JP3690677B2 - 凝集剤の適正添加量判定方法とそれに用いる判定指示薬 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、凝集剤の添加量の制御に係り、特に、浄水工程、汚泥脱水工程、抄紙工程などのプロセスにおいて、懸濁物質を含む溶液に凝集剤を添加して固液分離を行う際の凝集剤の添加量の適正を判定をするための方法と判定指示薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、凝集剤を添加して固液分離を行う際の、凝集剤の最適添加量を維持するための装置には、汚泥流量比例制御方法、固形物比例制御方法、分離液濁度を指標として制御する方法、分離液ろ過速度を指標として制御する方法が提案されている。それらの方法は、ある時点の良好な脱水状況における凝集剤添加率を維持できるが、汚泥の性状が変化した場合、再度良好な脱水状況を再現し、凝集剤添加率を決定する制御設定を変更しなければならない。そのため、良好な脱水状況を直ちに判断できる方法が望まれている。
また、集約処理を行っている汚泥処理場では、処理場に来る汚泥の性状は常時変化し、適切な凝集剤の添加量を管理することは困難であった。そのために、分離液濁度、流動電流、分離液ろ過速度等を利用して、適正を判断する方法が提案されてきた。
【0003】
さらに、すべての処理場が、汚泥の含水率が常に最小になることを目標に脱水運転を行っているわけではなく、凝集剤添加量を削減するために、含水率が高くても凝集剤を少な目に運転している場所もある。一方、作業の労力を少なくするため、汚泥性状が変化しても脱水不良にならないように、凝集剤を多めに添加して運転している場所もある。
このように、適切な凝集剤の添加量は各処理場ごとに異なり、それぞれに適した添加量を直ちに判断できる方法が望まれている。
前記従来技術には、それぞれ次のような問題があった。
固形物比例制御、流量比例制御方法は、汚泥濃度や汚泥流量を測定し、濃度変化や流量変化に応じて凝集剤添加量を変更する方法であるが、濃度や流量が同じでも、汚泥性状が変化した場合、適切なポリマ添加量が異なる場合があり、そのときに適切な凝集剤量を判断するには、オペレータの経験が必要である。
【0004】
分離液濁度を用いる方法は、脱水分離液の濁度を測定して適正なポリマ添加量を決定する方法であり、最適なポリマ添加量において分離液の濁度が最低になることを利用している。しかし、濁度の最低値を決定するのに凝集剤添加率を変更して、最適値を見つけなければならないことと、汚泥の性状が変化すると、最小の濁度の値が変化する欠点がある。そのため、汚泥性状の変化の度に最小の濁度を求める必要があり、素早く最適凝集剤添加量を決定し、濁度の設定値を決定する方法が必要であった。
分離液ろ過速度を用いる方法は、脱水分離液のろ過速度を測定して適正なポリマ添加量を決定する方法であり、最適なポリマ添加量において分離液のろ過速度が最大になることを利用している。しかし、ろ過速度の最大値を決定するのに凝集剤添加率を変更して、最適値を見つけなければならないことと、汚泥の性状が変化すると最小のろ過速度の値が変化する欠点がある。そのため、汚泥性状の変化の度に最大のろ過速度を求める必要があり、素早く最適凝集剤添加量を決定し、ろ過速度の設定値を決定する方法が必要であった。
【0005】
流動電流を利用する方法は、流動電流計で脱水分離液のコロイド荷電量に相関する値を測定する方法であり、分離液の流動電流値が常に一定になるように凝集剤を添加する方法である。
この方法は、汚泥性状が変化しても常に目的とする最適な凝集剤添加率を決定することができる利点がある。