JP3690320B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体および写真処理装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体および写真処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばネガフィルムのような写真フィルムを読み取って得られる画像データを利用して縁有りの画像、すなわち、ウィズ・ボーダータイプの画像を作成する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、および、上記画像処理装置にて作成したウィズ・ボーダータイプの画像を印画紙に焼き付ける写真処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、写真処理の分野においては、デジタル露光による画像の焼き付けが盛んに行われているが、ウィズ・ボーダータイプの画像を印画紙に焼き付けることが可能な写真処理装置としては、例えば図4および図5に示す構成が知られている。
【0003】
図4の写真処理装置は、スキャナ51と、画像処理部52と、露光部53とで構成されている。写真フィルムの画像をスキャナ51にて読み取ると、読み取って得られる画像データは、画像処理部52の取り込み画像メモリ54に一旦格納された後、補正部55に送られる。補正部55では、補正パラメータ設定部56によって設定入力された補正パラメータに基づいて、プリントに適した画像を得るための補正処理が行われる。この補正処理としては、例えば、色補正、濃度補正、ガンマ補正、プリントする印画紙のサイズに画像を合わせるための拡大/縮小などの処理があり、上記の補正パラメータでそれらの補正処理の程度が適宜設定される。補正部55にて補正された画像データ(以下、補正データと記載する)は合成部57に送られる。
【0004】
また、画像処理部52のWB用画像メモリ58には、様々なサイズの白縁画像の画像データ(以下、白縁データと記載する)が予め格納されている。このWB用画像メモリ58から白縁データが合成部57に送られると、合成部57では、補正部55からの補正データと、WB用画像メモリ58からの白縁データとが合成され、合成後の画像データ(以下、合成データと記載する)が出力用メモリ59に格納される。
【0005】
そして、出力用メモリ59から合成データが露光部53に送られると、露光部53では、上記合成データに基づいて、露光部53の光変調素子における各画素が駆動され、各画素を介して得られる光を印画紙に照射することにより、上記合成データに応じた画像、すなわち、ウィズ・ボーダータイプの画像が印画紙に焼き付けられる。
【0006】
一方、図5の写真処理装置は、スキャナ51と、画像処理部52’と、露光部53とで構成されており、画像処理部52’だけが図4の写真処理装置とは異なるものとなっている。画像処理部52’は、画像処理部52において、合成部57およびWB用画像メモリ58の代わりに、クリア処理部60を備えた構成となっている。
【0007】
このクリア処理部60は、出力用画像メモリ59の記憶内容をクリアするためのブロックであり、出力用画像メモリ59にアクセスして、記憶されているデータを白に対応するデータに書き換える働きをする。
【0008】
画像処理部52’では、補正部55までの処理については、画像処理部52と同様であり、補正部55からの補正データは直接、出力用メモリ59に送られることになる。しかし、その前に、クリア処理部60により、出力用画像メモリ59を白くクリアしておく処理が行われる。
【0009】
補正部55において、印画紙のサイズよりも若干画像が小さくなるように上記補正データに対して縮小処理を施しておけば、上記補正データを出力用メモリ59に送り、出力用メモリ59の白くクリアされたメモリ上に上記補正データを上書きすることで、出力用メモリ59にて合成データが得られることになる。
【0010】
そして、図4の写真処理装置と同様に、出力用メモリ59から合成データを露光部53に送れば、露光部53にて上記合成データに基づく印画紙の露光が行われ、ウィズ・ボーダータイプの画像が印画紙に焼き付けられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図4および図5の構成では、画像処理部52・52’において、ウィズ・ボーダータイプの画像を作成するために、上記画像作成専用のブロック(合成部57およびWB用画像メモリ58、または、クリア処理部60)が必要となる。このため、画像処理部52・52’の構成が複雑化し、装置の価格も上昇するという問題が生ずる。
【0012】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ウィズ・ボーダータイプの画像の作成専用のブロックを設けることなく、既存の構成でそのような画像を作成でき、これによって装置の構成を簡素化して装置の価格を低減できる画像処置装置と、画像処理方法と、画像処理プログラムと、画像処理プログラムを記録した記録媒体と、上記画像処理装置を備えた写真処理装置とを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、入力画像データに対して補正処理を行う補正部と、上記補正部にて補正された画像データを記憶する記憶部とを備えた画像処理装置であって、上記補正部は、上記入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行うと共に、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行い、上記記憶部は、上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶することを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、補正部にて、入力画像データ(例えばBGRの個々の画像データ)に対して第1の補正と第2の補正とが行われる。そして、上記第1の補正によって、単色画像に対応する第1画像データが得られる一方、上記第2の補正によって、プリントに適した画像を表現できるような第2画像データが得られる。
【0015】
