JP2000128995A - 熱可塑性粒子の製造方法 - Google Patents

熱可塑性粒子の製造方法

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JP2000128995A
JP2000128995A JP10302056A JP30205698A JP2000128995A JP 2000128995 A JP2000128995 A JP 2000128995A JP 10302056 A JP10302056 A JP 10302056A JP 30205698 A JP30205698 A JP 30205698A JP 2000128995 A JP2000128995 A JP 2000128995A
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particles
thermoplastic
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dispersing
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Masahiro Yasuno
政裕 安野
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーやバインダー型キャリア等の熱可塑性
粒子を製造するにあたり、熱可塑性粒子の製造が一連の
工程で連続して行えるようにし、熱可塑性粒子の生産性
を向上させると共に、この熱可塑性粒子を表面処理装置
において熱処理等の表面処理を行う場合に、熱可塑性粒
子相互が結合するのを抑制し、熱可塑性粒子の表面処理
が均一に行えるようにする。 【解決手段】 熱可塑性粒子を製造するにあたり、粉砕
された熱可塑性粒子を分級装置20によって分級する工程
と、分級された熱可塑性粒子を気流と共に分散装置30に
供給して分散させる工程と、分散された熱可塑性粒子を
気流と共に表面処理装置40に供給して表面処理を行う工
程とを連続して行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トナーやバイン
ダー型キャリア等の熱可塑性粒子を製造する熱可塑性粒
子の製造方法に係り、特に、熱可塑性粒子を効率よく製
造できるようにすると共に、熱可塑性粒子を表面処理装
置において表面処理する場合に、熱可塑性粒子相互が融
着して結合するのを抑制するようにした点に特徴を有す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置において現像剤として使用
されるトナーやバインダー型キャリア等の熱可塑性粒子
を製造するにあたり、従来においては、一般に熱可塑性
粒子の原料となる混練物を粉砕装置により粉砕し、この
ように粉砕された熱可塑性粒子を分級装置により分級し
て所定の粒径になった熱可塑性粒子を得た後、この熱可
塑性粒子に対して流動化剤等の機能性微粒子を添加し、
この熱可塑性粒子と機能性微粒子とを混合装置によって
混合させて、この機能性微粒子により熱可塑性粒子に流
動性等の特性を付与し、その後、機能性微粒子が付与さ
れた熱可塑性粒子の表面を表面処理装置によって表面処
理するようにしていた。
【0003】ここで、上記のようにして熱可塑性粒子を
製造する場合、分級された熱可塑性粒子を回収し、この
熱可塑性粒子と機能性微粒子とを混合装置に供給して熱
可塑性粒子と機能性微粒子とを混合させた後、このよう
に機能性微粒子が混合された熱可塑性粒子を混合装置か
ら取り出し、このように取り出した熱可塑性粒子を次に
表面処理装置に導いて表面処理する必要があり、熱可塑
性粒子を一連の操作で連続して製造することができず、
生産効率が悪いという問題があった。
【0004】また、上記のように熱可塑性粒子に機能性
微粒子を混合させたものを表面処理装置に導いて表面処
理を行う場合、特に、表面処理装置により熱可塑性粒子
を熱処理し、この熱可塑性粒子を球形化させる場合等に
おいて、熱可塑性粒子が十分に分散された状態で熱処理
されず、熱可塑性粒子相互が融着して結合する等の問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、トナーや
バインダー型キャリア等の熱可塑性粒子を製造する場合
における上記のような様々な問題を解決することを課題
とするものである。
【0006】すなわち、この発明においては、トナーや
バインダー型キャリア等の熱可塑性粒子を製造するにあ
たり、このような熱可塑性粒子の製造が一連の工程で連
続して行えるようにし、熱可塑性粒子の生産性を向上さ
せると共に、この熱可塑性粒子を表面処理装置において
