】
特開平10−249135号公報
【0012】
【特許文献6】
特開2003−47651号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、換気が少なく密閉化された部屋や、事務所、会議室、家庭内などで人が多いと、呼吸と共に排出される二酸化炭素や、タバコの煙、埃など汚染微粒子が増加し、負イオンが減少する。特にタバコを喫煙すると大きく低下し室外空気イオンの1/2〜1/5程度の負イオン量となる傾向がみられる。そのため、空気清浄機の運転は、部屋の空気を吸引してフィルタにより汚染物質を吸着もしくは分解する方式に従うものである。この場合には長期にわたる使用によりフィルタの交換などのメンテナンスが不可欠であり、しかも、フィルタの特性が不充分なために満足いく結果が得られなかった。
【0014】
つまり、花粉症の原因となるスギ花粉の粒子は、ほとんど空気清浄機内に装着されているHEPAフィルタに吸着されるので、フィルタ交換等のメンテナンスが比較的に頻繁に必要であった。
【0015】
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、フィルタ機能に拠ることなく空気調節できる空気調節装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明のある局面に従う空気調節装置は、正イオンと負イオンを発生させるイオン発生装置と、イオンを放出する送風機と、イオン発生装置を制御する制御部とを備えて、制御部は、イオン発生装置より発生する正負イオン量が異なる複数種類の運転モードを選択的に切換える切換え手段を有する。そして発生して放出される正負イオンは空気中の浮遊粒子に付着して化学反応による粒子の分解作用をもたらす。
【0017】
したがって、複数種類の運転モードのいずれかに選択切換えして発生する正負イオン量を選択的に設定できるから、フィルタ機能によることなく発生して放出される正負イオンにより空気中に浮遊する粒子を分解して空気調節することが可能となる。
【0018】
また、発生する正負イオン量を選択的に切換えることができるから、正負イオンの発生に伴うコスト(電力)の切換え、イオン発生に伴う放電音の切換え、イオン発生に伴い発生するオゾン量の選択的な切換えを行なうことができる。その結果、運転モード切換えすることなく一律の正負イオン量を発生させるのに比べて、コスト削減、放電音の低減、オゾン量の抑制を実現できる。
【0019】
好ましくは、さらに、空気中に浮遊する粒子の径を検出する粒子検出部を備え、切換え手段は、粒子検出部により検出された粒子の径に応じて、運転モードの種類を切換える。
【0020】
したがって、発生して放出される正負イオン量を空気中に浮遊する粒子の径に応じて調整することができる。
【0021】
好ましくは、粒子は空気の汚染要因となる粒子である。したがって、発生して放出される正負イオン量を空気の汚染要因に応じて調整できる。
【0022】
好ましくは、切換え手段は、粒子検出部により検出された粒子径が、花粉の粒子径に該当する第1所定値以上を示すときは、第1量の正負イオンが発生するようにイオン発生装置を駆動する。
【0023】
したがって、花粉の粒子が検出されるときは、第1量の正負イオンを発生させて放出して比較的大きな花粉粒子を分解して、そのアレルゲンを不活化しながら空気調節できる。
【0024】
好ましくは、切換え手段は、粒子検出部により検出された粒子径が第1所定値未満であるときは、第1量より少ない量の正負イオンが発生するようにイオン発生装置を駆動する。
【0025】
したがって、空気中に浮遊する粒子径が花粉の粒子径に該当する第1所定値未満であり比較的に大きくないときは、発生させる正負イオン量を、それに合わせて第1量よりも少なくすることができる。
【0026】
好ましくは、空気中の臭い成分を検出する臭い検出部をさらに備えて、切換え手段は、粒子検出部により検出された粒子径が第1所定値未満であるときは、臭い検出部により臭いが検出されるか否かに基づいて、イオン発生装置により発生させる正負イオン量を切換える。
【0027】
したがって、空気中に浮遊する粒子径が花粉の粒子径に該当する第1所定値未満であるときは、臭いが検出されるか否かに基づいて、イオン発生装置により発生させる正負イオン量を第1量より少なくない範囲で切換えることができる。
【0028】
好ましくは、切換え手段は、臭い検出部により臭いが検出されないときは、第1量未満の第2量の正負イオンが発生するようにイオン発生装置を駆動する。
【0029】
したがって、臭い成分を伴わない粒子であって、その粒子径が花粉の粒子径に該当する第1所定値未満であるときは、第1量未満の第2量の正負イオンが発生する。
【0030】
好ましくは切換え手段は、臭い検出部により臭いが検出されるときは、粒子検出部により検出される粒子径に基づいて、発生する正負イオンを第1略等量未満の第2略等量以下の範囲で切換えるように前記イオン発生装置を駆動する。
【0031】
したがって、臭い成分を伴う粒子であって、その粒子径が花粉の粒子径に該当する第1所定値未満であるときは、粒子検出部により検出される粒子径に基づいて、発生する正負イオン量を第1量未満の第2量以下の範囲で切換える。
【0032】
好ましくは、切換え手段は、粒子検出部により検出される粒子径がタバコの煙の粒子径に該当するときは、第2量の正負イオン量が発生するようにイオン発生装置を駆動する。
【0033】
したがって、臭い成分を伴うタバコの煙の粒子は、第2量の正負イオン量が発生して放出されることにより、分解・除去される。また、発生する第2量の正負イオン量による脱臭効果も得られる。
【0034】
好ましくは、粒子検出部により検出される粒子径がタバコの煙の粒子径に該当しないときは、第2量未満の第3量の正負イオンが発生するようにイオン発生装置を駆動する。
【0035】
したがって、臭いが検出された場合であっても、検出される粒子径がタバコの煙のそれに該当しないときは、生活一般において生じる生活臭と想定されるから、タバコの煙ほどの脱臭力は必要とされないと考えられる。それゆえに、第2量未満の第3量の正負イオンを発生させることにより浮遊する粒子を分解・除去(カビ菌の殺菌、カビ増殖防止)することができる。またこれにより、生活臭も取り除かれる。
【0036】
好ましくは、制御部は、粒子検出部により粒子が検出されないときは、負イオンのみが発生するようにイオン発生装置を制御する。
【0037】
したがって、空気中に浮遊する粒子が検出されないときは粒子の分解・除去は必要とされていないから、正負イオンを発生させるのではなくて負イオンのみを発生して放出する。これにより脱臭効果およびリラクゼーション効果をもたらすことができる。また、正負イオンを発生させるのではないから、その分、上述したようなコスト削減、放電音の低減、オゾン量の抑制を実現できる。
【0038】
好ましくは、第2量は、放出された正負イオン濃度がそれぞれ3万個/ccとなるような量である。したがって、比較的に多い3万個/ccとなるような量の正負イオンを放出することにより、粒子径が比較的に大きくても、また臭い成分が浮遊する場合でも粒子の分解・除去または脱臭を効果的に行なうことができる。
【0039】
好ましくは、第3量は、放出された正負イオン濃度がそれぞれ1万個/ccとなるような量である。したがって、比較的に少ない1万個/ccとなるような量の正負イオン量を放出することにより、臭い成分を伴う粒子の分解・除去または脱臭を効果的に行なうことができる。
【0040】
好ましくは、第1量は、空気中の花粉を失活化可能な量である。したがって、空気中に花粉が浮遊する場合には、第1量の正負イオンを発生させて、放出することにより、花粉を分解し、アレルゲンを失活させ、除去できる。
【0041】
好ましくは、第1量は、放出された正負イオン濃度がそれぞれ5万個/cc〜10万個/ccとなるような量である。したがって、空気中に比較的に大きな粒子径の花粉が浮遊する場合には、5万個/cc〜10万個/ccとなるような量の正負イオンをそれぞれ発生させて、放出することにより、花粉を分解し、アレルゲンを失活させ、除去できる。
【0042】
好ましくは、花粉の活性度を抑制することが所望されるときは、送風機は、最大送風量での運転と、最大送風量よりも少ない送風量での運転とを交互に行なう。