なお、上記第2の補正とは、プリントに適した画像を表現するために従来から一般的に行われている通常の補正(色補正、濃度補正、ガンマ補正など)を考えることができる。
【0016】
ここで、上記第2画像データは、画像サイズが第1画像データよりも小さいものとなっており、記憶部が、上記第1画像データに上記第2画像データを上書きした状態で、上記第1画像データおよび上記第2画像データを記憶するので、上記第1画像データと上記第2画像データとが重ならない部分はそのまま単色画像に対応する第1画像データとなり、上記両画像データが重なっている部分は第2画像データとなる。したがって、上記記憶部では、最終的に、白縁付きの画像であるウィズ・ボーダータイプの画像の画像データが得られることになる。
【0017】
このようなウィズ・ボーダータイプの画像データを得るにあたり、上記構成では、第1画像データの作成と第2画像データの作成とを同じ補正部にて行っているため、第1画像データの作成専用のブロックは勿論不要である。また、記憶部については、通常の補正を行った後の画像データを記憶するものとして従来から用いられているものである。
【0018】
したがって、通常の補正を行う処理ライン(補正部および記憶部)でウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、従来のように、ウィズ・ボーダータイプの画像データを得るための専用のブロック(例えば白縁データを記憶するブロック、上記ブロックから白縁データを読み出して元の画像データと合成するブロック、記憶部をクリアするブロック)を必要としない。このように、既存の構成を有効利用してウィズ・ボーダータイプの画像を得ることができるので、従来のように新規な構成を別途追加しなくても済む分、装置の構成を簡素化することができ、装置の価格低減を図ることができる。
【0019】
請求項2の発明に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成において、上記入力画像データの補正に用いる補正パラメータを設定する補正パラメータ設定部をさらに備え、上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正と上記第2の補正とで異なる補正パラメータを設定し、上記補正部は、個々の補正パラメータに基づいて上記第1の補正および上記第2の補正を行うことを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、補正パラメータ設定部が第1の補正および第2の補正に用いる補正パラメータを個々に設定すると、補正部は第1の補正用の補正パラメータを入力画像データに例えば加算することで上記第1画像データを得ることができる。また、補正部は第2の補正用の補正パラメータを入力画像データに例えば加算することで上記第2画像データを得ることができる。
【0021】
なお、第2の補正において、例えばBGRの個々の入力画像データに補正パラメータを加算した場合は、色補正された第2画像データが得られ、BGRの個々の入力画像データを例えば足して3で割ったもの(濃度)に補正パラメータを加算した場合は、濃度補正された第2画像データが得られる。
【0022】
上記のように、補正パラメータ設定部が第1の補正と第2の補正とで用いる補正パラメータを異ならせて設定することで、補正部は、補正パラメータを変えるだけで、第1の補正と第2の補正とを両方行うことができる。言い換えれば、補正部は、補正パラメータを変えるだけで、第2の補正と同じ処理の仕方(入力画像データに補正パラメータを加算する処理)で第1の補正を行うことができる。
【0023】
したがって、補正部としては、第2の補正の演算機能を最低限備えたものであればよく、第1の補正による第1画像データの作成専用のブロックを確実に不要とすることができる。その結果、請求項1の構成による効果を確実に得ることができる。
【0024】
請求項3の発明に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項2の構成において、上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正によって上記第1画像データの値が全て白に対応する値となるように、上記第1の補正に用いる補正パラメータを設定することを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、補正パラメータ設定部の設定する補正パラメータを用いて補正部が第1の補正を行えば、第1画像データは全て白に対応する値となる。これにより、記憶部にて第1画像データに第2画像データを上書きしたときには、縁部分の白いウィズ・ボーダータイプの画像データを確実に得ることができる。
【0026】
請求項4の発明に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし3のいずれかの構成において、上記補正部は、プリントサイズに応じた画像サイズの上記第1画像データを作成することを特徴としている。
【0027】
上記の構成によれば、補正部によって、プリントサイズに応じた画像サイズの第1画像データが作成されるので、記憶部にて、上記第1画像データよりも画像サイズの小さい第2画像データを上記第1画像データに上書きしたときには、プリントサイズに応じた画像サイズのウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができる。つまり、どのようなサイズのプリント(感光材料や普通紙など)を用いる場合でも、そのサイズに合わせた大きさのウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、様々なプリントサイズに対処することが可能となる。
【0028】
請求項5の発明に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、補正部にて、入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行う工程と、上記補正部にて、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行う工程と、上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶する工程とを有していることを特徴としている。
