JP3692302B2 - 低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法及び梅果汁飲料の製造方法 - Google Patents

低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法及び梅果汁飲料の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法及び梅果汁飲料の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、梅の実から梅干を製造する過程において副生する梅酢を原料とし、脱塩され、ナトリウム濃度が低減された梅果汁を効率よく製造することができる低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法、及び、ナトリウム濃度が低く、カリウム濃度が高く、健康飲料として優れた機能を有する梅果汁飲料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
梅果汁は、特有の香気と風味を有するだけでなく、梅に特有の薬学的作用を有することから、嗜好性飲料や健康飲料として多くの人に注目されている。従来から、梅干の製造過程で副生する梅酢は、それを薄めて飲用されていたものであるが、近年では、梅の実を搾汁して得られる梅果汁や、梅酢を脱塩処理した梅果汁などを含む飲料が市販されている。
梅の実から梅果汁を搾汁する方法として、破砕ろ過法、冷凍搾汁法などがある。破砕ろ過法は、梅の実を破砕微粒化し、酵素を作用させてペクチン量を低下させたのち、遠心分離機にかけてパルプ質を除き、圧搾ろ過して梅果汁を得る方法である。冷凍搾汁法は、梅を急速冷凍して一定期間放置したのち、解凍し圧搾により梅果汁を得る方法である。梅の実を搾汁して製造した梅果汁を、「圧搾梅果汁」と称する。
一方、梅酢は、梅の実を塩漬けにして梅干を製造する過程で副生する梅の実から溶出した成分と高濃度の塩分を含む液体である。特公昭57−24103号公報には、梅酢から塩分をイオン交換膜電気透析処理により脱塩する梅果汁の製造方法が提案されている。梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して脱塩した梅果汁を、「脱塩梅果汁」と称する。
圧搾梅果汁及び脱塩梅果汁は、ともにpHが1.5〜3.0程度で、梅の成分、例えば、酢酸エチルなどの香気を構成する低沸点成分、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸成分、アミノ酸、脂質、糖質、カルシウム、カリウム、ナトリウム、リン、鉄分などを含有している。
一般に、人体へのナトリウムの過度の摂取は、動脈硬化や高血圧の原因とされているばかりでなく、癌の原因になるとも言われている。一方、カリウムは植物性食品には比較的多量に含まれるいるが、人体からカリウムが排泄される場合、ナトリウムも同伴することが知られている。
圧搾梅果汁と脱塩梅果汁のカリウム濃度とナトリウム濃度の原子吸光分析による測定結果の一例を示すと、圧搾梅果汁が、カリウム濃度約2.50g/L、ナトリウム濃度約0.03g/Lであるのに対して、脱塩梅果汁は、カリウム濃度約0.10g/L、ナトリウム濃度約2.00g/Lである。すなわち、脱塩梅果汁のカリウム濃度は圧搾梅果汁に比較して低く、ナトリウム濃度は圧搾梅果汁に比較して著しく高い。カリウム濃度が高く、ナトリウム濃度が低い圧搾梅果汁は、人体の健康面から、食品として極めて優れていると言える。一方、カリウム濃度が低く、ナトリウム濃度が高い脱塩梅果汁の直接の摂取は、人体の健康面から多くの課題を有している。
本発明者らは、脱塩梅果汁のナトリウム濃度を減少させ、カリウム濃度を増加させる方法について鋭意研究し、先に特開平11−178534号公報において、脱塩梅果汁に強酸を添加してイオン交換膜電気透析処理を施すことにより、脱塩梅果汁中のナトリウム濃度を減少させたのち、この脱塩梅果汁に水酸化カリウムなどのカリウム源を添加する方法を提案した。この方法によれば、ナトリウム濃度91.2g/Lの梅酢を、イオン交換膜電気透析処理することにより、ナトリウム濃度1.9g/Lの脱塩梅果汁とし、この脱塩梅果汁に食添用塩酸を添加して、さらにイオン交換膜電気透析処理したのち、水酸化カリウムを添加することにより、ナトリウム濃度0.03g/L、カリウム濃度2.5g/Lという圧搾梅果汁と同等の品質の脱塩梅果汁を得ることができた。