【0043】
したがって、空気中に浮遊する花粉粒子が多い時には、発生した量の正負イオンは送風機により空気中にまんべんなく放出される。
【0044】
この発明の他の局面に従う空気調節装置は、正イオンと負イオンを発生させるイオン発生装置と、イオンを放出する送風機と、イオン発生装置を制御する制御部とを備えて、制御部は、空気中に放出する正負イオン量が異なる複数の運転モードを選択的に切換える切換手段を有する。
【0045】
この発明の更に他の局面に従う空気調節装置は、正イオンと負イオンを発生させるイオン発生装置と、イオンを放出する送風機と、イオン発生装置を制御する制御部と、空気中の粒子を検出する粒子検出手段を備えて、制御部は、粒子検出手段の出力に応じて、空気中に放出する正負イオン量が異なる複数の運転モードを選択的に切換える切換手段を有する。
【0046】
【発明の実施の形態】
(アレルゲン)
本発明において「アレルゲン」とは、スギ、ヒノキ、ブタクサ、オオアワガエリ、ヨモギ等の花粉や、ダニ等の生物に含まれる物質であって、生体に作用することにより抗原抗体反応の一種であるアレルギー反応を生ぜしめる物質をいうものとする。なお一般には、アレルゲンは、タンパク質もしくは糖タンパク質からなるものであるが、本明細書においてはその形状または大きさは特に限定されず、それらのタンパク質や糖タンパク質自体の分子状のもの、あるいはそれらが集合して粒子状になったもの、またあるいはその分子状のものの一部である抗原決定基等が含まれるものとする。
【0047】
(アレルゲンの失活)
また、本発明において「失活」とは、アレルゲンを変成ないし分解することにより、活性なアレルゲンを消滅させることのみならず、活性なアレルゲンの数を減少させること、および個々のアレルゲンの活性度を低下させることをも含むものとする。
【0048】
(参考とした試験)
出願人は、アレルギー疾患の発生を効果的に防止することが可能な空気調節装置を開発するに際して、以下に示す試験の結果を参考とした。
【0049】
試験は、花粉から抽出したアレルゲンを高濃度の正負両方のイオンを含む雰囲気中にさらすことにより、アレルゲンが失活するかどうか、またアレルゲンが失活した場合にどの程度失活するかを検証したものである。以下においては、この試験の試験方法および試験結果について説明する。
【0050】
(A.試験方法)
まず、ニホンスギ(学名:Cryptomeria Japonica)から採取したスギ花粉を化学処理し、スギ抗原性物質(略称:CJP)を得た。このアレルゲンであるスギ抗原性物質には、主要なアレルゲン蛋白質としてのCry j1およびCry j2が含まれている。
【0051】
つづいて、フォーリン−ローリー(Folin-Lowry)法により、CJPの蛋白量を定量した。
【0052】
次に、CJPを含んだ溶液を密閉空間内にて噴霧器を用いて噴霧し、回収した。このとき、密閉空間内に正負両方のイオンを放出するイオン発生装置を取付けた。そして、イオン発生装置を動作させて密閉空間内の正負両方のイオン濃度を平均1×105個/cm3に維持した雰囲気中で噴霧されたサンプルと、イオン発生装置を動作させることなく通常の雰囲気中で噴霧されたサンプルとを得た。
【0053】
この2つのサンプルを比較することにより、イオン処理によってアレルゲンが失活したかどうか、またアレルゲンの失活がどの程度生じたかを評価した。評価方法としては、以下の4つの評価方法が実施された。
【0054】
第1の評価方法は、イライザ(ELISA:Enzyme-linked Immunosorbent Assay)法による評価である。イライザ法は、サンプルを花粉症患者から抽出した血清IgE(免疫グロブリンE)抗体と反応させ、その蛍光強度を測定することによりアレルゲンの活性度を評価するものである。また、サンプルのCJPをCry j1とCry j2とに遠心分離し、モノクローナル抗体と反応させることによってアレルゲン蛋白質ごとにどの程度反応性が低下しているかを評価する。
【0055】
第2の評価方法は、イライザ・インヒビション(ELISA inhibition:Enzyme-linked Immunosorbent Assay inhibition)法による評価である。イライザ・インヒビション法は、上述のイライザ法を用いて血清IgE抗体とアレルゲンの反応性を定量的に比較評価するものである。
【0056】
第3の評価方法は、皮内反応試験と呼ばれる評価方法である。皮内反応試験は、花粉症患者の前腕屈側皮内にCJPを含む溶液を注射し、その後に現れる炎症の大きさによりアレルゲンの失活状況を評価するものである。
【0057】
第4の評価方法は、結膜反応試験と呼ばれる評価方法である。結膜反応試験は、花粉症患者の眼にCJPを含む溶液を滴下し、その後に現れる充血の程度によりアレルゲンの失活状況を評価するものである。
【0058】
(B.試験結果)
図1から図4は、上述の第1の評価方法による試験結果を示す図である。図1から図4に示すように、CJPにイオン処理を施すことにより、患者19から60までの合計42人の花粉症患者のうち、患者40、患者49、患者54および患者57を除く38人の花粉症患者の血清IgE抗体との間で、CJPの抗原抗体反応の反応性が低下していることが確認された(蛍光強度が小さいほど、反応性が低下していることを示している)。また、抗原抗体反応の反応性の低下が確認された38人の花粉症患者のうち、33人の花粉症患者においては、著しい抗原抗体反応の反応性の低下が確認された。
【0059】
図5は、上述の第1の評価方法による他の試験結果を示す図である。図5に示すように、イオン発生装置を作動させない場合に得られるサンプル(すなわち、未処理Cry j1および未処理Cry j2)と、イオン発生装置を作動させ、正負両イオン濃度がそれぞれ平均1×105個/cm3となる雰囲気で作用させた場合に得られるサンプル(すなわち、イオン処理Cry j1およびイオン処理Cry j2)とを比較した場合に、イオン処理を施した場合のサンプルに含まれる抗原性物質であるCry j1およびCry j2とそのモノクローナル抗体との反応性(結合性)が有意に低下していることが確認された。すなわち、Cry j1とモノクローナル抗体との反応性は、未処理のものとイオン処理のものとの間で約5分の1に低下しており、Cry j2においても2分の1以下に低下していることが分かった。
【0060】
図6は、上述の第2の評価方法による試験結果を示す図である。図6に示すように、イオン処理を施していないCJPにおいては、50%阻害(CJPの血清IgE抗体に対する反応率を50%に低下させること)に必要なスギ抗原性物質量は約2.53×103pg/wellであるのに対し、イオン処理を施したCJPでは、50%阻害に必要なスギ抗原性物質量が1.34×104pg/wellにまで低下していることが分かった。すなわち、50%阻害に必要なイオン処理CJPの量は、50%阻害に必要な未処理CJPに対して、約5.3倍もの量が必要であることが確認された。すなわち、これはイオン濃度が平均1×105個/cm3の場合に約81%のCJPが失活していることを示している。
【0061】
表1に、上述の第3の評価方法による試験結果を示す。
【0062】
【表1】
【0063】
ここで、表1においては、注射によって生じる炎症のうち、紅斑が10mm未満の場合を「−」、紅斑が10mm以上20mm未満の場合を「±」、紅斑が20mm以上30mm未満であるか、または膨疹が10mm未満の場合を「+」、紅斑が30mm以上40mm未満であるか、または膨疹が10mm以上15mm未満の場合を「++」、紅斑が40mm以上か、または膨疹が15mm以上の場合を「+++」とした。
【0064】
表1に示すように、花粉症患者AからFの6人全員に対して皮内反応性の低下が確認された。
【0065】
表2に、上述の第4の評価方法による試験結果を示す。なお、患者AからFは、上述の皮内反応試験における患者と同一人である。
【0066】
【表2】
【0067】
ここで、表2においては、滴下によって生じる結膜反応のうち、充血が認められない場合を「−」、僅かに充血が認められ痒み感のある場合を「±」、球結膜上部または下部のいずれかに充血の認められる場合を「+」、球結膜上部または下部のいずれにも充血が認められる場合を「++」、球結膜全体に充血が認められる場合を「+++」、眼瞼の浮腫等が認められる場合を「++++」とした。