しかし、流動電流計の特質として、コロイド荷電量に対する流動電流計出力変化範囲、すなわちダイナミックレンジが狭く、凝集剤を過剰に添加した脱水や、凝集剤を少な目にした脱水を管理するには欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、最適な凝集剤添加量を直ちに決定し、それぞれの目標とする凝集剤の添加量の適正を判定することができる凝集剤の適正添加量判定方法と判定指示薬を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、懸濁物質を含む溶液の固液分離に用いる凝集剤の適正添加量の判定方法において、前記凝集剤を、懸濁物質を含む溶液に添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液に、トルイジンブルーの水溶液とトルイジンブルーにポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した混合溶液、又は、トルイジンブルーに添加量の異なるポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した2種類の混合溶液を添加し、該添加による色変化を光学的に測定して凝集剤の添加量の適正を判定することを特徴とする凝集剤の適正添加量判定方法としたものである。
前記方法において、色変化の測定は、トルイジンブルーとポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンとの混合溶液の添加量又は添加濃度を徐々に増大してその色変化で行うことができ、前記添加濃度は、ポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンが、N/1000からN/1000000の範囲であるのがよく、また、前記色変化は、比色板との比較により行うか、又は、525nm又は630nmの吸収帯の波長の測定により行うことことができる。
【0008】
また、本発明では、トルイジンブルーの水溶液と、トルイジンブルーにポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した混合溶液とからなる、懸濁物質を含む溶液に固液分離に用いる凝集剤を添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液から凝集剤の添加量の適正を色変化で判定するための凝集剤添加量判定指示薬、又は、トルイジンブルーに添加量の異なるポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した2種類の混合溶液からなる、懸濁物質を含む溶液に固液分離に用いる凝集剤を添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液から凝集剤の添加量の適正を色変化で判定するための凝集剤添加量判定指示薬としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、凝集剤を添加して固液分離を行う方法において、汚泥に凝集剤を添加し、造粒した後の分離液のコロイド荷電量を、トルイジンブルー(TB)とトルイジンブルーにポリビニル硫酸カリウム(PVSK)又はメチルグリコールキトサン(MGCh)を添加した混合溶液とによる色変化を、あらかじめ用意しておいた標準液又は標準板と比べて測定することにより、凝集剤の添加量を目標とするコロイド荷電量になるように制御する凝集剤添加量制御方法である。
汚泥に凝集剤を添加して調質を行う場合、汚泥表面の荷電を凝集剤により中和させ、粒子どうしの反発力を小さくし、粒子の接触によりフロックを大きくさせ、圧搾等により脱水を行う。
【0010】
図1には、異なる汚泥A、Bについて汚泥脱水における汚泥の含水率、分離液の濁度、分離液のろ過速度及び凝集剤添加率と分離液のコロイド荷電量の関係を示す。汚泥性状が異なっても、コロイド荷電量がゼロ近傍の時、脱水ケーキ含水率、分離液濁度は最小となり、分離液ろ過速度は最大になる。よって、コロイド荷電量がゼロとなるように凝集剤を添加すれば、常に良好な脱水状態を維持できることがわかる。さらに、分離液のコロイド荷電量がゼロ近傍の時の分離液濁度や分離液ろ過速度を各制御方法の設定値にすれば、良好な制御が可能となる。また、分離液のコロイド荷電量がゼロとなる凝集剤添加率と汚泥濃度又は汚泥流量から、固形物比例制御法又は汚泥流量比例制御の比例定数を決定することもできる。
【0011】
以下に、本発明を詳細を説明する。
TBは、溶液のコロイド荷電量が負の値のときピンク色を示し、正の値のとき青色を示す。PVSKは、負の値を示す水溶性のポリマである。MGChは、正の値を示す水溶性のポリマである。
