JP3692151B2 - 液体ベースインクによる高品質及び高スループットのための最大対角印刷マスク及びマルチパスプリントモード - Google Patents

液体ベースインクによる高品質及び高スループットのための最大対角印刷マスク及びマルチパスプリントモード Download PDF

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Description

【0001】
本出願に対応する米国特許出願には本出願人に譲渡された3つの密接に関連した米国特許出願があり、それらは本出願と実質的に同時に米国特許商標庁に出願されており、それらの内容は全面的に、ここで参照することによって本明細書中に取り入れるものとする。1つはRonald A. Askelandらの"Inking for Color-Inkjet Printers, Using Nonintegral Drops, Media-Dependent Inking, or More Than 2 Drops/Pixel"と題する米国特許出願第08/056,263号(出願人文書番号PD-1093053-1)であり、他はGregory D. Raskinらの"Direction-Independent Encoder Reading; Position Leading & Delay, & Uncertainty to Improve Bidirectional Printing"と題する米国特許出願第08/055,658号(出願人文書番号PD-189492)であり、3つめはBroderらの"Combined Central and Lateral Hold-Down Plates, and End-of-Page Advance-Distance Decrease, in Liquid-Ink Printers"と題する米国特許出願第08/057,364 号(出願人文書番号PD-1093152-1)である。
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は一般に、紙、透明素材、又は他の光沢媒体のような印刷媒体上にテキスト又はグラフィックスを印刷するための装置及び手順に関し、特に、印刷媒体上に2次元ピクセルアレイで生成される個々のインクスポットからテキストまたはイメージを構成する、走査式サーマルインクジェット装置及び方法に関するものである。本発明は、イメージ品質(主として透明媒体及び光沢媒体上の)対動作時間を最適化し、また、インク乾燥用ヒータによって加えられるイメージの歪み(主として紙上の)を最小限に抑えるプリントモード技術を用いるものである。
【0003】
【従来の技術】
水性インクによるインクジェット印刷において鮮やかなカラーを実現し、アドレス可能なピクセル位置間の白色スペースを実質的に充填するためには、十分な量のインクを付着させなければならない。しかしながらそうすると、蒸発(及び印刷媒体によっては吸収)によって後で基剤である水を除去することが必要になり、この乾燥ステップが不当に時間を浪費する可能性がある。
【0004】
さらに、イメージの各部分内に、大量のインクが全て殆ど同時に付着されると、大量の着色剤による悪影響がこれに関連して生ずる。即ち1つの色から別の色へのいわゆる「にじみ」(鮮鋭であるべき色の境界において特に顕著)、「ブロッキング」、即ち印刷されたイメージ中の着色剤が隣接するシートの裏に対して裏移りして結果的に2つのシートが一緒にくっつくこと(或いは1つのシートが装置の部品やイメージ印刷シートを保護するために用いられるスリップカバーに対してくっつくこと)、及び印刷媒体の「しわ」即ち縮みなどである。乾燥時間によるこれらの悪影響と、大量又は多量の着色剤による悪影響を緩和するために、印刷と共に用いるための種々の技術が知られている。
【0005】
(a)従来の加熱技術
これらの技術のうちには、インク付けされた印刷媒体を加熱して、基剤又はキャリヤである水の蒸発を促進することがある。しかしながら、加熱にはそれ自体に限界があり、また熱によって引き起こされる印刷媒体の変形による他の問題点が生じる。
【0006】
光沢素材は、熱に反応して大幅にそりを生じ、また透明素材も、通常の紙に比べると加熱に対する耐性が幾分弱い可能性がある。従ってこれらのプラスチック媒体については、加熱による乾燥特性の改善は限られたものであった。
【0007】
紙に関しては、熱及びインクを用いることによって、イメージまたはグラフィックの質に影響する寸法上の変化が生じる。とりわけ、インクとの接触前に熱を加えて、プリコンディショニングを施すのが望ましいということが分かっている。予備加熱を施さない場合は、いわゆる「ページ端部のハンドオフ」という質的欠陥が生ずる。この欠陥は、各ページの一番下がプリンタから出てきた場合にページの下部を横切って形成される、まっすぐなイメージの不連続帯の形態をとる。
【0008】
しかしながら、予備加熱は水分含有量の損失を生じ、結果として紙の繊維は収縮することになる。こうした環境下で紙の寸法を維持するため、用紙送り駆動ホイールと連係して用いられるピンチホイールのシステムによって、用紙は緊張状態に保持される。
【0009】
あいにく、これらの措置がイメージ品質上の欠陥を防止する上で最も効果を発揮するのは、用紙がホイールに拘束されている間に限られる。ページの下部が印刷され、用紙がホイールによる拘束から解放された途端に、ページは収縮してしまう。
【0010】
これは極めて急速に生じ、その際に用紙及びそれに付いたインクドットは、端部及び中心へと移動する。この突然の応力の解放によって生ずる品質上の欠陥は、「ページの端部の用紙収縮欠陥」として識別することが可能であり、カラー濃度の薄まった、細いアーチ状のギャップとして現れる。
【0011】
このアーチ状のギャップを除去するための従来の努力には、ピンチホイールによる拘束力を周期的に取り除くこと、即ち解除することによって、ページ全体に応力が蓄積されないようにすることがある。このことは、内部応力を解放し、又は累積的にではなく増分的に平衡させることによって、用紙収縮欠陥を減少させるように働く。
【0012】
しかしながらあいにく、この周期的解放技術は、進路に沿った解放位置のそれぞれにおいて、用紙の位置に対する制御を犠牲にすることになる。こうして用紙位置の制御が損なわれると、用紙収縮欠陥よりも大きな問題である、多数のミスアライメント領域が生じることになる。
【0013】
(b)従来のプリントモード技術
別の有用な技術として、ペンの各パス毎に、イメージの各部分に必要とされるインク全量の一部分だけを付着させ、各パス時に白のまま残される領域を、後続の1回以上のパスによって充填することがある。これは、所与の時点でページ上にある全液体量を減少させることによって、にじみ、ブロッキング及びしわを制御するのに役立ち、また乾燥時間の短縮を容易にすることも可能である。
【0014】
各パス毎に用いられる特定の部分的インク付着パターンと、これらの異なるパターンが合わさって単一の十分にインク付けされたイメージとなるようにする方法は、「プリントモード」として知られている。これまで、3パスプリントモードが使用されて、用紙上の大量の着色剤の問題がうまく軽減されているが、しかし吸収性が大幅に低く、従って蒸発に対する依存度の高い光沢素材及び透明素材の場合は、それほどうまくいっていない。
【0015】
また、上記(a)において述べた用紙収縮エラーを隠すために、プリントモードを利用する試みもなされてきた。これまでは、こうした努力は比較的わずかな効果しかもたらさず、或いはさらに他の問題を生じている。
【0016】
例えば、正方形又は矩形のチェッカーボード状のパターンといった幾つかのプリントモードは、パターン内において発生される周波数、高調波等が、相互作用するサブシステムの周波数又は高調波に近づくと、見苦しいモアレ効果を生じさせる傾向がある。こうした干渉周波数は、用紙送り又はペン速度の制御を助けるために使用されることがあるディザリングサブシステムにおいて生じうる。
【0017】
チェッカーボード状プリントモードパターンはまた、仕上がったイメージを横切る水平方向のストライプである、いわゆる「縞状化」による見苦しさをも生じやすい。これらが生じるのは、各スワス(幅帯状区画)間において、用紙が実質的にスワスの全高分ずつ送られるためであり、これは要するに別のタイプの累積的エラー表示である。
【0018】
これに代えて、殆ど全てが水平か、或いは殆ど全てが垂直な要素の何れかから構成されるプリントモードパターンの場合にも、パターン方向(殆どのパターン要素のアライメントがとられる方向)に沿ってのみではあるが、依然として同様の干渉効果が生ずる可能性があり、パターンに対する横方向において、やはり他の印刷品質上の欠陥を悪化させることになりやすい。こうした問題によって、ページ端部における用紙収縮欠陥に対してプリントモードによる解決策を見つけようとする、それまでの努力は台無しになった。
【0019】
(c)イメージ端部における印刷媒体送りエラー
印刷媒体の始端又は終端付近に印刷を行う場合には、上述のページ端部欠陥に関連した別の問題が、幾らか単純な、又はより機械的な形で生じる。前述のように、精細解像度及び高いイメージ品質を求めて設計された代表的な最新の印刷装置においては、印刷媒体は一般に、2組のローラ等の間で印刷ゾーンに緊張状態で保持される。
【0020】
この構成によって、極めて高精度で正確な印刷媒体の送りが、従ってペンに対する印刷媒体の極めて高精度で正確な位置決めが促進される。しかしながら、印刷媒体の各シート又はページの縦方向の両端付近では、印刷媒体は必然的に1組のローラ等によってのみ保持される。
【0021】
この構成により、印刷媒体の位置決めはこれら2つの端部領域において、比較的精度が劣る結果となる。この状況は、特にシートの下端部付近に印刷する場合に厄介なものとなるが、それはその部分ではシートはテンションローラのみによって保持されているからである。このローラは直径を比較的小さくすることが他の理由から有利であるが、このような寸法取りは最良の精度に対しては不利である。
【0022】
現在開発されているある技術(本発明の先行技術ではない)では、重要なことに、印刷媒体の送りステップを小さくすることによって、特に各ページの下部又は端部において、精度の相対的低下を緩和している。このシステム及びその利点については、前述のBroderらの文献に記載されている。このシステムは、ページの下部付近で良好な印刷品質を実現するのに大いに貢献するが、しかし精度は、媒体が緊張状態に保持されている領域において享受されているレベルまでは改善されていない。
【0023】
(d)プリントモードの既知の技術:概論