【0068】
表2に示すように、花粉症患者AからFの6人のうち、患者Aを除く5人に対して、結膜反応性の低下が確認された。
【0069】
以上の試験結果より、アレルゲンを失活させる方法として、アレルゲンを高濃度の正負両イオンを含む雰囲気中にさらすことが非常に効果的であることがわかる。これは、以下のメカニズムによって生ずるものと解される。
【0070】
まず、空間に正負イオン、すなわち、正イオンは、H3O+(H2O)m(mは0または任意の自然数)、負イオンは、O2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)が放出され、放出された正負両イオンが空気中に浮遊しているアレルゲンを取り囲み、アレルゲンの表面で正負両イオンが以下のような化学反応(1)および(2)を起こす。そして、この反応によって生じる活性種である過酸化水素H2O2、二酸化水素HO2またはヒドロキシラジカル・OHが、アレルゲンの抗体反応部位を変成または分解する。これにより、アレルゲンの失活が生じるものと考えられる。
【0071】
【化1】
【0072】
なお、上記の説明においては、正イオンとしてH3O+(H2O)m(mは0または任意の自然数)を、負イオンとしてO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)をそれぞれ中心に述べてきたが、本発明における正負イオンはこれらのみに限定されるものではない。上記2種の正負イオンを主体としつつ、たとえば、正イオンとしてはN2 +、O2 +等を、負イオンとしてはNO2 -、CO2 -等をそれぞれ例示することができ、これらを含んでいたとしても同様の効果が期待できる。
【0073】
また、ここで、正イオンとして記載したH3O+(H2O)m(mは0または任意の自然数)は表記方法を変更するとH+(H2O)m(mは任意の自然数)と記述することが可能であり、同等のイオンを示すものである。
【0074】
以下、空気清浄機を一例として図面を用いて説明する。
図7はイオン発生装置を搭載した空気清浄機の分解斜視図、図8は図7の本体背面斜視図、図9は図7の本体の断面図、図10は図7の操作部を説明する図、図11は図7のリモコンの操作部分を説明する図である。図12は図11の空気清浄機の送風経路の概略図である。
【0075】
イオン発生装置を搭載した空気清浄機は、図7から図11に示すように、空気清浄機の本体1、本体の前板2、複数種類のフィルタからなるフィルタ部3、ファン用のモータ4、ターボファン5、吹出口6、イオン発生装置7、イオン吹出口8、本体のベース9、運転状態の表示機能を有する操作部10、前板2の吸込口11、および空気清浄機の運転を遠隔制御するための信号を操作部10に対して指示するために操作されるリモコン(リモートコントローラの略)12を備える。
【0076】
空気清浄機の本体1は、前面側と背面側の本体前21と本体後22とに二分割され、本体前21を被うように、前板2を設けた構造になっている。
【0077】
本体前21は、前面側から見て、フィルタ3を収納する凹部からなる収納部23であって長方形をした開口部を有しており、底面部にはフィルタ3を通過した室内空気を通す穴24を放射状に形成している。放射状の穴24の中央部にはモータを取り付ける凹状の収納部が背面側に設けられ、その周辺部にはファン用ケーシングの立壁を配設し上方が開口され、空気を室内に吹出す吹出口6となる。イオン発生装置7は、ファン用ケーシングの送風経路59の途中に配設されて、吹出口6から上方に正負イオンを含んだ空気が吹き出される。
【0078】
前板2は、本体前21から一定空間をもって本体前21に係止する形態で、左右に僅かな湾曲を持たせ、中央部には室内の空気を吸込む吸込口11が上下に形成されている。前板2と本体前21との四方面の空間の側面吸込口30からも室内の空気を吸い込むようになっている。
【0079】
操作部10は、図10に示すように、外部から操作される『運転切換』ボタン51、種々の運転状態を表示するための『切タイマ表示』ランプ53、『自動運転』ランプ54、『花粉運転』ランプ55、『風量』ランプ56および『静音』ランプ57ならびにリモコン12からの赤外線変調された信号を受光して電気信号に変換する受光部58を有する。
【0080】
『運転切換』ボタン51は、本体1の運転動作を入/切するために操作されるもので、ボタン51が押されると運転は開始されて自動運転モードでの運転になり、『自動運転』ランプ54が点灯する。
【0081】
『運転切換』ボタン51は、押すごとに、『自動運転』⇒『静音運転』⇒『中〜強〜急速運転』⇒『花粉運転』⇒『自動運転』⇒・・・と順々に運転モードが切換り、併せて『自動運転』ランプ54⇒『静音』ランプ57⇒『風量』ランプ56⇒『花粉運転』ランプ55⇒『自動運転』ランプ54⇒・・・と切換わった運転モードに対応のランプが消灯→点灯に切換る。
【0082】
『自動運転』では、図示されないが本体1に設けられて空気中の汚れを検出する汚れセンサが検知した空気の汚れの程度に応じて、風量(強(最大風量)、中、静音(最小風量))を自動的に切換えながら運転する。『静音運転』ではターボファン5により微風で静かな運転をする。『中〜強〜急速運転』ではターボファン5による風量が中、強、急速で運転される。『花粉運転』では、例えば10分間、ターボファン5が風量「強」で運転後に風量「中」、「強」で繰返し運転をする。
【0083】
リモコン12の操作パネルには図11に示すように、運転に関する指示信号を送信するための送信部69、自動運転を開始または運転を停止するために操作される『運転入/切』ボタン70、『切タイマ』ボタン71、『自動運転』モードに切換えるために操作される『自動運転』ボタン72、花粉が気になるときに効果的な運転をする『花粉運転』モードに切換えるために操作される『花粉運転』ボタン74、風量を静音・中・強・急速に切換えるために操作される『手動運転』ボタン75、『静音』運転ボタン76および『クラスタイオン切換』ボタン78を含む。
【0084】
『切タイマ』ボタン71は、切タイマ時間を設定し、押す毎に設定時間が変わり、設定内容を受信音の数で知らせる。
【0085】
『クラスタイオン切換』ボタン78は、イオン発生装置7の駆動を『クラスタイオン自動』、『クリーン』、『イオンコントロール』および『クラスタイオン切』の各種運転モードに切換えるために操作される。『クラスタイオン自動』モードは、『クリーン』モードと『イオンコントロール』モードを汚れセンサの検出レベルに応じて切換える。『クリーン』モードは正イオンおよび負イオンを等量発生させて空気中に浮遊するウイルスやカビを殺菌する殺菌モードである。殺菌モードは後述する『花粉運転』モードとは発生するイオン量が異なる。『イオンコントロール』モードは発生する負イオンの割合を上げて空気中のイオンバランスを調えるリフレッシュモードである。『クラスタイオン切』モードではクラスタイオンの発生は停止する。
【0086】
『切タイマ』ボタン71は、運転中に停止するまでの時間設定をするために操作されて、『切タイマ』ボタン71を押す毎に、『1時間』⇒『4時間』⇒『8時間』⇒『取消し』⇒『1時間』・・・と設定時間が切換り、この切換指示に併せて、『切タイマ表示』ランプ53も『1』⇒『4』⇒『8』⇒『消灯』⇒『1』・・・と切換り点灯する。設定時間が計時終了すると、運転は停止する。
【0087】
フィルタ部3は、図7に示すように、プレフィルタ31、脱臭フィルタ32および集塵フィルタ33の3種類から構成され、吸込口11側から順に、塵や埃の大きい粒子を捕集するプレフィルタ31、アセトアルデヒド、アンモニア、酢酸などの臭い成分を吸着する脱臭フィルタ32、HEPAシートにより空気中の塵や埃を捕集する集塵フィルタ33が、本体前21の収納部23に納められている。
【0088】
フィルタ部3をこのようなフィルタ構成にすることにより、プレフィルタ31で、室内より吸込んだ空気中の塵や埃を捕集し、脱臭フィルタ32では、空気中の臭いの成分であるアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸などを吸着させ、最後に集塵フィルタ33でプレフィルタ31を通過した微細な塵や埃を捕集されるので、フィルタ3を出た空気は臭いや塵・埃のない空気となる。
