JP3691380B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池に係り、特に、その正極に用いる正極材料を改善して、電池容量の高い非水電解質二次電池が得られるようにした点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高出力,高エネルギー密度の新型電池の1つとして、有機溶媒を用いた非水電解質を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにした非水電解質二次電池が利用されるようになった。
【0003】
そして、このような非水電解質二次電池においては、一般に、正極における正極材料にLiCoO2 等のリチウムの吸蔵,放出が可能なリチウム−遷移金属複合酸化物が使用されており、また負極における負極材料に黒鉛等の炭素材料が広く使用されていた。
【0004】
ここで、このような非水電解質二次電池において、負極材料として用いられる黒鉛の比容量は約370Ah/kgであるのに対して、正極材料として用いられるLiCoO2 の場合、LiCoO2 中におけるLiが十分に放出されず、比容量は150Ah/kg程度になっており、このような非水電解質二次電池におけるエネルギー密度は150Wh/kg程度であった。
【0005】
しかし、近年においては、このような非水電解質二次電池が携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電源として広く使用されるようになり、非水電解質二次電池におけるエネルギー密度をさらに高めて、高い電池容量を得られるようにすることが要望されている。
【0006】
また、従来においても、Fe2 3 やFeS2 を正極材料として用いることが検討されているが、Fe2 3 やFeS2 は一次電池や高温電池用の正極材料等として用いられているだけであり、有機溶媒を用いた非水電解質を使用した非水電解質二次電池において有効に利用されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、正極に用いる正極材料の比容量を向上させて、エネルギー密度を高め、電池容量の高い非水電解質二次電池が得られるようにすることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明における第1の非水電解質二次電池においては、上記のような課題を解決するため、正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に、Fe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種の正極材料を用いると共に、負極の負極材料にリチウム合金を用いるようにしたのである。
【0009】
また、この発明における第2の非水電解質二次電池においては、上記のような課題を解決するため、正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に、少なくともFeS2 を含む正極材料を用いると共に、負極の負極材料にリチウム合金を用いるようにしたのである。
【0010】
そして、この発明における第1及び第2の非水電解質二次電池においては、先ず放電を行って、負極に用いたリチウム合金からなる負極材料に含まれているリチウムを、正極に用いたFe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種やFeS2 からなる正極材料に挿入させ、その後、この正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行うようになっている。
【0011】
ここで、上記のように先ず放電を行って、負極材料に用いたリチウム合金に含まれているリチウムを、正極材料に用いたFe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種やFeS2 に挿入させるようにすると、多くの量のリチウムを充放電に関与させることができるようになり、正極材料における比容量が高くなってエネルギー密度が向上し、電池容量の高い非水電解質二次電池が得られるようになる。
【0012】
ここで、上記の第1の非水電解質二次電池において、正極に上記のFe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される正極材料を用いるにあたり、特に、CoFe2 4 を用いた場合には、先の放電によって、負極材料に用いたリチウム合金に含まれているリチウムを挿入させた後においても、正極からリチウムが適切に放出されて、正極材料における比容量が非常に高くなり、エネルギー密度が著しく向上して、電池容量の高い非水電解質二次電池が得られるようになる。
【0013】
また、この発明における第1及び第2の非水電解質二次電池において、負極に用いる負極材料のリチウム合金としては、各種のリチウム合金を用いることができるが、特に、比容量の高いLi−Si合金を用いることが好ましい。
【0014】
また、この発明における第1及び第2の非水電解質二次電池において、上記の有機溶媒を用いた非水電解質としては、従来より一般に使用されているものを用いることができる。
【0015】
そして、その有機溶媒としては、非水電解液において従来より一般に使用されている公知の有機溶媒を使用することができ、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステルや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル等を1種又は複数混合させたものを用いることができる。
【0016】
また、この非水電解質において、上記の有機溶媒に溶解させる溶質としても公知のものを使用することができ、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムLiCF3 SO3 ,ヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 ,過塩素酸リチウムLiClO4 ,テトラフルオロホウ酸リチウムLiBF4 ,トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウムLiN(CF3 SO2 2 等のリチウム化合物を用いることができる。
【0017】
さらに、この発明における非水電解質二次電池においては、正極と負極とを分離させるセパレータ等についても従来より一般に使用されている公知のものを用いることができる。
【0018】
【実施例】
以下、この発明の非水電解質二次電池について、実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例における非水電解質二次電池の場合、正極材料における比容量が大きくなってエネルギー密度が向上し、高い電池容量が得られるようになることを、実験に基づいて明らかにする。なお、この発明における非水電解質二次電池は、下記の実施例に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0019】