【0029】
上記の構成によれば、補正部にて、入力画像データ(例えばBGRの個々の画像データ)に対して第1の補正と第2の補正とが行われる。そして、上記第1の補正によって、単色画像に対応する第1画像データが得られる一方、上記第2の補正によって、プリントに適した画像を表現できるような第2画像データが得られる。
【0030】
なお、上記第2の補正とは、プリントに適した画像を表現するために従来から一般的に行われている通常の補正(色補正、濃度補正、ガンマ補正など)を考えることができる。
【0031】
ここで、上記第2画像データは、画像サイズが第1画像データよりも小さいものとなっており、上記第1画像データに上記第2画像データを上書きした状態で、上記第1画像データおよび上記第2画像データが例えば1個の記憶部に記憶される。このとき、上記第1画像データと上記第2画像データとが重ならない部分はそのまま単色画像に対応する第1画像データとなり、上記両画像データが重なっている部分は第2画像データとなる。したがって、最終的には、白縁付きの画像であるウィズ・ボーダータイプの画像の画像データが得られることになる。
【0032】
このようなウィズ・ボーダータイプの画像データを得るにあたり、上記構成では、第1画像データの作成と第2画像データの作成とを同じ補正部にて行っているため、第1画像データの作成専用のブロックは勿論不要である。また、第1画像データに第2画像データを上書きした状態でこれらの画像データを記憶するので、上記両画像データを記憶する記憶部としては従来と同様に1個で済み、新たな記憶部を要しない。
【0033】
したがって、通常の補正を行う処理ライン(補正部および記憶部)でウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、従来のように、ウィズ・ボーダータイプの画像データを得るための専用のブロック(例えば白縁データを記憶するブロック、上記ブロックから白縁データを読み出して元の画像データと合成するブロック、記憶部をクリアするブロック)を必要としない。このように、既存の構成を有効利用してウィズ・ボーダータイプの画像を得ることができるので、従来のように新規な構成を別途追加しなくても済む分、装置の構成を簡素化することができ、装置の価格低減を図ることができる。
【0034】
請求項6の発明に係る画像処理プログラムは、上記の課題を解決するために、請求項5に記載の画像処理方法による処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0035】
上記の構成によれば、上記プログラムをコンピュータが実行することにより、請求項5に記載の画像処理方法を実現することができる。
【0036】
なお、本発明に係る画像処理プログラムは、入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行う手段と、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行う手段と、上記第1画像データに上記第2画像データを上書きした状態で、上記第1画像データおよび上記第2画像データを記憶する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであると言うこともできる。
【0037】
請求項7の発明に係る画像処理プログラムを記録した記録媒体は、上記の課題を解決するために、請求項6に記載の画像処理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴としている。
【0038】
上記の構成によれば、上記記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが実行することにより、請求項5に記載の画像処理方法を実現することができる。
【0039】
請求項8の発明に係る写真処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置と、上記画像処理装置の上記記憶部に記憶された上書きデータに基づいて感光材料を露光する露光部とを備えていることを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、上述した画像処理装置の記憶部に記憶された上書きデータ、すなわち、ウィズ・ボーダータイプの画像データに基づいて、露光部が感光材料を露光するので、ウィズ・ボーダータイプの画像が焼き付けられた写真プリントを得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0042】
本実施形態に係る写真処理装置は、写真フィルムに記録されている画像を、感光材料としての印画紙上に焼き付けるものであり、図1に示すように、スキャナ1と、画像処理部2(画像処理装置)と、露光部3とを備えている。
【0043】
スキャナ1は、写真フィルムを透過する光を測光することによって写真フィルムに記録された画像を取り込むものであり、例えば、写真フィルムに光を照射する光源と、RGBの各色フィルタを備えた回転フィルタと、CCD(Charge Coupled Device) カメラ(以下、単にCCDと記載する)とで構成されている。RGBの各色の光が順次CCDに到達するように回転フィルタを回転させ、写真フィルムを透過した光をRGBごとにCCDにて受光することにより、CCDは受光量に応じた電気信号をRGBごとに画像処理部2へ送る。これにより、写真フィルムに記録されている画像の各画素の濃度に対応する画像データがRGBごとに得られることになる。なお、CCDを3板式のもので構成した場合は、上記の回転フィルタは不要である。
【0044】
CCDにて得られる上記画像データは、例えば0から255までの256階調(8ビット)に対応しているが、例えば0から4095までの4096階調(12ビット)に対応していても構わない。上記いずれの場合でも、値が小さいほど濃度が濃く、値が大きいほど濃度が薄いことを示している。
【0045】
画像処理部2は、写真フィルムの1コマの画像を構成する各画素のRGBの画像データに対して色や濃度等の補正処理を基本的に行うものであり、補正後の画像データを露光部3に送る。なお、画像処理部2の詳細な構成については後述する。画像処理部2は、写真処理装置に組み込まれたマイクロプロセッサおよび/またはDSP(Digital Signal Processor)などによって構成されてもよいし、装置の外部に設けられたPC(Personal Computer) によって構成されてもよい。