【0089】
室内の空気を吸込むターボファン5とターボファン5を回転させるファンモータ4は、フィルタ部3の下流側に配設し、ターボファン5の形態は後ろ曲がりの半径方向に長い羽をし、最も静圧が高く、静音効果を発揮する。モータ4には制御性を重視した直流モータを使用としている。
【0090】
イオン発生装置7は、図7と図12に示すように、本体1内部の送風機のケーシングの通路の途中に配設される。イオン発生装置7は図13のイオン発生素子101を有する。図13のイオン発生素子101の矢線XIV−XIV方向の断面が図14に示されて、矢線XV−XV方向の断面が図15に示される。イオン発生素子101は、平板状の誘電体104の表面に設けられた放電電極105と、該放電電極105に電力を供給するため誘電体104の表面に設けられる放電電極接点108と、誘電体104の内部に埋設され且つ前記放電電極105と平行に設けられた誘導電極106と、該誘導電極106に電力を供給するため誘電体104の表面に設けられる誘導電極接点107と、抵抗を溶着する抵抗接点を有している。
【0091】
なお、放電電極105の形状は、面状、格子状、線状等の何れの形状であってもよいが、電界の集中が起こりやすい形状にすれば、放電電極105と誘導電極106との間に印加する電圧が低くても放電させることができるため、格子状や線状のように、電界集中が起こりやすい形状とすることが望ましい。
【0092】
イオン発生素子101が一つの場合に正イオンと負イオンの両方を発生させるためには、電圧印加手段である電圧印加回路Vによる放電電極105と誘導電極106との間の印加電圧は、交番電圧であることが必要であるが、この交番電圧は一般的に商用電源に用いられているような正弦波状の交番電圧(以下、正弦波状の交番電圧を交流電圧と称す)に限られず、矩形波状の交番電圧であっても良く、他の波形を用いて交番電圧を印加しても良い。
【0093】
次に、本実施の形態の更に具体的な実施態様を図を参照して説明する。
本具体例のイオン発生素子101の誘電体104は、幅15mm×長さ37mm×厚み0.9mmの直方体状とし、また、誘電体104の上面と平行に約3.5mm×23.75mmのU形状で、幅を1mmの誘導電極106を形成し、そして、誘電体104の上面の両短辺(幅15mmの辺)のそれぞれの中心を結ぶ中央線が線対称の対称軸になるように、幅約7.0mm×長さ約23.75mmの格子状の放電電極105を設けた構成である。
【0094】
また、放電電極接点108は誘電体104の下面に設けている。そして、前記放電電極接点108は、一端が放電電極105に導通され他端が誘電体104の上面の前記放電電極の外側に形成された格子部の接点と対向する位置に放電電極105と導通している。
【0095】
さらに、誘導電極接点107は、誘電体104の下面であって誘導電極106と対向する放電電極が形成されていない任意の個所に設けている。そして、放電電極接点108と誘導電極接点107の距離は電極間距離より遠く形成する。
【0096】
誘電体104は、上部誘電体102と下部誘電体103とを張り合わせた平板状で構成されている。放電電極105は、上部誘電体102の表面に上部誘電体102と一体的に形成されている。誘導電極106は、上部誘電体102と下部誘電体103との間に形成され、放電電極105と対向して配置される。放電電極105と誘導電極106との間の絶縁抵抗は、均一であることが望ましく、放電電極105と誘導電極106とは平行であることが望ましい。
【0097】
イオン発生装置7において、放電電極105と誘導電極106とを上部誘電体102の表裏面に対向して配置することにより、放電電極105と誘導電極106との間の距離を一定とすることができる。このため、放電電極105と誘導電極106との間の放電状態が安定し、正負両イオンまたは負イオンを好適に発生することが可能となる。
【0098】
放電電極接点108は、放電電極105と導通する接点である。導通可能なリード線の一端を放電電極接点108に接続し、他端を電圧印加回路Vと接続することにより、放電電極105と電圧印加回路Vとを導通させることができる。誘導電極接点107は誘導電極106と導通する接点である。銅線からなるリード線の一端を誘導電極接点107に接続し、他端を電圧印加回路Vと接続することにより、誘導電極106と電圧印加回路Vとを導通させることができる。
【0099】
次に上記のイオン発生素子101の製造方法について説明すると、まず、厚さ0.45mmの純度の高いアルミナのシートを所定の大きさ(上記の例でいうと、幅15mm×長さ37mm)に切断し、二つの略同一の大きさを有するアルミナの基材を形成する。なお、アルミナの純度は90%以上であれば良いが、ここでは92%の純度のアルミナを用いている。
【0100】
次に、二つのアルミナの基材のうちの一方の上面に、格子状にタングステンをスクリーン印刷して放電電極105及び格子接点110をアルミナの基材の表面に一体に形成して上部誘電体102を作成する。そして、他のアルミナの基材の上面にU状にタングステンをスクリーン印刷して誘導電極106をアルミナの基材の表面に一体に形成し、アルミナ基材の下面に放電電極接点108及び誘導電極接点107をスクリーン印刷して形成し下部誘電体103を作成する。
【0101】
さらに、上部誘電体102の表面に、アルミナのコーティング層109を形成して、放電電極105を絶縁コートする。そして、上部誘電体2の下面と下部誘電体103の上面を重ね合わせた後、圧着、真空引きをし、さらにこれらを炉に入れて1400〜1600℃の非酸化性雰囲気で焼成する。この様にして製造することにより、本発明に示すようなイオン発生素子101を容易に製造することが可能である。
【0102】
図16は、本実施の形態における電圧印加回路Vの回路図である。図16を参照して、電圧印加回路Vは、交流電源201と、スイッチングトランス202と、切換リレー203と、抵抗204と、ダイオード205a〜205dと、コンデンサ206と、サイダック(R)207とを含む。サイダック(R)207は、シリコン制御整流素子SCR(Silicon Control Rectifier)の一種であり、新電元工業株式会社の製品である。
【0103】
交流電源201の一端は、ダイオード205aのアノードとダイオード205cのカソードに各々接続されており、他端は切換リレー203の共通端子203aに接続されている。ダイオード205aのカソードは、抵抗204の一端とダイオード205dのカソードに各々接続されている。抵抗204の他端は、トランス202の1次コイルL1の一端とコンデンサ206の一端にそれぞれ接続されている。1次コイルL1の他端は、サイダック(R)207のアノードに接続されている。コンデンサ206の他端とサイダック(R)207のカソードは互いに接続されており、その接続ノードは、切換リレー203の一選択端子203bと、ダイオード205b、205cの各アノードとにそれぞれ接続されている。ダイオード205bのカソードとダイオード205dのアノードは互いに接続されており、その接続ノードは切換リレー203の他選択端子203cに接続されている。トランス202の2次コイルL2の一端は、イオン発生装置7の誘導電極106に接続されている。2次コイルL2の他端は、リレー208の共通端子208aに接続されている。リレー208の一方の選択端子208cはダイオード209のアノードに接続されており、ダイオード209のカソードは放電電極105に接続されている。イオン発生装置7の放電電極105は、リレー208の他方の選択端子208bと、ダイオード209のカソードとに接続されている。
【0104】
このように構成してなる電圧印加回路Vは、動作して、切換リレー203は選択端子203bが選択され、切換リレー208は選択端子208bが選択されると、交流電源201の出力電圧は、ダイオード205aで半波整流された後、抵抗204で電圧降下され、コンデンサ206に印加される。コンデンサ206の充電が進んで両端電圧が所定しきい値に達すると、サイダック(R)207がオン状態となり、コンデンサ206の充電電圧が放電される。したがって、トランス202の1次コイルL1に電流が流れて2次コイルL2にエネルギが伝達され、イオン発生装置7にパルス電圧が印加される。その直後、サイダック(R)207はオフ状態となり、再びコンデンサ206の充電が開始される。
