JP2002125130A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録した記録媒体

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JP2002125130A
JP2002125130A JP2000314108A JP2000314108A JP2002125130A JP 2002125130 A JP2002125130 A JP 2002125130A JP 2000314108 A JP2000314108 A JP 2000314108A JP 2000314108 A JP2000314108 A JP 2000314108A JP 2002125130 A JP2002125130 A JP 2002125130A
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image
luminance
luminance data
density
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JP2000314108A
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English (en)
Inventor
Kenji Murakami
謙二 村上
Shoichi Detachi
祥一 出立
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントラスト補正による画像全体としての画
質劣化を回避する。 【解決手段】 写真フィルムに記録された画像を構成す
る各画素のRGBの画像データに基づいて輝度データを
各画素ごとに算出する輝度成分算出部4と、上記輝度デ
ータをその値に応じて複数の濃度区間に対応付けたとき
に、一部の濃度区間に属する輝度データのみを変更する
コントラスト補正部5とを設ける。上記複数の濃度区間
が、例えば、低輝度側に対応する第1濃度区間と、高輝
度側に対応する第2濃度区間とからなっている場合、コ
ントラスト補正部5は、例えば、第1濃度区間に属する
輝度データを変更して、第2濃度区間に属する輝度デー
タを変更しないようにする。従来のように全濃度区間の
輝度データを一律に変更しないので、一部の濃度区間に
ついてコントラスト補正を行いながら、他の濃度区間に
ついては、元のコントラストをそのまま維持することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コントラストの良
好な画像を表現できるように、デジタル画像データに対
してコントラスト補正処理を行う画像処理装置、画像処
理方法および画像処理プログラムを記録した記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば写真フィルムを測光し
て得られる各コマごとのR(赤)・G(緑)・B(青)
の画像データに基づいて画質の良好な画像を感光材料に
焼き付けるため、コントラスト補正処理が行われてい
る。このコントラスト補正処理とは、上記RGBの画像
データに基づいて得られる輝度データYを変更すること
で、元の画像の明暗を補正することを言う。以下、従来
のコントラスト補正処理について具体的に説明する。
【0003】まず、写真フィルム(例えばネガフィル
ム)の任意のコマに光を照射して透過光をRGBごとに
CCD(Charge Coupled Device )で取り込み、RGB
の画像データに基づいて輝度データYを各画素ごとに求
める。この輝度データYは、例えばRGBの画像データ
の平均値を求め、この平均値を昇順に並べたときにその
一部の範囲を0から255までの数値に対応させること
で得られるものである。このように0〜255の輝度デ
ータYを求めると、図15に示すように、個々の輝度デ
ータYとその度数との関係を示すヒストグラムを作成
する。したがって、このヒストグラムでは、輝度デー
タYの0〜255の範囲は、上記写真フィルムに含まれ
る輝度情報の範囲であるα〜βの一部となっている。
【0004】次に、ヒストグラムにて一番度数の多い
階調を入力値aとして、傾き1(入力値=出力値)のコ
ントラスト補正基準直線に入力し、出力値bを得る。
そして、出力値bをネガフィルムのガンマ曲線にて変
換して得られる値が、濃度変化の激しい区間c−dの中
間値eあたりにくるように、ガンマ曲線を上下方向に
シフトさせる。
【0005】なお、上記のガンマ曲線は、写真フィル
ムに記録された画像を感光材料にきれいに焼き付けるた
めに、用いる写真フィルムに応じた補正を行うためのも
のである。例えば、ネガフィルムとポジフィルムとで
は、ガンマ曲線の形状は異なっている。
【0006】続いて、輝度データYの出力範囲が入力範
囲よりも狭まるように、つまり、出力輝度データYが階
調圧縮されるように、コントラスト補正基準直線を入
力値aと対応する点Pを中心にして傾け、コントラスト
補正直線を得る。
【0007】実際にコントラストを補正するときは、ヒ
ストグラムの各階調の画像データ(輝度データY)を
コントラスト補正直線に入力し、このときの出力値を
ガンマ曲線に入力する。これにより、例えば、ヒスト
グラムにおける輝度データfは、矢印Aの経路をたど
り、輝度データgに補正されることになる。
【0008】このようにして補正された輝度データの情
報を含むRGBの画像データに基づいて感光材料を露光
することにより、感光材料上にコントラスト補正された
画像が焼き付けられる。
【0009】上記のようにガンマ曲線の位置を設定す
ることにより、輝度データYをコントラスト補正直線
およびガンマ曲線に基づいて補正したときには、特
に、ヒストグラムにてaを中心とする比較的度数の多
い区間に属する輝度データY同士の差が、ガンマ曲線
における濃度変化の激しい区間c−dによって広げられ
る。そのため、特に、この区間においては輝度差(濃度
差)が確実に出るようになり、コントラストが強調され
るようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の方法は、ガンマ補正をかける前に、コントラスト補
正直線を用いて輝度データYの全域を一律に補正(階
調圧縮)する手法であるため、どの画像においても、輝
度データYの比較的高いハイライト側と、輝度データY
の比較的低いシャドー側とで、同じようなコントラスト
補正しかすることができない。この結果、画像に応じた
良好なコントラスト補正を行うことができないという問
題が生ずる。
【0011】つまり、例えば、夜景をバックにして人物
をストロボをたいて撮影した画像を補正する場合は、本
来、ストロボによって白っぽくなった人物の顔を黒に近
づける一方、バックの夜景の黒はそのまま維持されるよ
うな補正を行いたい。しかし、上記従来の方法では、ハ
イライト側およびシャドー側の一律な階調圧縮によっ
て、白っぽくなった人物の顔を黒に近づけることはでき
るが、このとき、バックの夜景の黒も白に近づくことに
なり、画質が損なわれる。
【0012】また、このような画質低下は、例えば、逆
光で撮影された画像や雪山で人物を撮影した画像のコン
トラストを補正する場合でも同様に起こる。すなわち、
このような画像では、コントラスト補正をしなければ、
人物の顔は黒っぽく現れ、バックの色(例えば空の色や
雪の色)が白っぽく現れるが、上記従来のコントラスト
補正方法では、ハイライト側およびシャドー側の一律な
階調圧縮によって、黒っぽくなった人物の顔は白色に近
づく反面、バックの色も黒に近づくことになり、空の色
や雪の色が維持されず、画質が損なわれる。
【0013】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、輝度データの変更度合い
を、複数の濃度区間ごとに変えることによって、各濃度
区間ごとに画像に応じたコントラストの補正を行い、こ
れによって、画像全体の画質低下を回避することができ
る画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラ
ムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像処理装置は、上記の課題を解決するために、画像を構
成する各画素の異なる色ごとの画像データに基づいて上
記画像のコントラストを補正する画像処理装置であっ
て、上記各色ごとの画像データに基づいて輝度データを
各画素ごとに算出する輝度データ算出手段と、上記輝度
データをその値に応じて複数の濃度区間に対応付けたと
きに、一部の濃度区間に属する輝度データのみを変更す
る輝度データ変更手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0015】上記の構成によれば、輝度データ算出手段
によって、画像を構成する各画素の異なる色ごとの画像
データに基づいて輝度データが各画素ごとに算出される
と、輝度データ変更手段は、上記輝度データをその値に
応じて複数の濃度区間に対応付け、一部の濃度区間に属
する輝度データのみを変更する。
【0016】例えば、上記複数の濃度区間が、低輝度側
に対応する第1濃度区間と、高輝度側に対応する第2濃
度区間とからなっている場合には、輝度データ変更手段
は、第1濃度区間に属する輝度データを変更して、第2
濃度区間に属する輝度データを変更しないようにする
か、あるいは、第2濃度区間に属する輝度データを変更
して、第1濃度区間に属する輝度データを変更しないよ
うにする。
【0017】また、例えば、上記複数の濃度区間が、例
えば低輝度部と中間調部と高輝度部とに対応した3つの
濃度区間からなっている場合には、輝度データ変更手段
は、低輝度部に属する輝度データを変更して中間調部お
よび高輝度部に属する輝度データを変更しないようにす
るか、高輝度部に属する輝度データを変更して、低輝度
部および中間調部に属する輝度データを変更しないよう
にするか、低輝度部および高輝度部に属する輝度データ
を変更して、中間調部に属する輝度データを変更しない
ようにする。
【0018】このように、複数の濃度区間を考えたとき
に、輝度データ変更手段は、その一部の濃度区間に属す
る輝度データのみを変更し、従来のように全濃度区間の
輝度データを一律に変更しない。これにより、いずれか
の濃度区間について、輝度データの変更というコントラ
スト補正を行いながら、他の濃度区間については、元の
コントラストをそのまま維持することができる。したが
って、コントラスト補正の対象となる画像が、例えばス
トロボシーン、逆光シーンで撮影された画像であって
も、個々の画像に応じた良好なコントラスト補正を行う
ことができる。その結果、コントラスト補正による画像
全体の画質低下を回避することができる。
【0019】なお、本発明で扱う画像としては、例えば
写真フィルムに記録された画像を測光して得られるもの
であってもよいし、デジタルカメラで撮影した画像であ
ってもよいし、コンピュータで扱う画像であってもよ
い。
【0020】請求項2の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記輝度データ算出手段は、算出した輝度データとその
度数との関係を示すヒストグラムを作成し、上記輝度デ
ータ変更手段は、上記輝度データの濃度範囲を、上記ヒ
ストグラムに基づいて、低輝度部に対応する第1濃度区
間と、高輝度部に対応する第2濃度区間とに分けて考え
たときに、どちらか一方の濃度区間に属する輝度データ
のみを変更することを特徴としている。
【0021】上記の構成によれば、輝度データ算出手段
によって、輝度データとその度数との関係を示すヒスト
グラムが作成されると、輝度データ変更手段は、上記ヒ
ストグラムに基づいて、低輝度部に対応する第1濃度区
間と高輝度部に対応する第2濃度区間とを考える。この
とき、上記2つの濃度区間は、例えば、上記ヒストグラ
ムにおいて最も度数の多い輝度データを基準にしたとき
に、当該基準よりも輝度データが大きいか小さいかで考
えることができる。そして、輝度データ変更手段は、低
輝度側の第1濃度区間の輝度データを変更して、高輝度
側の第2濃度区間の輝度データを変更しないか、あるい
は、第2濃度区間の輝度データを変更して第1濃度区間
の輝度データを変更しないようにする。
【0022】したがって、従来のように全濃度区間の輝
度データを変更するわけではないので、一方の濃度区間
についてコントラスト補正を行いながら、他方の濃度区
間については、元のコントラストをそのまま維持するこ
とができる。その結果、請求項1の構成による効果を確
実に得ることができる。
【0023】特に、輝度差の激しい部分が存在する画像
については、本発明を適用することによって、低輝度側
と高輝度側とのうちどちらか一方のみコントラストを補
正することができるので、低輝度側または高輝度側の階
調が潰れた部分だけを補正して、アナログ露光における
覆い焼きと同等の効果を得ることができる。
【0024】請求項3の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
上記複数の濃度区間の個々の区間は、低輝度部、中間調
部および高輝度部にそれぞれ対応しており、上記輝度デ
ータ変更手段は、低輝度部および高輝度部の少なくとも
どちらか一方に対応する区間の輝度データを変更するこ
とを特徴としている。
【0025】上記の構成によれば、輝度データ変更手段
が低輝度部のみについて輝度データを変更した場合に
は、低輝度部のみコントラスト補正を行いながら、中間
調部および高輝度部において元のコントラストを維持す
ることができる。また、輝度データ変更手段が高輝度部
のみについて輝度データを変更した場合には、高輝度部
のみコントラスト補正を行いながら、低輝度部および中
間調部において元のコントラストを維持することができ
る。さらに、輝度データ変更手段が低輝度部および高輝
度部の両者について輝度データを変更した場合には、低
輝度部および高輝度部のコントラスト補正を行いなが
ら、中間調部において元のコントラストを維持すること
ができる。
【0026】このように、少なくとも中間調部について
は、元のコントラストを維持することができ、コントラ
スト補正による画像全体の画質劣化を回避できるという
請求項1の構成による効果を確実に得ることができる。
【0027】また、中間調部のコントラストは確実に維
持されるので、元の画像において中間調部の階調性が弱
い場合でも、中間調部の画質劣化を確実に回避すること
ができる。したがって、本発明は、元の画像において中
間調部の階調性が弱い場合に特に有効となる。
【0028】請求項4の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし3のいずれ
かの構成において、上記輝度データ変更手段は、変更前
よりも変更後のほうが値が大きくなるように輝度データ