TBを純水に溶解して100mg/lとした溶液▲1▼と、PVSKのN/50000溶液(2×10-5eq/l)にTBを100mg/lとなるように溶解した溶液▲2▼を用意する。
次に、汚泥に凝集剤を添加して撹拌によりフロックを形成し、その分離液もしくは、重力ろ過した分離液もしくは脱水分離液を採取し、先の溶液をそれぞれ分離液と当量ずつ添加する。▲1▼の溶液を添加した分離液が青色で、▲2▼の溶液を添加した分離液がピンク色の場合は、コロイド荷電量が0〜2×10-5eq/lの範囲にあり、図1より良好な凝集剤添加率であると判断できる。▲2▼の溶液を添加した分離液も青色の場合は、コロイド荷電量が2×10-5eq/l以上であり、凝集剤の添加量がやや過剰であると判断できる。さらに、▲2▼の溶液を追加し、ピンク色になるまで添加すれば、分離液のコロイド荷電量が測定でき、どの程度過剰であるかを判断できる。一方、▲1▼の溶液がピンク色の場合は、分離液のコロイド荷電量が負の値であり、凝集剤の添加量が不足していることがわかる。
【0012】
凝集剤を過剰に添加しなければならない場合は、以下のように試薬を調整する。
ポリマの添加量をやや多めにして、汚泥性状変化が起こってもポリマ不足にならないように安全サイドで運転する場合の例を示す。
ポリマがリークする量を8×10−5eq/l〜10×10−5eq/l程度としたい場合は、PVSKのN/12500溶液(8×10−5eq/l)にTBを100mg/lとなるように溶解した溶液▲1▼と、PVSKのN/10000溶液(1×10−4eq/l)にTBを100mg/lとなるように溶解した溶液▲2▼を用意する。
次に、汚泥に凝集剤を添加して撹拌によりフロックを形成し、その分離液もしくは、重力ろ過した分離液もしくは脱水分離液を採取し、先の溶液をそれぞれ分離液と当量ずつ添加する。▲1▼の溶液を添加した分離液が青色で、▲2▼の溶液を添加した分離液がピンク色の場合は、コロイド荷電量が8〜10×10−5eq/lの範囲にあり、目標とする良好な凝集剤添加率の範囲であると判断できる。▲2▼の溶液を添加した分離液も青色の場合は、コロイド荷電量が10×10−5eq/l以上であり、凝集剤の添加量がやや過剰であると判断できる。さらに▲2▼の溶液を添加し、ピンク色になるまで添加すれば、分離液のコロイド荷電量が測定でき、どの程度過剰であるかを判断できる。一方▲1▼の溶液がピンク色の場合は分離液のコロイド荷電量が8×10−5eq/l以下であることがわかり、凝集剤の添加量が不足していることがわかる。
【0013】
脱水機の能力に汚泥処理量が適していない場合は、凝集剤を過剰に添加して運転する場合が多い。そのような場合は、分離液のコロイド荷電量は正の大きな値で運転される。そのような場合には、良好と思われる状態で脱水運転を行い、そのとき採取した分離液に上記▲2▼の溶液を添加し、分離液がピンク色に変わる添加量を調べておき、今後その添加量近傍で色が変わるように凝集剤を添加すれば、目標とする脱水が維持できる。
逆に、凝集剤を節約して脱水運転を行う場合は、凝集剤の添加量が不足気味で運転される。すなわち、分離液のコロイド荷電量が負となる状態で脱水運転される。そのような場合には、TBを純水に溶解して100mg/lとした溶液▲1▼とMGChのN/50000溶液にTBを100mg/lとなるように溶解した溶液▲3▼を用意する。そして良好と思われる状態で脱水運転を行い、そのとき採取した分離液に上記▲3▼の溶液を添加し、分離液が青色に変わる添加量を調べておき、今後その添加量近傍で色が変わるように凝集剤を添加すれば、目標とする脱水が維持できる。
【0014】
脱水の凝集剤添加量を分離液濁度にて制御する場合は、上記方法で決定した最適の凝集剤添加量における分離液の濁度を、制御設定値とすることができる。分離液ろ過速度にて制御する場合は、上記方法で決定した最適の凝集剤添加量における分離液のろ過速度を制御設定値とできる。固形物比例制御の場合は、上記方法で求めた凝集剤添加量と汚泥濃度から、制御の定数を求めて制御を行うことができる。また、汚泥流量比例制御の場合は、汚泥流量と上記方法で求めた凝集剤添加量から、比例定数を求めて制御を行うことができる。
色の変化を観察するために、635nm近傍又は525nm近傍の吸光度を測定して検量線を作成し、試料のコロイド荷電量を求めてもよい。