表面処理を行う場合に、熱可塑性粒子相互が融着して結
合するのを抑制し、熱可塑性粒子の表面処理が均一に行
えるようにすることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明における熱可塑
性粒子の製造方法においては、上記のような課題を解決
するため、粉砕された熱可塑性粒子を分級装置により分
級する工程と、分級された熱可塑性粒子を気流と共に分
散装置に供給して分散させる工程と、分散された熱可塑
性粒子を気流と共に表面処理装置に供給して表面処理を
行う工程とを連続して行うようにしたのである。
【0008】そして、この発明における熱可塑性粒子の
製造方法のように、上記の各工程を連続して行うと、熱
可塑性粒子を一連の連続した工程で製造できるようにな
り、熱可塑性粒子の生産性が著しく向上すると共に、分
級された熱可塑性粒子が十分に分散された状態で表面処
理装置に供給されて表面処理されるようになり、熱可塑
性粒子に対して均一な表面処理が行えるようになる。
【0009】ここで、上記のように分級された熱可塑性
粒子を気流と共に供給して分散させる分散装置として
は、様々な分散装置を使用することができるが、請求項
2に示すように、先細ノズル部とスロート部とディフュ
ーザー部とが順に設けられた外筒と、上記の先細ノズル
部内に設けられた内筒とが同軸上に配された分散装置を
用い、この分散装置の外筒と内筒とに接線方向から分級
された熱可塑性粒子の気流と高圧気流とを供給して、2
種類の異なった旋回流を形成し、これらの旋回流を先細
ノズル部で合流させると共にスロート部で加速させて熱
可塑性粒子を分散させた後、この熱可塑性粒子を分散さ
せた旋回流をディフューザー部で膨張拡散させるように
することが好ましい。
【0010】そして、この請求項2に示すようにして熱
可塑性粒子を分散させると、熱可塑性粒子が十分に分散
された状態で気流と共に表面処理装置に導かれて表面処
理されるようになり、熱可塑性粒子に対して均一な表面
処理が行え、特に、熱処理を行う場合においては、熱可
塑性粒子相互が融着して結合するのが抑制され、各熱可
塑性粒子が均一に熱処理されて球形化されるようにな
る。
【0011】また、上記のように分級された熱可塑性粒
子を分散装置によって分散させるにあたり、上記の熱可
塑性粒子の他にこの熱可塑性粒子の特性を向上させる各
種の機能性微粒子を分散装置に供給し、この機能性微粒
子をこの分散装置において熱可塑性粒子と混合させて分
散させることもできる。
【0012】ここで、上記のように分散装置に供給して
熱可塑性粒子と混合させる機能性微粒子としては、流動
化剤等の様々な機能性微粒子を用いることができる。
【0013】そして、上記の機能性微粒子として流動化
剤を添加させる場合、この流動化剤としては、各種の無
機微粒子や有機微粒子を用いることができ、無機微粒子
としては、例えば、炭化けい素、炭化ホウ素、炭化チタ
ン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウ
ム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭
化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム、ダイヤモ
ンドカーボンラクタム等の各種炭化物;窒化ホウ素、窒
化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物、ホウ化ジ
ルコニウム等のホウ化物;酸化チタン、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミ
ニウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物;チ
タン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ス
トロンチウム等の各種チタン酸化合物;二硫化モリブデ
ン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フッ化炭素等のフ
ッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム
等の各種金属石鹸;滑石、ベントナイト等の各種非磁性
無機微粒子を単独であるいは組み合わせて用いることが
できる。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜
鉛等の無機微粒子においては、シランカップリング剤、
チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル、シリ
コーンワニス等の従来から使用されている疎水化処理