所望とする量のインクを2以上のペンパスに分割するための特に簡単な方法の1つは、上述のチェッカーボードパターンである。これによれば1回のパスにおいて、1つおきのピクセル位置が印刷され、次のパスにおいて空白部分が充填される。
【0024】
上述した縞状化の問題を回避する(また場合によってはモアレパターンを最小限に抑える)ために、ペンの最初のスワス走査の各々と、これに対応する充填スワス走査との間で用紙が送られるようにプリントモードを構成することができる。実際にはこのことは、各ペン走査が、一部は最初のスワス走査(印刷媒体の一部について)として、また一部は充填スワス走査として機能するようにして実施することができる。
【0025】
この場合にも、この技術は、減少させるのが不可能な又はコストのかかる印刷機構エラーを、累積させるのではなく分散させるように働く。その結果、最小のコストでもって、エラーの顕著性は最も目立たないようになる。より簡単に言えば、隠されるようになる。
【0026】
例えば、2パスプリントモードの場合には、全てがペンの一方の端部列に配置されているペンノズルの半分だけから成るアレイ中の、ノズルの一部のみを用いて、例えば100個のノズルを有するペンにおいて1から50までの連続したノズルから選択されたノズルだけを用いて印刷することにより、ページの印刷を開始することができる。最初のパスは、チェッカーボードパターンで行うことができ、従って実際には、例えば最初の行には奇数番号のノズル1, 3...のみを用い、次いで第2行には偶数番号のノズル12, 14...のみを用い、そして第3行には再び奇数番号のノズル21, 23...のみを用いるといった具合であり、かくしてスワス領域にあるピクセル位置の半分においてのみ印刷を行う。
【0027】
次に用紙は、ノズルの1/2アレイの長さ(換言すれば50ノズル分の高さ)に等しい距離だけ送られ、そしてペンはそのノズルアレイの両端部列を用いて印刷を行うが、やはりこの場合にも、50%のチェッカーボードパターンで印刷するだけである。しかしながら今度は、ペンの前方端部列(ノズル1からノズル50の中から選択されたノズル)は、前と同様に用紙の新たな部分に印刷するが、後方端部列(ノズル51からノズル100の中から選択されたノズル)は、既に印刷された領域の充填を行う。
【0028】
そしてこの動作は、やはりノズル51からノズル100の中から選択されたノズルを用いる充填のみのスワスである最後のスワスに至るまで、ページを降ってずっと繰り返される。
【0029】
(e)スペース及び掃引ローテーション式プリントモードマスク
各ノズル部分での印刷に用いられるパターンは、「プリントモードマスク」として知られている。「プリントモード」という用語がより一般的であり、通常はマスクの記述、即ち十分な密度に達するのに必要なパス数と「十分密度」を規定するピクセル当たりのインク液滴数を包含している。
【0030】
上記の2パスの例の場合、ペンの第2の1/2部分(ノズル51からノズル100うちのあるもの)が、最初の1/2によって残された空白スペースを充填する。これは各々のパスについて、印刷されるピクセルの各々について文字「x」用い、印刷されないピクセルの各々について文字「o」を用いて、次のように記号化することができる。
【0031】
【表1】
Figure 0003692151
【0032】
これらのパターンのそれぞれにおいて、xは斜め線で現れ、これは垂直方向及び水平方向の間隔が同じであれば45度(列と行の両方に対して)の角度をなしている。これらのxのラインは印刷されるピクセルを表し(所望とするイメージが、これらのピクセルのそれぞれにおいて何かを印刷することを要求する場合)、oは印刷されないピクセルの斜め線を表している。
【0033】
本明細書中のスペースを節約するため、上記した表では、検討している100ノズルのペンの各半分によって生成される50ピクセル行のうち、8つしか表していない。ノズルはペンに沿って、100ノズル分の長さの実質的に1つの垂直列にレイアウトされているが、実際上の機械的問題としては、それらは横方向に互い違いに配置されて、垂直軸に沿った間隔を極めて接近したものとすることを可能にしている。従って本明細書で記述したチェッカーボード(又は他の)パターンを得るためには、ページを横切る走査動作だけではなくノズルがペンを横切って互い違いになっていることをも考慮に入れて、印刷媒体を横切るペンの走査と慎重に同期させながら、これら種々のノズルを選択的に且つ迅速に多数回にわたって噴射させることになる。
【0034】
「パターン1」のダイアグラムの場合、xのラインは左手上角において、またそのパターンの上部と左手エッジの両方に沿って2ピクセル分だけ離れたピクセル位置から開始される。しかしながら「パターン2」のダイアグラムの場合には、その角から開始されるのは、これに代えてoのラインであり、xのラインは上部エッジ及び左手エッジに沿って角からピクセル1つ分だけ離れた位置から開始され、かくして「パターン1」によって置かれたxのラインの間にはまる。
【0035】
従ってこれらのダイアグラムは、第1の(「パターン1」の)パスによって印刷されずに残されたピクセル位置が、第2のパスによって充填されることを示している。換言すれば、任意の行を横切ってずっと見て、「パターン1」及び「パターン2」の両方によって形成されるxを全体として考慮すると、その行の全ての位置が充填されていることになる。
【0036】
このパターンを達成する方法の1つは、ノズル1から50を常に「パターン1」をなすように保持し、またノズル51から100を常に「パターン2」をなすように保持することである。これは「スペースローテーション式」マスキングとして知られており、この方法を用いてページを印刷すると、これらのパターンが漸次形成される。表2には、100ではなく8つのノズルによる簡略化された垂直ノズルアレイ表示を用いて例示がなされている。
【0037】
【表2】
Figure 0003692151
【0038】
このモードの場合、ペンはページの終わりまでずっと同じパターンを用いるが、マスクはペンの部分が異なれば異なる。即ちノズル1から50についての「パターン1」(上記表において、8つのノズルから成る各グループにおける下側の4つの位置によって表されている)と、ノズル51から100に関する「パターン2」(各グループにおける上側の4つの位置によって表されている)である。
【0039】
各種の印刷装置に対してこのマスキング法を利用できるか否かは、部分的には、各装置の基本的な機械的構成とファームウェア構成によって決まる。特にそれは、基本的なオペレーティングシステムが、ノズルアレイ全体の異なるセグメントに対して、異なるマスクパターンの効率の良いアドレス指定を可能にするか否かによって決まる。
【0040】
同じプリントモードを用いるもう1つの方法は、1つのマスクパターンをペン全体に適用し、パス毎にそのマスクパターンを変更することである。これはいわゆる「掃引ローテーション式」マスキングであり、表3においては表2と同様の簡略表現を用いて例示を行っている。
【0041】
【表3】
Figure 0003692151
【0042】
これら両方のダイアグラム、例えば表3における「パターン1」及び「パターン2」の基本的ダイアグラムにおいて、任意の行を横切ってずっと読み通すことによって明らかになるように、各行毎に両方のパスが行われた後、その行の全ての位置は充填される。しかしスペースローテーションダイアグラムと掃引ローテーションダイアグラムを比較すると明らかなように、掃引ローテーションにおいて幾つかの位置が充填される順序は、スペースローテーションにおいてそれらの位置が充填される順序とは逆である。例えば第5の印刷行の場合、左手の列はスペースローテーションでは第2のパス時に印刷されるが(そして隣接の列は後続の印刷に備えて空白のまま残される)、掃引ローテーションでは第3のパス時に印刷される(隣接コラムの後で)。
【0043】
このことは、スペースローテーションと掃引ローテーションを並べて比較することを可能にする異なる表記法によって、さらに簡潔に示すことができる。この表記法において、「0」はページの上部と下部の走査において全く噴射されないノズルグループを表し、「1」及び「2」は個々のピクセル行ではなく、上述した如き「パターン1」及び「パターン2」における半スワスを表している。
【0044】
【表4】
Figure 0003692151
【0045】
今度はこれらの簡略化形式において、印刷イメージ内においては全ての半スワスが1つの「1」と1つの「2」を受け取るが、それが必ずしも同じ順序ではないことを容易に看取することができる。つまり第2の半スワスにおいて、スペースローテーションでは「1」が先行するが、掃引ローテーションでは2番目となっている。
【0046】
(f)オートローテーションプリントモードマスク
動作パラメータは、実際にはペンパターンがペンアレイ全体にわたって一貫しており、パスの間で決して変化しない場合であっても、ローテーションが生ずるように選択することができる。比喩的に言えば、これは「自動」ローテーション、又は単に「オートローテーション」とみなすことができる。
【0047】
何がこの状態を生じさせるかを理解するためには、まず何がプリントモードマスクの基本セル又は単位を構成しているかに注目し、次にピクセルで表したその高さhcに注目しなければならない。また、用紙がその送りの各々において移動するピクセル数(又はノズル数で測定した長さ)mpに注目することが必要である。例えば、上記で表に示したような単純な例では、各マスクは2行毎に繰り返されているのでhc=2である。また用紙は一度にノズル50個分進むので、mp=50になる(或いは表2又は表3のように簡略化表記したダイアグラムの場合、用紙は一度に簡略表記ノズル4個分進むので、mp=4になる)。
【0048】
次のステップは、これら2つのパラメータの比mp/hcが整数か否かを確かめることである。この例のように、実際にmp/hc=50/2=25(又は例示したように4/2=2)のため、整数ということになれば、マスクのオートローテーションは生じない。
【0049】
しかしながら、2パスの例において、用紙がピクセル行4つ分ではなく3つ分進み、基本セルがピクセル2つ分の高さのままである場合には、パラメータ比mp/hc=3/2は整数ではなく、マスクは各パス毎に、先行するパスで残された空白スペースを「自動的に」充填する。
【0050】
【表5】
Figure 0003692151
【0051】
(この表に示した概略例は例えば、パスが3回、ペンに用いられるノズル総数が96、ペンの3つのセクションの各々で用いられるノズル数が32、印刷媒体の送りがノズル32個分であり、基本パターンのセルが3ピクセル分の高さである実際の事例を記号化したものである。代数表記によれば、mp/hc=32/3で、非整数比である。この3パスモードについては後述する。)