参考例及び実施例A1〜A5
参考例及び実施例A1〜A5においては、下記のようにして作製した各正極と、非水電解液とを用いるようにした。
【0020】
[正極の作製]
正極を作製するにあたり、参考例においては、正極材料にFe2 3 を用い、このFe2 3 が40重量部、導電剤であるアセチレンブラックが40重量部、結着剤であるポリテトラフルオロエチレンが20重量部の割合になるように混合した後、これを直径が16mm、厚みが0.1mmの円板状に加圧成形し、これを110℃で真空乾燥させて正極を作製した。
【0021】
また、実施例A1〜A5においては、上記の参考例の場合と使用する正極材料の種類を変更し、実施例A1においては正極材料にFe3 4 を、実施例A2においては正極材料にMnFe2 4 を、実施例A3においては正極材料にNiFe2 4 を、実施例A4においては正極材料にCoFe2 4 を、実施例A5においては正極材料にK1.4 Fe1117を用い、それ以外は、上記の参考例の場合と同様にして各正極を作製した。
【0022】
[非水電解液の作製]
非水電解液を作製するにあたっては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 を1mol/kgの割合で溶解させて非水電解液を作製した。
【0023】
そして、図1に示すように、試験セル10内に、上記のようにして作製した非水電解液14を収容させると共に、上記のようにして作製した各正極を作用極11に用い、負極になる対極12と、参照極13とにそれぞれ金属リチウムを用いるようにした。
【0024】
そして、上記の試験セル10において、参考例及び実施例A1〜A5における各正極をそれぞれ作用極11に用い、先ず、放電電流2mAで参照極13に対する作用極11の電位が0.5Vになるまで放電を行った後、充電電流2mAで参照極13に対する作用極11の電位が4.0Vになるまで充電を行い、これを1サイクルとして、その後も同様にして放電と充電とを繰り返して行い、10サイクルの放電と充電とを行った。
【0025】
ここで、正極材料にFe2 4 を用いた参考例の正極を使用した場合について、図2(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。また、図2(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0026】
また、正極材料にFe3 4 を用いた実施例A1の正極を使用した場合について、図3(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。また、図3(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0027】
また、正極材料にMnFe2 4 を用いた実施例A2の正極を使用した場合について、図4(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。また、図4(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0028】
また、正極材料にNiFe2 4 を用いた実施例A3の正極を使用した場合について、図5(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。また、図5(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0029】
また、正極材料にCoFe2 4 を用いた実施例A4の正極を使用した場合について、図6(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示し、また図6(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0030】
また、正極材料にK1.4 Fe1117を用いた実施例A5の正極を使用した場合について、図7(A)に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示し、また図7(B)に、第2回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第2回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0031】
また、上記のように参考例及び実施例A1〜A5における各正極を用いて放電と充電とを行った場合において、1サイクル目及び10サイクル目の放電時における各正極材料の比容量(Ah/kg)を求めると共に、10サイクル目における放電容量に対する充電容量の比率、すなわち放充電効率(%)を求め、その結果を下記の表1に示した。
【0032】
【表1】
Figure 0003691380
【0033】
これらの結果から明らかなように、正極材料にFe2 3 ,Fe3 4 ,MnFe2 4 ,NiFe2 4 ,CoFe2 4 ,K1.4 Fe1117を用いた場合、1サイクル目の放電時における各正極材料の比容量が、正極材料として従来使用されている比容量が150Ah/kg程度のLiCoO2 に比べて非常に高くなっており、また正極材料にFe3 4 MnFe 2 4 NiFe2 4 ,CoFe2 4 ,K1.4 Fe1117を用いた実施例A1〜A5のものにおいては、10サイクル目の放電時における各正極材料の比容量も従来のLiCoO2 に比べて高くなっており、特に、正極材料にCoFe2 4 を用いた実施例A4のものにおいて、比容量が高くなっていた。
【0034】
また、実施例A1〜A5の各正極においては、10サイクル目における放充電効率(%)が100%に近い値になっており、安定した充放電が行えるようになっていた。
【0035】
次に、上記のように正極材料にFe 2 3 ,Fe3 4 ,MnFe2 4 ,NiFe2 4 ,CoFe2 4 ,K1.4 Fe1117を用いると共に、負極材料に特願2000−321200号や特願2000−321201号に示す比容量が3000Ah/kgになったLi−Si合金を用いた参考例及び実施例A1〜A5の各非水電解質二次電池と、正極材料に比容量が150Ah/kgになったLiCoO2 を用いると共に、負極材料に比容量が370Ah/kgになった黒鉛を用いた比較例の非水電解質二次電池において、電池電圧を求めると共に、1サイクル目の放電時における容量密度(Ah/kg)を下記の式(1)により求め、さらにエネルギー密度(Wh/kg)を下記の式(2)によって求め、これらの結果を下記の表2に示した。
【0036】
容量密度=(正極材料の比容量×負極材料の比容量)/(正極材料の比容量+負極材料の比容量) …(1)
【0037】
エネルギー密度=容量密度×電池電圧 …(2)
【0038】