剤、さらにはフッ素系シランカップリング剤又はフッ素
系シリコーンオイル、さらにアミノ基や第4級アンモニ
ウム塩基を有するカップリング剤、変性シリコーンオイ
ル等の処理剤で公知の方法で表面処理されたものを用い
ることが好ましい。
【0014】また、有機微粒子としては、例えば、乳化
重合法,ソープフリー乳化重合法,非水分散重合法等の
湿式重合法や、気相法等によって得られるスチレン系、
(メタ)アクリル系、ベンゾグアナミン、メラミン、テ
フロン(登録商標)、シリコン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の各種の有機微粒子を用いることができる。
【0015】また、上記の機能性微粒子としては、一般
にその粒径が熱可塑性粒子の粒径の1/5以下になった
ものを用いることが好ましい。
【0016】また、上記のように分散された熱可塑性粒
子を表面処理装置により表面処理するにあたり、熱可塑
性粒子を熱処理する場合には、温度が上記の熱可塑性粒
子における樹脂成分のガラス転移点Tgより100〜5
00℃高い熱風中において熱可塑性粒子を瞬間加熱処理
し、その後、これを直ちに冷却させるようにすることが
好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る
熱可塑性粒子の製造方法を添付図面に基づいて具体的に
説明する。
【0018】この実施形態においては、図1に示すよう
に、粉砕された熱可塑性粒子を原料供給装置10から気
流と共に分級装置20に導き、この分級装置20におい
て所定粒径の熱可塑性粒子を分級し、このように分級さ
れた熱可塑性粒子を気流と共に分散装置30に導く一
方、上記の分級装置20において分級されなかった粒径
の大きな熱可塑性粒子を分級装置20から粉砕装置21
に導き、この粉砕装置21によって大きな熱可塑性粒子
を粉砕するようにしている。
【0019】そして、このように熱可塑性粒子を上記の
原料供給装置10から供給される熱可塑性粒子と一緒に
して分級装置20に導き、このような操作を繰り返し
て、所定粒径の熱可塑性粒子を分級するようにしてい
る。
【0020】次に、上記のように分級装置20により分
級されて気流と共に分散装置30に導かれた熱可塑性粒
子をこの分散装置30において分散させ、このように分
散された熱可塑性粒子を気流と共に表面処理装置40に
導くようにしている。
【0021】ここで、この実施形態においては、上記の
分散装置30として、図2に示すように、外筒31とこ
の外筒31と同軸上に配置された内筒32とで構成され
たものを用い、上記の外筒31の内部に先細ノズル部3
1aとスロート部31bとディフューザー部31cとを
順に設けると共に、上記の先細ノズル部31aの周壁に
導入管33を接線方向に向けて接続させている。一方、
上記の内筒32においては、その先端部を上記の先細ノ
ズル部31a内に配置させ、この内筒32の内部に先が
細くなったガイド軸34を設けると共に、この内筒32
の周壁に導入管35を接線方向に向いて接続させてい
る。
【0022】そして、この分散装置30において、上記
のように分級されて気流と共に導かれた熱可塑性粒子を
分散させるにあたっては、分級されて気流と共に導かれ
る熱可塑性粒子を内筒32に設けられた上記の導入管3
5を通して内筒32内に供給し、この熱可塑性粒子を気
流と共に内筒32内で旋回させる一方、高圧気流を上記
の外筒31に設けられた導入管33を通して外筒31内
に供給し、この高圧気流を外筒31内で旋回させ、内筒
32内において旋回する熱可塑性粒子の気流を内筒32
から外筒31の先細ノズル部31aに導き、この先細ノ
ズル部31aにおいて上記の高圧気流の旋回流と合流さ
せる。
【0023】ここで、このように熱可塑性粒子の旋回流
と高圧気流の旋回流とを合流させると、この2つの旋回
流の旋回径や流速が異なるため、合流される旋回流に剪
断力が作用し、上記の熱可塑性粒子が分散されるように
なる。
【0024】なお、上記の高圧気流と共に流動化剤等の
機能性微粒子を導入管33を通して外筒31内に供給す
ると、この機能性微粒子が高圧気流と共に外筒31内で
旋回し、上記の先細ノズル部31aにおいて、この機能
性微粒子が上記の内筒32内において旋回しながら導か
れる熱可塑性粒子と混合され、この機能性微粒子と熱可
塑性粒子とが一緒になって分散されるようになる。
【0025】そして、このように先細ノズル部31aに
おいて分散された熱可塑性粒子の旋回流はスロート部3
1bにおいて加速され、この旋回流がスロート部31b
からディフューザー部31cに導かれ、このディフュー
ザー部31cにおいて上記の熱可塑性粒子の流れが広が
り、この広がりにより上記の熱可塑性粒子がさらに分散