【0046】
なお、本実施形態では、画像処理部2に入力される画像データは、写真フィルムをスキャナ1にて読み取って得られる画像データとするが、画像処理部2への入力画像データは、この他にも、デジタルカメラでの撮影によって得られた画像データやPC上で扱う画像データなど、デジタル画像データであれば何でもよい。
【0047】
露光部3は、画像処理部2にて補正されたRGBのデジタル画像データに基づいて光変調素子の各画素を駆動することにより印画紙を露光し、上記画像データに対応する画像を印画紙に焼き付ける。上記の光変調素子としては、例えばPLZT露光ヘッド、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)、LCD(液晶表示装置)、LCS(液晶シャッタ)、LEDパネル、レーザー、FOCRT(Fiber Optic Cathode Ray Tube)、CRTが挙げられる。
【0048】
上記の構成において、スキャナ1にて写真フィルムの複数コマの画像が読み取られると、スキャナ1からは上記複数コマの画像に対応する画像データが画像処理部2に入力される。そして、上記画像処理部2にて上記画像データに対して所定の補正処理が行われると、補正後の画像データが露光部3に送られ、露光部3にて、上記補正後の画像データに基づいて印画紙が露光される。
【0049】
また、本写真処理装置は、図示しない現像部および乾燥部を備えており、露光部3での露光によって印画紙に焼き付けられた画像は、現像部の各種処理液によって現像される。そして、現像済みの印画紙は、乾燥部にて例えば熱風の吹き付けにより乾燥された後、必要に応じて1枚ごとにカットされて機外に排出されることになる。
【0050】
次に、上記画像処理部2の詳細について説明する。図1に示すように、画像処理部2は、取り込み画像メモリ4と、補正部5と、補正パラメータ設定部6と、出力用画像メモリ7(記憶部)とを備えている。
【0051】
取り込み画像メモリ4は、スキャナ1から送られるBGRの画像データ(入力画像データ)を一時的に格納し、それらを補正部5に送る。取り込み画像メモリ4の記憶容量は、例えば写真フィルムの複数コマ分の画像データを記憶できる容量となっており、その記憶容量を越える画像データが取り込み画像メモリ4に入力された場合には、取り込み画像メモリ4では、超過分の入力画像データが古い入力画像データの上に順に上書き保存されていく。
【0052】
補正部5は、上記入力画像データに対して後述する補正処理を行う。補正パラメータ設定部6は、上記入力画像データの補正に用いる補正パラメータを設定するブロックであり、補正部5での後述する第1の補正と第2の補正とで異なる補正パラメータを設定する。したがって、補正部5は、個々の補正パラメータに基づいて上記第1の補正および上記第2の補正を行うことになる。
【0053】
出力用画像メモリ7は、補正部5にて補正された画像データを記憶し、その後、記憶した画像データを露光部3に送る。出力用画像メモリ7の記憶容量は、取り込み画像メモリ4と同様に、例えば上記補正された画像データを写真フィルムの複数コマ分記憶できる容量となっており、その記憶容量を越える補正画像データが補正部5から出力用画像メモリ7に入力された場合には、出力用画像メモリ7では、超過分の補正画像データが古い補正画像データの上に順に上書き保存されていく。
【0054】
次に、上記した補正部5および補正パラメータ設定部6の詳細について説明する。
【0055】
補正部5は、基本的には、上記入力画像データに対して、色補正、濃度補正、ガンマ補正などの、プリントに適した画像(人間が目で見て美観を感じるような画像)を表現するための補正を行うと共に、プリントサイズに合うように画像サイズの拡大/縮小を行う(通常の補正)。しかし、本発明は、補正部5が、上記通常の補正の前に、上記入力画像データを用いて白画像に対応する画像データを得るための補正(WB(ウィズ・ボーダ)用の補正)を行う点に大きな特徴がある。
【0056】
上記通常の補正およびWB用の補正は、補正パラメータ設定部6によって個々に設定される補正パラメータに基づいて行われるが、以下、上記補正パラメータについての説明も含めて、上記通常の補正および上記WB用の補正について説明する。
【0057】
(通常の補正)
補正部5による補正で用いられる補正パラメータとしては、例えば以下のようなものがある。すなわち、上記補正パラメータとしては、色補正および濃度補正では、上記入力画像データに加算される補正値の数値があり、ガンマ補正では、上記入力画像データに乗算される係数があり、拡大/縮小処理では、変倍率(拡大率、縮小率)がある。
【0058】
例えば、BGRごとの入力画像データをそれぞれDB・DG・DR、各色に対応する補正パラメータをb・g・r、色補正後の画像データDB’・DG’・DR’とすると、色補正は以下の式に基づいて行われることになる。
【0059】
DB’=DB+b ・・・(1)
DG’=DG+g ・・・(2)
DR’=DR+r ・・・(3)
また、ある画素の元々の濃度(輝度)をY、濃度の補正パラメータをyとすると、補正後の濃度Y’は、以下の式となる。
【0060】
Y’=Y+y ・・・(4)
なお、一般的に、濃度Yは、例えば以下の式で求めることができる。
【0061】
Y=(DB+DG+DR)/3 ・・・(5)
したがって、式(1)〜(3)により色補正後の画像データDB’・DG’・DR’を求めた後、さらに式(4)を満たすように画像データDB’・DG’・DR’を微調整することで、色補正と濃度補正とを両方行うことができる。
【0062】
また、ガンマ補正は、用いる印画紙の種類に応じて適切な色合いの画像を表現することができるように、画素ごとの入力画像データに基づいて得られる濃度値(例えば色補正および濃度補正後に得られる濃度値)に、用いる印画紙の種類に応じて設定された補正パラメータ(係数γ)を乗算することで行われ、これによって、上記入力画像データが補正されることになる。
【0063】
したがって、上述した色補正、濃度補正、ガンマ補正は従来において通常行われる処理であり、従来と何ら変わるところはない。
【0064】