を変更することを特徴としている。
【0029】上記の構成によれば、変更前よりも変更後
のほうが値が大きくなるように輝度データが変更される
ので、変更される輝度データが例えば低輝度側の濃度区
間に属する輝度データであった場合には、当該濃度区間
で階調が圧縮される一方、変更される輝度データが例え
ば高輝度側の濃度区間に属する輝度データであった場合
には、当該濃度区間で階調が伸張される。つまり、上記
いずれの濃度区間においても、上記濃度区間におけるコ
ントラストを確実に補正することができる。
【0030】請求項5の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし3のいずれ
かの構成において、上記輝度データ変更手段は、変更前
よりも変更後のほうが値が小さくなるように輝度データ
を変更することを特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、変更前よりも変更後
のほうが値が小さくなるように輝度データが変更される
ので、変更される輝度データが例えば低輝度側の濃度区
間に属する輝度データであった場合には、当該濃度区間
で階調が伸張される一方、変更される輝度データが例え
ば高輝度側の濃度区間に属する輝度データであった場合
には、当該濃度区間で階調が圧縮される。つまり、上記
いずれの濃度区間においても、上記濃度区間におけるコ
ントラストを確実に補正することができる。
【0032】請求項6の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3の構成において、
上記輝度データ変更手段は、変更前に対する変更後の輝
度データの増加量もしくは減少量が変更前の輝度データ
の値に応じて変化するように、上記輝度データを変更す
ることを特徴としている。
【0033】上記の構成によれば、変更前に対する変更
後の輝度データの増加量もしくは減少量が変更前の輝度
データの値に応じて変化するように、上記輝度データが
変更されるので、例えば、変更される輝度データが低輝
度部に属するものである場合には、低輝度部の最小値お
よび最大値(=中間調部の最小値)に対応する輝度デー
タを変更せずに、その間の輝度データだけを変更するこ
とができる。また、同様に、変更される輝度データが高
輝度部に属するものであっても、高輝度部の最小値(=
中間調部の最大値)および最大値に対応する輝度データ
を変更せずに、その間の輝度データだけを変更すること
ができる。
【0034】したがって、変更前の輝度データが例えば
低輝度部の最小値から高輝度部の最大値まで存在してい
る場合には、変更後の輝度データについても、上記と同
じ輝度範囲を得ることができる。つまり、上記構成で
は、元の輝度データの輝度範囲を保ちながら、低輝度部
または高輝度部のコントラスト補正を行うことができ
る。
【0035】したがって、例えばコントラスト補正の対
象となる画像が、写真フィルムであるポジフィルムに記
録された画像である場合には、当該画像の輝度範囲が変
化すると、撮影者が撮影光源やフィルムの特性を考慮し
て撮影した画像とは異なるものとなってしまい、撮影者
の意図する画像が得られなくなるが、上記構成によれ
ば、輝度データの輝度範囲を変えないで一部の濃度区間
(低輝度部または高輝度部)についてのみコントラスト
を補正することができるので、撮影者の意図する画像の
品位を損なわない画像を得ることができる。つまり、上
記構成は、ポジフィルムに記録された画像のコントラス
トを補正するのに非常に有効となる。
【0036】請求項7の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、画像を構成する各画素の異
なる色ごとの画像データに基づいて上記画像のコントラ
ストを補正する画像処理装置であって、上記各色ごとの
画像データに基づいて輝度データを各画素ごとに算出
し、算出した輝度データとその度数との関係を示すヒス
トグラムを作成する輝度データ算出手段と、上記輝度デ
ータの濃度範囲を、上記ヒストグラムに基づいて、低輝
度部に対応する第1濃度区間と、高輝度部に対応する第
2濃度区間とに分けて考えたときに、第1濃度区間と第
2濃度区間とで輝度データの変更度合いを変えて、上記
両濃度区間の輝度データを変更する輝度データ変更手段
とを備えていることを特徴としている。
【0037】上記の構成によれば、輝度データ算出手段
によって、輝度データとその度数との関係を示すヒスト
グラムが作成されると、輝度データ変更手段は、上記ヒ
ストグラムに基づいて、低輝度部に対応する第1濃度区
間と高輝度部に対応する第2濃度区間とを考える。この
とき、上記2つの濃度区間は、例えば、上記ヒストグラ
ムにおいて最も度数の多い輝度データを基準にしたとき
に、当該基準よりも輝度データが大きいか小さいかで考
えることができる。そして、輝度データ変更手段は、上
記第1濃度区間と上記第2濃度区間とで、輝度データの
変更度合いを変えて、上記両濃度区間の輝度データを変
更する。つまり、輝度データ変更手段は、従来のように
全濃度区間の輝度データを一律に変更せずにコントラス
ト補正を行う。
【0038】ところで、例えば、逆光シーンやストロボ
シーンにおいて、低輝度側または高輝度側の濃度区間の
輝度データのみを変更しても、画像によっては画像全体
のコントラストが良好に表現されない場合がある。ま
た、画像全体の画質低下を回避しつつ、他の濃度区間の
輝度データの変更を顧客が希望する場合もある。
【0039】このような場合であっても、上記構成で
は、両方の濃度区間の輝度データを変更することによっ
て、第1濃度区間および第2濃度区間の両方において、
コントラストを強めるか弱める、あるいは、一方の区間
においてコントラストを強め、他方の区間においてコン
トラストを弱めることができるので、画像に応じたコン
トラスト補正や顧客の好みに応じたコントラスト補正が
可能である。しかも、変更度合いを両区間で変えている
ので、一律な変更度合いで輝度データを変更する従来の
ような、画像全体の画質低下が生じることはない。
【0040】したがって、上記したコントラスト補正に
よれば、画像全体の画質低下を回避しつつ、個々の画像
や顧客の好みに応じた画像を得ることができる。
【0041】なお、本発明で扱う画像としては、例えば
写真フィルムに記録された画像を測光して得られるもの
であってもよいし、デジタルカメラで撮影した画像であ
ってもよいし、コンピュータで扱う画像であってもよ
い。
【0042】請求項8の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項2または7の構成に
おいて、上記第1濃度区間は、上記ヒストグラムで最も
度数の多い輝度データを基準としたときに、当該基準よ
りも輝度データが小さい濃度区間であり、上記第2濃度
区間は、上記基準よりも輝度データが大きい濃度区間で
あることを特徴としている。
【0043】上記の構成によれば、輝度データ算出手段
の作成するヒストグラムは、用いる画像によってその都
度異なるため、ヒストグラムにおける最も度数の多い輝
度データの値も、用いる画像ごとに異なるものとなる。
しかし、上記構成のように、上記ヒストグラムにおける
最も度数の多い輝度データを、濃度区間を分ける際の境
目とすることで、用いる画像に応じて第1濃度区間およ
び第2濃度区間の幅(濃度範囲)を変動させることがで
き、用いる画像に応じた濃度区間を設定して、用いる画
像ごとに適切なコントラスト補正を行うことができる。
【0044】請求項9の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし8のいずれ
かの構成において、上記輝度データの変更前後における
変更度合いを設定入力するための入力手段をさらに備
え、上記輝度データ変更手段は、上記設定入力された変
更度合いに基づいて、上記輝度データを変更することを
特徴としている。
【0045】上記の構成によれば、入力手段によって設
定入力された輝度データの変更度合いに基づいて、輝度
データ変更手段は輝度データを変更する。上記の変更度
合いは、階調の圧縮度合いであってもよいし、階調の伸
張度合いであってもよく、例えば、個々の画像(逆光シ
ーンやストロボシーンなど)や顧客の好みに応じて設定
される。したがって、このような変更度合いに基づいて
輝度データを変更することにより、個々の画像や顧客の
好みに応じたコントラストの画像を得ることができる。
【0046】請求項10の発明に係る画像処理方法は、
上記の課題を解決するために、画像を構成する各画素の
異なる色ごとの画像データに基づいて上記画像のコント
ラストを補正する画像処理方法であって、上記各色ごと
の画像データに基づいて輝度データを各画素ごとに算出
する工程と、上記輝度データの値に応じて複数の濃度区
間を考えたときに、一部の濃度区間に属する輝度データ
のみを変更する工程とを有していることを特徴としてい
る。
【0047】上記の構成によれば、画像を構成する各画
素の異なる色ごとの画像データに基づいて輝度データが
各画素ごとに算出されると、上記輝度データをその値に
応じて複数の濃度区間に対応付けたときに、一部の濃度
区間に属する輝度データのみが変更される。
【0048】例えば、上記複数の濃度区間が、低輝度側
に対応する第1濃度区間と、高輝度側に対応する第2濃
度区間とからなっている場合には、第1濃度区間に属す
る輝度データは変更される一方、第2濃度区間に属する
輝度データは変更されない。また、第2濃度区間に属す
る輝度データが変更される場合には、第1濃度区間に属
する輝度データは変更されない。
【0049】また、例えば、上記複数の濃度区間が、例
えば低輝度部と中間調部と高輝度部とに対応した3つの
濃度区間からなっている場合には、低輝度部に属する輝
度データは変更される一方、中間調部および高輝度部に
属する輝度データは変更されない。また、高輝度部に属
する輝度データが変更される場合には、低輝度部および
中間調部に属する輝度データは変更されない。また、低
輝度部および高輝度部に属する輝度データが変更される
場合には、中間調部に属する輝度データは変更されな
い。
【0050】このように、複数の濃度区間を考えたとき
に、その一部の濃度区間に属する輝度データのみが変更
され、従来のように全濃度区間の輝度データが一律に変
更されない。これにより、いずれかの濃度区間につい
て、輝度データの変更というコントラスト補正を行いな
がら、他の濃度区間については、元のコントラストをそ
のまま維持することができる。したがって、コントラス
ト補正の対象となる画像が、例えばフラッシュシーン、
逆光シーンで撮影された画像であっても、個々の画像に
応じた良好なコントラスト補正を行うことができる。そ
の結果、コントラスト補正による画像全体の画質低下を
回避することができる。
【0051】請求項11の発明に係る画像処理方法は、
上記の課題を解決するために、画像を構成する各画素の
異なる色ごとの画像データに基づいて上記画像のコント
ラストを補正する画像処理方法であって、上記各色ごと
の画像データに基づいて輝度データを各画素ごとに算出
する工程と、算出した輝度データとその度数との関係を
示すヒストグラムを作成する工程と、上記輝度データの
濃度範囲を、上記ヒストグラムに基づいて、低輝度部に
対応する第1濃度区間と、高輝度部に対応する第2濃度
区間とに分けて考えたときに、第1濃度区間と第2濃度
区間とで輝度データの変更度合いを変えて、上記両濃度
区間の輝度データを変更する工程とを有していることを
特徴としている。
【0052】上記の構成によれば、画素ごとの輝度デー
タとその度数とに基づいて作成されるヒストグラムに基
づいて、低輝度側の第1濃度区間と高輝度側の第2濃度
区間とを考えたときに、上記第1濃度区間と上記第2濃
度区間とで、輝度データが別々の変更度合いで変更され
る。つまり、従来のように全濃度区間の輝度データが一
律に変更されるのではない。
【0053】ところで、例えば、逆光シーンやストロボ
シーンにおいて、低輝度側または高輝度側の濃度区間の
輝度データのみを変更しても、画像によっては画像全体
のコントラストが良好に表現されない場合がある。ま
た、画像全体の画質低下を回避しつつ、他の濃度区間の
輝度データの変更を顧客が希望する場合もある。
【0054】このような場合であっても、上記構成で
は、両方の濃度区間の輝度データを変更するので、画像
に応じたコントラスト補正や顧客の好みに応じたコント
ラスト補正が可能である。しかも、変更度合いを両区間
で変えているので、一律な変更度合いで輝度データを変
更する従来のような、画像全体の画質低下が生じること
はない。
【0055】したがって、上記したコントラスト補正に
よれば、画像全体の画質低下を回避しつつ、個々の画像
や顧客の好みに応じた画像を得ることができる。
【0056】なお、本発明で扱う画像としては、例えば
写真フィルムに記録された画像を測光して得られるもの
であってもよいし、デジタルカメラで撮影した画像であ
ってもよいし、コンピュータで扱う画像であってもよ
い。
【0057】請求項12の発明に係る画像処理プログラ
ムを記録した記録媒体は、上記の課題を解決するため
に、請求項10または11に記載の画像処理方法による
処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
録してなることを特徴としている。
【0058】上記の構成によれば、上記記録媒体に記録
されたプログラムをコンピュータが実行することによ
り、請求項10または11に記載の画像処理方法を実現
することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。
【0060】本実施形態に係る写真焼付装置は、写真フ
ィルムに記録されている画像を、感光材料としての印画
紙上に焼き付けるものであり、図1に示すように、フィ
ルムスキャナ1と、画像処理部2(画像処理装置)と、
露光部3とを備えている。
【0061】フィルムスキャナ1は、写真フィルムを透
過する光を測光することによって写真フィルムに記録さ
れた画像を取り込むものであり、例えば、写真フィルム
に光を照射する光源と、RGBの各色フィルタを備えた
回転フィルタと、CCD(Charge Coupled Device) カメ
ラ(以下、単にCCDと記載する)とで構成されてい
る。RGBの各色の光が順次CCDに到達するように回
転フィルタを回転させ、写真フィルムを透過した光をR
GBごとにCCDにて受光することにより、CCDは受
光量に応じた電気信号をRGBごとに画像処理部2へ送
る。これにより、写真フィルムに記録されている画像の
各画素の濃度に対応する画像データがRGBごとに得ら
れることになる。なお、CCDを3板式のもので構成し
た場合は、上記の回転フィルタは不要である。
【0062】画像処理部2は、写真フィルムの1コマの
画像の構成する各画素のRGBの画像データに基づいて
