JP3690506B2 - トナー製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2本のロールを用いて材料混合物を混練しトナーを製造するための連続式2本ロール型の混練装置及び該装置を用いたトナー製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラートナーを製造する混練装置に関し、これまでに2本のロールを用いて原料混合物を混練しトナーを製造するための連続式2本ロール型混練機に関する提案が幾つかなされている。1つは、結着樹脂、着色剤を含有した原料混合物を溶融混練する第1混練工程と、この第1混練工程で得られた混練物を同種又は異種の結着樹脂で希釈混合し、その希釈混合物を溶融混練する第2混練工程を有し、第1混練工程で連続式2本ロール型混練機を用い、混練物の平均滞留時間を2分以上とし、第2混練工程でエクストルーダーを用いるようにしたものである(特許第3010326号参照)。別の提案は、造粒物のかさ密度を原料混合物の1.3倍以上にしたものを、連続式2本ロール型混練機で2分以上の平均滞留時間で混練するものである(特許第2993624号参照)。さらに別の提案は、ワックスが3〜20部である組成物を、オープンロール型混練機を用いて、溶融混練時の混練物の温度がTm−20℃〜Tm+20℃で混練する工程を有するものである(特開2000−75548号公報参照)。そして、第4の提案は、複数の供給口から原料を投入し、オープンロール型混練機を用いて混練するものである(特開2000−75543号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のカラートナーの製造では、例えば第3の提案(特開2000−75548号公報参照)にあるようにカラートナーの材料を樹脂の融点付近で混練する必要があり、粘度が低いため、混練物のロールへの付着力(粘着力)が特に低く、混練物がロールへ巻きつきにくいという問題がある。そのため、連続式2本ロールでの混練安定性に欠けていた。したがって、厳しい条件では、ロールに巻きつかないため、混練不可能であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、ロールへの付着力の小さい状態でも付着しやすくし安定した連続混練を可能にするものである。
【0005】
そのために本発明は、2本のロールのうち、一方のロールは、原料投入部から材料排出部まで連続する螺旋状の溝を表面に有するロールを用い、他方のロールは、原料投入部から材料排出部まで軸方向に対して垂直でかつ前記一方のロールの溝より浅い複数の縦溝を表面に有するロールを用いた連続式2本ロール型の混練装置により、前記他方のロールの温度を前記一方のロールの温度より低温にし少なくともポリエステル樹脂を配合した原料混合物を前記他方のロールに巻きつかせて混練し、混練物を粉砕、分級してトナーを製造することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る混練装置の実施の形態を示す図、図2は本発明に係る混練装置の他の実施の形態を示す図、図3は本発明に係る混練装置のさらに他の実施の形態を示す図である。図中、1は溝ありロール、2は溝なしロール、3はカッター、4は螺旋状溝、11は原料投入部、12は材料排出部、13は混練物を示す。
【0008】
図1において、溝ありロール1は、ロール表面に螺旋状溝4を有するものであり、溝なしロール2は、ロール表面に全く溝がなく平滑なものである。この溝ありロール1と溝なしロール2からなる2本のロールの一方の端部に原料投入部11、他方の端部に材料排出部12、カッター3を配置する。そして、原料投入部11から材料が連続投入され、混練物13は、溝なしロール2に巻きいて混練され、溝ありロール1により材料排出部12へ送られる。
【0009】
溝ありロール1の螺旋状溝4は、混練物13を引っかけて、引き伸ばして、引き裂く作用がある。また、溝が螺旋状であることによって、混練物を出口方向にのみ引き伸ばすことができる。そのため、連続混練が可能になる。螺旋状の溝による混練物の移動作用、つまり溝による進行作用は、混練物が巻きついているロールよりも、巻きついていないロールの溝によるものがはるかに大きい。
【0010】
溝のある部分は、ロール間ギャップが広がるため、混練のシェア(剪断力)が弱まる。剪断力σは、ギャップtに対し、σ∝1/dtとの関係があり、よって溝が深すぎると混練が弱くなる。連続混練が可能になる溝深さは、0.2mm以上である。一方、溝のない平滑なロールで混練すると、ロール間ギャップを狭くすることと同様の効果があるため、混練物に強いシェアが付与される。
【0011】
本発明に係る混練装置は、上記のように混練物が巻きついているロールを溝なしロール2として強い混練作用を持たせ、混練物が巻きついていないロールを螺旋状溝4を有する溝ありロール1として連続作用を持たせている。連続型であるためには、ロール表面への螺旋状の溝は必須であるものの、巻きついているロール側の溝はなくてももう1本の溝で進行力は十分得られるため、連続混練が可能である。また、1本のロール表面が平滑であることによって、ロールへの付着力(粘着力)の少ない状態でも付着しやすくなるため、より安定して混練ができることになる。その結果、従来の装置では、ロールに巻きつかず、混練不可能な厳しい条件でも、処理量を低下させずに連続混練が可能となる。