されるようになる。また、上記のように高圧気流と共に
機能性微粒子を供給した場合には、この機能性微粒子が
上記の熱可塑性粒子の表面に均一に分散された状態で付
着するようになる。
【0026】次いで、このように分散された熱可塑性粒
子を表面処理装置40により表面処理するにあたり、こ
の実施形態のものにおいては、上記のように分散された
熱可塑性粒子を気流と共に表面処理装置40内に導く一
方、熱交換器41により加熱された空気を表面処理装置
40内に供給し、このように供給された熱風に対して上
記の分散された熱可塑性粒子を吹き付け、この熱風によ
り熱可塑性粒子の表面を熱処理して熱可塑性粒子を球形
化させるようにしている。
【0027】そして、このように球形化された熱可塑性
粒子をこの表面処理装置40から収容容器42に収容さ
せるようにしている。
【0028】ここで、この実施形態に示すようにして熱
可塑性粒子を製造すると、熱可塑性粒子が連続して製造
されるようになり、熱可塑性粒子を効率よく製造できる
ようになる。
【0029】また、上記のように分散装置30において
十分に分散された熱可塑性粒子を気流と共に表面処理装
置40に導いて熱風により熱処理するため、各熱可塑性
粒子が均一に表面処理されると共に、熱可塑性粒子相互
が融着して結合するのも抑制される。
【0030】
【実施例】次に、上記の実施形態に示すようにして熱可
塑性粒子であるトナーを製造する実施例について説明す
ると共に、この実施例の方法によりトナーを製造した場
合に、トナー相互が結合するということがなく、トナー
が均一に表面処理されることを比較例を挙げて明らかに
する。
【0031】(実施例1)この実施例においては、マゼ
ンタ顔料(C.I.ピグメントレッド184)を30重
量部、ガラス転移点Tgが58℃,軟化点Tmが100
℃のビスフェノール系ポリエステル樹脂を70重量部の
割合で加圧ニーダーに加え、これらを120℃で1時間
混練した後、これを冷却し、その後、この混練物をハン
マーミルで粗粉砕して顔料の含有率が30重量%になっ
た顔料マスターバッチを得た。
【0032】なお、ガラス転移点Tgについては、示差
走査熱量計(セイコー電子社製:DSC−200)を用
い、リファレンスにアルミナを使用して、10mgの試
料を昇温速度10℃/minの条件で20〜120℃の
間で測定し、メイン吸熱ピークのショルダー値をガラス
転移点とした。また、軟化点Tmについては、フローテ
スター(島津製作所社製:CFT−500)を用い、直
径1mm,長さ1mmの細孔を有するダイスを使用し、
圧力20kg/cm2 ,昇温速度6℃/minの条件で
1cm2 の試料を溶融流出させ、流出開始点から流出終
了点の高さの1/2に相当する温度を軟化点とした。
【0033】そして、上記のビスフェノール系ポリエス
テル樹脂93重量部に対して、上記の顔料マスターバッ
チを10重量部、軟化点Tmが140℃,酸価が3.5
になった酸化型低分子量ポリプロピレン(三洋化成社
製:100TS)を2重量部の割合にし、これらをヘン
シェルミキサーで十分混合した後、これを2軸押し出し
混練機(池貝鉄工社製:PCM−30)を使用して溶融
混練させ、これを冷却させた後、この混練物をフェザー
ミルで粗粉砕した後、機械式粉砕機(川崎重工業社製:
KTM)で平均粒径が10〜12μmになるまで粉砕し
た。
【0034】そして、分級装置20にローター型分級機
(ホソカワミクロン社製:100ATP)を用いると共
に、粉砕装置21にジェット粉砕機(日本ニューマチッ
ク工業社製:IDS)を使用し、上記のように粗粉砕さ
れたトナー粒子をこのジェット粉砕機によって微粉砕し
ながらローター型分級機により分級した。
【0035】次いで、このように分級されたトナー粒子
を気流と共に上記の図2に示す分散装置30に導き、こ
の分散装置30において上記のように分級されたトナー
粒子を分散させ、このように分散されたトナー粒子を表
面処理装置40に導き、この表面処理装置40において
トナー粒子を表面処理するようにした。
【0036】ここで、この実施例においては、上記の表
面処理装置40としてサーフュージングシステム(日本
ニューマチック工業社製)を使用し、最高温度300
℃,滞留時間0.5秒,粉体分散濃度100g/m3
冷却風温度18℃,冷却水温度10℃の処理条件下にお
いて、上記の分散されたトナー粒子を瞬間的に熱処理す
るようにした。
【0037】そして、このようにして得たトナー粒子
は、その体積平均粒径が6.9μmであり、体積平均粒
径の2倍以上の粒径になったトナー粒子の割合が0.1
重量%、体積平均粒径の1/3以下の粒径になったトナ
ー粒子の割合が3.5個数%であり、またこのトナー粒
子の平均円形度は0.987、円形度の標準偏差は0.