こうして得られるプリントモードは、本質的にスペースローテーションモードである(条件が特に要求されないという意味において)。例えば、ペンが上記のように6行のペンである場合、最初の3行は「パターン1」をなし、2番目の3行は「パターン2」をなす。
【0052】
【表6】
Figure 0003692151
【0053】
オートローテーションの場合、「パターン1」又は「パターン2」の何れかをペン全体にわたって用いることができる。従って用紙が送られると、ある単純なパターンからスペースローテーションマスクへと「自動的に」切り替わる。上述した簡略化表記の場合、ペンは用紙が送られるにつれて、以下の周期的な動作をもたらす。
【0054】
【表7】
Figure 0003692151
【0055】
(g)3パスモード
これまで、1つの極めて好ましいプリントモードでは、上述したようなパス毎に1/2密度のチェッカーボードモードではなく、表8に示すように斜めのパターンでドットを構成する、パス毎に1/3密度のパターンが指定されている。しかし対角線は、チェッカーボードモードの場合のように45度のままである。
【0056】
【表8】
Figure 0003692151
【0057】
このパターンは、ソフトウェアディザリングアルゴリズムについて十分に作用し、また部分密度シェーディングを施したグラジエントのある領域を充填印刷する場合にモアレパターンが最も発生しにくいので、有利であると考えられてきた。45度の対角線を用いることは、印刷媒体上に形成されるピクセルアレイの垂直軸と水平軸の間にエラー隠蔽能力を等しく分散する傾向があるため、特に有効であると考えられた。
【0058】
一般に印刷装置は、その基本ハードウェア及びファームウェアの設計アーキテクチャを介して、1回のペンパスによってその印刷装置が形成することのできる一般的な最大サイズのプリントマスク又はモードパターンによって特徴付けられる。印刷装置に用いらる任意のマスクパターンは、その最大パターン内にはまらなくてはならない。例えば、高品質のイメージを生成するある特定の印刷装置(ヒューレットパッカード社製)の場合、最大マスク又はパターンサイズは高さ8行幅4列であり、いろいろある中でも、高さ3行(hc=3)で幅3列のマスクに容易に対処することができる。
【0059】
ちょうどこうしたマスクの場合、この項の最初に紹介した1/3密度の対角線3パスパターンが得られる。このマスクを32ノズル分の用紙送り単位と連係させて用いると、印刷媒体送り動作mp=32であり、前述の比はmp/hc=32/3になって整数ではない。
【0060】
従ってこの条件の組み合わせによれば、上に示した3行マスクパターンのオートローテーションが得られる((f)項で表5に関して括弧内に記述したように)。マスクローテーションシーケンスは不必要であり、従って3パスに対するマスクの指定は、「111」となって、パターンの最初の列を各掃引の開始のために共通して用いるべきことが示される。即ちスワスの最上行の列番号1にピクセルを印刷することになる(そこに印刷すべきイメージ情報が存在するものとして)。同様に、マスクの指定が「222」又は「000」と記されていることもあるが、これは実際にそのパターンを、基本セルの3列のうち任意のものを印刷することによって開始することができるからである。
【0061】
代わりに、ドット行数がパターンの高さの整数倍である場合には、前述したように、連続する掃引の各々においてどのようにしてパターンを形成するかを知らせるローテーションシーケンスを用いるよう、プリンタに対して指令を行わねばならない。例えば、同じ3行パターンを用いるが、送りがノズル33個分である場合、即ち印刷媒体の送り動作が33ドット行分である場合には、比mp/hc=33/3は整数であり、ローテーションシーケンスを指定しなければならない。
【0062】
こうしたシーケンスは、例えば「012」である。これら数は、基本パターンのそれぞれの列がページを開始するスワス又はパスの数である。プリンタは以下に示すようにして、ページの上部の最初の列としてこのパターンの最初の列を用いていわゆる「スワス数ゼロ」(最初のスワス)を形成し、第2の列をページの上部の最初の列として用いてスワス1(第2のスワス)を形成し、また第3の列を用いてスワス2(第3のスワス)を形成する。
【0063】
【表9】
Figure 0003692151
【0064】
他の同様に許容可能なシーケンスには、「021」「102」及びこれら3つのルートシーケンスの他の6つのローテーションの全て(「120」「201」等)がある。ここで、このセルと6ドット行の用紙送りを用いながら、プリンタがページの途中で停止したとすれば、スペースローテーションが用いられているか掃引ローテーションが用いられているかとは無関係に、下記のようなパターンを見い出すことができる。
【0065】
【表10】
Figure 0003692151
【0066】
先の場合と同じく、この簡略化ダイアグラムは、最近のより興味深い、33ノズル分進む実用的な場合を記号化したものである。この例は、完全に描写したとすると、完全に充填された33行と、2/3が充填された別の33行と、1/3が充填されたさらなる33行とから成るものとして現れる。
【0067】
(h)透明媒体及び光沢素材上への印刷品質上の欠陥
前述したように、従来の技術では、透明媒体及びその他の光沢媒体上における多量の着色剤の問題を完全にうまく解消するには至っていない。所望の全インク量を3パスに分割する方法は、この問題を解決する試みとしてプリントモード技術に適用するについては、限界をなすものであると考えられている。
【0068】
前述のように、こうした印刷媒体からの蒸発は、それらの吸収性が相対的にかなり劣るため、普通紙の場合に比べて必然的により重要である。幾らかの蒸発は、対流(空気循環用ファンで誘発される)によって簡単に生じさせることができるが、しかしプラスチック媒体の場合には、放射熱を加えて蒸発を誘起することがより重要である。
【0069】
しかしながら熱は、下側(インクを塗布するのとは反対の方向)から加えるのが最も簡単である。これらの媒体は、普通紙に比べるとより多くの熱量を示し、従って、熱経路は実際上より長くなる。
【0070】
従ってこうした媒体の場合、インクキャリヤと比較すると、加えられる熱放射のはるかに多くの部分が、印刷媒体に吸収される結果となる。この不都合なエネルギー分布は、前述した如き熱に対するこれらの媒体の寸法上の過敏性によって、倍加される。概して言えば、以上の記述から明らかなように、加熱を行うことは、普通紙よりも光沢素材及び透明素材にとって問題が多い。
【0071】
これまでは、これらの媒体の低い液体吸収能、高い熱吸収性、及び熱に対する寸法上の過敏性のために、十分に液体を除去しようとする努力は報われていなかった。従って従来技術には、この領域において改善を行う余地がかなり残されている。
【0072】
(i)黒色インクの細部
印刷機のユーザは、書体及び他の所定のタイプの精細なイメージ要素を黒色で示すことを好む場合が多く、また目は、他の色で表示されたイメージ要素及び欠陥に比べると、黒色インクによるイメージ要素(及びその中の欠陥)をよりはっきりと識別することができる。従って、同じイメージ内にある場合でも、他の色よりも、黒色インクの塗布に関しては一層精密な位置制御を用いることが望ましい。
【0073】
しかしながらこうした戦略は、実現が困難である。概して言えば、位置制御の精度、即ち換言すればピクセルアレイのピッチは、一般にペンによる走査中に、印刷媒体を横切って延びる特殊なスケールを電気光学的に読み取ることによって導き出される波形の、周波数によって設定される。
【0074】
妥当なコストの印刷機においては、ペン制御のために多重化技術を用いるのが望ましい。換言すれば、1組の信号線と、この信号線上に時分割その他によって共存する制御信号とを用いて、全てのペンが制御される。
【0075】
他の色と直接に関連して黒色印刷に対してより精密な位置制御を施すには、黒色に関して、何らかの方法により、別個の波形を確立することが必要になる。この波形は、他の色に関する位置設定波形と同時に、しかしより高い、異なる周波数で提供されねばならない。
【0076】
また周波数の異なる信号を、同じ基本位置信号伝送システムを共用するように構成することも必要である。確立された多重化構成に適応するための、これらの特殊な措置は、扱いにくいか、或いは少なくともコストがかかる。技術用語で言えば、カラーペン(例えばシアンペン)と黒色ペンに対して同時に「通信する」のは、電気的に困難である。
【0077】
代替案は、有彩色ペンの掃引の間における、別個の掃引時に黒色の印刷を行うことである。この代替案は、スループットの減少という重い代償を払うことになり、従って極めて望ましくないものである。
【0078】
【発明が解決しようとする課題】
用紙のページ端部における印刷品質上の欠陥は、光沢素材及び透明素材における多量の着色剤の問題と同様に、産業的に重要な全ての印刷媒体に対して均等な優れたインクジェット印刷を高スループットで達成することを、これまでずっと妨げてきた。黒色でもって精密な細部の重ね刷りを行う厄介さは、従来技術の別の不利な制限である。従って、本発明の分野において用いられる技術の重要な側面は、依然として有効な改善を施しやすい状態にある。
【0079】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、こうした改善が導入される。本発明はその好ましい実施例において、個別に用いることのできる幾つかの側面又は様相を有するが、これらは好ましくは一緒に用いて、それらの利点の最適化が図られる。
【0080】
本発明はその幾つかの側面のうち第1の側面又は様相の好ましい実施例においては、ピクセルアレイに形成された個々のマークから構成することにより、所望のイメージを印刷媒体上に印刷する方法である。これらのマークは、印刷媒体送り機構と連係して動作する、走査プリントヘッドによって形成される。
【0081】
この方法には、印刷媒体送り軸に対してほぼ直交するペン走査軸に沿って、繰り返してプリントヘッドによる走査を行うステップが含まれる。この方法にはまた、ペン走査軸に沿ったプリントヘッドによる各走査時に、ペン走査軸に対して比較的急峻な角度をなすと共に印刷媒体送り軸に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの少なくとも一部を近似するパターンでもってマークを形成するステップが含まれる。
【0082】
本発明のこの第1の様相又は側面にはまた、(1)イメージの各部分に対する1以上の先行する走査時に、角度をなしたライン間に非印刷領域を残すステップと、(2)各部分に対する1以上の後続の走査時に、非印刷領域を充填するステップとが含まれる。
【0083】