【0012】
ところで、投入された材料は、初めのうちは混練物とよく攪拌された方が良いため、引っかき作用、引き伸ばし作用、切り裂き作用のある溝は深い方がよい。しかし、良く攪拌された後は、混合作用よりも混練作用の強い方がよい。
【0013】
ロール表面における溝は、深い方が溝による進行作用(混練処理能力)は高いものの混練シェアは弱くなり、逆に浅い方が混練シェアは高いが、溝による進行作用(混練処理能力)は低くなる。従来の装置では、両方を満足させることはできなかった。図2に示す実施の形態は、原料投入部11のある初めの方にある溝を深く、徐々に溝を浅くするものであり、このようにすることにより、高い混練処理能力と強い混練シェアの両方を満足させることができる。また、図3に示す実施の形態は、初めに溝のピッチを狭くし、徐々に溝のピッチを広くするものであり、このようにすることによっても同様の効果を得ることができる。
【0014】
カラートナーのようなロールへの付着力の低い物質を連続して安定して混練するためには、適度な溝深さが存在する。混練物が巻きついているロールは、上記各実施の形態で示すように溝がなく平滑である方がシェアは高いものの、少しは溝があった方が引っかき作用、引き伸ばし作用、切り裂き作用が付与され、より混合と混練作用の両方が働き、良い混練物ができる。このような観点から、混練物が巻きついているロールは、従来の装置のように螺旋状である必要もなく、混練物の巻きついていないロールには、深い溝をつけ、溝による進行作用(混練処理能力)を与えることが望ましい。つまり、このことから明らかなことは、2本のロールにはそれぞれ適度な溝深さが存在することであり、2本のロールのそれぞれの溝深さを変えることで、機能を分離させることができる。
【0015】
図4は混練物が巻きついているロールに螺旋状の浅溝のロールを用いた実施の形態を示す図、図5は混練物が巻きついているロールに浅い横溝のロールを用いた実施の形態を示す図、図6は混練物が巻きついているロールに浅い縦溝のロールを用いた実施の形態を示す図である。
【0016】
上記のような機能分離の観点から、螺旋状の深い溝を有する一方のロールに対し、混練物が巻きつく方に浅い溝のロールを用いることが望ましいことに着目し、図4に示す実施の形態は、2本のロールともに螺旋状の溝を有し溝の深さが異なるロール5、6を用い、浅溝のロール6に混練物が巻きつくようにするものであり、図5に示す実施の形態は、浅溝のロール6の溝形状を、ロール6の軸方向に対して平行な溝、つまり横溝にし、図6に示す実施の形態は、浅溝のロール6の溝形状を、ロール6の軸方向に対して垂直な溝、つまり縦溝にするものである。
【0017】
例えば浅溝のロール6の溝形状が図5に示す実施の形態のようにロールの軸方向に対して平行な横溝である場合には、切り裂き作用が大きくなるので、粘度の高い材料や短時間で分散を進めたい場合に適している。また、浅溝のロール6の溝形状が図6に示す実施の形態のようにロールの軸方向に対して垂直な縦溝である場合には、混練材料の進行力が弱まるため、混練時間を長くすることができるので、混練の効果として混練時間が支配的な場合に適している。したがって、これら混練の材料や目的によってロールの形状、つまり混練物が巻きつくロールに表面が平滑なロールを用いるか、浅溝を有するロールを用いるか、さらにその溝形状が螺旋状、横溝、縦溝のいずれのロールを用いるかを選択することができる。
【0018】
上記のように本発明に係る混練装置は、表面形状が異なることにより、一方が連続作用、他方が強い混練作用を有する2本のロールを用いるものであり、2本のロールのうち少なくとも一方のロールは、表面に連続作用を付与するための螺旋状の溝を有するロールを用い、この螺旋状の溝に混練物を引っかけて、引き伸ばし、切り裂き、移動させる作用を利用する。このような一方のロールに対し、他方のロールは、表面が一方の表面に比べ滑らかなロールとして、平滑な、溝の深さの浅い、溝形状の異なるようなロールを用い、混練物を巻きつかせ強い混練作用を持たせる。
【0019】
低温混練(Tm以下)の場合、他方のロールを溝なしにすると、2本溝ありの従来の装置と比べ、混練安定性(ロールへの付着力)は不安定で混練困難であったのが安定し、連続処理速度(溝による推進力)はほぼ同等であるものの、剪断力は大きくなる。また、混練シェアは、深溝のみでは小さいのが、浅溝のみにしても深溝と浅溝とを組み合わせても大きくなり、混練処理能力は、浅溝のみでは小さいが、深溝と浅溝とを組み合わせると大きくなる。2本のロールの溝深さを変え機能を分離させる点では、混練安定性(ロールへの付着力)は深溝で不安定(混練不能)になるところ浅溝にすると安定になり、連続処理速度(溝による推進力)は深溝で速度大になるところ浅溝にすると低下し、剪断力(混練作用)は、深溝で小になるところ浅溝にすると大になり、混合作用は深溝で大になるところ浅溝にすると小になる。