また、拡大/縮小に用いる補正パラメータとしては、プリント対象の印画紙が選択されたときに、上記選択した印画紙のサイズに応じた変倍率がある。上記変倍率に基づいて補正後の画像データのサイズを補正部5が拡大または縮小することにより、印画紙のサイズの変更にも容易に対応することができる。
【0065】
(WB用の補正)
上記WB用の補正を行う際には、補正パラメータ設定部6により、画像データがオーバーフローするような補正パラメータが設定され、補正部5がこの補正パラメータに基づいて上記した通常の補正の場合と同じ演算式を用いて、WB用の補正を行うことになる。
【0066】
例えば、本実施形態のように8ビットの画像データを扱う場合、色補正に用いる補正パラメータ、すなわち、入力画像データに加算される補正値(上記の例ではb・g・r)として、例えば300という数値が補正パラメータ設定部6により設定される。この場合、元の入力画像データが0〜255までのどの値をとっていても、補正値加算後の値は255を確実に越える(オーバーフローする)ことになる。画像データとしては0〜255までしか存在しないので、255を越えた画像データについては、最終的に画像データの最大値である255として認識されることになり、補正後の画像データは、全て白に対応する値となる。
【0067】
また、濃度補正やガンマ補正の演算式を用いるならば、補正パラメータ設定部6は補正パラメータ(上記の例ではyやγ)を例えば1000に設定することで、補正後の画像データは255を確実にオーバーフローするようになり、上記と同様に全て白に対応する値となる。
【0068】
なお、元のBGRの入力画像データの値が全て0の場合は、この入力画像データに上記の1000という係数を掛けても0であり、255を越えないため、ガンマ補正の演算により全ての画像データを255にすることは不可能となる。この場合は、上記した色補正または濃度補正の演算で入力画像データを補正する必要がある。
【0069】
なお、WB用の補正に用いる補正パラメータとしては、上記の300や1000という数値に限定されるわけではなく、入力画像データに補正パラメータを加算または乗算したときに、得られる値が全てオーバーフローし(この例では255以上となり)、結果的に全て白画像に対応する画像データが得られるような値であれば、どのような値に設定されてもよい。
【0070】
上記のように、補正パラメータ設定部6が、WB用の補正に用いられる補正パラメータと通常の補正に用いられる補正パラメータとをそれぞれ別個に設定することで、通常の補正にて用いる演算式、すなわち、色補正、濃度補正、ガンマ補正にて用いる演算式と同じ式を利用して、補正部5がWB用の補正を行うことが可能となる。
【0071】
次に、画像処理部2における動作について、図2のフローチャート、図3(a)〜図3(c)に基づいて説明する。
【0072】
スキャナ1にて取り込んだ画像データが画像処理部2の取り込み画像メモリ4に入力され、取り込み画像メモリ4から上記入力画像データが補正部5に送られると(ステップ1;以下、ステップは単にSと略記する)、補正部5は、上記入力画像データをオーバーフローさせるような補正、すなわち上記したWB用の補正を行う(S2)。
【0073】
上述したように、WB用の補正では、補正パラメータ設定部6により、入力画像データがオーバーフローする(255を越える)ような補正パラメータが設定されているので、補正部5が例えば色補正処理の演算で上記補正パラメータを用いて上記入力画像データを補正することにより、入力画像データの全てが白に対応する画像データ(255)に変換される。
【0074】
続いて、補正部5は、S2での補正によって得られた画像データをプリントサイズに合うように変倍し、第1画像データを作成する(S3)。結局、S2およびS3での処理が、上記入力画像データを用いて、白画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正に相当する。補正部5が上記第1画像データを出力用画像メモリ7に送ると、出力用画像メモリ7は、上記第1画像データを記憶する(S4)。
【0075】
ここで、出力用画像メモリ7は、最大幅(12インチ)の印画紙に画像を焼き付けることができるような、複数コマ分の画像データの記憶容量を有している。図3(a)は、この最大幅の印画紙に1コマのウィズ・ボーダータイプの画像を形成する場合における上記第1画像データの画像11のイメージを示している。なお、これよりも幅の狭い印画紙にウィズ・ボーダータイプの画像を形成する場合は、第1画像データの画像11の範囲は、図3(a)に示す領域よりも当然狭くなる。
【0076】
次に、補正部5は、S1にて得られる上記と同じ入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データを作成すべく、上記入力画像データに対して、第2の補正用の補正パラメータを用いて、上記した通常の補正処理(色補正、濃度補正、ガンマ補正などの処理)を行う(S5)。そして、補正部5は、S5にて補正された画像データを、画像サイズが上記第1画像データよりも小さくなるように変倍し、第2画像データを作成する(S6)。したがって、S5およびS6での処理が、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正に相当する。S6の結果、図3(b)に示すように、第1画像データの画像11よりも画像サイズが小さい第2画像データの画像12が得られることになる。
【0077】
その後、補正部5が、上記第2画像データを出力用画像メモリ7に送ると、出力用画像メモリ7は、上記第1画像データに上記第2画像データを上書きした状態で、上記第1画像データおよび上記第2画像データを記憶する(S7)。図3(c)は、上記第2画像データの画像12を上記第1画像データの画像11に上書きして得られるウィズ・ボーダータイプの画像13のイメージを示している。つまり、第1画像データの画像11は白画像であり、これよりも画像サイズの小さい第2画像データの画像12が上記第1画像データの画像11に上書きされることで、縁部分(画像12の形成領域−画像11の形成領域)が白色のウィズ・ボーダータイプの画像13が得られることになる。
【0078】
画像13の画像データが出力用画像メモリ7から露光部3に送られると、露光部3は、上記画像データに基づいて印画紙を露光することにより、印画紙には、ウィズ・ボーダータイプの画像13が焼き付けられる。