【0105】
上記の充放電を繰返すことによって、イオン発生装置7の放電電極105と誘導電極106との間には、図17(A)の交流インパルス電圧(たとえばpp(Peak-to-Peak)値:3.5[kV]、放電回数:120[回/秒])が印加される。このとき、イオン発生装置7の近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化され、正電圧印加時はプラスイオンであるH+(H2O)m(mは任意の自然数)が発生し、負電圧印加時はマイナスイオンであるO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)が発生する。より具体的に説明すると、イオン発生装置7の放電電極105と誘導電極106との間に交流電圧を印加することにより、空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)とO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)を主体としたイオンを生成する。これらH+(H2O)mおよびO2 -(H2O)nは、ターボファン5により空間に放出され、浮遊菌などの粒子の表面に付着し、化学反応して活性種であるH2O2または・OHを生成する。H2O2または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで殺菌することができる。ここで、・OHは活性種の一種であり、ラジカルのOHを示している。
【0106】
正負のイオンは浮遊細菌の細胞表面で式(A1)〜式(A3)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(A1)〜式(A3)において、m、m′、n、n′は0または任意の自然数である。
【0107】
これにより、活性種の分解作用によって浮遊細菌が殺菌される。したがって、効率的に空気中の浮遊細菌を除去することができる。
【0108】
H3O+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n+1)H2O ・・・(A1)
H3O+(H2O)m+H3O+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n'→2・OH+O2+(m+m´+n+n´+2)H2O ・・・(A2)
H3O+(H2O)m+H3O+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n'→H2O2+O2+(m+m´+n+n´+2)H2O ・・・(A3)
以上のメカニズムによる上記正負イオンの放出により、浮遊細菌等の殺菌効果を得ることができる。
【0109】
また、上記式(A1)〜式(A3)は、空気中の有害物質表面でも同様の作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル(・OH)が、有害物質を酸化もしくは分解してホルムアルデヒドやアンモニアなどの化学物質を二酸化炭素、水、窒素などの無害な物質に変換することにより、実質的に無害化することが可能である。
【0110】
また、イオン発生装置7によって発生させた正イオンと負イオンを本体1外に送出して、これらの正イオンと負イオンの作用により空気中のカビや菌の増殖を抑制することができる。
【0111】
その他、正イオンと負イオンには、コクサッキーウィルス、ポリオウィルス、などのウィルス類も不活化する働きがあり、これらウィルスの混入による汚染が防止できる。また正イオンと負イオンには、臭いの素となる分子を分解する働きがあることも確かめられており、空間の脱臭にも利用できる。
【0112】
上述の電圧印加回路Vの制御により発生した正負イオンはファンの送風により、イオン発生素子101から約25cm離れたところに到着したとき、イオンカウンタにて到着した正イオンおよび負イオンの量をそれぞれ計測した結果、イオンカウンタでは、正イオンと負イオンが約30万個/ccずつの濃度で計測された。ここではイオンカウンタは、たとえばダン科学製空気イオンカウンタ(品番83−1001B)を用いる。
【0113】
一方、イオン発生装置7が起動されて、切換リレー203は選択端子203cが選択され、切換リレー208は選択端子208bが選択されると、交流電源201の出力交流電圧は、ダイオード205a〜205dからなるダイオードブリッジで全波整流された後、抵抗204で電圧降下され、コンデンサ206に印加される。したがって、イオン発生装置7の放電電極105と誘導電極106との間には、図17(B)に示すように、放電頻度の高い交流インパルス電圧(たとえばpp値:3.5[kV]、放電回数:240[回/秒])が印加される。
【0114】
このとき、前述の条件でイオン量を計測した結果、イオンカウンタでは、正イオンと負イオンが約50万個/ccずつ計測された。
【0115】
なお、切換リレー203に代えて、ダイオード205bのカソードとダイオード205dのアノードとの接続ノードを交流電源201の他端に接続するとともに、ダイオード205cまたはダイオード205dのアノードまたはカソードに開閉スイッチを直列接続し、該開閉スイッチを駆動モードに応じて制御する構成としても、上記と同様の動作を実現することが可能である。
【0116】
さらに、イオン発生装置7が起動されて、切換リレー203は選択端子203bが選択され、切換リレー208は選択端子208cが選択されると、ダイオード209により半波整流されることにより、イオン発生装置7には、図17(A)に示した電圧印加パルスのうち、負電圧のパルスのみが印加されることになる。その結果、イオン発生装置7の近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化されるが、負電圧のみが印加されるため、マイナスイオンであるO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)が発生する。
【0117】
このようにイオン発生装置7では電圧印加回路Vへの印加電圧を調整することにより負イオンのみを発生させることが可能である。また、交番の印加電圧として単位時間当たりの放電回数をコントロールする、すなわちサイダック(R)207のオン回数を調整することにより発生する略等量の正イオンおよび負イオンの量を可変に調整できる。
【0118】
このようなイオン発生装置7を、空気の物性を変化させて所望の雰囲気状態を作り出す装置である空気調節装置(例えば空気調和機、除湿機、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒーター、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機等)に取り付け、殺菌したい空間に正イオンとしてのH+(H2O)m(mは任意の自然数)と、負イオンとしてのO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数を示す)を送出することにより、上記のイオンを空気中の浮遊細菌に付着させて化学反応させ、そのとき発生する活性種である過酸化水素(H2O2)及び/又は水酸基ラジカル(・OH)の分解作用をもって、前記空間中の浮遊細菌を殺菌することが可能である。
【0119】
図18には空気清浄機を制御するための操作部10の背面に設けてある制御基板90のブロック構成が周辺回路部とともに示される。図18を参照して制御基板90にはマイクロコンピュータからなる制御部89、『運転切換』ボタン51を接続してこれらからの入力信号を判定し判定結果を制御部89に出力するスイッチ判定部83、送風駆動回路84、イオン発生駆動回路85、本体1に関連して設けられて空気中の埃を検出するための埃センサ87と臭いセンサ88との検出信号を入力し検出レベルを判定し、判定結果を制御部89に出力するセンサ判定部86を備える。制御部89はこれら入力信号を所定手順に従い処理して、処理結果に基づく制御信号を送風駆動回路84およびイオン発生駆動回路85に与える。したがって、これら制御信号に基づいて送風駆動回路84とイオン発生駆動回路85を制御する。埃センサ87は空気中に浮遊する粒子を検出する粒子センサである。