しかし、この方法では、イオン交換膜電気透析処理を2段階に行う必要があるので、より簡便かつ容易に、ナトリウム濃度の低い脱塩梅果汁を製造し得る方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、梅の実から梅干を製造する過程において副生する梅酢を原料とし、脱塩され、ナトリウム濃度が低減された梅果汁を効率よく製造することができる低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法、及び、ナトリウム濃度が低く、カリウム濃度が高く、健康飲料として優れた機能を有する梅果汁飲料の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、梅酢のイオン交換膜電気透析処理ではナトリウム濃度を約2g/L以下に低減することは容易ではないが、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させることにより、脱塩梅果汁中に残存するナトリウムを効率的に除去することができ、さらに、得られた低ナトリウム濃度梅果汁に、カリウム源を添加することにより、ナトリウム濃度とカリウム濃度が圧搾梅果汁と同等であり、官能検査によっても圧搾梅果汁飲料と風味の差が認められない梅果汁飲料が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法、及び、
(2)梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させて得られたナトリウム濃度を低減した梅果汁に、カリウム源を添加することを特徴とする梅果汁飲料の製造方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法においては、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させる。本発明の梅果汁飲料の製造方法においては、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させて得られたナトリウム濃度を低減した梅果汁に、カリウム源を添加する。
本発明方法に用いる梅酢は、梅の実を塩漬けにして梅干を製造する過程において副生する水溶液である。梅酢の組成は、梅の実の種類や梅干の製造方法によって多少の差異があるが、飽和に近い約230g/Lの食塩を主成分とし、その他に梅の実から抽出された酢酸エチルなどの香気を構成する低沸点成分、約35g/Lのクエン酸、約15g/Lのリンゴ酸などの有機酸成分、約15種類の合計2〜3g/Lのアミノ酸、約10g/Lの糖質、カルシウム、カリウム、リン、鉄分などから構成される。そのpHは、1.5〜3.0である。
【0006】
本発明方法において、梅酢にイオン交換膜電気透析を施す方法及び装置に特に制限はなく、例えば、図1に示すような態様のイオン交換膜電気透析装置を好適に用いることがてきる。本態様のイオン交換膜電気透析装置は、陰極12と陽極13の間が陽イオン交換膜14と陰イオン交換膜15により交互に仕切られ、陰極室16、陽極室17、複数個の脱塩室18及び複数個の濃縮室19が形成されたイオン交換膜電気透析槽11を有する。また、脱塩液タンク20、濃縮液タンク21、水供給ライン22、濃縮液排出ライン23を備えている。梅酢を脱塩液タンク20に仕込み、脱塩液循環ポンプ24、脱塩液循環パイプライン25及び26を用いて、イオン交換膜電気透析槽の脱塩室18に循環させる。濃縮液タンク21には、最初炭酸ナトリウムなどの電解質水溶液を満たし、濃縮液循環ポンプ27、濃縮液循環パイプライン28及び29を用いてイオン交換膜電気透析槽の陰極室16、陽極室17及び濃縮室19に循環させる。
かかる状態でイオン交換膜電気透析槽11の陰極12と陽極13の間に直流を通ずると、梅酢の食塩成分であるナトリウムイオン(Na+)は、脱塩室18から陽イオン交換膜14を通って陰極室16及び濃縮室19へ移動し除去される。梅酢の食塩成分である塩化物イオン(Cl-)は、脱塩室18から陰イオン交換膜15を通って陽極室17及び濃縮室19へ移動し除去される。
【0007】
電気透析処理における電気透析槽の陰極と陽極の間の電圧は、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜の1対当たりの電圧が0.2〜2Vであることが好ましく、0.5〜1.5Vであることがより好ましい。陰イオン交換膜と陽イオン交換膜の1対当たりの電圧が0.2V未満であると、イオン交換膜電気透析処理に長時間を要するおそれがある。陰イオン交換膜と陽イオン交換膜の1対当たりの電圧が2Vを超えると、イオン交換膜、特に陰イオン交換膜が化学的に劣化し、電気透析が不能になるおそれがある。また、イオン交換膜に流れる電流は、イオン交換膜の有効膜面積1dm2当たり0.1〜4Aであることが好ましく、1〜3Aであることがより好ましい。
濃縮液タンク21には、水供給ライン22より水が供給され、ナトリウムイオン、塩化物イオンを含んだ濃縮液が濃縮液排出ライン23より排出される。濃縮液タンクに供給する水の量は、濃縮液タンク中の濃縮液の電解質濃度が0.1〜2g/Lになるように調節することが好ましい。濃縮液の電解質濃度が0.1g/L未満であると、電流が流れにくくなるおそれがある。濃縮液の電解質濃度が2g/Lを超えると、脱塩梅果汁の食塩濃度が十分に低下しないおそれがある。