033であった。
【0038】なお、トナー粒子の粒径については、コー
ルタ−マルチサイザ−II(コールタカウンタ社製)を使
用し、50μmのアパチャーチューブを用いて測定し
た。また、トナー粒子の平均円形度及び円形度の標準偏
差については、フロー式粒子像分析装置(東亜医用電子
社製:FPIA−2000)を使用し、水分散系で測定
した。
【0039】そして、上記のように熱処理したトナー粒
子100重量部に対して、疎水性シリカ(キャボット社
製:TS−500)を5重量部、平均粒径が0.3μm
のチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加
し、これらをヘンシェルミキサーで混合して、実施例1
のトナーを得た。
【0040】(実施例2)この実施例においては、上記
の実施例1において上記の分級装置20によって分級さ
れたトナー粒子を上記の分散装置30により分散させる
にあたり、分散装置30における上記の外筒31に、上
記のトナー粒子100重量部に対して流動化剤として疎
水性シリカ(キャボット社製:TS−500)を0.8
重量部、疎水性シリカ(日本アエロジル社製:AERO
SIL 90G)のヘキサメチレンジシラザン処理品を
0.5重量部の割合で高速気流と共に供給し、上記のト
ナー粒子とこれらの流動化剤を分散装置30内において
混合させながら分散させ、それ以外については、上記の
実施例1の場合と同様にしてトナー粒子を得た。
【0041】ここで、このようにして得たトナー粒子
は、その体積平均粒径が6.8μmであり、体積平均粒
径の2倍以上の粒径になったトナー粒子の割合が0重量
%、体積平均粒径の1/3以下の粒径になったトナー粒
子の割合が3.5個数%であり、またこのトナー粒子の
平均円形度は0.989、円形度の標準偏差は0.02
8であった。
【0042】そして、上記のようにして得たトナー粒子
100重量部に対して、疎水性シリカ(キャボット社
製:TS−500)を5重量部、平均粒径が0.3μm
のチタン酸ストロンチウムを0.8重量部の割合で添加
し、これらをヘンシェルミキサーで混合して、実施例2
のトナーを得た。
【0043】(比較例1)この比較例においては、上記
の実施例1において上記の分級装置20によって分級さ
れたトナー粒子を分散装置30によって分散させずに、
分級されたトナー粒子を計量し、このトナー粒子を上記
の実施例1と同じ表面処理装置40に供給し、実施例1
の場合と同じ処理条件で、このトナー粒子を瞬間的に熱
処理するようにした。
【0044】そして、このようにして得たトナー粒子
は、その体積平均粒径が7.5μmであり、体積平均粒
径の2倍以上の粒径になったトナー粒子の割合が3.4
重量%、体積平均粒径の1/3以下の粒径になったトナ
ー粒子の割合が2.4個数%であり、またこのトナー粒
子の平均円形度は0.970、円形度の標準偏差は0.
038であった。
【0045】ここで、この比較例1のトナー粒子と上記
の実施例1,2のトナー粒子とを比較すると、体積平均
粒径の2倍以上の粒径の粒子の割合は上記の実施例1,
2のトナー粒子の方が少なくなっており、またトナー粒
子の平均円形度は上記の実施例1,2のトナー粒子の方
が高くなっていると共に、円形度の標準偏差は上記の実
施例1,2のトナー粒子の方が小さくなっており、上記
の実施例1,2のトナー粒子の方が均一に熱処理されて
いた。
【0046】また、上記のようにして得た比較例1のト
ナー粒子をSEM観察したところ、トナー粒子相互が融
着して結合したものが認められた。
【0047】そして、この比較例1においても、上記の
実施例1の場合と同様に、上記のようにして得たトナー
粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(キャボット
社製:TS−500)を5重量部、平均粒径が0.3μ
mのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添
加し、これらをヘンシェルミキサーで混合して、比較例
1のトナーを得た。
【0048】次に、上記の実施例1,2及び比較例1に
おいて得た各トナーを市販のレーザープリンター(ミノ
ルタ社製:LP9200)に使用し、白に対する黒の比
率(B/W比)が10%の文字画像パターンを連続して
1000枚プリントし、レーザープリンター中における
トナーのこぼれを調べると共に、その後、下記のように
して画像形成を行い、形成された画像についてカブリ、
ベタ画像追随性及び白線ノイズの評価を行い、その結果
を下記の表1に示した。
【0049】ここで、トナーのこぼれについては、装置
内にトナーのこぼれがなかった場合を○、装置内に若干
の汚れが認められるが実用上問題のない場合を△、トナ
ーのこぼれが目立ち実用上問題がある場合を×で示し
た。
【0050】また、カブリについては、B/W比が10
%の文字パターン画像を連続して10枚プリントし、形