【0120】
図示のない電源回路は、図示のない商用電源からの電流を電流ヒューズおよび温度ヒューズを経てダイオードブリッジで整流・平滑して、ファンモータ電源およびスイッチング電源の入力として供給する。
【0121】
図示のない電源クロック回路は、電源回路の一次側電圧波形を方波形信号に変換する。また、出力が一定時間以上『High』または『Low』信号を継続すると、制御部89は停電と判定し、臭いセンサ88、埃センサ87の駆動および操作部10に対する表示出力を停止する。
【0122】
イオン発生駆動回路85は、イオン発生装置7を駆動させるもので、制御部89からの指令により、運転を切り換える。
【0123】
送風駆動回路84は、ファンモータ4とターボファン5とからなる送風機91が運転中は、制御部89の出力で制御電源とPWM(パルス幅変調)によるパルスが供給されてファンモータ4の回転制御を行う速度指令直流電圧を作り、電圧の大きさに応じてファンモータ4の回転数を制御する。
【0124】
リモコン受信部58は、リモコン12から送信された赤外線変調された指令信号を、内蔵する受光ユニットにより受光(受信)して光電変換により『High』または『Low』の電気信号に変換し、変換された指令信号をスイッチ判定部83に出力するので、スイッチ判定部83は与えられた指令信号に基づいてどのような運転指令が与えられたかを判定する。その判定結果は制御部89に出力される。
【0125】
埃センサ87の検出態様の一例を図19(A)と(B)に示す。埃センサ87は、周知のものであって発光素子と受光素子の組合わせにより、空気中の浮遊粒子を検出して図19(A)に示す検知結果であるセンサ出力(パルス列)をセンサ判定部86に出力する。センサ判定部86は入力するパルス列の時間的推移に基づいて検出状態(空気中に浮遊する粒子の大きさ(すなわち粒子径)により特定される粒子の種別と濃度)のレベルと予め設定した値(レベル)との比較結果に応じて、汚れ度(粒子の種別と濃度)を判定し、判定された種類の粒子の粒子径のデータを示す判定結果を制御部89に与える。図19(A)に示す浮遊する粒子の種別に応じたパルス列の時間的推移に基づいて、粒子の種別を図19(B)に示すように判定できる。
【0126】
図19(A)ではタバコの煙は最初は高い濃度(高電圧レベル)としてパルス出力されるが、その後、煙濃度が薄まるとレベルの低いパルス列に移行する。このような推移であればセンサ判定部86はタバコの煙の粒子径を示す判定結果を制御部89に出力する。また、ハウスダスト、埃などの粒子はタバコの煙の粒子とは異なり検出エリアに単発的に飛び込んでくるので図19(A)に示すように高レベルのパルスが単発的に生じて他は低レベルであるパルス列として推移する。このような推移であればセンサ判定部86はチリ・ホコリの粒子径を示す判定結果を制御部89に出力する。このように、予めタバコの煙の粒子、カビ、浮遊細菌、花粉、コクサッキーウィルス、ユービッシュ体などのそれぞれに特有のパルス列の推移パターンとその粒子径のデータとを対応付けてセンサ判定部86が準備しておき、埃センサ87から入力するパルス列の時間推移パターンと予め準備された各粒子ごとのパルス列の推移パターンとを比較することによりセンシングされている粒子の種別を判定して、対応の粒子径のデータを判定結果として制御部89に出力する。
【0127】
図19(B)では臭いセンサ88で検知可能な臭い粒子の種別も示される。埃センサ87は、運転中のみ検出動作し、停止中は検出動作を停止する。
【0128】
臭いセンサ88は、金属酸化物半導体からなるセンサ表面にガス成分が吸着すると抵抗値が変化することを利用した周知のものであって、たばこ臭などの臭い成分を検出して電圧信号である臭い検出信号をセンサ判定部86に出力する。センサ判定部86は臭い検出信号を入力すると、臭い検出信号の検出レベル(電圧レベル)と予め設定したレベル(値)との差に基づいて臭い成分レベルを判定し、判定結果を制御部89に与える。臭いセンサ88は、空気清浄機が運転中は常時検出動作し、停止中も一定時間毎に一定短時間のみ検出動作している。制御部89はセンサ判定部86から与えられた判定結果に基づく運転モードに従い運転制御する。
【0129】
以上の構成において、空気清浄機の運転動作が図20と図21のフローチャートに示される。このフローチャートに従う手順はプログラムを実行することにより実現されて、該プログラムは制御部89の図示されない内部メモリに格納されて制御部89の図示のないCPU(Central Processing Unit)により読出されながら実行される。
【0130】
図22では空気中に浮遊する汚染要因の粒子の種別とその粒子径(μm)と臭いの有無の関係が模式的に示される。また図22ではHEPAフィルタ(HEPAシートを用いた集塵フィルタ33に対応)の性能の限界は粒子径にして0.3μmであり、埃センサ87の検出の限界は粒子径にして0.1μmであることが示されている。図22中では、浮遊する粒子の種別として‘タバコ(の煙)’、‘ウィルス’、‘カビ’、‘花粉’、‘細菌’などともにユービッシュ体(図中‘U’で示す)が呈示されている。ユービッシュ体は花粉自体を周囲から包み込むようにして形成されているうろこ状のものであり、花粉アレルゲンと同様にアレルギ作用の要因であると言われている。これら花粉のアレルゲンは花粉粒子がフィルタに吸着して除去される時に、フィルタとの衝突により花粉自体から花粉アレルゲンまたはユービッシュ体が遊離して空中を漂うことにより検出されるであろう。
【0131】
図22を参照してわかるように、ユービッシュ体はその粒子径がかなり小さいのでHEPAフィルタの限界を超えてしまうが、放出される略等量の正負イオンによる失活が可能であるから、人体における花粉アレルギの発症を抑制できる。
【0132】
『自動運転』での動作を図20のフローチャートに従い説明する。まず、ユーザは本体1の操作部10の『運転切換』ボタン51を操作するので制御部89は、該操作の指令信号をスイッチ判定部83を介して入力して、該指令信号に基づいて『自動運転』で運転を開始する(ステップS(以下、単にSと略す)1)。このとき埃センサ87の検知信号はセンサ判定部86に与えられるので、センサ判定部86は入力した検知信号に基づいた判定をして判定結果を制御部89に出力する(S2)。
【0133】
制御部89は与えられた判定結果に基づき、例えば、粒子が検出されたか否かを判定する(S3)。図22を参照すると、埃センサ87の検出の限界は0.1μmであるから、判定結果が検出の限界に該当する値Aを示した場合には粒子は検出されなかったと判定して(S3でYES)、イオン発生装置7を前述したように負イオンのみを発生するように低消費電力にて制御する(S4)。その後、制御部89はステップS3の処理に移行する。ステップS4では埃センサ87では粒子が検出されなかった場合であり、発生する負イオンによりリラクゼーション効果を高めることができる。また、臭いセンサ88での検出レベルに拘らず、空気中の臭い成分を除去できる。
【0134】
判定結果が値Aを示さなければ(S3でNO)、判定結果は値C以上を示すか否か判定する(S5)。例えば値Cは花粉の粒子径に該当する図22に示す10μmとする。値C以上を示すと判定されると(S5でYES)、制御部89はイオン発生装置7を前述したように略等量の正イオンおよび負イオンを同時に発生するように制御される(S6)。その後、制御部89はステップS3の処理に移行する。ステップS6は例えば10万個/ccの濃度となるようにイオン発生装置7が制御されて正イオンおよび負イオンが同時に発生する運転モードである。
【0135】
これらの正イオンと負イオンを同時に略等量生成すると、化学反応によって活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHが生成する。この過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示す。ここでは10万個/ccの高濃度で発生しているから、粒子径が10μm以上のカビ、浮遊細菌、花粉などの比較的大きな粒子に対しても十分な分解作用を及ぼすことができる。なお、このときの平均イオン濃度は5万個/cc〜10万個/ccであればカビ、浮遊細菌、花粉などの粒子に対して分解作用を及ぼしてカビの増殖防止、殺菌を図り、そして花粉のアレルゲンに対しては失活させることができる。