本発明の第2の側面は、今述べた2つのステップの代わりに、液体ベースの着色剤でマークを形成するステップと、このマーク形成ステップとほぼ同時に、印刷媒体を加熱して液体ベースの着色剤の乾燥を促進させるステップとを明示的に含むという点で第1の側面と異なっており、この加熱ステップは、印刷媒体送り軸と平行な位置エラー成分を目立たせる、ページの端部での用紙収縮欠陥を生ずる傾向がある。比較的急峻な角度のついたラインは、印刷媒体送り軸と平行な位置エラー成分を最小限に抑えるのに役立つ。
【0084】
以上のことは、最も広範な、或いはより一般的な形でもって、本発明のこうした2つの異なる様相の各々についての記述又は定義を構成しうるものである。しかしながらこれらの一般的な形においてさえ、本発明のこれらの側面が、従来技術によって未解決のまま残されていた問題点を大幅に軽減することを看守することができる。
【0085】
詳しく述べると、用紙送り方向に対して向きが全体的に近似しているラインによるパターンを用いると、その方向に沿った位置エラーを最も目立たせないようにする傾向がある。こうしたエラーを最小限にとどめることによって、熱を用いて印刷媒体の乾燥を促進することが可能とされ、その結果高スループットでの動作が容易とされるが、その場合にイメージ品質の明らかな劣化は最小限となる。
【0086】
本発明のこれら2つの異なる側面に明白に含まれる特徴又は特性は、互いに独立して実施されるものではあるが、それにも拘わらず上述したように、これらを一緒に実施して、本発明の利点を最大限とし、最適化することが好ましい。さらに、これらは好ましくは、利点全体の享受をいっそう増進させる他の幾つかの特徴又は特性と連係して実施される。
【0087】
例えばマーク形成ステップは、こうした所望とする特定のイメージを構成するためにマークが所望される、選択されたピクセル位置だけにマークをつけることを含むのが望ましい。この措置によって、こうした特定の所望のイメージの構成のためにマークが望ましくない場所では、角度つきのラインは不完全なものとされる。同様に、充填ステップは、所望のイメージを構成するためにマークが所望される、他の選択されたピクセル位置だけにマークをつけることを含むのが望ましい。
【0088】
やはり好ましいことは、マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内においてできる限りの、実質的に最も急峻な角度でもって、角度つきラインを形成することを含むことである。より一般的に言うと、マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内にあり、全てのピクセル位置がマークされる所望のイメージに関して、プリントヘッドの走査毎に少なくともほぼ等しい数のマークをもたらし、他のタイプのエラーに有意の貢献を行うことのない、できる限りの実質的に最も急峻な角度でもって、角度つきラインを形成することを含むのが好ましい。こうした他のタイプのエラーには、例えば、ディザリングパターンに対する干渉や、垂直過ぎるためにプリントヘッドの走査軸に対して印刷品質の大幅な異常を来すことになる対角線などが含まれる。
【0089】
好ましくはマーク形成ステップは、ペン走査軸に対して1:1をかなり越える勾配でもって、角度つきラインを形成することを含む。さらにより好ましいのは、この軸に対して少なくとも2:1の勾配でもって角度つきラインを形成することである。看守されるように、現在最も望ましい特定のパターンによれば、ペン走査軸に対して少なくとも約2.5:1から3:1の範囲、ごく大ざっぱには3:1の勾配がもたらされる。
【0090】
本発明のこの、現在最も望ましい実施例において、マーク形成ステップは、幅3ピクセルで高さ8ピクセルの基本パターンセルでもって角度つきラインを形成することを含む。この実施例の範囲内において、1回の走査の間にセルは、直接に連続する3つの行の各々についてセルの1つの列にある1つのマークと、直接に連続する他の3つの行の各々についてセルの別の列にある1つのマークと、直接に連続する他の2つの行の各々について、さらに別の列にある1つのマークで印刷されるのが有益である。同じ実施例を、光沢素材又は透明媒体の印刷に特に有益な別の方法で実施することが可能である。この場合は、イメージの各部分に対するペンの走査総数は複数、即ち如何なる場合にも約4を越える、比較的大きな数である。そしてマーク形成ステップは、こうした複数回の走査から選択された対の各々の間に、直接に連続する3つの行の各々についてセルの1つの列にある2つのマークと、直接に連続する他の3つの行の各々についてセルの別の列にある2つのマークと、直接に連続する他の2つの行の各々について、さらに別の列にある2つのマークでもってセルを印刷することからなる。本発明のこの実施方法によれば、優れた乾燥特性が得られる。さらに、複数回の走査の中の連続する走査の各対の間に、印刷媒体がマーキングヘッドに対して送られる場合には、印刷媒体の送り方向に沿った位置エラーがスワス毎に多数回にわたって軽減されるので、極めて高いイメージ品質が得られることになる。
【0091】
本発明を実施するためのこの方法の利点を得るためには、少なくとも4回、好ましくはより多くの走査を行うことが必要である。現在のところ最も好ましいと考えられている走査数は6である。
【0092】
第3の基本的側面又は様相においては、本発明は、ピクセルアレイに形成された個々のマークから構成することにより所望のイメージを印刷媒体上に印刷するための装置である。この装置には、こうした印刷媒体を支持するための何らかの手段が含まれる。本発明の説明を普遍的且つ広範に行うために、これらの手段は単に「支持手段」と呼ぶこととする。
【0093】
この装置にはさらに、印刷媒体を横切る方向に沿って移動するように取り付けられたプリントヘッドと、プリントヘッドに印刷媒体を横切る走査をさせるための何らかの手段が含まれる。やはりこの場合も、普遍性及び広範性のために、これらを「走査手段」と呼ぶものとする。
【0094】
また、プリントヘッドの移動とほぼ直交する移動方向に沿って、プリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動を生じさせるための何らかの手段(「相対移動提供手段」)も含まれている。本発明のこの第3の様相による装置にはまた、印刷媒体を加熱するための何らかの手段(「加熱手段」)と、特定のパターンでマークを形成するための何らかの手段(「マーク形成手段」)も含まれている。
【0095】
より詳しく述べると、このパターンは、本発明の第1の2つの側面に関して導入されたものである。これは、プリントヘッド移動方向に対して比較的急峻な角度をなすと共に、プリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動方向に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの、少なくとも一部を近似するパターンである。
【0096】
本発明の第3の様相の装置については、マーク形成手段がこのパターンを、相対移動提供手段が動作していない間に形成する。換言すれば、今説明したラインを有する部分的にインク付けされたピクセルアレイを構成する、ドット又はインクスポットによる特定のスワスをペンが形成している間には、ペンに対する印刷媒体の、直交方向に沿った相対移動は生じない。
【0097】
その第4の側面の好ましい実施例においては、本発明は、印刷媒体送り機構と連係して動作する複数ノズル走査ペンによって、ピクセル列及び行アレイに形成される個々のマークから構成することにより、所望のイメージを液体低吸収性印刷媒体上に印刷する方法である。この方法には、ペン走査軸に沿ってペンにより繰り返して印刷媒体の走査を行い、ペンの複数ノズルに対してさらされるピクセル行のスワス内で、印刷媒体にマークをつけるステップが含まれる。このシステムの場合は、各ノズルが1ピクセル行に対応する。
【0098】
この方法にはまた、ペン走査軸にほぼ直交する印刷媒体送り軸に沿って、印刷媒体をペンに対して周期的に送り、ペンにさらされるスワス内に印刷媒体の新たな部分が送り込まれるようにするステップも含まれる。この方法にはさらに、印刷媒体を横切るヘッドの各走査毎に、各ピクセル位置列にあるノズルの多くとも1/3を噴射させ、これにより各ピクセル行の全走査回数にわたって、インク付けされる各ピクセル位置において少なくとも2滴のインクを付着させるステップが含まれる。
【0099】
かくしてこの方法は実際上、倍密即ち200%の形態の6パス印刷モードであり、これは高品質と高スループットの間において特に有利なバランスを実現することが明らかになっている。実際、最適な恩恵に浴するには、この方法は、スワスの全高当たりで印刷媒体を6回送る動作と連係して実施することが望ましい。
【0100】
その第5の側面の好ましい実施例に関しては、本発明は同様に、印刷媒体送り機構と連係して動作する複数ノズル走査ペンによって、ピクセル列及び行アレイに形成される個々のマークから構成することにより、所望のイメージを液体低吸収性印刷媒体上に印刷する方法である。この方法にも、ペン走査軸に沿ってペンにより繰り返して印刷媒体の走査を行い、ペンの複数ノズルに対してさらされるピクセル行のスワス内で、印刷媒体にマークをつけるステップが含まれる。各ノズルは1ピクセル行に対応しており、さらに、ペン走査軸にほぼ直交する印刷媒体送り軸に沿って、ペンに対して印刷媒体を周期的に送り、ペンにさらされるスワス内に印刷媒体の新たな部分が送り込まれるようにするステップも含まれている。
【0101】
しかしながらこの方法は、媒体を横切るプリントヘッドの各走査時に、各ピクセル位置列において多くとも1/6のノズルにしか噴射を生じさせないという点で、本発明の第4の側面又は様相と異なる。かくしてこの方法は、6パス印刷モードとしてより直截的に認識され、第4の側面の場合と同様に、スワスの1/6の距離ずつ進めて実施するのが望ましい。
【0102】
本発明の第6の側面又は様相は、その好ましい実施例においては、印刷媒体送り機構と連係して動作する複数ノズル走査ペンによって、ピクセル列及び行アレイに形成された個々のマークから構成することにより、2つの端部を有する所望のイメージを印刷媒体上に印刷する方法である。印刷媒体は、印刷媒体の上端部と下端部を印刷する場合には2組のローラの一方によって片側だけからしか拘束されないことを除けば、ペンの下側でこれら2組のローラの間に緊張状態に保持される。
【0103】
この方法には、ペン走査軸に沿って、ペンによる印刷媒体の走査を繰り返して行い、ペンの複数ノズルにさらされるピクセル行のスワス内において、印刷媒体上にマークをつけるステップが含まれる。前述のように、ここでも各ノズルは1ピクセル行に対応する。
【0104】