【0079】
以上のように、本発明では、補正部5が、入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現するための補正のみならず、白画像に対応する第1画像データを作成する補正を行っている。そして、上記第1画像データと上記第2画像データとを出力用画像メモリ7にて上書き保存することで、ウィズ・ボーダータイプの画像データを得る構成となっている。つまり、本発明では、上記の動作説明からも分かるように、通常の補正処理ライン(補正部5および出力用画像メモリ7)を2回活用することでウィズ・ボーダータイプの画像データを得る構成となっている。
【0080】
このとき、本発明では、第1画像データの作成と第2画像データの作成とを同じ補正部5にて行っているため、第1画像データの作成専用のブロックは勿論不要である。また、出力用画像メモリ7については、通常の補正を行った後の画像データを記憶するものとして従来から用いられているものであり、本発明では、この出力用画像メモリ7を利用して第2画像データを第1画像データに上書き保存している。
【0081】
したがって、通常の補正(本発明では第2の補正)を行う処理ライン(補正部5、出力用画像メモリ7)でウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、図4および図5で示した従来のように、そのような画像データを得るための専用のブロックを必要としない。このように、本発明によれば、既存の構成を有効利用してウィズ・ボーダータイプの画像を得ることができるので、従来のように新規な構成を別途追加しなくても済む分、装置の構成を簡素化して装置の価格低減を図ることができる。
【0082】
また、補正パラメータ設定部6が、上記第1の補正と上記第2の補正とで異なる補正パラメータを設定し、補正部5は、個々の補正パラメータに基づいて上記第1の補正および上記第2の補正を行うので、プリントに適した画像を得るための従来と同様の補正を補正部5にて行い、しかも、ウィズ・ボーダータイプの画像を作成するための第1画像データを同じ補正部5にて作成することができる。このため、第1画像データを作成する専用のブロックを新たに設けなくても済む。その結果、装置の構成を簡素化して装置の価格を低減できる本発明の効果を確実なものとすることができる。
【0083】
また、補正パラメータ設定部6は、上記第1の補正によって上記第1画像データの値が全て白に対応する値(本実施形態では255)となるように、上記第1の補正に用いる補正パラメータを設定している。これにより、補正部5での第1の補正により、第1画像データとして白画像の画像データが得られるので、この第1画像データと第2画像データとを足し合わせたときに、縁部分が白色のウィズ・ボーダータイプの画像データを確実に得ることができる。
【0084】
さらに、補正部5は、プリントサイズに応じた画像サイズの上記第1画像データを作成するので、どのようなサイズの印画紙を用いた場合でも、用いた印画紙のサイズに合う第1画像データを得ることができる。これにより、どのようなサイズの印画紙にでも、ウィズ・ボーダータイプの画像を確実に焼き付けることが可能となる。
【0085】
なお、以上では、補正部5が、上記第1画像データとして、白画像に対応する画像データを作成する例について説明したが、例えば以下のようにすれば、その他の色画像に対応する第1画像データを作成することもできる。
【0086】
つまり、補正部5が、例えば本実施形態で説明したように、BGRの各画像データの値が全て255となるように、入力画像データを一旦オーバーフローさせた後、上記各画像データに対して一律に例えば負の一定値を加算する補正を行えばよい。この場合、上記負の一定値がどのような値であっても、BGRの各画像データは0〜255までのいずれかの値に揃うので、BGRの各画像データを足し合わせたときには、白以外の単色画像の第1画像データが作成されることとなる。
【0087】
したがって、補正部5は、上記した第1の補正では、上記入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成することができるブロックであると言える。この場合、出力用画像メモリ7が上記第1画像データと第2画像データとを足し合わせたときには、縁部分が白以外の色となるウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができる。
【0088】
ところで、本実施形態で説明した処理は、プログラムで実現することが可能である。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、画像処理部2で処理が行われるために必要な図示していないメモリ(例えばROMそのもの)であってもよいし、また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0089】
上記いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のアクセスにより実行される構成であってもよいし、格納されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムを配信サーバーおよび受信サーバー図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードすることにより、そのプログラムが実行される構成であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0090】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0091】
また、本発明においては、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0092】
なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0093】
なお、本実施形態では、画像処理部2にて作成された上書きデータ(ウィズ・ボーダータイプの画像データ)を露光部3に供給して写真プリントを得る構成となっているが、上書きデータを例えばインクジェットプリンタなどの画像形成装置に供給し、普通紙や光沢紙上に上書きデータに基づいてウィズ・ボーダータイプの画像を形成するようにしてもよい。