上記画像のコントラストや濃度を補正する処理を行うも
のである。つまり、画像処理部2は、フィルムスキャナ
1から送られてきたRGBごとの画像データに基づいて
露光量の補正値をRGBごとに算出し、これらの情報を
露光部3に送る。なお、画像処理部2の詳細な構成につ
いては後述する。画像処理部2は、写真焼付装置に組み
込まれたマイクロプロセッサおよび/またはDSP(Dig
ital Signal Processor)などによって構成されてもよい
し、装置の外部に設けられたPC(Personal Computer)
によって構成されてもよい。また、画像処理部2は、フ
ィルムスキャナ1からの画像データを一時的に格納する
メモリ(図示せず)を備えている。
【0063】露光部3は、画像処理部2にて補正された
RGBのデジタル画像データに基づいて光変調素子の各
画素を駆動することにより、印画紙を露光するものであ
る。上記の光変調素子としては、例えばPLZT露光ヘ
ッド、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイ
ス)、LCD(液晶表示装置)、LCS(液晶シャッ
タ)、LEDパネル、レーザー、FOCRT(Fiber Op
tic Cathode Ray Tube)、CRTが挙げられる。
【0064】なお、露光部3は、画像処理部2にて算出
されたRGBの補正値に基づく露光量でもって写真フィ
ルムを介して感光材料を露光し、写真フィルムに記録さ
れた画像を印画紙に焼き付ける、いわゆるアナログ露光
を行う構成であってもよい。この場合は、例えばY(イ
エロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の色フィルタ
を備えた調光フィルタが上記各色フィルタの光路中への
挿入量を変えることにより、露光量が調整される。
【0065】次に、本発明の特徴である画像処理部2に
ついて説明する。画像処理部2は、図1に示すように、
輝度成分算出部4(輝度データ算出手段)と、コントラ
スト補正部5(輝度データ変更手段)と、ガンマ変換部
6(ガンマ補正手段)と、濃度補正部7と、CC成分抽
出部8と、YCC/RGB変換部9と、入力部10(入
力手段)とを備えている。
【0066】輝度成分算出部4は、フィルムスキャナ1
から送られるRGBの画像データに基づいて、画像の明
暗を示す輝度データYを各画素ごとに算出するするもの
である。この輝度データYは、例えば、 Y=0.299R+0.587G+0.114B または、 Y=(R+G+B)/3 により算出される。なお、本実施形態では、上記前者の
式を用いるものとする。
【0067】輝度成分算出部4は、上式によって算出さ
れた輝度データYを昇順に並べたときにその一部の範囲
を例えば0から255までの256階調(8ビット)に
対応させる。したがって、輝度データYの0〜255の
範囲は、上記写真フィルムに含まれる輝度情報の範囲で
あるα〜β(図2参照)の一部となっている。
【0068】なお、α〜βまでの輝度情報の一部を0か
ら4095までの4096階調(12ビット)に対応付
けるようにしても構わない。いずれの場合でも、値が小
さいほど濃度が濃く、値が大きいほど濃度が薄いことを
示している。また、α〜βまでの輝度情報のどこを0と
し、どこを255とするのかは、例えば入力部10から
の入力により設定されてもよいし、デフォルトで自動的
に設定されるようにしてもよい。
【0069】コントラスト補正部5は、上記輝度データ
Yをその値に応じて複数の濃度区間に対応付けたとき
に、一部の濃度区間に属する輝度データYのみを変更す
るものである。輝度データYのとり得る値の範囲が0
(最小値)から255(最大値)までとすると、本実施
形態では、この0から255までの範囲を複数の濃度区
間に分け、輝度データYをその値に応じて各濃度区間に
対応付けるものとする。コントラスト補正部5は、本発
明の最も特徴的な部分であるが、その詳細については、
後述する画像処理部2の動作説明の中で説明する。
【0070】ガンマ変換部6は、コントラスト補正部5
によって補正された輝度データYに対して、用いる写真
フィルムに応じた適切な明暗を印画紙上で出すためのガ
ンマ補正を行うものである。このガンマ補正を行うこと
により、写真フィルムの特性を考慮して、写真フィルム
に応じた適切な明暗の画像を印画紙に焼き付けることが
できる。
【0071】濃度補正部7は、RGBの濃度が印画紙上
できれいに出るように、RGBの画像データをそれぞれ
補正するものであり、RGBの画像データに対して例え
ばガンマ変換部6と同様のガンマ補正を行う。
【0072】CC成分抽出部8は、濃度補正部7にて補
正されたRGBの画像データに基づいて輝度データYと
カラー画像データC1・C2とを生成し、このうちカラ
ー画像データC1・C2のみを抽出するものである。輝
度データYとして、 Y=0.299R+0.587G+0.114B を用いるならば、カラー画像データC1・C2は、以下
の式で示される。
【0073】C1=R−Y= 0.701R−0.58
7G−0.114B C2=B−Y=−0.299R−0.587G+0.8
86B YCC/RGB変換部9は、コントラスト補正部5およ
びガンマ変換部6を介して得られる輝度データYと、C
C成分抽出部8からのカラー画像信号C1・C2とに基
づいて、以下の式によりRGB形式の画像データを生成
する。
【0074】R=C1+Y B=C2+Y G=(Y−0.299R−0.114B)/0.587 これらRGB形式の画像データは、YCC/RGB変換
部9から露光部3に出力される。
【0075】入力部10は、輝度データYの変更前後に
おける変更度合いを設定入力するための操作部である。
コントラスト補正部5は、入力部10によって設定入力
された変更度合いに基づいて、輝度データYを変更する
ようになっている。上記の変更度合いとは、例えば階調
の圧縮度合いであってもよいし、階調の伸張度合いであ
ってもよい。例えば、オペレータは顧客の好みに応じた
変更度合いを入力部10によって設定入力する。したが
って、コントラスト補正部5が上記変更度合いに基づい
て輝度データYを変更することにより、顧客の好みに応
じたコントラストの画像を確実に得ることができる。な
お、上記変更度合いを、扱う画像(撮影したシーン)に
応じて設定するようにしてもよい。
【0076】次に、上記構成の画像処理部2を備えた写
真焼付装置における動作について説明する。なお、以下
での説明の中で、輝度データYの値として使用するアル
ファベットの小文字は、0から255までの正の整数で
あるとする。また、用いる写真フィルムはネガフィルム
であるとする。なお、以下では、コントラスト補正部5
での変更後の輝度データYの全てが、ガンマ変換部6に
よるガンマ補正が可能となるような輝度データYの変更
度合いが入力部10を介して設定されているものとす
る。
【0077】フィルムスキャナ1にて読み取られたネガ
フィルムの任意のコマ画像の各画素ごとのRGBの画像
データが画像処理部2の輝度成分算出部4に入力される
と、輝度成分算出部4は、入力されたRGBの画像デー
タに基づいて、輝度データYを各画素ごとに算出する。
そして、輝度成分算出部4は、図2に示すように、算出
した輝度データYとその度数との関係を示すヒストグラ
ムを作成する。このようなヒストグラムを作成する
ことにより、読み取った画像において、度数の多い輝度
データYを容易に把握することができる。
【0078】なお、ヒストグラムの形状は、読み取っ
た画像に応じて異なるものであるが、本実施形態では、
説明の理解がしやすいように、0から255までの区間
のほぼ中間あたりの輝度データaのときに度数が最も多
くなるような画像を考えているものとする。
【0079】次に、コントラスト補正部5は、ヒストグ
ラムに基づいて、低輝度部に対応する第1濃度区間
と、高輝度部に対応する第2濃度区間とを考え、第1濃
度区間と第2濃度区間のうち、一方の濃度区間の輝度デ
ータを変更する。具体的には、コントラスト補正部5
は、ヒストグラムで最も度数の多い輝度データaを基
準としたときに、当該基準よりも小さい輝度データと当
該基準よりも大きい輝度データとのうち、どちらか一方
を変更する。例えば、コントラスト補正部5が上記基準
よりも小さい黒側の輝度データ(第1濃度区間の輝度デ
ータ)を変更する場合については、以下の通りである。
【0080】まず、コントラスト補正部5は、ヒストグ
ラムにて一番度数の多い輝度データaを、傾き1(入
力値=出力値)のコントラスト補正基準直線(実線部
分+破線部分)に入力し、出力値bを得る。そして、出
力値bをネガフィルムのガンマ曲線にて変換して得ら
れる値が、濃度変化の激しい区間c−dの中間値eあた
りにくるように、ガンマ曲線を上下方向にシフトさせ
る。
【0081】続いて、コントラスト補正部5は、0から
aまでの輝度データの変更後の値がガンマ補正できる範
囲j〜b(j<b)に収まるように、コントラスト補正
基準直線を、輝度データaに対応する点Pを中心にし
て折り曲げる。これにより、図2では実線で示すコン
トラスト補正直線が得られるようになる。
【0082】このコントラスト補正直線を用いて輝度
データYを変更する場合、入力値(輝度データY)がa
から255までについては、コントラスト補正直線の
傾きはコントラスト補正基準直線と同じ『1』である
ので、この入力範囲ではコントラスト補正直線に入力
される値がそのまま出力値として出力される。すなわ
ち、この区間では輝度データYは変更されない。
【0083】これに対して、入力値が0からaまでにつ
いては、コントラスト補正直線の傾きは図2のように
コントラスト補正基準直線よりもなだらかになってい
るので、この入力範囲ではコントラスト補正直線に入
力される値よりも大きな値が出力値として出力される。
したがって、この入力範囲では、結果的に、出力される
輝度データYの範囲が狭められる、つまり階調圧縮され
ることになる。
【0084】一方、コントラスト補正部5が上記基準よ
りも大きい白側の輝度データ(第2濃度区間の輝度デー
タ)を変更する場合については、以下の通りである。
【0085】まず、コントラスト補正部5は、ヒストグ
ラムにて一番度数の多い輝度データaを、傾き1のコ
ントラスト補正基準直線に入力し、出力値bを得る。
そして、出力値bをネガフィルムのガンマ曲線にて変
換して得られる値が、濃度変化の激しい区間c−dの中
間値eあたりにくるように、ガンマ曲線を上下方向に
シフトさせる。ここまでは、上記と同様である。
【0086】続いて、コントラスト補正部5は、aから
255までの輝度データの変更後の値がガンマ補正でき
る範囲b〜k(b<k)に収まるように、コントラスト
補正基準直線を、輝度データaに対応する点Pを中心
にして折り曲げる。これにより、図3では実線で示す
コントラスト補正直線が得られるようになる。
【0087】このコントラスト補正直線を用いて輝度
データYを変更する場合、入力値(輝度データY)が0
からaまでについては、コントラスト補正直線の傾き
はコントラスト補正基準直線と同じ『1』であるの
で、この入力範囲ではコントラスト補正直線に入力さ
れる値がそのまま出力値として出力される。すなわち、
この区間では輝度データYは変更されない。
【0088】一方、入力値がaから255までについて
は、コントラスト補正直線の傾きは図3のようにコン
トラスト補正基準直線よりもなだらかになっているの
で、この入力範囲ではコントラスト補正直線に入力さ
れる値よりも小さな値が出力値として出力される。した
がって、この入力範囲では、結果的に、出力される輝度
データYの範囲が狭められる、つまり階調圧縮されるこ
とになる。
【0089】上記いずれの場合においても、一部の区間
で折れ曲がったコントラスト補正直線を用いることに
より、輝度データYのとり得る値の範囲(0から255
まで)のうち、一部の区間についてのみ輝度データYが
変更されることになる。
【0090】このようにして輝度データYが変更される
と、ガンマ変換部6は、コントラスト補正部5から出力
される輝度データYをガンマ曲線に入力してガンマ変
換し、ガンマ変換後の輝度データYを、YCC/RGB
変換部9に送る。
【0091】コントラスト補正部5およびガンマ変換部
6により、図2に示すヒストグラムにおける例えば輝
度データfは、結局、矢印Aの経路をたどり、輝度デー
タgに補正されることになる。
【0092】一方、上記の処理と並行して、フィルムス
キャナ1にて得られるRGBの画像データは、濃度補正
部7にも入力される。濃度補正部7では、RGBの画像
データのそれぞれが、印画紙上でRGBの濃度が適切に
出るようにガンマ補正がなされ、CC成分抽出部8に入
力される。CC成分抽出部8では、補正後のRGBの画
像データに基づいて、カラー画像データC1・C2が算
出され、YCC/RGB変換部9に入力される。
【0093】YCC/RGB変換部9では、ガンマ変換
部6から送出される輝度データYと、CC成分抽出部8
から送出されるカラー画像データC1・C2とに基づい
てRGB形式の画像データが算出され、露光部3に送ら
れることになる。露光部3は、上記RGBの画像データ
に基づいて印画紙を露光することにより、印画紙上には
コントラスト補正および濃度補正がなされた画像が焼き
付けられる。
【0094】以上のように、本発明では、コントラスト
補正直線を用いることにより、0から255までの区
間のうち一部の区間の輝度データYのみを変更し、従来
のように輝度データYの全域を一律に変更しない。つま
り、輝度データの0から255までを、輝度データaを
基準にして低輝度側の第1濃度区間と高輝度側の第2濃
度区間との2つの区間に分けたときには、第1濃度区間
または第2濃度区間のどちらか一方の区間に対してコン
トラスト補正(例えば階調圧縮)が行われる一方、他方
の区間においては、元の階調を圧縮せずそのまま維持さ
れる。
【0095】このように、本実施形態では、輝度データ
Yの階調圧縮の区間を制限することによって、従来のよ
うに、ガンマ補正前に、低輝度部および高輝度部の両
方、すなわち画像全体としてコントラストが一律に補正
されることがないので、ガンマ補正を行った後に、画像
全体としてめりはりがなくなるということがなくなり、
コントラスト補正後の画像の品質が劣化するのを確実に
回避することができる。
【0096】つまり、図15に示した従来の方法では、
低輝度側および高輝度側の両方が階調圧縮されるので、
例えば、雪山をバックにして人物を撮影したシーンや逆
光シーンにおいては、人物の顔が黒よりも若干白寄りに
和らげられるが、同時に、人物以外の明るい背景の輝度
も黒寄りに抑えられる。しかし、本実施形態のように、
この画像に対して図2に示すコントラスト補正直線を
用いて補正を行えば、低輝度側の輝度データYのみ階調
圧縮される一方、高輝度側の輝度データYは変更されな
いので、人物以外の背景の輝度を変化させずに、人物の
顔色だけを黒よりも白寄りに和らげることができる。