さらにこの方法には、ペンが実質的に所望のイメージの何れの端部にも位置しておらず、印刷媒体が2組のローラの間で緊張状態に保持されている間に、ペン走査軸にほぼ直交する印刷媒体送り軸に沿って、ペンに対して印刷媒体を周期的に送るステップが含まれている。こうした各ステップには、ペンにさらされるスワス内に印刷媒体の新たな部分を送り込む働きがあり、それによってペンは、イメージの一方の端部からもう一方の端部へと段々と移動する。
【0105】
この方法にはまた、ペンが実質的に所望のイメージの何れかの端部にある場合に実行され、また少なくとも、ペンのノズルにさらされるピクセル行のスワスに対する十分なインク塗布が完了するまで実行される、さらなるステップも含まれる。このステップは、複数の前記した走査ステップを実行する間、ペンに対して印刷媒体をほぼ静止した状態に保持することである。
【0106】
このステップは少なくとも、印刷媒体が1組のローラによって、1方向だけからしか拘束されていない場合に実行される。好ましくはこのステップは、印刷媒体が1組のローラによって拘束されている場合に限って実行される。というのもその動作は、ノズル故障の許容範囲に関して、それほど耐性がないからである。しかしながらこのステップは、静止状態の印刷媒体に対する作業を、用紙が依然としてピンと張っていたとしても、イメージの端部においてほぼ満足できるやり方で実行可能であるので、厳密にこれらの条件下での動作に制限しなければならない必要はない。
【0107】
本発明のこの第6の様相に関する方法は、機械的公差による印刷媒体の位置決めエラーによって生ずる印刷品質上の欠陥を抑制する上で特に有益である。この方法がこの有益な効果を有するのは、静止媒体に対する作業が行われている間には、実際上印刷媒体の位置決めは行われないからである。
【0108】
こうして概略を述べただけでも、この方法は優れた成果をもたらすものであるが、それにも拘わらず好ましくは、この方法は幾つかの特徴又は特性を加えて実施される。静止状態に保つステップの間、走査ステップは好ましくは、ローテーションをなすプリントマスクのシーケンスを用いて、ペンのノズルにさらされるピクセル行のスワスに対して段階的に十分なインクを塗布することを含む。また好ましくは、このマスクシーケンスは、印刷媒体の送りが行われない場合を補償するようになっている。
【0109】
また、マスクシーケンスを用いるステップが、ペンのほぼ全ての走査対の間において、ノズルの印刷パターンを変更することからなるのが好ましい。
【0110】
本発明の以上の動作原理及び利点については全て、添付図面を参照して以下の詳細な説明を検討することによって、さらに深く理解されるであろう。
【0111】
【実施例】
1.より急峻な対角線
本発明のプリントマスクは、先行技術のマスクの場合よりも、印刷媒体送り方向に向かってさらに傾斜した対角線を形成する。このことは、この方向においては、用紙の送り及び用紙の収縮に起因してエラーが生じやすいため、有益である。
【0112】
少なくとも市販のプリンタのうちの幾つかにおいては、使用される印刷装置の基本的なアーキテクチャ上の制約範囲内において許される、上述した最大パターンは矩形であり、垂直方向に配向されている。換言すれば、印刷媒体の送り方向において長くなっている。この場合、本発明によって形成される対角線は、この垂直方向に配向された許される最大パターンの範囲内において可能な、最長の対角線を近似するのが好ましい。
【0113】
前述のヒューレットパッカード社製のあるプリンタにおける8×4のパターンの制約内においては、特に望ましいプリントモードによって、下記の8×3のパターンセル、即ち「基本パターン」が形成される。
【0114】
【表11】
Figure 0003692151
【0115】
結果として得られるパターンは、ページ上に印刷されるとやはり対角線のように見えるが、しかし今度は、ペン走査軸、即ち「水平方向」からほぼ70度の角度がついている。この場合のパターンアライメントは、水平よりも垂直に近く、このため印刷媒体の収縮又は送りにおけるエラーによるドット位置の狂いに対して、より有効なマスキングが施されることになる。
【0116】
上記のダイアグラムに示すように、8行のセル又は基本パターン内には、3行の繰り返しサブパターン「xoo」と3行のサブパターン「oxo」があるが、下部のサブパターン「oox」は2行だけしかない。この非対称性には実質的な重要性がないか、或いは恐らくは、過度に規則正しいセル構造に起因する望ましくないモアレパターン等の抑制に少し役立つものである。
【0117】
対角線の勾配は、恐らくは繰り返し単位に沿った任意のポイント(例えば最初のドット)から、斜め方向において隣接する次の繰り返し単位内の同じポイントまでの角度として定義するのが最良である。この定義を用いると、この勾配は、8垂直単位の3水平単位に対する比、即ち8:3であり、約69.5度の角度に相当する。勾配を定義する他の妥当な方法の場合は、一般に約68度から71.5度の間の比肩しうる値がもたらされる。
【0118】
いずれにせよ、このマスクによって生成される対角線の見かけの勾配はおよそ(10%内)2.67であり、これは従来技術のチェッカーボード又は3×3セルによって得られる1:1の値よりはるかに大きいことが理解される。ペン走査軸又は「水平線」に対する対角線の角度は、ほぼ(3%内)70度である。
【0119】
従って本発明はこの望ましい形態において極めて有益であるが、用紙の収縮及び用紙の送りによるエラーを隠すことに関しての、従来技術の性能に対する大幅な進歩は、余り強調されていない垂直方向の配向についても享受することが可能である。例えば、約2:1を越える勾配(又は約60度を越える角度)の場合、従来技術の1:1の45度の対角線の場合に比べると、はるかに優れたエラー隠蔽特性が得られる。
【0120】
上述の8ドット行パターンが、32ノズル分の印刷媒体送りと共に用いられると、決定される比mp/hcは32/8と整数になる。従って、このモードはオートローテーションではない。従って、列がプリントパターンを生成する順序を指定しなければならない。この順序は、通常は重要ではない。1つの許容可能なシーケンスが、下記の例に示されている。
【0121】
【表12】
Figure 0003692151
【0122】
これらのパターンは、「012」のローテーションシーケンスに対応する。この「ローテーションシーケンス」という用語は、実際には2つの異なる意味に用いられるが、明らかなように、012は上記のダイアグラムの少なくとも一部について、両方の意味においてローテーションシーケンスである。
【0123】
「ローテーションシーケンス」の定義の1つは、完全にセル内部に関するものである。即ち、このローテーションシーケンスは、ピクセル行がセル又は基本パターン内において印刷される順序である。従って「シーケンス012」は、最初のパスについて上に示したように、0はセル内の第1グループをなす行(行1から3)が印刷される列番号(列0が第1の列)であり、1は第2グループをなす行(行4から6)が印刷される列番号(第2列)であり、2は第3グループをなす行(行7及び8)が印刷される列番号(第3列)であることを表している。(明らかに、コンピュータサイエンスで慣例的に行われているところに従い、行番号はゼロから開始されている。)同様にして、第2のパスについては上記の表において示したように、(内部)ローテーションは201であり、第3のパスについてはこのシーケンスは120である。
【0124】
「ローテーションシーケンス」という用語が用いられるもう1つの意味は、基本パターンに対して部分的に外部に関するものである。この場合ローテーションシーケンスは、基本パターンの連続した列が開始位置に用いられ、かくしてスワスパターンを形成する、一連のスワス又はパスの番号を識別する。しかして上記の表の例では、スワス番号の0(最初のパス)は基本パターンの最初の列から開始するために割り当てられ、1(第2のスワス)はその開始列についての基本パターンの第2の列を選択し、2(第3のスワス)はスワスの最初の列として基本パターンの第3の列を用いる。
【0125】
さて、プリンタがページ印刷の途中で停止したとすると、下記の簡略化したダイアグラムとほぼ同様のパターンを見ることができる(イメージの左手エッジから始まってはいない)が、但し前述した8ノズルセルはこのダイアグラムが示唆するように各スワス内で1回だけでなく、4回ずつ繰り返される点は示されていない。この繰り返しによって、ノズル数で測定される各充填バンドの高さは、表示したように8ドット行ではなく32ドット行となる。
【0126】
【表13】
Figure 0003692151
【0127】
潜在的に有用な別のセルは、8×4のパターンであり、これは前述したシステムアーキテクチャ内において許容される最大パターンである。こうしたセルには32のピクセルが含まれており、3パスの間で均等に分割することはできない。
【0128】
選択された数のパスの間で均等な分割を行うことは、他のタイプのアーチファクトを回避するために望ましい。この原理は、8×4のパターンが4パスに関して適度にうまく作用することを示唆している。しかし普通紙について最良のスループットを得るためには、4パスでは遅いため余り望ましくない。
【0129】
また、その場合の勾配は、明らかに8:4=2(約60度の角度)になる。この勾配は、従来技術に比べて明らかな向上であるが、テストされてはおらず、また垂直方向のエラーを隠す上では8:3に比べて有効性が明らかに劣る可能性がある。こうしたさまざまな理由から、今のところ8×4セルは、少なくとも8×3より有利ではなく、恐らくは劣るものであると考えられている。
【0130】
2.プラスチック媒体に対する6パス
前述したように、従来技術では3回の印刷パスが理想と考えられていた。しかしながら本発明が認識したところによれば、あるシステムで用いられるパスの数は、スループットと品質との間におけるトレードオフである(特に用紙送りエラーを隠すため、多数のパスにわたってそのエラーを分散させる場合)。
【0131】
従って原理的には、品質だけしか必要とされない場合には、各パス毎に1インクスポットを付着させるようにして、1000回のペンパスを用いて各スワスを印刷することができる。このプリントモードによれば事実上欠点のないイメージが得られるが、恐らくページ毎に1時間が必要となる。典型的なドラフトモードの印刷はこの逆であり、1回だけのパスでスワス全体が付着させられる。
【0132】
さらに本発明の認識によれば、スループットと品質のバランスをとる上では、異なる印刷媒体の特性を考慮するのが望ましい。換言すれば、理想的な妥協条件では、媒体によって異なるパス数が要求される場合がある。
【0133】