また、光学フィルタの透過光量を変えたフィルタを作成し、それを標準板としたり、試料が変色時の色とよく似た色を比較用に用いてもよい。
【0015】
なお、本発明に用いるMGChとTB又はPVSKとTBの混合溶液は、あらかじめ一緒に混ぜた試薬としておいても良い。MGChの濃度は、N/1000からN/1000000程度が好ましい。また、PVSKの濃度は、濃度はN/1000からN/1000000程度が好ましい。
N/1000を超えると、分離液と反応させる際に試薬の濃度が濃すぎて、試薬の少しの過不足で値が大きく変化し分離液のコロイド荷電量を正確に測定できない。また、N/1000000未満だと試薬の濃度が薄すぎて、分離液を反応させる際、大量の希釈液が必要となる。
本発明の汚泥脱水に用いられる凝集剤は、凝集剤を添加して汚泥の荷電中和をさせて固液分離を行うための凝集剤であれば、どのような凝集剤でも良い。高分子凝集剤としては、カチオンポリマ、アニオンポリマ、両性ポリマ、ノニオンポリマが上げられる。無機凝集剤としては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、塩化鉄等が挙げられる。
図5は、本発明の制御装置の一例を示すフロー構成図である。
被処理水6は、混合槽1に導入され、凝集剤2と混合後、固液分離装置3で固形分8と分離液7とに分離される。分離液の一部を比色計4に導入して▲1▼液9と▲3▼液10とを添加して分離液のコロイド荷電量を測定し、その結果を制御装置5に導いて、制御装置5で添加する凝集剤量を制御している。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
参考例1
図2には、TBの吸光度スペクトルを示す。溶液の色が青いときは635nm近傍にピークを示す。溶液の色がピンクのときは525nm近傍にピークを示す。
図3には、溶液のコロイド荷電量が変化したときの635nm及び525nmのピークの変化の様子を示す。これらピークを観察することで、溶液の極性を観察することができる。
【0017】
参考例2
汚泥脱水試験
余剰汚泥200mlにカチオンポリマの添加率を変化させて添加し、撹拌してフロックを形成した。ろ布を敷いたロートの下にメスシリンダを配置し、ロートにフロックを流しこんだ。ろ過された分離液量の経時変化を測定し、重力ろ過速度を測定した。また、重力ろ過液の濁度及び浮遊物量を測定した。また、コロイド滴定法により重力ろ過液のコロイド荷電量を測定した。さらにろ布上のフロックを圧搾機にかけ脱水し、脱水ケーキの含水率を求めた。
図4には、汚泥に凝集剤添加量を変化させたときの脱水結果の様子を、含水率、重力ろ過速度、分離液SS、フロック径及びコロイド荷電量について示す。同時に溶液▲1▼と溶液▲2▼の色を示す。
含水率と分離液SSは、凝集剤の添加量を増大させると減少し、その後やや増加した。ろ過速度及びフロック径は凝集剤添加量の増大と共に大きくなり、その後ほぼ一定となった。溶液▲1▼が青色、溶液▲2▼がピンク色になる状態で含水率及び分離液SSが最小となり、ろ過速度及びフロック径が大きくなった。よって、溶液▲1▼が青色、溶液▲2▼がピンク色になるとき脱水が良好になった。汚泥の種類が異なっても同様の結果が得られた。
【0018】
実施例1
この実施例は、固形物比例制御による制御方法の例である。
ベルトプレス脱水機で汚泥脱水を行い、重力ろ過部の分離液を採取した。溶液▲1▼を分離液と同量混ぜ青色のままであり、溶液▲2▼を分離液と同量混ぜるとピンク色に変色するように汚泥に凝集剤を添加した。そのときの汚泥濃度と凝集剤添加量から凝集剤添加率を計算し、固形物比例制御法の設定値とした。比較例として、並列する脱水機で、従来のように固形物比例制御法だけで運転した。比較例の運転結果を表1に、実施例1の運転結果を表2に示した。汚泥性状が13:00頃に変わり、濃度も変化した。本発明の実施例で溶液▲1▼が青、溶液▲2▼がピンク色になるように凝集剤を添加した結果、凝集剤注入率は0.9%となった。一方、従来法の比較例では、注入率を一定にしており、溶液▲1▼と溶液▲2▼は青色となった。その間の脱水ケーキ含水率は、何れの方法もほぼ同程度であり、従来法は凝集剤が過剰と判断された。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