【0008】
本発明方法において、イオン交換膜電気透析槽の陰極の材料としては、例えば、鉄、ニッケル、ステンレススチールなどを用いることができる。陽極の材料としては、例えば、黒鉛、白金、白金メッキチタンなどを用いることができる。イオン交換膜電気透析槽の本体及び配管の材料としては、プラスチックを好適に用いることができる。
梅酢のイオン交換膜電気透析処理において、梅酢中のナトリウム濃度と塩素濃度は、透析時間とともに低下する。しかし、塩素濃度が殆ど0g/Lまで低下するのに対し、ナトリウム濃度は約2g/Lまで低下すると、以後いくら透析時間を長くしても低下せず、横這い状態となる。梅酢を原料として得られる脱塩梅果汁のナトリウム濃度が、圧搾梅果汁のナトリウム濃度に比べて高いことは、この横這い現象の結果と考えられる。イオン交換膜電気透析によって約2g/L以下のナトリウムが除去できない詳細な理由は明らかでないが、約2g/Lのナトリウムは、この時点でクエン酸ナトリウムのような有機酸ナトリウムの形で存在し、負の電荷を有する有機酸イオンが陰イオン交換膜を通過しにくいために、電気的バランスから、正の電荷を有するナトリウムイオンも陽イオン交換膜を通過しにくくなると考えられる。
【0009】
本発明方法においては、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して、ナトリウム濃度を約2g/Lとした脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させることにより、ナトリウム濃度をさらに低減させる。陽イオン交換樹脂は、水に不溶な合成樹脂であって、高分子中に酸性の交換基を多数含んだ化学構造を有する。その形状は、14〜50メッシュの球状粒子が標準であるが、含水状態ではミクロポアーが存在し、その中をイオンが拡散してイオン交換が行われる。
陽イオン交換樹脂の製造方法には、粒状の高分子の母体に、後処理によりスルホン酸基(−SO3H)やカルボキシル基(−COOH)などの酸性基を導入する方法、及び、スルホン酸基(−SO3H)やカルボキシル基(−COOH)などの酸性基を有する化合物を重合して高分子化合物とし、これを粒状にする方法がある。いずれの製造方法で製造しても、陽イオン交換樹脂は、高分子の母体に酸性の交換基が多数結合した化学構造を有し、その酸性の交換基としては、スルホン酸基(−SO3H)、メチレンスルホン酸基(−CH2SO3H)、カルボキシル基(−COOH)、リン酸基(−PO3H)、フェノール性水酸基(−OH)などがある。
【0010】
本発明方法においては、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させる。脱塩梅果汁を、スルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂と接触させることにより、脱塩梅果汁中のナトリウム濃度は、約2g/Lから圧搾梅果汁と同等の約0.03g/Lまで減少し、低ナトリウム濃度梅果汁が得られる。これに対して、脱塩梅果汁を、メチレンスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、フェノール性水酸基などのスルホン酸基以外の交換基を有する陽イオン交換樹脂と接触せしめた場合には、脱塩梅果汁中のナトリウム濃度は、約2g/Lから殆ど減少せず、低ナトリウム濃度梅果汁を得ることはできない。
本発明方法において、脱塩梅果汁をスルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させる方法及び装置に特に制限はなく、例えば、図2に示すような態様のイオン交換樹脂処理装置を好適に用いることができる。本態様のイオン交換樹脂処理装置は、イオン交換樹脂塔30を有し、その内部にスルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂が充填される。イオン交換樹脂塔内部の上部と下部には、イオン交換樹脂を通過させないフィルター31及び32を備える。液循環用タンク33には、脱塩梅果汁を仕込み、循環ポンプ34、三方バルブ35、パイプライン36、37及び液循環パイプライン38を用いて、イオン交換樹脂塔内部に脱塩梅果汁を循環させる。この操作により、脱塩梅果汁中のナトリウムイオンは、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂の水素イオンとイオン交換し、脱塩梅果汁中のナトリウム濃度は低減し、pHは低下する。陽イオン交換樹脂のスルホン酸基は、Na+型となる。
【0011】