本発明によれば、透明媒体及び光沢媒体に用いる場合には、6パスの方が3パスよりも極めて望ましいことが判明している。実際上これらの媒体については、多量の着色剤の問題を軽減するために用いられる他のパラメータ(熱量、対流及び吸収の効果)を紙の場合ほど高く設定することができないので、本明細書の「従来の技術」の項で説明したように、光沢媒体及び透明媒体については、紙の場合よりもパスの回数が多いほうがより適している。
【0134】
換言すれば、本発明は、これらの印刷媒体の乾燥特性によって、最適なトレードオフポイントがより多い印刷パス回数に向けてシフトするという認識又は知見から生じたものである。
【0135】
これら2つの異なるタイプの媒体のそれぞれについては、種々の原色によるインク液滴数が異なることが望ましい。これに関して、理想と考えられるインクの塗布は極めて複雑であり、着色剤によっては平均液滴を部分的に用いることをも含んでいる。本発明のこれらの、既知の最高モードについては、上述したAskelandらの文献にかなり詳細に記載されている。
【0136】
6パスを用い、またこの文献に記載されたインク塗布構成を用いることに加えて、先に述べた項に記載した本発明の最大対角線の側面を組み入れることが極めて望ましい。基本的な3パス8行のセルは本質的に繰り返され、全てのピクセル位置について1パスではなく2パスが行われて、倍の密度がもたらされる。
【0137】
さらに、送り距離を半分にすることが極めて望ましい。従って、本発明の3パス実施例は今のところ、各ステップ毎に32ピクセル行ずつ(約32/24=1.33mm)の送りでもって動作するのが理想であると考えられているが、6パス実施例の場合にはこれに代えて、ステップ毎に16行ずつ(16/24=0.67mm)の送りで動作する。
【0138】
結果として得られるマスキングパターンは、例えば下記のように現れる。
【0139】
【表14】
Figure 0003692151
【0140】
前述のように、プリンタがページを途中まで印刷して停止した場合に生ずるパターンは、下記の代表的な行によって看取することができる。大文字は二重のインク塗布を表している。
【0141】
【表15】
Figure 0003692151
【0142】
【表16】
Figure 0003692151
【0143】
上に概略を示したインク塗布構成によって、全てのピクセル位置において、ピクセル毎にインク液滴が2回塗布されることになる。原色の場合(望ましい実施例ではシアン、マゼンタ及び黄色)、これは紙は勿論として、透明素材又は光沢素材上のイメージについても、今では好ましい処理である。
【0144】
しかしながら、前述のAskelandらの文献によれば、単一イメージにおいて、あるピクセル位置に2回を越える回数、例えば3回にわたってインクを塗布すること、或いは空間平均化構成を用いて、部分的に液滴を平均して付着させることが望ましい場合がある。2回を越える部分的なインク塗布は、透明素材及び光沢素材上の等和色(好ましい実施例では赤、緑及び青)にとって、特に有用であることが分かっており、例えばパターン中から、選択されたデータビットを「はぎ取る」ことによって達成することができる。
【0145】
こうしたデータのはぎ取りの導入は、第4のパス(上記表におけるパス4)から開始するのが望ましい。例えば特定のピクセルが、平均2.5の赤インクドットを受け取るものと仮定する。
【0146】
換言すれば、最も単純な2つの黄色と2つのマゼンタからなる4ドットの場合(YMYM)の代わりに、ピクセルはパスの半分において1つの黄色と1つのマゼンタ(YM)を受け取り、パスの他の半分において1つの黄色と2つのマゼンタ(YMM)を受け取る。このプランを実現するために、そのピクセルは最初の3パスにおいて最初の「YM」を受け取り、残りのパスにおいては1ビットのはぎ取り処理が施されてマゼンタのドットをもう1つ受け取って、YMMが生ずる。
【0147】
等和色の場合は通常、各ピクセル位置毎に2つのインク液滴(2つの異なる色の1つずつ)が付着するので、この処理によれば、データのはぎ取りを施さない場合は4つのインク液滴が付着することになる。こうして生成される色は極めて豊潤であるが、こうした過剰なインクの付着は、前述のようにブロッキング等を生ずることになる。付加的な交番ファームウェアスイッチ、又はいわゆる「フィルタ」を動作させることによって、1つおきのインク液滴の抑制又ははぎ取りを行うことができる。
【0148】
この結果は、選択ピクセルにおいて2又は4の液滴、従って平均して各位置毎に3又は2.5等のインク液滴を塗布するように仕立てることが可能である。これ以上の詳細については、Askelandらの文献に記載がある。
【0149】
各々のスワスに6パスでインク塗布を行うことに加えて、各パスの後に印刷媒体をペンに対して送る場合、換言すれば印刷媒体がスワス毎に6回送られる場合には、乾燥の改善の他に、本発明は各1/6スワス毎に媒体送り方向の位置決めエラーをも軽減する。
【0150】
即ち、ステップサイズの大きさは半分だけである(1.33mmではなく0.67mm)ので、送りエラーは小さくなり、また送りエラーは3回だけではなく6回の送りにわたって平均化される。こうした利点に加えて、上に概略を示した6パスモードによれば、部分ドット技術を用いることにより、各色と各印刷媒体とについて色相及び彩度を最適化するのが容易になる。
【0151】
6パス法の総合的な結果は、高い品質と高スループットに対する要求のバランスがとれることである。パスの回数をより多くする(8, 12等)ことによっても、同等以上の品質目標を達成することができるが、スループットは大幅に低下する。逆に前述したように、4回、又は好ましくは4回を越えるパスの場合には品質はある程度改善され、従って特許請求の範囲の幾つかの請求項の範囲内に含まれると考えられるものであるが、6パスによって得られる品質の方がかなり優れていると思われる。
【0152】
3.倍の周波数による黒色の再トレース
ペンの各戻り掃引時に限って、黒色に関するより高い周波数の位置決め波形と、実際の黒色の印刷とを用いることによって、適度な経済性を持たせて、高スループットによる黒色インクの塗布のより精密な制御を行うことができることが判明している。ペンの戻りパスは、「再トレース」として知られている。
【0153】
再トレース時に直接に、追加的な補間ステージを動作させて、結果的に生ずる信号をペンの信号バスに伝送することができる。この場合に他の精密なペン位置決め信号は用いられないので、他の色についての制御信号との干渉は生じない。
【0154】
好ましくは、再トレース時における黒色の位置決め波形は、順方向の掃引時に他の色に用いられる周波数の2倍である。その結果ピクセル位置は2倍になり、これに応じてより精密な細部を表現することができる。またペンの噴射信号はこれに対応して調節して、得られるインクスポットを小さくすることができる。
【0155】
カラーインクのスポットについては、約12ドット/ミリメートル(300ドット/インチ)のピクセル間隔が適しているが、倍の周波数の黒色インク位置決め信号は、約24ドット/ミリメートル(600ドット/インチ)のピクセル間隔をもたらす。黒色だけでカラー印刷を用いずにテキストだけを印刷する場合には、再トレース時だけではなく、両方向について周波数を高くし、ピクセル間隔を精細にするのが好ましい。
【0156】
再トレース時に黒色を印刷するこのシステムによって、黒色がカラーイメージの一部をなす場合に、異なる周波数で動作する異なるペンを多重化するという難問が解決されるが、他の要因もこの方法に有利に作用する。こうした要因の1つは、双方向動作における位置決めの精度が、実際上こうした動作に適しているということである。この高精度は、上述のRaskinらの文献に開示された関連発明を用いることによって得られる。
【0157】
別の要因は、このシステムがスループットを非常に顕著に向上させるということである。これは、再トレース時に黒色を印刷するのに必要な時間が、別個の順方向の掃引時に黒色を印刷するのに必要な時間に対して2回の非印刷戻り改行を行うのに必要な時間を加えた時間よりも、かなり短くなるためである。この利点は、カラーパスの間の個別の順方向掃引において黒色印刷を行うという、主たる代替案に比較して特に顕著である。
【0158】
4.プリントモードの要約
本発明は、その最も好ましい実施例においては、動作パラメータ及び特性の幾つかの異なる、複雑な組み合わせを用いることにより、さまざまな動作条件に対応する。これらの組み合わせを要約すると、下記の通りである。
【0159】
【表17】
Figure 0003692151
【0160】
この表において列の見出し「RET」は、「解像度向上技術」、即ち黒色がペン走査軸に沿って、標準的な12/ミリメートルではなく24/ミリメートルのピクセル間隔で印刷される上述のシステムを表している。ここに記述する好ましいシステムの場合には、印刷媒体送り軸に沿ったピクセル間隔は、RETが用いられているか否かとは関係なく12のままである。
【0161】
列の見出し「デンシトメータ」は、実際にまだ印刷されてはいないが間もなく印刷されるイメージ領域の光学濃度を、ファームウェアがスワス毎に予備評価するサブシステムを表している。光学濃度(従ってインク量)が間もなく高くなる場合には、印刷は徐々に減速されて、予想されるより厳しい乾燥条件に適応すると同時に、急激な速度変化によって生ずるイメージの不連続性を回避する。高速及び通常モードの場合には、高品質モードに用いられるものに比べて、ターンオンしきい値は遥かに高く、減速は遥かに小さい。
【0162】
列の見出し「CMY」及び「K」はインク色を表している。即ちCMYは、それぞれ有彩色のシアン、マゼンタ及び黄色を表し、Kは黒色を表している。印刷装置は好ましくは、通常モード又は高品質モードにおいて、(a)スワスにカラーが含まれるか、或いは(b)黒色のテキスト又はグラフィックスがスワス境界と交差する場合には常に、3パスの「グラフィックス」印刷へと自動的に切り替わる。高速モードと通常モードの間での、シングルパスによる「テキスト」印刷における唯一の違いは、右手の列に示されている。即ち高速モードの場合だけ、テキストは分割される。
【0163】
透明媒体と光沢媒体の乾燥は、対流により強く依存しているので、これらのモードでは乾燥ファンが動作される。透明素材はかなりの反りを許容できるので、透明素材モードでは、ヒータのパワーは表に示した紙モードの場合と同じ位に高い。しかしながら光沢素材は反りに過敏であるため、表示のように僅かにしか加熱しないのが最良である。
【0164】
5.本発明を実施するためのハードウェア
図1には、本発明によるプログラムされたマイクロプロセッサベースの印刷装置に関する一般的な望ましいレイアウトが示されている。手動制御を含むことのできる入力ステージ41によって、所望のイメージを定義する情報が得られる。このステージの出力42は、所望の場合にはディスプレイ43に送られ、審美的選択又はその他のこうした選択が容易にされる。またカラー印刷システムの場合には、ディスプレイ43及び/又は入力ステージ41と、印刷システム47-61-31-32-33との間における特性の既知の相違を補正するため、色補償ステージ44に送られる。