【0020】
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、本発明を適用した連続式2本ロール型混練機を用いて混練する場合の運転条件は、例えば一方のロールを温度70℃、回転数75rpmとすると、他方のロールを温度36〜42℃、回転数60rpmとして、他方のロールに混練物を巻きつかせて混練する。
【0021】
次に、具体的な実施例及び比較例について説明する。なお、図7は各実施例と比較例の混練物が巻きついたロールの限界最低設定温度とトナー中の顔料の最大粒子径の一覧を示す図、図8は各実施例と比較例に用いたロール及び効果の一覧を示す図である。
【0022】
[実施例1]
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、連続式2本ロール型混練機を用いて混練した。連続式2本ロール型混練機は、2本のロールのうち一方のロールの表面にのみ少なくとも螺旋状の溝を有し、他方のロールの表面は溝がなく平滑であるロールを用いた。混練機の運転条件は、溝ありロールを温度70℃、回転数75rpmとし、溝なしロールを温度40℃、回転数60rpmとして、混練物を溝なしロールに巻きつかせて混練した。得られた混練物を粉砕、分級して平均粒子径8μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子にシリカ微粒子1重量部を外添して本発明のトナーを得た。得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。
【0023】
[比較例1]
連続式2本ロール型混練機は、2本のロールのうち一方のロールの表面にのみ少なくとも螺旋状の溝を有したロールを用いた。混練機の運転条件は、溝ありロールを温度70℃、回転数75rpmとし、溝なしロールを温度50℃、回転数60rpmとして、混練物を溝なしロールに巻きつかせて混練した。また、ローヒル温度を50℃以下に下げると、混練物がはがれてしまい、安定した混練が不可能であった。
【0024】
[比較例2]
連続式2本ロール型混練機は、2本のロールのうち一方のロールの表面にのみ少なくとも螺旋状の溝を有し、他方のロールの表面は溝がなく平滑であるロールを用いた。混練機の運転条件は、溝ありロールを温度55℃、回転数75rpmとし、溝なしロールを温度70℃、回転数60rpmとして、混練物を溝ありロールに巻きつかせて混練した。また、ロール温度を55℃以下に下げると、混練物がはがれてしまい、安定した混練が不可能であった。
【0025】
[評価]
実施例1では、比較例1、2に比べて混練物が巻きついたロールの設定温度を低温にしても安定した混練が可能であった。混練の剪断力は、低温であるほど強いため、本発明により厳しい混練条件においても安定した混練が可能となった。実施例1、比較例1、2で得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。本発明も用いて得られたトナーは、顔料分散径が小さく、彩度に優れ、色再現性に優れたカラー静電印刷物が得られる。
【0026】
[実施例2]
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、連続式2本ロール型混練機を用いて混練した。連続式2本ロール型混練機は、2本のロールのうち一方のロールの表面にのみ少なくとも螺旋状の溝を有し、螺旋状の溝深さが材料投入部から出口部分になるにしたがって浅くなり、他方のロールの表面は溝がなく平滑であるロールを用いた。混練機の運転条件は、溝ありロールを温度70℃、回転数75rpmとし、溝なしロールを温度38℃、回転数60rpmとして、混練物を溝なしロールに巻きつかせて混練した。溝なしロールの設定温度は、38℃まで下げても安定した混練が可能であった。得られた混練物を粉砕、分級して平均粒子径8μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子にシリカ微粒子1重量部を外添して本発明のトナーを得た。得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。
【0027】
[実施例3]
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、連続式2本ロール型混練機を用いて混練した。連続式2本ロール型混練機は、2本のロールの表面に螺旋状の溝を有し、溝深さが異なるロールを用いた。混練機の運転条件は、深溝のロールを温度70℃、回転数75rpmとし、浅溝のロールの温度42℃、回転数60rpmとして、混練物を浅溝のロールに巻きつかせて混練した。浅溝のロールの設定温度は、42℃まで下げても安定した混練が可能であった。得られた混練物を粉砕、分級して平均粒子径8μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子にシリカ微粒子1重量部を外添して本発明のトナーを得た。得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。