【0094】
なお、本実施形態では、補正パラメータ設定部6により、第1の補正に用いる補正パラメータを自動的に設定しているが、例えば入力部を介して上記補正パラメータを手動で設定、入力する構成であっても勿論構わない。
【0095】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る画像処理装置は、以上のように、入力画像データに対して補正処理を行う補正部と、上記補正部にて補正された画像データを記憶する記憶部とを備えた画像処理装置であって、上記補正部は、上記入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行うと共に、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行い、上記記憶部は、上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶する構成である。
【0096】
それゆえ、上記第1画像データと上記第2画像データとからなるウィズ・ボーダータイプの画像データを得るにあたり、第1画像データの作成と第2画像データの作成とを同じ補正部にて行っているため、第1画像データの作成専用のブロックは勿論不要である。また、記憶部については、通常の補正を行った後の画像データを記憶するものとして従来から用いられているものである。
【0097】
したがって、通常の補正を行う処理ライン(補正部および記憶部)でウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、従来のように、ウィズ・ボーダータイプの画像データを得るための専用のブロック(例えば白縁データを記憶するブロック、上記ブロックから白縁データを読み出して元の画像データと合成するブロック、記憶部をクリアするブロック)を必要としない。このように、既存の構成を有効利用してウィズ・ボーダータイプの画像を得ることができるので、従来のように新規な構成を別途追加しなくても済む分、装置の構成を簡素化することができ、装置の価格低減を図ることができるという効果を奏する。
【0098】
請求項2の発明に係る画像処理装置は、以上のように、請求項1の構成において、上記入力画像データの補正に用いる補正パラメータを設定する補正パラメータ設定部をさらに備え、上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正と上記第2の補正とで異なる補正パラメータを設定し、上記補正部は、個々の補正パラメータに基づいて上記第1の補正および上記第2の補正を行う構成である。
【0099】
それゆえ、補正パラメータ設定部が第1の補正と第2の補正とで用いる補正パラメータを異ならせて設定することで、補正部は、補正パラメータを変えるだけで、第1の補正と第2の補正とを両方行うことができる。言い換えれば、補正部は、補正パラメータを変えるだけで、第2の補正と同じ処理の仕方(入力画像データに補正パラメータを加算する処理)で第1の補正を行うことができる。
【0100】
したがって、補正部としては、第2の補正の演算機能を最低限備えたものであればよく、第1の補正による第1画像データの作成専用のブロックを確実に不要とすることができる。その結果、請求項1の構成による効果を確実に得ることができるという効果を奏する。
【0101】
請求項3の発明に係る画像処理装置は、以上のように、請求項2の構成において、上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正によって上記第1画像データの値が全て白に対応する値となるように、上記第1の補正に用いる補正パラメータを設定する構成である。
【0102】
それゆえ、上記第1の補正によって上記第1画像データの値が全て白に対応する値となるので、記憶部にて第1画像データに第2画像データを上書きしたときには、縁部分の白いウィズ・ボーダータイプの画像データを確実に得ることができるという効果を奏する。
【0103】
請求項4の発明に係る画像処理装置は、以上のように、請求項1ないし3のいずれかの構成において、上記補正部は、プリントサイズに応じた画像サイズの上記第1画像データを作成する構成である。
【0104】
それゆえ、記憶部にて、上記第1画像データよりも画像サイズの小さい第2画像データを上記第1画像データに上書きしたときには、プリントサイズに応じた画像サイズのウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができる。つまり、どのようなサイズのプリント(感光材料や普通紙など)を用いる場合でも、そのサイズに合わせた大きさのウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、様々なプリントサイズに対処することが可能となるという効果を奏する。
【0105】
請求項5の発明に係る画像処理方法は、以上のように、補正部にて、入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行う工程と、上記補正部にて、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行う工程と、上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶する工程とを有している構成である。
【0106】
それゆえ、第1画像データと第2画像データとからなるウィズ・ボーダータイプの画像データを得るにあたり、第1画像データの作成と第2画像データの作成とを同じ補正部にて行っているため、第1画像データの作成専用のブロックは勿論不要である。また、第1画像データに第2画像データを上書きした状態でこれらの画像データを記憶するので、上記両画像データを記憶する記憶部としては従来と同様に1個で済み、新たな記憶部を要しない。
【0107】
したがって、通常の補正を行う処理ライン(補正部および記憶部)でウィズ・ボーダータイプの画像データを得ることができ、従来のように、ウィズ・ボーダータイプの画像データを得るための専用のブロック(例えば白縁データを記憶するブロック、上記ブロックから白縁データを読み出して元の画像データと合成するブロック、記憶部をクリアするブロック)を必要としない。このように、既存の構成を有効利用してウィズ・ボーダータイプの画像を得ることができるので、従来のように新規な構成を別途追加しなくても済む分、装置の構成を簡素化することができ、装置の価格低減を図ることができるという効果を奏する。