【0165】
補償ステージ44からの出力45は次に、個々のピクセル位置で決定される印刷レベルで所望のイメージをどのように実現するかを、適用可能ならば各カラー毎に決定する、レンディションステージ46に送られる。結果として得られる出力47は、各ペン31に対して噴射信号77をいつ送るかを決定する回路61に送られる。
【0166】
ペンはインク32を噴射して、紙その他の印刷媒体33上にイメージを形成する。その一方で、一般には媒体送りモジュール78によって、ペン31に対する印刷媒体33の相対送り79が生ずる。
【0167】
噴射信号の決定を行うに際して、噴射回路61は、ペンキャリッジ62、ペン取付具75、及びペン31の位置を考慮しなければならない。こうした考慮は、キャリッジ62に支持されてコードストリップ10を読み取る電気光学センサ64の働きによって可能になる。
【0168】
タイミングモジュール72が、センサ64と噴射回路61の間のラインに配置されている。このタイミングモジュール72によって、2方向のうち1つにおける走査時に、エンコーダ信号の反転その他の機能を含む種々の特殊な位置決め機能がもたらされる。
【0169】
またこのタイミングモジュールによって、やはり2方向のうち1つにおける走査時に、1パルス分遅らせてペン噴射を遅延させることも可能になる。より詳しくは、本発明の目的に関して言えば、タイミングモジュール72は、1つおきの順方向掃引においてカラーが印刷されている場合には、再トレース時の黒色印刷にのみ使用するために、上述の補間された倍周波数位置決め信号を用いるように切り替わる。(前述したように、この信号はカラー印刷が行われていない場合には、黒色の双方向印刷にも利用される。しかしこの場合は、補間信号を用いるようにタイミングモジュールによって切り替えられない。)
従って、このタイミングモジュール72の動作は、常に所望とされるものではなく、キャリッジ62の方向反転と同期してのみ所望される。即ち、タイミングモジュール72は、1つの方向における動作時に限って挿入すべきものであり、もう1つの方向における動作時には、直接的なバイパス接続73によって置き換えられる。換言すれば、非対称に動作されるものであり、図1でタイミングモジュール72の表示が「非対称」とされているのはこの理由による。
【0170】
図1において、この同期的挿入及び除去は、在来の接続73とタイミングモジュールに対する接続71との間で選択を行うスイッチ67によって象徴的に表されている。このスイッチ67は、ペンキャリッジ62の後退移動63Bから順次導き出される信号66によって制御されるものとして示されている。
【0171】
かくしてスイッチ67は、こうした後退移動63Bに際してはタイミングモジュール接続71を選択し、順方向移動63Fに際してはバイパス又は在来ルート73を選択するよう動作する。この表示は単に、教示を目的とした象徴的なものである。当業者には明らかなように、スイッチ67は別個の物理的構成要素として存在しなくともよく、及び/又はその代わりに、順方向移動63Fから制御されてもよく、及び/又はより一般的には、ペンキャリッジの移動63B及び63Fをも一緒に制御する、上流にある何らかのタイミング信号によって制御することができる。さらに、この同期スイッチ67はタイミングモジュール72の入力側にある必要はなく、代わりに出力側にあっても構わない。図1ではこの出力側において、共通の集中信号ライン74が噴射回路61に通ずるものとして示されている。或いは実際上、両側に配置しても構わない。
【0172】
図1に示すシステムを利用すると、少なくとも最も自然に解釈されるように、エンコーダ信号の反転、パルスの「遅れ」ステップ、及び噴射遅延ステップは全て、共通した同じ(「後退」)方向におけるペンの移動時に行われる。この制限は好ましいものではあるが、本発明の実施を成功させるのに必要というわけではない。
【0173】
6.ページの上部/下部のみのマスクローテーション
各印刷媒体のシートの下部においては、ページ下部の「ハンドオフ」領域と呼ばれることもある比較的長い領域が、媒体を緊張状態に保持するローラの組の間の距離によって形成される。前述したように、そしてまた上述のBroderらの文献にさらに詳細に記載されているように、この領域において用紙に印刷するために、印刷媒体の送りの長さは、ページの中頃におけるその通常値(図2b)の半分まで(図2c)低減されるのが好ましい。
【0174】
例えば、望ましい実施例の場合に、各ペンは96のノズルを備え、96ピクセルのスワスを形成する。通常の送り距離(本発明によるプラスチック媒体用の場合を除く)は、この高さの1/3、即ち32ピクセルであり、1/24mmの好ましいピクセル間隔の場合(図2b)には1.33mmである。Broderらの文献に記載のように、印刷媒体に張力を加えることができない場合には、この送りは好ましくは、半分の16ピクセル、即ち約0.7mmとされる(図2c)。
【0175】
しかしながら、各印刷媒体シート上の単一の上部(図2a)及び下部(図2d)スワスから構成される幅の狭い端部領域においては、本発明によれば送り距離はゼロまで減少される。即ち完全に排除されるものである。これが実施されるのは、ペン(又はペンの組)がデータの何れかの端にある場合であるが、最も好ましくは、このような状態が、印刷媒体に張力のかかっていない場合、即ち「ハンドオフ」領域又は上部における類似の領域にある場合にのみ実施される。
【0176】
この動作モードは、ペンがシートの上部エッジ又は下部エッジに沿って実際に印刷を行っている場合に特に重要である。ペンが部分的にエッジをかすめ、また部分的にエッジを離れている場合には、普通は良好な挙動は得られない。しかしスペースローテーションによれば、ちょうどこのような条件で開始及び終了を行い、エッジに沿った部分的スワス領域に3パス又は6パスをもたらすことが必要である。こうした条件下では、実際上は印刷媒体の送りの結果、もはやスペースローテーションを行えないことから、それは掃引ローテーションを介してもたらされ、ペン走査間においてインク塗布パターンが変更される。
【0177】
各ページについて、ペンが静止状態にある間(図2a)に、最初の2回の掃引について、マスクはまずファームウェアによりペンに関して掃引ローテーションされる。次いでマスクはペンに対して固定され、用紙の送りが開始されて(図2b)、スペースローテーションが行われる。即ち、マスクはペンに対して変化されず、ページの大部分はこの通常の3パスモードで印刷される。ハンドオフ領域において、まだデータの端部でなければ、システムは1/6送りへの遷移を行い、ノズルの半分(48)だけでしか印刷を行わないが、マスクには依然としてスペースローテーションが施される(図2c)。最終データに達すると、送りは再び停止され、残りの2パスが行われる。この場合、ファームウェアはマスクに掃引ローテーションを施す(図2d)。
【0178】
以上の開示は、単に例示を意図したものであり、特許請求の範囲によって規定されるべき本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0179】
以下においては本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を例示する。
1.印刷媒体送り機構と連係して動作する走査プリントヘッドによって、ピクセルアレイに形成された個々のマークから構成することにより、所望のイメージを印刷媒体上に印刷する方法であって、
印刷媒体送り軸に対してほぼ垂直なペン走査軸に沿って、プリントヘッドによる走査を繰り返して行うステップと、
ペン走査軸に沿うプリントヘッドの各走査毎に、ペン走査軸に対して比較的急峻な角度をなすと共に印刷媒体送り軸に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの少なくとも一部を近似するパターンでマークを形成するステップと、
イメージの各部分に関する1以上の先行する走査時に、前記ライン間に非印刷領域を残すステップと、及び
イメージの各部分に関する1以上の後続の走査時に、前記非印刷領域を充填するステップとからなる方法。
【0180】
2.マーク形成ステップが、特定の所望のイメージを構成するためにマークが所望とされる、選択されたピクセル位置だけにマークを配置することからなり、
これによって、前記角度をなしたラインが、こうした特定の所望のイメージの構成のためにマークが所望とされない位置で不完全となる、上記1の方法。
【0181】
3.充填ステップが、所望のイメージを構成するためにマークが所望とされる他の選択ピクセル位置だけにマークを配置することからなる、上記2の方法。
【0182】
4.マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内においてできる限りの実質的に最も急峻な角度でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記1の方法。
【0183】
5.マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内にあり、また全てのピクセル位置がマークされる所望のイメージについてペン走査毎に少なくともほぼ等しい数のマークをもたらすと共に、他のタイプのエラーに対して殆ど貢献することのない、できる限りの実質的に最も急峻な角度でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記1の方法。
【0184】
6.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して1:1をかなり越える勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記1の方法。
【0185】
7.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して少なくとも2:1の勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記6の方法。
【0186】
8.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して少なくとも約2.5:1から3:1の範囲にある勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記7の方法。
【0187】