【0136】
判定結果が値C以上を示さなければ(S5でNO)、制御部89はセンサ判定部86から入力した判定結果が臭い有りを示すか否か判定する(S8)。臭いが無ければ(S7、S8でNO)、制御部89はイオン発生装置7を前述したように略等量の正イオンおよび負イオンを同時に発生するように制御する(ステップS9)。その後、制御部89はステップS3の処理に移行する。ステップS9は例えば3万個/ccの正イオンおよび負イオンが同時に発生する運転モードである。
【0137】
ステップS9の運転モードは、図22に従えば、臭いの有無の別を示す境界線LTより下領域で(臭いがなく)、かつ粒子径10μm未満の領域に属する種類の粒子、たとえばウィルス、コサッキーウィルス、ユービッシュ体(U)および浮遊細菌の一部を対象にして略等量の正負イオンによる作用が及ぶようにしている。
【0138】
ステップS9において正イオンと負イオンを同時に略等量ずつ生成すると、化学反応によって活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHが生成する。この過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示す。ここでは、それぞれが3万個/ccの濃度となるように正負イオンを発生させているから、粒子径が10μm未満のウィルス、コサッキーウィルス、ユービッシュ体(U)および浮遊細菌の一部に対して効率的に分解作用を及ぼしてウィルスの不活化、ユービッシュ体(U)の失活、細菌の殺菌ができる。
【0139】
一方、臭いが有れば(S8でYES)、ステップS10に移行して、制御部89はセンサ判定部86の判定結果を入力して埃センサ87の検知結果が値B以上値C以下を示すか否か判定する(S10)。ここで値Bは図22に示すようにタバコの煙の粒子径の上限値に該当する1μmとする。
【0140】
判定結果が値B以上値C以下を示さなければ(S10でNO)、制御部89はイオン発生装置7を前述したように略等量の正イオンおよび負イオンを同時に発生するように制御する(S11)。その後、制御部89はステップS3の処理に移行する。ステップS11は例えば3万個/ccの濃度となるように略等量の正負イオンが同時に発生する運転モードである。ステップS11の運転モードは、図22に従えば、境界線LTより上領域で(臭いを伴う粒子で)、かつ粒子径が1μm〜10μmの領域に属さない種類の粒子、たとえばタバコの煙粒子を対象にして略等量の正負イオンによる作用が及ぶようにしている。
【0141】
ステップS11において正イオンと負イオンを同時に略等量を生成すると、化学反応によって活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHが生成する。この過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示す。ここでは3万個/ccの濃度となるように発生させているから、タバコの煙粒子に対して分解作用を効果的に及ぼして除去するとともに、タバコ独特の臭いも除去することができる。
【0142】
一方、判定結果が値B以上値C以下を示した場合には(S10でYES)、制御部89はイオン発生装置7を前述したように略等量の正イオンおよび負イオンを同時に発生するように制御する(S12)。その後、制御部89はステップS3の処理に移行する。ステップS12は、例えば1万個/ccの濃度となるように正イオンおよび負イオンが同時に発生する運転モードである。ステップS12の運転モードは、図22に従えば、境界線LTより上領域で、かつ粒子径が1μm〜10μmの領域に属する種類の粒子、たとえば生活一般で浮遊しているカビの粒子を対象にしてイオンによる作用が及ぶようにしている。
【0143】
ステップS12において正イオンと負イオンを同時に略等量を生成すると、化学反応によって活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHが生成する。この過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示す。ここでは1万個/ccの濃度となるように発生させているから、空中に浮遊するカビの粒子に対して分解作用を効果的に及ぼして除去し、増殖防止するとともに、生活臭も脱臭することができる。
【0144】
また、上述した粒子径に基づいたイオン発生量の制御に並行して次のような制御がなされている。
【0145】
つまり、制御部89はセンサ判定部86から入力した判定結果で示される、臭いセンサ88や埃センサ87の検知結果に応じて、送風駆動回路84を介してファンモータ4の回転数を制御してターボファン5の風量を(強〜弱・静音)に制御する。ターボファン5で室内の空気を、前板2の吸込口11や前板2と本体前21との空間の側面吸込口30より吸込むと、フィルタ部3のプレフィルタ31は、吸込んだ空気中の塵や埃の粒子の大きいものを捕集し、さらに脱臭フィルタ32は、プレフィルタ31を通過した空気中の臭いの成分であるアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸などを吸着し、集塵フィルタ33は脱臭フィルタ32を出た空気中のプレフィルタ31をも通過した微細な塵や埃を捕集する。これにより、フィルタ部3を通過した空気は臭いや塵・埃のない空気となって、ターボファン5を介して、本体後22の吹出口6より室内に放出される。
【0146】
またステップS6では、発生するイオンにより空気中の花粉は減少するので、送風機91は最初は最大送風量で一定時間回転させるが、その後は埃センサ88の検出結果に応じた最大以下の送風量で回転させればよい。また、集塵フィルタ33に付着する花粉の粒子も大幅に少なくなりフィルタのメンテナンス間隔も長くすることができる。
【0147】
上述の手順に従えば、埃センサ87の検知結果が示す浮遊粒子の径に応じた略等量の正負イオン量を空気中に放出することにより、浮遊する細菌の殺菌、タバコまたはカビなどの臭い分子の除去、ウイルスの不活化、ユービッシュ体などの花粉アレルゲンの失活に対して対象に応じた正負イオン量を放出し効率良い効果が得られる。
【0148】
次に『花粉運転』ボタン74が操作された場合の『花粉運転』モードでの運転を説明する。具体的には、制御部89の制御により、ターボファン5の風量を強運転を一定時間行なう。その後、ターボファン5の風量を強(最大送風量)⇔弱(最小の送風量)に制御する。このように最大の送風量で一定時間回転させ、その後、最小の送風量にての回転を交互に繰り返しを行なうことにより、室内の空気をターボファン5で、前板2の吸込口11や前板2と本体前21との空間の側面吸込口30より吸込み、フィルタ3のプレフィルタ31で、室内より吸込んだ空気中の塵や埃の大きいものを捕集し、さらに脱臭フィルタ32では、プレフィルタ31を通過した空気の臭いの成分であるアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸などを脱臭フィルタ32で吸着させ、最後に脱臭フィルタをでた空気を集塵フィルタ33でプレフィルタをも通過した微細な塵や埃を捕集されるので、プレフィルタ31、脱臭フィルタ32、集塵フィルタ33の3種類のフィルタを出た空気は臭いや塵・埃のない空気となって、ターボファン5を介して、本体後22の吹出口6より室内に放出される。そのとき埃センサ87の検出結果に拘らず、制御部89はイオン発生装置7を正負イオン量を平均イオン濃度が10万個/ccとなるように制御する。このように高濃度の正負イオンが発生することにより花粉アレルゲン、ユービッシュ体の十分な失活化が可能となる。なお、このときの平均イオン濃度は5万個/cc〜10万個/ccであれば花粉アレルゲンの失活化は可能である。
【0149】
図21のフローチャートを参照して『運転切換』ボタン51が操作されて『花粉運転』モードの自動運転に切換えられてその運転開始が指示されたときの動作について説明する。
【0150】