実施例2
この例は、濁度制御による制御方法の例である。
遠心脱水機で汚泥脱水を行い、脱水分離液を採取した。溶液▲1▼を分離液と同量混ぜ青色のままであり、溶液▲2▼を分離液と同量混ぜるとピンク色に変色するように汚泥に凝集剤を添加した。そのときの分離液の濁度を指標とし、分離液濁度制御法の設定値とした。比較例として、並列する脱水機で、従来のように濁度制御法だけで運転した。比較例の運転結果を表3に、実施例2の運転結果を表4に示した。
汚泥濃度が11:00頃に変化し汚泥性状が変化した。本発明の実施例で溶液▲1▼が青、溶液▲2▼がピンク色になるように凝集剤を添加した結果、凝集剤注入率は1.2%から1.1%に減少した。その間の分離液濁度も115度から72度に減少した。一方、従来法の比較例では濁度を100度に一定にするため、凝集剤の添加量を本発明よりさらに下げる必要が生じ、脱水ケーキ含水率も83.5%と増大し、凝集剤不足となった。溶液▲1▼と▲2▼の色もピンク色となった。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】
本発明は、汚泥脱水において凝集剤の添加量が良好であるかを判断して制御することが可能である。また、汚泥処理場によっては、脱水機などとの関連から凝集剤が過剰な運転が適していたり、凝集剤が足りない状態の運転が適している場合がある。それらの状態を維持することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】各指標に及ぼすコロイド荷電量の影響を示すグラフ。
【図2】TBの吸光度スペクトル図。
【図3】コロイド荷電量と吸光度の関係を示すグラフ。
【図4】各指標に及ぼすポリマ注入率の影響を示すグラフ。
【図5】本発明の制御装置の一例を示すフロー構成図。
【符号の説明】
1:混合槽、2:凝集剤槽、3:固液分離装置、4:比色計、5:制御装置、6:被処理水、7:分離液、8:固形分、9:▲1▼液、10:▲2▼液
Claims (5)
- トルイジンブルーの水溶液と、トルイジンブルーにポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した混合溶液とからなる、懸濁物質を含む溶液に固液分離に用いる凝集剤を添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液から凝集剤の添加量の適正を色変化で判定するための凝集剤添加量判定指示薬。
- 懸濁物質を含む溶液の固液分離に用いる凝集剤の適正添加量の判定方法において、前記凝集剤を、懸濁物質を含む溶液に添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液に、トルイジンブルーの水溶液とトルイジンブルーにポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した混合溶液、又は、トルイジンブルーに添加量の異なるポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した2種類の混合溶液を添加し、該添加による色変化を光学的に測定して凝集剤の添加量の適正を判定することを特徴とする凝集剤の適正添加量判定方法。
- トルイジンブルーに添加量の異なるポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサンを添加した2種類の混合溶液からなる、懸濁物質を含む溶液に固液分離に用いる凝集剤を添加して造粒し、造粒物を分離した後の分離液から凝集剤の添加量の適正を色変化で判定するための凝集剤添加量判定指示薬。
- 前記混合溶液中のポリビニル硫酸カリウム又はメチルグリコールキトサン濃度は、N/1000からN/1000000の範囲であることを特徴とする請求項1又は3記載の凝集剤添加量判定指示薬。
- 前記色変化の観察は、比色板との比較により行うか、又は、525nm又は630nmの吸収帯の波長の測定により行うことを特徴とする請求項2記載の凝集剤の適正添加量判定方法。
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