9.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対してほぼ3:1の勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記7の方法。
【0188】
10.マーク形成ステップが、幅3ピクセルで高さ8ピクセルの基本パターンセルでもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記1の方法。
【0189】
11.1回の走査に際してセルに、直接に連続する3つの行の各々についてセルの1つの列にある1つのマークと、直接に連続する他の3つの行の各々についてセルの別の列にある1つのマークと、直接に連続する他の2つの行の各々について、さらに別の列にある1つのマークが印刷される、上記10の方法。
【0190】
12.イメージの各部分に対するペンの走査総数が4より大きな数であり、マーク形成ステップが、前記4を越える走査から選択された対の各々の間に、直接に連続する3つの行の各々についてセルの1つの列にある2つのマークと、直接に連続する他の3つの行の各々についてセルの別の列にある2つのマークと、直接に連続する他の2つの行の各々について、さらに別の列にある2つのマークでもってセルを印刷することからなる、上記10の方法。
【0191】
13.印刷媒体送り機構と連係して動作する走査プリントヘッドによって、ピクセルアレイに形成された個々のマークから構成することにより、所望のイメージを印刷媒体上に印刷し、ページ端部の用紙収縮欠陥を最小限に抑えて迅速なスループットをもたらす方法であって、
印刷媒体の送り軸に対してほぼ直交するペン走査軸に沿って、プリントヘッドによる走査を繰り返して行うステップと、
ペン走査軸に沿うプリントヘッドの各走査に際して、液体ベースの着色剤でマークを形成するステップと、
マーク形成ステップとほぼ同時に、印刷媒体を加熱して前記液体ベースの着色剤の乾燥を促進するステップとからなり、
前記加熱ステップが、印刷媒体の送り軸と平行な位置エラー成分を強調する、ページ端部の用紙収縮欠陥を生じさせ易いことと、
前記マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して比較的急峻な角度をなすと共に印刷媒体送り軸に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの少なくとも一部を近似するパターンでマークを形成することからなり、
前記比較的急峻な角度をなしたラインが、印刷媒体の送り軸に平行な前記位置エラー成分を最小限に抑えるのに役立つことからなる方法。
【0192】
14.マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内においてできる限りの実質的に最も急峻な角度でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記13の方法。
【0193】
15.マーク形成ステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内にあり、また全てのピクセル位置がマークされる所望のイメージについてペン走査毎に少なくともほぼ等しい数のマークをもたらすと共に、他のタイプのエラーに対して殆ど貢献することのない、できる限りの実質的に最も急峻な角度でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記13の方法。
【0194】
16.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して1:1をかなり越える勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記13の方法。
【0195】
17.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して少なくとも2:1の勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記16の方法。
【0196】
18.マーク形成ステップが、ペン走査軸に対して少なくとも約2.5:1から3:1の範囲にある勾配でもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記17の方法。
【0197】
19.マーク形成ステップが、幅3ピクセルで高さ8ピクセルの基本パターンセルでもって前記角度をなしたラインを形成することからなる、上記13の方法。
【0198】
20.ピクセルアレイに形成された個々のマークから構成することにより所望のイメージを印刷媒体上に印刷する装置であって、
こうした印刷媒体を支持する手段と、
印刷媒体を横切る方向に沿って移動するように設けられたプリントヘッドと、
プリントヘッドに印刷媒体の走査を行わせる手段と、
プリントヘッドの移動に対してほぼ直交する移動方向に沿って、プリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動をもたらす手段と、
印刷媒体を加熱する手段と、及び
相対移動をもたらす手段が動作していない間に、プリントヘッドの移動方向に対して比較的急峻な角度をなすと共にプリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動方向に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの少なくとも一部を近似するパターンでもってマークを形成する手段とからなる装置。
【0199】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、ペン走査軸に沿うプリントヘッドの各走査毎に、ペン走査軸に対して比較的急峻な角度をなすと共に印刷媒体送り軸に対して比較的浅い角度をなす、ほぼ平行な多数の個別のラインの少なくとも一部を近似するパターンでマークを形成することにより、特にインク乾燥のために印刷媒体が加熱されてページ端部に用紙収縮欠陥を生ずる場合に、印刷媒体送り軸と平行な位置エラー成分を隠すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハードウェアシステムの概略的なブロック図である。
【図2】インク付けパターンを表すプリントマスクの概略図であり、(a)はページ上部領域における印刷媒体の送りの抑制を可能にする特別なページ上部の掃引マスクローテーションに用いられる、インク塗布パターンのプリントマスクを示し、(b)は1/3の送りでの、ページ中間スペースローテーションにおいて用いられる、インク塗布パターンのプリントマスクを示し、(c)は1/6の送りでの、ページ下部のハンドオフスペースローテーションにおいて用いられる、インク塗布パターンのプリントマスクを示し、(d)はページ下部領域における送りを抑制可能にする、特殊なページ下部の掃引ローテーションにおいて用いられる、インク塗布パターンのプリントマスクを示す略図である。
【符号の説明】
10 コードストリップ
31 ペン
32 インク
33 印刷媒体
41 入力ステージ
43 ディスプレイ
44 色補償ステージ
46 レンディションステージ
61 噴射回路
62 ペンキャリッジ
64 電気光学センサ
67 同期スイッチ
71 タイミングモジュール接続
72 タイミングモジュール
73 バイパス接続
75 ペン取付具
78 媒体送りモジュール

Claims (7)

  1. 印刷媒体送り機構と連係して動作し、独立して制御されるノズルを備えた走査プリントヘッドによって、ピクセルアレイに形成された個々のドットから構成することにより、所望のイメージを印刷媒体上に印刷する方法であって、
    印刷媒体送り軸に対してほぼ垂直なペン走査軸に沿って、プリントヘッドによる走査を繰り返して行うステップと、
    ペン走査軸に沿うプリントヘッドの各走査毎に、ペン走査軸に対して60度より大きい角度をなすと共に印刷媒体送り軸に対して30度より小さい角度をなす、ほぼ平行で実質的に連続した多数の個別の斜めになったドットのラインを近似する基本パターンに従ってドットを形成するために前記ノズルを独立して動作させるステップと、
    イメージの各部分に関する1以上の先行する走査時に、前記ドットのライン間に非印刷領域を残すステップと、及び
    イメージの各部分に関する1以上の後続の走査時に、前記非印刷領域を充填するステップとからなる方法。
  2. 前記ドットを形成するステップ特定の所望のイメージが対応するイメージ情報を含む、前記基本パターンの位置だけにドットを配置することからなり、
    これによって、前記斜めになったドットのラインドットが配置されていない位置で不完全となる、請求項1の方法。
  3. 前記ドットを形成するステップが、走査プリントヘッド及び印刷媒体送り機構の設計アーキテクチャ内にあり、また全てのピクセル位置がドットでマークされる所望のイメージについてペン走査毎に少なくともほぼ等しい数のドットをもたらすように、前記斜めになったドットのラインを形成することからなる、請求項1の方法。
  4. 前記ドットを形成するステップが、ペン走査軸に対して2.5:1以上の勾配でもって前記斜めになったドットのラインを形成することからなる、請求項1の方法。
  5. 前記ドットを形成するステップが、幅3ピクセルで高さ8ピクセルの基本パターンセルでもって前記斜めになったドットのラインを形成することからなる、請求項1の方法。
  6. ピクセルアレイに形成された個々のドットから構成することにより所望のイメージを印刷媒体上に印刷するための装置であって、
    こうした印刷媒体を支持するための手段と、
    印刷媒体を横切る方向に沿って移動するように設けられたプリントヘッドと、
    プリントヘッドに印刷媒体の走査を行わせるための手段と、
    プリントヘッドの移動に対してほぼ直交する移動方向に沿って、プリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動をもたらす手段と、
    印刷媒体を加熱するための手段と、及び
    相対移動をもたらす手段が動作していない間に、プリントヘッドの移動方向に対して60度より大きい角度をなすと共にプリントヘッドに対する印刷媒体の相対移動方向に対して30度より小さい角度をなす、ほぼ平行で実質的に連続した多数の個別の斜めになったドットのラインを近似する基本パターンに従ってドットを形成するための手段とからなる装置。
  7. 前記ドットを形成するための手段が、印刷媒体の端部付近のみに、前記基本パターンで前記ドットを形成することを含む、請求項の装置。
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