【0108】
請求項6の発明に係る画像処理プログラムは、以上のように、請求項5に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである構成である。
【0109】
それゆえ、上記プログラムをコンピュータが実行することにより、請求項5に記載の画像処理方法を実現することができるという効果を奏する。
【0110】
請求項7の発明に係る画像処理プログラムを記録した記録媒体は、以上のように、請求項6に記載の画像処理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなる構成である。
【0111】
それゆえ、上記記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが実行することにより、請求項5に記載の画像処理方法を実現することができるという効果を奏する。
【0112】
請求項8の発明に係る写真処理装置は、以上のように、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置と、上記画像処理装置の上記記憶部に記憶された上書きデータに基づいて感光材料を露光する露光部とを備えている構成である。
【0113】
それゆえ、上記の上書きデータ(ウィズ・ボーダータイプの画像データ)に基づいて露光部が感光材料を露光するので、ウィズ・ボーダータイプの画像が焼き付けられた写真プリントを得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る写真処理装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】上記写真処理装置が備える画像処理装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】(a)は、上記画像処理装置の補正部によって作成される、縁画像に対応する第1画像データの画像のイメージを示す説明図である。(b)は、上記補正部での通常の補正処理によって作成される第2画像データの画像のイメージを示す説明図である。(c)は、上記画像処理装置の出力用画像メモリにて第2画像データを第1画像データに上書きしてなるウィズ・ボーダータイプの画像のイメージを示す説明図である。
【図4】ウィズ・ボーダータイプの画像を作成する従来の写真処理装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図5】ウィズ・ボーダータイプの画像を作成する従来の他の写真処理装置の概略の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 画像処理部(画像処理装置)
3 露光部
5 補正部
6 補正パラメータ設定部
7 出力用画像メモリ(記憶部)

Claims (8)

  1. 入力画像データに対して補正処理を行う補正部と、
    上記補正部にて補正された画像データを記憶する記憶部とを備えた画像処理装置であって、
    上記補正部は、上記入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行うと共に、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行い、
    上記記憶部は、上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶することを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記入力画像データの補正に用いる補正パラメータを設定する補正パラメータ設定部をさらに備え、
    上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正と上記第2の補正とで異なる補正パラメータを設定し、
    上記補正部は、個々の補正パラメータに基づいて上記第1の補正および上記第2の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記補正パラメータ設定部は、上記第1の補正によって上記第1画像データの値が全て白に対応する値となるように、上記第1の補正に用いる補正パラメータを設定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 上記補正部は、プリントサイズに応じた画像サイズの上記第1画像データを作成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 補正部にて、入力画像データを用いて単色画像に対応する第1画像データを生成する第1の補正を行う工程と、
    上記補正部にて、上記入力画像データを用いて、プリントに適した画像を表現できるような画像データであって、画像サイズが上記第1画像データよりも小さい第2画像データを生成する第2の補正を行う工程と、
    上記第1画像データにより表される画像の周縁に上記第2画像データにより表される画像に重ならない部分を残して上記第2画像データを上記第1画像データに上書きしたウィズ・ボーダータイプの画像の画像データを記憶する工程とを有していることを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項5に記載の画像処理方法による処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする画像処理プログラム。
  7. 請求項6に記載の画像処理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  8. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置と、
    上記画像処理装置の上記記憶部に記憶された上書きデータに基づいて感光材料を露光する露光部とを備えていることを特徴とする写真処理装置。
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