【0097】また、例えば、夜景をバックにしてフラッ
シュをたいて人物を撮影した場合であって、フラッシュ
のあたりすぎで人物の顔が白っぽくなっている場合にお
いては、従来の方法だと、人物の顔の白っぽさは低減さ
れることになるが、同時に、夜景の黒色も白寄りに表現
されてしまう。しかし、図3に示すコントラスト補正直
線を用いて補正を行えば、高輝度側の輝度データYの
み階調圧縮される一方、低輝度側の輝度データYは変更
されないので、背景の黒色の輝度を変化させずに、人物
の顔色だけを白から黒寄りに変化させることができる。
【0098】このような具体例から、本実施形態のコン
トラスト補正方法が、画像全体としての画質を劣化させ
ずコントラストを補正できる方法であることが分かる。
【0099】なお、本実施形態では、低輝度側の輝度デ
ータYを変更した場合には、高輝度側の輝度データYは
変更されないため、ガンマ曲線への入力範囲外となる
iから255までの輝度データYを利用して画像を表現
することができなくなる。逆に、高輝度側の輝度データ
Yを変更した場合には、低輝度側の輝度データYは変更
されないため、ガンマ曲線への入力範囲外となる0か
らhまでの輝度データYを利用して画像を表現すること
ができなくなる。
【0100】しかし、そのような範囲の輝度データYを
利用できなくなることよりも、低輝度側または高輝度側
のどちらか一方のみコントラストを補正することによっ
て、画像全体としての画質劣化を回避できる効果のほう
が大きい。
【0101】なお、次に説明する実施の形態2の具体例
3では、0〜255までの輝度データYの変更後の値を
全てガンマ変換できるようにコントラスト補正直線に
て輝度データYを変更することも可能であり、この場合
には、上記の問題を解決することができる。つまり、入
力データの有効利用を図ることができる。
【0102】ところで、本実施形態では、輝度データの
最小値から最大値までの区間を2つに分けたときに、ど
ちらか一方の区間の輝度データの全てに対してガンマ変
換部6がガンマ補正できるような輝度データYの変更度
合いに基づいてコントラスト補正直線を折り曲げるよ
うにしたが、例えば、上記一方の区間の輝度データの全
てではなく大部分をガンマ補正できるような輝度データ
Yの変更度合いが設定されれば、そのような変更度合い
に基づいてコントラスト補正基準直線を折り曲げるよ
うにすればよい。この場合、得られるコントラスト補正
直線の傾きは、本実施形態のコントラスト補正直線よ
りも大きく、コントラスト補正基準直線よりも小さい
ものとなる。したがって、階調圧縮される度合いは、変
更後の輝度データの全てをガンマ変換できるように輝度
データを変更する場合に比べ、若干小さくなる。
【0103】この場合、コントラスト補正直線による
変更後の輝度データの全てをガンマ補正することはでき
ないが、低輝度側または高輝度側のどちらか一方のコン
トラスト補正に際し、上記一方の領域に対してコントラ
スト補正を行いながら、他方の領域においては、元の階
調を圧縮せずそのまま維持できることに変わりはない。
したがって、この場合でも上述した本実施形態の効果を
得ることができる。
【0104】また、本実施形態では、コントラスト補正
基準直線を、一方の濃度区間において、変更後の輝度
データが設定された変更度合いに基づいてガンマ補正で
きる範囲に収まる方向に点Pを基準にして折り曲げてい
るが、変更度合いによっては、上記方向とは逆方向に折
り曲げるようにすることも可能である。この場合、例え
ば、低輝度側では、図4(a)に示すように、入力値
(変更前の輝度データ)よりも小さい値が変更後に出力
されるように、コントラスト補正基準直線が折り曲げ
られ、コントラスト補正直線が得られるようになる。
一方、高輝度側では、図4(b)に示すように、入力値
よりも大きい値が出力されるように、コントラスト補正
基準直線が折り曲げられ、コントラスト補正基準直線
が得られるようになる。
【0105】このような折り曲げによってコントラスト
補正直線を得た場合、上記コントラスト補正直線に
より、階調が伸張される方向に輝度データYが変更され
るので、ガンマ補正後の低輝度側または高輝度側のコン
トラストを強調することができる。
【0106】上述のようにコントラスト補正基準直線
を折り曲げる際、当該直線をどのくらい折り曲げるか
(折り曲げた直線の傾きをどの程度にするか)、およ
び、当該直線をどちらの方向に折り曲げるか(階調が圧
縮される方向に折り曲げるのか、階調が伸張される方向
に折り曲げるのか)は、例えばオペレータが顧客の好み
や画像(撮影したシーン)に応じて輝度データYの変更
度合いを入力部10を介して設定入力することにより、
自由に設定または変更することができる。
【0107】なお、本実施形態では、コントラスト補正
基準直線を折り曲げる点Pを、ヒストグラムにおけ
る度数が最大となる輝度データaに対応する点とした
が、例えば、ヒストグラムにおいて度数のピークが複
数存在するのであれば、各ピークの輝度データを平均し
た値に対応する点としてもよい。
【0108】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について、図面に基づいて説明すれば以下の通りであ
る。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1と同一
の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略す
る。
【0109】本実施形態では、コントラスト補正部5
が、実施の形態1で説明した第1濃度区間に対応する低
輝度部と、第2濃度区間に対応する高輝度部とで輝度デ
ータの変更度合いを変えて上記両濃度区間の輝度データ
を変更する以外は、実施の形態1と同様の構成となって
いる。以下、本実施形態での具体例を具体例1〜4とし
て説明する。
【0110】(具体例1)例えば、雪山をバックにして
人物を撮影した画像において、人物の顔が黒っぽく現れ
ているような場合には、図2で示したコントラスト補正
直線を用いて輝度データYを変更することにより、雪
山の白色を維持しつつ、黒っぽい人物の顔を白に近づけ
ることができることは実施の形態1で述べた。しかし、
例えば、上記の雪山の雪がとけかかっており、その下の
地面の色がうっすらと現れている場合には、雪山は本来
の白とは違った色で現れることになり、画質の低下が懸
念される。
【0111】そこで、上記のような画像のコントラスト
を補正する場合は、コントラスト補正部5は、図5
(a)に示す直線、すなわち、低輝度部では階調が圧縮
される一方、高輝度部では階調が伸張されるように輝度
データYを変更するためのコントラスト補正直線を、
入力部10を介して低輝度部と高輝度部とで個々に設定
される設定される輝度データYの変更度合いに基づいて
作成し、このコントラスト補正直線を用いて輝度デー
タYを変更するようになっている。なお、コントラスト
補正直線では、低輝度部の0〜aの輝度データが、変
更後の値がガンマ補正できる範囲j〜bに収まるように
変更されるものとなっている。
【0112】このように、低輝度部では階調圧縮する一
方、高輝度部では階調を伸張する方向に画像のコントラ
ストが補正されるので、上記のような画像の場合は、黒
っぽい人物の顔を白に近づけると共に、汚れた雪山の色
を本来の白に近づけることができる。したがって、画像
全体として画質の良好な画像を得ることができる。
【0113】また、低輝度部では階調圧縮を行い、高輝
度部では階調を伸張するので、低輝度部と高輝度部とで
は、コントラスト補正直線の傾きは確実に異なるもの
となっている。コントラスト補正直線の傾きは、変更
前後で輝度データYをどのくらい変更する(増加あるい
は減少させる)のかを示す変更度合いに対応するので、
本具体例では、低輝度部と高輝度部とで別々の変更度合
いで輝度データYを変更していることになる。これによ
り、同じ雪山の画像でも、個々の画像ごとに、低輝度部
と高輝度部とで別個にコントラストを調整することがで
き、個々の画像に応じてコントラストの補正を良好に行
うことができる。
【0114】(具体例2)例えば、夜景をバックにして
ストロボをたいて人物を撮影した画像において、人物の
顔が白っぽく現れているような場合には、図3で示した
コントラスト補正直線を用いて輝度データYを変更す
ることにより、背景の黒色を維持しつつ、白っぽい人物
の顔を黒に近づけることができることは実施の形態1で
述べた。しかし、例えば、バックの夜景に存在している
星を、夜景の黒色を若干落とすことによって画像に現す
ことができる場合がある。
【0115】そこで、上記のような画像のコントラスト
を補正する場合は、コントラスト補正部5は、図5
(b)に示す直線、すなわち、低輝度部では階調が伸張
される一方、高輝度部では階調が圧縮されるように輝度
データYを変更するためのコントラスト補正直線を、
入力部10を介して低輝度部と高輝度部とで個々に設定
される輝度データYの変更度合いに基づいて作成し、こ
のコントラスト補正直線を用いて輝度データYを変更
するようになっている。なお、コントラスト補正直線
では、低輝度部のa〜255の輝度データが、変更後の
値がガンマ補正できる範囲b〜kに収まるように変更さ
れるものとなっている。
【0116】このように、低輝度部では階調を伸張する
一方、高輝度部では階調を圧縮方向に画像のコントラス
トを補正するので、上記のような画像の場合は、白っぽ
い人物の顔を黒に近づけると共に、夜景の黒を若干白に
近づけることによって、夜景の黒で隠れている星を画像
に現すことが可能となる。したがって、本具体例の手法
においても、画像全体として画質の良好な画像を得るこ
とができる。
【0117】また、本具体例においても、具体例1と同
様に、低輝度部と高輝度部とでは、コントラスト補正直
線の傾きは確実に異なるものとなっている。したがっ
て、低輝度部と高輝度部とで別々の変更度合いで輝度デ
ータYを変更しているので、個々の画像ごとに、低輝度
部と高輝度部とで別個にコントラストを調整して、個々
の画像に応じてコントラストの補正を良好に行うことが
できるという具体例1と同様の効果を得ることができ
る。
【0118】(具体例3)例えば、雪山をバックにして
人物を撮影した画像において、黒っぽい人物の顔を白に
近づける一方、バックの雪山の白さを意図的に落とし、
雪山の表面の凹凸感を画像において確実に出したいと顧
客が望む場合もある。
【0119】そこで、本具体例では、コントラスト補正
部5は、図6(a)に示す直線、すなわち、低輝度部お
よび高輝度部の両方で階調が圧縮されるように輝度デー
タYを変更するコントラスト補正直線を、入力部10
を介して低輝度部と高輝度部とで個々に設定される輝度
データYの変更度合いに基づいて作成し、このコントラ
スト補正直線を用いて輝度データYを変更するように
なっている。しかも、低輝度部と高輝度部とで、輝度デ
ータYの変更度合い(コントラスト補正直線の傾き)
を変えている。
【0120】なお、本具体例では、低輝度部の0〜aま
での輝度データを、変更後の値がガンマ補正できる範囲
j〜bに収まるように変更している。また、高輝度部の
a〜255までの輝度データを、変更後の値がガンマ補
正できる範囲b〜m(m<k)に収まるように変更して
いる。このように変更後の輝度データYを全てガンマ変
換できるように、低輝度部と高輝度部とで輝度データY
の変更度合いを変えて輝度データYを変更することによ
り、0から255までの輝度データYの全ての入力値を
有効利用することができる。
【0121】本具体例のように、低輝度部および高輝度
部の両方で階調を圧縮する方向に画像のコントラストを
補正することにより、上記のような画像の場合において
は、黒っぽい人物の顔を白に近づけると共に、バックの
雪山の白さを和らげることができ、これによって、人物
の顔色を適切な色(肌色)で表現しながら、同時に、白
色で潰れていた雪山表面の凹凸感も画像に出すことが可
能となる。したがって、本具体例の手法においても、画
像全体として画質の良好な画像を得ることができる。
【0122】また、低輝度部と高輝度部とで輝度データ
Yの変更度合いを変えているので、個々の画像ごとに、
低輝度部と高輝度部とで別個にコントラストを調整し
て、個々の画像に応じてコントラストの補正を良好に行
うことができるという具体例1と同様の効果を得ること
ができる。
【0123】(具体例4)例えば、夜景をバックにして
ストロボをたいて人物を撮影した画像において、白っぽ
い人物の顔を黒に近づける一方、夜景の黒色を意図的に
強調することによって、人物を引き立たせたいと顧客が
望む場合もある。
【0124】そこで、本具体例では、コントラスト補正
部5は、図6(b)に示す直線、すなわち、低輝度部お
よび高輝度部の両方で階調が伸張されるように輝度デー
タYを変更するコントラスト補正直線を、入力部10
を介して低輝度部と高輝度部とで個々に設定される輝度
データYの変更度合いに基づいて作成し、このコントラ
スト補正直線を用いて輝度データYを変更するように
なっている。しかも、低輝度部と高輝度部とで、輝度デ
ータYの変更度合い(コントラスト補正直線の傾き)
を変えている。
【0125】本具体例のように、低輝度部および高輝度
部の両方で階調を伸張する方向に画像のコントラストを
補正することにより、上記のような画像においては、黒
っぽい人物の顔を白に近づける一方で、夜景の黒をさら
に濃くすることによってバックに写っている微小な明部
を無くし、人物だけを強調することが可能となる。した
がって、本具体例の手法においても、画像全体として画
質の良好な画像を得ることができる。
【0126】また、低輝度部と高輝度部とで輝度データ
Yの変更度合いを変えているので、個々の画像ごとに、
低輝度部と高輝度部とで別個にコントラストを調整し
て、個々の画像に応じてコントラストの補正を良好に行
うことができるという具体例1と同様の効果得ることが
できる。
【0127】以上のように、本実施形態では、コントラ
スト補正部5が、輝度成分算出部4が作成するヒストグ
ラムをもとに度数の最も多い輝度データaを基準として
考えたときに、輝度データaよりも小さい第1濃度区間
に対応する低輝度部と、輝度データaよりも大きい第2
濃度区間に対応する高輝度部とで、輝度データYの変更
度合いを変えて上記輝度データYを変更する構成であ
る。これにより、低輝度部と高輝度部とにおける、階調
圧縮および伸張の組み合わせ、および、そのときの変更
度合いの設定により、様々なコントラスト補正を実現す
ることが可能となる。その結果、個々の画像に応じたコ
ントラスト補正や顧客の好みに応じたコントラスト補正
が可能となる。しかも、変更度合いを上記両区間で変え
ているので、一律な変更度合いで輝度データYを変更す
る従来のような、画像全体の画質低下が生じることはな
い。
【0128】また、輝度成分算出部4の作成するヒスト
グラムは、用いる画像によってその都度異なるため、