ナトリウム濃度が低減し、pHが低下した液循環用タンク内の脱塩梅果汁には、カリウム源添加ライン39より食添用固形水酸化カリウムなどのカリウム源が添加され、カリウム濃度が増加し、pHが調節された梅果汁となり、抜き取りパイプ42より抜き取られる。空になった液循環用タンク33には、水供給ライン40より水を供給しつつ、また、水の一部をオーバーフローパイプ43よりオーバーフローさせつつ、循環ポンプ34、三方バルブ35、パイプライン36、37及び塔内洗浄パイプライン41を用いて、イオン交換樹脂塔内の樹脂を水洗浄する。次に、液循環用タンク33に、濃度5〜10重量%の食添用塩酸を仕込み、循環ポンプ34、三方バルブ35、パイプライン36、37及び液循環パイプライン38を用いて、塩酸をイオン交換樹脂塔内部に循環させる。この操作により、陽イオン交換樹脂のスルホン酸基はNa+型からH+型になり、陽イオン交換樹脂が再生される。
塩酸が抜き取りパイプ42より抜き取られ、空になった液循環用タンク33には、水供給ライン40より水を供給しつつ、また、水の一部をオーバーフローパイプ43よりオーバーフローさせつつ、循環ポンプ34、三方バルブ35、パイプライン36、37及び塔内洗浄パイプライン41を用いて、イオン交換樹脂塔内の樹脂を水洗浄する。この水洗浄により、イオン交換樹脂塔内の陽イオン交換樹脂は、塩酸が付着していない再生陽イオン交換樹脂となり、次回の脱塩梅果汁のイオン交換樹脂処理に再び使用することができる。
【0012】
本発明方法においては、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁は、そのままスルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂を用いて処理し、ナトリウム濃度を低減することができ、あるいは、脱塩梅果汁を1/3〜1/10に濃縮したのちに、イオン交換樹脂処理を行ってナトリウム濃度を低減することもできる。脱塩梅果汁の濃縮方法に特に制限はなく、例えば、真空蒸発法、膜ろ過法などにより濃縮することができる。
脱塩梅果汁のナトリウムの除去に必要な陽イオン交換樹脂の量は、まず液循環用タンクに仕込む脱塩梅果汁中のナトリウムの総当量(eq)を求め、次にこのナトリウムの総当量(eq)を、陽イオン交換樹脂の交換容量(eq/L)で除して、陽イオン交換樹脂の理論量(L)求める。イオン交換樹脂塔内に充填する陽イオン交換樹脂の実量は、理論量の2〜5容量倍であることが好ましい。脱塩梅果汁を、イオン交換樹脂塔内を循環させることにより、液循環用タンク内の脱塩梅果汁のナトリウム濃度は時間とともに減少する。脱塩梅果汁が、イオン交換樹脂塔内を約10回循環すると、脱塩梅果汁中のナトリウム濃度は、圧搾梅果汁と同程度の0.03g/Lまで減少する。
【0013】
本発明方法においては、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触せしめ、ナトリウム濃度が減少した脱塩梅果汁に、カリウム源を添加する。添加するするカリウム源としては、食品添加物として認証されたカリウム含有化合物、例えば、食添用水酸化カリウム、食添用炭酸カリウム、食添用炭酸水素カリウムなどを挙げることができる。これらの中で、食添用水酸化カリウムを好適に用いることができる。カリウム源として食添用炭酸水素カリウムを用いると、発泡飲料を得ることができる。
カリウム源を添加して得られる梅果汁飲料は、梅酢のイオン交換膜電気透析処理のみにより得られた脱塩梅果汁と比較して、クエン酸、リンゴ酸、アミノ態窒素、糖質などの含有量に差異はなく、ナトリウム濃度が減少し、カリウム濃度が増加した梅果汁飲料となる。本発明方法により得られる梅果汁飲料は、その組成が梅の実から搾汁した圧搾梅果汁とほぼ等しく、風味についての官能検査の結果も圧搾梅果汁と同等であり、健康飲料としても優れた機能を有する飲料である。
【0014】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例中、pHは25℃における測定値であり、有機酸濃度は有機酸がすべてクエン酸として計算した値であり、ナトリウム濃度とカリウム濃度は原子吸光法にて測定した値である。
実施例1
pH2.50、有機酸濃度51.0g/L、ナトリウム濃度91.2g/L、カリウム濃度2.5g/L、塩素濃度140.7g/L、アミノ態窒素濃度0.15g/Lの梅酢を原料として、低ナトリウム濃度梅果汁を製造した。図1は、用いたイオン交換膜電気透析装置の概略図であり、図2は、用いたイオン交換樹脂処理装置の概略図である。イオン交換膜電気透析装置は、ステンレスチール陰極12と白金メッキチタン陽極13の間が、10枚の強酸性型陽イオン交換膜[有効膜面積2.0dm2]と10枚の強塩基型陰イオン交換膜[有効膜面積2.0dm2]により交互に仕切られ、陰極室16、陽極室17、10個の脱塩室18及び9個の濃縮室19から構成されたイオン交換膜電気透析槽11を有している。イオン交換樹脂処理装置は、内径30mm、高さ300mmのイオン交換樹脂塔30に、スチレンとジビニルベンゼンの共重合高分子を母体とし、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂[三菱化学(株)、ダイヤイオンPK228GH、イオン交換容量1.9meq/mL]130mL(理論量の3.0容量倍)を充填している。