ユーザが『運転切換』ボタン51を押して、『花粉運転』モードの開始が指令されると(S15)、制御部89により、送風駆動回路84を介してターボファン5の風量を強とする運転を一定時間して(S16)、その後、ターボファン5の風量を強⇔弱に繰返し制御する(S17)。このような送風量の制御により、並行してイオン発生装置7から発生する正負イオンは空気中にまんべんなく存在するように放出される。その後、室内の空気の汚れを示す臭いセンサ88や埃センサ87が検知結果に応じて、イオン発生装置7の運転モードを図20に示した『自動運転』と同様な手順に従い制御する(S18)。その後は『花粉運転』の終了指令がされるまでは(S19でYES)、すなわち他の種類の運転への切換え、または運転自体の停止が指令されるまでは、図20のフローチャートに従い『自動運転』による駆動制御が繰返される(S18とS19のループ処理)。
【0151】
このように『花粉運転』モードにより空気中の花粉が減少し、集塵フィルタ33に付着する花粉の粒子も大幅に少なくなるので、フィルタのメンテナンスの間隔を長くすることができる。
【0152】
上述のイオン発生装置7は1つのイオン発生素子101を有していたが、イオン発生素子101単体のイオン発生能力に応じて複数のイオン発生素子101を組合せて用いるようにしてもよい。
【0153】
また、ここではアレルゲンとして花粉に由来するものを挙げているが、ダニ(または、これらの死骸)、その糞などに関するアレルゲンに対しても略等量の正負イオンを発生させることにより、これらアレルゲンを失活させることができる。
【0154】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0155】
【発明の効果】
発明によれば、複数種類の運転モードのいずれかに選択切換えして発生する正負イオン量を選択的に設定できるから、フィルタ機能によることなく発生して放出される正負イオン量により空気中に浮遊する粒子を分解して空気調節することが可能となる。
【0156】
また、発生する正負イオン量を選択的に切換えることができるから、正負イオンの発生に伴うコスト(電力)の切換え、イオン発生に伴う放電音量の切替え、イオン発生に伴い発生するオゾン量の選択的な切換えを行なうことができる。その結果、運転モード切換えすることなく一律の正負イオン量を発生させるのに比べて、コスト削減、放電音の低減、オゾン量の抑制を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第1の評価方法による試験結果を示す図である。
【図2】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第1の評価方法による試験結果を示す図である。
【図3】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第1の評価方法による試験結果を示す図である。
【図4】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第1の評価方法による試験結果を示す図である。
【図5】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第1の評価方法による他の試験結果を示す図である。
【図6】 本発明を完成させるに際して出願人が参考とした試験のうち、第2の評価方法による試験結果を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係るイオン発生装置を搭載した空気清浄機の分解斜視図である。
【図8】 図7の本体背面斜視図である。
【図9】 図7の本体の断面図である。
【図10】 図7の操作部を説明する図である。
【図11】 図7のリモコンの操作部分を説明する図である。
【図12】 図11の空気清浄機の送風経路の概略図である。
【図13】 本実施の形態に係るイオン発生素子を説明する図である。
【図14】 図13のイオン発生素子101の矢線XIV−XIV方向の断面図である。
【図15】 図13のイオン発生素子101の矢線XV−XV方向の断面図である。
【図16】 本実施の形態における電圧印加回路の回路図である。
【図17】 (A)と(B)は本実施の形態における電圧印加回路から出力される電圧パルスを示す図である。
【図18】 本実施の形態に係る空気清浄機の制御基板のブロック構成図である。
【図19】 (A)と(B)は本実施の形態に係る埃センサの検出態様の一例を示す図である。
【図20】 本実施の形態に係る空気清浄機の運転動作を示すフローチャートである。
【図21】 本実施の形態に係る空気清浄機の運転動作を示すフローチャートである。
【図22】 空気中に浮遊する粒子の種別とその粒子径(μm)と臭いの有無の関係を模式的に示す図である。
【符号の説明】
7 イオン発生装置、10 操作部、83 スイッチ判定部、84 送風駆動回路、85 イオン発生駆動回路、86 センサ判定部、87 埃センサ、88臭いセンサ、89 制御部、90 制御基板、91 送風機、101 イオン発生素子。
Claims (11)
- 正イオンとしてH3O+(H2O)m(mは0または任意の自然数)を、負イオンとしてO2 -(H2O)n(nは0または任意の自然数)を発生させるイオン発生装置と、
イオンを放出する送風機と、
前記イオン発生装置を制御する制御部と、
空気中に浮遊する粒子の径を検出する粒子検出部と、
空気中の臭い成分を検出する臭い検出部とを備えて、
前記制御部は、前記イオン発生装置より発生する正負イオン量が異なる複数種類の運転モードを選択的に切換える切換え手段を有し、
前記切換手段は、前記粒子検出部により検出された粒子径が第1所定値未満であるときは、前記臭い検出部により臭いが検出されるか否かに基づいて、前記イオン発生装置により発生させる正負イオン量を切換えることを特徴とする、空気調節装置。 - 前記切換手段は、前記臭い検出部により臭いが検出されないときは、第1量の正負イオンが発生し、また、前記臭い検出部により臭いが検出されるときは、前記粒子検出部により検出される粒子径に基づいて、発生する正負イオンを前記第1量以下の範囲で切換えるように前記イオン発生装置を駆動する、請求項1に記載の空気調節装置。
- 前記切換手段は、
前記粒子検出部により検出される粒子径がタバコの煙の粒子径に該当するときは、前記第1量の正負イオンを発生し、前記粒子検出部により検出される粒子径がタバコの煙の粒子径に該当しないときは、前記第1量未満の第2量の正負イオンが発生するように前記イオン発生装置を駆動する、請求項2に記載の空気調節装置。 - 前記制御部は、前記粒子検出部により粒子が検出されないときは、負イオンのみが発生するように前記イオン発生装置を制御する、請求項1に記載の空気調節装置。
- 前記第1量は、放射された正負イオン濃度をそれぞれ3万個/ccとなるような量であることを特徴とする、請求項2に記載の空気調節装置。
- 前記第2量は、放出された正負イオン濃度がそれぞれ1万個/ccとなるような量であることを特徴とする、請求項3に記載の空気調節装置。
- 前記第1量は第3量未満であって、
前記第3量は、空気中の花粉を失活可能な量であることを特徴とする、請求項2に記載の空気調節装置。 - 前記第3量は、放射された正負イオン濃度がそれぞれ5万個/cc〜10万個/ccとなるような量であることを特徴とする、請求項7に記載の空気調節装置。
- 花粉の活性度を抑制することが所望されるときは、前記送風機は、最大送風量での運転と、前記最大送風量よりも少ない送風量での運転とを交互に行なうことを特徴とする、請求項1に記載の空気調節装置。
- 前記粒子検出部は、
前記空気中の前記浮遊粒子を検出してパルス列を出力するパルス列出力部と、
前記浮遊粒子の種類毎に対応付けされた、当該種類の前記浮遊粒子の前記パルス列の推移パターンと粒子の径のデータとを予め有し、
前記パルス列出力部から出力される前記パルス列の推移パターンと前記予め有するパルス列の推移パターンのそれぞれとを照合し、照合結果に基づき前記浮遊粒子の種類を決定して、決定した種類に対応する前記粒子の径を前記切換手段に出力することを特徴とする、請求項1に記載の空気調節装置。 - 発生して放出される正負イオンは、空気中の浮遊粒子に付着して化学反応による粒子の分解作用をもたらすことを特徴とする、請求項1に記載の空気調節装置。
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