ヒストグラムにおける最も度数の多い輝度データの値
も、用いる画像ごとに異なるものとなる。しかし、実施
の形態1・2のように、ヒストグラムにおける最も度
数の多い輝度データを、低輝度部に対応する第1濃度区
間と高輝度部に対応する第2濃度区間とを分ける際の境
目とすることで、用いる画像に応じて第1濃度区間およ
び第2濃度区間の幅(濃度範囲)を変動させることがで
き、用いる画像に応じた濃度区間を設定して、用いる画
像ごとに適切なコントラスト補正を行うことができる。
【0129】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1ま
たは2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その
説明を省略する。
【0130】本実施形態では、コントラスト補正部5
が、輝度データのとり得る値の範囲(0から255ま
で)を、輝度データの値に応じて低輝度部(シャドー
部)、中間調部、高輝度部(ハイライト部)に対応する
3つの区間に分け、シャドー部およびハイライト部の少
なくともどちらか一方の区間の輝度データYを変更する
一方、中間調部の輝度データYを変更しないようにする
ことで、0から255の区間全体から見て一部の区間の
輝度データYのみを変更するようにしている。以下、本
実施形態の具体例を具体例5ないし10として説明す
る。
【0131】なお、本実施形態においては、輝度データ
Yの変更度合いは、コントラスト補正部5による変更後
の輝度データYを、ガンマ変換部6が全てガンマ変換す
ることができるような値に設定されているものとする。
つまり、変更後の輝度データYの値がj以上またはk以
下となるように、輝度データYの変更度合いが設定され
ている。
【0132】(具体例5)本具体例では、図7(a)に
示すように、0から255までの階調を、輝度データが
0からmまでのシャドー部、輝度データがmからnまで
の中間調部、輝度データがnから255までのハイライ
ト部の3つの区間に分けて考えている。
【0133】なお、上記のm、nとしては、0から25
5までの階調を、シャドー部、中間調部、ハイライト部
に対応して3つの区間に分けることができる値であれば
何でもよいが、例えば、0から255までの階調を10
0%としたときに、上記のmとして256階調の例えば
30〜40%に相当する値を、上記のnとして256階
調の例えば60〜70%に相当する値をそれぞれ考える
ことができる。つまり、この場合、上記のm、nとして
は、それぞれ最小値0または最大値255から同じ割合
だけ中央値(例えば127)に近づくような値を考える
ことができる。
【0134】また、上記のm、nとして、単純に、0か
ら255までの階調を3等分するような値を考えてもよ
い。さらに、上記のm、nは常に固定した値であっても
よいし、画像に応じて変更可能な値としてもよい。
【0135】そして、実施の形態1と同様に、ヒストグ
ラム(図2参照)およびコントラスト補正基準直線
に基づいてガンマ曲線(図2参照)の位置を設定した
後、コントラスト補正部5は、ガンマ変換部6がシャド
ー部の輝度データYの全てに対してガンマ曲線を用い
てガンマ補正することができるように、上記コントラス
ト補正基準直線を輝度データmに対応する点Sを中心
にして折り曲げる。図7(a)の実線は、このとき得
られるコントラスト補正直線を示している。
【0136】このコントラスト補正直線を用いて輝度
データYを変更する場合、中間調部およびハイライト部
については、コントラスト補正直線の傾きはコントラ
スト補正基準直線と同じ『1』であるので、コントラ
スト補正直線に入力される値がそのまま出力値として
出力される。したがって、中間調部およびハイライト部
の輝度データYは変更されない。
【0137】これに対して、シャドー部については、コ
ントラスト補正直線の傾きは図7(a)のようにコン
トラスト補正基準直線よりもなだらかになっているの
で、コントラスト補正直線に入力される値よりも大き
な値が出力値として出力される。したがって、シャドー
部については、結果的に、出力される輝度データYの範
囲が狭められる、つまり階調圧縮されることになる。
【0138】このように、図7(a)のコントラスト補
正直線を用いることにより、シャドー部に対してのみ
コントラスト補正を行いながら、中間調部およびハイラ
イト部のコントラストをそのまま維持することができ
る。したがって、画像全体としてコントラストが補正さ
れることがなくなるので、実施の形態1と同様に、コン
トラスト補正後の画像の品質が劣化するのを確実に回避
することができる。
【0139】(具体例6)本具体例では、上記と同様に
ガンマ曲線の位置を設定した後、コントラスト補正部
5は、図7(b)に示すように、ガンマ変換部6がハイ
ライト部の輝度データYの全てに対してガンマ曲線を
用いてガンマ補正することができるように、コントラス
ト補正基準直線を輝度データnに対応する点Tを中心
にして折り曲げるようにしている。
【0140】図7(b)のコントラスト補正直線を用
いて輝度データYを変更する場合、シャドー部および中
間調部については、コントラスト補正直線の傾きはコ
ントラスト補正基準直線と同じ『1』であるので、コ
ントラスト補正直線に入力される値がそのまま出力値
として出力される。したがって、シャドー部および中間
調部の輝度データYは変更されない。
【0141】これに対して、ハイライト部については、
コントラスト補正直線の傾きは図7(b)のようにコ
ントラスト補正基準直線よりもなだらかになっている
ので、コントラスト補正直線に入力される値よりも小
さな値が出力値として出力される。したがって、ハイラ
イト部については、結果的に、出力される輝度データY
の範囲が狭められる、つまり階調圧縮されることにな
る。
【0142】このように、図7(b)のコントラスト補
正直線を用いることにより、ハイライト部に対しての
みコントラスト補正を行いながら、シャドー部および中
間調部のコントラストをそのまま維持することができ
る。したがって、画像全体としてコントラストが補正さ
れることがなくなるので、コントラスト補正後の画像の
品質が劣化するのを確実に回避することができる。
【0143】(具体例7)本具体例は、具体例5と6と
の組み合わせである。すなわち、本具体例では、上記と
同様にガンマ曲線の位置を設定した後、コントラスト
補正部5は、図7(c)に示すように、ガンマ変換部6
がシャドー部およびハイライト部の両領域の輝度データ
Yの全てに対してガンマ曲線を用いてガンマ補正する
ことができるように、コントラスト補正基準直線を輝
度データmに対応する点Sおよび輝度データnに対応す
る点Tを中心にして折り曲げるようにしている。
【0144】図7(c)のコントラスト補正直線を用
いて輝度データYを補正する場合、中間調部について
は、コントラスト補正直線の傾きはコントラスト補正
基準直線と同じ『1』であるので、コントラスト補正
直線に入力される値がそのまま出力値として出力され
る。したがって、中間調部の輝度データYは変更されな
い。
【0145】これに対して、シャドー部およびハイライ
ト部については、コントラスト補正直線の傾きは図7
(c)のようにコントラスト補正基準直線よりもなだ
らかになっているので、シャドー部についてはコントラ
スト補正直線に入力される値よりも大きな値が出力値
として出力され、ハイライト部についてはコントラスト
補正直線に入力される値よりも小さな値が出力値とし
て出力される。したがって、シャドー部およびハイライ
ト部については、結果的に、出力される輝度データYの
範囲が狭められる、つまり階調圧縮されることになる。
【0146】このように、図7(c)のコントラスト補
正直線を用いることにより、シャドー部およびハイラ
イト部の両領域に対してコントラスト補正を行う一方
で、中間調部のコントラストをそのまま維持することが
できる。したがって、画像全体としてコントラストが補
正されることがなくなるので、コントラスト補正後の画
像の品質が劣化するのを確実に回避することができる。
【0147】(具体例8)本具体例では、上記と同様に
ガンマ曲線の位置を設定した後、コントラスト補正部
5は、図8(a)に示すように、シャドー部において、
入力値(変更前の輝度データY)よりも出力値(変更後
の輝度データY)のほうが小さくなるように、コントラ
スト補正基準直線を折り曲げてコントラスト補正直線
を得るようにしている。
【0148】図8(a)のコントラスト補正直線を用
いて輝度データYを変更する場合、中間調部およびハイ
ライト部については、コントラスト補正直線の傾きは
コントラスト補正基準直線と同じ『1』であるので、
コントラスト補正直線に入力される値がそのまま出力
値として出力される。したがって、中間調部およびハイ
ライト部の輝度データYは変更されない。
【0149】これに対して、シャドー部については、コ
ントラスト補正直線により、階調が伸張される方向に
輝度データYが変更されるので、ガンマ補正後のシャド
ー部のコントラストが強調される。
【0150】このように、図8(a)のコントラスト補
正直線を用いることにより、シャドー部に対してのみ
コントラスト補正を行いながら、中間調部およびハイラ
イト部のコントラストをそのまま維持することができ
る。したがって、画像全体としてコントラストが補正さ
れることがなくなるので、コントラスト補正後の画像の
品質が劣化するのを確実に回避することができる。
【0151】(具体例9)本具体例では、上記と同様に
ガンマ曲線の位置を設定した後、コントラスト補正部
5は、図8(b)に示すように、ハイライト部におい
て、入力値よりも出力値のほうが大きくなるように、コ
ントラスト補正基準直線を折り曲げてコントラスト補
正直線を得るようにしている。
【0152】図8(b)のコントラスト補正直線を用
いて輝度データYを変更する場合、シャドー部および中
間調部については、コントラスト補正直線の傾きはコ
ントラスト補正基準直線と同じ『1』であるので、コ
ントラスト補正直線に入力される値がそのまま出力値
として出力される。したがって、中間調部およびハイラ
イト部の輝度データYは変更されない。
【0153】これに対して、ハイライト部については、
コントラスト補正直線により、階調が伸張される方向
に輝度データYが変更されるので、ガンマ補正後のハイ
ライト部のコントラストが強調される。
【0154】このように、図8(b)のコントラスト補
正直線を用いることにより、ハイライト部に対しての
みコントラスト補正を行いながら、シャドー部および中
間調部のコントラストをそのまま維持することができ
る。したがって、画像全体としてコントラストが補正さ
れることがなくなるので、コントラスト補正後の画像の
品質が劣化するのを確実に回避することができる。
【0155】(具体例10)本具体例は、具体例8と9
との組み合わせである。すなわち、本具体例では、上記
と同様にガンマ曲線の位置を設定した後、コントラス
ト補正部5は、図8(c)に示すように、シャドー部に
おいては入力値よりも出力値のほうが小さくなるよう
に、ハイライト部においては入力値よりも出力値のほう
が大きくなるように、コントラスト補正基準直線を折
り曲げてコントラスト補正直線を得るようにしてい
る。
【0156】図8(c)のコントラスト補正直線を用
いて輝度データYを変更する場合、中間調部について
は、コントラスト補正直線の傾きはコントラスト補正
基準直線と同じ『1』であるので、コントラスト補正
直線に入力される値がそのまま出力値として出力され
る。したがって、中間調部の輝度データYは変更されな
い。
【0157】これに対して、シャドー部およびハイライ
ト部の両領域については、コントラスト補正直線によ
り、いずれも階調が伸張される方向に輝度データYが変
更されるので、ガンマ補正後のシャドー部およびハイラ
イト部のコントラストが強調される。
【0158】このように、図8(c)のコントラスト補
正直線を用いることにより、シャドー部およびハイラ
イト部の両領域に対してコントラスト補正を行いなが
ら、中間調部のコントラストをそのまま維持することが
できる。したがって、画像全体としてコントラストが補
正されることがなくなるので、コントラスト補正後の画
像の品質が劣化するのを確実に回避することができる。
【0159】上述した具体例5ないし10のいずれにお
いても、コントラスト補正直線によって中間調部のコ
ントラストは変更されない。したがって、中間調部の階
調性が元々弱い場合でもその階調性が保存されるので、
本実施形態の構成は、特にそのような場合に非常に有効
となる。
【0160】なお、例えば、図7(a)と図8(b)と
の組み合わせ、あるいは図7(b)と図8(a)との組
み合わせによってコントラスト補正直線を得ることも
可能である。また、コントラスト補正基準直線の折り
曲げ具合い、折り曲げる方向については、輝度データY
の変更度合いの設定により自由に変更できることは実施
の形態1と全く同様である。
【0161】ところで、シャドー部およびハイライト部
の両方を階調圧縮する具体例7の手法は、特に、逆光シ
ーンとストロボシーンとが混在しているような画像のコ
ントラストを補正する場合にも非常に有効となる。
【0162】つまり、例えば、暗い部屋でストロボをた
いて人物を撮影した場合に、バックの窓から逆光がさし
ている場合には、バック(部屋の壁)は暗いが、窓は逆
光で明るいといった状況が生じる。この場合、図7
(c)で示したコントラスト補正直線を用いて輝度デ
ータYを変更すれば、中間調部のコントラストを維持し
たまま、低輝度部が階調圧縮されることによってバック
(窓以外)の黒が和らげられると同時に、高輝度部の階
調が伸張されることによって窓の部分の白さが抑えられ
る。したがって、具体例7のコントラスト補正によれ
ば、逆光シーンとストロボシーンとが混在しているよう
な画像であっても、良好なコントラスト補正を行うこと
ができ、画質の良好な画像を得ることができる。
【0163】また、逆光シーンとストロボシーンとが混
在した画像では、写真フィルムに含まれる輝度情報の範
囲は、通常の画像(逆光ではなく、ストロボをたかない
で撮影した画像)を撮影した写真フィルムが持つ輝度情
報の範囲よりも広い。
【0164】そこで、このような場合には、例えば図9
に示すように、シャドー部については、0よりも相対的
に小さい輝度データv1 から輝度データmまでをコント
ラスト補正直線により変更したときに、変更後の値が
j以上となってガンマ補正可能となるように、コントラ
スト補正直線の傾きを調節すべく、輝度データYの変
更度合いを設定してもよい。そして、ハイライト部につ
いても、輝度データnから、255よりも相対的に大き
い輝度データw1 までをコントラスト補正直線により
変更したときに、変更後の値がk以下となってガンマ補
正可能となるように、コントラスト補正直線の傾きを
調節すべく、輝度データYの変更度合いを設定してもよ
い。
【0165】なお、同図では、コントラスト補正直線