梅酢4.0Lを、イオン交換膜電気透析装置の脱塩液タンク20に仕込み、イオン交換膜電気透析槽11の脱塩室18に循環させた。また、濃縮液タンク21に2g/L炭酸ナトリウム水溶液を満たし、陰極室16、陽極室17及び濃縮室19に循環させ、陰極12と陽極13の間に9.0Vの電圧をかけて電気透析処理を行った。電気透析処理を開始したときの電流値は、6.0Aであった。
濃縮液タンク21に、電解質の濃度が0.1〜2.0g/Lになるように水を供給し、濃縮液排出ライン23より余剰の水を排出させながら、電気透析処理を10時間行った。陰極と陽極の間の電圧は9.0Vを維持したが、電流値は2.0Aに低下した。脱塩液タンク20から脱塩梅果汁をサンプリングして分析したところ、pH2.50、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度1.9g/L、カリウム濃度0.1g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.15g/Lであった。
陰極と陽極の間の電圧を9.0Vに維持しながら、さらに5時間電気透析を続け、合計15時間の電気透析を行った。電流値は2.0Aのままであり、脱塩液タンクからサンプリングした脱塩梅果汁の分析値も、10時間後の値とほぼ同じであった。この結果から、この条件におけるイオン交換膜電気透析処理は、10時間でほぼ完了し、脱塩梅果汁が生成していたことが分かる。
得られた脱塩梅果汁4.0Lのうち、1.0Lをイオン交換樹脂処理装置の液循環用タンク33に仕込み、循環ポンプ34、三方バルブ35、パイプライン36、37及び液循環パイプライン38を用いて、イオン交換樹脂塔30内に100mL/分の流速で循環させた。
100分間の液循環を行ったのち、液循環用タンク内の脱塩梅果汁をサンプリングし分析したところ、pH2.30、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度0.03g/L、カリウム濃度0.02g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.14g/Lであり、ナトリウムが除去された低ナトリウム濃度梅果汁となっていた。
次いで、液循環用タンク内の低ナトリウム梅果汁に、食添用水酸化カリウム2.5gを添加して溶解した。得られた低ナトリウム梅果汁の分析値は、pH2.50、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度0.03g/L、カリウム濃度2.5g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.14g/Lであり、圧搾梅果汁とほぼ同一であった。また、得られた低ナトリウム梅果汁の風味について、圧搾梅果汁と対比して官能検査を行ったところ、結果に差異は認められなかった。
脱塩梅果汁のイオン交換樹脂処理が終わったのち、イオン交換樹脂塔内の陽イオン交換樹脂は、水洗−塩酸処理−水洗の操作により再生し、繰り返し脱塩梅果汁の処理に使用したが、その性能に低下は見られなかった。
実施例1の結果を、第1表に示す。
【0015】
【表1】
Figure 0003692302
【0016】
第1表に見られるように、原料梅酢には、ナトリウム91.2g/L、カリウム2.5g/L、塩素140.7g/Lが含まれていたが、10時間の電気透析により、ナトリウムは1.9g/L、カリウムは0.1g/Lまで減少し、塩素は完全に除去されている。電気透析時間を15時間まで延ばしても、これらの分析値は変わらないことから、この条件による脱塩は、ほぼ10時間で完了していることが分かる。得られた脱塩梅果汁を陽イオン交換樹脂と接触させることにより、pHは2.50から2.30に低下し、ナトリウム濃度は1.9g/Lから0.03g/Lまで低下し、圧搾梅果汁と等しい低ナトリウム濃度の梅果汁が得られている。この低ナトリウム濃度梅果汁に水酸化カリウムを添加することにより、ナトリウム濃度、カリウム濃度、塩素濃度をはじめとして、pH、有機酸濃度、アミノ態窒素濃度も圧搾梅果汁とほぼ一致する低ナトリウム濃度梅果汁が得られている。比較例1
スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂の代わりに、メチレンスルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂を用いて脱塩梅果汁の製造を試みた。