【0028】
[実施例4]
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、連続式2本ロール型混練機を用いて混練した。連続式2本ロール型混練機は、2本のロールの表面の溝形状、深さが異なるものであり、一方のロールの表面に螺旋状の溝を有し、他方のロールの表面に一方の螺旋状のロールの溝より浅く、溝形状がロールの軸方向に対して平行な横溝を有するロールを用いた。混練機の運転条件は、螺旋状溝のロールを温度70℃、回転数75rpmとし、横溝のロールを温度36℃、回転数60rpmとして、混練物を横溝のロールに巻きつかせて混練した。横溝のロールの設定温度は、36℃まで下げても安定した混練が可能であって。得られた混練物を粉砕、分級して平均粒子径8μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子にシリカ微粒子1重量部を外添して本発明のトナーを得た。得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。
【0029】
[実施例5]
ポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン顔料5重量部、荷電制御剤(サルチン酸Cr錯体)1重量部、カルナウバワックス5重量部の配合からなる混合物を、連続式2本ロール型混練機を用いて混練した。連続式2本ロール型混練機は、2本のロールの表面の溝深さが異なり、一方のロールの表面に螺旋状の溝を有し、他方のロールの表面に一方の螺旋状のロールの溝より浅く、溝形状がロールの軸方向に対して垂直な縦溝を有するロールを用いた。混練機の運転条件は、螺旋状溝のロールを温度70℃、回転数75rpmとし、縦溝のロールを温度36℃、回転数60rpmとして、混練物を縦溝のロールに巻きつかせて混練した。縦溝のロールの設定温度は、36℃まで下げても安定した混練が可能であって。得られた混練物を粉砕、分級して平均粒子径8μのトナー粒子を得た。このトナー粒子にシリカ微粒子1重量部を外添して本発明のトナーを得た。得られたトナーをスライドガラスに挟み、200℃1分間溶融し、トナー層厚5μmとし、光学顕微鏡で顔料の最大分散粒子径を観察した。
【0030】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、一方の螺旋状の溝を有するロールに対して、他方のロールを平滑にしたり、溝深さが浅い螺旋状や横溝、縦溝のロールを用いる組み合わせで説明したが、溝深さが浅い螺旋状や横溝、縦溝の他方のロールを用いる図4〜図6の実施形態の一方のロールに、螺旋状の溝の深さやピッチを変える図2、図3の実施の形態を組み合わせを採用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、溝深さの深い螺旋状の溝を有する一方のロールに混練物に対する強い引っかき作用、引き伸ばし作用、切り裂く作用が付与でき連続混練を可能にすると共に、他方の溝深さの浅いロールに混練物を巻きつかせて強い混練作用を付与することができる。また、他方のロールは、軸方向に垂直な縦溝を有するロールを用いることにより、混練時間が支配的な場合に、混練材料の進行力が弱まるため、混練時間を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る混練装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 本発明に係る混練装置の他の実施の形態を示す図である。
【図3】 本発明に係る混練装置のさらに他の実施の形態を示す図である。
【図4】 混練物が巻きついているロールに螺旋状の浅溝のロールを用いた実施の形態を示す図である。
【図5】 混練物が巻きついているロールに浅い横溝のロールを用いた実施の形態を示す図である。
【図6】 混練物が巻きついているロールに浅い縦溝のロールを用いた実施の形態を示す図である。
【図7】 各実施例と比較例の混練物が巻きついたロールの限界最低設定温度とトナー中の顔料の最大粒子径の一覧を示す図である。
【図8】 各実施例と比較例に用いたロール及び効果の一覧を示す図である。
【符号の説明】
1…溝ありロール、2…溝なしロール、3…カッター、4…螺旋状溝、11…原料投入部、12…材料排出部、13…混練物
Claims (1)
- 2本のロールのうち、一方のロールは、原料投入部から材料排出部まで連続する螺旋状の溝を表面に有するロールを用い、他方のロールは、原料投入部から材料排出部まで軸方向に対して垂直でかつ前記一方のロールの溝より浅い複数の縦溝を表面に有するロールを用いた連続式2本ロール型の混練装置により、前記他方のロールの温度を前記一方のロールの温度より低温にし少なくともポリエステル樹脂を配合した原料混合物を前記他方のロールに巻きつかせて混練し、混練物を粉砕、分級してトナーを製造することを特徴とするトナー製造方法。
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