の傾きが図7(c)とは異なる点を図面上で示すため
に、横軸のαと0、255とβとの間隔を他の図面より
も長くとっているが、αおよびβの値は他の図面と同じ
である。また、輝度データv1は、コントラスト補正直
線による変更後の値が0となる輝度データをv2 とし
たときに、α<v2 <v1 <0を満たす値であり、輝度
データw1 は、コントラスト補正直線による変更後の
値が255となる輝度データをw2 としたときに、25
5<w1 <w2 <βを満たす値である。
【0166】この場合、本来の0〜255の輝度データ
の入力範囲をさらに広げたv1 〜w 1 の輝度データに対
してコントラスト補正を行うことになるので、例えば、
真っ黒の中にも多少の差があったり、真っ白の中にも多
少の差があったりする画像でも、その差を再現すること
が可能となる。このように、具体例7の手法によれば、
輝度データYの変更度合いの設定次第で、写真フィルム
に含まれる輝度情報をさらに反映させた画像を得ること
ができ、輝度情報の範囲が広い画像のコントラスト補正
にも対応することができる。
【0167】以上のことから、本実施形態で得られるコ
ントラスト補正直線は、図10に示すように、中間調
部に対応する部分はコントラスト補正基準直線と同じ
傾き1の直線であり、シャドー部に対応する部分は、点
Sを通り、0よりも相対的に小さい輝度データv2 から
輝度データmまでの範囲で傾きが変化する直線であり、
ハイライト部に対応する部分は、点Tを通り、輝度デー
タnから、255よりも相対的に大きい輝度データw2
までの範囲で傾きが変化する直線であることが分かる。
つまり、本実施形態におけるコントラスト補正直線
は、シャドー部およびハイライト部において、図10に
示す斜線部の範囲内で傾きが変化する直線となる。
【0168】〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1〜
3と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明
を省略する。
【0169】上述の実施の形態1〜3では、写真フィル
ムとしてネガフィルムを例にとり、ネガフィルムに記録
された画像のコントラストを補正する場合について説明
したが、本実施形態では、写真フィルムとしてポジフィ
ルムを例にとり、ポジフィルムに記録された画像のコン
トラストを補正する場合について説明する。
【0170】図11は、ネガフィルムのガンマ特性(ガ
ンマ曲線)とポジフィルムのガンマ特性(ガンマ曲線
’)とを示している。同図からも分かるように、ポジ
フィルムのガンマ曲線’における入力範囲(ア)は、
ネガフィルムのガンマ曲線における入力範囲(イ)よ
りも広く、0から255までの階調をガンマ変換するこ
とが可能となっている。これは、ポジフィルムは、ネガ
フィルムとは違って、撮影した画像をそのままの色合い
で記録するものだからである。つまり、ポジフィルム
は、撮影光源の種類やフィルムのスロープ特性などを熟
知した撮影上級者に用いられることが多く、それゆえ、
ポジフィルムの画像を補正する場合は、そのような撮影
上級者の意図を含む画像を尊重して、なるべく、撮影し
た元の画像の画質を損なわないようにガンマ補正する必
要があるからである。
【0171】ガンマ曲線’では、0から255の入力
範囲に対応して0から255の出力範囲が得られるよう
になっている。このため、0から255までの入力範囲
の全体を対象としてコントラスト補正した輝度データY
を入力しなければ、0から255までの範囲の出力値を
得ることができない。例えば、0や255付近の輝度デ
ータYが存在しなければ、輝度データ0付近に対応する
黒および輝度データ255付近に対応する白を表現する
ことができなくなり、撮影者の意図する画像が得られな
くなる。
【0172】そこで、本実施形態では、写真フィルムと
してポジフィルムを用いた場合に、ガンマ曲線’の0
から255の入力範囲を有効に利用できるように、コン
トラスト補正基準直線の形状を変更し、輝度データY
を変更するようにしている。以下、本実施形態の具体例
を、具体例11ないし16として説明する。
【0173】なお、輝度データのとり得る値の範囲(0
から255まで)を、輝度データが0からmまでのシャ
ドー部、輝度データがmからnまでの中間調部、輝度デ
ータがnから255までのハイライト部に対応する3つ
の区間に分けて考え、コントラスト補正部5が、シャド
ー部およびハイライト部の少なくともどちらか一方の区
間の輝度データYを変更する一方、中間調部の輝度デー
タYを変更しないようにすることで、0から255の区
間全体から見て一部の区間の輝度データYのみを変更す
る点は、実施の形態3の具体例5〜10と同様である。
【0174】(具体例11)本具体例では、図12
(a)に示すように、コントラスト補正部5は、コント
ラスト補正基準直線を、シャドー部に対応する区間の
輝度データの最小値0および最大値mを変化させずに、
その間の輝度データを、変更前の輝度データの値に応じ
て入力値(変更前の輝度データ)に対する出力値(変更
後の輝度データ)の増加量が変化するように変形させて
いる。一方、中間調部およびハイライト部については、
コントラスト補正部5は、コントラスト補正基準直線
を変形させてはいない。図12(a)の実線は、この
ようにして得られるコントラスト補正特性を示してい
る。
【0175】この実線を用いて輝度データを変更する
場合、中間調部およびハイライト部については、実線
の直線部の傾きはコントラスト補正基準直線と同じ
『1』であるので、実線に入力される値がそのまま出
力値として出力される。したがって、中間調部およびハ
イライト部の輝度データ(mから255まで)は変更さ
れない。
【0176】これに対して、シャドー部については、実
線は、輝度データの値に応じて入力値に対する出力値
の増加量が変化するような形状、すなわち、実線上の
任意の点における接線の傾きが輝度データの値が増加す
るにつれて減少するような形状に変形されており、入力
値0およびm以外については、実線からは入力値より
も大きな値が出力値として得られ、シャドー部のコント
ラストが補正されることになる。
【0177】このように、図12(a)の実線を用い
ることにより、シャドー部に対してのみコントラスト補
正を行いながら、中間調部およびハイライト部のコント
ラストをそのまま維持することができる。したがって、
画像全体としてコントラストが補正されることがなくな
るので、実施の形態3と同様に、コントラスト補正後の
画像の品質が劣化するのを確実に回避することができ
る。
【0178】また、シャドー部に対応する区間内の輝度
データであって、当該区間内の最小値0および最大値m
を除く輝度データを、当該輝度データの値に応じて入力
値に対する出力値の増加量が変化するように変更するの
で、当該区間内の輝度データの最小値0および最大値m
を変更せずに、当該区間におけるコントラスト補正を行
うことが可能となる。これにより、実線によりmから
255までの輝度データも変更されずに出力されること
を考えると、本具体例では、実線に基づいて得られる
0から255までの出力値をそのままガンマ曲線’に
入力することにより、ガンマ補正によって0から255
までの補正値を最終的に得ることが可能となる。したが
って、シャドー部のコントラストを補正しながら、ポジ
フィルムの画像を黒(輝度データ0)から白(輝度デー
タ255)までの範囲で確実に表現することが可能とな
る。
【0179】(具体例12)本具体例では、図12
(b)に示すように、コントラスト補正部5は、コント
ラスト補正基準直線を、ハイライト部に対応する区間
の輝度データの最小値nおよび最大値255を変化させ
ずに、その間の輝度データを、当該輝度データの値に応
じて入力値に対する出力値の減少量が変化するように変
形させている。一方、シャドー部および中間調部につい
ては、コントラスト補正部5は、コントラスト補正基準
直線を変形させてはいない。図12(b)の実線
は、このようにして得られるコントラスト補正特性を示
している。
【0180】この実線を用いて輝度データを変更する
場合、シャドー部および中間調部については、実線の
直線部の傾きはコントラスト補正基準直線と同じ
『1』であるので、実線に入力される値がそのまま出
力値として出力される。したがって、シャドー部および
中間調部の輝度データ(0からnまで)は変更されな
い。
【0181】これに対して、ハイライト部については、
実線は、輝度データの値に応じて入力値に対する出力
値の減少量が変化するような形状、すなわち、実線上
の任意の点における接線の傾きが輝度データの値が増加
するにつれて増加するような形状に変形されており、入
力値nおよび255以外については、実線からは入力
値よりも小さい値が出力値として得られ、ハイライト部
のコントラストが補正されることになる。
【0182】このように、図12(b)の実線を用い
ることにより、ハイライト部に対してのみコントラスト
補正を行いながら、シャドー部および中間調部のコント
ラストをそのまま維持することができる。したがって、
画像全体としてコントラストが補正されることがなくな
るので、コントラスト補正後の画像の品質が劣化するの
を確実に回避することができる。
【0183】また、ハイライト部に対応する区間内の輝
度データであって、当該区間内の最小値nおよび最大値
255を除く輝度データを、当該輝度データの値に応じ
て入力値に対する出力値の減少量が変化するように変更
するので、当該区間内の輝度データの最小値nおよび最
大値255を変更せずに、当該区間におけるコントラス
ト補正を行うことが可能となる。これにより、実線に
より0からnまでの輝度データも変更されずに出力され
ることを考えると、本具体例では、実線に基づいて得
られる0から255までの出力値をそのままガンマ曲線
’に入力することにより、ガンマ補正によって0から
255までの補正値を最終的に得ることが可能となる。
したがって、ハイライト部のコントラストを補正しなが
ら、ポジフィルムの画像を黒(輝度データ0)から白
(輝度データ255)までの範囲で確実に表現すること
が可能となる。
【0184】(具体例13)本具体例は、具体例11と
12との組み合わせである。すなわち、本具体例では、
図12(c)に示すように、コントラスト補正部5は、
コントラスト補正基準直線を、シャドー部に対応する
区間の輝度データの最小値0および最大値mを変化させ
ずに、その間の輝度データを、当該輝度データの値に応
じて入力値に対する出力値の増加量が変化するように変
形させると共に、ハイライト部に対応する区間の輝度デ
ータの最小値nおよび最大値255を変化させずに、そ
の間の輝度データを、当該輝度データの値に応じて入力
値に対する出力値の減少量が変化するように変形させて
いる。一方、中間調部については、コントラスト補正部
5は、コントラスト補正基準直線を変形させてはいな
い。図12(c)の実線は、このようにして得られる
コントラスト補正特性を示している。
【0185】図12(c)の実線を用いることによ
り、シャドー部およびハイライト部に対してのみコント
ラスト補正を行いながら、中間調部のコントラストをそ
のまま維持することができる。したがって、画像全体と
してコントラストが補正されることがなくなるので、コ
ントラスト補正後の画像の品質が劣化するのを確実に回
避することができる。
【0186】また、本具体例においても、具体例11お
よび12と同様に、実線に基づいて得られる0から2
55までの出力値をそのままガンマ曲線’に入力する
ことにより、ガンマ補正によって0から255までの補
正値を最終的に得ることが可能となる。したがって、シ
ャドー部およびハイライト部のコントラストを補正しな
がら、ポジフィルムの画像を黒(輝度データ0)から白
(輝度データ255)までの範囲で確実に表現すること
が可能となる。
【0187】(具体例14)本具体例は、具体例11の
変形例である。すなわち、本具体例では、図13(a)
に示すように、コントラスト補正部5は、コントラスト
補正基準直線を、シャドー部に対応する区間の輝度デ
ータの最小値0および最大値mを変化させずに、その間
の輝度データを、当該輝度データの値に応じて入力値に
対する出力値の減少量が変化するように変形させてい
る。一方、中間調部およびハイライト部については、コ
ントラスト補正部5は、コントラスト補正基準直線を
変形させてはいない。図13(a)の実線は、このよ
うにして得られるコントラスト補正特性を示している。
つまり、上記実線のシャドー部に対応する部分では、
任意の点における接線の傾きが輝度データの値が増加す
るにつれて増加するような形状に変形されている。
【0188】本具体例では、シャドー部の輝度データの
変更の仕方が具体例11とは逆になっているが、図13
(a)の実線を用いることにより、シャドー部に対し
てのみコントラスト補正を行うことができると共に、上
記実線に基づいて0から255までの出力値を得るこ
とができることに変わりはない。したがって、本具体例
によれば、具体例11と同様の効果を得ることができ
る。
【0189】(具体例15)本具体例は、具体例12の
変形例である。すなわち、本具体例では、図13(b)
に示すように、コントラスト補正部5は、コントラスト
補正基準直線を、ハイライト部に対応する区間の輝度
データの最小値nおよび最大値255を変化させずに、
その間の輝度データを、当該輝度データの値に応じて入
力値に対する出力値の増加量が変化するように変形させ
ている。一方、シャドー部および中間調部については、
コントラスト補正部5は、コントラスト補正基準直線
を変形させてはいない。図13(b)の実線は、この
ようにして得られるコントラスト補正特性を示してい
る。つまり、上記実線のハイライト部に対応する部分
では、任意の点における接線の傾きが輝度データの値が
増加するにつれて減少するような形状に変形されてい
る。
【0190】本具体例では、ハイライト部の輝度データ
の変更の仕方が具体例12とは逆になっているが、図1
3(b)の実線を用いることにより、ハイライト部に
対してのみコントラスト補正を行うことができると共
に、上記実線に基づいて0から255までの出力値を
得ることができることに変わりはない。したがって、本
具体例によれば、具体例12と同様の効果を得ることが
できる。
【0191】(具体例16)本具体例は、具体例14と
15との組み合わせである。すなわち、本具体例では、
図13(c)に示すように、コントラスト補正部5は、
コントラスト補正基準直線を、シャドー部に対応する
区間の輝度データの最小値0および最大値mを変化させ
ずに、その間の輝度データを、当該輝度データの値に応
じて入力値に対する出力値の減少量が変化するように変
形させると共に、ハイライト部に対応する区間の輝度デ
ータの最小値nおよび最大値255を変化させずに、そ
の間の輝度データを、当該輝度データの値に応じて入力