図2に示すイオン交換樹脂処理装置のイオン交換塔に、メチレンスルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂[バイエル(株)、Wofatit P、イオン交換容量1.8meq/mL]140mL(理論量の3.0容量倍)を充填し、実施例1でイオン交換膜電気透析処理により得られた脱塩梅果汁のうち1.0Lを用い、実施例1と同様にして100分間の液循環を行ったのち、液循環用タンク内の脱塩梅果汁をサンプリングして分析した。分析値は、pH2.50、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度1.9g/L、カリウム濃度0.1g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.14g/Lであった。
比較例2
図2に示すイオン交換樹脂処理装置のイオン交換塔に、カルボキシル基を交換基とする陽イオン交換樹脂[三菱化学(株)、ダイヤイオンWK10、イオン交換容量2.5meq/mL]100mL(理論量の3.0容量倍)を充填し、比較例1と同様にして、脱塩梅果汁の製造を試み、分析を行った。分析値は、pH2.50、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度1.9g/L、カリウム濃度0.1g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.14g/Lであった。
比較例3
図2に示すイオン交換樹脂処理装置のイオン交換塔に、フェノール性水酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂[バイエル(株)、Wofatit R、イオン交換容量4.5meq/mL]55mL(理論量の3.0容量倍)を充填し、比較例1と同様にして、脱塩梅果汁の製造を試み、分析を行った。分析値は、pH2.50、有機酸濃度50.0g/L、ナトリウム濃度1.9g/L、カリウム濃度0.1g/L、塩素濃度0g/L、アミノ態窒素濃度0.14g/Lであった。
原料として用いた電気透析処理により得られた脱塩梅果汁の分析値、比較例1〜3及び実施例1の結果を、第2表に示す。
【0017】
【表2】
Figure 0003692302
【0018】
第2表に見られるように、交換基がメチレンスルホン酸基、カルボキシル基又はフェノール性水酸基である陽イオン交換樹脂を用いた比較例1〜3では、100分間の液循環を行ったのちも、梅果汁の分析値は、原料として用いたイオン交換膜電気透析処理により得られた脱塩梅果汁の分析値と同じであり、イオン交換樹脂処理の効果が全く現れていない。これに対して、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂を用いた実施例1では、pHが2.50から2.30に下がり、ナトリウム濃度が1.9g/Lから0.03g/Lに低下して、脱ナトリウムの効果が顕著に認められる。
【0019】
【発明の効果】
本発明方法によれば、梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させることにより、簡単な操作で容易に低ナトリウム濃度梅果汁を得ることができ、さらに、得られた低ナトリウム濃度梅果汁にカリウム源を添加することにより、圧搾梅果汁と同等の品質を有する梅果汁飲料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、イオン交換膜電気透析装置の一態様の概略図である。
【図2】図2は、イオン交換樹脂処理装置の一態様の概略図である。
【符号の説明】
11 イオン交換膜電気透析槽
12 陰極
13 陽極
14 陽イオン交換膜
15 陰イオン交換膜
16 陰極室
17 陽極室
18 脱塩室
19 濃縮室
20 脱塩液タンク
21 濃縮液タンク
22 水供給ライン
23 濃縮液排出ライン
24 脱塩液循環ポンプ
25 脱塩液循環パイプライン
26 脱塩液循環パイプライン
27 濃縮液循環ポンプ
28 濃縮液循環パイプライン
29 濃縮液循環パイプライン
30 イオン交換樹脂塔
31 フィルター
32 フィルター
33 液循環用タンク
34 循環ポンプ
35 三方バルブ
36 パイプライン
37 パイプライン
38 液循環パイプライン
39 カリウム源添加ライン
40 水供給ライン
41 塔内洗浄パイプライン
42 抜き取りパイプ
43 オーバーフローパイプ

Claims (2)

  1. 梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする低ナトリウム濃度梅果汁の製造方法。
  2. 梅酢にイオン交換膜電気透析処理を施して製造した脱塩梅果汁を、スルホン酸基を交換基とする陽イオン交換樹脂と接触させて得られたナトリウム濃度を低減した梅果汁に、カリウム源を添加することを特徴とする梅果汁飲料の製造方法。
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