成された画像を目視により評価し、ほとんどカブリが認
められなかった場合を○、若干のカブリが認められるが
実用上問題のない場合を△、カブリが全面にわたって存
在し実用上問題がある場合を×で示した。
【0051】また、ベタ画像追随性については、B/W
比が10%の文字パターン画像を連続して10枚プリン
トした後、黒ベタの画像をプリントし、プリントされた
黒ベタ画像における濃度ムラを目視により評価し、濃度
ムラがなかった場合を○、若干の濃度ムラが認められる
が実用上問題のない場合を△、濃度ムラが目立って実用
上問題がある場合を×で示した。
【0052】また、白線ノイズについては、B/W比が
10%の文字パターン画像を連続して10枚プリントし
た後、黒ベタ画像をプリントし、その黒ベタ画像におけ
る白線ノイズを目視により評価し、白線ノイズがない場
合を○、若干の白線ノイズがあるが実用上問題のない場
合を△、白線ノイズが目立って実用上問題がある場合を
×で示した。
【0053】
【表1】
【0054】この結果から明らかなように、実施例1,
2の各トナーは、上記のように比較例1のトナーに比べ
てそれぞれ適切に表面処理され、トナーにおける帯電性
等が比較例1のトナーに比べて向上しており、トナーこ
ぼれの発生が少なく、またカブリやベタ画像追随性や白
線ノイズの評価においても比較例1のトナーに比べて優
れていた。
【0055】なお、上記の各実施例においては、熱可塑
性粒子としてトナーを製造する場合について説明した
が、熱可塑性粒子として磁性粉等をバインダー樹脂に含
有させてバインダー型キャリア等を製造することも可能
であり、バインダー型キャリアを製造する場合において
も、バインダー型キャリアを連続して製造することがで
きて、バインダー型キャリアの生産効率が向上し、また
バインダー型キャリアを熱処理する場合に、バインダー
型キャリア相互が結合するのが抑制され、バインダー型
キャリアが均一に表面処理されるようになる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
熱可塑性粒子の製造方法においては、粉砕された熱可塑
性粒子を分級装置によって分級する工程と、分級された
熱可塑性粒子を気流と共に分散装置に供給して分散させ
る工程と、分散された熱可塑性粒子を気流と共に表面処
理装置に供給して表面処理を行う工程とを連続して行う
ようにしたため、熱可塑性粒子を一連の連続した工程で
製造することができ、熱可塑性粒子の生産性が著しく向
上すると共に、分級された熱可塑性粒子が十分に分散さ
れた状態で表面処理装置に供給されて表面処理され、熱
可塑性粒子に対して均一な表面処理が行えるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る熱可塑性粒子の製造
方法を実施する装置の構成を示した概略図である。
【図2】上記の実施形態に係る熱可塑性粒子の製造方法
を実施するのに使用した分散装置の概略断面図である。
【符号の説明】
20 分級装置 21 粉砕装置 30 分散装置 31 外筒 31a 先細ノズル部 31b スロート部 31c ディフューザー部 32 内筒 40 表面処理装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕された熱可塑性粒子を分級装置によ
    り分級する工程と、分級された熱可塑性粒子を気流と共
    に分散装置に供給して分散させる工程と、分散された熱
    可塑性粒子を気流と共に表面処理装置に供給して表面処
    理を行う工程とを有し、これらの工程が連続して行われ
    ることを特徴とする熱可塑性粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した熱可塑性粒子の製造
    方法において、先細ノズル部とスロート部とディフュー
    ザー部とが順に設けられた外筒と、上記の先細ノズル部
    内に設けられた内筒とが同軸上に配された分散装置を用
    い、この分散装置の外筒と内筒とに接線方向から上記の
    分級された熱可塑性粒子の気流と高圧気流とを供給して
    2種類の異なった旋回流を形成し、これらの旋回流を先
    細ノズル部で合流させると共にスロート部で加速させて
    熱可塑性粒子を分散させた後、この熱可塑性粒子を分散
    させた旋回流をディフューザー部で膨張拡散させること
    を特徴とする熱可塑性粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した熱可塑性粒子
    の製造方法において、上記の分散装置により熱可塑性粒
    子を分散させるにあたり、上記の分散装置に分級された
    熱可塑性粒子の他に機能性微粒子を供給することを特徴
    とする熱可塑性粒子の製造方法。
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