値に対する出力値の増加量が変化するように変形させて
いる。一方、中間調部については、コントラスト補正部
5は、コントラスト補正基準直線を変形させてはいな
い。図13(c)の実線は、このようにして得られる
コントラスト補正特性を示している。
【0192】本具体例では、シャドー部およびハイライ
ト部の輝度データの変更の仕方が具体例13とは逆にな
っているが、図13(c)の実線を用いることによ
り、シャドー部およびハイライト部に対してのみコント
ラスト補正を行うことができると共に、上記実線に基
づいて0から255までの出力値を得ることができるこ
とに変わりはない。したがって、本具体例によれば、具
体例13と同様の効果を得ることができる。
【0193】なお、例えば、図12(a)と図13
(b)との組み合わせ、あるいは図12(b)と図13
(a)との組み合わせによって、コントラスト補正特性
を得ることも可能である。また、シャドー部およびハイ
ライト部における実線の形状(入力値に対する出力値
の変化量(増加量または減少量))は、オペレータが入
力部10を介して例えば顧客の好みに応じて設定するこ
とが可能である。この場合、実線の形状としていくつ
か候補を挙げておき、その中から入力部10を介して所
望のものを選択するといった構成をとることも可能であ
る。
【0194】したがって、本実施形態で得られるコント
ラスト補正特性は、例えば図14に示すように、中間調
部に対応する部分はコントラスト補正基準直線と同じ
傾き1の直線であり、シャドー部およびハイライト部に
対応する部分は、輝度データYの値に応じて入力値に対
する出力値の変化量(増加量または減少量)が変化する
ような、同図中、斜線部分の領域に存在するものとな
る。
【0195】また、本実施形態で説明した各具体例の手
法では、輝度データが0のときは、実線による変更後
の輝度データも0となり、黒が黒として確実に表現され
ることになる。したがって、画像自体に確実にしまりを
持たせることが可能である。
【0196】ところで、以上の各実施の形態で説明した
処理は、プログラムで実現することが可能である。この
プログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に
格納されている。本発明では、この記録媒体として、画
像処理部2で処理が行われるために必要な図示していな
いメモリ(例えばROMそのもの)であってもよいし、
また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読
み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入すること
で読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0197】上記いずれの場合においても、格納されて
いるプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のア
クセスにより実行される構成であってもよいし、格納さ
れているプログラムを読み出し、読み出したプログラム
を配信サーバーおよび受信サーバー図示されていないプ
ログラム記憶エリアにダウンロードすることにより、そ
のプログラムが実行される構成であってもよい。この場
合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納
されているものとする。
【0198】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)
ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−R
OM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク
系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等の
カード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEP
ROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含め
た固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0199】また、本発明においては、インターネット
を含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であ
ることから、通信ネットワークからプログラムをダウン
ロードするように流動的にプログラムを担持する媒体で
あってもよい。なお、このように通信ネットワークから
プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロ
ード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あ
るいは別な記録媒体からインストールされるものであっ
てもよい。
【0200】なお、記録媒体に格納されている内容とし
てはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0201】なお、実施の形態3と4との組み合わせ、
つまり、図7(a)(b)、図8(a)(b)のいずれ
かと、図12(a)(b)、図13(a)(b)のいず
れかとの組み合わせによって、コントラスト補正特性を
得るようにしてもよい。また、入力部10によって設定
入力された変更度合いに基づいて、上記した図面以外の
形状に変形された実施の形態2のコントラスト補正直線
と、実施の形態3のコントラスト補正特性とを組み合
わせてコントラストを補正するようにしてもよい。
【0202】なお、本実施形態では、写真フィルムに記
録された画像のRGB画像データに基づいてコントラス
ト補正を行う場合について説明したが、例えば、デジタ
ルカメラやデジタルビデオ等によって撮影された画像や
コンピュータ画像のRGB画像データに基づいてコント
ラスト補正を行う場合でも、本発明を適用することがで
きる。この場合、ガンマ変換部6によるガンマ補正は不
要である。さらには、液晶プロジェクタのようにRGB
の光をスクリーンに投影して画像を表示する場合でも、
本発明のコントラスト補正方法を適用することができ
る。
【0203】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像処理装置は、
以上のように、画像を構成する各画素の異なる色ごとの
画像データに基づいて上記画像のコントラストを補正す
る画像処理装置であって、上記各色ごとの画像データに
基づいて輝度データを各画素ごとに算出する輝度データ
算出手段と、上記輝度データをその値に応じて複数の濃
度区間に対応付けたときに、一部の濃度区間に属する輝
度データのみを変更する輝度データ変更手段とを備えて
いる構成である。
【0204】それゆえ、複数の濃度区間を考えたとき
に、輝度データ変更手段は、その一部の濃度区間に属す
る輝度データのみを変更し、従来のように全濃度区間の
輝度データを一律に変更しない。これにより、いずれか
の濃度区間について、輝度データの変更というコントラ
スト補正を行いながら、他の濃度区間については、元の
コントラストをそのまま維持することができる。したが
って、コントラスト補正の対象となる画像が、例えばス
トロボシーン、逆光シーンで撮影された画像であって
も、個々の画像に応じた良好なコントラスト補正を行う
ことができる。その結果、コントラスト補正による画像
全体の画質低下を回避することができるという効果を奏
する。
【0205】請求項2の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項1の構成において、上記輝度データ
算出手段は、算出した輝度データとその度数との関係を
示すヒストグラムを作成し、上記輝度データ変更手段
は、上記輝度データの濃度範囲を、上記ヒストグラムに
基づいて、低輝度部に対応する第1濃度区間と、高輝度
部に対応する第2濃度区間とに分けて考えたときに、ど
ちらか一方の濃度区間に属する輝度データのみを変更す
る構成である。
【0206】それゆえ、輝度データ変更手段は、低輝度
側の第1濃度区間の輝度データのみ、あるいは、高輝度
側の第2濃度区間の輝度データのみを変更し、従来のよ
うに全濃度区間の輝度データを一律に変更するわけでは
ないので、一方の濃度区間についてコントラスト補正を
行いながら、他方の濃度区間については、元のコントラ
ストをそのまま維持することができる。その結果、請求
項1の構成による効果を確実に得ることができるという
効果を奏する。
【0207】特に、輝度差の激しい部分が存在する画像
については、本発明を適用することによって、低輝度側
と高輝度側とのうちどちらか一方のみコントラストを補
正することができるので、低輝度側または高輝度側の階
調が潰れた部分だけを補正して、アナログ露光における
覆い焼きと同等の効果を得ることができるという効果を
奏する。
【0208】請求項3の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項1の構成において、上記複数の濃度
区間の個々の区間は、低輝度部、中間調部および高輝度
部にそれぞれ対応しており、上記輝度データ変更手段
は、低輝度部および高輝度部の少なくともどちらか一方
に対応する区間の輝度データを変更する構成である。
【0209】それゆえ、少なくとも中間調部について
は、元のコントラストを維持することができ、コントラ
スト補正後に画像全体の画質が劣化するのを回避できる
という請求項1の構成による効果を確実に得ることがで
きるという効果を奏する。
【0210】また、中間調部のコントラストは確実に維
持されるので、元の画像において中間調部の階調性が弱
い場合でも、中間調部の画質劣化を確実に回避すること
ができる。したがって、本発明は、元の画像において中
間調部の階調性が弱い場合に特に有効となるという効果
を併せて奏する。
【0211】請求項4の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項1ないし3のいずれかの構成におい
て、上記輝度データ変更手段は、変更前よりも変更後の
ほうが値が大きくなるように輝度データを変更する構成
である。
【0212】それゆえ、変更される輝度データが例えば
低輝度側の濃度区間に属する輝度データであった場合に
は、当該濃度区間で階調が圧縮される一方、変更される
輝度データが例えば高輝度側の濃度区間に属する輝度デ
ータであった場合には、当該濃度区間で階調が伸張され
る。つまり、上記いずれの濃度区間においても、上記濃
度区間におけるコントラストを確実に補正することがで
きるという効果を奏する。
【0213】請求項5の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項1ないし3のいずれかの構成におい
て、上記輝度データ変更手段は、変更前よりも変更後の
ほうが値が小さくなるように輝度データを変更する構成
である。
【0214】それゆえ、変更される輝度データが例えば
低輝度側の濃度区間に属する輝度データであった場合に
は、当該濃度区間で階調が伸張される一方、変更される
輝度データが例えば高輝度側の濃度区間に属する輝度デ
ータであった場合には、当該濃度区間で階調が圧縮され
る。つまり、上記いずれの濃度区間においても、上記濃
度区間におけるコントラストを確実に補正することがで
きるという効果を奏する。
【0215】請求項6の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項3の構成において、上記輝度データ
変更手段は、変更前に対する変更後の輝度データの増加
量もしくは減少量が変更前の輝度データの値に応じて変
化するように、上記輝度データを変更する構成である。
【0216】それゆえ、例えば、変更される輝度データ
が低輝度部に属するものである場合には、低輝度部の最
小値および最大値に対応する輝度データを変更せずに、
その間の輝度データだけを変更することができる。ま
た、同様に、変更される輝度データが高輝度部に属する
ものであっても、高輝度部の最小値および最大値に対応
する輝度データを変更せずに、その間の輝度データだけ
を変更することができる。
【0217】したがって、変更前の輝度データが例えば
低輝度部の最小値から高輝度部の最大値まで存在してい
る場合には、変更後の輝度データについても、上記と同
じ輝度範囲を得ることができる。つまり、上記構成で
は、元の輝度データの輝度範囲を保ちながら、低輝度部
または高輝度部のコントラスト補正を行うことができ
る。
【0218】したがって、例えばコントラスト補正する
対象が、ポジフィルムに記録された画像である場合に
は、当該画像の輝度範囲が変化すると、撮影者が撮影光
源やフィルムの特性を考慮して撮影した画像とは異なる
ものとなってしまい、撮影者の意図する画像が得られな
くなるが、上記構成によれば、輝度データの輝度範囲を
変えないで一部の濃度区間(低輝度部または高輝度部)
についてのみコントラストを補正することができるの
で、特に、ポジフィルムを用いた場合に、撮影者の意図
する画像の品位を損なわない画像を得ることができると
いう効果を奏する。
【0219】請求項7の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、画像を構成する各画素の異なる色ごとの画
像データに基づいて上記画像のコントラストを補正する
画像処理装置であって、上記各色ごとの画像データに基
づいて輝度データを各画素ごとに算出し、算出した輝度
データとその度数との関係を示すヒストグラムを作成す
る輝度データ算出手段と、上記輝度データの濃度範囲
を、上記ヒストグラムに基づいて、低輝度部に対応する
第1濃度区間と、高輝度部に対応する第2濃度区間とに
分けて考えたときに、第1濃度区間と第2濃度区間とで
輝度データの変更度合いを変えて、上記両濃度区間の輝
度データを変更する輝度データ変更手段とを備えている
構成である。
【0220】それゆえ、第1濃度区間および第2濃度区
間の両方の濃度区間の輝度データを変更することによっ
て、第1濃度区間および第2濃度区間の両方において、
コントラストを強めるか弱める、あるいは、一方の区間
においてコントラストを強め、他方の区間においてコン
トラストを弱めることができるので、個々の画像に応じ
たコントラスト補正や顧客の好みに応じたコントラスト
補正が可能である。しかも、変更度合いを両区間で変え
ているので、一律な変更度合いで輝度データを変更する
従来のような、画像全体の画質低下が生じることはな
い。
【0221】したがって、上記したコントラスト補正に
よれば、画像全体の画質低下を回避しつつ、個々の画像
や顧客の好みに応じた画像を得ることができる。