【表2】
Figure 0003691380
【0039】
この結果、参考例及び実施例A1〜A5の各非水電解質二次電池は、比較例の非水電解質二次電池に比べて電池電圧が低くなっていたが、上記のように容量密度及びエネルギー密度が大きく向上していた。
【0040】
(実施例B1)
実施例B1においては、下記のようにして作製した正極と、非水電解液とを用いるようにした。
【0041】
[正極の作製]
正極を作製するにあたり、正極材料にFeS2 を用い、このFeS2 が95重量部、結着剤であるポリテトラフルオロエチレンが5重量部の割合になるように混合した後、これを直径が10.3mm、重量が50mgの円板状に150kg/cm2 の圧力で成形し、これを50℃で真空乾燥させて正極を作製した。
【0042】
[非水電解液の作製]
非水電解液を作製するにあたっては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 を1mol/kgの割合で溶解させて非水電解液を作製した。
【0043】
ここで、前記の参考例及び実施例A1〜A5の場合と同様に、図1に示すように、試験セル10内に、上記のようにして作製した非水電解液14を収容させると共に、上記の正極を作用極11に用い、負極になる対極12と、参照極13とにそれぞれ金属リチウムを用いるようにした。
【0044】
そして、この試験セル10において、先ず、放電電流0.5mAで参照極13に対する作用極11の電位が1.0Vになるまで放電を行った後、充電電流0.5mAで参照極13に対する作用極11の電位が2.5Vになるまで充電を行った。
【0045】
ここで、正極材料にFeS2 を用いた実施例B1の正極を使用した場合について、図8に、第1回目の放電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す放電曲線を破線で、第1回目の充電時における電圧と正極材料の比容量(Ah/kg)との関係を示す充電曲線を実線で示した。
【0046】
この結果から明らかなように、正極材料にFeS2 を用いた実施例B1の正極を使用した場合、約1.5Vになったフラットな放電電位が得られると共に、1サイクル目の放電時における正極材料の比容量が524Ah/kgであり、正極材料として従来使用されている比容量が150Ah/kg程度のLiCoO2 に比べて、比容量が非常に高くなっていた。
【0047】
また、正極材料にFeS2 を用いると共に、負極材料に特願2000−321200号や特願2000−321201号に示す比容量が3000Ah/kgになったLi−Si合金を用いた実施例B1の非水電解質二次電池について、上記の実施例A1〜A6の場合と同様にして、電池電圧と、1サイクル目の放電時における容量密度(Ah/kg)及びエネルギー密度(Wh/kg)を求め、その結果を下記の表3に示した。
【0048】
【表3】
Figure 0003691380
【0049】
この結果、実施例B1の非水電解質二次電池も、比較例の非水電解質二次電池に比べて電池電圧が低くなっていたが、上記のように容量密度及びエネルギー密度が大きく向上していた。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明における第1及び第2の非水電解質二次電池においては、正極における正極材料にFe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種又はFeS2 を用いると共に、負極における負極材料にリチウム合金を用い、先ず放電を行って、負極材料に用いたリチウム合金に含まれているリチウムを正極材料に用いたFe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種又はFeS2 に挿入させ、その後、この正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行うようにしたため、多くの量のリチウムを充放電に関与させることができるようになり、正極材料における比容量が高くなって、エネルギー密度が向上し、高い電池容量をもつ非水電解質二次電池が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例及び参考例において使用した試験セルの概略説明図である。
【図2】 正極材料にFe2 3 を用いた参考例の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図3】 正極材料にFe3 4 を用いた実施例A1の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図4】正極材料にMnFe2 4 を用いた実施例A2の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図5】正極材料にNiFe2 4 を用いた実施例A3の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図6】正極材料にCoFe2 4 を用いた実施例A4の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図7】正極材料にK1.4 Fe1117を用いた実施例A5の試験セルにおいて、1サイクル目と2サイクル目とにおける放電及び充電の特性を示した図である。
【図8】正極材料にFeS2 を用いた実施例B1の試験セルにおいて、1サイクル目における放電及び充電の特性を示した図である。
【符号の説明】
10 試験セル
11 作用極(正極)
12 対極(負極)
13 参照極
14 非水電解液(非水電解質)

Claims (4)

  1. 正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に、Fe 3 4 ,MnFe 2 4 ,NiFe 2 4 ,CoFe 2 4 ,K 1.4 Fe 11 17 から選択される少なくとも1種の正極材料を用いると共に、負極の負極材料にリチウム合金を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 請求項1に記載した非水電解質二次電池において、上記の正極材料がCoFe2 4 であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 正極と、負極と、有機溶媒を用いた非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に、少なくともFeS2 を含む正極材料を用いると共に、負極の負極材料にリチウム合金を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載した非水電解質二次電池において、上記の負極における負極材料がLi−Si合金であることを特徴とする非水電解質二次電池。
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