【0222】請求項8の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項2または7の構成において、上記第
1濃度区間は、上記ヒストグラムで最も度数の多い輝度
データを基準としたときに、当該基準よりも輝度データ
が小さい濃度区間であり、上記第2濃度区間は、上記基
準よりも輝度データが大きい濃度区間である構成であ
る。
【0223】それゆえ、上記ヒストグラムにおける最も
度数の多い輝度データを、濃度区間を分ける際の境目と
することで、用いる画像に応じて第1濃度区間および第
2濃度区間の幅(濃度範囲)を変動させることができ、
用いる画像に応じた濃度区間を設定して、用いる画像ご
とに適切なコントラスト補正を行うことができるという
効果を奏する請求項9の発明に係る画像処理装置は、以
上のように、請求項1ないし8のいずれかの構成におい
て、上記輝度データの変更前後における変更度合いを設
定入力するための入力手段をさらに備え、上記輝度デー
タ変更手段は、上記設定入力された変更度合いに基づい
て、上記輝度データを変更する構成である。
【0224】それゆえ、入力手段によって例えば個々の
画像や顧客の好みに応じた変更度合いが設定されれば、
この変更度合いに基づいて輝度データを変更することに
より、個々の画像や顧客の好みに応じたコントラストの
画像を得ることができるという効果を奏する。
【0225】請求項10の発明に係る画像処理方法は、
以上のように、画像を構成する各画素の異なる色ごとの
画像データに基づいて上記画像のコントラストを補正す
る画像処理方法であって、上記各色ごとの画像データに
基づいて輝度データを各画素ごとに算出する工程と、上
記輝度データの値に応じて複数の濃度区間を考えたとき
に、一部の濃度区間に属する輝度データのみを変更する
工程とを有している構成である。
【0226】それゆえ、複数の濃度区間を考えたとき
に、その一部の濃度区間に属する輝度データのみが変更
され、従来のように全濃度区間の輝度データが一律に変
更されない。これにより、いずれかの濃度区間につい
て、輝度データの変更というコントラスト補正を行いな
がら、他の濃度区間については、元のコントラストをそ
のまま維持することができる。したがって、コントラス
ト補正の対象となる画像が、例えばフラッシュシーン、
逆光シーンで撮影された画像であっても、個々の画像に
応じた良好なコントラスト補正を行うことができる。そ
の結果、コントラスト補正による画像全体の画質低下を
回避することができるという効果を奏する。
【0227】請求項11の発明に係る画像処理方法は、
以上のように、画像を構成する各画素の異なる色ごとの
画像データに基づいて上記画像のコントラストを補正す
る画像処理方法であって、上記各色ごとの画像データに
基づいて輝度データを各画素ごとに算出する工程と、算
出した輝度データとその度数との関係を示すヒストグラ
ムを作成する工程と、上記ヒストグラムで最も度数の多
い輝度データを基準とし、当該基準よりも輝度データが
小さい第1濃度区間と、当該基準よりも輝度データが大
きい第2濃度区間とを考えたときに、第1濃度区間と第
2濃度区間とで輝度データの変更度合いを変えて上記輝
度データを変更する工程とを有している構成である。
【0228】それゆえ、第1濃度区間および第2濃度区
間の両方の濃度区間の輝度データを変更することによっ
て、第1濃度区間および第2濃度区間の両方において、
コントラストを強めるか弱める、あるいは、一方の区間
においてコントラストを強め、他方の区間においてコン
トラストを弱めることができるので、個々の画像に応じ
たコントラスト補正や顧客の好みに応じたコントラスト
補正が可能である。しかも、変更度合いを両区間で変え
ているので、一律な変更度合いで輝度データを変更する
従来のような、画像全体の画質低下が生じることはな
い。
【0229】したがって、上記したコントラスト補正に
よれば、画像全体の画質低下を回避しつつ、個々の画像
や顧客の好みに応じた画像を得ることができる。
【0230】請求項12の発明に係る画像処理プログラ
ムを記録した記録媒体は、以上のように、請求項10ま
たは11に記載の画像処理方法による処理をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録してなる構成で
ある。
【0231】それゆえ、上記記録媒体に記録されたプロ
グラムをコンピュータが実行することにより、請求項1
0または11に記載の画像処理方法を実現することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置としての画像処理部
の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】輝度データとその度数との関係を示すヒストグ
ラムと、上記ヒストグラムの低輝度側の輝度データを変
更するためのコントラスト補正直線と、上記コントラス
ト補正直線によって変更された輝度データをガンマ補正
するためのガンマ曲線とを示す説明図である。
【図3】輝度データとその度数との関係を示すヒストグ
ラムと、上記ヒストグラムの高輝度側の輝度データを変
更するためのコントラスト補正直線と、上記コントラス
ト補正直線によって変更された輝度データをガンマ補正
するためのガンマ曲線とを示す説明図である。
【図4】(a)は、上記ヒストグラムの低輝度側の輝度
データを変更するためのコントラスト補正直線の他の例
を示す説明図である。(b)は、上記ヒストグラムの高
輝度側の輝度データを変更するためのコントラスト補正
直線の他の例を示す説明図である。
【図5】(a)は、上記ヒストグラムの低輝度側の階調
を圧縮する一方、高輝度側の階調を伸張するためのコン
トラスト補正直線の例を示す説明図である。(b)は、
上記ヒストグラムの低輝度側の階調を伸張する一方、高
輝度側の階調を圧縮するためのコントラスト補正直線の
例を示す説明図である。
【図6】(a)は、上記ヒストグラムの低輝度側および
高輝度側の階調を両方とも圧縮するためのコントラスト
補正直線の例を示す説明図である。(b)は、上記ヒス
トグラムの低輝度側および高輝度側の階調を両方とも伸
張するためのコントラスト補正直線の例を示す説明図で
ある。
【図7】(a)は、0から255までの濃度区間を低輝
度部、中間調部および高輝度部に分けたときに、低輝度
部の輝度データを変更するためのコントラスト補正直線
の一例を示す説明図である。(b)は、上記高輝度部の
輝度データを変更するためのコントラスト補正直線の一
例を示す説明図である。(c)は、上記低輝度部および
上記高輝度部の両者の輝度データを変更するためのコン
トラスト補正直線の一例を示す説明図である。
【図8】(a)は、0から255までの濃度区間を低輝
度部、中間調部および高輝度部に分けたときに、低輝度
部の輝度データを変更するためのコントラスト補正直線
の他の例を示す説明図である。(b)は、上記高輝度部
の輝度データを変更するためのコントラスト補正直線の
他の例を示す説明図である。(c)は、上記低輝度部お
よび上記高輝度部の両者の輝度データを変更するための
コントラスト補正直線の他の例を示す説明図である。
【図9】輝度データの入力範囲を広げてコントラスト補
正を行う場合のコントラスト補正直線を示す説明図であ
る。
【図10】上記コントラスト補正直線が変化する領域を
示す説明図である。
【図11】ネガフィルムのガンマ特性(ガンマ曲線)
と、ポジフィルムのガンマ特性(ガンマ曲線)とを示す
説明図である。
【図12】(a)は、0から255までの濃度区間を低
輝度部、中間調部および高輝度部に分けたときに、低輝
度部の輝度データを変更するためのコントラスト補正特
性の一例を示す説明図である。(b)は、上記高輝度部
の輝度データを変更するためのコントラスト補正特性の
一例を示す説明図である。(c)は、上記低輝度部およ
び上記高輝度部の両者の輝度データを変更するためのコ
ントラスト補正特性の一例を示す説明図である。
【図13】(a)は、0から255までの濃度区間を低
輝度部、中間調部および高輝度部に分けたときに、低輝
度部の輝度データを変更するためのコントラスト補正特
性の他の例を示す説明図である。(b)は、上記高輝度
部の輝度データを変更するためのコントラスト補正特性
の他の例を示す説明図である。(c)は、上記低輝度部
および上記高輝度部の両者の輝度データを変更するため
のコントラスト補正特性の他の例を示す説明図である。
【図14】上記コントラスト補正特性が変化する領域を
示す説明図である。
【図15】コントラスト補正直線を用いて輝度データを
変更する従来のコントラスト補正方法を説明するための
説明図である。
【符号の説明】
2 画像処理部(画像処理装置) 4 輝度成分算出部(輝度データ算出手段) 5 コントラスト補正部(輝度データ変更手段) 6 ガンマ変換部(ガンマ補正手段) 10 入力部(入力手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CE16 DB02 DB06 DB09 DC23 5C077 LL19 MP08 NN02 PP15 PP28 PP32 PQ19 5C079 HB01 HB04 LA02 LA11 LA12 NA02 NA05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を構成する各画素の異なる色ごとの画
    像データに基づいて上記画像のコントラストを補正する
    画像処理装置であって、 上記各色ごとの画像データに基づいて輝度データを各画
    素ごとに算出する輝度データ算出手段と、 上記輝度データをその値に応じて複数の濃度区間に対応
    付けたときに、一部の濃度区間に属する輝度データのみ
    を変更する輝度データ変更手段とを備えていることを特
    徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】上記輝度データ算出手段は、算出した輝度
    データとその度数との関係を示すヒストグラムを作成
    し、 上記輝度データ変更手段は、上記輝度データの濃度範囲
    を、上記ヒストグラムに基づいて、低輝度部に対応する
    第1濃度区間と、高輝度部に対応する第2濃度区間とに
    分けて考えたときに、どちらか一方の濃度区間に属する
    輝度データのみを変更することを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】上記複数の濃度区間の個々の区間は、低輝
    度部、中間調部および高輝度部にそれぞれ対応してお
    り、 上記輝度データ変更手段は、低輝度部および高輝度部の
    少なくともどちらか一方に対応する区間の輝度データを
    変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】上記輝度データ変更手段は、変更前よりも
    変更後のほうが値が大きくなるように輝度データを変更
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】上記輝度データ変更手段は、変更前よりも
    変更後のほうが値が小さくなるように輝度データを変更
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】上記輝度データ変更手段は、変更前に対す
    る変更後の輝度データの増加量もしくは減少量が変更前
    の輝度データの値に応じて変化するように、上記輝度デ
    ータを変更することを特徴とする請求項3に記載の画像
    処理装置。
  7. 【請求項7】画像を構成する各画素の異なる色ごとの画
    像データに基づいて上記画像のコントラストを補正する
    画像処理装置であって、 上記各色ごとの画像データに基づいて輝度データを各画
    素ごとに算出し、算出した輝度データとその度数との関
    係を示すヒストグラムを作成する輝度データ算出手段
    と、 上記輝度データの濃度範囲を、上記ヒストグラムに基づ
    いて、低輝度部に対応する第1濃度区間と、高輝度部に
    対応する第2濃度区間とに分けて考えたときに、第1濃
    度区間と第2濃度区間とで輝度データの変更度合いを変
    えて、上記両濃度区間の輝度データを変更する輝度デー
    タ変更手段とを備えていることを特徴とする画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】上記第1濃度区間は、上記ヒストグラムで
    最も度数の多い輝度データを基準としたときに、当該基
    準よりも輝度データが小さい濃度区間であり、上記第2
    濃度区間は、上記基準よりも輝度データが大きい濃度区
    間であることを特徴とする請求項2または7に記載の画
    像処理装置。
  9. 【請求項9】上記輝度データの変更前後における変更度
    合いを設定入力するための入力手段をさらに備え、 上記輝度データ変更手段は、上記設定入力された変更度
    合いに基づいて、上記輝度データを変更することを特徴
    とする請求項1ないし8のいずれかに記載の画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】画像を構成する各画素の異なる色ごとの
    画像データに基づいて上記画像のコントラストを補正す
    る画像処理方法であって、 上記各色ごとの画像データに基づいて輝度データを各画
    素ごとに算出する工程と、 上記輝度データの値に応じて複数の濃度区間を考えたと
    きに、一部の濃度区間に属する輝度データのみを変更す
    る工程とを有していることを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】画像を構成する各画素の異なる色ごとの
    画像データに基づいて上記画像のコントラストを補正す
    る画像処理方法であって、 上記各色ごとの画像データに基づいて輝度データを各画
    素ごとに算出する工程と、 算出した輝度データとその度数との関係を示すヒストグ
    ラムを作成する工程と、 上記輝度データの濃度範囲を、上記ヒストグラムに基づ
    いて、低輝度部に対応する第1濃度区間と、高輝度部に
    対応する第2濃度区間とに分けて考えたときに、第1濃
    度区間と第2濃度区間とで輝度データの変更度合いを変
    えて、上記両濃度区間の輝度データを変更する工程とを
    有していることを特徴とする画像処理方法。
  12. 【請求項12】請求項10または11に記載の画像処理
    方法による処理をコンピュータに実行させるためのプロ
    グラムを記録してなることを特徴とする画像処理プログ
    ラムを記録した記録媒体。
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